JP2008100930A - エラスターゼ阻害剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】少量の使用でも高いエラスターゼ阻害作用を発揮するエラスターゼ阻害剤を提供する。
【解決手段】下記の一般式(1)
【化1】
Figure 2008100930

〔式中、RCOは炭素数8〜18の直鎖もしくは分岐鎖の飽和または不飽和の脂肪酸残基を示し、Rはタンパク質を構成するアミノ酸の側鎖を示し、nは3〜30で、Mは一価もしくは二価の金属原子(ただし、二価の金属原子の場合は1/2当量)、NHまたは有機アミン化合物のオニウムを示す〕で表される加水分解タンパクのN−アシル化誘導体の塩でエラスターゼ阻害剤を構成する。上記加水分解タンパクとしてはアミノ酸重合度が3〜10のものが特に好ましく、そのタンパク源としては、コラーゲン、シルク、カゼイン、大豆タンパクまたはエンドウ豆タンパクが好ましい。
【選択図】なし

Description

本発明は、エラスターゼの活性を阻害する作用を有するエラスターゼ阻害剤に関する。
真皮の細胞外マトリックスでは、恒常的に合成・分解を繰り返す機能が働いていて、外的・内的刺激により真皮の細胞外マトリックスが損傷した場合、その損傷部位を修復しやすい状態にするため、コラーゲン線維やエラスチン線維などを分解する体内酵素(マトリックスメタロプロテアーゼ群、以下、「MMPs」という)が働くと言われている。ところが、長期間の紫外線被爆や加齢などによって、上記の恒常的合成・分解機能が低下していくため、自然老化性や光老化性のシワやタルミが進行すると言われている。
皮膚の弾力性は、真皮に存在するコラーゲン線維とエラスチン線維などの細胞外マトリックスによって保たれていて、特に、エラスチン線維はコラーゲン線維間を繋ぐバネのような役割をしているため、この部分が損傷すると皮膚の弾力性が失われ、シワやタルミの原因になると考えられる。このエラスチン線維を分解する働きを有するMMPsの一つにエラスターゼがあり、このエラスターゼの働きを阻害することによってシワやタルミを軽減することができると考えられる。
これまでにも、上記のような皮膚の損傷を抑制するために、加水分解タンパクを主成分とするエラスターゼ阻害剤が提案されている(特許文献1、2および非特許文献1)。
エラスターゼは、ペプチド鎖中の低分子の中性アミノ酸(アラニン、グリシン、セリン、バリンなど)を認識し、その認識アミノ酸のC末端側のアミノ酸がプロリン以外のアミノ酸であると、そのC末端側のアミド結合を加水分解により切断する基質特異性が低いプロテアーゼである。そのため、それら低分子の中性アミノ酸を多く含むタンパク質や加水分解タンパクは、エラスターゼによって分解される基質の一つになり得る。その結果、それら低分子の中性アミノ酸を多く含むタンパク質や加水分解タンパクは、エラスターゼの活性に対して、皮膚の弾性成分と拮抗(競争)的に働き、エラスターゼの活性を阻害する阻害剤として機能することになる。
しかしながら、加水分解タンパクが皮膚の弾性成分より優先的にエラスターゼによって分解されて、エラスターゼの皮膚の弾性成分に対する働きを阻害するという報告は見られない。これは、加水分解タンパクが皮膚の弾性成分に対する拮抗阻害剤として充分なエラスターゼ阻害作用を有するためには、皮膚の弾性成分に対する加水分解タンパクの相対量を多くしなければ有効なエラスターゼ阻害作用が得られないためであると考えられる。
特開2005−343887号公報 特開2004−182687号公報 フレグランスジャーナル;2004(8),p.49−54
従って、本発明は、上記のような事情に鑑み、少量の使用でもエラスターゼに対して高い阻害作用を有するエラスターゼ阻害剤を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意研究を重ねた結果、下記の一般式(1)
Figure 2008100930
〔式中、RCOは炭素数8〜18の直鎖もしくは分岐鎖の飽和または不飽和の脂肪酸残基を示し、Rはタンパク質を構成するアミノ酸の側鎖を示し、nは3〜15で、Mは一価もしくは二価の金属原子(ただし、二価の金属原子の場合は1/2当量)、NHまたは有機アミン化合物のオニウムを示す〕で表される加水分解タンパクのN−アシル化誘導体の塩が高いエラスターゼ阻害作用を有することを見出し、本発明を完成するにいたった。この本発明の加水分解タンパクのN−アシル化誘導体の塩からなるエラスターゼ阻害剤は、上記の皮膚の弾性成分と拮抗的に働くという記載からも明らかなように、それ自身もエラスターゼの活性により加水分解を受け、それ自身以外のタンパク質、加水分解ペプチド、その誘導体などに対するエラスターゼの活性を阻害するものである。
そして、上記加水分解タンパクのN−アシル化誘導体の塩の中でも、コラーゲン、シルク、カゼイン、大豆タンパク、エンドウ豆タンパクなどをタンパク源とする加水分解タンパクのN−アシル化誘導体の塩が、高いエラスターゼ阻害作用を有している。
本発明のエラスターゼ阻害剤は、少量の使用でもエラスターゼの活性を阻害することができるエラスターゼ阻害作用を有している。
本発明のエラスターゼ阻害剤を構成する一般式(1)で表される加水分解タンパクのN−アシル化誘導体の塩における加水分解タンパクとしては、例えば、コラーゲン(その変性物のゼラチンを含む)、シルク、ケラチン、カゼイン、コンキオリン、鳥卵の卵黄タンパク、卵白タンパク、大豆タンパク、小麦タンパク、トウモロコシタンパク、米(米糠)タンパク、エンドウ豆タンパク、ゴマタンパク、ジャガイモタンパクなどの動植物由来のタンパク、あるいは酵母菌、キノコ類(担子菌)、クロレラなどから分離した微生物由来のタンパク質を、酸、アルカリ、酵素またはそれらの併用で部分的に加水分解して得られる加水分解タンパクが挙げられる。
上記の加水分解タンパクの中でも、コラーゲン、シルク、カゼイン、大豆タンパク、エンドウ豆タンパクなどを加水分解したものは、N−アシル化誘導体にしたときにエラスターゼ阻害作用が高く、特に好ましい。
加水分解タンパクのN−アシル化誘導体の加水分解タンパク部分は、エラスターゼが結合しやすく、かつ、高い水溶性と分散性を有し、皮膚への浸透性がよい分子量のものが好ましい。そのため、加水分解タンパク部分のアミノ酸重合度は、上記一般式(1)において、nが3〜15(数平均分子量で約300〜約1800)のものが適しており、3〜10(数平均分子量で約300〜約1200)のものがより好ましい。加水分解タンパク部分のアミノ酸重合度が上記より大きくなると、すなわち、上記一般式(1)において、nが15より大きくなると、皮膚への浸透性が低下し、加水分解タンパク部分のアミノ酸重合度が上記より小さい場合は、すなわち、上記一般式(1)において、nが3より小さい場合は、加水分解タンパク部分へのエラスターゼの結合性が悪くなる。なお、加水分解タンパクは、アミノ酸重合度が異なるペプチドの混合物として得られるため、nの値は平均値である。
本発明のエラスターゼ阻害剤を構成する一般式(1)で表される加水分解タンパクのN−アシル化誘導体の塩の加水分解タンパク部分は、例えば、本出願人取得の特許第1144744号公報に記載されているような方法で得ることができる。具体的には、タンパク質を1〜20倍量の水に均一に分散させた後、20〜80℃に加温し、1〜10mol/lの水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどの強アルカリ、1〜10mol/lの塩酸、硫酸などの強酸、ペプシン、トリプシン、サーモライシンなどのタンパク質分解酵素、またはそれらの併用で加水分解した後、pHを調整し、不溶物を除去することによって得られる。
次に、このようにして得られた加水分解タンパクをN−アシル化誘導体にするが、N−アシル化反応もShotten−Baumann法などの公知の方法で行うことができる。すなわち、例えば、本出願人取得の特許第1657348号の公報に記載されているように、脂肪酸のハロゲン変性誘導体を加水分解タンパクのN末端アミノ基に対して求核反応させることによって加水分解タンパクのN−アシル化誘導体が得られる。より具体的には、pHを9〜11に調整した加水分解タンパクを含む水溶液を40〜60℃に加温し、攪拌しながら脂肪酸クロライドを滴下して15分〜6時間反応させることによって加水分解タンパクのN−アシル化誘導体が得られる。
加水分解タンパクのN−アシル化反応に用いる脂肪酸としては、炭素数が8〜18個の直鎖もしくは分岐鎖を有する飽和または不飽和の脂肪酸であり、具体的には、例えば、カプリル酸、カプリン酸、ウンデシレン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、オレイン酸などが好ましい。
これは、N−アシル化反応に用いる脂肪酸の炭素数が上記より大きくなると、加水分解タンパクのN−アシル化誘導体の塩が水溶性を保つことができなくなるからであり、また、脂肪酸の炭素数が上記より小さい場合は、エラスターゼ阻害作用が低下するためである。
上記一般式(1)において、Mは一価もしくは二価の金属原子(ただし、二価の金属原子の場合は1/2当量)、NHまたは有機アミン化合物のオニウムであり、上記一価の金属原子としては、例えば、リチウム、ナトリウム、カリウムなどのアルカリ金属が挙げられ、二価の金属原子としては、例えば、カルシウム、バリウムなどのアルカリ土類金属、マグネシウムなどが挙げられる。ただし、二価の金属原子を用いる場合は、1金属原子が2分子のアシル化ペプチドと中和塩を形成するので、上記一般式(1)におけるMとしては、その1/2当量を使用する。NHはアンモニアに由来するものであり、また、オニウムを形成しうる有機アミン化合物としては、例えば、ジエチルアミン、トリエチルアミンなどのアルキルアミン、トリエタノールアミン、トリプロパノールアミン、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノールなどのアルカノールアミン、リシン、アルギニンなどの塩基性アミノ酸、グアニジンなどが挙げられる。そして、上記N−アシル化誘導体の塩の好適な具体例としては、例えば、カリウム塩、ナトリウム塩、トリエタノールアミン塩、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール塩、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール塩などが挙げられる。
本発明の一般式(1)で表される加水分解タンパクのN−アシル化誘導体の塩からなるエラスターゼ阻害剤のエラスターゼ阻害作用は、日本皮膚科学会大阪地方会発行の「皮膚」、Vol.29、No.5、p.793〜797に記載されている酵素活性測定方法に準じてエラスターゼ活性を測定することによって確認することができる。すなわち、基質にN−Suc−Ala−Ala−Ala−p−ニトロアニリドを用い、エラスターゼによる基質の加水分解によって生じるp−ニトロアニリンの生成量を波長410nmの吸光度で測定し、単位時間あたりの吸光度変化量でエラスターゼ活性を求める方法で確認することができる。つまり、エラスターゼによって基質中のp−ニトロアニリド部分が加水分解されてp−ニトロアニリンが生成し、その生成に伴なって吸光度が変化するので、それによってエラスターゼの活性を求める方法である。
本発明の一般式(1)で表される加水分解タンパクのN−アシル化誘導体の塩からなるエラスターゼ阻害剤は、その使用量に応じてエラスターゼの活性を阻害する作用を発揮するので、その使用量は、特に限定されるものではないが、通常、エラスターゼ1μgに対して0.01mg以上、特に0.1mg以上が好ましい。つまり、本発明のエラスターゼ阻害剤の使用量が上記より少ない場合は、エラスターゼの活性に対する阻害作用が充分に発揮されなくなるおそれがある。また、本発明のエラスターゼ阻害剤は、その使用量を多くしすぎても、使用量の増加に伴なうエラスターゼ活性の阻害作用の増加がほとんど認められなくなることから、多くても、エラスターゼ1μgに対して100mg以下、特に1.5mg以下が好ましい。本発明の一般式(1)で表される加水分解タンパクのN−アシル化誘導体の塩からなるエラスターゼ阻害剤は、通常、該エラスターゼ阻害剤を構成する一般式(1)で表される加水分解タンパクのN−アシル化誘導体の塩の水溶液として流通にのせられるが、上記の使用量は、その純分、つまり、エラスターゼ阻害剤自身の量として表したものである。
また、本発明のエラスターゼ阻害剤は、化粧料などに配合することができる。例えば、化粧水、乳液、クリーム、ジェルなどの形態の化粧料に本発明のエラスターゼ阻害剤を配合することができ、それによって、紫外線曝露による光老化性のシワやタルミの改善、肌のハリの改善などの効果を期待することができる。その際の配合量としては、エラスターゼ活性の阻害作用が発揮される量でさえあれば特に限定されることはないが、通常、本発明のエラスターゼ阻害剤を、その純分として(つまり、エラスターゼ阻害剤そのものとして)、化粧料中に0.001〜10質量%程度配合することが好ましい。つまり、エラスターゼ阻害剤の配合量が上記より少ない場合は、エラスターゼ活性の阻害作用が充分に発揮されず、また、エラスターゼ阻害剤の配合量が上記より多くなっても、その配合量の増加に伴なう阻害作用の増加が認められないからである。
つぎに、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明する。ただし、本発明は、それらの実施例のみに限定されるものではない。なお、実施例に先立って、エラスターゼ阻害率を測定・算出するための試験法を示す。また、下記の実施例や比較例で用いる%は、いずれも質量%である。
ヒト好中球由来エラスターゼ活性阻害試験
加水分解タンパクのN−アシル化誘導体の塩やその原料である加水分解タンパクのヒト好中球由来エラスターゼ活性阻害率を以下の方法で測定した。すなわち、活性測定用緩衝液として0.1mol/lのTris−HCl(pH7.5)緩衝液を用い、活性測定用基質としては合成基質であるN−Suc−Ala−Ala−Ala−p−ニトロアニリド(ペプチド研究所社製)を用い、あらかじめそれを1−メチル−2−ピロリドンに濃度が125mmol/lとなるように溶解させておいた。そして、エラスターゼ酵素液としてはヒト好中球由来エラスターゼ(CALBIOCHEM Novabiochem Novagen社製)を上記活性測定用緩衝液で濃度が70.0μg/mlとなるように調製したものを用いた。
エラスターゼ活性は、上記活性測定用緩衝液を用いて、試験液中で、活性測定用基質が1.4μmol/ml、エラスターゼ酵素液が濃度13μl/ml、各測定試料濃度が0.001、0.01、0.1%になるように濃度を調整して、それらを混合し、37℃で15分間反応させて生じたp−ニトロアニリンの生成量を分光光度計(410nm)で測定し、単位時間当たりの吸光度変化としてエラスターゼの活性値を求めた。つまり、この方法は、エラスターゼの活性により活性測定用基質のN−Suc−Ala−Ala−Ala−p−ニトロアニリドのAlaとp−ニトロアニリドとの間が切断され、それによって生成するp−ニトロアニリンの生成量に伴なう吸光度の変化を分光光度計で測定し、それに基づいて、p−ニトロアニリンの生成量とエラスターゼ活性値を求める方法である。このエラスターゼ活性の測定方法は、前記のように日本皮膚科学会大阪地方会発行の「皮膚」、Vol.29、No.5、p.793〜797に記載されている方法に基づくものであり、試験液の全量は2.7mlであるため、測定時の阻害剤のエラスターゼに対する濃度は、エラスターゼ1μg当たり0.011mg、0.11mg、1.1mgとなる。
そして、エラスターゼの純活性は、加水分解タンパクのN−アシル化誘導体の塩やその原料である加水分解タンパクに代えて精製水を対照品(ブランク)として測定した。なお、本発明のエラスターゼ阻害剤を構成する一般式(I)で示される加水分解タンパクのN−アシル化誘導体の塩の生成にあたっては、副生成物として生成する塩化ナトリウムが系中に少量残存することがあるが、このヒト好中球由来エラスターゼ活性阻害試験では、試験液中に塩化ナトリウムが残存していても、エラスターゼ活性に影響がないことを確認している。
エラスターゼ阻害率は、以下の計算式に基づいて算出した。なお、Aは精製水(比較対照=ブランク)のエラスターゼ活性値であり、Bは下記実施例1〜9および比較例1〜9のエラスターゼ活性値である。このエラスターゼ阻害率が高いほど、当然、エラスターゼ活性の阻害作用が高い。
Figure 2008100930
実施例1〔加水分解コラーゲンのN−ラウロイル誘導体のナトリウム塩〕
加水分解タンパクとしての数平均分子量500の加水分解コラーゲンの30%水溶液を300g用い、20%水酸化ナトリウムでpHを8.8〜9.5に調整した後、液温を50℃に保ち、溶液を攪拌しながらN末端アミノ基のモル濃度に対して1当量のラウリン酸クロライド40gを2時間かけて滴下し、その後さらに1時間攪拌を続けて反応を完結させた。アシル化反応後、反応液を希塩酸でpHを約2に調整し、アシル化物を浮遊沈澱として未反応の加水分解コラーゲンと分離した。浮遊沈澱は水洗後、20%水酸化ナトリウム水溶液で中和してpHを7に調整し、濃度を調整して加水分解コラーゲンのN−ラウロイル誘導体のナトリウム塩の35%水溶液を250g得た。
実施例2〔加水分解コラーゲンのN−イソステアロイル誘導体の2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール塩〕
加水分解タンパクとしての数平均分子量500の魚鱗由来加水分解コラーゲンの30%水溶液を200g用い、20%水酸化ナトリウムでpHを8.8〜9.5に調整した後、液温を50℃に保ち、溶液を攪拌しながらN末端アミノ基のモル濃度に対して1当量のイソステアリン酸クロライド38gを2時間かけて滴下し、その後さらに1時間攪拌を続けて反応を完結させた。アシル化反応後、反応物のpHを希塩酸で約2に調整し、反応物と同量のイソブタノールを添加してアシル化物をイソブタノール層に移行させた。イソブタノール層は同量の水で水洗を繰り返し、未反応のペプチドを分離した。水洗後のイソブタノール層は、減圧濃縮によりイソブタノールを除去し、濃縮残渣を2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオールでpH7に調整し、水とエタノールを加えて濃度を調整し、加水分解コラーゲンのN−イソステアロイル誘導体の2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール塩の25%水溶液とエタノールとの質量比1:1の混合液を430g得た。
実施例3〔加水分解コラーゲンのN−ウンデシノイル誘導体のカリウム塩〕
加水分解タンパクとしての数平均分子量800の加水分解コラーゲンの30%水溶液を300g用い、アシル化剤としてウンデシレン酸クロライドを25g、中和時のアルカリ剤として20%水酸化カリウムを用いた以外は、実施例1と同様にして、加水分解コラーゲンのN−ウンデシノイル誘導体のカリウム塩の35%水溶液を215g得た。
実施例4〔加水分解コラーゲンのN−ココイル誘導体のカリウム塩〕
加水分解タンパクとしての数平均分子量500の魚鱗由来加水分解コラーゲンの30%水溶液300gを用い、アシル化剤としてヤシ油脂肪酸クロライドを43g、中和時のアルカリ剤として20%水酸化カリウムを用いた以外は、実施例1と同様にして、加水分解コラーゲンのN−ココイル誘導体のカリウム塩の35%水溶液を290g得た。
比較例1〔加水分解コラーゲン〕
実施例1の加水分解コラーゲンのN−ラウロイル誘導体のナトリウム塩の原料である数平均分子量500の加水分解コラーゲンを用いて、比較例1とした。
上記実施例1の加水分解コラーゲンのN−ラウロイル誘導体のナトリウム塩、実施例2の加水分解コラーゲンのN−イソステアロイル誘導体の2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール塩、実施例3の加水分解コラーゲンのN−ウンデシノイル誘導体のカリウム塩、実施例4の加水分解コラーゲンのN−ココイル誘導体(ヤシ油脂肪酸縮合物)のカリウム塩および比較例1の加水分解コラーゲンを上記のヒト好中球由来エラスターゼ活性阻害試験に供し、それらのエラスターゼ阻害率を求めた。各試料の構造を明確にするため、上記一般式(1)における各官能基などを表1に示す。
Figure 2008100930
また、上記実施例1〜4、比較例1および比較対照品(精製水)のエラスターゼ阻害率を表2に示す。
Figure 2008100930
表2に示す結果から明らかなように、比較例1の加水分解コラーゲンにはエラスターゼ阻害作用が見られなかったが、その加水分解コラーゲンをN−アシル化誘導体の塩にした実施例1の加水分解コラーゲンのN−ラウロイル誘導体のナトリウム塩、実施例2の加水分解コラーゲンのN−イソステアロイル誘導体の2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール塩および実施例4の加水分解コラーゲンのN−ココイル誘導体のカリウム塩は濃度が0.001%という低濃度でも非常に高いエラスターゼ阻害作用を示した。また、実施例3の加水分解コラーゲンのN−ウンデシノイル誘導体のカリウム塩は濃度が0.001%ではエラスターゼ阻害作用が充分でなかったものの、濃度が0.01%以上になると高いエラスターゼ阻害作用を示し、比較例1とのエラスターゼ阻害作用との差が明らかであった。
実施例5〔加水分解シルクのN−ラウロイル誘導体のナトリウム塩〕
加水分解タンパクとしての数平均分子量350の加水分解シルクの30%水溶液を300g用い、アシル化剤としてラウリン酸クロライドを65g用いた以外は、実施例1と同様にして、加水分解シルクのN−ラウロイル誘導体のナトリウム塩の25%水溶液を470g得た。
実施例6〔加水分解シルクのN−イソステアロイル誘導体の2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール塩〕
加水分解タンパクとしての数平均分子量350の加水分解シルクの30%水溶液を200g用い、アシル化剤としてイソステアリン酸クロライドを51g、中和時のアルカリ剤として2−アミノ−2−メチル−1−プロパノールを用いた以外は、実施例2と同様にして、加水分解シルクのN−イソステアロイル誘導体の2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール塩の25%水溶液とエタノールとの質量比1:1の混合液を540g得た。
比較例2〔加水分解シルク〕
実施例5の加水分解シルクのN−ラウロイル誘導体のナトリウム塩の原料である数平均分子量350の加水分解シルクを用いて、比較例2とした。
比較例3〔加水分解シルクのN−アセチル誘導体のナトリウム塩〕
数平均分子量350の加水分解シルクの30%水溶液100gを20%水酸化ナトリウムでpH8.8〜9.5に調整し、液温を50℃に保ち、溶液を攪拌しながらN末端アミノ基のモル濃度に対して1当量のアセチルクロライド5.8gを2時間かけて滴下し、その後さらに1時間撹拌を続けて反応を完結させた。反応液のpHを希塩酸で7に調整し、濃度を調整して加水分解シルクのN−アセチル誘導体のナトリウム塩の25%水溶液を130g得た。
比較例4〔加水分解シルクのN−サクシニル誘導体のナトリウム塩〕
数平均分子量350の加水分解シルクの30%水溶液100gを20%水酸化ナトリウムでpH8.8〜9.5に調整し、液温を50℃に保ち、溶液を攪拌しながらN末端アミノ基のモル濃度に対して1当量のコハク酸クロライド11.5gを2時間かけて滴下し、その後さらに1時間撹拌を続けて反応を完結させた。反応液のpHを希塩酸で7に調整し、濃度を調整して加水分解シルクのN−サクシニル誘導体のナトリウム塩の25%水溶液を150g得た。
上記実施例5の加水分解シルクのN−ラウロイル誘導体のナトリウム塩、実施例6の加水分解シルクのN−イソステアロイル誘導体の2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール塩、比較例2の加水分解シルク、比較例3の加水分解シルクのN−アセチル誘導体のナトリウム塩および比較例4の加水分解シルクのN−サクシニル誘導体のナトリウム塩を上記のヒト好中球由来エラスターゼ活性阻害試験に供し、それらのエラスターゼ阻害率を調べた。各試料の構造を明確にするため、上記一般式(1)における各官能基などを表3に示す。
Figure 2008100930
上記実施例5〜6、比較例2〜4および比較対照品(精製水)のエラスターゼ阻害率を表4に示す。
Figure 2008100930
表4に示す結果から明らかなように、実施例5の加水分解シルクのN−ラウロイル誘導体のナトリウム塩は、濃度が0.001%という低濃度ではエラスターゼ阻害作用がやや低かったものの、濃度が0.01%以上になるとエラスターゼ阻害率が90%以上という高いエラスターゼ阻害作用を示し、実施例6の加水分解シルクのN−イソステアロイル誘導体の2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール塩は濃度が0.001%という低濃度でも98%のエラスターゼ阻害率を示し、高いエラスターゼ阻害作用を有していた。
これらに対して、比較例では、実施例5および6の原料である比較例2の加水分解シルクはエラスターゼ阻害作用が低く、また、それを短鎖の脂肪酸でアシル化した比較例3および4のアシル化誘導体の塩もエラスターゼ阻害作用が低かった。
実施例7〔加水分解カゼインのN−ココイル誘導体のカリウム塩〕
加水分解タンパクとしての数平均分子量600の加水分解カゼインの30%水溶液を300g用い、アシル化剤としてヤシ油脂肪酸クロライドを35g、中和時のアルカリ剤として20%水酸化カリウムを用いた以外は、実施例1と同様にして、加水分解カゼインのN−ココイル誘導体のカリウム塩の35%水溶液を210g得た。
比較例5〔加水分解カゼイン〕
実施例7の加水分解カゼインのN−ココイル誘導体のカリウム塩の原料である数平均分子量600の加水分解カゼインを用いて、比較例5とした。
上記実施例7の加水分解カゼインのN−ココイル誘導体のカリウム塩および比較例5の加水分解カゼインを上記のヒト好中球由来エラスターゼ活性阻害試験に供し、それらのエラスターゼ阻害率を調べた。各試料の上記一般式(1)における官能基などを表5に示す。
Figure 2008100930
上記実施例7、比較例5および比較対照品(精製水)のエラスターゼ阻害率を表6に示す。
Figure 2008100930
表6に示す結果から明らかなように、実施例7の加水分解カゼインのN−ココイル誘導体のカリウム塩は、その原料である比較例5の加水分解カゼインに比べて、低濃度でも非常に高いエラスターゼ阻害作用を示した。
実施例8〔加水分解大豆タンパクのN−ココイル誘導体のカリウム塩〕
加水分解タンパクとしての数平均分子量700の加水分解大豆タンパクの30%水溶液を300g用い、アシル化剤としてヤシ油脂肪酸クロライドを30g、中和時のアルカリ剤として20%水酸化カリウムを用いた以外は、実施例1と同様にして、加水分解大豆タンパクのN−ココイル誘導体のカリウム塩の35%水溶液を200g得た。
比較例6〔加水分解大豆タンパク〕
実施例8の加水分解大豆タンパクのN−ココイル誘導体のカリウム塩の原料である数平均分子量700の加水分解大豆タンパクを用い、比較例6とした。
比較例7〔加水分解大豆タンパクのN−アセチル誘導体のナトリウム塩〕
数平均分子量700の加水分解大豆タンパクの30%水溶液100gを20%水酸化ナトリウムでpH8.8〜9.5に調整し、液温を50℃に保ち、溶液を攪拌しながらN末端アミノ基のモル濃度に対して1当量のアセチルクロライド4.5gを2時間かけて滴下し、その後さらに1時間撹拌を続けて反応を完結させた。反応液のpHを希塩酸で7に調整し、濃度を調整して加水分解大豆タンパクのN−アセチル誘導体のナトリウム塩の25%水溶液を130g得た。
比較例8〔加水分解大豆タンパクのN−サクシニル誘導体のナトリウム塩〕
数平均分子量700の加水分解大豆タンパクの30%水溶液を100gを20%水酸化ナトリウムでpH8.8〜9.5に調整し、液温を50℃に保ち、溶液を攪拌しながらN末端アミノ基のモル濃度に対して1当量のコハク酸クロライド8.7gを2時間かけて滴下し、その後さらに1時間撹拌を続けて反応を完結させた。反応液のpHを希塩酸で7に調整し、濃度を調整して加水分解大豆タンパクのN−サクシニル誘導体のナトリウム塩の25%水溶液を135g得た。
上記実施例8の加水分解大豆タンパクのN−ココイル誘導体(ヤシ油脂肪酸縮合物)のカリウム塩、比較例6の加水分解大豆タンパク、比較例7の加水分解大豆タンパクのN−アセチル誘導体のナトリウム塩および比較例8の加水分解大豆タンパクのN−サクシニル誘導体のナトリウム塩を上記のヒト好中球由来エラスターゼ活性阻害試験に供し、それらのエラスターゼ阻害率を調べた。各試料の構造を明確にするため、上記一般式(1)における各官能基などを表7に示す。
Figure 2008100930
上記実施例8、比較例6〜8および比較対照品(精製水)のエラスターゼ阻害率を表8に示す。
Figure 2008100930
表8に示す結果から明らかなように、実施例8の加水分解大豆タンパクのN−ココイル誘導体のカリウム塩は、濃度が0.001%という低濃度から高いエラスターゼ阻害作用を示したが、その原料である比較例6の加水分解大豆タンパクは、濃度が0.01%になってもエラスターゼ阻害率が35%と低く、エラスターゼ阻害作用が低かった。
また、加水分解大豆タンパクを短鎖の脂肪酸でN−アシル化した比較例7の加水分解大豆タンパクのN−アセチル誘導体のナトリウム塩および比較例8の加水分解大豆タンパクのN−サクシニル誘導体のナトリウム塩のエラスターゼ阻害作用は、それらの原料である加水分解大豆タンパクと大差はなく、短鎖の脂肪酸でのN−アシル化誘導体の塩ではエラスターゼ阻害作用が付与されないことが明らかであった。
実施例9〔加水分解エンドウ豆タンパクのN−ラウロイル誘導体のナトリウム塩〕
加水分解タンパクとしての数平均分子量500の加水分解エンドウ豆タンパクの25%水溶液を250g用い、アシル化剤としてラウリン酸クロライドを28g用いた以外は、実施例1と同様にして、加水分解エンドウ豆タンパクのN−ラウロイル誘導体のナトリウム塩の35%水溶液を180g得た。
比較例9〔加水分解エンドウ豆タンパク〕
実施例9の加水分解エンドウ豆タンパクのN−ラウロイル誘導体のナトリウム塩の原料である数平均分子量500の加水分解エンドウ豆タンパクを用いて、比較例9とした。
上記実施例9の加水分解エンドウ豆タンパクのN−ラウロイル誘導体のナトリウム塩および比較例9の加水分解エンドウ豆タンパクを上記のヒト好中球由来エラスターゼ活性阻害試験に供し、それらのエラスターゼ阻害率を調べた。各試料の上記一般式(1)における官能基などを表9に示す。
Figure 2008100930
上記実施例9、比較例9および比較対照品(精製水)のエラスターゼ阻害率を表10に示す。
Figure 2008100930
表10に示す結果から明らかなように、実施例9の加水分解エンドウ豆タンパクのN−ラウロイル誘導体のナトリウム塩は、濃度が0.001%という低濃度から非常に高いエラスターゼ阻害作用を示したが、その原料である比較例9の加水分解エンドウ豆タンパクは、高濃度でこそエラスターゼ阻害作用を示すものの、低濃度ではエラスターゼ阻害作用が低かった。
以上の実施例および比較例の結果から、加水分解タンパクのN−アシル化誘導体の塩は、アシル基のアルキル部分の炭素数が8以上であれば、アルキル鎖が飽和、不飽和にかかわらず、また、直鎖、分岐鎖にかかわらず、原料である加水分解タンパクに比べて、エラスターゼ阻害作用が高くなることが明らかであった。
すなわち、原料の加水分解タンパクでは、加水分解大豆タンパクと加水分解エンドウ豆タンパクが、濃度が0.1%になるとやや高いエラスターゼ阻害作用を示したが、その他の加水分解タンパクは、濃度が0.01%以下ではエラスターゼ阻害作用がほとんどないと言える。これに対して、本発明のエラスターゼ阻害剤を構成する加水分解タンパクのN−アシル化誘導体の塩は、その原料である加水分解タンパクに比べて高いエラスターゼ阻害作用を示した。
また、比較例3〜4や比較例7〜8のように、炭素数が少ないアルキル鎖でアシル化した場合は、多少のエラスターゼ阻害作用が付与されるようになるものの、本発明のエラスターゼ阻害剤のように、炭素鎖の長いアルキル鎖でアシル化したものに比べると、エラスターゼ阻害作用が低かった。
本発明の加水分解タンパクのN−アシル化誘導体の塩からなるエラスターゼ阻害剤は、皮膚の弾力やはり、しわの改善を目的として化粧料に配合して利用できるが、以下に応用例として、本発明のエラスターゼ阻害剤を配合した各種化粧料処方を示す。なお、エラスターゼ阻害剤は実施例番号とエラスターゼ阻害剤を構成する加水分解タンパクのN−アシル化誘導体の塩名で示す。また、配合量は質量%で示しており、配合成分が固形分でないものについては括弧内に有効成分濃度を示している。
応用例1〔化粧水〕
(配合成分) (%)
実施例2:加水分解コラーゲンのN−イソステアロイル誘導体の 0.2
2−アミノ−2−メチル−1、3−プロパンジオール塩(25%)
実施例6:加水分解シルクのN−イソステアロイル誘導体の 0.2
2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール塩(25%)
地黄抽出エキス水溶液(10%)*1 2.5
ソルビトール 2.0
濃グリセリン 1.0
グリチルリチン酸ジカリウム 0.05
プロピレングリコール 2.5
防腐剤 適量
精製水 計100とする
応用例2〔乳液〕
(配合成分) (%)
実施例5:加水分解シルクのN−ラウロイル誘導体の 0.5
ナトリウム塩(20%)
実施例6:加水分解シルクのN−イソステアロイル誘導体の 0.2
2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール塩(25%)
カルボキシビニルポリマー 0.3
2−アミノ−2−メチル−1プロパノール 0.11
ポリオキシエチレン(25)セチルエーテル 1.0
スクワラン 2.0
エタノール 5.0
プロピレングリコール 2.5
防腐剤 適量
精製水 計100とする
応用例3〔クリーム〕
(配合成分) (%)
実施例7:加水分解カゼインのN−ココイル誘導体の 0.2
カリウム塩(25%)
実施例8:加水分解大豆タンパクのN−ココイル誘導体の 0.2
カリウム塩(25%)
地黄抽出エキス水溶液(10%)*1 2.5
イソステアリン酸イソプロピル 5.5
親油型モノステアリン酸グリセリル 1.0
イソステアリン酸グリセリル 0.5
ホホバ油 0.5
セタノール 1.0
ジメチコン 0.25
オレイン酸ポリオキシエチレンソルビット(40E.O.) 1.7
ステアリン酸 10.0
トリエタノールアミン 1.0
防腐剤 適量
精製水 計100とする
応用例4〔ジェル〕
(配合成分) (%)
実施例2:加水分解コラーゲンのN−イソステアロイル誘導体の 0.2
2−アミノ−2−メチル−1、3−プロパン
ジオール塩(25%)
実施例3:加水分解コラーゲンのN−ウンデシノイル誘導体の 0.3
カリウム塩(36%)
(アクリル酸ヒドロキシエチル/アクリロイルジメチルタウ 2.5
リンナトリウム)コポリマーを含むゲル状の乳化増粘剤*2
ヒドロキシプロピルメチルセルロース 0.3
ジメチコン 4.0
濃グリセリン 40.0
ヒアルロン酸ナトリウム 0.05
プロピレングリコール 5.0
防腐剤 適量
精製水 計100とする
上記応用例で使用した成分のうち*印を付したものは下記の通りである。
*1:(株)成和化成製ジオウエキス(商品名)
*2:セピック社(フランス)製 シマルゲルNS(商品名)

Claims (2)

  1. 下記の一般式(1)
    Figure 2008100930
    〔式中、RCOは炭素数8〜18の直鎖もしくは分岐鎖の飽和または不飽和の脂肪酸残基を示し、Rはタンパク質を構成するアミノ酸の側鎖を示し、nは3〜15で、Mは一価もしくは二価の金属原子(ただし、二価の金属原子の場合は1/2当量)、NHまたは有機アミン化合物のオニウムを示す〕で表される加水分解タンパクのN−アシル化誘導体の塩からなるエラスターゼ阻害剤。
  2. 加水分解タンパクが、コラーゲン、シルク、カゼイン、大豆タンパクまたはエンドウ豆タンパクを加水分解したものである請求項1記載のエラスターゼ阻害剤。
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