JP2008098729A - フィルタ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、挿入損失の少ないフィルタ装置を提供することを目的とするものである。
【解決手段】本発明のフィルタ装置は、内部に空洞11eを有するシールドケース11と、このシールドケース11の内部表面に取り付けた共振棒13とを備え、前記共振棒13を棒状の共振部13aとこの共振部13aの一端部に位置するフランジ部13bとにより構成するとともに、前記フランジ部13bの外周端部をシールドケース11の内部表面に接合したものである。
【選択図】図1

Description

本発明は、特にマイクロ波、準マイクロ波通信装置等に使用されるフィルタ装置に関するものである。
従来のこの種のフィルタ装置は、図5に示すように構成されていた。図5において、1aは箱体、1bは蓋体で、この蓋体1bと前記箱体1aとにより内部に空洞1cを有するシールドケース1を構成している。そしてこのシールドケース1の内部表面は導電率の高い金属皮膜で覆われている。2は前記シールドケース1の内部にネジ3により取り付けた共振棒で、この共振棒2は導体により構成されており、前記シールドケース1とで共振器を構成し、この共振器を複数組み合わせてフィルタ特性を得ている。4は調整ボルトで、この調整ボルト4は前記シールドケース1における前記共振棒2の先端と対向する位置に設けた貫通穴5に取り付けられ、そしてこの調整ボルト4の先端と共振棒2の先端との間の距離を調整することによって、共振器の共振周波数を調整している。6a,6bは入力端子および出力端子で、この入力端子6aおよび出力端子6bはそれぞれ対応する入力結合素子7aおよび出力結合素子7bに接続され、かつこの入力結合素子7aおよび出力結合素子7bはそれぞれ隣り合う共振器と容量結合している。8は段間調整ネジで、この段間調整ネジ8は前記共振器間に配置され、フィルタの帯域幅を調整するものである。
なお、この出願の発明に関する先行技術文献情報としては、例えば、特許文献1が知られている。
特開2002−261509号公報
しかしながら、上記した従来のフィルタ装置においては、シールドケース1と共振棒2とをネジ3により取り付けているため、シールドケース1と共振棒2とが空洞1cの内表面で接した箇所において両者の電気的接続が不安定になり、これが空洞1cの内表面を流れる高周波電流に対する電気抵抗の増加を招き、これにより、共振器のQ値が低下してフィルタ装置の挿入損失が増加するという課題を有していた。
また、これに対して、図6に示すように、共振棒2をシールドケース1にロウ付けしてしまうという方法もあるが、この場合においても、シールドケース1内の空洞1cの内表面に施された銀や銅などの導電率の高い金属皮膜が、ロウ付け部の周囲においてロウ材料9に喰われてしまうため、導電率の高い金属皮膜の厚みが薄くなってしまい、その結果、共振棒2の取り付け箇所周辺における表面の電気抵抗が増加することになり、これにより、共振器のQ値が低下してフィルタ装置の挿入損失が増加するという課題を有していた。
本発明は上記従来の課題を解決するもので、挿入損失の少ないフィルタ装置を提供することを目的とするものである。
上記目的を達成するために、本発明は以下の構成を有するものである。
本発明の請求項1に記載の発明は、内部に空洞を有するシールドケースと、このシールドケースの内部表面に取り付けた共振棒とを備え、前記共振棒を棒状の共振部とこの共振部の一端部に位置するフランジ部とにより構成するとともに、前記フランジ部の外周端部を前記シールドケースの内部表面に接合したもので、この構成によれば、共振棒を棒状の共振部とこの共振部の一端部に位置するフランジ部とにより構成するとともに、前記フランジ部の外周端部を前記シールドケースの内部表面に接合しているため、共振部とシールドケースの取付部周辺を共振部の一端部に位置するフランジ部で覆うことができ、これにより、フィルタ特性に特に影響の大きい共振部とシールドケースの取付部周辺の表面の電気抵抗を減少させることができるため、共振器のQ値は向上することになり、これにより、挿入損失の少ないフィルタ装置が得られるという作用効果を有するものである。
本発明の請求項2に記載の発明は、内部に空洞を有するシールドケースと、このシールドケースの内部表面に取り付けた共振棒とを備え、前記共振棒を棒状部材と、この棒状部材が嵌挿される中空筒状部とこの中空筒状部の一端部に位置するフランジ部とからなるフランジ部材とにより構成するとともに、前記フランジ部の外周端部を前記シールドケースの内部表面に接合したもので、この構成によれば、共振棒を棒状部材と、この棒状部材が嵌挿される中空筒状部とこの中空筒状部の一端部に位置するフランジ部とからなるフランジ部材とにより構成するとともに、前記フランジ部の外周端部を前記シールドケースの内部表面に接合しているため、中空筒状部とシールドケースの取付部周辺を中空筒状部の一端部に位置するフランジ部で覆うことができ、これにより、フィルタ特性に特に影響の大きい中空筒状部とシールドケースの取付部周辺の表面の電気抵抗を減少させることができるため、共振器のQ値は向上することになり、これにより、挿入損失の少ないフィルタ装置が得られるという作用効果を有するものである。
本発明の請求項3に記載の発明は、特に、共振棒におけるフランジ部とシールドケースとの接合をロウ付けにより行うようにしたもので、この構成によれば、共振棒におけるフランジ部とシールドケースとの接合をロウ付けにより行うようにしているため、共振棒とシールドケースとの接続部の表面は隙間なく連続することにより、これにより、高周波電流が共振棒とシールドケースとの接続部の表面を流れる際の電気抵抗を少なくすることができるため、共振器のQ値は向上することになり、これにより、フィルタ装置の挿入損失を減少させることができるという作用効果を有するものである。
本発明の請求項4に記載の発明は、特に、共振棒における共振部とフランジ部との境界部をフィレット形状に構成したもので、この構成によれば、共振部とフランジ部との境界部をフィレット形状に構成しているため、共振部とシールドケースの取付部周辺の表面形状は滑らかに連続することになり、これにより、前記表面を流れる高周波電流が局所的に集中して流れにくくなる現象を回避できるため、共振器のQ値は向上することになり、これにより、フィルタ装置の挿入損失を減少させることができるという作用効果を有するものである。
本発明の請求項5に記載の発明は、特に、共振棒における中空筒状部とフランジ部との境界部をフィレット形状に構成したもので、この構成によれば、中空筒状部とフランジ部との境界部をフィレット形状に構成しているため、中空筒状部とシールドケースの取付部周辺の表面形状は滑らかに連続することになり、これにより、前記表面を流れる高周波電流が局所的に集中して流れにくくなる現象を回避できるため、共振器のQ値は向上することになり、これにより、フィルタ装置の挿入損失を減少させることができるという作用効果を有するものである。
以上のように本発明のフィルタ装置は、内部に空洞を有するシールドケースと、このシールドケースの内部表面に取り付けた共振棒とを備え、前記共振棒を棒状の共振部とこの共振部の一端部に位置するフランジ部とにより構成するとともに、前記フランジ部の外周端部を前記シールドケースの内部表面に接合しているため、共振部とシールドケースの取付部周辺を共振部の一端部に位置するフランジ部で覆うことができ、これにより、フィルタ特性に特に影響の大きい共振部とシールドケースの取付部周辺の表面の電気抵抗を減少させることができるため、共振器のQ値は向上することになり、これにより、挿入損失の少ないフィルタ装置を得ることができるという優れた効果を奏するものである。
(実施の形態1)
以下、実施の形態1を用いて、本発明の特に請求項1,3,4に記載の発明について説明する。
図1は本発明の実施の形態1におけるフィルタ装置の断面図、図2は同フィルタ装置における共振棒の斜視図である。
図1において、11は略直方体形状のシールドケースで、このシールドケース11は両面に厚み10μmの銅メッキを施した厚さ1mmの銅メッキ鋼板を所定の形状に切断して折り曲げ加工することにより作製した箱体11aと、この箱体11aの下端開口部を閉塞する底蓋11bと、前記箱体11aの上部開口部を閉塞する上蓋11cとにより構成されている。そして前記箱体11aと底蓋11bは還元炉の中で銀ロウ12により相互に接合され、かつ前記箱体11aと上蓋11cはネジ11dにより取り付けられ、内部に空洞11eを形成している。前記銀ロウ12によるロウ付け作業の際には、箱体11aを構成する銅メッキ鋼板の切断面における鉄の露出部も同時に銀ロウ12で覆い、表面の導電率を向上させている。
13はシールドケース11における空洞11eの内部表面、すなわち底蓋11bに取り付けた共振棒で、この共振棒13は図2に示すように、共振子として機能する中空筒状部からなる棒状の共振部13aと、この共振部13aの一端部から半径方向に広がるフランジ部13bとにより構成され、かつ共振部13aとフランジ部13bとの境界部はフィレット形状13cに構成しているものである。そして、この共振棒13をシールドケース11における空洞11eの内部表面、すなわち底蓋11bに取り付ける場合は、前記シールドケース11を構成する箱体11aと底蓋11bとを銀ロウ12により接合する時に同時に、銀ロウ12により接合しているものである。また、この共振棒13の切断面における鉄の露出部は、前記銀ロウ12による接合作業の際に銀ロウ12で覆うようにしているものである。そしてまた、この共振棒13と前記シールドケース11とで共振器を構成し、この共振器を複数組み合わせてフィルタ特性を得ている。
14は調整ボルトで、この調整ボルト14は前記シールドケース11に銀ロウ12により接合した共振棒13の先端と対向する位置に設けた貫通穴15に取り付けられ、そしてこの調整ボルト14の先端と共振棒13の先端との間の距離を調整することによって、共振器の共振周波数を調整している。
16a,16bは入力端子および出力端子で、この入力端子16aおよび出力端子16bはそれぞれ対応する入力結合素子17aおよび出力結合素子17bに接続され、かつこの入力結合素子17aおよび出力結合素子17bはそれぞれ隣り合う共振器と容量結合している。18は段間調整ネジで、この段間調整ネジ18は前記共振器間に配置され、フィルタの帯域幅を調整するものである。
上記のように構成されたフィルタ装置は、中空筒状部からなる棒状の共振部13aが共振子として機能し、そしてこの共振部13aを囲むシールドケース11の内部表面および共振棒13の表面に高周波電流が流れることになる。この場合、シールドケース11の内部表面および共振棒13の表面を含むループの中に電気抵抗の高いところがあると、共振器のQ値が低下し、フィルタ装置の挿入損失が大きくなるものである。
しかるに、上記した本発明の実施の形態1においては、共振棒13を棒状の共振部13aとこの共振部13aの一端部に位置するフランジ部13bとにより構成するとともに、前記フランジ部13bの外周端部をシールドケース11の内部表面に接合しているため、共振部13aとシールドケース11の取付部周辺を共振部13aの一端部に位置するフランジ部13bで覆うことができ、これにより、フィルタ特性に特に影響の大きい共振部13aとシールドケース11の取付部周辺の表面の電気抵抗を減少させることができるため、共振器のQ値は向上することになり、これにより、挿入損失の少ないフィルタ装置が得られるという効果を有するものである。
また、本発明の実施の形態1においては、共振棒13におけるフランジ部13bとシールドケース11との接合を銀ロウ12によるロウ付けにより行うようにしているため、共振棒13とシールドケース11との接続部の表面は隙間なく連続することになり、これにより、高周波電流が共振棒13とシールドケース11との接続部の表面を流れる際の電気抵抗を少なくすることができるため、共振器のQ値は向上することになり、これにより、フィルタ装置の挿入損失を減少させることができるという効果が得られるものである。
そしてまた、本発明の実施の形態1においては、共振棒13における共振部13aとフランジ部13bとの境界部をフィレット形状13cに構成しているため、共振部13aとシールドケース11の取付部周辺の表面形状は滑らかに連続することになり、これにより、前記表面を流れる高周波電流が局所的に集中して流れにくくなる現象を回避できるため、共振器のQ値は向上することになり、これにより、フィルタ装置の挿入損失を減少させることができるという効果が得られるものである。
次に、本発明の実施の形態1におけるQ値の測定例を示す。幅34mm×長さ37mm、高さ23mmのシールドケースと、高さ22mm、外径10mmの共振部を有する共振棒を用いて共振器を複数作製し、そしてこれらの共振器における2GHzにおいて測定したQ値は、シミュレーション値約4000に対して、従来の共振棒をネジ止めのみによりシールドケースに固定した共振器のQ値が約2800、従来のフランジ部のない共振子をシールドケースに銀ロウによりロウ付けした共振器のQ値が約2500、本発明の実施の形態1のようにフランジ部13bおよびフィレット形状13cを有する共振棒13を銀ロウ12によりシールドケース11に接合した共振器のQ値が約3300であった。このことからも、本発明の実施の形態1においては、共振器の特性を大きく向上させることができるものである。
なお、上記した本発明の実施の形態1における共振棒13としては、パイプ状の銅管の一端を半径方向に広げるように延伸加工してフランジ部13bを形成したものを用いてもよく、また、フランジ径と同寸法の丸棒銅材から削り出し加工したものを用いてもよいものである。
また、本発明の実施の形態1においては、共振部13aとフランジ部13bとを一体成形した例について説明したが、共振部13aとフランジ部13bを別体のもので作製し、これらを組み合わせて共振棒13を構成してもよいものである。
そしてまた、本発明の実施の形態1においては、共振棒13における棒状の共振部13aを中空筒状に構成しているが、この共振部13aは、共振器の設計によっては中空筒状でない円柱状の共振部13aに構成してもよいものである。
また、本発明の実施の形態1においては、銅メッキ鋼板から作製した箱体11aと底蓋11bと上蓋11cの3つの部材を備え、そして箱体11aと底蓋11bとを銀ロウ12により接合するとともに、箱体11aと上蓋11cとをネジ11dで固定することにより、シールドケース11を構成しているが、これに限定されるものではなく、これ以外のシールドケース、例えば、銅メッキ鋼板を切断および折り曲げ加工して作製した有底形状の箱体と、この箱体の上部開口部を閉塞する上蓋の2つの部材を備え、そしてこの上蓋と有底形状の箱体とを銀ロウにより接合してなるシールドケースを用いてもよいものである。
(実施の形態2)
以下、実施の形態2を用いて、本発明の特に請求項2,3,5に記載の発明について説明する。
図3は本発明の実施の形態2におけるフィルタ装置の断面図、図4は同フィルタ装置における共振棒の斜視図を示したもので、上記図1、図2で示した本発明の実施の形態1におけるフィルタ装置と同じ構成部品については同一番号を付しており、その説明は省略する。
本発明の実施の形態2が、上記した本発明の実施の形態1と相違する点は、図3および図4からも明らかなように、シールドケース11における空洞11eの内部表面、すなわち底蓋11bに取り付けられる共振棒19の構成を変えた点である。
この共振棒19は図4に示すように、中空筒状の棒状部材20と、この棒状部材20が嵌挿される中空筒状部21aとこの中空筒状部21aの一端部に位置するフランジ部21bとからなるフランジ部材21とにより構成し、そしてフランジ部21bの外周端部をシールドケース11の内部表面に銀ロウ12により接合して取り付けているものである。
なお、前記棒状部材20は両面に約10μmの厚さで銅メッキされた1mmのメッキ鋼板を切断して筒状に曲げ加工しているものであり、また、前記フランジ部材21は、厚さ約0.5mmの銅製のパイプの一端を半径方向に広げる加工をして、中空筒状部21aとフランジ部21bとを作製し、そして中空筒状部21aとフランジ部21bとの境界部はフィレット形状21cに構成しているものである。そしてまた、このフランジ部材21は、厚さ0.5mmの銅板を機械加工して作製することもできるものである。
また、前記共振棒19をシールドケース11における空洞11eの内部表面、すなわち底蓋11bに取り付ける場合は、前記シールドケース11を構成する箱体11aと底蓋11bとを銀ロウ12により接合する時に同時に、銀ロウ12により接合しているものである。そしてまた、前記銀ロウ12による接合作業の際には同時に、棒状部材20の向かい合った切断面同士および棒状部材20と中空筒状部21aの接続部を銀ロウ12により接合するとともに、棒状部材20の切断面における鉄の露出部を銀ロウ12で覆うようにしているものである。なお、前記共振棒19は、棒状部材20から中空筒状部21aまでの部分が共振子として機能するものである。
上記した本発明の実施の形態2においては、共振棒19を棒状部材20と、この棒状部材20が嵌挿される中空筒状部21aとこの中空筒状部21aの一端部に位置するフランジ部21bとからなるフランジ部材21とにより構成するとともに、前記フランジ部21bの外周端部を前記シールドケース11の内部表面に接合しているため、中空筒状部21aとシールドケース11の取付部周辺を中空筒状部21aの一端部に位置するフランジ部21bで覆うことができ、これにより、フィルタ特性に特に影響の大きい中空筒状部21aとシールドケース11の取付部周辺の表面の電気抵抗を減少させることができるため、共振器のQ値は向上することになり、これにより、挿入損失の少ないフィルタ装置が得られるという効果を有するものである。
また、本発明の実施の形態2においては、共振棒19におけるフランジ部21bとシールドケース11との接合をロウ付けにより行うようにしているため、共振棒19とシールドケース11との接続部の表面は隙間なく連続することになり、これにより、高周波電流が共振棒19とシールドケース11との接続部の表面を流れる際の電気抵抗を少なくすることができるため、共振器のQ値は向上することになり、これにより、フィルタ装置の挿入損失を減少させることができるという効果が得られるものである。
また、本発明の実施の形態2においては、共振棒19における中空筒状部21aとフランジ部21bとの境界部をフィレット形状21cに構成しているため、中空筒状部21aとシールドケース11の取付部周辺の表面形状は滑らかに連続することになり、これにより、前記表面を流れる高周波電流が局所的に集中して流れにくくなる現象を回避できるため、共振器のQ値は向上することになり、これにより、フィルタ装置の挿入損失を減少させることができるという効果が得られるものである。
また、本発明の実施の形態2においては、導電率の高い材料をフランジ部材21としてフィルタ特性に特に影響の大きい箇所に限定して使用することができるため、材料を効果的に使用することができるものである。
そしてまた、本発明の実施の形態2における共振棒19においては、棒状部材20と中空筒状部21aとで共振子を構成しているが、中空筒状部21aの長さを共振子の全長の1/3以上にすることにより、棒状部材20と中空筒状部21aとの接合部による共振器に及ぼす影響を約50%以下に減少させることができるため、必要に応じて中空筒状部21aの長さを調整すればよい。
次に、本発明の実施の形態2におけるQ値の測定例を示す。上記本発明の実施の形態1で作製した共振器と同じように、幅34mm×長さ37mm、高さ23mmのシールドケースと、高さ22mm、外径10mmの共振部を有する共振棒を用いた本発明の実施の形態2における共振器を作製し、そしてこの共振器における2GHzにおいて測定したQ値は約3300であった。このことからも、本発明の実施の形態2においては、上記した本発明の実施の形態1と同じように、共振器のQ値を向上させることができるものである。
なお、本発明の実施の形態2においては、共振棒19における棒状部材20を中空筒状に構成しているが、この棒状部材20は、共振器の設計によっては中空筒状でない円柱状の棒状部材20に構成してもよいものである。
本発明に係るフィルタ装置は、共振棒を棒状の共振部とこの共振部の一端部に位置するフランジ部とにより構成するとともに、前記フランジ部の外周端部をシールドケースの内部表面に接合した構成とすることにより、共振器のQ値が向上して挿入損失を減少させることができるという効果を有するものであり、特にマイクロ波および準マイクロ波通信装置等に用いることにより有用となるものである。
本発明の実施の形態1におけるフィルタ装置の断面図 同フィルタ装置に使用する共振棒の斜視図 本発明の実施の形態2におけるフィルタ装置の断面図 同フィルタ装置に使用する共振棒の斜視図 従来のフィルタ装置の断面図 従来の他のフィルタ装置を示す断面図
符号の説明
11 シールドケース
11e 空洞
12 銀ロウ
13 共振棒
13a 共振部
13b フランジ部
13c フィレット形状
19 共振棒
20 棒状部材
21a 中空筒状部
21b フランジ部
21c フィレット形状

Claims (5)

  1. 内部に空洞を有するシールドケースと、このシールドケースの内部表面に取り付けた共振棒とを備え、前記共振棒を棒状の共振部とこの共振部の一端部に位置するフランジ部とにより構成するとともに、前記フランジ部の外周端部を前記シールドケースの内部表面に接合したフィルタ装置。
  2. 内部に空洞を有するシールドケースと、このシールドケースの内部表面に取り付けた共振棒とを備え、前記共振棒を棒状部材と、この棒状部材が嵌挿される中空筒状部とこの中空筒状部の一端部に位置するフランジ部とからなるフランジ部材とにより構成するとともに、前記フランジ部の外周端部を前記シールドケースの内部表面に接合したフィルタ装置。
  3. 共振棒におけるフランジ部とシールドケースとの接合をロウ付けにより行うようにした請求項1または2記載のフィルタ装置。
  4. 共振棒における共振部とフランジ部との境界部をフィレット形状に構成した請求項1記載のフィルタ装置。
  5. 共振棒における中空筒状部とフランジ部との境界部をフィレット形状に構成した請求項2記載のフィルタ装置。
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