JP2008098570A - 多層プリント配線基板の製造方法 - Google Patents

多層プリント配線基板の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2008098570A
JP2008098570A JP2006281551A JP2006281551A JP2008098570A JP 2008098570 A JP2008098570 A JP 2008098570A JP 2006281551 A JP2006281551 A JP 2006281551A JP 2006281551 A JP2006281551 A JP 2006281551A JP 2008098570 A JP2008098570 A JP 2008098570A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
laser via
wiring board
printed wiring
multilayer printed
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2006281551A
Other languages
English (en)
Inventor
Takeshi Kanai
健 金井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sharp Corp filed Critical Sharp Corp
Priority to JP2006281551A priority Critical patent/JP2008098570A/ja
Publication of JP2008098570A publication Critical patent/JP2008098570A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Production Of Multi-Layered Print Wiring Board (AREA)

Abstract

【課題】フレキシブル基板を内層コア基材として用いながら、レーザービアを簡単かつ良好に形成する。
【解決手段】レーザービア21の形成領域及びその付近でポリイミド層13の開口部13aを形成し、ポリイミド層13の開口部13aの内周縁がレーザービアの内周壁面から外側に確実に離間する様に該開口部13aの開口径を設定している。このため、レーザービア21を開口部13aを通じて形成したときには、ポリイミド層13がレーザービア21の内周壁面に露出せず、過マンガン酸の薬液によりポリイミド層13が溶出することはなく、レーザービア21が抉れたり変形することもない。
【選択図】図2

Description

本発明は、フレキシブル基板を内層コア基材として用いた多層プリント配線基板の製造方法に関する。
一般に、多層プリント配線基板では、配線基板を貫通するスルーホールもしくは配線基板表面から基板中層までのブラインドビア等を形成し、これらのスルーホールやブラインドビアを介して相互に異なる層間の導通を確保している。
多層プリント配線基板の内層コア基材を接着材及び銅箔にて挟み込んだ構成では、レーザー加工と銅メッキによりブラインドビア(以下レーザービアと称する)が形成されることが多い。レーザー加工の場合も、NCドリル加工により形成されるスルーホールと同様に、レーザービアの内壁に残渣(スミア)が発生するため、デスミア処理により残渣を除去する必要があり、このデスミア処理の後で銅メッキ処理をレーザービアに施し、レーザービアを介して相互に異なる層間を導通させる。
図6は、略理想的なスルーホール及びレーザービアを示す断面図である。この多層プリント配線基板100では、内層コア基材としてフレキシブル基板101を用い、フレキシブル基板101表裏に接着剤層となるプリプレグ102を介して外層銅箔103を貼り付けており、NCドリル加工によりスルーホール104を形成すると共に、レーザー加工によりレーザービア105を形成し、銅メッキ処理をスルーホール104及びレーザービア105に施して、スルーホール104及びレーザービア105を介して相互に異なる層間を導通させている。
デスミア処理としては、過マンガン酸の薬液による処理があり、例えば内層コア基材が剛性を有する銅張り積層板である場合は、過マンガン酸の薬液による処理がよく使われている。
ところが、内層コア基材としてフレキシブル基板を用いた場合は、過マンガン酸の薬液による処理では問題が生じる。フレキシブル基板は、可撓性を有することが前提となっており、この可撓性を確保するためにフレキシブル基板のカバーレイ層としてポリイミドフィルムにアクリル系やエポキシ系の接着剤層を塗布したものを用い、これをフレキシブル基板の導体層に貼り付けて、導体層を絶縁被覆している。そして、レーザービアは、フレキシブル基板のポリイミドフィルム及び接着剤層を貫通して導体層に到る。従って、デスミア処理のときには、過マンガン酸の薬液がレーザービアの内周壁面で露出するポリイミドフィルム及び接着剤層に及ぶことになる。ポリイミドフィルム及び接着剤層は、過マンガン酸の薬液に溶けるので、レーザービアの内周壁面でポリイミドフィルムや接着剤が溶け出していく。
しかも、レーザービアのデスミア処理は、スルーホールのデスミア処理と比較すると、処理時間が長くなる傾向にある。これは、スルーホールでは該スルーホールの内周壁面の残渣を除去するだけであるが、レーザービアでは該ビアの底となるフレキシブル基板の導体層表面の凹凸に喰いこんだ残渣を除去せねばならないからである。
このため、薬液によるポリイミドフィルム及び接着剤の溶出量が多く、レーザービアの変形が生じる。
図7(a)〜(d)は、多層プリント配線基板100のレーザービア105を形成する工程を示している。尚、図7においては、フレキシブル基板101の表側だけを示している。
図7(a)は、レーザービア105の形成前の状態を示しており、フレキシブル基板101表側にプリプレグ102を介して外層銅箔103が貼り付けられている。図7(b)は、レーザー加工によりレーザービア105が形成された状態を示しており、レーザービア105がフレキシブル基板101のカバーレイ層101aであるポリイミドフィルム及び接着剤層を貫通して導体層101bに到っている。図7(c)は、過マンガン酸の薬液によるデスミア処理を行った後の状態を示しており、カバーレイ層101aであるポリイミドフィルム及び接着剤層が溶け出して抉れている。図7(d)は、銅メッキ処理をレーザービア105に施した後の状態を示しており、レーザービア105内周に対する銅メッキ層106の付着が悪く、レーザービア105が不良となっている。
このため、フレキシブル基板を用いた多層プリント配線基板では、過マンガン酸の薬液による処理の代わりに、プラズマによる気相のデスミア処理を用いることがある。
しかしながら、このプラズマによる気相のデスミア処理を用いる場合は、スルーホールのための薬液によるデスミア処理の既存設備を流用することができず、専用の新規設備の導入が必要になるというデメリットがある。
また、特許文献1では、多層プリント配線基板のフレキシブル基板の絶縁素材全てをポリイミド樹脂、ポリイミド接着剤もしくはポリイミドインクとして、薬液によるデスミア処理に係る問題を解決しようとしている。
更に、特許文献2では、NCルータ加工或いはレーザー加工によりレーザービアの形成領域及びその付近でフィルムカバーレイを予め開口しておき、これによりレーザービアの形成後にレーザービアの内周壁面にカバーレイ層が露出しないようにして、薬剤によるカバーレイ層の溶出を防止している。
あるいは、フレキシブル基板の必要領域のみにフィルムカバーレイを予め貼り付けておき、内層コア基材としての役目を果たすフレキシブル基板の領域にフィルムカバーレイを貼り付けず、レーザービアの内周壁面にカバーレイ層が露出しないようにする方法が考えられる。
特開平8−107281号公報 特開2000−91745号公報
しかしながら、特許文献1の様にフレキシブル基板の絶縁素材全てをポリイミド樹脂、ポリイミド接着剤もしくはインクとしても、つまりカバーレイフィルムをポリイミド系にしたとしても、先に述べた様にレーザービアの底となる導体層表面の凹凸に喰いこんでいる残渣を除去するために薬液によるデスミア処理の時間を長くすると、ポリイミドの溶出量が多く、レーザービアの変形が生じた。
また、特許文献2の様にNCルータ加工或いはレーザー加工によりレーザービアの形成領域及びその付近でフィルムカバーレイを予め開口する場合は、目標径+許容誤差分(Φ0.7mm〜Φ1.1mm程度)という開口径のレーザービアを形成することになるが、CSPの高密度化などでビアピッチが狭小になると、レーザービア同士が繋がってしまい、フィルムカバーレイの形状保持が困難になり、高精度を要求されるフィルムカバーレイの貼り付け作業が著しく困難になった。特許文献2の方法は、ピッチが十分に広いスルーホールについては有効であるかもしれないが、ピッチが狭小なレーザービアについては有効ではない。
あるいは、フレキシブル基板の必要領域のみにフィルムカバーレイを予め貼り付けるにしても、フィルムカバーレイのカットや開口が必要になり、NCルーターや金型による加工工程が増えるのみならず(金型加工の場合は金型作成も必要となる)、フィルムカバーレイの形状保持が困難になり、フィルムカバーレイ層の貼り付け作業が著しく困難になった。また、カバーレイ層が必要なフレキシブル基板の領域別に、フィルムカバーレイ片を貼り付けることが考えられるが、フィルムカバーレイの貼り付け作業が煩雑になって、生産性が低下してしまう。
そこで、本発明は、上記従来の問題に鑑みてなされたものであり、フレキシブル基板を内層コア基材として用いながら、レーザービアを簡単かつ良好に形成することが可能な多層プリント配線基板の製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、フレキシブル基板を内層コア基材として用いた多層プリント配線基板の製造方法において、前記フレキシブル基板のカバーレイ層を積層形成するときに、前記多層プリント配線基板のレーザービアの形成箇所に前記カバーレイフィルムの開口部を形成している。
また、前記カバーレイフィルムの開口部の開口径は、前記多層プリント配線基板のレーザービアの開口径よりも0.4mm〜1.1mm程度大きくしている。
更に、前記カバーレイ層は、液状の材質のものを印刷法により積層形成及びパターニングした後に硬化されてなる。
また、前記カバーレイ層は、感光性の材質のものを印刷塗布又は積層形成した後に露光及び現像によりパターニングされてなる。
この様な本発明の製造方法によれば、フレキシブル基板のカバーレイ層を積層形成するときに、レーザービアの形成箇所にカバーレイ層の開口部を形成している。つまり、フレキシブル基板上でカバーレイ層及び該カバーレイ層の開口部を形成している。このため、カバーレイフィルムの開口加工や貼り付け作業を必要とせず、生産効率の向上及びコストの低減を図ることができる。また、カバーレイ層の微細な開口部の形成も可能である。そして、カバーレイ層の開口部でレーザービアを形成すれば、レーザービアの内周壁面にカバーレイ層が露出せずに済み、過マンガン酸の薬液によるデスミア処理を施しても、カバーレイ層が溶出することはなく、レーザービアが変形することもない。
例えば、カバーレイ層の開口部の開口径は、レーザービアの開口径よりも0.4mm〜1.1mm程度大きくしている。この様にカバーレイ層の開口径を十分に大きくすれば、レーザービアの内周壁面にカバーレイ層が露出することはあり得ず、カバーレイ層が過マンガン酸の薬液に晒されることもない。
例えば、カバーレイ層は、液状の材質のものを印刷法により積層形成及びパターニングした後に硬化されてなる。あるいは、カバーレイ層は、感光性の材質のものを積層形成した後に露光及び現像によりパターニングされてなる。
以下、本発明の実施形態を添付図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1(a)、(b)、及び(c)は、本発明の製造方法の第1実施形態を示す図である。本実施形態の製造方法は、フレキシブル基板を内層コア基材として用いた多層プリント配線基板の製造方法であり、フレキシブル基板のカバーレイ層を液状ポリイミドの印刷により形成している。
まず、図1(a)に示す様にフレキシブル基板の基材11の表裏に導体層(銅箔)を形成し、フォトレジスト形成、露光、現像、エッチング処理を行って、導体層をパターニングし、配線パターン12を形成する。このとき、後で述べるレーザービア(ブラインドビア)の底となる箇所にパターン片12aを形成しておく。
引き続いて、図1(b)に示す様に配線パターン12上に、液状ポリイミドをスクリーン印刷法により印刷して、液状ポリイミド層を形成し、この液状ポリイミド層を加熱して硬化させ、カバーレイ層となるポリイミド層13を形成する。
液状ポリイミド層の印刷に際しては、レーザービアの形成領域及びその付近で開口部13aが形成される印刷版を用いる。この開口部13aの開口径をD2とし、レーザービアの開口径をD1とすると、開口部13aの開口径D2をレーザービアの開口径D1よりも0.4mm〜1.1mm程度大きくする。この0.4mm〜1.1mm程度という範囲は、印刷版のズレ及び液状ポリイミドの滲み等によりポリイミド層13の開口部13aの位置もしくはサイズにバラツキが生じても、ポリイミド層13の開口部13aの内周縁がレーザービアの内周壁面から外側に確実に離間する様に設定されたものである。従って、ポリイミド層13の開口部13aの開口径D2は、レーザービアの開口径D1に応じて設定されることになるが、通常、0.5mm〜0.9mm程度にされる。
こうしてフレキシブル基板の基材11の表裏に配線パターン12及びポリイミド層13を順次積層すると、フレキシブル基板14が形成される。
更に、図1(c)に示す様にフレキシブル基板14の表裏に接着剤層となるプリプレグ15を介して外層銅箔16を貼り付け、多層プリント配線基板17を完成させる。プリプレグ15は、フレキシブル基板14の可撓性を利用する領域S、つまりフレキシブル基板14を外部に露出させる領域Sには配置されない。
次に、図2(a)、(b)、(c)、及び図3(a)、(b)を参照しつつ、多層プリント配線基板17のレーザービア及びスルーホールを形成する工程を説明する。尚、図2においては、フレキシブル基板14の表側だけを示している。
図2(a)は、レーザービアの形成前の状態を示しており、フレキシブル基板14表側にプリプレグ15を介して外層銅箔16が貼り付けられている。
図2(b)に示す様にレーザー加工によりレーザービア21を形成する。このレーザービア21は、ポリイミド層13の開口部13aを通じて、配線パターン12のパターン片12aに到っている。先に述べた様にポリイミド層13の開口部13aの開口径D2がレーザービア21の開口径D1よりも大きな0.5mm〜0.9mm程度に設定されているため、ポリイミド層13の開口部13aの内周縁がレーザービア21の内周壁面から外側に離間しており、ポリイミド層13がレーザービア21の内周壁面に露出していない。
また、NCドリル加工によりスルーホール22(図3に示す)を形成する。このスルーホール22は、多層プリント配線基板17を貫通する。
引き続いて、過マンガン酸の薬液によるデスミア処理を行って、レーザービア21の内周壁面に付着している残渣及びパターン片12aに喰いこんでいる残渣を除去する。
このとき、レーザービア21の内周壁面にポリイミド層13が露出していないので、過マンガン酸の薬液によりポリイミド層13が溶出することはない。従って、レーザービア21が抉れたり変形することもない。
また、別途過マンガン酸の薬液によるデスミア処理を行って、スルーホール22の内周壁面に付着している残渣も除去する。
次に、銅メッキ処理を多層プリント配線基板17全体に施す。図2(c)に示す様にレーザービア21が抉れたり変形していないので、銅メッキ処理によりレーザービア21の内周壁面に銅メッキ層23が良好に付着する。同時に、この銅メッキ処理により、図3(a)に示す様にスルーホール22の内周壁面及び表裏の外層銅箔16にも銅メッキ層23が付着する。この結果、レーザービア21及びスルーホール22を介して表裏の外層銅箔16が接続される。
この後、表裏の外層銅箔16に対してフォトレジスト形成、露光、現像、エッチング処理を行って、図3(b)に示す様に表裏の外層銅箔16をパターニングすると同時に、フレキシブル基板14を領域Sで外部に露出させ、更に表裏の外層銅箔16にソルダーレジスト層24を塗布し、多層プリント配線基板17の表面処理及び外形加工を行って、多層プリント配線基板17を完成する。
この様な本実施形態の製造方法では、レーザービア21の形成領域及びその付近でポリイミド層13の開口部13aを形成しており、ポリイミド層13の開口部13aの内周縁がレーザービアの内周壁面から外側に確実に離間する様に該開口部13aの開口径を設定している。このため、レーザービア21を開口部13aを通じて形成したときには、ポリイミド層13がレーザービア21の内周壁面に露出せず、過マンガン酸の薬液によりポリイミド層13が溶出することはなく、レーザービア21が抉れたり変形することもない。
また、過マンガン酸の薬液によるデスミア処理の既存設備を使用することができ、専用の新規設備を必要としない。更に、従来の様にカバーレイフィルムの貼り付け作業を行う必要がなく、作業効率の低下を招くことはない。
先に述べた様に特許文献1では、フレキシブル基板の絶縁素材全てをポリイミド樹脂、ポリイミド接着剤もしくはポリイミドインクとして、薬液によるデスミア処理に係る問題を解決しようとしているが、レーザービア21のデスミア処理に長時間を要するので、その様な絶縁素材の選択だけではカバーレイフィルムの溶出を防ぐことはできない。
また、液状ポリイミド自体の材料費は他の材料と比較して高価であるが、スクリーン印刷のセッテイングさえ行えば、カバーレイフィルム形成が自動化もしくは半自動化されるので、生産効率の向上を果たすことができ、従来のカバーレイフィルムの貼り付け作業よりも低コスト化が可能であり、また人手を必要としないことから生産バラツキを抑えて、品質向上を図ることもできる。しかも、液状ポリイミドのスクリーン印刷は、ソルダーレジスト用の既存設備で対応可能であり、スクリーン印刷のための新規設備の導入を必要としない。
尚、本実施形態の多層プリント配線基板17は、フレキシブル基板14表裏の配線パターン12及び外層銅箔16からなる4層構造であるが、表裏いずれか一方のプリプレグ15及び外層銅箔16を省略したり、複数層のフレキシブル基板14、プリプレグ、及び銅箔を重ね合わせて、5層以上の構造にしても構わない。
次に、図4(a)、(b)、及び(c)を参照しつつ、本発明の製造方法の第2実施形態を説明する。本実施形態の製造方法では、液状の感光性ポリイミドを用いて、フレキシブル基板のカバーレイフィルムを形成している。尚、図4において、図1と同様の作用を果たす部位には同じ符号を付す。
まず、図4(a)に示す様にフレキシブル基板の基材11の表裏に導体層(銅箔)を形成し、フォトレジスト形成、露光、現像、エッチング処理を行って、導体層をパターニングし、配線パターン12を形成する。このとき、レーザービアの底となる箇所にパターン片12bを形成しておく。
引き続いて、図4(b)に示す様に配線パターン12上に、液状の感光性ポリイミドを塗布し、感光性ポリイミド層31を形成して乾燥させてから、フォトレジスト形成、露光、現像、エッチング処理を行って、カバーレイフィルムとなる感光性ポリイミド層31をパターニングして形成する。
感光性ポリイミド層31のパターニングに際しては、レーザービアの形成領域及びその付近で感光性ポリイミド層31の開口部31aを形成する。感光性ポリイミド層31のパターニング精度は、スクリーン印刷法よりも高く、感光性ポリイミド層31の開口部31aの位置もしくはサイズのバラツキを±0.05mm以下に抑えることができ、開口部31aをパターン片12bに正確に重ね合わせて形成することができる。
このため、感光性ポリイミド層31の開口部31aの開口径D3をレーザービアの開口径D1よりも大きな0.4mm〜0.5mm程度に設定するだけで、感光性ポリイミド層31の開口部31aの内周縁をレーザービアの内周壁面から外側に確実に離間させることが可能になる。また、高密度化などでビアピッチが0.5mm程度の狭小ピッチであっても、レーザービア毎に、感光性ポリイミド層31の開口部31aを高精度で形成することができる。
こうしてフレキシブル基板14Aが形成されると、図4(c)に示す様にフレキシブル基板14Aの表裏に接着剤層となるプリプレグ15を介して外層銅箔16を貼り付け、多層プリント配線基板17Aを完成させる。プリプレグ15は、フレキシブル基板14Aの可撓性を利用する領域S、つまりフレキシブル基板14Aを外部に露出させる領域Sには配置されない。
次に、図5(a)、(b)、(c)を参照しつつ、多層プリント配線基板17のレーザービア及びスルーホールを形成する工程を説明する。尚、図5においては、フレキシブル基板14Aの表側だけを示している。
図5(a)は、レーザービアの形成前の状態を示しており、フレキシブル基板14A表側にプリプレグ15を介して外層銅箔16が貼り付けられている。
図5(b)に示す様にレーザー加工によりレーザービア21を形成する。このレーザービア21は、感光性ポリイミド層31の開口部31aを通じて、配線パターン12のパターン片12bに到っている。先に述べた様に感光性ポリイミド層31の開口部31aの開口径D3がレーザービア21の開口径D1よりも大きな0.4mm〜0.5mm程度に設定されているため、感光性ポリイミド層31の開口部31aの内周縁がレーザービア21の内周壁面から外側に離間しており、感光性ポリイミド層31がレーザービア21の内周壁面に露出しない。また、NCドリル加工によりスルーホール(図示せず)を形成する。
引き続いて、過マンガン酸の薬液によるデスミア処理を行って、レーザービア21の内周壁面に付着している残渣及びパターン片12bに喰いこんでいる残渣を除去する。
このとき、レーザービア21の内周壁面に感光性ポリイミド層31が露出していないので、過マンガン酸の薬液により感光性ポリイミド層31が溶出することはなく、レーザービア21が抉れたり変形することもない。
また、別途過マンガン酸の薬液によるデスミア処理を行って、スルーホールの内周壁面に付着している残渣も除去する。
次に、銅メッキ処理を多層プリント配線基板17全体に施す。図5(c)に示す様にレーザービア21が抉れたり変形していないので、銅メッキ処理によりレーザービア21の内周壁面に銅メッキ層23が良好に付着する。同時に、この銅メッキ処理により、スルーホールの内周壁面及び表裏の外層銅箔16にも銅メッキ層が付着する。
この後、表裏の外層銅箔16をパターニングすると同時に、フレキシブル基板14Aをその可撓性を利用する領域Sで外部に露出させ、更に表裏の外層銅箔16にソルダーレジスト層(図示せず)を塗布し、表面処理及び外形加工を行って、多層プリント配線基板17Aを完成する。
この様に本実施形態の製造方法でも、レーザービア21の形成領域及びその付近で感光性ポリイミド層31の開口部31aを形成しており、ポリイミド層31の開口部31aの内周縁がレーザービアの内周壁面から外側に確実に離間する様に該開口部31aの開口径を設定している。このため、感光性ポリイミド層31がレーザービア21の内周壁面に露出せず、過マンガン酸の薬液によりポリイミド層31が溶出することはなく、レーザービア21が抉れたり変形することもない。
感光性ポリイミドについては、アルカリ現像タイプであれば、液状の限らず、フィルム状のものでも良く、パターン形成やソルダーレジスト形成で使用される既存の印刷、ラミネート、露光、現像設備での対応が可能である。また、カバーレイフィルム形成の自動化や半自動化が可能となるので、生産効率の向上及びコストの低減を図ることができ、生産バラツキを抑えて、品質向上を図ることもできる。
また、過マンガン酸の薬液によるデスミア処理の既存設備を使用することができ、専用の新規設備を必要とせず、更に従来の様にカバーレイフィルムの貼り付け作業を行う必要がなく、作業効率の低下を招くことはない。
更に、感光性ポリイミド層31のパターニングは、位置ズレ精度が要求されるフィルムカバーレイの貼り付け作業と比較すると、容易かつ高精度で行うことができ、またフレキシブル基板14Aの厚みのコントロールが可能である。
尚、本実施形態の多層プリント配線基板17Aも、表裏いずれか一方のプリプレグ15及び外層銅箔16を省略したり、複数層のフレキシブル基板14A、プリプレグ、及び銅箔を重ね合わせて、5層以上の構造にしても構わない。
第1及び第2実施形態の製造方法は、それぞれ一長一短を有しており、レーザービアの個数や配置状況に応じて使い分ければ、最適な製造方法でレーザービアを形成することが可能になる。
尚、本発明は、上記各実施形態に限定されるものではなく、多様に変形することができる。例えば、フレキシブル基板及び多層プリント配線基板の構造等を任意に変更しても構わない。また、印刷法やエッチングが可能であれば、ポリイミドとは異なる他の材質の物をカバーレイ層として適用しても良い。
(a)、(b)、及び(c)は、本発明の製造方法の第1実施形態を示す図である。 (a)、(b)、及び(c)は、図1の多層プリント配線基板にレーザービアを形成する工程を示す図である。 (a)及び(b)は、図2に引き続く工程を示す図である。 (a)、(b)、及び(c)は、本発明の製造方法の第2実施形態を示す図である。 (a)、(b)、及び(c)は、図4の多層プリント配線基板にレーザービアを形成する工程を示す図である。 多層プリント配線基板の略理想的なスルーホール及びレーザービアを示す断面図である。 (a)、(b)、(c)、及び(d)は、従来のレーザービアを形成する工程を示す図である。
符号の説明
11 基材
12 配線パターン
13 ポリイミド層(カバーレイ層)
14、14A フレキシブル基板
15 プリプレグ
16 外層銅箔
17、17A 多層プリント配線基板
21 レーザービア
22 スルーホール
23 銅メッキ層
24 ソルダーレジスト
31 感光性ポリイミド層

Claims (4)

  1. フレキシブル基板を内層コア基材として用いた多層プリント配線基板の製造方法において、
    前記フレキシブル基板のカバーレイ層を積層形成するときに、前記多層プリント配線基板のレーザービアの形成箇所に前記カバーレイ層の開口部を形成することを特徴とする多層プリント配線基板の製造方法。
  2. 前記カバーレイ層の開口部の開口径は、前記多層プリント配線基板のレーザービアの開口径よりも0.4mm〜1.1mm程度大きいことを特徴とする請求項1に記載の多層プリント配線基板の製造方法。
  3. 前記カバーレイ層は、液状の材質のものを印刷法により積層形成及びパターニングした後に硬化されてなることを特徴とする請求項1に記載の多層プリント配線基板の製造方法。
  4. 前記カバーレイ層は、感光性の材質のものを積層形成した後に露光及び現像によりパターニングされてなることを特徴とする請求項1に記載の多層プリント配線基板の製造方法。
JP2006281551A 2006-10-16 2006-10-16 多層プリント配線基板の製造方法 Pending JP2008098570A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006281551A JP2008098570A (ja) 2006-10-16 2006-10-16 多層プリント配線基板の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006281551A JP2008098570A (ja) 2006-10-16 2006-10-16 多層プリント配線基板の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2008098570A true JP2008098570A (ja) 2008-04-24

Family

ID=39381065

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006281551A Pending JP2008098570A (ja) 2006-10-16 2006-10-16 多層プリント配線基板の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2008098570A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20120036318A (ko) * 2009-07-31 2012-04-17 에이티아이 테크놀로지스 유엘씨 비대칭 빌드업 층들을 가지는 기판의 제조 방법
JP2013074270A (ja) * 2011-09-29 2013-04-22 Nec Toppan Circuit Solutions Inc リジッドフレキシブルプリント配線板の製造方法

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20120036318A (ko) * 2009-07-31 2012-04-17 에이티아이 테크놀로지스 유엘씨 비대칭 빌드업 층들을 가지는 기판의 제조 방법
JP2013501345A (ja) * 2009-07-31 2013-01-10 エーティーアイ・テクノロジーズ・ユーエルシー 非対称なビルドアップ層を有する基板を製造する方法
KR101633839B1 (ko) * 2009-07-31 2016-06-27 에이티아이 테크놀로지스 유엘씨 비대칭 빌드업 층들을 가지는 기판의 제조 방법
JP2013074270A (ja) * 2011-09-29 2013-04-22 Nec Toppan Circuit Solutions Inc リジッドフレキシブルプリント配線板の製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4520392B2 (ja) プリント基板の製造方法
US20050284657A1 (en) Double-sided printed circuit board without via holes and method of fabricating the same
JP4855186B2 (ja) 両面フレキシブルプリント配線板の製造方法
JP2008060609A (ja) 多層基板およびその製造方法
JP2009231770A (ja) 多層フレキシブルプリント配線板およびその製造方法
JP2007281336A (ja) 両面プリント配線板の製造方法および多層プリント配線板
JP2008016482A (ja) 多層プリント配線板の製造方法
US20100147559A1 (en) Carrier used in the manufacture of substrate and method of manufacturing substrate using the carrier
KR100674295B1 (ko) 다층 인쇄회로기판의 제조방법
JP2013168691A (ja) 印刷回路基板及びそのビアホールの充填方法
JP2009117448A (ja) プリント配線板の製造方法
KR100897650B1 (ko) 다층 인쇄회로기판의 제조방법
JP2010016335A (ja) 金属積層板及びその製造方法
TWI384923B (zh) A multilayer circuit board having a wiring portion, and a method of manufacturing the same
JP2008098570A (ja) 多層プリント配線基板の製造方法
JP5317491B2 (ja) プリント配線板の製造方法
JP2010016061A (ja) プリント配線板およびその製造方法
JP2007288023A (ja) リジッドフレックス多層プリント配線板の製造方法
JP2005236194A (ja) プリント配線板の製造方法
JP2005203457A (ja) 部品内蔵配線板の製造方法
JP4633457B2 (ja) リジットフレキシブルプリント配線板の製造方法
JP2005108941A (ja) 多層配線板及びその製造方法
JP7390846B2 (ja) リジッド・フレックス多層プリント配線板及びその製造方法
JP2005109299A (ja) 多層配線板およびその製造方法
JP2001102753A (ja) 多層基板製造方法