JP2008097876A - 電池 - Google Patents

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健一 小川
Yoshiaki Obana
良哲 尾花
Hiroyuki Akashi
寛之 明石
Atsushi Kajita
篤史 梶田
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Abstract

【課題】充電電圧を4.2Vを越えて設定した電池において、セパレータの酸化分解を抑制することができるようにする。
【解決手段】電池は、正極21と負極22と電解質とセパレータ23とを備え、満充電状態における開回路電圧が4.25V以上4.55V以下の範囲内であり、セパレータ23は、ポリエチレンと、ポリプロピレンおよびポリテトラフルオロエチレンの少なくとも1種とを含んでいる。
【選択図】図1

Description

この発明は、電池に関する。詳しくは、微多孔性のセパレータを備えた電池に関する。
近年の携帯電子技術の目覚しい発達により、携帯電話やノートブックコンピューターは高度情報化社会を支える基盤技術と認知されている。さらに、これらの機器の高機能化に関する研究開発は精力的に進められており、その消費電力も比例して増加の一途を辿っている。その反面、これらの電子機器は長時間駆動が求められており、必然的に駆動電源である二次電池の高エネルギー密度化が望まれている。
電子機器に内蔵される電池の占有体積や重量などの観点より、電池のエネルギー密度は高いほど望ましい。現在では、リチウムイオン二次電池が優れたエネルギー密度を有することから、殆どの機器に内蔵されるに至っている。
通常、リチウムイオン二次電池では、正極にコバルト酸リチウムおよび負極には炭素材料が使用されており、作動電圧が4.2Vから2.5Vの範囲で用いられる。単電池において、端子電圧を4.2Vまで上げられるのは、非水電解質材料やセパレータなどの優れた電気化学的安定性によるところが大きい。
現状、最大4.2Vで作動するリチウムイオン二次電池では、それに用いられるコバルト酸リチウムなどの正極活物質は、その理論容量に対して6割程度の容量を活用しているに過ぎず、さらに充電圧を上げることにより、残存容量を活用することが、原理上可能である。実際、例えば特許文献1にて開示されているように、充電時の電圧を4.25V以上にすることにより、高エネルギー密度化を実現できることが知られている。
国際公開第03/019713号パンフレット
しかしながら、本発明者らが同様な電池を検討したところ、充電電圧を4.2Vを越えて設定した場合には、特に正極表面近傍における酸化雰囲気が強まる結果、正極と物理的に接触する非水電解質材料やセパレータが酸化分解を受けやすくなり、結果的に電池内部抵抗が増大化し、特に高温特性などが低下するといった「本電池系固有の問題」が内在していることを突き止めるに至った。
したがって、この発明の目的は、充電電圧を4.2Vを越えて設定した電池において、セパレータの酸化分解を抑制することができる電池を提供することにある。
上述の課題を解決するために、この発明は、正極と負極と電解質とセパレータとを備えた電池であって、満充電状態における開回路電圧が4.25V以上4.55V以下の範囲内であり、セパレータは、ポリエチレンと、ポリプロピレンおよびポリテトラフルオロエチレンの少なくとも1種とを含んでいることを特徴とする電池である。
この発明では、ポリプロピレンおよびポリテトラフルオロエチレンの少なくとも1種の含有量が、2wt%以上50wt%以下の範囲内であることが好ましい。
この発明では、セパレータの膜厚は、5μm以上25μm以下の範囲内であることが好ましい。
この発明では、セパレータの透気度は、100sec/100cc以上1000sec/100cc以下の範囲内であることが好ましい。
この発明では、セパレータの空孔率は、30%以上60%以下の範囲内であることが好ましい。
この発明では、セパレータの突き刺し強度は、200gf以上1000gf以下の範囲内であることが好ましい。
この発明では、負極は、アルカリ金属イオンまたはアルカリ土類金属イオンを吸蔵および脱離可能な炭素を含むことが好ましい。この炭素は、黒鉛、易黒鉛化性炭素および難黒鉛化性炭素のいずれかであることが好ましい。
負極は、アルカリ金属イオンまたはアルカリ土類金属イオンを吸蔵および脱離可能な金属材料を含むことが好ましい。
電解質は、下記の一般式(1)および(2)で示されるリチウム塩からなる群のうち少なくとも1種を含むことが好ましい。
Figure 2008097876
(但し、式中、mおよびnは1以上の整数である。)
Figure 2008097876
(但し、式中、Rは炭素数2〜4の直鎖状または分岐状パーフルオロアルキレン基を表す。)
この発明では、セパレータは、ポリエチレンと、ポリプロピレンおよびポリテトラフルオロエチレンの少なくとも1種類とを含んでいるので、セパレータの電気化学的安定性を向上することができる。
以上説明したように、この発明によれば、充電電圧を4.2Vを越えて設定した電池において、セパレータの酸化分解を抑制することができる。したがって、充電電圧を4.2Vを越えて設定した電池において、サイクル特性やフロート特性などの電池特性を向上することができる。
以下、この発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態による二次電池の構成の一例を示す断面図である。この二次電池は、電極反応物質としてリチウム(Li)を用い、負極の容量が、リチウムの吸蔵および放出による容量成分により表されるいわゆるリチウムイオン二次電池である。この二次電池は、いわゆる円筒型といわれるものであり、ほぼ中空円柱状の電池缶11の内部に、一対の帯状の正極21と帯状の負極22とがセパレータ23を介して巻回された巻回電極体20を有している。電池缶11は、例えばニッケル(Ni)のめっきがされた鉄(Fe)により構成されており、一端部が閉鎖され他端部が開放されている。電池缶11の内部には、巻回電極体20を挟むように巻回周面に対して垂直に一対の絶縁板12,13がそれぞれ配置されている。
電池缶11の開放端部には、電池蓋14と、この電池蓋14の内側に設けられた安全弁機構15および熱感抵抗素子(Positive Temperature Coefficient;PTC素子)16とが、ガスケット17を介してかしめられることにより取り付けられており、電池缶11の内部は密閉されている。電池蓋14は、例えば、電池缶11と同様の材料により構成されている。安全弁機構15は、熱感抵抗素子16を介して電池蓋14と電気的に接続されており、内部短絡あるいは外部からの加熱などにより電池の内圧が一定以上となった場合にディスク板15Aが反転して電池蓋14と巻回電極体20との電気的接続を切断するようになっている。熱感抵抗素子16は、温度が上昇すると抵抗値の増大により電流を制限し、大電流による異常な発熱を防止するものである。ガスケット17は、例えば、絶縁材料により構成されており、表面にはアスファルトが塗布されている。
巻回電極体20は、例えば、センターピン24を中心に巻回されている。巻回電極体20の正極21にはアルミニウム(Al)などよりなる正極リード25が接続されており、負極22にはニッケル(Ni)などよりなる負極リード26が接続されている。正極リード25は安全弁機構15に溶接されることにより電池蓋14と電気的に接続されており、負極リード26は電池缶11に溶接され電気的に接続されている。
図2は、図1に示した巻回電極体20の一部を拡大して表す断面図である。正極21は、例えば、対向する一対の面を有する正極集電体21Aの両面に正極活物質層21Bが設けられた構造を有している。なお、図示はしないが、正極集電体21Aの片面のみに正極活物質層21Bを設けるようにしてもよい。正極集電体21Aは、例えば、アルミニウム箔などの金属箔により構成されている。正極活物質層21Bは、例えば、正極活物質として、リチウムを吸蔵および放出することが可能な正極材料の1種または2種以上を含んでおり、必要に応じてグラファイトなどの導電剤およびポリフッ化ビニリデンなどの結着剤を含んで構成されている。
リチウムを吸蔵および放出することが可能な正極材料としては、例えば、リチウム酸化物、リチウムリン酸化物、リチウム硫化物あるいはリチウムを含む層間化合物などのリチウム含有化合物が適当であり、これらの2種以上を混合して用いてもよい。エネルギー密度を高くするには、リチウムと遷移金属元素と酸素(O)とを含むリチウム含有化合物が好ましく、中でも、遷移金属元素として、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、マンガン(Mn)および鉄(Fe)からなる群のうちの少なくとも1種を含むものであればより好ましい。このようなリチウム含有化合物としては、例えば、化I、化IIあるいは化IIIに示した層状岩塩型の構造を有するリチウム複合酸化物、化IVに示したスピネル型の構造を有するリチウム複合酸化物、または化Vに示したオリビン型の構造を有するリチウム複合リン酸塩などが挙げられ、具体的には、LiNi0.50Co0.20Mn0.302、LiaCoO2(a≒1)、LibNiO2(b≒1)、Lic1Nic2Co1-c22(c1≒1,0<c2<1)、LidMn24(d≒1)あるいはLieFePO4(e≒1)などがある。
(化I)
LifMn(1-g-h)NigM1h(2-j)k
(式中、M1は、コバルト(Co)、マグネシウム(Mg)、アルミニウム(Al)、ホウ素(B)、チタン(Ti)、バナジウム(V)、クロム(Cr)、鉄(Fe)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、ジルコニウム(Zr)、モリブデン(Mo)、スズ(Sn)、カルシウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)およびタングステン(W)からなる群のうちの少なくとも1種を表す。f、g、h、jおよびkは、0.8≦f≦1.2、0<g<0.5、0≦h≦0.5、g+h<1、−0.1≦j≦0.2、0≦k≦0.1の範囲内の値である。なお、リチウムの組成は充放電の状態によって異なり、fの値は完全放電状態における値を表している。)
(化II)
LimNi(1-n)M2n(2-p)q
(式中、M2は、コバルト(Co)、マンガン(Mn)、マグネシウム(Mg)、アルミニウム(Al)、ホウ素(B)、チタン(Ti)、バナジウム(V)、クロム(Cr)、鉄(Fe)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、モリブデン(Mo)、スズ(Sn)、カルシウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)およびタングステン(W)からなる群のうちの少なくとも1種を表す。m、n、pおよびqは、0.8≦m≦1.2、0.005≦n≦0.5、−0.1≦p≦0.2、0≦q≦0.1の範囲内の値である。なお、リチウムの組成は充放電の状態によって異なり、mの値は完全放電状態における値を表している。)
(化III)
LirCo(1-s)M3s(2-t)u
(式中、M3は、ニッケル(Ni)、マンガン(Mn)、マグネシウム(Mg)、アルミニウム(Al)、ホウ素(B)、チタン(Ti)、バナジウム(V)、クロム(Cr)、鉄(Fe)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、モリブデン(Mo)、スズ(Sn)、カルシウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)およびタングステン(W)からなる群のうちの少なくとも1種を表す。r、s、tおよびuは、0.8≦r≦1.2、0≦s<0.5、−0.1≦t≦0.2、0≦u≦0.1の範囲内の値である。なお、リチウムの組成は充放電の状態によって異なり、rの値は完全放電状態における値を表している。)
(化IV)
LivMn2-wM4wxy
(式中、M4は、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、マグネシウム(Mg)、アルミニウム(Al)、ホウ素(B)、チタン(Ti)、バナジウム(V)、クロム(Cr)、鉄(Fe)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、モリブデン(Mo)、スズ(Sn)、カルシウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)およびタングステン(W)からなる群のうちの少なくとも1種を表す。v、w、xおよびyは、0.9≦v≦1.1、0≦w≦0.6、3.7≦x≦4.1、0≦y≦0.1の範囲内の値である。なお、リチウムの組成は充放電の状態によって異なり、vの値は完全放電状態における値を表している。)
(化V)
LizM5PO4
(式中、M5は、コバルト(Co)、マンガン(Mn)、鉄(Fe)、ニッケル(Ni)、マグネシウム(Mg)、アルミニウム(Al)、ホウ素(B)、チタン(Ti)、バナジウム(V)、ニオブ(Nb)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、モリブデン(Mo)、カルシウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)、タングステン(W)およびジルコニウム(Zr)からなる群のうちの少なくとも1種を表す。zは、0.9≦z≦1.1の範囲内の値である。なお、リチウムの組成は充放電の状態によって異なり、zの値は完全放電状態における値を表している。)
リチウムを吸蔵および放出することが可能な正極材料としては、これらの他にも、MnO2、V25、V613、NiS、MoSなどのリチウムを含まない無機化合物も挙げられる。
負極22は、例えば、対向する一対の面を有する負極集電体22Aの両面に負極活物質層22Bが設けられた構造を有している。なお、図示はしないが、負極集電体22Aの片面のみに負極活物質層22Bを設けるようにしてもよい。負極集電体22Aは、例えば、銅箔などの金属箔により構成されている。
負極活物質層22Bは、負極活物質として、リチウムを吸蔵および放出することが可能な負極材料のいずれか1種または2種以上を含んで構成されており、必要に応じて正極活物質層21Bと同様の結着剤を含んで構成されている。
なお、この二次電池では、リチウムを吸蔵および放出することが可能な負極材料の電気化学当量が、正極21の電気化学当量よりも大きくなっており、充電の途中において負極22にリチウム金属が析出しないようになっている。
また、この二次電池は、完全充電時における開回路電圧(すなわち電池電圧)が、例えば4.25V以上6.00V以下、好ましくは4.25V以上4.55V以下の範囲内になるように設計されている。よって、完全充電時における開回路電圧が4.20Vの電池よりも、同じ正極活物質であっても、単位質量当たりのリチウムの放出量が多くなるので、それに応じて正極活物質と負極活物質との量が調整されている。これにより高いエネルギー密度が得られるようになっている。
リチウムを吸蔵および放出することが可能な負極材料としては、例えば、難黒鉛化性炭素、易黒鉛化性炭素、黒鉛、熱分解炭素類、コークス類、ガラス状炭素類、有機高分子化合物焼成体、炭素繊維あるいは活性炭などの炭素材料が挙げられる。このうち、コークス類には、ピッチコークス、ニードルコークスあるいは石油コークスなどがある。有機高分子化合物焼成体というのは、フェノール樹脂やフラン樹脂などの高分子材料を適当な温度で焼成して炭素化したものをいい、一部には難黒鉛化性炭素または易黒鉛化性炭素に分類されるものもある。また、高分子材料としてはポリアセチレンあるいはポリピロールなどがある。これら炭素材料は、充放電時に生じる結晶構造の変化が非常に少なく、高い充放電容量を得ることができると共に、良好なサイクル特性を得ることができるので好ましい。特に黒鉛は、電気化学当量が大きく、高いエネルギー密度を得ることができ好ましい。また、難黒鉛化性炭素は、優れた特性が得られるので好ましい。更にまた、充放電電位が低いもの、具体的には充放電電位がリチウム金属に近いものが、電池の高エネルギー密度化を容易に実現することができるので好ましい。
リチウムを吸蔵および放出することが可能な負極材料としては、また、リチウムを吸蔵および放出することが可能であり、金属元素および半金属元素のうちの少なくとも1種を構成元素として含む材料も挙げられる。このような材料を用いれば、高いエネルギー密度を得ることができるからである。特に、炭素材料と共に用いるようにすれば、高エネルギー密度を得ることができると共に、優れたサイクル特性を得ることができるのでより好ましい。この負極材料は金属元素あるいは半金属元素の単体でも合金でも化合物でもよく、またこれらの1種または2種以上の相を少なくとも一部に有するようなものでもよい。なお、この発明において、合金には2種以上の金属元素からなるものに加えて、1種以上の金属元素と1種以上の半金属元素とを含むものも含める。また、非金属元素を含んでいてもよい。その組織には固溶体、共晶(共融混合物)、金属間化合物あるいはそれらのうちの2種以上が共存するものがある。
この負極材料を構成する金属元素あるいは半金属元素としては、例えば、マグネシウム(Mg)、ホウ素(B)、アルミニウム(Al)、ガリウム(Ga)、インジウム(In)、ケイ素(Si)、ゲルマニウム(Ge)、スズ(Sn)、鉛(Pb)、ビスマス(Bi)、カドミウム(Cd)、銀(Ag)、亜鉛(Zn)、ハフニウム(Hf)、ジルコニウム(Zr)、イットリウム(Y)、パラジウム(Pd)あるいは白金(Pt)が挙げられる。これらは結晶質のものでもアモルファスのものでもよい。
中でも、この負極材料としては、短周期型周期表における4B族の金属元素あるいは半金属元素を構成元素として含むものが好ましく、特に好ましいのはケイ素(Si)およびスズ(Sn)の少なくとも一方を構成元素として含むものである。ケイ素(Si)およびスズ(Sn)は、リチウム(Li)を吸蔵および放出する能力が大きく、高いエネルギー密度を得ることができるからである。
スズ(Sn)の合金としては、例えば、スズ(Sn)以外の第2の構成元素として、ケイ素(Si)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、マンガン(Mn)、亜鉛(Zn)、インジウム(In)、銀(Ag)、チタン(Ti)、ゲルマニウム(Ge)、ビスマス(Bi)、アンチモン(Sb)、およびクロム(Cr)からなる群のうちの少なくとも1種を含むものが挙げられる。ケイ素(Si)の合金としては、例えば、ケイ素(Si)以外の第2の構成元素として、スズ(Sn)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、マンガン(Mn)、亜鉛(Zn)、インジウム(In)、銀(Ag)、チタン(Ti)、ゲルマニウム(Ge)、ビスマス(Bi)、アンチモン(Sb)およびクロム(Cr)からなる群のうちの少なくとも1種を含むものが挙げられる。
スズ(Sn)の化合物あるいはケイ素(Si)の化合物としては、例えば、酸素(O)あるいは炭素(C)を含むものが挙げられ、スズ(Sn)またはケイ素(Si)に加えて、上述した第2の構成元素を含んでいてもよい。
リチウムを吸蔵および放出することが可能な負極材料としては、更に、他の金属化合物あるいは高分子材料が挙げられる。他の金属化合物としては、MnO2、V25、V613などの酸化物、NiS、MoSなどの硫化物、あるいはLiN3などのリチウム窒化物が挙げられ、高分子材料としてはポリアセチレン、ポリアニリンあるいはポリピロールなどが挙げられる。
セパレータ23は、例えば、ベース樹脂としてのポリエチレン(PE)と、ポリプロピレン(PP)およびポリテトラフルオロエチレン(PTFE)の少なくとも1種との混合物からなる。
セパレータ23におけるポリプロピレンおよびポリテトラフルオロエチレンの少なくとも1種の含有量は、2wt%以上50wt%以下の範囲内であることが好ましい。含有量が少ないと、サイクル特性やフロート特性などの電池特性が低下してしまい、含有量が多いと、セパレータ23を均一に成形することが困難になってしまうからである。
セパレータ23の厚みは、5μm以上25μm以下の範囲内であることが好ましい。厚みが薄いとショートが発生することがあり、厚みが厚いとイオン伝導性が低下してしまうと共に体積容量が低下してしまうからである。なお、厚みは、ソニーマニュファクチュアリングシステムズ株式会社製のデジタルゲージDG110Bを使用して測定したものである。
セパレータ23の透気度は、厚み20μmに換算した値で、200sec/100cc以上600sec/100cc以下の範囲内であることが好ましい。透気度が低いとショートが発生することがあり、高いとイオン伝導性が低下してしまうからである。なお、透気度は、東洋精機株式会社製のガーレ式デンソメータG−B2Cを使用して測定したものである。
セパレータ23の空孔率は、30%以上60%以下の範囲内であることが好ましい。空孔率が低いとイオン伝導性が低下してしまい、高いとショートが発生することがあるからである。なお、空孔率は、ユアサイオニクス株式会社製の水銀ポロシメーターポアマスター33Pを使用して測定したものである。
セパレータ23の突き刺し強度は、200gf以上1000gf以下の範囲内であることが好ましい。突き刺し強度が低いとショートが発生することがあり、高いとイオン伝導性が低下してしまうからである。なお、突刺し強度は、カトーテック株式会社製のハンディー圧縮試験機KES−G5を用いて測定したものである。
セパレータ23には、液状の電解質である電解液が含浸されている。この電解液は、溶媒と、この溶媒に溶解された電解質塩とを含んでいる。
溶媒としては、炭酸エチレンあるいは炭酸プロピレンなどの環状の炭酸エステルを用いることができ、炭酸エチレンおよび炭酸プロピレンのうちの一方、特に両方を混合して用いることが好ましい。サイクル特性を向上させることができるからである。
溶媒としては、また、これらの環状の炭酸エステルに加えて、炭酸ジエチル、炭酸ジメチル、炭酸エチルメチルあるいは炭酸メチルプロピルなどの鎖状の炭酸エステルを混合して用いることが好ましい。高いイオン伝導性を得ることができるからである。
溶媒としては、更にまた、2,4−ジフルオロアニソールあるいは炭酸ビニレンを含むこと好ましい。2,4−ジフルオロアニソールは放電容量を向上させることができ、また、炭酸ビニレンはサイクル特性を向上させることができるからである。よって、これらを混合して用いれば、放電容量およびサイクル特性を向上させることができるので好ましい。
これらの他にも、溶媒としては、炭酸ブチレン、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、1,2−ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、1,3−ジオキソラン、4−メチル−1,3−ジオキソラン、酢酸メチル、プロピオン酸メチル、アセトニトリル、グルタロニトリル、アジポニトリル、メトキシアセトニトリル、3−メトキシプロピロニトリル、N,N−ジメチルフォルムアミド、N−メチルピロリジノン、N−メチルオキサゾリジノン、N,N−ジメチルイミダゾリジノン、ニトロメタン、ニトロエタン、スルホラン、ジメチルスルフォキシドあるいはリン酸トリメチルなどが挙げれる。
なお、これらの非水溶媒の少なくとも一部の水素をフッ素で置換した化合物は、組み合わせる電極の種類によっては、電極反応の可逆性を向上させることができる場合があるので、好ましい場合もある。
電解質塩としては、例えばリチウム塩が挙げれ、1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。リチウム塩としては、LiPF6、LiBF4、LiAsF6、LiClO4、LiB(C654、LiCH3SO3、LiCF3SO3、LiN(SO2CF32、LiC(SO2CF33、LiAlCl4、LiSiF6、LiCl、ジフルオロ[オキソラト−O,O']ホウ酸リチウム、リチウムビスオキサレートボレート、あるいはLiBrなどが挙げられる。中でも、LiPF6は高いイオン伝導性を得ることができると共に、サイクル特性を向上させることができるので好ましい。
また、電解質として、下記の一般式(1)、(2)で示されるリチウム塩からなる群のうち少なくとも1種を用いることが好ましい。
Figure 2008097876
(但し、式中、mおよびnは1以上の整数である。)
Figure 2008097876
(但し、式中、Rは炭素数2〜4の直鎖状または分岐状パーフルオロアルキレン基を表す。)
この二次電池は、例えば、次のようにして製造することができる。
まず、例えば、正極活物質と、導電剤と、結着剤とを混合して正極合剤を調製し、この正極合剤をN−メチル−2−ピロリドンなどの溶剤に分散させてペースト状の正極合剤スラリーを作製する。次に、この正極合剤スラリーを正極集電体21Aに塗布し溶剤を乾燥させ、ロールプレス機などにより圧縮成型することにより正極活物質層21Bを形成し、正極21を形成する。
また、例えば、負極活物質と、結着剤とを混合して負極合剤を調製し、この負極合剤をN−メチル−2−ピロリドンなどの溶剤に分散させてペースト状の負極合剤スラリーを作製する。次に、この負極合剤スラリーを負極集電体22Aに塗布し溶剤を乾燥させ、ロールプレス機などにより圧縮成型することにより負極活物質層22Bを形成し、負極22を作製する。
続いて、正極集電体21Aに正極リード25を溶接などにより取り付けると共に、負極集電体22Aに負極リード26を溶接などにより取り付ける。そののち、正極21と負極22とをセパレータ23を介して巻回し、正極リード25の先端部を安全弁機構15に溶接すると共に、負極リード26の先端部を電池缶11に溶接して、巻回した正極21および負極22を一対の絶縁板12,13で挟み電池缶11の内部に収納する。正極21および負極22を電池缶11の内部に収納したのち、電解液を電池缶11の内部に注入し、セパレータ23に含浸させる。そののち、電池缶11の開口端部に電池蓋14、安全弁機構15および熱感抵抗素子16をガスケット17を介してかしめることにより固定する。これにより、図1に示した二次電池が得られる。
この第1の実施形態による二次電池では、完全充電状態における開回路電圧が、例えば4.25V以上6.00V以下、好ましくは4.25V以上4.55V以下の範囲内である。4.25V以上にすると正極活物質の利用率を増加することができ、高いエネルギー密度を得ることができ、4.55V以下にするとサイクル特性やフロート特性などの電池特性の低下を抑制できるからである。
この第1の実施形態による二次電池では、充電を行うと、正極活物質層21Bからリチウムイオンが放出され、電解液を介して、負極活物質層22Bに含まれるリチウムを吸蔵および放出することが可能な負極材料に吸蔵される。次に、放電を行うと、負極活物質層22B中のリチウムを吸蔵および放出することが可能な負極材料に吸蔵されたリチウムイオンが放出され、電解液を介して正極活物質層21Bに吸蔵される。ここでは、セパレータ23が上述した構成を有しているので、化学的安定性が向上し、完全充電時における開回路電圧を高くしても、微小ショートの発生が抑制され、電池特性が改善される。
この第1の実施形態による二次電池では、セパレータ23は、ポリエチレン(PE)からなる樹脂と、ポリプロピレン(PP)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、あるいはポリフッ化ビニリデン(PVdF)、アラミド繊維、ガラス繊維、セラミックの少なくとも2種類以上の混合物とさせることで、セパレータ23の化学的安定性を向上させることができ、微小ショートの発生を抑制することができる。よって、エネルギー密度を高くすることができると共に、サイクル特性あるいは高温保存特性などの電池特性を向上させることができる。
(第2の実施形態)
この発明の第2の実施形態による二次電池は、負極の容量が電極反応物質であるリチウムの析出および溶解による容量成分により表される、いわゆるリチウム金属二次電池である。
この二次電池は、負極活物質層22Bの構成が異なることを除き、他は第1の実施形態による二次電池と同様の構成および効果を有している。したがって、図1および図2を参照し、対応する構成要素には同一の符号を付して同一の部分の説明は省略する。
負極活物質層22Bは、負極活物質であるリチウム金属により形成されており、高いエネルギー密度を得ることができるようになっている。この負極活物質層22Bは、組み立て時から既に有するように構成してもよいが、組み立て時には存在せず、充電時に析出したリチウム金属により構成するようにしてもよい。また、この負極活物質層22Bを集電体としても利用し、負極集電体22Aを削除するようにしてもよい。
この二次電池は、負極22を負極集電体22Aのみ、またはリチウム金属のみ、または負極集電体22Aにリチウム金属を貼り付けて負極活物質層22Bを形成したものとしたことを除き、他は第1の実施形態による二次電池と同様にして製造することができる。
この二次電池では、充電を行うと、例えば、正極21からリチウムイオンが放出され、電解質を介して、負極集電体22Aの表面にリチウム金属となって析出し、図2に示したように、負極活物質層22Bを形成する。放電を行うと、例えば、負極活物質層22Bからリチウム金属がリチウムイオンとなって溶出し、電解質を介して正極21に吸蔵される。ここでは、セパレータ23が上述した構成を有しているので、化学的安定性が向上し、完全充電時における開回路電圧を高くしても、微小ショートの発生が抑制され、電池特性が改善される。
(第3の実施形態)
この発明の第3の実施形態による二次電池は、負極の容量が電極反応物質であるリチウムの吸蔵および放出による容量成分と、リチウムの析出および溶解による容量成分とを含み、かつその和により表されるものである。
この二次電池は、負極活物質層の構成が異なることを除き、他は第1あるいは第2の二次電池と同様の構成および効果を有しており、同様にして製造することができる。よって、ここでは、図1および図2を参照し、同一の符号を用いて説明する。なお、同一部分についての詳細な説明は省略する。
負極活物質層22Bは、例えば、リチウムを吸蔵および放出することが可能な負極材料の充電容量を正極21の充電容量よりも小さくすることにより、充電の過程において、開回路電圧(すなわち電池電圧)が過充電電圧よりも低い時点で負極22にリチウム金属が析出し始めるようになっている。従って、この二次電池では、リチウムを吸蔵および放出することが可能な負極材料とリチウム金属との両方が負極活物質として機能し、リチウムを吸蔵および放出することが可能な負極材料はリチウム金属が析出する際の基材となっている。
過充電電圧というのは、電池が過充電状態になった時の開回路電圧を指し、例えば、日本蓄電池工業会(電池工業会)の定めた指針の一つである「リチウム二次電池安全性評価基準ガイドライン」(SBA G1101)に記載され定義される「完全充電」された電池の開回路電圧よりも高い電圧を指す。また換言すれば、各電池の公称容量を求める際に用いた充電方法、標準充電方法、もしくは推奨充電方法を用いて充電した後の開回路電圧よりも高い電圧を指す。
この二次電池は、負極22にリチウムを吸蔵および放出することが可能な負極材料を用いるという点では従来のリチウムイオン二次電池と同様であり、また、負極22にリチウム金属を析出させるという点では従来のリチウム金属二次電池と同様であるが、リチウムを吸蔵および放出することが可能な負極材料にリチウム金属を析出させるようにしたことにより、高いエネルギー密度を得ることができると共に、サイクル特性および急速充電特性を向上させることができるようになっている。
この二次電池では、充電を行うと、正極21からリチウムイオンが放出され、電解液を介して、まず、負極22に含まれるリチウムを吸蔵および放出することが可能な負極材料に吸蔵される。更に充電を続けると、開回路電圧が過充電電圧よりも低い状態において、リチウムを吸蔵および放出することが可能な負極材料の表面にリチウム金属が析出し始める。そののち、充電を終了するまで負極22にはリチウム金属が析出し続ける。次に、放電を行うと、まず、負極22に析出したリチウム金属がイオンとなって溶出し、電解液を介して、正極21に吸蔵される。更に放電を続けると、負極22中のリチウムを吸蔵および放出することが可能な負極材料に吸蔵されたリチウムイオンが放出され、電解液を介して正極21に吸蔵される。ここでは、セパレータ23が上述した構成を有しているので、化学的安定性を向上し、完全充電時における開回路電圧を高くしても、微小ショートの発生が抑制され、電池特性が改善される。
(第4の実施形態)
図3は、この発明の第4の実施形態による二次電池の構成の一例を示す分解斜視図である。この二次電池は、正極リード31および負極リード32が取り付けられた巻回電極体30をフィルム状の外装部材40の内部に収容したものであり、小型化、軽量化および薄型化が可能となっている。
正極リード31および負極リード32は、それぞれ、外装部材40の内部から外部に向かい例えば同一方向に導出されている。正極リード31および負極リード32は、例えば、アルミニウム(Al)、銅(Cu)、ニッケル(Ni)あるいはステンレスなどの金属材料によりそれぞれ構成されており、それぞれ薄板状または網目状とされている。
外装部材40は、例えば、ナイロンフィルム、アルミニウム箔およびポリエチレンフィルムをこの順に貼り合わせた矩形状のアルミラミネートフィルムにより構成されている。外装部材40は、例えば、ポリエチレンフィルム側と巻回電極体30とが対向するように配設されており、各外縁部が融着あるいは接着剤により互いに密着されている。外装部材40と正極リード31および負極リード32との間には、外気の侵入を防止するための密着フィルム41が挿入されている。密着フィルム41は、正極リード31および負極リード32に対して密着性を有する材料、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、変性ポリエチレンあるいは変性ポリプロピレンなどのポリオレフィン樹脂により構成されている。なお、外装部材40は、上述したアルミラミネートフィルムに代えて、他の構造を有するラミネートフィルム、ポリプロピレンなどの高分子フィルムあるいは金属フィルムにより構成するようにしてもよい。
図4は、図3に示した巻回電極体30のIV−IV線に沿った断面図である。巻回電極体30は、正極33と負極34とをセパレータ35および電解質層36を介して積層し、巻回したものであり、最外周部は保護テープ37により保護されている。正極33は、正極集電体33Aの片面あるいは両面に正極活物質層33Bが設けられた構造を有している。負極34は、負極集電体34Aの片面あるいは両面に負極活物質層34Bが設けられた構造を有しており、負極活物質層34Bの側が正極活物質層33Bと対向するように配置されている。正極集電体33A、正極活物質層33B、負極集電体34A、負極活物質層34Bおよびセパレータ35の構成は、それぞれ第1ないし第3の実施形態で説明した正極集電体21A、正極活物質層21B、負極集電体22A、負極活物質層22Bおよびセパレータ23と同様である。
電解質層36は、電解液と、この電解液を保持する保持体となる高分子化合物とを含み、いわゆるゲル状となっている。ゲル状の電解質層36は高いイオン伝導率を得ることができると共に、電池の漏液を防止することができるので好ましい。電解液(すなわち溶媒および電解質塩など)の構成は、第1ないし第3の実施形態による二次電池と同様である。高分子化合物としては、例えば、ポリアクリロニトリル、ポリフッ化ビニリデン、フッ化ビニリデンとヘキサフルオロプロピレンとの共重合体、ポリテトラフルオロエチレン、ポリヘキサフルオロプロピレン、ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイド、ポリフォスファゼン、ポリシロキサン、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコール、ポリメタクリル酸メチル、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、スチレン−ブタジエンゴム、ニトリル−ブタジエンゴム、ポリスチレンあるいはポリカーボネートが挙げられる。特に電気化学的な安定性の点からはポリアクリロニトリル、ポリフッ化ビニリデン、ポリヘキサフルオロプロピレンあるいはポリエチレンオキサイドが好ましい。
この二次電池は、例えば、次のようにして製造することができる。
まず、正極33および負極34のそれぞれに、溶媒と、電解質塩と、高分子化合物と、混合溶剤とを含む前駆溶液を塗布し、混合溶剤を揮発させて電解質層36を形成する。そののち、正極集電体33Aの端部に正極リード31を溶接により取り付けると共に、負極集電体34Aの端部に負極リード32を溶接により取り付ける。次に、電解質層36が形成された正極33と負極34とをセパレータ35を介して積層し積層体としたのち、この積層体をその長手方向に巻回して、最外周部に保護テープ37を接着して巻回電極体30を形成する。最後に、例えば、外装部材40の間に巻回電極体30を挟み込み、外装部材40の外縁部同士を熱融着などにより密着させて封入する。その際、正極リード31および負極リード32と外装部材40との間には密着フィルム41を挿入する。これにより、図3および図4に示した二次電池が得られる。
また、この二次電池は、次のようにして作製してもよい。まず、上述したようにして正極33および負極34を作製し、正極33および負極34に正極リード31および負極リード32を取り付けたのち、正極33と負極34とをセパレータ35を介して積層して巻回し、最外周部に保護テープ37を接着して、巻回電極体30の前駆体である巻回体を形成する。次に、この巻回体を外装部材40に挟み、一辺を除く外周縁部を熱融着して袋状とし、外装部材40の内部に収納する。続いて、溶媒と、電解質塩と、高分子化合物の原料であるモノマーと、重合開始剤と、必要に応じて重合禁止剤などの他の材料とを含む電解質用組成物を用意し、外装部材40の内部に注入する。
電解質用組成物を注入したのち、外装部材40の開口部を真空雰囲気下で熱融着して密封する。次に、熱を加えてモノマーを重合させて高分子化合物とすることによりゲル状の電解質層36を形成し、図3に示した二次電池を組み立てる。
この二次電池の作用および効果は、第1ないし第3の実施形態による二次電池と同様である。
以下、実施例によりこの発明を具体的に説明するが、この発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
(比較例1−1−1〜1−1−4、実施例1−1−1〜1−12−4)
負極22の容量が、リチウムの吸蔵および放出による容量成分により表される電池、すなわちリチウムイオン二次電池を作製した。その際、電池は、図1に示したものとした。
まず、正極活物質を作製した。市販の硝酸ニッケル、硝酸コバルト、および硝酸マンガンを水溶液として、NiとCoとMnとのモル比率がそれぞれ0.50、0.20、0.30となるように混合したのち、十分に攪拌しながら、この混合溶液にアンモニア水を滴下して複合水酸化物を得た。この複合水酸化物と水酸化リチウムとを混合し、電気炉を用いて、900℃で10時間焼成したのち、粉砕して、正極活物質としてのリチウム複合酸化物粉末を得た。得られたリチウム複合酸化物粉末について、原子吸光分析(ASS;atomic absorption spectrometry)により分析を行ったところ、LiNi0.50Co0.20Mn0.302の組成が確認された。また、レーザー回折法により粒径を測定したところ、平均粒径は13μmであった。更に、X線回折測定を行ったところ、ICDD(International Center for Diffraction Data)カードの09−0063に記載されたLiNiO2のパターンに類似しており、LiNiO2と同様の層状岩塩構造を形成していることが確認された。更にまた、走査型電子顕微鏡(SEM;Scanning Electron Microscope)により観察したところ、0.1μm〜5μmの1次粒子が凝集した球状の粒子が観察された。
得られたLiNi0.50Co0.20Mn0.302粉末と、導電剤としてグラファイトと、結着剤としてポリフッ化ビニリデンとを、LiNi0.50Co0.20Mn0.302粉末:グラファイト:ポリフッ化ビニリデン=86:10:4の質量比で混合して正極合剤を調製した。続いて、この正極合剤を溶剤であるN−メチル−2−ピロリドンに分散させて正極合剤スラリーとし、厚み20μmの帯状アルミニウム箔よりなる正極集電体21Aの両面に均一に塗布して乾燥させ、ロールプレス機で圧縮成型して正極活物質層21Bを形成し正極21を作製した。正極21の厚みは150μmとなるようにした。そののち、正極集電体21Aの一端にアルミニウム製の正極リード25を取り付けた。
また、負極活物質として、平均粒子径が30μmの球状黒鉛粉末と、結着剤としてポリフッ化ビニリデンとを、球状黒鉛粉末:ポリフッ化ビニリデン=90:10の質量比で混合して負極合剤を調製した。続いて、この負極合剤を溶剤であるN−メチル−2−ピロリドンに分散させて正極合剤スラリーとし、厚み15μmの帯状銅箔よりなる負極集電体22Aの両面に均一に塗布し、加熱プレス成型して負極活物質層22Bを形成し負極22を作製した。負極22の厚みは160μmとなるようにした。そののち、負極集電体22Aの一端にニッケル製の負極リード26を取り付けた。なお、負極22の容量がリチウムの吸蔵および放出による容量成分により表されるように、正極21と負極22との電気化学当量比を設計した。
正極21および負極22をそれぞれ作製したのち、微多孔質膜のセパレータ23を用意し、負極22、セパレータ23、正極21、セパレータ23の順に積層してこの積層体を渦巻状に多数回巻回し、ジェリーロール型の巻回電極体20を作製した。セパレータ23としては、表1に示した材料からなるものを使用した。すなわち、比較例1−1−1〜1−1−4では、ポリエチレンのみからなるものを使用し、実施例1−1−1〜1−6−4では、ポリエチレンの他にポリプロピレンを2wt%、5wt%、10wt%、40wt%、50wt%含有させたものを使用し、実施例1−7−1〜1−12−4では、ポリエチレンの他にポリテトラフルオロエチレンを2wt%、5wt%、10wt%、40wt%、50wt%含有させたものを使用した。なお、セパレータ23の膜厚は全て20μmとした。
ポリエチレンおよびポリプロピレン、またはポリエチレンおよびポリテトラフルオロエチレンからなるセパレータ23は、以下のようにして作製した。まず、ポリエチレン、ポリプロピレンまたは、ポリテトラフルオロエチレン、可塑剤および酸化防止剤を、溶融混練する。次に、得られた溶融混練物をプレス機により成型し、冷却することにより得られるゲル状シートを同時二軸延伸することで、薄膜フィルムを作製した。その後、可塑剤抽出を行なった。可塑剤抽出溶媒としては、ポリエチレンおよびポリプロピレン、ポリテトラフルオロエチレンに対して貧溶媒であり、且つ可塑剤に対しては良溶媒であるものが好ましい。例えば、n−ヘキサンやシクロヘキサンなどの炭化水素類、メタノール、エタノール、イソプロパノールなどのアルコール類、アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン類、テトラヒドロフランなどのエーテル類、塩化メチレン、1,1,1−トリクロロエタンなどのハロゲン化炭化水素類などの有機溶媒が挙げられる。更に、収縮低減のために熱固定処理を行なうことが好ましい。熱固定処理を行うことにより、高温雰囲気下での膜の収縮を低減することができるからである。また、電子線照射、プラズマ照射、界面活性剤塗布、化学的改質などの表面処理を必要に応じて施すようにしてもよい。なお、ポリプロピレンまたはポリテトラフルオロエチレンを60wt%含有させた場合には、均一厚さにセパレータ23を成形することが困難になり、膜厚20μmのセパレータ23を得ることができなかった。このため、ポリプロピレンまたはポリテトラフルオロエチレンの含有量の上限値は50wt%とした。
巻回電極体20を作製したのち、巻回電極体20を一対の絶縁板12,13で挟み、負極リード26を電池缶11に溶接すると共に、正極リード25を安全弁機構15に溶接して、巻回電極体20をニッケルめっきした鉄製の電池缶11の内部に収納した。そののち、電池缶11の内部に電解液4.0gを減圧方式により注入した。電解液には、溶媒として炭酸エチレンと炭酸ジメチルと炭酸ビニレンとを、炭酸エチレン:炭酸ジメチル:炭酸ビニレン=35:60:1の質量比で混合した溶媒に、電解質塩としてLiPF6とLiTFSI(lithium bis(trifluoromethanesulfonyl)imide)を1.0mol/kgとなるように溶解させたものを用いた。LiPF6:LiTFSIの比率は、表1に示すように、100mol%:0mol%、99mol%:1mol%、70mol%:30mol%、50mol%:50mol%とした。
電池缶11の内部に電解液を注入したのち、表面にアスファルトを塗布したガスケット17を介して電池蓋14を電池缶11にかしめることにより、比較例1−1−1〜1−1−4、実施例1−1−1〜1−12−4の直径14mm、高さ65mmの円筒型二次電池を得た。
<40℃サイクル特性>
上述のようにして得られた各二次電池を40℃の高温槽内で、4.20V、1000mAで定電流定電圧充電を行い、引き続き2000mAの定電流で電池電圧が3.00Vに達するまで定電流放電を行い、この充放電を繰り返して1サイクル目の放電容量に対する300サイクルにおける放電容量維持率(300サイクルにおける放電容量/1サイクル目の放電容量)×100%として求めた。その結果を表1に示す。
<60℃フロート特性>
上述のようにして得られた各二次電池を60℃に設定された恒温槽中において、1000mAで定電流で4.20Vに達するまで定電流充電を行なった後、4.20Vで定電圧充電を行った際の充電電流の変動が見られる(漏れ電流が発生する)時間を求めた。その結果を表1に示す。
(比較例2−1−1〜2−1−4、実施例2−1−1〜2−12−4)
上述の比較例1−1−1〜1−1−4、実施例1−1−1〜1−12−4と全て同様にして、円筒型二次電池を得た。次に、このようにして得られた各二次電池の40℃サイクル特性、および60℃フロート特性を以下のようにして評価した。
<40℃サイクル特性>
電池電圧を4.25Vとする以外のことは、上述の比較例1−1−1〜1−1−4、実施例1−1−1〜1−12−4と全て同様にして40℃サイクル特性を評価した。その結果を表2に示す。
<60℃フロート特性>
電池電圧を4.25Vとする以外のことは、上述の比較例1−1−1〜1−1−4、実施例1−1−1〜1−12−4と全て同様にして60℃フロート特性を評価した。その結果を表2に示す。
(比較例3−1−1〜3−1−4、実施例3−1−1〜3−12−4)
上述の比較例1−1−1〜1−1−4、実施例1−1−1〜1−12−4と全て同様にして、円筒型二次電池を得た。次に、このようにして得られた各二次電池の40℃サイクル特性、および60℃フロート特性を以下のようにして評価した。
<40℃サイクル特性>
電池電圧を4.30Vとする以外のことは、上述の比較例1−1−1〜1−1−4、実施例1−1−1〜1−12−4と全て同様にして40℃サイクル特性を評価した。その結果を表3に示す。
<60℃フロート特性>
電池電圧を4.30Vとする以外のことは、上述の比較例1−1−1〜1−1−4、実施例1−1−1〜1−12−4と全て同様にして60℃フロート特性を評価した。その結果を表3に示す。
(比較例4−1−1〜4−1−4、実施例4−1−1〜4−12−4)
上述の比較例1−1−1〜1−1−4、実施例1−1−1〜1−12−4と全て同様にして、円筒型二次電池を得た。次に、このようにして得られた各二次電池の40℃サイクル特性、および60℃フロート特性を以下のようにして評価した。
<40℃サイクル特性>
電池電圧を4.35Vとする以外のことは、上述の比較例1−1−1〜1−1−4、実施例1−1−1〜1−12−4と全て同様にして40℃サイクル特性を評価した。その結果を表4に示す。
<60℃フロート特性>
電池電圧を4.35Vとする以外のことは、上述の比較例1−1−1〜1−1−4、実施例1−1−1〜1−12−4と全て同様にして60℃フロート特性を評価した。その結果を表4に示す。
(比較例5−1−1〜5−1−4、実施例5−1−1〜5−12−4)
上述の比較例1−1−1〜1−1−4、実施例1−1−1〜1−12−4と全て同様にして、円筒型二次電池を得た。次に、このようにして得られた各二次電池の40℃サイクル特性、および60℃フロート特性を以下のようにして評価した。
<40℃サイクル特性>
電池電圧を4.40Vとする以外のことは、上述の比較例1−1−1〜1−1−4、実施例1−1−1〜1−12−4と全て同様にして40℃サイクル特性を評価した。その結果を表5に示す。
<60℃フロート特性>
電池電圧を4.40Vとする以外のことは、上述の比較例1−1−1〜1−1−4、実施例1−1−1〜1−12−4と全て同様にして60℃フロート特性を評価した。その結果を表5に示す。
(比較例6−1−1〜6−1−4、実施例6−1−1〜6−12−4)
上述の比較例1−1−1〜1−1−4、実施例1−1−1〜1−12−4と全て同様にして、円筒型二次電池を得た。次に、このようにして得られた各二次電池の40℃サイクル特性、および60℃フロート特性を以下のようにして評価した。
<40℃サイクル特性>
電池電圧を4.50Vとする以外のことは、上述の比較例1−1−1〜1−1−4、実施例1−1−1〜1−12−4と全て同様にして40℃サイクル特性を評価した。その結果を表6に示す。
<60℃フロート特性>
電池電圧を4.50Vとする以外のことは、上述の比較例1−1−1〜1−1−4、実施例1−1−1〜1−12−4と全て同様にして60℃フロート特性を評価した。その結果を表6に示す。
(比較例7−1−1〜7−1−4、実施例7−1−1〜7−12−4)
上述の比較例1−1−1〜1−1−4、実施例1−1−1〜1−12−4と全て同様にして、円筒型二次電池を得た。次に、このようにして得られた各二次電池の40℃サイクル特性、および60℃フロート特性を以下のようにして評価した。
<40℃サイクル特性>
電池電圧を4.55Vとする以外のことは、上述の比較例1−1−1〜1−1−4、実施例1−1−1〜1−12−4と全て同様にして40℃サイクル特性を評価した。その結果を表7に示す。
<60℃フロート特性>
電池電圧を4.55Vとする以外のことは、上述の比較例1−1−1〜1−1−4、実施例1−1−1〜1−12−4と全て同様にして60℃フロート特性を評価した。その結果を表7に示す。
表1〜7の評価結果から以下のことが分かる。
まず、ポリプロピレンまたはポリテトラフルオロエチレンの含有量に着目すると、満充電状態における開回路電圧が4.20Vの場合には、ポリプロピレンまたはポリテトラフルオロエチレンの含有量に関わらず、300サイクル時の容量維持率はほぼ等しく、且つ、60℃フロートの漏れ電流は300時間発生しない傾向がある。
これに対して、満充電状態における開回路電圧が4.25V以上4.55V以下の範囲内である場合には、ポリエチレンまたはポリプロピレンの含有量が減少するに従って、300サイクル時の容量維持率は減少すると共に、60℃フロートの漏れ電流が300時間より短い時間で発生する傾向がある。
次に、LiTFSIの含有量に着目すると、満充電状態における開回路電圧が4.20Vの場合には、LiTFSIの含有量が30mol%を越えると、300サイクル時の容量維持率が著しく低下する傾向がある。
これに対して、満充電状態における開回路電圧が4.25V以上4.55V以下の範囲内である場合には、LiTFSIの含有量が30mol%を越えると、300サイクル時の容量維持率が著しく低下し、LiTFSIの含有量が少ないと、60℃フロートの漏れ電流が300時間より短い時間で発生する傾向がある。特に、ポリエチレンのみからなるセパレータ23では、60℃フロートの漏れ電流が短い時間で発生する傾向がある。
また、上述したように、ポリプロピレンまたはポリテトラフルオロエチレンの含有量が50wt%を越えるとセパレータ23の成形が難しく、特性評価ができなかった。
以上の点から、満充電状態における開回路電圧が4.25V以上4.55V以下の範囲内である電池において、優れたサイクル特性およびフロート特性を実現するためには、セパレータ23が、ポリエチレンに加えてポリプロピレンまたはポリテトラフルオロエチレンを含有することが好ましい。また、上記電池において、優れたフロート特性を実現するためには、電解質がLiTFSIを含有することが好ましい。
具体的には、満充電状態における開回路電圧が4.25V以上4.55V以下の範囲内である電池において、300サイクル時の容量維持率を70%以上とし、且つ、60℃フロートの漏れ電流の発生を300時間抑制するためには、ポリエチレンまたはポリテトラフルオロエチレンの含有量を2wt%以上50wt%以下の範囲内とし、LiPF6:LiTFSIのmol%比率を99:1〜70:30の範囲内にすることが好ましいことが分かる。
Figure 2008097876
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以上、この発明の実施形態および実施例について具体的に説明したが、この発明は、上述の実施形態および実施例に限定されるものではなく、この発明の技術的思想に基づく各種の変形が可能である。
例えば、上述の実施形態および実施例において挙げた数値はあくまでも例に過ぎず、必要に応じてこれと異なる数値を用いてもよい。
例えば、上述の実施形態および実施例においては、電極反応物質としてリチウムを用いる場合について説明したが、ナトリウム(Na)若しくはカリウム(K)などの他の1A族元素、マグネシウム(Mg)若しくはカルシウム(Ca)などの2A族元素、アルミニウム(Al)などの他の軽金属、リチウム(Li)またはこれらの合金を用いる場合についても、この発明を適用することができ、同様の効果を得ることができる。その際、負極活物質には、上述の実施形態で説明したような負極材料を同様にして用いることができる。
また、上述の実施形態および実施例においては、巻回構造を有する二次電池について説明したが、この発明は、正極および負極を折り畳んだりあるいは積み重ねた構造を有する二次電池についても同様に適用することができる。加えて、いわゆるコイン型、ボタン型あるいは角型などの二次電池についても適用することができる。
この発明の第1の実施形態による二次電池の一構成例を示す断面図である。 図1に示した二次電池における巻回電極体の一部を拡大して表す断面図である。 この発明の第4の実施形態による二次電池の一構成例を示す分解斜視図である。 図3で示した巻回電極体のIV−IV線に沿った断面図である。
符号の説明
11・・・電池缶、12,13・・・絶縁板、14・・・電池蓋、15・・・安全弁機構、15A・・・ディスク板、16・・・熱感抵抗素子、17・・・ガスケット、20,30・・・巻回電極体、21,33・・・正極、21A,33A・・・正極集電体、21B,33B・・・正極活物質層、22,34・・・負極、22A,34A・・・負極集電体、22B,34B・・・負極活物質層、23,35・・・セパレータ、23A・・・基材層、23B・・・表面層、24・・・センターピン、25,31・・・正極リード、26,32・・・負極リード、36・・・電解質層、37・・・保護テープ、40・・・外装部材、41・・・密着フィルム

Claims (10)

  1. 正極と負極と電解質とセパレータとを備えた電池であって、
    満充電状態における開回路電圧が4.25V以上4.55V以下の範囲内であり、
    上記セパレータは、ポリエチレンと、ポリプロピレンおよびポリテトラフルオロエチレンの少なくとも1種とを含んでいることを特徴とする電池。
  2. 上記ポリプロピレンおよびポリテトラフルオロエチレンの少なくとも1種の含有量が、2wt%以上50wt%以下の範囲内であることを特徴とする請求項1記載の電池。
  3. 上記セパレータの膜厚は、5μm以上25μm以下の範囲内であることを特徴とする請求項1記載の電池。
  4. 上記セパレータの透気度は、100sec/100cc以上1000sec/100cc以下の範囲内であることを特徴とする請求項1記載の電池。
  5. 上記セパレータの空孔率は、30%以上60%以下の範囲内であることを特徴とする請求項1記載の電池。
  6. 上記セパレータの突き刺し強度は、200gf以上1000gf以下の範囲内であることを特徴とする請求項1記載の電池。
  7. 上記負極は、アルカリ金属イオンまたはアルカリ土類金属イオンを吸蔵および脱離可能な炭素を含むことを特徴とする請求項1記載の請求項1記載の電池。
  8. 上記炭素は、黒鉛、易黒鉛化性炭素および難黒鉛化性炭素のいずれかであることを特徴とする請求項7記載の電池。
  9. 上記負極は、アルカリ金属イオンまたはアルカリ土類金属イオンを吸蔵および脱離可能な金属材料を含むことを特徴とする請求項1記載の電池。
  10. 上記電解質は、下記の一般式(1)および(2)で示されるリチウム塩からなる群のうち少なくとも1種を含むことを特徴とする請求項1記載の電池。
    Figure 2008097876
    (但し、式中、mおよびnは1以上の整数である。)
    Figure 2008097876
    (但し、式中、Rは炭素数2〜4の直鎖状または分岐状パーフルオロアルキレン基を表す。)
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