JP2008097863A - スタータ用マグネットスイッチ - Google Patents
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Abstract
【課題】可動接点を容易に交換することができるスタータ用マグネットスイッチを提供することを目的とする。
【解決手段】本発明のスタータ用マグネットスイッチ1は、シャフト6と、可動接点8と、インシュレータ9と、インシュレータ11とを備えている。可動接点8の中央部には、貫通孔80が形成されている。また、貫通孔80を側面側に連通させる切欠き部81が形成されている。貫通孔80の内径は、インシュレータ9の保持部90と嵌合するため、保持部90の外径よりわずかに大きく設定されている。切欠き部81の幅は、シャフト6が通過できるよう、シャフト6の外径より大きく、かつ、保持部90が通過できないよう、保持部90の外径より小さく設定されている。そのため、可動接点8をシャフト6の軸方向に移動させ、その後、シャフト6が切欠き部81を通過するように径方向に移動させることで、可動接点8をシャフト6から容易に取り外すことができる。
【選択図】図5
【解決手段】本発明のスタータ用マグネットスイッチ1は、シャフト6と、可動接点8と、インシュレータ9と、インシュレータ11とを備えている。可動接点8の中央部には、貫通孔80が形成されている。また、貫通孔80を側面側に連通させる切欠き部81が形成されている。貫通孔80の内径は、インシュレータ9の保持部90と嵌合するため、保持部90の外径よりわずかに大きく設定されている。切欠き部81の幅は、シャフト6が通過できるよう、シャフト6の外径より大きく、かつ、保持部90が通過できないよう、保持部90の外径より小さく設定されている。そのため、可動接点8をシャフト6の軸方向に移動させ、その後、シャフト6が切欠き部81を通過するように径方向に移動させることで、可動接点8をシャフト6から容易に取り外すことができる。
【選択図】図5
Description
本発明は、エンジンを始動するスタータに用いられるスタータ用マグネットスイッチに関する。
従来、エンジンを始動するスタータに用いられるスタータ用マグネットスイッチとして、例えば特開2003−35241号公報に開示されている電磁スイッチがある。この電磁スイッチは、可動接点と、固定接点とを備えている。可動接点は、ベーク材を介してロッドの一端部に摺動可能に組付けられている。また、コンタクトスプリングによって固定接点側に押圧されている。
特開2003−35241号公報
ところで、可動接点は、中央部に形成された貫通孔をロッドに挿通させた状態で組付けられている。ロッドの一端部には、可動接点の移動を係止するストッパがかしめ等によって固定されている。そのため、可動接点が摩耗しても、可動接点のみを交換することは事実上不可能であった。従って、可動接点が摩耗した場合、電磁スイッチ自体を交換しなければならず、保守費用の上昇を招くという問題があった。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、可動接点を容易に交換することができるスタータ用マグネットスイッチを提供することを目的とする。
そこで、本発明者は、この課題を解決すべく鋭意研究し試行錯誤を重ねた結果、可動接点の孔部に連通する切欠き部、又は連通する別の孔部を設け、それらの寸法を所定寸法に設定することで、可動接点を容易に交換できることを思いつき、本発明を完成するに至った。
すなわち、請求項1に記載のスタータ用マグネットスイッチは、プランジャの軸方向端部に配設され、プランジャの軸方向に延びる柱状の軸部材と、孔部を有し、孔部を軸部材に挿通させた状態で配設される板状の可動接点と、軸部材に、軸方向に移動可能に配設され、外周を可動接点の孔部に嵌合させた状態で可動接点を保持する保持部と、可動接点を反プランジャ側に押圧する押圧部とを有するインシュレータと、インシュレータのプランジャ側に配設され、押圧部を反プランジャ側に押圧するスプリングと、可動接点に対して反プランジャ側の軸部材に配設され、可動接点の反プランジャ側への移動を係止する係止部材とを備えたスタータ用マグネットスイッチにおいて、可動接点は、孔部を側面側の外部に連通させる切欠き部を有し、切欠き部は、軸部材は通過できるが、保持部は通過できない寸法に設定されていることを特徴とする。
この構成によれば、可動接点を容易に交換することができる。可動接点は、孔部を軸部材に挿通させるとともに、インシュレータの保持部に嵌合させた状態で保持されている。また、インシュレータの押圧部を介してスプリングによって反プランジャ側に押圧されている。さらに、係止部材によって反プランジャ側への移動を係止されている。スプリングの押圧力に抗して、押圧部をプランジャ側に移動させることで、可動接点を軸部材の軸方向に移動させることができる。これにより、可動接点を保持部から取り外すことができる。可動接点には、孔部を側面側の外部と連通させる切欠き部が形成されている。切欠き部は、軸部材が通過できる寸法に設定されている。そのため、軸部材が切欠き部を通過するように可動接点を移動させることで、軸部材から可動接点を取り外すことができる。また、逆の手順を辿ることで、可動接点を軸部材に組付けることができる。なお、切欠き部は、保持部が通過できない寸法に設定されているため、保持部に嵌合した可動接点が外れることはない。これにより、可動接点を容易に交換することができる。
請求項2に記載のスタータ用マグネットスイッチは、請求項1に記載のスタータ用マグネットスイッチにおいて、さらに、軸部材は円柱状であり、孔部は円形状であり、保持部は円環状であり、切欠き部の幅は、軸部材の外径より大きく、かつ、保持部の外径より小さいことを特徴とする。この構成によれば、可動接点を確実に交換することができる。
請求項3に記載のスタータ用マグネットスイッチは、プランジャの軸方向端部に配設され、プランジャの軸方向に延びる柱状の軸部材と、第1孔部を有し、第1孔部を軸部材に挿通させた状態で配設される板状の可動接点と、軸部材に、軸方向に移動可能に配設され、外周を可動接点の第1孔部に嵌合させた状態で可動接点を保持する保持部と、可動接点を反プランジャ側に押圧する押圧部とを有するインシュレータと、インシュレータのプランジャ側に配設され、押圧部を反プランジャ側に押圧するスプリングと、可動接点に対して反プランジャ側の軸部材に配設され、可動接点の反プランジャ側への移動を係止する環状の係止部材とを備えたスタータ用マグネットスイッチにおいて、可動接点は、第2孔部と、第1孔部を第2孔部に連通させる連通部とを有し、第2孔部は、係止部材が通過できる寸法に設定され、連結部は、軸部材は通過できるが、保持部は通過できない寸法に設定されていることを特徴とする。
この構成によれば、可動接点を容易に交換することができる。可動接点は、第1孔部を軸部材に挿通させるとともに、インシュレータの保持部に嵌合させた状態で保持されている。また、インシュレータの押圧部を介してスプリングによって反プランジャ側に押圧されている。さらに、係止部材によって反プランジャ側への移動を係止されている。スプリングの押圧力に抗して、押圧部をプランジャ側に移動させることで、可動接点を軸部材の軸方向に移動させることができる。これにより、可動接点を保持部から取り外すことができる。可動接点には、第2孔部と、第1孔部を第2孔部に連通させる連通部とが形成されている。連通部は、軸部材が通過できる寸法に設定されている。そのため、軸部材が連通部を通過するように可動接点を移動させることで、第2孔部を軸部材に挿通させた状態にすることができる。ここで、第2孔部は、係止部材が通過できる寸法に設定されている。そのため、係止部材が第2孔部を通過するように可動接点を移動させることで、軸部材から可動接点を取り外すことができる。また、逆の手順を辿ることで、可動接点を軸部材に組付けることができる。なお、連通部は、保持部が通過できない寸法に設定されているため、保持部に嵌合した可動接点がずれることはない。これにより、可動接点を容易に交換することができる。
請求項4に記載のスタータ用マグネットスイッチは、請求項3に記載のスタータ用マグネットスイッチにおいて、さらに、軸部材は円柱状であり、第1孔部及び第2孔部は円形状であり、保持部及び係止部材は円環状であり、第2孔部の外径は、係止部材の外径より大きく、連結部の幅は、軸部材の外径より大きく、かつ、保持部の外径より小さいことを特徴とする。この構成によれば、可動接点を確実に交換することができる。
請求項5に記載のスタータ用マグネットスイッチは、請求項1〜4のいずれかに記載のスタータ用マグネットスイッチにおいて、さらに、スプリングの撓み代は、可動接点の板厚以上であることを特徴とする。この構成によれば、可動接点交換の作業性を向上させることができる。
請求項6に記載のスタータ用マグネットスイッチは、請求項1〜5のいずれかに記載のスタータ用マグネットスイッチにおいて、さらに、可動接点は、プランジャ側及び反プランジャ側の表面形状が対称形状であることを特徴とする。この構成によれば、可動接点の両面を使用することができる。そのため、保守費用をさらに抑えることができる。
次に実施形態を挙げ、本発明をより詳しく説明する。
(第1実施形態)
まず、図1〜図5を参照してスタータ用マグネットスイッチの構成について説明する。ここで、図1は、第1実施形態におけるスタータ用マグネットスイッチの断面図である。図2は、図1における可動接点の正面図である。図3は、インシュレータを前方に移動させた状態における可動接点周辺の断面図である。図4は、可動接点を後方に移動させた状態における可動接点周辺の断面図である。図5は、可動接点を径方向に移動させた状態における可動接点周辺の正面図である。
まず、図1〜図5を参照してスタータ用マグネットスイッチの構成について説明する。ここで、図1は、第1実施形態におけるスタータ用マグネットスイッチの断面図である。図2は、図1における可動接点の正面図である。図3は、インシュレータを前方に移動させた状態における可動接点周辺の断面図である。図4は、可動接点を後方に移動させた状態における可動接点周辺の断面図である。図5は、可動接点を径方向に移動させた状態における可動接点周辺の正面図である。
図1に示すように、スタータ用マグネットスイッチ1は、ボビン2と、励磁コイル3と、スリーブ4と、プランジャ5と、シャフト6(軸部材)と、コア7と、可動接点8と、インシュレータ9と、接点圧スプリング10(スプリング)と、インシュレータ11(係止部材)と、固定接点12、13とから構成されている。
ボビン2は、励磁コイル3を保持するとともに、他の部材と絶縁する樹脂からなる略円筒状の部材である。ボビン2は、円筒部20と、円筒部20の両端部に形成される鍔部21、22とから構成されている。
励磁コイル3は、電流が流れることで、プランジャ5を吸引するための磁力を発生する巻線である。励磁コイル3は、ボビン2の円筒部20の外周に巻回されている。
スリーブ4は、プランジャ5を往復動自在に支持するとともに、プランジャ5によるボビン2の摩耗を防止するための非磁性体からなる円筒状の部材である。スリーブ4は、ボビン2の円筒部20の内側に配設されている。
プランジャ5は、磁路の一部を構成し、励磁コイル3の発生する磁力によって往復動して、ピニオン移動用のレバー(図略)及び可動接点8を駆動する磁性体からなる円柱状の部材である。プランジャ5の前方端部には、凹部50が形成されている。凹部50には、ドライブスプリング51によって後方に押圧されたロッド52が収容されている。ここで、ロッド52は、ピニオン駆動用のレバーを駆動する部材である。プランジャ5は、外周面をスリーブ4の内周面に摺接させた状態で、スリーブ4の内側に、軸方向に往復動自在に配設されている。また、後述するステーショナリコア71との間に設けられたリターンスプリング53によって、前方に押圧されている。
シャフト6は、プランジャ5の後方端部に配設され、プランジャ5の軸方向に延び、可動接点を支持する円柱状の部材である。シャフト6は、プランジャ5に一体的に形成されている。
コア7は、磁路の一部を構成し、励磁コイル3の発生する磁力によってプランジャ5を吸引する磁性体からなる部材である。コア7は、フレーム70と、ステーショナリコア71と、プレート72とから構成されている。
フレーム70は、板状の底部700と、底部700の両端部からそれぞれ同一方向に延出する板状の側壁部701とからなる部材である。底部700の中央部には、ステーショナリコア71が嵌合するとともに、シャフト6が挿通する貫通孔702が設けられている。フレーム70は、底部700をボビン2の後方端部に当接させた状態で、側壁部701が励磁コイル3の巻回されたボビン2の外周を覆うように配設されている。
ステーショナリコア71は、円柱状の部材である。ステーショナリコア71の中央部には、シャフト6が挿通する貫通孔710が形成されている。ステーショナリコア71は、貫通孔710にシャフト6を挿通させるとともに、前方端部の外周面をスリーブ4の内周面に当接させた状態で、後方端部をフレーム70の貫通孔702に嵌合させ固定されている。
プレート72は、板状の部材である。プレート72の中央部には、スリーブ4が挿設されるとともに、プランジャ5が挿通する貫通孔720が形成されている。プレート72は、貫通孔720にスリーブ4を挿設するとともに、両端部をそれぞれフレーム70の側壁部701に当接させた状態で配設されている。
このようにして構成された、ボビン2、励磁コイル3、スリーブ4、プランジャ5、シャフト6及びコア7は、非磁性体からなる有底円筒状のケース14に収容されている。
可動接点8は、プランジャ5と一体的に往復動することで、2つの固定接点12、13間を接続又は切断する金属からなる長方形板状の部材である。図2に示すように、可動接点8の中央部には、円形状の貫通孔80(孔部)が形成されている。また、貫通孔80を側面側に連通させる長方形状の切欠き部81が、短辺方向に形成されている。ここで、貫通孔80の内径は、後述するインシュレータ9の保持部90と嵌合するため、保持部90の外径よりわずかに大きく設定されている。また、後述するインシュレータ9の押圧部91によって押圧されるため、押圧部91の外径より小さく設定されている。さらに、インシュレータ11によって係止されるため、インシュレータ11の外径より小さく設定されている。切欠き部81の幅は、シャフト6が通過できるよう、シャフト6の外径より大きく、かつ、インシュレータ9の保持部90が通過できないよう、保持部90の外径より小さく設定されている。可動接点8の表面及び裏面は、対称形状に設定されている。図1に示すように、可動接点8は、貫通孔80をシャフト6に挿通させた状態で配設されている。
インシュレータ9は、シャフト6と絶縁した状態で、可動接点8を保持するとともに、反プランジャ5側、つまり、固定接点12、13側に押圧する樹脂からなる略円環状の部材である。インシュレータ9は、円環状の保持部90と、保持部90の前方端部に同心状に形成される、外径が保持部90より大きい円環状の押圧部91とから構成されている。保持部90の軸方向長さは、可動接点8の板厚より小さく設定されている。インシュレータ9は、可動接点8に対してプランジャ5側のシャフト6に挿通され、軸方向に移動可能に、同心状に配設されている。インシュレータ9は、保持部90に可動接点8の貫通孔80を嵌合させた状態で可動接点8を保持している。
接点圧スプリング10は、インシュレータ9を固定接点12、13側に押圧する部材である。ここで、接点圧スプリング10の撓み代は、可動接点8の板厚より大きく設定されている。接点圧スプリング10は、インシュレータ9に対してプランジャ5側のシャフト6に挿通され、前方端部をシャフト6に形成された段部60に、後方端部をインシュレータ9の押圧部91の前方端面にそれぞれ当接させた状態で配設されている。これにより、インシュレータ9の押圧部91は、接点圧スプリング10によって押圧されることで、可動接点8を固定接点12、13側に押圧することができる。
インシュレータ11は、シャフト6と絶縁した状態で、可動接点8の固定接点12、13側への移動を係止する樹脂からなる円環状の部材である。インシュレータ11は、可動接点8に対して固定接点12、13側のシャフト6に挿通され、同心状に配設されている。また、シャフト6の後方端部にかしめ固定されたストッパ110によって、固定接点12、13側への移動が係止されている。これにより、インシュレータ11は、可動接点8の固定接点12、13側への移動を係止することができる。
固定接点12、13は、可動接点8によって接続されることで、バッテリ(図略)からスタータ用モータ(図略)に電力を供給する金属からなるボルト状の部材である。固定接点12、13は、可動接点8を覆う接点カバー15に、それぞれ可動接点8とシャフト6の軸方向に対向した状態で固定されている。
次に、図1を参照してスタータ用マグネットスイッチ1の動作について説明する。イグニッションスイッチ(図略)がオンされると、励磁コイル3に通電される。励磁コイル3は磁力を発生する。プランジャ5は、発生した磁力によって、リターンスプリング53を押し縮めながらステーショナリコア71に吸引される。プランジャ5が吸引されることで、ロッド52は、ピニオン移動用のレバーを駆動し、ピニオンをエンジンのリングギヤに噛合させる。また、可動接点8は固定接点12、13に当接する。可動接点8が固定接点12、13に当接することで、スタータ用モータに電力が供給され、エンジンが始動する。
エンジンが始動し、イグニッションスイッチがオフされると、励磁コイル3への通電が遮断される。励磁コイル3の発生していた磁力は消滅する。プランジャ5は、磁力が消滅したことで、リターンスプリング53によって前方に押し戻される。プランジャ5が押し戻されることで、ロッド52も押し戻され、ピニオンがエンジン側のリングギヤから離れる。また、可動接点8も固定接点12、13から離れる。可動接点8が固定接点12、13から離れることで、電力の供給が遮断され、スタータ用モータは停止する。
次に可動接点8の交換方法について説明する。図3に示すように、接点圧スプリング10を可動接点8の板厚以上に撓ませ、インシュレータ9を前方に移動させることで、可動接点8とインシュレータ11との間にスペースができ、可動接点8を後方に移動させることができる。これにより、図4に示すように、可動接点8をインシュレータ9の保持部90から後方に取り外すことができる。その後、図5に示すように、シャフト6が、切欠き部80を通過するように、可動接点8をシャフト6の径方向に移動させることで、シャフト6から可動接点8を取り外すことができる。また、逆の手順を辿ることで、新たに可動接点をシャフト6に組付けることができる。なお、可動接点8は、表面と裏面が対称形状であるため、表裏を反転させて再度用いることができる。
最後に、効果について説明する。第1実施形態によれば、可動接点を容易に交換することができる。また、接点圧スプリング10が、可動接点8の板厚以上に撓むよう設定されているため、交換の作業性を向上させることができる。さらに、可動接点8の表裏両面を使用することができるため、保守費用をより低減することができる。
なお、第1実施形態では、切欠き部81が、可動接点8の短辺方向に形成されている例を挙げているが、これに限られるものではない。例えば、図6に示すように、貫通孔160を側面側に連通させる切欠き部161が、長方形状の可動接点16の長辺方向に形成されていてもよい。切欠き部は、どの方向に形成されていてもよい。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態のスタータ用マグネットスイッチについて説明する。第2実施形態のスタータ用マグネットスイッチは、第1実施形態のスタータ用マグネットスイッチに対して、可動接点の構成のみを変更したものである。
次に、第2実施形態のスタータ用マグネットスイッチについて説明する。第2実施形態のスタータ用マグネットスイッチは、第1実施形態のスタータ用マグネットスイッチに対して、可動接点の構成のみを変更したものである。
図7〜図12を参照して可動接点の構成及び交換方法について説明する。ここで、図7は、第2実施形態に可動接点の正面図である。図8は、インシュレータを前方に移動させた状態における可動接点周辺の断面図である。図9は、可動接点を後方に移動させた状態における可動接点周辺の断面図である。図10は、可動接点を径方向に移動させた状態における可動接点の正面図である。図11は、可動接点を径方向に移動させた別の状態における可動接点の正面図である。図12は、可動接点を取り外した状態における可動接点周辺の断面図である。ここでは、第1実施形態のスタータ用マグネットスイッチとの相違部分である可動接点の構成及び交換方法についてのみ説明し、共通する部分については必要とされる箇所以外説明を省略する。なお、前述した実施形態と同一の要素には同一の符号を付して説明する。
まず、図7を参照して可動接点の構成について説明する。図7に示すように、可動接点17は、プランジャ5と一体的に往復動することで、2つの固定接点12、13間を接続又は切断する金属からなる長方形板状の部材である。可動接点17の中央部には、円形状の貫通孔170(第1孔部)が形成されている。また、貫通孔170から長辺方向に所定距離を隔てて、円形状の貫通孔171(第2孔部)が形成されている。さらに、貫通孔170、171を連通させる連通部172が、長手方向に形成されている。ここで、貫通孔170の内径は、インシュレータ9の保持部90と嵌合するため、保持部90の外径よりわずかに大きく設定されている。また、インシュレータ9の押圧部91によって押圧されるため、押圧部91の外径より小さく設定されている。さらに、インシュレータ11によって係止されるため、インシュレータ11の外径より小さく設定されている。貫通孔171の内径は、インシュレータ11が通過できるようインシュレータ11の外径より大きく設定されている。連通部172の幅は、シャフト6が通過できるよう、シャフト6の外径より大きく、かつ、インシュレータ9の保持部90が通過できないよう、保持部90の外径より小さく設定されている。可動接点17の表面及び裏面は、対称形状に設定されている。
次に可動接点17の交換方法について説明する。図8に示すように、接点圧スプリング10を可動接点8の板厚以上に撓ませ、インシュレータ9を前方に移動させることで、可動接点17とインシュレータ11との間にスペースができ、可動接点17を後方に移動させることができる。これにより、図9に示すように、可動接点17をインシュレータ9の保持部90から後方に取り外すことができる。さらに、図10及び図11に示すように、シャフト6が、連通部172を通過するように、可動接点17をシャフト6の径方向に移動させることで、貫通孔171をシャフト6に挿通させた状態にすることができる。その後、図12に示すように、インシュレータ11が、貫通孔171を通過するように、可動接点17を後方に移動させることで、シャフト6から可動接点17を取り外すことができる。また、逆の手順を辿ることで、新たに可動接点をシャフト6に組付けることができる。なお、可動接点17は、表面と裏面が対称形状であるため、表裏を反転させて再度用いることができる。
最後に、効果について説明する。第2実施形態によれば、第1実施形態と同様に、可動接点を容易に交換することができる。
1・・・スタータ用マグネットスイッチ、2・・・ボビン、20・・・円筒部、21、22・・・鍔部、3・・・励磁コイル、4・・・スリーブ、5・・・プランジャ、50・・・凹部、51・・・ドライブスプリング、52・・・ロッド、53・・・リターンスプリング、6・・・シャフト(軸部材)、60・・・段部、7・・・コア、70・・・フレーム、700・・・底部、701・・・側壁部、702・・・貫通孔、71・・・ステーショナリコア、710・・・貫通孔、72・・・プレート、720・・・貫通孔、8、16、17・・・可動接点、80、160・・・貫通孔(孔部)、81、161・・・切欠き部、170・・・貫通孔(第1孔部)、171・・・貫通孔(第2孔部)、172・・・連通部、9・・・インシュレータ、90・・・保持部、91・・・押圧部、10・・・接点圧スプリング(スプリング)、11・・・インシュレータ(係止部材)、110・・・ストッパ、12、13・・・固定接点、14・・・ケース、15・・・接点カバー
Claims (6)
- プランジャの軸方向端部に配設され、該プランジャの軸方向に延びる柱状の軸部材と、孔部を有し、該孔部を軸部材に挿通させた状態で配設される板状の可動接点と、該軸部材に、軸方向に移動可能に配設され、外周を該可動接点の該孔部に嵌合させた状態で該可動接点を保持する保持部と、該可動接点を反プランジャ側に押圧する押圧部とを有するインシュレータと、該インシュレータのプランジャ側に配設され、該押圧部を反プランジャ側に押圧するスプリングと、該可動接点に対して反プランジャ側の該軸部材に配設され、該可動接点の反プランジャ側への移動を係止する係止部材とを備えたスタータ用マグネットスイッチにおいて、
該可動接点は、該孔部を側面側の外部に連通させる切欠き部を有し、該切欠き部は、該軸部材は通過できるが、該保持部は通過できない寸法に設定されていることを特徴とするスタータ用マグネットスイッチ。 - 前記軸部材は円柱状であり、前記孔部は円形状であり、前記保持部は円環状であり、前記切欠き部の幅は、前記軸部材の外径より大きく、かつ、前記保持部の外径より小さいことを特徴とする請求項1に記載のスタータ用マグネットスイッチ。
- プランジャの軸方向端部に配設され、該プランジャの軸方向に延びる柱状の軸部材と、第1孔部を有し、該第1孔部を該軸部材に挿通させた状態で配設される板状の可動接点と、該軸部材に、軸方向に移動可能に配設され、外周を該可動接点の該第1孔部に嵌合させた状態で該可動接点を保持する保持部と、該可動接点を反プランジャ側に押圧する押圧部とを有するインシュレータと、該インシュレータのプランジャ側に配設され、該押圧部を反プランジャ側に押圧するスプリングと、該可動接点に対して反プランジャ側の該軸部材に配設され、該可動接点の反プランジャ側への移動を係止する環状の係止部材とを備えたスタータ用マグネットスイッチにおいて、
該可動接点は、第2孔部と、該第1孔部を該第2孔部に連通させる連通部とを有し、該第2孔部は、該係止部材が通過できる寸法に設定され、該連結部は、該軸部材は通過できるが、該保持部は通過できない寸法に設定されていることを特徴とするスタータ用マグネットスイッチ。 - 前記軸部材は円柱状であり、前記第1孔部及び前記第2孔部は円形状であり、前記保持部及び前記係止部材は円環状であり、前記第2孔部の外径は、前記係止部材の外径より大きく、前記連結部の幅は、前記軸部材の外径より大きく、かつ、前記保持部の外径より小さいことを特徴とする請求項3に記載のスタータ用マグネットスイッチ。
- 前記スプリングの撓み代は、前記可動接点の板厚以上であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のスタータ用マグネットスイッチ。
- 前記可動接点は、プランジャ側及び反プランジャ側の表面形状が対称形状であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のスタータ用マグネットスイッチ。
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-
2006
- 2006-10-06 JP JP2006275011A patent/JP2008097863A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN105374634A (zh) * | 2014-08-14 | 2016-03-02 | Ls产电株式会社 | 电磁接触器 |
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