JP2008096670A - 光導波路 - Google Patents
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Abstract
【課題】放射損失を低減可能な光導波路を提供すること。
【解決手段】光導波路1のコア12は、下部クラッド11にはめ込まれ、Y分岐形状かつ断面矩形状である。コア12において、下部クラッド11に覆われた互いに対向する側面12Sそれぞれに沿って屈折率を高めるドーパントの偏析部分Sが形成されている。これにより、コア12の分岐先部分において光の結合が促進され、コア12の分岐部分における分岐した2つのコア12の間から放射される光を低減し、光の放射損失を低減することができる。
【選択図】図1
【解決手段】光導波路1のコア12は、下部クラッド11にはめ込まれ、Y分岐形状かつ断面矩形状である。コア12において、下部クラッド11に覆われた互いに対向する側面12Sそれぞれに沿って屈折率を高めるドーパントの偏析部分Sが形成されている。これにより、コア12の分岐先部分において光の結合が促進され、コア12の分岐部分における分岐した2つのコア12の間から放射される光を低減し、光の放射損失を低減することができる。
【選択図】図1
Description
本発明は、Y分岐形状のコアが形成された光導波路に関する。
Y分岐形状のコアが形成された光導波路は、光通信等の分野において、光パワーを分岐する光分岐器または光パワーを合波する光合波器として用いられる。
下記特許文献1には、この種の光導波路の製造方法として、基板にY分岐形状の溝をフォトリソグラフィー及びリアクティブイオンエッチングプロセスにより形成し、溝にコアを形成する方法が記載されている。
特開2001−133648号公報
しかしながら、フォトリソグラフィー及びリアクティブイオンエッチングプロセスでは、分岐先部分の2つのコアを形成する2つの溝の間に約1μm以上の間隔が必要である。よって、形成された分岐先部分の2つのコア間には、約1μm以上の間隔が存在することとなる。そのため、上記光導波路を光分岐器として用いた場合、コアの分岐元側から入射された光が、コアの分岐部分において分岐した2つのコアの間から放射される。これにより、放射損失が発生する。
そこで本発明は、放射損失を低減可能な光導波路を提供することを目的とする。
本発明の光導波路は、基板にY分岐形状かつ断面矩形状のコアが形成された光導波路であって、光を入射させるための入射端を含む一つのコアを有する分岐元部分と、分岐元部分に入射した光を出射させるための出射端をそれぞれ含む二つのコアを有する分岐先部分と、分岐元部分と分岐先部分とを連結すると共にテーパー状に形成されたコアを有するテーパー部分とを備え、分岐先部分には、少なくとも一方のコアにおける他方のコア側の側面と、他方のコアにおける一方のコア側の側面とに、屈折率を高めるドーパントの偏析部分が形成されていることを特徴とする。
本発明の光導波路の分岐先部分には、少なくとも一方のコアにおける他方のコア側の側面と、他方のコアにおける一方のコア側の側面とに、屈折率を高めるドーパントの偏析部分が形成されているので、分岐先部分の二つのコアの内側側面は、屈折率が高くなる。よって、コアの分岐先部分において光の結合が促進され、コアの分岐部分において分岐した2つのコアの間から放射される光を低減することができる。従って、光の放射損失を低減することができる。
好ましくは、テーパー部分のコアにおける互いに対向する側面に、更に、偏析部分が形成されている。これにより、テーパー部分のコアの両側面の屈折率が高くなるので、導波する光の波面が拡大し易くなる。すなわち、波面の拡大が、導波距離に対して速くなる。これにより、テーパー部分における光の進行方向の長さを短縮することでき、光導波路を小型化することができる。
好ましくは、テーパー部分のコアにおける互いに対向する側面に、更に、偏析部分が形成されている。これにより、テーパー部分のコアの両側面の屈折率が高くなるので、導波する光の波面が拡大し易くなる。すなわち、波面の拡大が、導波距離に対して速くなる。これにより、テーパー部分における光の進行方向の長さを短縮することでき、光導波路を小型化することができる。
本発明の光導波路によれば、分岐先部分における光の結合が促進され、光の放射損失を低減することができる。
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための最良の形態を詳細に説明する。なお、図面の説明において同一の要素に同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
先ず、図1および図2を用いて、本発明の実施形態に係る光導波路の構造について説明する。図1は、本実施形態に係る光導波路のコアの形状を示す図である。図1は、コアの上面と平行で高さ方向中央の断面を示す。図2は、本実施形態に係る光導波路の断面図である。
光導波路1は、下部クラッド11、コア12、及び上部クラッド13を備える。コア12は、断面矩形状で、その三つの側面が下部クラッド11に覆われている。下部クラッド11及びコア12の上面と上部クラッド13の下面とが互いに接している。下部クラッド11、コア12、及び上部クラッド13それぞれは、石英ガラスを主成分とする材料からなる。
コア12は、断面矩形状かつY分岐形状を有する。そして、光導波路1は、分岐元部分、テーパー部分、及び分岐先部分を備える。図2(a)は、コア12の分岐元部分を含み、光導波路の長手方向に垂直な断面を示す。図2(b)は、コア12の分岐元部分と分岐先部分とをつなぐテーパー部分を含み、光導波路の長手方向に垂直な断面を示す。図2(c)は、コア12の分岐先部分を含み、光導波路の長手方向に垂直な断面を示す。図2(d)は、分岐元部分のコア12において下部クラッド11に覆われて互いに対向する側面と平行な断面を示す。
分岐元部分には、光を入射させるための入射端を含む第1コア12aが形成されている。この第1コア12aは、コア幅がほぼ一定の直線状に形成されている。分岐先部分には、第1コア12aに入射した光を出射させるための出射端をそれぞれ含む第3コア12c及び第4コア12dが形成されている。この第3コア12c及び第4コア12dは、互いに平行でコア幅がほぼ一定の直線状に形成されている。第3コア12cと第4コア12dとの間には、1μm程度の隙間があり、下部クラッド11の一部が存在する。テーパー部分には、第2コア12bが形成されている。この第2コア12bは、第1コア12aと第3コア12c及び第4コア12dとを連結すると共に、分岐元部分から分岐先部分へテーパー状にコア幅が広がるように形成されている。なお、コア12の高さ寸法は、一定である。
コア12は、石英ガラスに屈折率を高めるドーパントとしてGeO2が添加され、コア12を取り囲む下部クラッド11及び上部クラッド13の屈折率より高い屈折率を有する。また、コア12は、下部クラッド11に覆われ互いに対向する2つの側面12Sそれぞれに沿ってGeO2濃度が他の部分より高い偏析部分Sを含む。偏析部分Sは、コア12におけるその他の部分より屈折率が高い。この偏析部分Sは、側面12Sに接する側面を有し、断面が三角形状の領域である。このような偏析部分Sが形成されていることにより、コア12における側面12Sの対向方向の屈折率分布は、側面12S側が高く、中央部が低くなる。
以上説明した光導波路1を光分岐器として用いる場合、第1コア12aの端部から入射した入射光G1は、第1コア12aを導波し、第2コア12bのテーパー状に広がるコア幅に応じて波面を拡大させながら第2コア12bを導波する。第2コア12bを導波した導波光は、分岐されて、出射光G2,G3として第3コア12c及び第4コア12dの端部からそれぞれ出射する。なお、図1に、第1コア12aを導波する導波光の波面f1、第2コア12bを導波する導波光の波面f2,f3、第3,第4コア12c,12dを導波する導波光の波面f4,f5を示す。
本実施形態の光導波路1の分岐先部分には、第3コア12cにおける第4コア12d側の側面12Sと、第4コア12dにおける第3コア12c側の側面12Sとに、屈折率を高めるGeO2の偏析部分Sが形成されているので、分岐先部分の二つのコアの内側側面12Sは、屈折率が高くなる。よって、分岐した第3,第4コア12c,12dにおける光の結合が促進される。従って、コアの分岐部分における分岐した第3,第4コア12c,12dの間から放射される光L1を低減し、光の放射損失を低減することができる。
また、第3コア12c及び第4コア12dのそれぞれの外側の側面12Sにも偏析部分Sが形成されているので、導波光が分岐して第3,第4コア12c,12dから外側方向へ放射される光L2,L3を低減し、更に放射損失を低減することができる。
また、第2コア12bにおいて、互いに対向する側面12Sに偏析部分Sが形成されているので、両側面12Sの屈折率が高くなることにより、波面が拡大し易くなる。すなわち、波面の拡大が、導波距離に対して速くなる。これにより、テーパー部分をより短くすることができ、光導波路1を小型化することができる。なお、偏析部分Sが形成された光導波路1を導波する光の波面f1〜f5は、偏析部分Sが形成されていない光導波路を導波する場合と比較して、波面が拡大し易くなる。
引き続き、図3及び図4を用いて、光導波路1の製造方法について説明する。図3は、本実施形態に係る光導波路の製造方法を示すフロー図である。図4は、本実施形態に係る光導波路の製造方法を示す工程図である。図4は、第1コア12aとなる部分の断面を示す。
図3に示されるように、光導波路1の製造方法は、溝形成工程S1、ガラス層形成工程S2、レジスト層形成工程S3、除去工程S4、及び上部クラッド形成工程S5を有する。
溝形成工程S1では、図4(a)に示す石英ガラス基板11Aの上面に、図4(b)に示すように、フォトリソグラフィーとリアクティブイオンエッチングによりY分岐形状の溝を形成し、下部クラッド11を形成する。溝は、光導波路1のコア12の形状と同形状となるように形成される。すなわち、第3コア12cと第4コア12dとの間には、1μm程度の距離がある。
ガラス層形成工程S2では、図4(c)に示すように、溝が形成された下部クラッド11の上面に、プラズマCVD法によりSiO2のガラス膜12Aを成膜する。ガラス膜12Aの溝に堆積された部分がコア12となる。原料ガスとして、酸素、テトラメトキシシラン(TMOS)及びテトラメチルゲルマニウム(TMGe)を用いる。成膜条件は、通常(バイアスパワー600W程度)よりバイアスパワーを低下させる。
このように通常とは異なる条件でガラス膜12Aを形成することにより、GeO2が添加された石英ガラスからなる層が形成されると共に、その溝内にはGeO2濃度が他の部分より高い偏析部分Sを形成することができる。偏析部分Sは、溝の側面12Sから成長していき、最終的に長手方向に対して垂直な断面が三角形状となる。
GeO2濃度が他の部分より高く偏析した部分は、溝の側面12Sに沿ってほぼ一様に成長していくので、溝幅が大きい部分と小さい部分とにおいて、形成される偏析部分Sの大きさは同程度となる。
なお、ガラス膜12Aは、下部クラッド11の溝だけでなく、平坦部にも形成される。下部クラッド11の平坦部におけるガラス膜12Aの上面は平坦であるが、下部クラッド11の溝におけるガラス膜12Aの上面は窪んでいる。
レジスト層形成工程S3では、図4(d)に示すように、ガラス膜12Aの上面に厚膜レジスト14が形成される。具体的には、スピンコート法でポリイミド系樹脂、紫外線硬化樹脂、ノボラック系樹脂等からなる膜を形成し、下部クラッド11を円盤に載せて回転させることにより、厚膜レジスト14の上面を平坦化する。
除去工程S4では、まず、図4(e)に示すように、ガラス膜12Aが露出するまで、酸素ガスで厚膜レジスト14をドライエッチングする。その後、図4(f)に示すように、下部クラッド11が露出するまで、厚膜レジスト14の一部及びガラス膜12Aをドライエッチングする。このとき、溝の上部に残った厚膜レジスト14の一部とガラス膜12Aとのエッチング速度が同程度になるように、エッチングガスをC2F6と酸素の混合ガスに切り替えて、上面が平坦化するようにエッチングを行う。こうして、コア12が形成される。
上部クラッド形成工程S5では、図4(g)に示すように、下部クラッド11およびコア12の上面にプラズマCVD法により石英ガラス膜を堆積して上部クラッド13を形成する。
以上のように、ガラス層形成工程S2において、ガラス膜12Aの成膜条件をコントロールすることにより、コア12の両側面12S側にGeO2の偏析部分Sを簡易に形成することができる。
以上のように、ガラス層形成工程S2において、ガラス膜12Aの成膜条件をコントロールすることにより、コア12の両側面12S側にGeO2の偏析部分Sを簡易に形成することができる。
本実施形態に係る光導波路1及びその製造方法の具体的な実施例について説明する。実施例の光導波路1のコア12の深さは6.0μm程度で一定である。第1コア12aの開口幅(コア幅)W1は6.0μm程度、第2コア12aの終端部分の開口幅W2は13.0μm程度、第3及び第4コア12c,12dの開口幅W3,W4は6.0μ程度である。第3コア12cと第4コア12dとの間の幅W5は1.0μm程度であった。また、偏析部分Sは、その三角形状の断面において、側面12Sに接する底辺から頂点までの距離が1.0μm程度であった。
実施例に係る光導波路1は、コア12となるガラス膜12Aを形成するガラス層形成工程S2において、成膜条件をバイアスパワー500W、基板温度300℃、酸素流量120sccmとした。この成膜条件で、石英ガラスを基準とした比屈折率差が偏析部分Sで0.50%、コア12の偏析部分S以外の領域で0.35%であった。
実施例に係る光導波路1の分岐損失は、0.10dBであり、良好な特性を示した。
1…光導波路、11…下部クラッド、12…コア、12S…側面、12a…第1コア、12b…第2コア、12c…第3コア、12d…第4コア、13…上部クラッド、S…偏析部分。
Claims (2)
- 基板にY分岐形状かつ断面矩形状のコアが形成された光導波路であって、
光を入射させるための入射端を含む一つのコアを有する分岐元部分と、
前記分岐元部分に入射した光を出射させるための出射端をそれぞれ含む二つのコアを有する分岐先部分と、
前記分岐元部分と前記分岐先部分とを連結すると共にテーパー状に形成されたコアを有するテーパー部分と
を備え、
前記分岐先部分には、少なくとも一方のコアにおける他方のコア側の側面と、前記他方のコアにおける前記一方のコア側の側面とに、屈折率を高めるドーパントの偏析部分が形成されていることを特徴とする光導波路。 - 前記テーパー部分のコアにおける互いに対向する側面に、更に、前記偏析部分が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の光導波路。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2006277955A JP2008096670A (ja) | 2006-10-11 | 2006-10-11 | 光導波路 |
Applications Claiming Priority (1)
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2013029721A (ja) * | 2011-07-29 | 2013-02-07 | Hitachi Chem Co Ltd | 光導波路 |
-
2006
- 2006-10-11 JP JP2006277955A patent/JP2008096670A/ja active Pending
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