JP2008095863A - 多軸駆動装置及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】効率的な設計が可能な多軸駆動装置及びその製造方法を提供する。
【解決手段】多軸駆動装置の製造方法には、プーリを発電軸に取り付けるプーリ取り付け工程が含まれる。プーリ取り付け工程において、下記の式(1)で表わされるTmax の値が所定の閾値以上であれば、ダンパ機能を有する第1プーリが発電軸に取り付けられる。一方、Tmax の値が所定の閾値未満であれば、通常のプーリである第2プーリが発電軸に取り付けられる。
max=I×(R/R)×[(dω)/(dt)]max 式(1)
(Tmax:クランク軸の回転数が2000rpm以下での発電軸のトルク変動分の最大値、I:発電機の慣性モーメント、[(dω)/(dt)]max:クランク軸の角加速度の最大値、R:クランク軸に取り付けられたプーリの半径、R:発電軸に取り付けられたプーリの半径)
【選択図】図4

Description

本発明は、トルク変動による影響を低減するプーリ構造体を有する多軸駆動装置及びその製造方法に関する。
多軸駆動装置(補機駆動システム)は、自動車等のエンジン(発動機)と他の補機とが伝動ベルトを介して連結されて構成されているもので、発動機のクランク軸(クランクシャフト)の回転が伝動ベルトを介して他の補機の従動軸へと伝達されることで、エンジンの動力が他の補機へと供給される。ここで、クランク軸及び従動軸にはプーリが取り付けられており、伝動ベルトはこのプーリに装着される。そして、このような多軸駆動装置においては、内燃機関の特性に関連して、クランク軸のトルクが一定に保たれずに、あるトルクを中心として振動的に変化する現象が生じる。以下、この現象をトルク変動と記す。
特に、慣性モーメントが高い(発電機構の重量が大きい)補機である発電機(オルタネータ)の従動軸(発電軸)とクランク軸とが伝動ベルトを介して接続され、発電機に動力が伝達される多軸駆動装置の構成においては、トルク変動が発生してクランク軸の回転速度が変化すると、発電軸は慣性でそのまま回転しようとし、発電軸に取り付けられたプーリと伝動ベルトとの間で滑りが生じて、騒音(ベルト鳴き)が発生したり、ベルトが損耗したりする
そこで、クランク軸のトルク変動による影響を低減するようなプーリの一例として、特許文献1には、ダンパープーリ(デカプラ)が開示されている。このダンパープーリにおいては、径方向について重なる二つの回転体が、互いに相対回転可能に同軸配置されており、当該二つの回転体は、弾性部材(コイルスプリング)により弾性的に連結されている。そして、径方向内側に配置された回転体(ハブ構造体)は発電軸に取り付けられ、他方の回転体(プーリ部材)には伝動ベルトが装着されている。そして、クランク軸にトルク変動が発生した場合には、上記の二つの回転体を連結する弾性部材の作用により、二つの回転体の間には、所定の相対角変位が確保される。そのため、ダンパープーリによって、トルク変動による回転方向の変位量が弾性的に吸収され、騒音、ベルトの損耗、発電効率の低下を防止することができる。
特表2001−523325号公報
ところで、上記のような多軸駆動装置において、発動機の運転特性等の条件によっては、特許文献1に開示されているようなダンパープーリ(プーリ構造体)を使用する必要がない場合もある。すなわち、トルク変動の大きさが所定の大きさよりも大きい場合にはダンパープーリのダンパ機能が有効に作用するが、一方で、トルク変動の大きさが所定の大きさよりも小さい場合には、ダンパープーリのダンパ機能は殆ど作用しない。このように、ダンパープーリが不要な(トルク変動の大きさが小さい)発動機を含む場合にもダンパープーリを使用するような設計は、多軸駆動装置の設計としては非効率的である。
ここで、ダンパープーリ(以下、第1プーリと記す)は、ダンパ機能を有していない通常のプーリ(以下、第2プーリと記す)よりも複雑な構造を有する。そのため、設計上、多軸駆動装置に第1プーリを取り付ける場合には、第1プーリを使用せずに第2プーリを取り付ける場合と比べて、製造コスト、組み立て時間、製品重量等が増大する。そのため、トルク変動の大きさが小さい場合には第1プーリを使用せずに第2プーリを使用し、トルク変動の大きさが所定の大きさよりも大きい場合に第1プーリを使用するように多軸駆動装置が設計されることが望ましい。そして、そのような設計は、多軸駆動装置にとって本来は不要な製造コスト、組み立て時間、製品重量等を削減することができるため、効率的である。
そこで、本発明の目的は、発電軸のトルク変動分の最大値に基づいてダンパープーリ(第1プーリ)又はダンパ機能を有していない通常のプーリ(第2プーリ)を選択することにより、効率的な設計が可能な多軸駆動装置及びその製造方法を提供することである。
課題を解決するための手段及び効果
上記の目的を達成するために、本発明の多軸駆動装置の製造方法は、発動機に設けられたクランク軸と、発電機の発電軸を含む少なくとも一つの従動軸と、を有し、前記クランク軸及び前記従動軸に取り付けられたプーリには伝動ベルトが巻き掛けられ、当該伝動ベルトを介し、前記クランク軸の回転に従動して前記従動軸を回転させる多軸駆動装置を製造するための多軸駆動装置の製造方法である。そして、前記プーリを前記発電軸に取り付けるプーリ取り付け工程を有し、前記プーリ取り付け工程において、下記の式(1)で表わされるTmax の値が所定の閾値以上であれば、前記伝動ベルトが巻き掛けられる第1巻き掛け面を備える筒状の第1回転体と、当該第1回転体の内側空間に前記第1回転体と同心に配置され且つ前記発電軸に固定された第2回転体と、前記第1回転体と前記第2回転体との間に形成されたバネ収容室と、前記バネ収容室内に収容されており、線状体が螺旋状に巻回されて形成され且つ一端は前記第1回転体に他端は前記第2回転体にそれぞれ固定されたコイルスプリングと、を有する第1プーリが前記プーリとして前記発電軸に取り付けられる。また、前記プーリ取り付け工程において、前記クランク軸の回転数が2000rpm以下で、且つ、下記の式(1)で表わされるTmax の値が所定の閾値未満であれば、前記伝動ベルトが巻き掛けられる第2巻き掛け面を有し、且つ、当該第2巻き掛け面が前記発電軸の回転速度と同じ速度で回転する第2プーリが前記プーリとして前記発電軸に取り付けられる。
max=I×(R/R)×[(dω)/(dt)]max 式(1)
(式(1)において、Tmax:前記クランク軸の回転数が2000rpm以下での前記発電軸のトルク変動分の最大値 [Nm]、I:前記発電機の慣性モーメント[kgm]、[(dω)/(dt)]max:前記クランク軸の角加速度の最大値[rad/s]、R:前記クランク軸に取り付けられた前記プーリの半径[m]、R:前記発電軸に取り付けられた前記プーリの半径[m])
この構成によると、発電軸のトルク変動分の最大値であるTmaxに基づいて、ダンパープーリ(第1プーリ)又はダンパ機能を有していない通常のプーリ(第2プーリ)を選択することができる。そのため、トルク変動の大きさが所定の大きさよりも小さい場合には、第1プーリを使用せずに第2プーリを使用し、トルク変動の大きさが所定の大きさよりも大きい場合に第1プーリを使用する、という効率的な設計が可能な、多軸駆動装置の製造方法が得られる。
なお、自動車に用いられる多軸駆動装置においては、クランク軸の回転数が1000rpm程度となるときに、ベルト伝動システムに共振が発生する。そのため、1000rpm付近の回転数領域においてトルク変動が生じ易い。そこで、本発明においては、共振の発生する1000rpm付近の回転数が確実に含まれるように、2000rpm以下の回転数領域でのTmaxを測定、計算等により求めて、このTmaxと所定の閾値とを比較することで、第1プーリの使用・不使用を決定し、共振の発生する回転数(1000rpm付近)では確実に第1プーリを使用するようにしている。
前記所定の閾値は5[Nm]であってもよい。自動車に用いられる多軸駆動装置において、ベルト伝動システムに共振が発生しやすい1000rpm付近の回転数領域では、(以下の例においては)Tmaxが約9[Nm]となる。そこで、Tmaxが9[Nm]のときには第1プーリが確実に使用されるように、9[Nm]より低い5[Nm]をTmaxの閾値として設定している。そして、Tmaxが5以上の場合に第1プーリを使用するようにすれば、共振が発生し易く、トルク変動が起こり易い1000rpm付近では、確実に第1プーリが使用される。また、Tmaxが5未満の場合、トルク変動は小さいので、第1プーリを使用する必要がない。以上から、所定の閾値を5[Nm]とすることによって、第1プーリの使用・不使用を、より効率的に決定することが可能な多軸駆動装置の製造方法が得られる。
また、本発明に係る多軸駆動装置は、発動機に設けられたクランク軸と、発電機の発電軸を含む少なくとも一つの従動軸と、を有し、前記クランク軸及び前記従動軸に取り付けられたプーリには伝動ベルトが巻き掛けられ、当該伝動ベルトを介し、前記クランク軸の回転に従動して前記従動軸を回転させる多軸駆動装置である。前記プーリは、プーリ取り付け工程において前記発電軸に取り付けられ、下記の式(1)で表わされるTmax の値が所定の閾値以上であれば、前記プーリ取り付け工程において、前記伝動ベルトが巻き掛けられる第1巻き掛け面を備える筒状の第1回転体と、当該第1回転体の内側空間に前記第1回転体と同心に配置され且つ前記発電軸に固定された第2回転体と、前記第1回転体と前記第2回転体との間に形成されたバネ収容室と、前記バネ収容室内に収容されており、線状体が螺旋状に巻回されて形成され且つ一端は前記第1回転体に他端は前記第2回転体にそれぞれ固定されたコイルスプリングと、を有する第1プーリが前記プーリとして前記発電軸に取り付けられ、下記の式(1)で表わされるTmax の値が所定の閾値未満であれば、前記プーリ取り付け工程において、前記伝動ベルトが巻き掛けられる第2巻き掛け面を有し、且つ、当該第2巻き掛け面が前記発電軸の回転速度と同じ速度で回転する第2プーリが前記プーリとして前記発電軸に取り付けられる。
max=I×(R/R)×[(dω)/(dt)]max 式(1)
(式(1)において、Tmax:前記クランク軸の回転数が2000rpm以下での前記発電軸のトルク変動分の最大値 [Nm]、I:前記発電機の慣性モーメント[kgm]、[(dω)/(dt)]max:前記クランク軸の角加速度の最大値[rad/s]、R:前記クランク軸に取り付けられた前記プーリの半径[m]、R:前記発電軸に取り付けられた前記プーリの半径[m])
この構成によると、トルク変動の大きさが所定の大きさよりも小さい場合には、第1プーリを使用せず、トルク変動の大きさが所定の大きさよりも大きい場合に第1プーリを使用する、という効率的な設計が可能な多軸駆動装置が得られる。
前記所定の閾値は5[Nm]であってもよい。所定の閾値を5[Nm]とすることによって、第1プーリの使用・不使用を、より効率的に決定することが可能な多軸駆動装置が得られる。
以下、本発明の好適な実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
(全体構成)
まず、図1及び図2を用いて、本発明の一実施形態に係る多軸駆動装置の全体構成について説明する。図1は、本実施形態に係る多軸駆動装置のプーリレイアウトを示す。
本実施形態に係る多軸駆動装置1は自動車に用いられるものであって、図1に示すように、クランク軸プーリ23a、A/T(オートテンショナ)プーリ22a、W/P(ウォーターポンプ)プーリ21a、発電軸プーリ24a、I/D(アイドラー)プーリ25a、及び、A/C(エアコン)プーリ26aを有して構成されている。そして、これらのプーリは、それぞれ、クランク軸23b、A/T(オートテンショナ)軸22b、W/P(ウォーターポンプ)軸21b、発電軸24b、I/D軸25b、及び、A/C(エアコン)軸26bに対して取り付けられている。ここで、クランク軸23bは、内燃機関であるエンジン(発動機)に直接取り付けられているもので、発電軸24bは、発電機(オルタネータ)に直接取り付けられている。クランク軸23b以外の回転軸は従動軸と呼ばれ、多軸駆動装置1では、クランク軸23bの回転に従動して、これらの従動軸が回転する。以下、クランク軸プーリ23aの半径及び発電軸プーリ24aの半径を、それぞれ、R及びRと表わす(図1参照)。
本実施形態に係る多軸駆動装置1において、図1のようにX軸、Y軸をとった場合に、これらのプーリの基本配置は表1のようになっている。表1に示すように、発電機及びA/Cの慣性モーメントが比較的大きい。
(伝動ベルト)
本実施形態に用いられている伝動ベルト130は、図2に示すようなVリブドベルトとなっている。図2は、本実施形態に用いられている伝動ベルト130の部分断面斜視概略図である(断面における斜線は省略して示した)。図2に示すように、ここで使用する伝動ベルト(Vリブドベルト)130は、カバー帆布133からなる伸長部132と、その下方に設けられ、複数の心線134(伸縮可能な有機又は無機の繊維材料から構成されている)が埋設された接着ゴム層135と、さらにその下方に設けられた弾性体層からなる圧縮部136と、を有して構成される。ここで、圧縮部136は、断面が台形状に形成された複数のリブ137を有している。複数のリブ137は、それぞれがベルトの長手方向(図2の矢印方向参照)に連続している。なお、図2は、長手方向及び幅方向(矢印方向参照)について部分的に示したものである。
そして、伝動ベルト130は、A/Tプーリ22a、及び、I/Dプーリ25aとは、伝動ベルト130の背面側(伸長部132側)において接触し、それ以外のプーリとは、リブ137(圧縮部136)側において接触するように、各プーリに巻き掛けられて装着されている(図1参照)。
このような構成により、自動車のエンジンと、他の補機とが、伝動ベルト130を介して連結されている。そして、伝動ベルト130を介して、クランク軸23bの回転が、他の補機の従動軸へと伝達されることで、エンジンの動力が他の補機へと供給される。また、多軸駆動装置1においては、内燃機関の特性に関連して、クランク軸23bのトルクが一定とならずに、振動的に変化するトルク変動が生じる。
(第1プーリ)
次に、本実施形態において、後述の条件下で用いられる、ダンパ機能を有するダンパープーリについて、図3を参照しつつ説明する。以下、当該ダンパープーリを第1プーリと記す。図3は、第1プーリの軸方向断面を示している。なお、図3では、中心線10cよりも上側半分のみを示し、中心線10cについて対称となる下側半分は省略して示している。
図3に示す第1プーリ10(ダンパープーリ、プーリ構造体)は、後述する所定の条件下で、オルタネータの発電軸24bに設置されるものであって、エンジンの動力が、クランク軸23b及び伝動ベルト130を介して伝達されることにより回転する。この第1プーリ10は、筒状に形成された第1回転体(プーリ部材)2を有し、当該第1回転体2の外周面には、伝動ベルト130を巻き掛けることによりエンジンからの駆動力を伝えることが可能な第1巻き掛け面2aが設けられている。第1巻き掛け面2aは、伝動ベルト130のリブ137と係合可能となるように、周方向に沿って形成された複数の溝を有している(図3、図5参照)。
第1回転体2の軸方向一端側の内周には軸受4が、軸方向他端側の内周には軸受5が配置されている。これら軸受4及び軸受5により、第2回転体(ハブ構造体)3が第1回転体2に対して相対回転自在に支持されており、この第2回転体3は第1回転体2の内側空間に、第1回転体2と同心に配置されている。
第2回転体3の外周には、軸受4及び軸受5が外れないように固定するための止め部材3s、3tがそれぞれ嵌装されている。また、この第2回転体3の軸孔3aには、オルタネータの発電軸24bが挿入・固定される。すなわち、第2回転体3と発電軸24bとは、同じ回転速度で回転する。
なお、本実施形態において軸受4及び軸受5として、ボールベアリングを用いている。しかし、これに限らず、例えばドライメタルなどを採用することで構成を簡素化しても良い。
第1回転体2、第2回転体3、及び、軸受4、5によりバネ収容室6が形成されており、バネ収容室6内には、コイルスプリング7が収容されている。コイルスプリングは、主に金属からなる線状体が螺旋状に巻回されたものである。
本実施形態においては、収容室6に面した第1回転体2の内面に、図3に示すような第1収容溝2bが設けられ、収容室に面した第2回転体3の内面に、第2収容溝3bが設けられている。そして、コイルスプリング7の一端は第1収容溝2bに、他端は第2収容溝3bに、それぞれ圧入により固定されている。ここで、第1収容溝2b及び第2収容溝3bは、径方向断面が円弧状となるように形成されている。また、本実施形態においては、コイルスプリング7は、第1回転体2及び第2回転体3に対して圧入により固定されているが、この固定方法は圧入には限られず、例えば、フック状に曲げられた先端部が、それに合わせて形成された溝に対して係合することで固定されてもよいし、その他、ロウ付けなどにより固定されていてもよい。
(第2プーリ)
次に、本実施形態において用いられる、ダンパ機能を有していない通常のプーリである第2プーリについて、図6を参照しつつ説明する。図6は、多軸駆動装置1のプーリ取り付け工程における第2プーリを示す斜視説明概略図である。第2プーリ20は、筒状の本体部20bを有しており、本体部20bは、その表面(側面)に、伝動ベルト130が巻き掛けられる第2巻き掛け面20sを有している。第2巻き掛け面20sは、第1巻き掛け面2aと同様に、伝動ベルト130のリブ137と係合可能となるように、周方向に沿って形成された複数の溝を有している。そして、第2プーリ20が発電軸24bに取り付けられた場合には、第2プーリ20は、第2巻き掛け面20s及び発電軸24bの回転速度が同じ速度となるように回転する。すなわち、発電軸24bに対して、本体部20bが固定設置されている。第2プーリ20はこのように、筒状の本体部20sから構成されているものであるため、第1プーリ10のようなダンパ機能を有していない。
(動作)
次に、以上のように構成される第1プーリ10の動作について説明する。
まず、第1回転体2及び第2回転体3が回転していない状態から、伝動ベルト130により駆動力が伝えられて第1回転体2が回転を開始した状態では、第1回転体2の回転がコイルスプリング7を介して第2回転体3に弾性的に伝達され、回転が伝えられた第2回転体3も回転を始める。このとき、第1回転体2と第2回転体3とは、コイルスプリング7を巻き締めながら回転しており、コイルスプリング7が限界まで巻き締まると、第1回転体2と第2回転体3とは同じ回転速度で回転する。
上記の状態では、コイルスプリング7の両端部における圧入による保持力に加えて、コイルスプリング7による第1収容溝2b及び第2収容溝3b(の径方向内側)への締め付け力が発生し、コイルスプリング7による第1回転体2及び第2回転体3に対する摩擦力が強化されている。
また上記のように、第1回転体2と第2回転体3とが同じ回転速度で回転している間、コイルスプリング7の一端と他端との間の中間部分が当初よりも巻き締められた状態になっていることで、コイルスプリング7には、巻き緩み方向への弾性的回転エネルギーが蓄えられ、第1回転体2と第2回転体3とが、互いに反対方向に対して瞬間的な相対弾性回転運動ができるようになっている。
ここで、クランク軸23bにトルク変動が生じてベルト速度が急激に低下した場合、第1回転体2には、第2回転体3に対してコイルスプリング7が巻き緩む方向の力が伝動ベルト130により加えられる。上記のように、第1回転体2と第2回転体3とは、コイルスプリング7の弾性力により、互いに反対方向への瞬間的な相対弾性回転運動が可能であるので、ベルト速度の急激な低下時に、慣性でそのまま回転を続ける第2回転体3に対して、伝動ベルト130の動きに合わせて第1回転体2が独立して(第2回転体3とは相対的に反対方向へ)回転する。その結果、コイルスプリング7がクランク軸23bのトルク変動による回転方向の変位量を緩やかに吸収することでベルト鳴きが抑制され、ベルトの磨耗を防止できる。
また、コイルスプリング7を用いることにより、バネ線を螺旋状に巻くという構造上の理由で、その許容できる相対角変位を環状のゴムなどに比べて大とすることができる。従って、第1回転体2と第2回転体3との間で許容できる相対角変位を大きくでき、第1プーリ10によって、トルク変動による回転方向の変位量を効率よく吸収することができる。
一方で、第2プーリ20は、トルク変動による回転方向の変位量を吸収するようなダンパ機能は有していないため、クランク軸23bと同じ回転速度で回転し、変位量を吸収することができない。
(多軸駆動装置の製造方法について)
次に、多軸駆動装置1の製造方法について、図4〜6を参照しつつ説明する。ここで、図4は、多軸駆動装置の製造方法の一部を示すフローチャートであり、図5は、多軸駆動装置1のプーリ取り付け工程における第1プーリ10を示す斜視説明概略図である。図5、図6で、発電軸24bについては、発電軸プーリ24aが取り付けられる先端部のみを概略的に示している。
本製造方法には、上記の各補機(オルタネータ、A/C等)に設けられた各軸21b〜26bに対して、それぞれに対応した各プーリ21a〜26aを取り付ける、プーリ取り付け工程が含まれる。プーリ取り付け工程は、図4のステップS101、S102、S103に相当する。プーリ取り付け工程においては、以下のような条件の下で、第1プーリ10、第2プーリ20のいずれかが、発電軸プーリ24aとして発電軸24bに取り付けられる。
まず、下記の式(1)で表わされるTmax の値が5[Nm]以上であれば(図4のステップS101:Yes)、第1プーリ10が、発電軸プーリ24aとして発電軸24bに取り付けられる(ステップS102、図5参照)。一方、クランク軸23bの回転数が2000rpm以下で、且つ、Tmax の値が5[Nm]未満であれば(ステップS101:No)、第2プーリ20が、発電軸プーリ24aとして発電軸24bに取り付けられる(ステップS103、図6参照)。
max=I×(R/R)×[(dω)/(dt)]max 式(1)
(式(1)において、Tmax:クランク軸23bの回転数が2000rpm以下での発電軸24bのトルク変動分の最大値 [Nm]、I:発電機の慣性モーメント[kgm]、[(dω)/(dt)]max:クランク軸23bの角加速度の最大値[rad/s]、R:クランク軸23bに取り付けられたクランク軸プーリ23aの半径[m]、R:発電軸24bに取り付けられた発電軸プーリ24aの半径[m])
そして、プーリが取り付けられた各補機が、図1のようなレイアウトとなるように配置され(ステップS104)、その後、伝動ベルト130がこれらのプーリ21a〜26aに装着される(ステップS105)。このようにして多軸駆動装置1が製造される。
(式(1)について)
ここで、式(1)についてより詳細に説明する。発電機の慣性モーメントをI[kgm]、発電軸24bの角加速度の最大値を[(dω)/(dt)]max [rad/s]、クランク軸23bの角加速度の最大値を[(dω)/(dt)]max [rad/s]、クランク軸23bに取り付けられたクランク軸プーリ23aの半径をR[m]、発電軸24bに取り付けられた発電軸プーリ24aの半径をR[m]とする。さらに、ここでは、クランク軸23bのトルク変動が、発電軸24bへと直接伝わる場合(伝動ベルト130の弾性的性質や、伝動ベルト130の弛み等を考慮しない場合)を考える。発電軸24bのトルク変動分の最大値Tmaxは、
max=I×[(dω)/(dt)]max 式(a)
と表わされる。また、上記より、クランク軸23b、発電軸24bのプーリ周速は同じとなるため、周速vは、
v=Rω=Rω
と表わされ、
ω=(R/R)ω
と式変形できる。両辺を時間tで微分して、
[(dω)/(dt)]=(R/R)×[(dω)/(dt)]
となる。ここで、角加速度が最大となる場合には、
[(dω)/(dt)]max=(R/R)×[(dω)/(dt)]max
となる。そして、この式及び式(a)より、
max=I×(R/R)×[(dω)/(dt)]max 式(1)
と表わされる。
一般に、自動車に用いられる多軸駆動装置においては、クランク軸の回転数が1000rpm程度となるときに、ベルト振動システムに共振が発生する。そのため、1000rpm付近の回転数領域において、トルク変動が生じ易い。
図1の多軸駆動装置1における回転変動率[%]及びクランク軸23bの角加速度[rad/s]と、クランク軸23bの回転数との関係を示すグラフを、図7及び図8にそれぞれ示す。ここで、回転変動率は、以下のように定義されるものである。
回転変動率=変動回転数/平均回転数
=(最大回転数―最小回転数)/平均回転数
図7に示すように、クランク軸23bの回転変動率は低回転域で大きい。しかし、図8に示すように、クランク軸23bの角加速度は、回転数の増加と共に増加する。図8において、1000rpmを境に、角加速度の増加率が変化している(1000rpm未満の領域よりも1000rpm以上の領域において角加速度の増加率が小さくなっている)。なお、本実施形態においては、回転変動率、角加速度は、図7、8のような傾向を示しているが、これらはエンジン特性により多少異なる。
そこで、本発明においては、共振の発生する1000rpm付近の回転数が確実に含まれるようにするため、2000rpm以下の回転数領域でのTmaxを測定、計算等により求めて、このTmaxと所定の閾値(5[Nm]、後述)とを比較することで、第1プーリ10の使用・不使用を決定している。なお、2000rpm以上の回転数領域では角加速度は大きくなるが、共振域から大きく外れることによりトルク変動は小さくなるので、2000rpm以下を対象としている。
これにより、発電軸24bのトルク変動分の最大値であるTmaxに基づいて、第1プーリ10又はダンパ機能を有していない第2プーリ20を選択することができる。そのため、効率的な設計が可能な多軸駆動装置、及び、多軸駆動装置の製造方法が得られる。
より具体的に説明する。第1プーリ10は、第2プーリ20よりも複雑な構造を有するため、設計上、多軸駆動装置1に第1プーリ10を取り付ける場合には、第1プーリ10を使用せずに第2プーリ20を取り付ける場合と比べて、製造コスト、組み立て時間、製品重量等が増大する。そのため、トルク変動の大きさが小さい場合には第1プーリ10を使用せずに第2プーリ20を使用し、トルク変動の大きさが所定の大きさよりも大きい場合に第1プーリ10を使用するように多軸駆動装置1を設計することで、多軸駆動装置にとって本来は不要な製造コスト、組み立て時間、製品重量等を削減することができるため、このような設計は効率的であるといえる。
また、クランク軸の回転数が1000rpmのときのTmaxを、式(1)を用いて求めると、以下のようになる。
max=2.1×10−3×(140/55)×1660=8.8
ここで、I、R、Rには表1の値を使用した。また、角加速度[(dω)/(dt)]maxには、図8から得られる値を使用した。このように、自動車に用いられる多軸駆動装置1において、ベルト伝動システムに共振が発生しやすい1000rpm付近の回転数領域では、Tmaxが約9[Nm]となる。そこで、Tmaxが約9[Nm]となるときには第1プーリ10が確実に使用されるように、本実施形態においては9[Nm]より低い5[Nm]をTmaxの閾値として設定している。そして、Tmaxが5以上の場合に第1プーリを使用するようにすれば、共振が発生し易く、トルク変動が起こり易い1000rpm付近では、確実に第1プーリ10が使用される。また、Tmaxが5未満の場合、トルク変動は小さいので、第1プーリ10を使用する必要がない。以上から、所定の閾値を5[Nm]とすることによって、多軸駆動装置1の製造方法において、第1プーリ10の使用・不使用を、より効率的に決定することが可能となる。また、より効率的な設計が可能な多軸駆動装置1が得られる。
なお、本実施形態においては、Tmax についての閾値を5[Nm]としているが、この値には限られず、他の値が採用されてもよい。また、クランク軸23bの回転数2000rpmでは、Tmaxは、
max=2.1×10−3×(140/55)×2400=12.83
となる(表1、図8より)。ここで、例えば、Tmax=13という条件を、第1プーリ10の使用限界と定め、クランク軸23b回転数が2000rpm以下で、且つ、5≦Tmax≦13となる場合においてのみ、第1プーリ10を使用するようにしてもよい。これにより、第1プーリ10の使用限界(ダンパとして機能する限界)として、Tmaxの上限を定めることもできる。
(実施例)
ここで、多軸駆動装置1において、クランク軸23bの回転数が1000rpm付近において、第1プーリ10を使用した場合と、第1プーリ10を使用せず第2プーリ20を使用した場合との比較結果を表2に示す。また、表2におけるプーリ径が「40%減」のレイアウトは、プーリ径のみ表1のものとは異なっており、この場合のレイアウトを、表1と異なる部分のみについて表3に示す。

表2の成立性において、△、○、◎は、それぞれ次のような状態を示している。
△:伝動ベルト130の多軸駆動装置1への適用は困難であり、ベルトスリップ、騒音、切断が発生しやすい。
○:伝動ベルト130を多軸駆動装置1に一応は適用することができる。
◎:伝動ベルト130を多軸駆動装置1に十分に適用可能であり、ベルトスリップ、騒音、切断が殆ど発生することがない。
また、表2、4において、第1プーリ10無し、というのは、発電軸プーリ24aとして第2プーリ20を使用する、ということを表わしている。
表2に示すように、全てのプーリ径を同一にして比べた場合(表2のA、B、D)、第1プーリ10が無い場合には、リブ数(リブ137の数)が8個で成立性が△であったが(表2のA参照)、第1プーリ10がある場合には、リブ数4個で成立性が○であり(B参照)、リブ数5で成立性が◎となった(D参照)。すなわち、同径の第2プーリ20を使用する場合と比べて、第1プーリ10を使用する場合には、リブ数が少なくても多軸駆動装置として成立するため、システムの小型化、軽量化が可能となり、製造コストが低減できる。
また、ベルト一本当たりのA/T(オートテンショナ)付与張力が、第1プーリ10なしの場合には412[N/本]だったが(A参照)、それに対して、第1プーリ10ありの場合には、144[N/本]と減少させることが可能である(B、D参照)。また、張り側張力についても、第1プーリ10なしの場合、1029[N/本]であったのが(A参照)、第1プーリ10ありの場合に、763[N/本]と減少する(D参照)。そのため、第1プーリ10により、不要なエネルギーロスが低減できることが分かる。
また、プーリ径が、表1の場合に比べて40%減の場合(表3の場合)であっても、リブ数、A/T付与張力をほぼ同じ条件とした場合に(表2のA、C)、第1プーリ10が無い場合(基本プーリ径で第2プーリ20を使用した場合)に成立性が△であったが(A参照)、40%減のプーリ径を有する第1プーリ10を使用した場合であっても成立性が○となった(C参照)。すなわち、第1プーリ10を使用する場合には、第2プーリ20を(同様のリブ数、A/T付与張力において)使用する場合に比べて、プーリを小型化できることが分かった。
次に、図1とは異なり、A/Tの代わりに固定テンショナを使用したレイアウトにおいて、第1プーリ10がある場合と無い場合との比較結果を表4に示す。
表4に示すように、固定テンショナを用いたレイアウトにおいて、第1プーリ10が無い場合には、リブ数8で成立性が○であったが、第1プーリ10がある場合には、リブ数が6で成立性が○となった。また、このとき、静止張力は、第1プーリ10が無い場合には、600[N/本]であり、第1プーリ10がある場合には、360[N/本]であった。固定テンショナを用いる場合に、長時間の走行後には、1リブ当たりの張力(耐久可能な張力)が60[N/リブ]程度にまで減少する。表4において、第1プーリ10がない場合及びある場合で、それぞれ、リブ数が8本及び6本であるので、これに対応して、1リブ当たりの張力(発生する張力)は、75[N/リブ]及び60[N/リブ]となり、第1プーリ10がある場合には60[N/リブ]に収まるために、第1プーリ10がある場合には、固定テンショナを用いることも可能となる(第1プーリ10なしで、75[N/リブ]の静止張力が常に維持されているという条件で成立性は○である。しかし、通常、長時間走行後には60[N/リブ]程度にまで張力が低下してしまい、スリップが発生しやすくなるので、実際にはリブ数8個では成立しない。一方、第1プーリ10がある場合には、リブ数6個であっても60[N/リブ]を満たす)。また、張り側張力についても、第1プーリ10なしでは、995[N/本]であったのが、第1プーリ10ありの場合に、754[N/本]と減少した。張力が低減するためにエネルギーロスが低減できることはA/T付きと同様である。
以上から、第1プーリ10を使用した場合には、第1プーリ10を使用しない場合、すなわち第2プーリ20を使用する場合に比べて、伝動ベルトのリブ数を減らすことができ、プーリ径を小さくすることができるので、システムの小型化、軽量化が可能となり、製造コストが低減できる。また、第1プーリ10は、ベルト張力を低減させる効果も有し、不要なエネルギーロスが低減され、エンジンの運転効率(燃費など)が向上する。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述の実施の形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々に変更して実施することができるものである。
本発明の一実施形態に係る多軸駆動装置のプーリレイアウトを示す概略図。 図1の伝動ベルトの部分断面斜視概略図。 第1プーリの軸方向概略断面図。 図1の多軸駆動装置の製造方法の一部を示すフローチャート。 図1の多軸駆動装置のプーリ取り付け工程における第1プーリを示す斜視説明概略図。 図1の多軸駆動装置のプーリ取り付け工程における第2プーリを示す斜視説明概略図。 図1の多軸駆動装置における回転変動率[%]と、クランク軸の回転数との関係を示すグラフ。 図1の多軸駆動装置におけるクランク軸の角加速度[rad/s]と、クランク軸23bの回転数との関係を示すグラフ。
符号の説明
1 多軸駆動装置
2 第1回転体
2a 第1巻き掛け面
3 第2回転体
6 バネ収容室
7 コイルスプリング
10 第1プーリ
20 第2プーリ
20s 第2巻き掛け面
21a〜26a プーリ
21b、22b、24b〜26b 従動軸
23b クランク軸
24b 発電軸
130 伝動ベルト

Claims (4)

  1. 発動機に設けられたクランク軸と、発電機の発電軸を含む少なくとも一つの従動軸と、を有し、前記クランク軸及び前記従動軸に取り付けられたプーリには伝動ベルトが巻き掛けられ、当該伝動ベルトを介し、前記クランク軸の回転に従動して前記従動軸を回転させる多軸駆動装置を製造するための多軸駆動装置の製造方法において、
    前記プーリを前記発電軸に取り付けるプーリ取り付け工程を有し、
    前記プーリ取り付け工程において、下記の式(1)で表わされるTmax の値が所定の閾値以上であれば、前記伝動ベルトが巻き掛けられる第1巻き掛け面を備える筒状の第1回転体と、当該第1回転体の内側空間に前記第1回転体と同心に配置され且つ前記発電軸に固定された第2回転体と、前記第1回転体と前記第2回転体との間に形成されたバネ収容室と、前記バネ収容室内に収容されており、線状体が螺旋状に巻回されて形成され且つ一端は前記第1回転体に他端は前記第2回転体にそれぞれ固定されたコイルスプリングと、を有する第1プーリが前記プーリとして前記発電軸に取り付けられ、
    前記プーリ取り付け工程において、下記の式(1)で表わされるTmax の値が所定の閾値未満であれば、前記伝動ベルトが巻き掛けられる第2巻き掛け面を有し、且つ、当該第2巻き掛け面が前記発電軸の回転速度と同じ速度で回転する第2プーリが前記プーリとして前記発電軸に取り付けられることを特徴とする多軸駆動装置の製造方法。
    max=I×(R/R)×[(dω)/(dt)]max 式(1)
    (式(1)において、Tmax:前記クランク軸の回転数が2000rpm以下での前記発電軸のトルク変動分の最大値 [Nm]、I:前記発電機の慣性モーメント[kgm]、[(dω)/(dt)]max:前記クランク軸の角加速度の最大値[rad/s]、R:前記クランク軸に取り付けられた前記プーリの半径[m]、R:前記発電軸に取り付けられた前記プーリの半径[m])
  2. 前記所定の閾値は5[Nm]であることを特徴とする請求項1に記載の多軸駆動装置の製造方法。
  3. 発動機に設けられたクランク軸と、発電機の発電軸を含む少なくとも一つの従動軸と、を有し、前記クランク軸及び前記従動軸に取り付けられたプーリには伝動ベルトが巻き掛けられ、当該伝動ベルトを介し、前記クランク軸の回転に従動して前記従動軸を回転させる多軸駆動装置であって、
    前記プーリは、プーリ取り付け工程において前記発電軸に取り付けられ、
    下記の式(1)で表わされるTmax の値が所定の閾値以上であれば、前記プーリ取り付け工程において、前記伝動ベルトが巻き掛けられる第1巻き掛け面を備える筒状の第1回転体と、当該第1回転体の内側空間に前記第1回転体と同心に配置され且つ前記発電軸に固定された第2回転体と、前記第1回転体と前記第2回転体との間に形成されたバネ収容室と、前記バネ収容室内に収容されており、線状体が螺旋状に巻回されて形成され且つ一端は前記第1回転体に他端は前記第2回転体にそれぞれ固定されたコイルスプリングと、を有する第1プーリが前記プーリとして前記発電軸に取り付けられることで製造され、
    下記の式(1)で表わされるTmax の値が所定の閾値未満であれば、前記プーリ取り付け工程において、前記伝動ベルトが巻き掛けられる第2巻き掛け面を有し、且つ、当該第2巻き掛け面が前記発電軸の回転速度と同じ速度で回転する第2プーリが前記プーリとして前記発電軸に取り付けられることで製造されることを特徴とする多軸駆動装置。
    max=I×(R/R)×[(dω)/(dt)]max 式(1)
    (式(1)において、Tmax:前記クランク軸の回転数が2000rpm以下での前記発電軸のトルク変動分の最大値 [Nm]、I:前記発電機の慣性モーメント[kgm]、[(dω)/(dt)]max:前記クランク軸の角加速度の最大値[rad/s]、R:前記クランク軸に取り付けられた前記プーリの半径[m]、R:前記発電軸に取り付けられた前記プーリの半径[m])
  4. 前記所定の閾値は5[Nm]であることを特徴とする請求項3に記載の多軸駆動装置。
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