JP2008094641A - 基板の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 精密研磨工程後の薬液での洗浄によって研磨剤を基板表面から除去することができ、かつ洗浄後の基板表面が近年のEUVリソグラフィー技術等で要求されるような極めて高い表面の平滑性を有する基板の製造方法を提供する。
【解決手段】 ガラス又はガラスセラミックスからなる基板の表面を研磨し、表面粗さRMSを1.0nm以下とした後、硫酸、硝酸、塩酸から選ばれる酸を少なくとも1種以上含む溶液を用いて前記基板の表面を洗浄し、洗浄前後の前記基板の表面粗さRMSの変化量の絶対値が0.5nm以下である洗浄工程を含み、かつ前記溶液は、200gの溶液で希土類酸化物0.001gを30分以内に溶解する溶液である基板の製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は表面の形状精度として高い平滑性が求められる基板の製造方法に関し、特に平滑面を得るための精密研磨後の基板表面の洗浄方法に関する。
近年のICチップは、情報処理能力を向上させるため、今日ますます集積回路が高密化しつつある。このような高密化を実現する為に、チップ製造工程において極端紫外線(EUV)の露光波長を応用する技術(EUVリソグラフィ技術)が提案されている。この技術で使用される露光装置のマスク基板、ミラー基板は低膨張材料を研磨することにより得られ、しかも高い平滑性が要求される。
また、ハードディスク用磁気ディスクの記録密度が急速に高まりつつあり、この記録密度の向上に伴い、ハードディスクドライブ装置の磁気ヘッドと磁気ディスクとの距離、すなわち磁気ヘッド浮上量を小さくする必要があり、近年では磁気ヘッド浮上量は約10〜50nmにまで近づきつつある。そして各磁気ディスクメーカー、またはハードディスクドライブ装置メーカーでは、磁気ヘッドの浮上試験において、磁気ディスクの代用として透明模擬ディスクを使用し、入射光の干渉等から磁気ヘッド浮上量の測定を行っている。このような透明模擬ディスクにおいても高い平滑性が要求される。
その他様々な分野で表面の形状精度として高い平滑性を有する基板が求められている。このような基板の製造は、多くは材料として低膨張性を有するガラスや低膨張性を有するガラスセラミックスが選定され、それらの材料に対して、例えば両面研磨機を使用した精密研磨工程が施される。
このような精密研磨工程では研磨剤として酸化セリウムに代表される希土類酸化物が多く用いられるが、これらの研磨剤は研磨工程終了後も基板表面に強固に残留してしまい、高い平滑性が得られないという問題が発生することがあった。
従って、精密研磨工程の後に残留する研磨剤を、エッチング作用のある薬液で洗浄することが行われている。
しかし、前述のような近年のEUVリソグラフィー等の技術分野においては、要求される表面の形状精度が非常に高いため、洗浄の薬液による基板表面の荒れによって、表面の平滑性が要求を満たさないという問題が生じた。
特に、ガラスセラミックスは、結晶相とアモルファス相のエッチングレートの違いにより、薬液での洗浄により基板の表面が荒れる傾向が大きく、ガラス基板に対して用いられてきた洗浄方法をガラスセラミックス基板に対して適用しても表面の形状精度として高い平滑性を有する基板を得ることは出来なかった。
低膨張材料として知られるチタンドープシリカガラスは気相合成製造工程に起因する組成不均質性が存在し、その組成不均質性によって面内の熱膨張係数が不均質となり、ppb/KレベルのCTE均質性が要求されるEUVLリソグラフィー用のミラー、マスク基板材用途への適用は技術的課題が大きい。 一方、 β−石英系の結晶を主結晶とするガラスセラミックスは、CTEの均質性に優れており、EUVリソグラフィー技術分野で用いられるマスクやミラー等の基板材料として有望視されているため、薬液での洗浄による基板表面の荒れの問題を解決することは技術的意義が非常に大きい。
特許文献1はガラス基板の洗浄方法について開示されており、基板を構成するガラスとしてガラスの他に結晶化ガラス(ガラスセラミックス)を挙げているが、実施例によってガラスセラミックスは検証されておらず、洗浄前後の基板の表面粗さの変化量については議論していない。
ガラスとガラスセラミックスではその化学的構造が違うため、基板がガラスセラミックスの場合は当該特許文献の目的を達成できるか否かは不明である。
特許文献2はマスクブランクス用基板の製造方法について開示されており、MRF加工法の後に基板表面に残留する鉄粉を除去する目的で、強酸を含む洗浄液を用いて洗浄する工程について記載されている。しかし、当該特許文献ではこの洗浄工程は精密研磨工程(仕上げ研磨工程)の前に行うとしており、最終的な表面粗さを得た後の洗浄工程の前後による表面粗さの変化量については議論していない。
特開2001−206737号公報 特開2006−119624号公報
本発明は、上述の問題に鑑みてなされたものであり、精密研磨工程後の薬液での洗浄によって研磨剤を基板表面から除去することができ、かつ洗浄後の基板表面が近年のEUVリソグラフィー技術等で要求されるような極めて高い表面の平滑性を有する基板の製造方法を提供し、合わせて、極めて高い表面の平滑性を有する基板を提供することを課題とする。
本発明者は洗浄する薬液の種類や濃度等の条件を特定のものにすることにより、精密研磨工程後の薬液での洗浄によって研磨剤を基板表面から除去することができ、かつ洗浄後の基板表面が極めて高い表面の平滑性を有する基板を製造することができる事を見いだした。
具体的には以下の手段により上記の課題を解決する。
(構成1)
ガラス又はガラスセラミックスからなる基板の表面を研磨し、表面粗さRMSを1.0nm以下とした後、硫酸、硝酸、塩酸から選ばれる酸を少なくとも1種以上含む溶液を用いて前記基板の表面を洗浄し、洗浄前後の前記基板の表面粗さRMSの変化量の絶対値が0.5nm以下である洗浄工程を含み、かつ前記溶液は、200gの溶液で希土類酸化物0.001gを30分以内に溶解する溶液である基板の製造方法。
(構成2)
前記溶液の酸濃度が0.3〜18.2mol/Lである構成1に記載の基板の製造方法。
(構成3)
前記溶液の温度が5℃〜70℃である構成1または2に記載の基板の製造方法。
(構成4)
前記溶液中におけるフッ素イオンの濃度が1質量ppm以下であることを特徴とする構成1〜3のいずれかに記載の基板の製造方法。
(構成5)
前記溶液はフッ素イオンを含まないことを特徴とする構成1〜4のいずれかに記載の基板の製造方法。
(構成6)
前記溶液を用いた洗浄時間が3〜50分であることを特徴とする構成1〜5のいずれかに記載の基板の製造方法。
(構成7)
前記酸が硫酸であり、その濃度が0.31〜18.2mol/Lである構成1〜6のいずれかに記載の基板の製造方法。
(構成8)
前記酸が硝酸であり、その濃度が2.24〜14.7mol/Lである構成1〜6のいずれかに記載の基板の製造方法。
(構成9)
前記酸が塩酸であり、その濃度が3.8〜11.64mol/Lである構成1〜6のいずれかに記載の基板の製造方法。
(構成10)
ガラス又はガラスセラミックスからなる基板の表面を研磨した後、前記基板の表面を洗浄する工程において、純水で洗浄する工程、イソプロピルアルコール(IPA)で洗浄する工程を含む、構成1〜9のいずれかに記載の基板の製造方法。
本発明によれば、精密研磨工程後の薬液での洗浄によって研磨剤を基板表面から除去することができ、かつ洗浄後の基板表面が薬液により大きく荒らされることがないので、極めて高い表面の平滑性を有する基板を得る事ができる。
本発明を詳細に説明する。
本発明の基板の製造方法は、 ガラス又はガラスセラミックスからなる基板の表面を研磨し、表面粗さRMSを1.0nm以下とした後、硫酸、硝酸、塩酸から選ばれる酸を少なくとも1種以上含む溶液を用いて前記基板の表面を洗浄工程を含むものである。
ここで本発明において表面粗さRMSとは基板表面上の測定範囲10μm×10μmの任意の1箇所についての二乗平均粗さの値であり、例えばデジタルインスツルメンツ社製の原子間力顕微鏡、AFM DIMENSION 3000によって測定された値を用いることができる。
基板表面の研磨は、準備工程としてラップ機等を用いて研削、粗研磨した基板に対し、酸化セリウムなどの希土類酸化物からなる研磨剤を用いて、片面研磨機、両面研磨機等で精密研磨する。
表面の形状精度として高い平滑性を有する基板を得るためには、この精密研磨工程で基板の表面粗さRMSを1.0nm以下とすることが好ましく、0.6nm以下とすることがより好ましく、0.4nm以下とすることが最も好ましい。
表面粗さを上記の値とするためには、例えば、準備工程で表面粗さRMSを2〜3nmとした基板に対し、酸化セリウムを研磨剤として使用し、両面研磨機を用いて、加工圧力40〜200g/cm、加工時間10〜30分の条件で研磨することにより実現することが出来る。
次に基板表面に残留する希土類酸化物からなる研磨剤を除去するための薬液を選定する。
薬液は硫酸、硝酸、塩酸から選ばれる酸を少なくとも1種以上含む溶液であり、前記溶液200gで希土類酸化物0.001gを30分以内に溶解するものを選定する。
この選定条件を満たす薬液であれば、精密研磨後の基板表面に残留する希土類酸化物を除去することが出来、かつ、洗浄前後の基板の表面粗さRMSの変化量の絶対値が0.5nm以下となり、薬液によって表面が大きく荒れることが無いため、表面の形状精度として高い平滑性を有する基板を得ることができる。また、本発明によれば洗浄前後の基板の表面粗さRMSの変化量の絶対値が0.3nm以下を実現することが出来、さらに0.2nm以下を実現することができる。
EUVリソグラフィー等の技術分野においては洗浄前後の基板の表面粗さRMSの変化量の絶対値は0.2nm以下であると好ましい。ハードディスク技術分野における透明模擬ディスクにおいては洗浄前後の基板の表面粗さRMSの変化量の絶対値は0.4nm以下であると好ましい。
薬液は洗浄工程の前にその都度選定してもよいが、実際の基板の製造においては、あらかじめ溶液200gで希土類酸化物0.001gを30分以内に溶解するかどうかを試験して薬液を選定しておき、その溶液と同一の種類、濃度、温度のものを製造に使用すればよい。
前記精密研磨工程の後、選定した薬液によって基板の表面を洗浄する。洗浄は例えば多層からなる洗浄層に薬液を満たし、この薬液に基板を浸漬することによって行う。また、その他、シャワー洗浄や超音波洗浄を使用しても良い。
前記洗浄の時間は下限が3分であれば、基板表面の希土類酸化物を容易に溶解および/または除去することができる。より容易に前記効果を得るためには、洗浄時間の下限は4分がより好ましく、6分が最も好ましい。
同様に洗浄の時間は上限が50分であれば、洗浄前後の基板の表面粗さRMSの変化量を容易に少なくすることができる。より容易に前記効果を得るためには、洗浄時間の上限は40分がより好ましく、35分が最も好ましい。
前記の洗浄の後、必要に応じて、純水及び/又はイソプロピルアルコール(IPA)で洗浄をする。この時超音波を照射しても良い。また、純水及び/又はIPAでの洗浄工程の後、再度前記薬液による洗浄を行っても良く、これらの工程を数回繰り返しても良い。
洗浄工程の後は表面の形状精度として高い平滑性を有する。従って洗浄工程の後は研磨加工を行わないことが好ましい。
基板材料としては、金属、ガラス、セラミックス、ガラスセラミックス等を用いることができるが、EUVリソグラフィー技術等で要求されるような極めて高い表面の平滑性を有する基板の場合には、コーニング社のULE(商品名)、ショット社のゼロデュアー(商品名)、オハラ社のクリアセラム−Z(商品名)、クリアセラム−Z HS(商品名)等が適している。
本発明の製造方法は、特にショット社のゼロデュアー(商品名)、オハラ社のクリアセラム−Z(商品名)、クリアセラム−Z HS(商品名)等のガラスセラミックスを基板材料とする時に特に適しており、結晶相とアモルファス相のエッチングレートの違いがある場合でも、薬液による洗浄によって基板の表面粗さRMSが大きく変化することがなく極めて高い表面の平滑性を有する基板を得る事ができる。
本発明の製造方法に使用する薬液について説明する。
薬液は硫酸、硝酸、塩酸から選ばれる酸を1種以上を含む溶液であり、単酸でも混酸でも良い。溶媒は水であることが好ましい。
前記溶液の酸濃度は下限が0.3mol/Lであれば、前記薬液の選定条件を容易に満たすことができる。より容易に前記効果を得るためには、前記溶液の酸濃度の下限は0.4mol/Lがより好ましく、0.5mol/Lが最も好ましい。
同様に前記溶液の酸濃度は上限が18.2mol/Lであれば、洗浄前後の基板の表面粗さRMSの変化量を容易により少なくすることができる。より容易に前記効果を得るためには、前記溶液の酸濃度の上限は17mol/Lがより好ましく、16mol/Lが最も好ましい。
溶液に含まれる酸が硫酸の単酸である場合には、前記溶液の酸濃度は下限が0.31mol/Lであれば、前記薬液の選定条件を容易に満たすことができる。より容易に前記効果を得るためには、前記溶液の酸濃度の下限は0.42mol/Lがより好ましく、0.47mol/Lが最も好ましい。
同様に前記溶液の酸濃度は上限が18.2mol/Lであれば、洗浄前後の基板の表面粗さRMSの変化量を容易により少なくすることができる。より容易に前記効果を得るためには、前記溶液の酸濃度の上限は17mol/Lがより好ましく、16mol/Lが最も好ましい。
溶液に含まれる酸が硝酸の単酸である場合には、前記溶液の酸濃度は下限が2.24mol/Lであれば、前記薬液の選定条件を容易に満たすことができる。より容易に前記効果を得るためには、前記溶液の酸濃度の下限は2.44mol/Lがより好ましく、2.55mol/Lが最も好ましい。
同様に前記溶液の酸濃度は上限が14.7mol/Lであれば、洗浄前後の基板の表面粗さRMSの変化量を容易により少なくすることができる。より容易に前記効果を得るためには、前記溶液の酸濃度の上限は13mol/Lがより好ましく、12mol/Lが最も好ましい。
溶液に含まれる酸が塩酸の単酸である場合には、前記溶液の酸濃度は下限が3.8mol/Lであれば、前記薬液の選定条件を容易に満たすことができる。より容易に前記効果を得るためには、前記溶液の酸濃度の下限は4.1mol/Lがより好ましく、4.3mol/Lが最も好ましい。
同様に前記溶液の酸濃度は上限が11.64mol/Lであれば、洗浄前後の基板の表面粗さRMSの変化量を容易により少なくすることができる。より容易に前記効果を得るためには、前記溶液の酸濃度の上限は10mol/Lがより好ましく、9mol/Lが最も好ましい。
前記溶液の温度は下限が5℃であれば、前記薬液の選定条件を容易に満たすことができる。より容易に前記効果を得るためには、前記溶液の温度の下限は10℃がより好ましく、15℃が最も好ましい。
同様に前記溶液の温度は上限が70℃であれば、洗浄前後の基板の表面粗さRMSの変化量を容易により少なくすることができる。より容易に前記効果を得るためには、前記溶液の温度の上限は60℃未満がより好ましく、30℃未満が最も好ましい。
前記溶液はフッ素イオンの濃度が1ppm以下であると、洗浄前後の基板の表面粗さRMSの変化量を容易に少なくすることができる。より容易に前記効果を得るためには、前記溶液はフッ素イオンの濃度が1ppm以下であることがより好ましく、フッ素イオンを含まないことが最も好ましい。
また、前記溶液はアルカリであると洗浄前後の基板の表面粗さRMSの変化量が大きくなり、基板表面が荒れてしまうため、溶液はアルカリでないことが好ましい。
上記の理由から、基板の製造工程においては、フッ素イオンを含んだ溶液およびアルカリ溶液を使用した洗浄は一切しないことが最も好ましい。
本発明の実施例について説明する。
〔準備工程〕
準備工程において、コーニング社のULE(商品名)、ショット社のゼロデュアー(商品名)、オハラ社のクリアセラム−Z(商品名)、クリアセラム−Z HS(商品名)を15mm×15mm×10mmtの基板状に切断し、両面加工機または片面加工機を用いて研削し、その後両面加工機または片面加工機を用いて粗研磨し、基板の表面粗さRMSを2nm以下とした。
〔精密研磨工程〕
準備工程において粗研磨した基板を、スピードファム社の両面研磨機12B−6Pを用い、研磨剤は昭和電工社の酸化セリウム研磨剤ショウロックス(商品名)を使用して精密研磨し、表面粗さRMSを1.0nm以下とした。
〔精密研磨後の表面粗さRMSの測定〕
粗研磨後、精密研磨工程後の個々の基板の表面形状について、デジタルインスツルメンツ社製のAFM DIMENSION 3000を用い、測定範囲10μm×10μmの任意の一箇所についての測定値を表面粗さRMSとした。
なお、この表面粗さRMSの測定は検証のために行ったものであり、実際の基板の製造においては必ずしも必要なものではない。
個々の基板の精密研磨後の表面粗さRMSを表3〜表9に記載する。
〔薬液の選定〕
硫酸、硝酸、塩酸から選ばれる酸を少なくとも1種以上含む溶液を濃度、温度を変えて各種200g用意しビーカーに入れ、酸化セリウム系研磨剤昭和電工社の酸化セリウム研磨剤ショウロックス(商品名)0.001gを投入し撹拌した。 その後、2分毎に各ビーカーを観察し、酸化セリウム研磨剤が溶解されたかを目視にて確認し溶解時間を測定した。
測定の結果、この中で酸化セリウム研磨剤を30分以内に溶解したものを薬液として選定した。
選定の為に用意した薬液の種類、濃度、温度、酸化セリウムの溶解時間を表1〜表3に記載する。
薬液の選定はこのような溶解実験をして、その薬液と同一の種類、濃度、温度のものを選定しても良いが、200gの溶液で希土類酸化物0.001gを30分以内に溶解するという条件を満たすものであれば、溶解実験に使用した薬液と同一でなく、溶解実験の測定結果から推測によって得た種類、濃度、温度の薬液を選定しても良い。
また、溶解実験に使用する希土類酸化物は実際の研磨工程で使用する研磨剤と同一のものを使用することが好ましいが、同種のものでも良い。例えば上記の溶解実験において、研磨工程で使用する研磨剤と同種の酸化セリウム研磨剤である三井金属製 ミレークS−0(商品名)を用いて実験をしても良い。








































〔洗浄工程〕
精密研磨工程で表面粗さRMSを1.0nm以下とした各基板の表面を、選定した薬液と同一の種類、濃度、温度の薬液で洗浄した。
洗浄はフッ素樹脂系材料からなる洗浄槽に薬液を入れ、その中に浸漬することによって行った。
その後純水とIPAを使用した多槽式自動洗浄器で洗浄し、IPA蒸気乾燥で乾燥し、基板を得た。
目視によって観察したところ、基板表面に酸化セリウム研磨材は認めらなかった。
また、洗浄工程前の原子間力顕微鏡による表面形状のプロファイルで確認された、研磨材と思われる突起物(図1参照)は、洗浄工程後の原子間力顕微鏡による表面形状のプロファイルでは確認されなかった(図2参照)。
〔洗浄後の表面粗さRMSの測定〕
精密研磨後の表面粗さRMSの測定方法と同様の方法で、洗浄後の基板表面粗さRMSを測定し、精密研磨後の表面粗さRMSとの差の絶対値を求めた。この値が洗浄前後の基板の表面粗さRMSの変化量の絶対値となる。
個々の基板の洗浄後の表面粗さRMSと、表面粗さRMS変化量の絶対値を表3〜表9に記載する。
本実施例の基板材料、洗浄に用いた薬液の種類、濃度、洗浄時間、薬液温度、精密研磨後の基板の表面粗さRMS、洗浄後の基板の表面粗さRMS、洗浄前後の基板の表面粗さRMSの変化量の絶対値を表4〜表9に示す。また、比較例を表10〜表11に示す。
本発明の基板の製造方法は、洗浄前後の基板の表面粗さRMSの変化量が0.19nm以下であり、洗浄前後の基板の表面の荒れが非常に少ないことが分かる。
なお、表中、基板材料については記号で表わし、オハラ社のクリアセラム−Z(商品名)をC、クリアセラム−Z HS(商品名)をH、コーニング社のULE(商品名)をU、ショット社のゼロデュアー(商品名)をZとした。
このなかでオハラ社のクリアセラム−Z(商品名)、クリアセラム−Z HS(商品名)、およびショット社のゼロデュアー(商品名)はβ石英、及び/又はβ石英固溶体を主結晶相とするガラスセラミックスであり、コーニング社のULE(商品名)は気相合成法によって製造されたチタンドープシリカガラスである。




































































































精密研磨工程後であって、本発明の洗浄工程前の原子間力顕微鏡による基板の表面形状のプロファイルである。 精密研磨工程後であって、本発明の洗浄工程後の原子間力顕微鏡による基板の表面形状のプロファイルである。

Claims (10)

  1. ガラス又はガラスセラミックスからなる基板の表面を研磨し、表面粗さRMSを1.0nm以下とした後、硫酸、硝酸、塩酸から選ばれる酸を少なくとも1種以上含む溶液を用いて前記基板の表面を洗浄し、洗浄前後の前記基板の表面粗さRMSの変化量の絶対値が0.5nm以下である洗浄工程を含み、かつ前記溶液は、200gの溶液で希土類酸化物0.001gを30分以内に溶解する溶液である基板の製造方法。
  2. 前記溶液の酸濃度が0.3〜18.2mol/Lである請求項1に記載の基板の製造方法。
  3. 前記溶液の温度が5℃〜70℃である請求項1または2に記載の基板の製造方法。
  4. 前記溶液中におけるフッ素イオンの濃度が1質量ppm以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の基板の製造方法。
  5. 前記溶液はフッ素イオンを含まないことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の基板の製造方法。
  6. 前記溶液を用いた洗浄時間が3〜50分であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の基板の製造方法。
  7. 前記酸が硫酸であり、その濃度が0.31〜18.2mol/Lである請求項1〜6のいずれかに記載の基板の製造方法。
  8. 前記酸が硝酸であり、その濃度が2.24〜14.7mol/Lである請求項1〜6のいずれかに記載の基板の製造方法。
  9. 前記酸が塩酸であり、その濃度が3.8〜11.64mol/Lである請求項1〜6のいずれかに記載の基板の製造方法。
  10. ガラス又はガラスセラミックスからなる基板の表面を研磨した後、前記基板の表面を洗浄する工程において、純水で洗浄する工程、イソプロピルアルコール(IPA)で洗浄する工程を含む、請求項1〜9のいずれかに記載の基板の製造方法。
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