JP2008094254A - ロック装置及びこれを備えた操舵装置 - Google Patents

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敏之 山田
Koji Nagano
浩司 永野
Yasuhiro Tanioka
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Abstract

【課題】簡単な構成により確実にロック状態にできるロック装置を備えた操舵装置を提供する。
【解決手段】ロック装置10は、第一ラック歯6を有し固定ブラケット2に固定された第一部材3と、第一ラック歯6に噛合する第二ラック歯7を一面側に有し第一部材3に接離可能でかつコラム1とチルト方向について固定状態にある第二部材4と、第二部材4を第一部材3側へ押圧し第一ラック歯6と第二ラック歯7とを噛合させる動作部材5とを備えている。動作部材5は、第二部材4の他面側に形成した被押圧面9に接触する押圧面8を有している。これら被押圧面9及び押圧面8は、当該押圧面8が当該被押圧面9を押圧することで両面8,9間が滑って第二部材4を動作部材5に対して変位させる傾斜面である。
【選択図】 図2

Description

この発明は、二つの部材の相対的な移動を規制するロック状態と、この移動を許容するロック解除状態とに切り換えることができるロック装置、及びこれを備えた操舵装置に関する。
二つの部材の相対的な移動を規制するロック状態と、その移動を許容するロック解除状態とに切り換えることができるロック装置を備えているものとして、例えば自動車におけるチルト機構やテレスコ機構を有した操舵装置がある。この操舵装置は、車体側に固定した固定ブラケットと、ステアリングシャフトを支持し固定ブラケットに対して移動可能となるコラムと、固定ブラケットに対してコラムをロック状態とロック解除状態とに切り換えるロック装置とを備えている。
従来のロック装置は、第一ラック歯を有する第一部材と、第二ラック歯を有する第二部材と、両部材を接離させる動作部材とを有しており、第一部材と第二部材とがそれぞれ固定ブラケット側とコラム側とに取り付けられている。そして、動作部材が第一部材と第二部材とを接近させ、両部材の歯同士を噛合させることでロック状態とし、第一部材と第二部材とを離反させ、両歯の噛合を解除することでロック解除状態を得ている。
このようなロック装置において、ロック状態とすべく第一部材と第二部材とを接近させて両部材の歯同士を噛合させる際に、両歯の山部同士が接触してロック状態を得ることができないおそれがある。
そこで、確実にロック状態とするために、例えば特許文献1のように、一方のラック歯において噛合案内部材としてローラを設けたものがある。このロック装置では、第一部材と第二部材との両歯を噛合させる際に、前記ローラが他方のラック歯の谷部に嵌合し、このローラが一方のラック歯の山部を他方のラック歯の谷部へ案内することで、両歯の山部同士が接触することを防止している。
特開平9−254792号公報
しかし特許文献1のロック装置の場合、前記ローラの他に、このローラを弾性的に支持するばねがさらに必要となり、構造が複雑化したり、これら部材を設けるためのスペースが必要となってロック装置が大型化したりするという問題点がある。
そこでこの発明は、簡単な構成により確実にロック状態にできるロック装置、及びこれを備えた操舵装置を提供することを目的とする。
前記目的を達成するためのこの発明のロック装置は、一方向に並んだ複数の歯から成る第一ラック歯を有する第一部材と、前記第一ラック歯に噛合する第二ラック歯を一面側に有し、前記第一部材に接離可能であると共に当該第一部材に対して前記一方向に移動可能である第二部材と、前記第二部材の他面側に形成した被押圧面に接触する押圧面を有し、当該第二部材を前記第一部材側へ押圧し前記第一ラック歯と前記第二ラック歯とを噛合させる動作部材とを備え、前記被押圧面及び前記押圧面は、前記第一ラック歯と前記第二ラック歯との山部同士が接触した際に、当該押圧面が当該被押圧面を押圧することで両面間が滑って前記第二部材を前記動作部材に対して前記一方向に変位させる傾斜面である。
このロック装置によれば、第一ラック歯と第二ラック歯との山部同士が接触した際に、動作部材の押圧面が第二部材の被押圧面を押圧すると、傾斜面により分力が生じ、両部材間の傾斜面により第二部材を動作部材に対して前記一方向、つまり第一部材の第一ラック歯の歯が並ぶ方向に変位させることができる。したがって、動作部材が第二部材を第一部材側へ押圧して第一ラック歯と第二ラック歯とを噛合させる際、両歯の山部同士が接触しても、動作部材が第二部材を押圧することにより第二ラック歯を第一ラック歯に対して移動させ、両歯を噛合させることができる。
また、動作部材と第二部材との間に傾斜面を形成するという簡単な構成により、第一ラック歯と第二ラック歯とを噛合させる際、両歯の山部同士が接触しても、両歯を噛合させることができる。
また、前記ロック装置において、前記第一ラック歯と前記第二ラック歯との噛合が解除された状態で、前記第二部材の前記変位を許容すると共に、前記動作部材と前記第二部材との相対回転を規制する姿勢制御部を有しているのが好ましい。
この場合、姿勢制御部が動作部材と第二部材との相対回転を規制することから、前記押圧面と前記被押圧面との間において傾斜面同士の接触が保たれる。これにより、第二部材を前記移動方向に変位させる機能が損なわれることを防止できる。
また、このロック装置において、前記姿勢制御部は、前記第二部材に形成され、前記第二部材の前記変位の方向に長く、かつ、前記動作部材の一部と嵌合して当該動作部材と前記第二部材との相対回転を規制する長孔からなるのが好ましい。
これによれば、姿勢制御部が簡単な構成となる。
また、前記ロック装置において、前記第一ラック歯と前記第二ラック歯との噛合が解除された状態で、前記第一部材に対する前記第二部材の前記一方向の移動を許容すると共に、当該第一部材と当該第二部材との相対回転を規制する回転規制部を有しているのが好ましい。
この場合、回転規制部が第一部材と第二部材との相対回転を規制することから、第一ラック歯と第二ラック歯とが相対的に回転することを防ぎ、両歯が噛合わなくなることを防止できる。
また、このロック装置において、前記回転規制部は、前記第一部材に形成され、前記一方向に長く、かつ、前記第二部材の一部と嵌合して当該第二部材と前記第一部材との相対回転を規制する長孔からなるのが好ましい。
これによれば、第二部材の一部が第一部材にある長孔に嵌合することで、第一部材と第二部材との相対回転が規制される。また、回転規制部が簡単な構成となる。
または、前記ロック装置において、前記回転規制部は、前記第二部材に形成され、前記第二部材の前記変位の方向に長く、かつ、前記動作部材の一部と嵌合して当該動作部材と前記第二部材との相対回転を規制する第一長孔と、前記第一部材に形成され、前記一方向に長く、かつ、前記動作部材の一部と嵌合して当該動作部材と前記第一部材との相対回転を規制する第二長孔とからなるのが好ましい。
この場合、動作部材に対して、第一部材の相対回転及び第二部材の相対回転が規制されることから、第一部材と第二部材との相対回転が規制される。また、回転規制部が簡単な構成となる。
また、この発明の操舵装置は、車体側に固定される固定ブラケットと、ステアリングシャフトを支持し前記固定ブラケットに対して移動可能となるコラムと、前記固定ブラケットに対する前記コラムの移動を規制するロック状態と、前記固定ブラケットに対する前記コラムの移動を許容するロック解除状態とに切り換えるロック装置とを備え、このロック装置が、前記ロック装置であり、このロック装置が有する前記第一部材の第一ラック歯は、前記コラムの移動方向に並んだ複数の歯から成り、前記第二部材は、前記第一部材に対して前記移動方向に移動可能であり、前記被押圧面及び前記押圧面は、前記第一ラック歯と前記第二ラック歯との山部同士が接触した際に、当該押圧面が当該被押圧面を押圧することで両面間が滑って前記第二部材を前記動作部材に対して前記移動方向に変位させる傾斜面であり、前記固定ブラケットと前記コラムとの内の一方に前記第一部材が固定され、ロック状態でのみ、その他方と前記第二部材とが固定状態にある。
この操舵装置によれば、ロック装置において、第一ラック歯と第二ラック歯との山部同士が接触した際に、動作部材の押圧面が第二部材の被押圧面を押圧すると、両部材間の傾斜面により第二部材を動作部材に対してコラムの移動方向、つまり第一部材の第一ラック歯の歯が並ぶ方向に変位させることができる。したがって、動作部材が第二部材を第一部材側へ押圧して第一ラック歯と第二ラック歯とを噛合させる際、両歯の山部同士が接触しても、動作部材が第二部材を押圧することにより第二ラック歯を第一ラック歯に対して移動させ、両歯を噛合させることができる。
また、動作部材と第二部材との間に傾斜面を形成するという簡単な構成により、第一ラック歯と第二ラック歯とを噛合させる際、両歯の山部同士が接触しても、両歯を噛合させることができる。
この発明によれば、ロック装置において、動作部材が第二部材を第一部材側へ押圧して第一ラック歯と第二ラック歯とを噛合させる際、両歯の山部同士が接触しても、動作部材と第二部材との間に形成した傾斜面により、第二ラック歯を第一ラック歯に対して移動させ、両歯を噛合させることができる。このように、簡単な構成により確実にロック状態にできる。
以下、この発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
図1はロック装置を備えた自動車の操舵装置の要部を示している側面図であり、図2はこの操舵装置の断面図である。この操舵装置は、ステアリングシャフト31を回転可能に支持しているコラム1と、車体側に固定される固定ブラケット2とを備えており、コラム1が固定ブラケット2に移動可能として取り付けられている。つまり、操舵装置はチルト・テレスコ機構を備えており、コラム1は固定ブラケット2に対して高さ方向(図1の矢印A方向:チルト方向)について移動可能であると共に、ステアリングシャフト31の軸線C方向(図1の矢印B方向:テレスコ方向)について移動可能である。
そして、この操舵装置はロック装置10を備えており、このロック装置10によって、固定ブラケット2に対するコラム1の前記移動を規制するロック状態と、この移動を許容するロック解除状態とに切り換えることができる。これにより、ロック解除状態でコラム1を移動させて位置調整を行い、調整した位置でロック状態とすることにより、コラム1は固定ブラケット2に固定される。なお、図2はロック状態を示している。
図1と図2とにおいて、コラム1は、筒状の本体部1aと、この本体部1aの一部に固定したブラケット1bとを有している。また、車体側に固定される固定ブラケット2は、断面略逆U字形のブラケット本体2aを有しており、このブラケット本体2aは、左右の側壁部材21a,21bと、これらを上部で繋ぐ上壁部材22とを有している。そして、これら左右の側壁部材21a,21bの間に、コラム1のブラケット1bが設けられている。なお、この発明において、左右方向とはステアリングシャフト31(コラム1)の軸線Cに直交する水平方向である。
固定ブラケット2が有するブラケット本体2aにおける一方側の側壁部材21aには、第一部材3が固定されている。この第一部材3及び側壁部材21aには高さ方向に長い長孔17aが形成されている。この長孔17aの長手方向はコラム1のチルト方向と一致している。また、ブラケット本体2aにおける他方側の側壁部材21bには、高さ方向に長く前記長孔17aに対向する長孔17bが設けられている。
また、コラム1が有するブラケット1bの左右方向一方側には、軸線Cに平行な方向に長い長孔18aが形成されている。この長孔18aの長手方向はコラム1のテレスコ方向と一致している(テレスコ方向と平行である)。また、ブラケット1bの左右方向他方側には、軸線Cに平行な方向に長く前記長孔18aに対向する長孔18bが設けられている。
そして、コラム1のブラケット1b、及び固定ブラケット2のブラケット本体2aに、左右方向に長いシャフト部11が挿通している。このシャフト部11は後に説明する動作部材5の一部である。シャフト部11は前記長孔17a,17b及び長孔18a,18bを挿通しており、シャフト部11はその軸線方向に移動可能である。そして、軸線Cに平行な方向に長い前記長孔18a,18bにシャフト部11を沿わせながら、これら長孔18a,18bのあるコラム1側を移動させることで、当該コラム1は固定ブラケット2に対してテレスコ方向(図1の矢印B方向)に移動できる。また、上下方向に長い前記長孔17a,17bに沿ってシャフト部11をコラム1と共に移動させることで、コラム1は固定ブラケット2に対してチルト方向(図1の矢印A方向)に移動できる。
図3はロック装置10の要部を示す断面図であり、ロック状態を示している。図4はロック装置10の要部を示す側面図であり、ロック解除状態を示している。このロック装置10について、コラム1の高さ方向(チルト方向)の移動を規制するロック状態と、この移動を許容するロック解除状態との間を切り換える場合について説明する。図1と図2と図3と図4とにおいて、ロック装置10は、前記第一部材3と、前記シャフト部11を有する動作部材5と、第一部材3に対して接離可能に設けた第二部材4とを備えている。
第一部材3は板状の部材であり、その一面側に、コラム1の移動方向であるチルト方向に並んだ複数の歯から成る第一ラック歯6を有している。第二部材4は、第一部材3に対向している板部4と、この板部4から突出している突出部4bとを有している。そして板部4の一面側に、第一ラック歯6に噛合する第二ラック歯7を有している。第一ラック歯6と第二ラック歯7とが噛合していない状態で、突出部4bは前記長孔17aに挿入状態にあり、第二部材4はこの長孔17aに沿って移動可能である。つまり、第二部材4はチルト方向に移動可能である。
図3と図4とにおいて、前記動作部材5は、前記シャフト部11の端部と連結している押圧部12を有している。押圧部12はシャフト部11の軸線c1に直交する板部材である。第二部材4の中央部には長孔13が形成されており、シャフト部11はこの長孔13を挿通している。また、図3において、ロック装置10は、第二部材4を第一部材3から離反させる方向に付勢する弾性部材16を有している。弾性部材16は圧縮コイルばねであり、シャフト部11がこのコイルばねを挿通し、コイルばねはコラム1のブラケット1bと第二部材4との間に介在している。なお、図4では、弾性部材16を省略して記載している。
そして、動作部材5の押圧部12は、第二部材4の板部4aの他面側に形成した被押圧面9に接触する押圧面8を有している。図4の第一部材3と第二部材4とが離反している状態から、前記弾性部材16(図3参照)に抗して、押圧部12が第二部材4を第一部材3側へ押圧することで、第二部材4を第一部材3に接近させ、第二ラック歯7を第一ラック歯6に噛合させることができる。
そして、第二部材4が第一部材3から離反して、第一ラック歯6と第二ラック歯7との噛合が解除した状態(図4参照)では、第二部材4と動作部材5と固定ブラケット1b(コラム1)とは共に、第一部材3及び固定ブラケット2に対してチルト方向に移動可能である(ロック解除状態)。一方、動作部材5が第二部材4を押圧し、第二部材4が第一部材3に接近して、第一ラック歯6と第二ラック歯7とが噛合した状態(図3参照)では、第一部材3に第二部材4及び動作部材5が拘束され、動作部材5とチルト方向について固定状態にある固定ブラケット1b(コラム1)は、チルト方向の移動が規制される(ロック状態)。このように、動作部材5を動作させることで、ロック解除状態からロック状態に切り換えることができる。
そして、このロック装置10は、ロック状態とロック解除状態とに切り換えるために、動作部材5を動作させる切換手段15を有している。図1と図2とにおいて、切換手段15は、操作レバー23と、この操作レバー23の回動に連動する切換部24とを有している。操作レバー23は、シャフト部11の軸線c1回りに回動することができる。切換部24は、操作レバー23と一体に回動する第一カム部材24aと、この第一カム部材24aに対向して設けられた第二カム部材24bとを有している。第一カム部材24a及び第二カム部材24bには動作部材5のシャフト部11が挿通している。第一カム部材24aとシャフト部11とは一体として軸線c1方向に移動可能であり、また、第一カム部材24aはシャフト部11に対して回動可能である。第二カム部材24bはコラム1及び固定ブラケット2に対して軸線c1回りの回動、及び軸線c1方向の移動が規制されている。
そして、操作レバー23を往復回動操作することで、第一カム部材24aを回動させ、第一カム部材24aが第二カム部材24bに対して離反したままの状態(図2)と、第一カム部材24aが第二カム部材24bに接近したままの状態(図示せず)とに切換え可能である。すなわち、図2に示しているように、第一カム部材24aと第二カム部材24bとの凸面同士を当接させることにより第一カム部材24aと第二カム部材24bとが離反させた状態とできる。これにより、第一カム部材24aとともにシャフト部11を軸線c1方向の左側へ移動させることができる。
そして、図示しないが、図2の状態から操作レバー23を略90°回動させて前記凸面同士の当接を解除すると、前記弾性部材16(図3参照)の弾性復元力により第二部材4が動作部材5の押圧部12を押し、第二部材4のシャフト部11が図2において軸線c1方向の右側へ移動し、第一カム部材24aは第二カム部材24bに接近した状態となる。このように、切換手段15が、第二部材4を第一部材3に接近させたロック位置と、第二部材4を第一部材3から離反したロック解除位置とに切り換えることで、ロック装置10をロック状態とロック解除状態とに切り換えることができる。
そして、この発明では、前記第二部材4の被押圧面9と、前記動作部材5が有する押圧部12の押圧面8との双方は、軸線c1に対して直線的に傾斜した傾斜面である。これら傾斜面は、第二ロック歯7の歯が並ぶ方向に進行するにしたがって高さが変化するように形成されている。これら傾斜面によれば、ロック解除状態(図4)からロック状態(図3)とする際に、第一ラック歯6と第二ラック歯7との山部同士が接触すると、動作部材5の押圧面8が第二部材4の被押圧面9を押圧することにより、両面8,9間が滑って第二部材4を動作部材5に対してチルト方向に変位させることができる。
以上のロック装置10を備えた操舵装置において、コラム1を位置調整するための動作を説明する。操作レバー23を一方向に回動することで、図3のロック状態から図4のロック解除状態とする。そして、ロック解除状態でコラム1は移動可能となり、チルト方向の位置調整を行った後にロック状態に戻す。つまり、操作レバー23を他方向に回動し前記切換手段15の機能により、動作部材5をシャフト部11の軸線c1方向の左側(図5の矢印A方向)に移動させ、ロック状態に戻す。この操作途中において、動作部材5が第二部材4を押圧し、第一部材3の第一ラック歯6に第二部材4の第二ラック歯7を噛合させる際、図5に示しているように、両歯6,7の山部の頂部同士が接触する場合がある。この場合、従来のロック装置では、操作レバー23を所定の位置まで回動させることができず、ロック状態とすることができないおそれがある。
しかし、この発明によれば、動作部材5の押圧面8が第二部材4の被押圧面9を押圧すると、図5から図6に示しているように、押圧面8と被押圧面9とを傾斜面としていることにより両面8,9間で滑りが生じ、第二部材4を動作部材5に対してチルト方向、つまり第一部材3の第一ラック歯6の歯が並ぶ方向(図5と図6との矢印S方向)に変位させることができる。すなわち、両歯6,7の山部の頂部同士が接触し、動作部材5が第二部材4を押す力に抵抗が生じると、傾斜面とした押圧面8と被押圧面9とにより、歯が並ぶ方向に当該頂部同士を位置ずれさせる分力が第二部材4に生じることとなる。これにより、第二部材4の第二ラック歯7は、第一部材3の第一ラック歯6に対して、当該第一ラック歯6の歯が並ぶ方向へ移動できる。なお、シャフト部11が第二部材4の板部4aを挿通しているが、この第二部材4の移動方向に長い長孔13を挿通していることにより、第二部材4はその長孔13の長手方向に移動できる。したがって、動作部材5が第二部材4を押圧して第一ラック歯6と第二ラック歯7とを噛合させる際、両歯6,7の山部同士が接触しても、第二ラック歯7を第一ラック歯6に対して移動させ、両歯6,7を噛合させることができる。以上のように、このロック装置10によれば、確実にロック状態とすることができる。
また、押圧面8と被押圧面9とは、図示しているように、動作部材5が第二部材4を第一部材3側へ押圧した際に、第二部材4が上下方向の上向きに変位する傾斜面とするのが好ましい。これによれば、動作部材5が第二部材4を押圧して当該第二部材4を変位させてロック状態とし、その後、ロック解除状態にすると、上向きに変位していた第二部材4は自重により降下でき、自動的に元の位置に復帰できる。すなわち、図示しないが、この傾斜面の向きが反対の場合、動作部材が第二部材を第一部材側へ押圧すると、傾斜面によって第二部材は下向きに変位し、ロック状態となる。その後、ロック解除状態にしても、下へ変位した第二部材は元の上位置へ自動的に復帰させることが困難となる。したがって、図示しているように、傾斜面は、動作部材5が第二部材4を第一部材3側へ押圧した際に、第二部材4が上向きに変位する面とするのが好ましい。つまり、下位置に向かうにしたがって、第二部材4の板部4aに近づく傾斜面とするのが好ましい。
以上のようにこの発明によれば、第二部材4の被押圧面9と動作部材5の押圧面8とを傾斜面とするという簡単な構成により、第一部材3の第一ラック歯6と第二部材4の第二ラック歯7とを噛合させる際に、両歯6,7の山部の頂部同士が接触したとしても、第二部材4を第一部材3に対して変位させ、確実に両歯6,7を噛合させることができ、ロック状態にできる。したがって、従来のロック装置では、ロック状態が不十分となって異音が発生したり、操作レバー23の操作力が増加したりするなどの問題点が生じていたが、この発明によれば、これら問題点を解消することができる。
さらに、このロック装置10は、動作部材5の押圧面8と第二部材4被押圧面9との間において傾斜面同士の接触を保つことができるように、第一ラック歯6と第二ラック歯7との噛合を解除したロック解除状態(図4の状態)、及びこのロック解除状態からロック状態に切り換える途中(図5及び図6の状態)で、動作部材5と第二部材4との相対回転を規制する姿勢制御部を有している。
図7は図3におけるVII−VII断面図である。前記姿勢制御部は第二部材4に形成した前記長孔13からなる。図3と図7とにおいて、この長孔13は、動作部材5に対する第二部材4の前記変位を許容するために、当該変位の方向(矢印S方向)に長く、かつ、動作部材5と第二部材4との相対回転を規制するために、動作部材5のシャフト部11と嵌合する形状である。つまり、シャフト部11の内の長孔13を挿通している第一の挿通部11aには、一対の平行な平面部11bが形成されており、長孔13はこの平面部11bと接触可能な一対の平行な平面部13aを有しており、シャフト部11の挿通部11aが長孔13の平面部13aに挟まれて嵌合する。これにより、第二部材4と動作部材5とが相対的に回転することを規制できる。したがって、動作部材5の押圧面8と第二部材4の被押圧面9との間において傾斜面同士の接触を保つことができ、第二ラック歯7を第一ラック歯6に対して変位させ、両歯6,7を確実に噛合させることができる。
さらに、このロック装置10は、第一部材3の第一ラック歯6と、第二部材4の第二ラック歯7とが相対的に回転することを防ぎ、両歯6,7が噛合わなくなることを防止するための回転規制部を有している。この回転規制部は、第一ラック歯6と第二ラック歯7との噛合を解除したロック解除状態(図4の状態)、及びこのロック解除状態からロック状態に切り換える途中(図5及び図6の状態)で、第一部材3と第二部材4との相対回転を規制する。
図8は図3におけるVIII−VIII断面図である。前記回転規制部は、第一部材3及び側壁部材21aに形成された前記長孔17aからなる。すなわち、図3と図8とにおいて、この長孔17aは、第一部材3に対する第二部材4のチルト方向の移動を許容するために、第二部材4の移動方向、つまりチルト方向に長く、かつ、第一部材3と第二部材4との相対回転を規制するために、第二部材4の前記突出部4bと嵌合する形状である。 突出部4bは上下一対形成されており、ロック状態及びロック解除状態において、前記長孔17aに挿入状態にある。そして、突出部4bのそれぞれには、一対の平行な平面部4cが形成されており、長孔17aはこの平面部4cと接触可能な一対の平行な平面部17cを有しており、突出部4bが長孔17aの平面部17cに挟まれて嵌合する。これによれば、第一部材3と第二部材4との相対回転を規制することができることから、第一ラック歯6と第二ラック歯7とが相対的に回転することを防ぎ、両歯6,7が噛合わなくなることを防止できる。
また、回転規制部の変形例を説明する。前記実施形態では、第二部材4は突出部4bを有していたが、この突出部4bを省略することができる。図9は、突出部4bを省略した場合の図8に相当する断面図である。この場合、回転規制部は、第二部材4に形成した前記長孔13(以下、第一の長孔13という)と、第一部材3及び側壁部材21aに形成した(前記長孔17aの代わりの)第二の長孔14とからなる。
すなわち、第一の長孔13は、図7において、第二部材4の前記変位の方向に長く、かつ、動作部材5のシャフト部11の第一挿通部11aと嵌合し、動作部材5と第二部材4との相対回転を規制している。そして、第二の長孔14は、第一部材3に対する第二部材4のチルト方向の移動を許容するために、第二部材4の移動方向に長く、かつ、動作部材5と第一部材3との相対回転を規制するために、動作部材5のシャフト部11と嵌合する形状である。つまり、図9において、シャフト部11の内の第二の長孔14を挿通している第二の挿通部11cには、一対の平行な平面部11dが形成されており、長孔14はこの平面部11dと接触可能な一対の平行な平面部14aを有しており、シャフト部11の第二の挿通部11cが長孔14の平面部14aに挟まれて嵌合する。
以上のように、図7において、第一の長孔13により、動作部材5のシャフト部11に対する第二部材4の相対回転が規制され、図9において、第二の長孔14により、第一部材3に対する動作部材5のシャフト部11の相対回転が規制されることから、第一部材3と第二部材4との相対回転がシャフト部11を介して規制されることとなる。したがって、動作部材5の押圧面8と第二部材4被押圧面9との間において傾斜面同士の接触を保つことができ、第二ラック歯7を第一ラック歯6に対して変位させ、両歯6,7を確実に噛合させることができると共に、この噛合の際に、第二部材4と第一部材3との相対回転を防ぐことができ、確実に両歯6,7を噛合状態とできる。
以上の実施の形態では、コラム1のチルト方向の移動についてのロック装置10の機能を説明したが、図示しないが、このロック装置10をコラム1のテレスコ方向の移動についても機能させることができる。この場合、図示しないが、前記第一部材3と同様の部材をコラム1のブラケット1b側に固定し、これに噛合するラック歯を有した前記第二部材と同様の部材を設ければよい。また、本発明のロック装置は、図示する形態に限らずこの発明の範囲内において他の形態のものであっても良い。
この発明のロック装置を備えた操舵装置の要部を示している側面図である。 ロック装置を備えた操舵装置の断面図であり、ロック状態を示している。 ロック装置の要部を示す断面図であり、ロック状態を示している。 ロック装置の要部を示す側面図であり、ロック解除状態を示している。 ロック装置の要部を示す側面図であり、第一部材と第二部材とのラック歯の山部同士が接触した状態を示している。 ロック装置の要部を示す側面図であり、第二部材がチルト方向に変位した状態を示している。 図3におけるVII−VII断面図である。 図3におけるVIII−VIII断面図である。 第二部材の突出部を省略した場合の図8に相当する断面図である。
符号の説明
1 コラム
2 固定ブラケット
3 第一部材
4 第二部材
5 動作部材
6 第一ラック歯
7 第二ラック歯
8 押圧面
9 被押圧面
10 ロック装置
11 シャフト部
12 押圧部
13 長孔
14 長孔
17a 長孔
31 ステアリングシャフト

Claims (7)

  1. 一方向に並んだ複数の歯から成る第一ラック歯を有する第一部材と、
    前記第一ラック歯に噛合する第二ラック歯を一面側に有し、前記第一部材に接離可能であると共に当該第一部材に対して前記一方向に移動可能である第二部材と、
    前記第二部材の他面側に形成した被押圧面に接触する押圧面を有し、当該第二部材を前記第一部材側へ押圧し前記第一ラック歯と前記第二ラック歯とを噛合させる動作部材と、
    を備え、
    前記被押圧面及び前記押圧面は、前記第一ラック歯と前記第二ラック歯との山部同士が接触した際に、当該押圧面が当該被押圧面を押圧することで両面間が滑って前記第二部材を前記動作部材に対して前記一方向に変位させる傾斜面であることを特徴とするロック装置。
  2. 前記第一ラック歯と前記第二ラック歯との噛合が解除された状態で、前記第二部材の前記変位を許容すると共に、前記動作部材と前記第二部材との相対回転を規制する姿勢制御部を有している請求項1に記載のロック装置。
  3. 前記姿勢制御部は、前記第二部材に形成され、前記第二部材の前記変位の方向に長く、かつ、前記動作部材の一部と嵌合して当該動作部材と前記第二部材との相対回転を規制する長孔からなる請求項2に記載のロック装置。
  4. 前記第一ラック歯と前記第二ラック歯との噛合が解除された状態で、前記第一部材に対する前記第二部材の前記一方向の移動を許容すると共に、当該第一部材と当該第二部材との相対回転を規制する回転規制部を有している請求項1〜3のいずれか一項に記載のロック装置。
  5. 前記回転規制部は、前記第一部材に形成され、前記一方向に長く、かつ、前記第二部材の一部と嵌合して当該第二部材と前記第一部材との相対回転を規制する長孔からなる請求項4に記載のロック装置。
  6. 前記回転規制部は、
    前記第二部材に形成され、前記第二部材の前記変位の方向に長く、かつ、前記動作部材の一部と嵌合して当該動作部材と前記第二部材との相対回転を規制する第一長孔と、
    前記第一部材に形成され、前記一方向に長く、かつ、前記動作部材の一部と嵌合して当該動作部材と前記第一部材との相対回転を規制する第二長孔と、からなる請求項4に記載のロック装置。
  7. 車体側に固定される固定ブラケットと、
    ステアリングシャフトを支持し前記固定ブラケットに対して移動可能となるコラムと、
    前記固定ブラケットに対する前記コラムの移動を規制するロック状態と、前記固定ブラケットに対する前記コラムの移動を許容するロック解除状態とに切り換えるロック装置と、を備え、
    このロック装置が、請求項1〜6のいずれか一項に記載のロック装置であり、このロック装置が有する前記第一部材の第一ラック歯は、前記コラムの移動方向に並んだ複数の歯から成り、前記第二部材は、前記第一部材に対して前記移動方向に移動可能であり、前記被押圧面及び前記押圧面は、前記第一ラック歯と前記第二ラック歯との山部同士が接触した際に、当該押圧面が当該被押圧面を押圧することで両面間が滑って前記第二部材を前記動作部材に対して前記移動方向に変位させる傾斜面であり、
    前記固定ブラケットと前記コラムとの内の一方に前記第一部材が固定され、ロック状態でのみ、その他方と前記第二部材とが固定状態にあることを特徴とする操舵装置。
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JP2010269629A (ja) * 2009-05-19 2010-12-02 Jtekt Corp 車両用ステアリング装置
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