JP2007203829A - ステアリングコラム装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】チルトヘッドの揺動角度に関わらずステアリングホイールに対する操作レバーの位置が一定で、チルトヘッドの揺動角度に関わらず操作レバーの操作力及び操作ストロークも変化せず、操作レバーの操作性に優れたステアリングコラム装置を提供する。
【解決手段】
操作レバーをレバーロック位置からレバー解除位置に操作すると、テレスコロック手段及びチルトロック手段が共にアンロック状態とされることによってステアリングホイールの軸方向位置及び傾斜角度を調整できるステアリングコラム装置の運動伝達機構に、可動コラムジャケット3に直線移動自在に支持され、操作レバー7に連結されて揺動運動によって直線移動するラックプレート16と、可動コラムジャケット3に回転自在に支持されたピニオンロッド18とを設け、ラックプレート16と操作レバー7の連結位置のリンクピン7bをチルトヘッド4のほぼ揺動中心軸10上に設定する。
【選択図】図1

Description

本発明は、運転者の体型及び好みに合わせて最も運転し易いようにステアリングホイーの位置及び傾斜角度を調整できる機能を備えたステアリングコラム装置に関する。
この種の従来のステアリングコラム装置として、特許文献1に開示されたものが提案されている。このステアリングコラム装置100は、図9及び図10に示すように、車体に固定された固定コラムジャケット101と、この固定コラムジャケット101の軸方向Cに移動自在で、固定コラムジャケット101の先端側に伸縮自在に支持された可動コラムジャケット102と、可動コラムジャケット102の先端部に揺動中心軸110を中心に揺動自在に支持されたチルトヘッド103と、固定コラムジャケット101、可動コラムジャケット102及びチルトヘッド103内に回転自在に配置されると共に可動コラムジャケット102の伸縮に応じて伸縮自在で、且つ、チルトヘッド103の揺動に応じて揺動自在に支持されたコラムシャフト104と、コラムシャフト104の先端に固定され、チルトヘッド103の先端より突出されたステアリングホイール(図示せず)と、可動コラムジャケット102を固定コラムジャケット101にロックするテレスコロック手段111と、チルトヘッド103を可動コラムジャケット102にロックするチルトロック手段112と、チルトヘッド103に揺動軸113を支点として揺動自在に支持された操作レバー114と、この操作レバー114の操作をテレスコロック手段111とチルトロック手段112に伝達する運動伝達機構115とを備えている。
運動伝達機構115は、操作レバー114の他端に固定されたプッシャープレート116と、このプッシャープレート116の移動軌跡上に配置され、可動コラムジャケット102に支持されたプッシャーロッド117と、このプッシャーロッド117の移動によって回転され、可動コラムジャケット102に支持されたクランプシャフト118とを備え、クランプシャフト118によってテレスコロック手段111をアンロック状態とロック状態間に変位できるようになっている。又、運動伝達機構115は、操作レバー114に一体に設けられた突起片114aを備え、この突起片114aによってチルトロック手段112をアンロック状態とロック状態間に変位できるようになっている。
上記構成において、操作レバー114をレバーロック位置(図9の仮想線位置)からレバー解除位置(図9の実線位置)に操作すると、この変位が運動伝達機構115を介してテレスコロック手段111及びチルトロック手段112に伝達され、テレスコロック手段111及びチルトロック手段112が共にアンロック状態とされる。操作レバー114のレバー解除位置を保持しつつステアリングホイール(図示せず)を所望の方向に移動させるべく外力を作用すると、可動コラムジャケット102が固定コラムジャケット101に対して軸方向Cに移動し、又、チルトヘッド103が可動コラムジャケット102に対して揺動する。このようにして可動コラムジャケット102の伸縮位置、及び、チルトヘッド103の傾斜角度が可変し、ステアリングホイール(図示せず)の前後位置及び傾斜角度を所望の姿勢に調整できる。調整が完了すると、操作レバー114をレバー解除位置からレバーロック位置に戻すと、この変位が運動伝達機構115を介してテレスコロック手段111及びチルトロック手段112に伝達され、テレスコロック手段111及びチルトロック手段112が共にロック状態とされる。
この従来例によれば、単一の操作レバー114によってステアリングホイール(図示せず)の前後位置調整(テレスコ調整)と傾斜角度調整(チルト調整)を共に行うことができる。しかも、操作レバー114がチルトヘッド103に取り付られているため、図10にて実線と仮想線で示すように、ステアリングホイール(図示せず)の前後位置及び傾斜角度に関わらずステアリングホイール(図示せず)に対する操作レバー114の位置が一定であるため、操作性が良い。
特開2004−42878号公報
しかしながら、図10の実線及び仮想線で示すように、チルトヘッド103の揺動角度を可変すると、プッシャープレート116がプッシャーロッド117を押圧するポイントが変化する。このように押圧ポイントが変化すると操作レバー114の操作力が変化するため、この点では操作レバー114の操作性が悪いという問題がある。又、操作レバー114の操作力が一定でも操作ストロークが変化する場合も操作性が良いとは言えない。また、固定コラムジャケット101にテレスコロック手段111が設けられているため、クランプシャフト118とテレスコロック手段111との間にテレスコ操作による軸方向のストローク吸収部材が必要となり、部品点数の増加と構造の複雑化を招くことになる。
そこで、本発明は、前記した課題を解決すべくなされたものであり、チルトヘッドの揺動角度に関わらずステアリングホイールに対する操作レバーの位置が一定で、しかも、チルトヘッドの揺動角度に関わらず操作レバーの操作力及び操作ストロークも変化せず、操作レバーの操作性に優れたステアリングコラム装置を提供することを目的とする。
請求項1の発明は、車体に固定された固定コラムジャケットと、この固定コラムジャケットの軸方向に移動自在で、前記固定コラムジャケットに伸縮自在に支持された可動コラムジャケットと、この可動コラムジャケットの先端部に揺動自在に支持されたチルトヘッドと、前記固定コラムジャケット、前記可動コラムジャケット及び前記チルトヘッド内に回転自在に配置されると共に前記可動コラムジャケットの伸縮に応じて伸縮自在で、且つ、前記チルトヘッドの揺動に応じて揺動自在に支持されるとともに、先端にステアリングホイールが固定されたコラムシャフトと、前記可動コラムジャケットを前記固定コラムジャケットにロックするテレスコロック手段と、前記チルトヘッドを前記可動コラムジャケットにロックするチルトロック手段と、前記チルトヘッドに揺動自在に支持された操作レバーと、この操作レバーの操作を前記テレスコロック手段と前記チルトロック手段に伝達する運動伝達機構とを備え、前記操作レバーをレバーロック位置からレバー解除位置に操作すると、この変位が前記運動伝達機構を介して前記テレスコロック手段及びチルトロック手段に伝達され、前記テレスコロック手段及び前記チルトロック手段が共にアンロック状態とされることによって前記ステアリングホイールの軸方向位置及び傾斜角度を調整できるステアリングコラム装置において、前記運動伝達機構は、前記可動コラムジャケットに直線移動自在に支持され、前記操作レバーの揺動によって直線移動すると共にラック部を有するラックプレートと、前記可動コラムジャケットに回転自在に支持され、前記ラック部に噛み合うピニオンギア部を有するピニオンロッドとを有し、前記ラックプレートと前記操作レバーの連結位置を前記チルトヘッドのほぼ揺動中心軸上に設定したことを特徴とする。
請求項2の発明は、請求項1記載のステアリングコラム装置であって、前記運動伝達機構は、前記ピニオンロッドの回転位置によって前記テレスコロック手段がロック状態とアンロック状態間に変位されることを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項2記載のステアリングコラム装置であって、前記ラックプレートと前記操作レバーとの連結は、前記操作レバーと前記ラックプレートのいずれか一方に設けられたリンクピンと、前記操作レバーと前記ラックプレートの他方に設けられ、前記リンクピンが挿入されたリンク用長孔とから構成されていると共に、前記ラックプレートと前記可動コラムジャケットのいずれか一方には直線移動方向に沿って伸びる複数のスライド用長孔が設けられ、前記ラックプレートと前記可動コラムジャケットの他方には前記各スライド用長孔に挿入された複数の固定ピンが設けられ、この固定ピンが前記スライド用長孔内を移動することによって前記ラックプレートが直線移動するよう構成されたことを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項3記載のステアリングコラム装置であって、前記ラックプレートを前記可動コラムジャケット側に押圧すると共に前記ラック部を前記ピニオンギア部側に付勢する付勢手段が設けられていることを特徴とする。
請求項5の発明は、請求項3又は請求項4記載のステアリングコラム装置であって、前記各スライド用長孔は、前記操作レバーのレバーロック位置とレバー解除位置に対応する位置では前記固定ピンの移動時の摺動抵抗が小さく、前記レバーロック位置とレバー解除位置との間の位置では前記固定ピンの移動時の摺動抵抗が大きくなるよう設定されたことを特徴とする。
以上説明したように、請求項1の発明によれば、チルトヘッドを揺動すると、チルトヘッドに追従して操作レバーも移動するため、操作レバーの位置が変化しない。又、チルトヘッドが揺動しても、操作レバーに連結されたラックプレートが回転しないため、操作レバーの操作力及び操作ストロークが変化しない。以上より、チルトヘッドの揺動角度に関わらずステアリングホイールに対する操作レバーの位置が一定で、しかも、チルトヘッドの揺動角度に関わらず操作レバーの操作力及び操作ストロークも変化しないため、操作レバーの操作性に優れている。
又、チルトヘッドの揺動によって運動伝達機構が移動しないため、チルトロック手段やテレスコロック手段がアンロック状態やロック状態を緩める方向に移行することがなく、信頼性が向上する。
請求項2の発明によれば、運動伝達機構の構成を単純化できる。また、操作レバーの運動が確実にテレスコロック手段に伝達することができるため、操作の信頼性が向上する。さらに、ロッド部材に軸方向のストローク吸収部材を設ける必要がないため、部品点数の削減、構造の簡素化が図れる。これにより、ステアリングロック装置を低コスト化できる。
請求項3の発明によれば、各長孔内を各ピンが移動する構成であるため、揺動運動を確実に直線運動に変換できる。
請求項4の発明によれば、ラックプレートのガタツキによる異音の発生を防止できる。ラック部とピニオンギア部が確実に噛み合うため、確実な運動伝達が可能である。
請求項5の発明によれば、操作レバーの操作にクリック感を持たせることができ、操作性の向上になる。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。図1〜図5は本発明の一実施形態を示し、図1はステアリングコラム装置1の正面図、図2はステアリングコラム装置1の斜視図、図3はステアリングコラム装置1の分解斜視図、図4はチルトロック手段6の概略正面図で(a)はロック状態を示し、(b)はアンロック状態を示し、図5はテレスコロック手段5の断面図である。
図1〜図3に示すように、ステアリングコラム装置1は、車体に固定された固定コラムジャケット2と、この固定コラムジャケット2の軸方向C1に移動自在で、固定コラムジャケット2内に伸縮自在に設けられた可動コラムジャケット3と、可動コラムジャケット3の先端部に揺動中心軸10を中心とする揺動方向C2に揺動自在に設けられたチルトヘッド4とを備えている。
固定コラムジャケット2、可動コラムジャケット3及びチルトヘッド4内には、コラムシャフト11が配置されている。コラムシャフト11は、回転自在であると共に、可動コラムジャケット3に応じて伸縮自在で、且つ、チルトヘッド4の揺動に応じて揺動自在に支持されている。コラムシャフト11の先端は、チルトヘッド4の先端より突出され、この突出箇所にはステアリングホイール(図示せず)が固定されている。
又、ステアリングコラム装置1は、可動コラムジャケット3を固定コラムジャケット2に対して軸方向C1に移動できないようにロックするテレスコロック手段5と、チルトヘッド4を可動コラムジャケット3に対して揺動方向C2に揺動できないようにロックするチルトロック手段6と、テレスコロック手段5及びチルトロック手段6を操作するための単一の操作レバー7と、この操作レバー7の操作運動をテレスコロック手段5とチルトロック手段6に伝達する運動伝達機構8とを備えている。
操作レバー7は、チルトヘッド4に揺動軸12を支点として揺動自在に支持されており、レバーロック位置(図1〜図3の位置)とレバー解除位置との間を変位する。運転者から見て遠い位置がレバーロック位置で、近い位置がレバー解除位置である。
運動伝達機構8は、チルトロック手段6への運動伝達系とテレスコロック手段5への運動伝達系とから成る。チルトロック手段6への運動伝達系は、チルトヘッド4側に設けられており、操作レバー7に一体に形成された係合溝7aと、この係合溝7aに係合され、チルトヘッド4に揺動支点(図示せず)を中心に揺動自在に支持された揺動リンク14とから構成されている。そして、この揺動リンク14によってチルトロック手段6をアンロック状態とロック状態間に変位できるようになっている。
又、テレスコロック手段5への運動伝達系は、可動コラムジャケット3に設けられ、ラック部15を有するラックプレート16と、可動コラムジャケット3に設けられ、ラック部15に噛み合うピニオンギア部17を有するピニオンロッド18とを備えている。
ラックプレート16は、可動コラムジャケット3の軸方向C1に伸びるリンク用長孔16aと、可動コラムジャケット3の軸方向C1の直交方向に伸びる2箇所のスライド用長孔16bとを有する。リンク用長孔16aには操作レバー7のリンクピン7bが挿入され、各スライド用長孔16bには可動コラムジャケット3に固定される各固定ピン3aが挿入されている。そして、ラックプレート16と操作レバー7間を連結するリンクピン7bの位置は、チルトヘッド4のほぼ揺動中心軸10上に設定されている。より詳細には、リンクピン7bの位置は、操作レバー7のロック位置にあって、チルトヘッド4のほぼ揺動中心軸10上に設定されている。
ラックプレート16のラック部15の反対側の面には、弾性部材である板バネ部材19が配置されている。この板バネ部材19は、ラックプレート16と共に各固定ピン3aによって固定されており、ラックプレート16を可動コラムジャケット3側に押圧すると共にラック部15をピニオンギア部17側に付勢する。
ピニオンロッド18は、可動コラムジャケット3のロッド軸受部3bと下記するロックナット27のロッド軸受部27aにその両端側をそれぞれ支持されることによって可動コラムジャケット3に回転自在に支持されている。ピニオンロッド18の一端側には、上記したピニオンギア部17が一体に設けられている。ピニオンロッド18の他端部には、楕円形状の楕円カム部18aが一体に設けられている。
操作レバー7をレバー解除方向Dに揺動すると、ラックプレート16が可動コラムジャケット3の軸方向の直交方向Eに直線移動する。このラックプレート16の直線移動によってピニオンロッド18が回転して楕円カム部18aの回転位置が可変される。この楕円カム部18aの回転位置によってテレスコロック手段5を下記するようにアンロック状態とロック状態間に変位できるようになっている。
チルトロック手段6は、図4(a)、(b)に示すように、チルトヘッド4に支持軸20を介して回転自在に支持されたロックツース21と、可動コラムジャケット3に固定されたラチェット部材22とを有し、ロックツース21とラチェット部材22は、チルトヘッド4の揺動中心軸10を中心とする同一円周上にそれぞれ配置される円弧歯部21a,22aを有し、互いの円弧歯部21a,22a同士が互いに噛み合う方向(ロック位置側)にロックツース21が付勢されている。
つまり、操作レバー7がレバーロック位置からレバー解除位置に変位すると、この操作レバー7の変位によって揺動リンク14が揺動してロックツース21の円弧歯部21aがラチェット部材22の円弧歯部22aより離間してアンロック状態(図4(b)参照)となる。操作レバー7がレバー解除位置からレバーロック位置に変位すると、この操作レバー7の変位によって揺動リンク14が揺動してロックツース21の円弧歯部21aがラチェット部材22の円弧歯部22aに噛み合うロック状態(図4(a)参照)となる。
テレスコロック手段5は、図2、図3及び図5に示すように、ピニオンロッド18の楕円カム部18aが貫通される方形孔25aを有するテレスコロックボルト25と、このテレスコロックボルト25のロッド部25cが貫通し、固定コラムジャケット2の横方向から設けられた孔2aに収納されるとともに、可動コラムジャケット3の外周面を挟持する位置に配置された一対のロックナット26,27とを備えている。
テレスコロックボルト25は、方形孔25aを有する頭部25bと、この頭部25bに一体に設けられたロッド部25cとから構成されており、楕円カム部18aの回転位置によって軸方向に変位されるようになっている。テレスコロックボルト25のロッド部25cの先端部には抜け防止ナット28が螺入され、これによって一方のロックナット26が脱落しないようになっている。抜け防止ナット28は、自己保持手段や加締め手段によってロッド部25cより緩まない構造になっている。これにより、ロック解除状態にあって抜け防止ナット28がロッド部25cより緩むような事態が防止されている。
他方のロックナット27には、上記したロッド軸受部27aが一体に設けられている。また、他方のロックナット27には、ロッド軸受部27aに交差するようにボルト支持溝27bが形成されている。このボルト支持溝27bにテレスコロックボルト25の頭部25bが挿入されている。
つまり、操作レバー7のレバーロック位置では楕円カム部18aが図5の実線位置に位置する。この位置では、一対のロックナット26,27間が狭間隔となって可動コラムジャケット3を固定コラムジャケット2の内周面に押圧して固定する。このため、可動コラムジャケット3を固定コラムジャケット2に対して軸方向C1に移動できないロック状態となる。操作レバー7をレバーロック位置からレバー解除位置に変位すると、この操作レバー7の変位によってラックプレート16、ピニオンロッド18の順に図3の各矢印方向に変位して楕円カム部18aが回転する。これにより、操作レバー7のロック解除位置では楕円カム部18aが図5の仮想線位置に位置する。この位置では、一対のロックナット26,27間が広間隔となって可動コラムジャケット3を固定コラムジャケット2に押圧しない。このため、可動コラムジャケット3を固定コラムジャケット2に対して軸方向C1に移動できるロック解除状態となる。
次に、前記ステアリングコラム装置1のテレスコ・チルト調整作業を説明する。操作レバー7がレバーロック位置に位置するものとする。この状態にあって、運転者が操作レバー7をレバーロック位置(図1〜図3の位置)からレバー解除位置に操作すると、この操作レバー7の変位が運動伝達機構8を介してテレスコロック手段5及びチルトロック手段6に伝達され、テレスコロック手段5及びチルトロック手段6が共にアンロック状態とされる。操作レバー7のレバー解除位置を保持しつつステアリングホイール(図示せず)を所望の方向に移動するべく外力を作用すると、可動コラムジャケット3が固定コラムジャケット2に対して軸方向C1に移動し、又、チルトヘッド4が可動コラムジャケット3に対して上下方向C2に揺動する。このようにして可動コラムジャケット3の伸縮位置、及び、チルトヘッド4の傾斜角度が可変してステアリングホイール(図示せず)の前後位置及び傾斜角度を所望の姿勢に調整できる。調整が完了すると、操作レバー7をレバー解除位置からレバーロック位置に戻す。すると、操作レバー7の変位が運動伝達機構8を介してテレスコロック手段5及びチルトロック手段6に伝達され、テレスコロック手段5及びチルトロック手段6が共にロック状態とされる。
このテレスコ・チルト調整過程において、チルトヘッド4を揺動すると、チルトヘッド4に追従して操作レバー7も移動するため、チルトヘッド4に対する操作レバー7の位置が変化しない。又、ラックプレート16と操作レバー7の連結位置(リンクピン7bの位置)がチルトヘッド4のほぼ揺動中心軸10上にあるため、チルトヘッド4が揺動しても、操作レバー7に連結されたラックプレート16が移動しない。従って、操作レバー7の連結位置が変位せず、操作力及び操作ストロークが変化しない。以上より、チルトヘッド4の揺動角度に関わらずステアリングホイール(図示せず)に対する操作レバー7の位置が一定で、しかも、チルトヘッド4の揺動角度に関わらず操作レバー7の操作力及び操作ストロークも変化しないため、操作レバー7の操作性に優れている。又、チルトヘッド4の揺動によって操作レバー7に対する運動伝達機構8の位置は移動しないため、チルトロック手段6やテレスコロック手段5がアンロック状態やロック状態を緩める方向に移行することがなく、信頼性が向上する。
この実施形態では、テレスコロック手段5への運動伝達機構8は、可動コラムジャケット3に共に設けられたラックプレート16とピニオンロッド18とを備え、ピニオンロッド18の回転位置によってテレスコロック手段5がロック状態とアンロック状態間に変位されるので、運動伝達機構8の構成を単純化できる。
この実施形態では、ラックプレート16と操作レバー7との連結は、操作レバー7に設けられたリンクピン7bと、ラックプレート16に設けられ、リンクピン7bが挿入されたリンク用長孔16aとから構成されていると共に、ラックプレート16には直線移動方向に沿って伸びる複数のスライド用長孔16bが設けられ、この各スライド用長孔16bに可動コラムジャケット3に設けられた複数の固定ピン3aが挿入され、この固定ピン3aがスライド用長孔16b内を移動することによってラックプレート16が直線移動するよう構成されている。このように各長孔16a,16b内を各ピン7b,3aが移動する構成であるため、揺動運動を確実に直線運動に変換できる。
尚、この実施形態では、操作レバー7にリンクピン7bを設け、ラックプレート16にリンク用長孔16aを設けているが、この実施形態とは逆に、操作レバー7にリンク用長孔16aを設け、ラックプレート16にリンクピン7bを設けても良い。又、この実施形態では、ラックプレート16にスライド用長孔16bを設け、可動コラムジャケット3に固定ピン3aを設けているが、この実施形態とは逆に、ラックプレート16に固定ピン3aを設け、可動コラムジャケット3にスライド用長孔16bを設けても良い。
この実施形態では、ラックプレート16を可動コラムジャケット3側に押圧すると共にラック部15をピニオンギア部17側に付勢する板バネ部材19が設けられているので、ラックプレート16のガタツキによる異音の発生を防止できる。ラック部15とピニオンギア部17が確実に噛み合うため、確実な運動伝達が可能である。
図6及び図7はラックプレート16のスライド用長孔16bの第1変形例を示し、図6はラックプレート16と操作レバー7の分解斜視図、図7はラックプレート16のスライド用長孔16bの箇所の正面図である。図6及び図7に示すように、ラックプレート16の各スライド用長孔16bには、その長手方向に左右一対の板バネ30が配置されている。各板バネ30は両端から中央に向かうに従って徐々に内側に突出する形状を有する。これによって、操作レバー7のレバーロック位置とレバー解除位置に対応する位置では固定ピン3aの移動時に板バネ30より小さな摺動抵抗しか受けないが、レバーロック位置とレバー解除位置との間の位置では固定ピン3aの移動時に板バネ30より大きな摺動抵抗を受けるようになっている。
この第1変形例では、各スライド用長孔16bは、操作レバー7のレバーロック位置とレバー解除位置に対応する位置では固定ピン3aの移動時の摺動抵抗が小さく、レバーロック位置とレバー解除位置との間の位置では固定ピン3aの移動時の摺動抵抗が大きくなるよう設定されているので、操作レバー7の操作にクリック感を持たせることができ、操作性の向上を図ることができる。
図8はラックプレート16のスライド用長孔16bの第2変形例を示す正面図である。図8に示すように、ラックプレート16のスライド用長孔16bは、両端から中央に向かうに従って徐々に内側に突出する中央くびれ形状を有している。スライド用長孔16bの中央の両側には撓み吸収溝31が形成されている。これによって、操作レバー7のレバーロック位置とレバー解除位置に対応する位置では固定ピン3aの移動時にスライド用長孔16bの側周面より小さな摺動抵抗しか受けないが、レバーロック位置とレバー解除位置との間の位置では固定ピン3aの移動時にスライド用長孔16bの側周面より大きな摺動抵抗を受けるようになっている。
この第2変形例でも、前記第1変形例と同様の理由により、操作レバー7の操作にクリック感を持たせることができ、操作性の向上を図ることができる。
本発明の一実施形態を示し、ステアリングコラム装置の正面図である。 本発明の一実施形態を示し、ステアリングコラム装置の斜視図である。 本発明の一実施形態を示し、ステアリングコラム装置の分解斜視図である。 本発明の一実施形態を示し、チルトロック手段の概略正面図で、(a)はロック状態を示し、(b)はアンロック状態を示している。 本発明の一実施形態を示し、テレスコロック手段の断面図である。 ラックプレートのスライド用長孔の第1変形例を示し、ラックプレートと操作レバーの分解斜視図である。 ラックプレートのスライド用長孔の第1変形例を示す正面図である。 ラックプレートのスライド用長孔の第2変形例を示す正面図である。 従来例のステアリングコラム装置の下面図である。 従来例のステアリングコラム装置のチルトヘッドを揺動させた状態を示す正面図である。
符号の説明
1 ステアリングコラム装置
2 固定コラムジャケット
3 可動コラムジャケット
3a 固定ピン
4 チルトヘッド
5 テレスコロック手段
6 チルトロック手段
7 操作レバー
7b リンクピン
8 運動伝達機構
10 揺動中心軸
11 コラムシャフト
15 ラック部
16 ラックプレート
16a リンク用長孔
16b スライド用長孔
17 ピニオンギア部
18 ピニオンロッド
19 板バネ部材(弾性部材)
C1 可動コラムジャケットの移動方向
C2 チルトヘッドの揺動方向

Claims (5)

  1. 車体に固定された固定コラムジャケットと、この固定コラムジャケットの軸方向に移動自在で、前記固定コラムジャケットに伸縮自在に支持された可動コラムジャケットと、この可動コラムジャケットの先端部に揺動自在に支持されたチルトヘッドと、前記固定コラムジャケット、前記可動コラムジャケット及び前記チルトヘッド内に回転自在に配置されると共に前記可動コラムジャケットの伸縮に応じて伸縮自在で、且つ、前記チルトヘッドの揺動に応じて揺動自在に支持されるとともに、先端にステアリングホイールが固定されたコラムシャフトと、前記可動コラムジャケットを前記固定コラムジャケットにロックするテレスコロック手段と、前記チルトヘッドを前記可動コラムジャケットにロックするチルトロック手段と、前記チルトヘッドに揺動自在に支持された操作レバーと、この操作レバーの操作を前記テレスコロック手段と前記チルトロック手段に伝達する運動伝達機構とを備え、
    前記操作レバーをレバーロック位置からレバー解除位置に操作すると、この変位が前記運動伝達機構を介して前記テレスコロック手段及びチルトロック手段に伝達され、前記テレスコロック手段及び前記チルトロック手段が共にアンロック状態とされることによって前記ステアリングホイールの軸方向位置及び傾斜角度を調整できるステアリングコラム装置において、
    前記運動伝達機構は、
    前記可動コラムジャケットに支持され、前記操作レバーの揺動によって直線移動すると共に、直線移動方向に沿って設けられたラック部を有するラックプレートと、
    前記可動コラムジャケットに回転自在に支持され、前記ラック部に噛み合うピニオンギア部を有するピニオンロッドとを有し、
    前記ラックプレートと前記操作レバーの連結位置を前記チルトヘッドのほぼ揺動中心軸上に設定したことを特徴とするステアリングコラム装置。
  2. 請求項1記載のステアリングコラム装置であって、
    前記運動伝達機構は、前記ピニオンロッドの回転位置によって前記テレスコロック手段がロック状態とアンロック状態間に変位されることを特徴とするステアリングコラム装置。
  3. 請求項2記載のステアリングコラム装置であって、
    前記ラックプレートと前記操作レバーとの連結は、前記操作レバーと前記ラックプレートのいずれか一方に設けられたリンクピンと、前記操作レバーと前記ラックプレートの他方に設けられ、前記リンクピンが挿入されたリンク用長孔とから構成されていると共に、
    前記ラックプレートと前記可動コラムジャケットのいずれか一方には直線移動方向に沿って伸びる複数のスライド用長孔が設けられ、前記ラックプレートと前記可動コラムジャケットの他方には前記各スライド用長孔に挿入された複数の固定ピンが設けられ、この固定ピンが前記スライド用長孔内を移動することによって前記ラックプレートが直線移動するよう構成されたことを特徴とするステアリングコラム装置。
  4. 請求項3記載のステアリングコラム装置であって、
    前記ラックプレートを前記可動コラムジャケット側に押圧すると共に前記ラック部を前記ピニオンギア部側に付勢する付勢手段が設けられていることを特徴とするステアリングコラム装置。
  5. 請求項3又は請求項4記載のステアリングコラム装置であって、
    前記各スライド用長孔は、前記操作レバーのレバーロック位置とレバー解除位置に対応する位置では前記固定ピンの移動時の摺動抵抗が小さく、前記レバーロック位置とレバー解除位置との間の位置では前記固定ピンの移動時の摺動抵抗が大きくなるよう設定されたことを特徴とするステアリングコラム装置。
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