JP2008094093A - 感熱記録材料及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】印字ムラ及び印刷ムラの発生がなく、耐油性、耐可塑剤性等のバリア性に優れ、印刷性が良好な感熱記録材料、及び保護層の塗布時に波状の塗布ムラが発生せず、保護層塗布液の塗布均一性に優れ、より高速塗布が可能となり生産性を向上させことができる感熱記録材料の製造方法の提供。
【解決手段】支持体上に少なくともロイコ染料及び顕色剤を含有する感熱発色層と、該感熱発色層上に少なくとも結着樹脂を含有する保護層とを有してなり、前記保護層の結着樹脂がジアセトン変性ポリビニルアルコール樹脂を含有し、前記保護層の結着樹脂の重合度が1,000〜1,800であり、かつ該結着樹脂の鹸化度が90%以上98%未満である感熱記録材料である。
【選択図】なし

Description

本発明は、コンピューターのアウトプット分野、電卓等のプリンタ分野、医療計測用のレコーダー分野、低速及び高速ファクシミリ分野、自動券売機分野、ハンディターミナル分野などで好適に利用される感熱記録材料及び該感熱記録材料の製造方法に関する。
従来より、支持体上に少なくともロイコ染料及び顕色剤を含有する感熱発色層を有してなり、前記ロイコ染料と前記顕色剤の間の発色反応を利用する感熱記録材料について、数多くの提案がなされている。このような感熱記録材料は、(1)現像、定着等の煩雑な処理を施す必要がなく、比較的簡単な装置で短時間に記録できること、(2)騒音の発生が少ないこと、(3)コストが安いことなどの利点を有し、例えば図書、文書等の複写に用いられる他、電子計算機、ファクシミリ、発券機、ラベルプリンター、レコーダー、ハンディターミナル等の記録材料として幅広く使用されている。
前記感熱記録材料としては、速やかに高濃度に発色し、該発色した画像及び地肌の堅牢性の高いものが要望されている。また近年では、ラベル等の記録画像の信頼性が重視される分野でも頻繁に使用されるようになり、特に包装に使用される有機高分子材料に含まれる可塑剤や油脂類等に対する保存安定性の高いものが要望されている。
このため、感熱発色層上に保護層を設けた感熱記録材料が提案されている。このような保護層における結着樹脂として、ポリビニルアルコール、変性ポリビニルアルコール、又はこれらと耐水化剤を併用したものが使用されている。例えばジアセトン変性ポリビニルアルコールと、ヒドラジン化合物とを併用することが提案されている(特許文献1参照)。しかし、この提案の材料を保護層に使用すると、塗布状態で耐水化反応が促進して保護層塗布液が経時で増粘してしまうという問題がある。
また、保護層の結着樹脂としてジアセトン変性ポリビニルアルコールを用い、感熱発色層中にヒドラジン系化合物を含有する感熱記録材料が提案されている(特許文献2参照)。しかし、この提案では、保護層の耐水性が不十分であり、また感熱発色層塗布液の増粘が生じたり、ヒドラジン系化合物により感熱発色層の発色が阻害されてしまうという問題がある。
また、ジアセトンアクリルアミドを単体として含む共重合ポリビニルアルコールと、水溶性ヒドラジン化合物と、水溶性アミンとを用いた感熱記録材料が提案されている(特許文献3参照)。しかし、この提案の材料を保護層に使用すると水溶性アミンが感熱発色層に悪影響を与え、地肌発色を起こし、pHコントロールが難しく、水性アミンの添加量によっては液増粘が促進されてしまうという問題がある。
これらの問題点を改善する方法として、例えば反応性カルボニル基を有するポリビニルアルコールと、架橋剤としてヒドラジド化合物と、塩基性フィラーとを組み合わせることが提案されている(特許文献4参照)。しかし、この提案では、保護層をロールブレードコーターで塗布すると、表面に波状の塗布ムラが発生し、保護層の付着量差が発生する。その結果、保護層の付着量が少ない箇所では耐可塑剤性、耐油性等のバリア性が低下して、印字部の画像退色が発生する。また、感熱記録材料表面にUVインク、フレキソアルコールインク等で印刷した際に、波状の塗布ムラにより印刷に濃淡のムラが発生してしまうという不具合がある。
このような保護層の波状の塗布ムラの改善方法として、例えば特許文献5では、保護層塗布液のせん断速度と粘度の関係式を規定しており、この関係式を満たす塗布液であれば、波状の塗布ムラは発生しないとされている。しかし、実際に塗布にて波状の塗布ムラが発生した保護層塗布液の物性は前記関係式の適応範囲に含まれており、前記関係式では波状の塗布ムラの発生しない塗布液の条件として不十分である。
また、特許文献6では、感熱発色層表面の接触角を70度以下にすることにより、保護層の塗布均一性を向上させた感熱記録材料が提案されている。しかし、実際に波状の塗布ムラが発生した感熱記録材料の感熱発色層の接触角は45度であり、70度以下を満たしている。更にこの提案では、接触角を低くする手段として、感熱発色層中に界面活性剤、フィラー、又は表面接触角の小さい発色剤等を含有させているが、これらの添加剤を感熱発色層に添加すると、感熱記録材料の品質に悪影響を与えてしまうことから、塗布ムラの改善方法として充分なものではない。
したがって印字ムラ及び印刷ムラの発生がなく、耐油性、耐可塑剤性等のバリア性に優れ、印刷性が良好な感熱記録材料、及び保護層塗布液の塗布時に波状の塗布ムラが発生せず、保護層の塗布均一性に優れ、より高速塗布が可能となり生産性を向上させことができる感熱記録材料の製造方法は未だ提供されていないのが現状である。
特開平8−151412号公報 特開平11−314457号公報 特開平10−87936号公報 特開2002−283717号公報 特開平6−270538号公報 特開平8−118808号公報
本発明は、かかる現状に鑑みてなされたものであり、従来における前記諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、印字ムラ及び印刷ムラの発生がなく、耐油性、耐可塑剤性等のバリア性に優れ、印刷性が良好な感熱記録材料、及び保護層塗布液の塗布時に波状のムラが発生せず、保護層の塗布均一性に優れ、より高速塗布が可能となり生産性を向上させことができる感熱記録材料の製造方法を提供することを目的とする。
前記課題を解決するため本発明者らが鋭意検討を重ねた結果、高せん断速度領域おける塗布条件での保護層の波状の塗布ムラの発生には、保護層塗布液中の結着樹脂の重合度及び鹸化度が影響しており、該結着樹脂の重合度及び鹸化度をともに小さくすることによって、波状の塗布ムラの発生が改善され、塗布均一性が向上することを知見した。
本発明は、本発明者らによる前記知見に基づくものであり、前記課題を解決するための手段としては以下の通りである。即ち、
<1> 支持体と、該支持体上に少なくともロイコ染料及び顕色剤を含有する感熱発色層と、該感熱発色層上に少なくとも結着樹脂を含有する保護層とを有してなり、
前記保護層の結着樹脂がジアセトン変性ポリビニルアルコール樹脂を含有し、前記保護層の結着樹脂の重合度が1,000〜1,800であり、かつ該結着樹脂の鹸化度が90%以上98%未満であることを特徴とする感熱記録材料である。
<2> 保護層の結着樹脂の重合度が1,500〜1,700であり、かつ該結着樹脂の鹸化度が95〜97%である前記<1>に記載の感熱記録材料である。
<3> 支持体と、該支持体上に少なくともロイコ染料及び顕色剤を含有する感熱発色層と、該感熱発色層上に少なくとも結着樹脂を含有する保護層とを有してなり、
前記保護層の結着樹脂がジアセトン変性ポリビニルアルコール樹脂を含有し、かつ前記保護層の結着樹脂を固形分で13質量%含有する溶液における、温度30℃環境下、高せん断速度領域での粘度変化の変極点におけるせん断速度が1.0×10sec−1以上であることを特徴とする感熱記録材料である。
<4> 感熱発色層が結着樹脂を含有し、かつ該感熱発色層の結着樹脂が保護層の結着樹脂と同じである前記<1>から<3>のいずれかに記載の感熱記録材料である。
<5> 支持体の感熱発色層を有さない側の面に、少なくとも結着樹脂を含有するバック層を有し、かつ該バック層の結着樹脂が保護層の結着樹脂と同じである前記<1>から<4>のいずれかに記載の感熱記録材料である。
<6> 支持体の感熱発色層を有さない側の面上に、粘着剤層と、該粘着剤層表面に剥離紙を有する感熱記録ラベルである前記<1>から<5>のいずれかに記載の感熱記録材料である。
<7> 支持体の感熱発色層を有さない側の面上に、加熱によって粘着性を発現する感熱粘着層を有する感熱記録ラベルである前記<1>から<5>のいずれかに記載の感熱記録材料である。
<8> 支持体の感熱発色層を有さない側の面上に、磁気記録層を有する感熱記録磁気紙である前記<1>から<5>のいずれかに記載の感熱記録材料である。
<9> 重合度が1,000〜1,800であり、かつ鹸化度が90%以上98%未満である結着樹脂を少なくとも含有する保護層塗布液をロッドブレード法及びロールブレード法のいずれかで塗布して保護層を形成する保護層形成工程を含むことを特徴とする感熱記録材料の製造方法である。
<10> 保護層塗布液の塗布速度が500m/min以上である前記<9>に記載の感熱記録材料の製造方法である。
本発明の感熱記録材料は、第1形態では、支持体と、該支持体上に少なくともロイコ染料及び顕色剤を含有する感熱発色層と、該感熱発色層上に少なくとも結着樹脂を含有する保護層とを有してなり、
前記保護層の結着樹脂がジアセトン変性ポリビニルアルコール樹脂を含有し、前記保護層の結着樹脂の重合度が1,000〜1,800であり、かつ該結着樹脂の鹸化度が90%以上98%未満であるので、印字ムラ及び印刷ムラの発生がなく、耐油性、耐可塑剤性等のバリア性に優れ、印刷性が良好となる。
本発明の感熱記録材料は、第2形態では、支持体と、該支持体上に少なくともロイコ染料及び顕色剤を含有する感熱発色層と、該感熱発色層上に少なくとも結着樹脂を含有する保護層とを有してなり、
前記保護層の結着樹脂がジアセトン変性ポリビニルアルコール樹脂を含有し、かつ前記保護層の結着樹脂を固形分で13質量%含有する溶液における、温度30℃環境下、高せん断速度領域での粘度変化の変極点が1.0×10sec−1以上であるので、印字ムラ及び印刷ムラの発生がなく、耐油性、耐可塑剤性等のバリア性に優れ、印刷性が良好となる。
本発明の感熱記録材料の製造方法は、重合度が1,000〜1,800であり、かつ鹸化度が90%以上98%未満である結着樹脂を少なくとも含有する保護層塗布液をロッドブレード法及びロールブレード法のいずれかで塗布して保護層を形成する保護層形成工程を含むので、保護層塗布液の塗布時に波状の塗布ムラが発生せず、保護層の塗布均一性に優れ、より高速塗布が可能となり生産性を向上させことができる。
本発明によると、従来における諸問題を解決でき、印字ムラ及び印刷ムラの発生がなく、耐油性、耐可塑剤性等のバリア性に優れ、印刷性が良好な感熱記録材料、及び保護層塗布液の塗布時に波状の塗布ムラが発生せず、保護層の塗布均一性に優れ、より高速塗布が可能となり生産性を向上させことができる感熱記録材料の製造方法を提供することができる。
(感熱記録材料)
本発明の感熱記録材料は、支持体と、該支持体上に感熱発色層と、該感熱発色層上に保護層とを有してなり、バック層、更に必要に応じてその他の層を有してなる。
前記感熱記録材料は、第1形態では、前記保護層の結着樹脂がジアセトン変性ポリビニルアルコール樹脂を含有し、前記保護層の結着樹脂の重合度が1,000〜1,800であり、かつ該結着樹脂の鹸化度が90%以上98%未満である。
前記感熱記録材料は、第2形態では、前記保護層の結着樹脂がジアセトン変性ポリビニルアルコール樹脂を含有し、かつ前記保護層の結着樹脂を固形分で13質量%含有する溶液における、温度30℃環境下、高せん断速度領域での粘度変化の変極点が1.0×10sec−1以上である。
<保護層>
前記保護層は、少なくとも結着樹脂を含有してなり、架橋剤、充填剤、更に必要に応じてその他の成分を含有してなる。
−結着樹脂−
前記保護層の結着樹脂としては、ジアセトン変性ポリビニルアルコールを含有する。前記結着樹脂におけるジアセトン変性ポリビニルアルコールの含有量は、50質量%以上が好ましく、70質量%以上がより好ましく、80〜100質量%が更に好ましい。
前記含有量が50質量%未満であると、他の樹脂の影響を受けて、波状の塗布ムラが発生することがある。
前記保護層の結着樹脂の重合度は1,000〜1,800であり、1,500〜1,700が好ましい。前記重合度が1,800を超えると、高せん断速度領域での粘度変化の変極点が1.0×10sec−1未満となり波状の塗布ムラが発生することがあり、1,000未満であると、高せん断速度領域での粘度変化の変極点が1.0×10sec−1以上となるものの保護層の耐水性が低下してしまうことがある。
ここで、前記保護層の結着樹脂の重合度は、例えばJIS K6726で定める試験法により測定することができる。
また、前記保護層の結着樹脂の鹸化度は、90%以上98%未満であり、95〜97%が好ましい。前記鹸化度が98%以上であると、高せん断速度領域での粘度変化の変極点が1.0×10sec−1未満となり波状の塗布ムラが発生する。一方、前記鹸化度が90%未満であると、結着樹脂自体の品質が劣化してしまい、結着樹脂の溶解性の低下、保護層として十分な機能が得られなくなるなどの不具合が生じる。
ここで、前記保護層の結着樹脂の鹸化度は、例えばJIS K6726で定める試験法により測定することができる。
なお、前記保護層の結着樹脂の重合度及び鹸化度については、上述した測定方法により測定することができるが、結着樹脂を架橋剤等により架橋させた場合であっても、特定の方法で架橋物を分解することによって、架橋前の結着樹脂の重合度、及び鹸化度を測定することが可能である。
前記ジアセトン変性ポリビニルアルコールは、例えばジアセトン基を含むビニルモノマーと、脂肪酸ビニルエステルとを共重合して得られた重合体を鹸化する等の公知の方法により製造することができる。前記ジアセトン基を有するビニルモノマーとしては、例えばジアセトンアクリルアミド、メタジアセトンアクリルアミドなどが挙げられる。前記脂肪酸ビニルエステルとしては、例えば蟻酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルなどが挙げられ、これらの中でも、酢酸ビニルが特に好ましい。
また、前記ジアセトン変性ポリビニルアルコールは、共重合可能なビニルモノマーを共重合させたものであってもよい。このような共重合可能なビニルモノマーとしては、例えばアクリル酸エステル、ブタジエン、エチレン、プロピレン、アクリル酸、メタアクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸などが挙げられる。
前記ジアセトン変性ポリビニルアルコール中の反応性カルボニル基の含有量を示す変性度も、上述した重合度及び鹸化度と同様に波状のムラの発生に影響しており、変性度を高くすることで、波状のムラは改善される。前記変性度は前記ジアセトン変性ポリビニルアルコール中において0.5〜20モル%が好ましく、塗布均一性、及び耐水性の点から2〜10モル%がより好ましい。前記変性度が0.5モル%未満であると、耐水性が実用上不十分となってしまうことがあり、20モル%を超えると、耐水性向上効果が見られなく、経済的に不利になってしまうことがある。
前記保護層塗布液を感熱発色層上に塗布する方法としては、ロッドブレード法、ロールブレード法などの塗工時に高せん断速度をかけることができる塗工法が好適である。
前記ロッドブレード法又はロールブレード法では、感熱発色層上に塗布された保護層塗布液がバー(ブレード)により削り落とされる際に、保護層塗布液が感熱発色層とバーとの間にできる数μm〜数十μmの狭い間隔を通り抜ける。このとき、保護層塗布液は高いせん断速度を受け、塗布面に波状のムラが発生するおそれがある。
前記保護層塗布液がバーにより削り落とされる際に受けるせん断速度は、塗布速度に比例し、感熱発色層とバーとの間隔に反比例する。そして、前記結着樹脂は、一定以上の高せん断速度を受けると瞬間的に固体状の物性を示す。この物性は、保護層塗布液中の結着樹脂においても当てはまり、結着樹脂の固体化する物性により波状の塗布ムラが発生する。また、生産性を向上させるために保護層塗布液を高速塗布する際には、該保護層塗布液がより高いせん断速度を受けることとなるので、波状の塗布ムラの発生程度が更に悪化して、高速塗布を行うことが困難となる。
このような波状の塗布ムラ発生の改善方法として、保護層塗布液中の結着樹脂が高せん断速度を受けても液状の物性を保持していれば、波状の塗布ムラは発生しないので、高せん断速度領域において液状の物性を保持している程度を評価することが有効である。このような評価方法として高せん断速度領域での粘度測定がある。これは、結着樹脂の粘度を高せん断速度領域で測定する際に、せん断速度を大きくしていくと結着樹脂の粘度は徐々に低下していくが、結着樹脂固有のせん断速度を境として、それ以上のせん断速度では粘度が上昇する。このとき、最も粘度が低くなった点を変極点と呼び、この変極点でのせん断速度によって結着樹脂の波状の塗布ムラの発生の程度を評価することができる。この変極点を境として、結着樹脂は溶液物性から固体物性に変化していると考えられる。そこで変極点の現れるせん断速度がより高ければ高いほど、高せん断速度を受ける環境においても波状の塗布ムラの発生がなく、塗布可能である。
ここで、前記結着樹脂の高せん断速度領域での粘度変化は、測定装置として日本シーベルヘグナー株式会社製「HVA−6」を使用し、結着樹脂を固形分で13質量%含有する溶液(例えば水)を、温度30℃の環境下、高せん断領域での粘度変化を測定した。実際に、結着樹脂1(ジアセトン変性ポリビニルアルコール、重合度2,000、鹸化度99.0%)、結着樹脂2(ジアセトン変性ポリビニルアルコール、重合度1,700、鹸化度96.5%)の測定結果を図1に示す。
図1の結果から、本発明の保護層用結着樹脂の重合度及び鹸化度の要件を満たす結着樹脂2は、高せん断速度領域での粘度変化の変極点が1.0×10sec−1以上であるのに対し、本発明の保護層用結着樹脂の重合度及び鹸化度の要件を満たさない結着樹脂1は、高せん断速度領域での粘度変化の変極点が1.0×10sec−1未満であることが認められる。
したがって保護層用結着樹脂を固形分で13質量%含有する溶液における、温度30℃下、高せん断速度領域での粘度変化の変極点が1.0×10sec−1以上であるという要件を満たすことにより、高せん断速度を受ける条件においても波状の塗布ムラの発生がなく、良好な塗布が可能である。
前記保護層に用いる結着樹脂として、重合度及び鹸化度の異なるジアセトン変性ポリビニルアルコールと併用する場合には、混合樹脂の重合度が1,000〜1,800、及び鹸化度90%以上98%未満を満たすか、又は混合樹脂溶液の高せん断速度領域での粘度変化の変極点が1.0×10sec−1以上を満たすことが好ましい。
また、混合樹脂の重合度が1,000〜1,800、及び鹸化度90%以上98%未満を満たすか、又は混合樹脂溶液の高せん断速度領域での粘度変化の変極点が1.0×10sec−1以上を満たす範囲であれば、保護層の品質を損なわない程度で必要に応じてジアセトン変性ポリビニルアルコール以外の他の結着樹脂を併用することも可能である。前記他の結着樹脂としては、例えば無変性ポリビニルアルコール、カルボキシ変性ポリビニルアルコール、アセトアセチル変性ポリビニルアルコール、スルフォニル変性ポリビニルアルコール、シラノール変性ポリビニルアルコール、エポキシ変性ポリビニルアルコールなどが挙げられる。
なお、前記保護層の結着樹脂は、保護層塗布液のみならず、後述する感熱発色層塗布液、及びバック層塗布液に用いても同様に、波状の塗布ムラが発生しない良好な塗布面が得られるので、これらにも好適に用いられる。
−架橋剤−
前記架橋剤としては、ヒドラジン架橋剤が好適に用いられる。該ヒドラジン架橋剤としては、ヒドラジド基を有すれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えばカルボヒドラジド、蓚酸ジヒドラジド、蟻酸ヒドラジド、酢酸ヒドラジド、マロン酸ジヒドラジド、コハク酸ジヒドラジド、アジピン酸ジヒドラジド、アゼライン酸ヒドラジド、セバシン酸ジヒドラジド、ドデカン二酸ジヒドラジド、マレイン酸ジヒドラジド、フマル酸ヒドラジド、イタコン酸ジヒドラジド、安息香酸ヒドラジド、グルタル酸ジヒドラジド、ジグリコール酸ヒドラジド、酒石酸ジヒドラジド、リンゴ酸ジヒドラジド、イソフタル酸ヒドラジド、テレフタル酸ジヒドラジド、2,7−ナフトエ酸ジヒドラジド、ポリアクリル酸ヒドラジドなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、耐水性や安全性の面からアジピン酸ジヒドラジドが特に好ましい。
前記架橋剤の前記保護層塗布液中における添加量は、架橋剤の官能基の変性量、種類によっても異なるが、前記結着樹脂100質量部に対して0.1〜20質量部が好ましく、1〜10質量部がより好ましい。
−充填剤−
前記充填剤としては、無機微粒子又は有機微粒子が用いられる。前記無機微粒子としては、例えば二酸化ケイ素、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸亜鉛、無定形シリカ等のケイ酸塩;酸化亜鉛、酸化アルミニウム、二酸化チタン、水酸化アルミニウム、硫酸バリウム、タルク、クレー、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウムなどが挙げられる。前記有機微粒子としては、例えばナイロン樹脂フィラー、スチレン−メタクリル酸共重合体フィラー、ポリスチレン樹脂フィラー、尿素・ホルマリン樹脂フィラー、生デンプン粒子などが挙げられる。
前記充填剤の前記保護層塗布液における添加量は、充填剤の種類などによっても異なるが、前記結着樹脂100質量部に対して50〜500質量部が好ましい。
前記保護層は、感熱発色層上に保護層塗布液を塗布して、保護層を形成する方法が好適であり、その詳細については、後述する感熱記録材料の製造方法において説明する。
前記保護層の乾燥後の付着量としては、0.5〜5.0g/mが好ましく、1.5〜3.5g/mがより好ましい。
<感熱発色層>
前記感熱発色層は、少なくともロイコ染料、顕色剤、及び結着樹脂を含有してなり、更に必要に応じてその他の成分を含有してなる。
−ロイコ染料−
前記ロイコ染料としては、特に制限はなく、感熱記録材料に使用されているものの中から目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、トリフェニルメタン系、フルオラン系、フェノチアジン系、オーラミン系、スピロピラン系、インドリノフタリド系等の染料のロイコ化合物が好適に挙げられる。
前記ロイコ染料の具体例としては、例えば、2−アニリノ−3−メチル−6−ジブチルアミノフルオラン、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−フタリド、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリド(別名クリスタルバイオレットラクトン)、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジエチルアミノフタリド、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−クロルフタリド、3,3−ビス(p−ジブチルアミノフェニル)フタリド、3−シクロヘキシルアミノ−6−クロルフルオラン、3−ジメチルアミノ−5,7−ジメチルフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−クロロフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−メチルフルオラン、3−ジエチルアミノ−7,8−ベンズフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−クロルフルオラン、3−(N−p−トリル−N−エチルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、2−{N−(3’−トリフルオルメチルフェニル)アミノ}−6−ジエチルアミノフルオラン、2−{3,6−ビス(ジエチルアミノ)−9−(o−クロルアニリノ)キサンチル安息香酸ラクタム}、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(m−トリクロロメチルアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(o−クロルアニリノ)フルオラン、3−ピロリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジ−n−ブチルアミノ−7−o−クロルアニリノ)フルオラン、3−N−メチル−N,n−アミルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−N−メチル−N−シクロヘキシルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N,N−ジエチルアミノ)−5−メチル−7−(N,N−ジベンジルアミノ)フルオラン、ベンゾイルロイコメチレンブルー、6’−クロロ−8’−メトキシ−ベンゾインドリノ−スピロピラン、6’−ブロモ−3’−メトキシ−ベンゾインドリノ−スピロピラン、3−(2’−ヒドロキシ−4’−ジメチルアミノフェニル)−3−(2’−メトキシ−5’クロルフェニル)フタリド、3−(2’−ヒドロキシ−4’−ジメチルアミノフェニル)−3−(2’−メトキシ−5’−ニトロフェニル)フタリド、3−(2’−ヒドロキシ−4’−ジエチルアミノフェニル)−3−(2’−メトキシ−5’−メチルフェニル)フタリド、3−(2’−メトキシ−4’−ジメチルアミノフェニル)−3−(2’−ヒドロキシ−4’−クロル−5’−メチルフェニル)フタリド、3−(N−エチル−N−テトラヒドロフルフリル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−N−エチル−N−(2−エトキシプロピル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−N−メチル−N−イソブチル−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−モルホリノ−7−(N−プロピル−トリフルオロメチルアニリノ)フルオラン、3−ピロリジノ−7−トリフルオロメチルアニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−5−クロロ−7−(N−ベンジル−トリフルオロメチルアニリノ)フルオラン、3−ピロリジノ−7−(ジ−p−クロルフェニル)メチルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−5−クロル−7−(α−フェニルエチルアミノ)フルオラン、3−(N−エチル−p−トルイジノ)−7−(α−フェニルエチルアミノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(o−メトキシカルボニルフェニルアミノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−5−メチル−7−(α−フェニルエチルアミノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−ピペリジノフルオラン、2−クロロ−3−(N−メチルトルイジノ)−7−(p−n−ブチルアニリノ)フルオラン、3−ジ−n−ブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3,6−ビス(ジメチルアミノ)フルオレンスピロ(9,3’)−6’−ジメチルアミノフタリド、3−(N−ベンジル−N−シクロヘキシルアミノ)−5,6−ベンゾ−7−α−ナフチルアミノ−4’−プロモフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−クロル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−メシチジノ−4’,5’−ベンゾフルオラン、3−N−メチル−N−イソプロピル−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−N−エチル−N−イソアミル−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(2’,4’−ジメチルアニリノ)フルオラン、3−モルホリノ−7−(N−プロピル−トリフルオロメチルアニリノ)フルオラン、3−ピロリジノ−7−トリフルオロメチルアニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−5−クロロ−7−(N−ベンジル−トリフルオロメチルアニリノ)フルオラン、3−ピロリジノ−7−(ジ−p−クロルフェニル)メチルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−5−クロル−(α−フェニルエチルアミノ)フルオラン、3−(N−エチル−p−トルイジノ)−7−(α−フェニルエチルアミノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(o−メトキシカルボニルフェニルアミノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−5−メチル−7−(α−フェニルエチルアミノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−ピベリジノフルオラン、2−クロロ−3−(N−メチルトルイジノ)−7−(p−N−ブチルアニリノ)フルオラン、3,6−ビス(ジメチルアミノ)フルオレンスピロ(9,3’)−6’−ジメチルアミノフタリド、3−(N−ベンジル−N−シクロヘキシルアミノ)−5,6−ベンゾ−7−α−ナフチルアミノ−4’−ブロモフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−クロル−7−アニリノフルオラン、3−N−エチル−N−(−2−エトキシプロピル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−N−エチル−N−テトラヒドロフルフリルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−メシチジノ−4’,5’−ベンゾフルオラン、3−p−ジメチルアミノフェニル)−3−{1,1−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)エチレン−2−イル}フタリド、3−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−{1,1−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)エチレン−2−イル}−6−ジメチルアミノフタリド、3−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−(1−p−ジメチルアミノフェニル−1−フェニルエチレン−2−イル)フタリド、3−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−(1−p−ジメチルアミノフェニル−1−p−クロロフェニルエチレン−2−イル)−6−ジメチルアミノフタリド、3−(4’−ジメチルアミノ−2’−メトキシ)−3−(1”−p−ジメチルアミノフェニル−1”−p−クロロフェニル−1”,3”−ブタジエン−4”−イル)ベンゾフタリド、3−(4’−ジメチルアミノ−2’−ベンジルオキシ)−3−(1”−p−ジメチルアミノフェニル−1”−フェニル−1”,3”−ブタジエン−4”−イル)ベンゾフタリド、3−ジメチルアミノ−6−ジメチルアミノ−フルオレン−9−スピロ−3’−(6’−ジメチルアミノ)フタリド、3,3−ビス(2−(p−ジメチルアミノフェニル)−2−p−メトキシフェニル)エテニル)−4,5,6,7−テトラクロロフタリド、3−ビス{1,1−ビス(4−ピロリジノフェニル)エチレン−2−イル}−5,6−ジクロロ−4,7−ジプロモフタリド、ビス(p−ジメチルアミノスチリル)−1−ナフタレンスルホニルメタン、ビス(p−ジメチルアミノスチリル)−1−p−トリルスルホニルメタンなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
−顕色剤−
前記顕色剤としては、前記ロイコ染料を発色させる電子受容性の種々の化合物、又は酸化剤等が挙げられる。このような顕色剤としては、特に制限はなく、公知のものの中から目的に応じて適宜選択することができるが、例えば4,4’−イソプロピリデンビスフェノール、4,4’−イソプロピリデンビス(o−メチルフェノール)、4,4’−セカンダリーブチリデンビスフェノール、4,4’−イソプロピリデンビス(2−ターシャリーブチルフェノール)、p−ニトロ安息香酸亜鉛、1,3,5−トリス(4−ターシャリーブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)イソシアヌル酸、2,2−(3,4’−ジヒドロキシジフェニル)プロパン、ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)スルフィド、4−{β−(p−メトキシフェノキシ)エトキシ}サリチル酸、1,7−ビス(4−ヒドロキシフェニルチオ)−3,5−ジオキサヘプタン、1,5−ビス(4−ヒドロキシフェニチオ)−5−オキサペンタン、フタル酸モノベンジルエステルモノカルシウム塩、4,4’−シクロヘキシリデンジフェノール、4,4’−イソプロピリデンビス(2−クロロフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−ターシャリーブチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス(6−ターシャリーブチル−2−メチル)フェノール、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−ターシャリーブチルフェニル)ブタン、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタン、4,4’−チオビス(6−ターシャリーブチル−2−メチル)フェノール、4,4’−ジフェノールスルホン、4−イソプロポキシ−4’−ヒドロキシジフェニルスルホン(4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン)、4−ベンジロキシ−4’−ヒドロキシジフェニルスルホン、4,4’−ジフェノールスルホキシド、p−ヒドロキシ安息香酸イソプロピル、p−ヒドロキシ安息香酸ベンジル、プロトカテキユ酸ベンジル、没食子酸ステアリル、没食酸ラウリル、没食子酸オクチル、1,3−ビス(4−ヒドロキシフェニルチオ)−プロパン、N,N’−ジフェニルチオ尿素、N,N’−ジ(m−クロロフェニル)チオ尿素、サリチルアニリド、ビス−(4−ヒドロキシフェニル)酢酸メチルエステル、ビス−(4−ヒドロキシフェニル)酢酸ベンジルエステル、1,3−ビス(4−ヒドロキシクミル)ベンゼン、1,4−ビス(4−ヒドロキシクミル)ベンゼン、2,4’−ジフェノールスルホン、2,2’−ジアリル−4,4’−ジフェノールスルホン、3,4−ジヒドロキシフェニル−4’−メチルジフェニルスルホン、1−アセチルオキシ−2−ナフトエ酸亜鉛、2−アセチルオキシ−1−ナフトエ酸亜鉛、2−アセチルオキシ−3−ナフトエ酸亜鉛、α,α−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−α−メチルトルエン、チオシアン酸亜鉛のアンチピリン錯体、テトラブロモビスフェノールA、テトラブロモビスフェノールS、4,4’−チオビス(2−メチルフェノール)、4,4’−チオビス(2−クロロフェノール)などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記顕色剤の含有量は、前記ロイコ染料1質量部に対し1〜20質量部が好ましく、2〜10質量部がより好ましい。
−結着樹脂−
前記結着樹脂としては、前記保護層と同じジアセトン変性ポリビニルアルコールを用いることができる。また、前記保護層と同じジアセトン変性ポリビニルアルコール以外にも他の結着樹脂を適宜選択して使用したり、更に他の結着樹脂を併用して用いることもできる。前記他の結着樹脂としては、例えば、ポリビニルアルコール樹脂、澱粉又はその誘導体;ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース等のセルロース誘導体;ポリアクリル酸ソーダ、ポリビニルピロリドン、アクリルアミド−アクリル酸エステル共重合体、アクリルアミド−アクリル酸エステル−メタクリル酸三元共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体アルカリ塩、イソブチレン−無水マレイン酸共重合体アルカリ塩、ポリアクリルアミド、アルギン酸ソーダ、ゼラチン、カゼイン等の水溶性高分子;ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸エステル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリブチルメタクリレート、エチレン−酢酸ビニル共重合体等のエマルジョン;スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−ブタジエン−アクリル系共重合体等のラテックスなどが挙げられる。
また、前記感熱発色層には、感度向上剤として種々の熱可融性物質を添加することができる。なお、惣菜等の用途向けに耐熱性が要求される場合には、できるだけ添加しないか、又は融点が100℃以上の化合物を選択して使用することが好ましい。前記熱可融性物質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えばステアリン酸、ベヘン酸等の脂肪酸類;ステアリン酸アミド、パルチミン酸アミド等の脂肪酸アミド類;ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸カルシウム、パルチミン酸亜鉛、ベヘン酸亜鉛等の脂肪酸金属塩類;p−ベンジルビフェニル、ターフェニル、トリフェニルメタン、p−ベンジルオキシ安息香酸ベンジル、β−ベンジルオキシナフタレン、β−ナフトエ酸フェニル、1−ヒドロキシ−2−ナフト酸フェニル、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸メチル、ジフェニルカーボネート、グレヤコールカーボネート、テレフタル酸ジベンジル、テレフタル酸ジメチル、1,4−ジメトキシナフタレン、1,4−ジエトキシナフタレン、1,4−ジベンジロキシナフタレン、1,2−ジフェノキシエタン、1,2−ビス(3−メチルフェノキシ)エタン、1,2−ビス(4−メチルフェノキシ)エタン、1,4−ジフェノキシ−2−ブテン、1,2−ビス(4−メトキシフェニルチオ)エタン、ジベンゾイルメタン、1,4−ジフェニルチオブタン、1,4−ジフェニルチオ−2−ブテン、1,3−ビス(2−ビニルオキシエトキシ)ベンゼン、1,4−ビス(2−ビニルオキシエトキシ)ベンゼン、p−(2−ビニルオキシエトキシ)ビフェニル、p−アリールオキシビフェニル、p−プロパギルオキシビフェニル、ジベンゾイルオキシメタン、ジベンゾイルオキシプロパン、ジベンジルジスルフィド、1,1−ジフェニルエタノール、1,1−ジフェニルプロパノール、p−ベンジルオキシベンジルアルコール、1,3−フェノキシ−2−プロパノール、N−オクタデシルカルバモイル−p−メトキシカルボニルベンゼン、N−オクタデシルカルバモイルベンゼン、1,2−ビス(4−メトキシフェノキシ)プロパン、1,5−ビス(4−メトキシフェノキシ)−3−オキサペンタン、シュウ酸ジベンジル、シュウ酸ビス(4−メチルベンジル)、シュウ酸ビス(4−クロロベンジル)などが挙げられる。
また、前記感熱発色層には、必要に応じて補助添加剤として、電子受容性であるが発色能力の比較的少ない種々のヒンダードフェノール化合物、又はヒンダードアミン化合物を添加してもよい。これらの具体例としては、2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−ターシャリーブチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス(6−ターシャリーブチル−2−メチルフェノール)、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−ターシャリーブチルフェニル)ブタン、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタン、4,4’−チオビス(6−ターシャリーブチル−2−メチルフェノール)、テトラブロモビスフェノールA、テトラブロモビスフェノールS、4,4」チオビス(2−メチルフェノール)、4,4’−チオビス(2−クロロフェノール)、テトラキス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、テトラキス(1,2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレートなどが挙げられる。
前記感熱発色層には、更に必要に応じて、各種補助添加成分、例えば、界面活性剤、滑剤、填料等を併用することができる。該滑剤としては、例えば、高級脂肪酸又はその金属塩、高級脂肪酸アミド、高級脂肪酸エステル、動物性ワックス、植物性ワックス、鉱物性ワックス、石油系ワックスなどが挙げられる。
前記填料としては、例えば、炭酸カルシウム、シリカ、酸化亜鉛、酸化チタン、水酸化アルミニウム、水酸化亜鉛、硫酸バリウム、クレー、カオリン、タルク、表面処理されたカルシウム、表面処理されたシリカ等の無機系微粉末;尿素−ホルマリン樹脂、スチレン−メタクリル酸共重合体、ポリスチレン樹脂、塩化ビニリデン樹脂等の有機系微粉末などが挙げられる。
前記感熱発色層は、特に制限はなく、一般に知られている方法により形成することができ、例えば、前記ロイコ染料及び顕色剤を、結着樹脂、その他の成分と共に、ボールミル、アトライター、サンドミル等の分散機により、分散粒径が0.1〜3μmになるまで粉砕分散した後、必要に応じて填料、熱可融性物質分散液等と共に、混合して感熱発色層塗布液を調製し、該感熱発色層塗布液を支持体上に塗布し、乾燥させることによって感熱発色層を形成することができる。
前記感熱発色層の乾燥後の付着量は、前記感熱発色層の組成や感熱記録材料の用途等により異なり一概には規定できないが、1〜20g/mが好ましく、3〜10g/mがより好ましい。
<支持体>
前記支持体としては、材料、形状、構造、大きさ等については特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、前記形状としては、例えば、シート状、ロール状、平板状などが挙げられ、前記構造としては、単層構造であってもいし、積層構造であってもよく、前記大きさとしては、前記感熱記録材料の大きさ等に応じて適宜選択することができる。前記材料としては、プラスチックフィルム、合成紙フィルム、上質紙、古紙パルプ、再生紙、片艶紙、耐油紙、コート紙、アート紙、キャストコート紙、微塗工紙、樹脂ラミネート紙、などが挙げられる。
前記支持体の厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、30〜2,000μmが好ましく、50〜1,000μmがより好ましい。
本発明の感熱記録材料の層構成としては、支持体と、該支持体上に感熱発色層を設け、該感熱発色層上に保護層を設けた態様が好ましく、また、支持体の感熱発色層を有さない側の面(裏面)にバック層を有することがより好ましい。更に、支持体と感熱発色層の間にアンダー層を形成してもよい。なお、これらの各層は単層であっても複数層であってもよい。
<バック層>
前記バック層は、少なくとも結着樹脂を含有してなり、更に必要に応じてその他の成分を含有してなる。
前記結着樹脂としては、保護層と同じジアセトン変性ポリビニルアルコールを用いることができる。前記保護層と同じジアセトン変性ポリビニルアルコール以外にもその他の結着樹脂を併用することもできる。前記その他の結着樹脂としては、例えば、ポリビニルアルコール樹脂、澱粉又はその誘導体、メトキシセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース等のセルロース誘導体;ポリアクリル酸ソーダ、ポリビニルピロリドン、アクリルアミド−アクリル酸エステル共重合体、アクリルアミド−アクリル酸エステル−メタクリル酸三元共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体アルカリ塩、イソブチレン−無水マレイン酸共重合体アルカリ塩、ポリアクリルアミド、アルギン酸ソーダ、ゼラチン、カゼインなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記バック層には、必要に応じて耐水化剤を含有することが好ましい。該耐水化剤としては、例えばホルマリン、グリオキザール、クロム明ばん、メラミン樹脂、メラミン−ホルマリン樹脂、ポリアミド、ポリアミド−エピクロルヒドリン樹脂、ヒドラジンヒドラジド化合物などが挙げられる。
更に必要に応じて無機フィラー、有機フィラー等の充填剤、界面活性剤、熱可融性物質、滑剤、その他の助剤をバック層中に用いることができる。
前記バック層の形成方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、支持体上にバック層塗布液を塗布して、バック層を形成する方法が好適である。前記塗布方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ブレードコート法、グラビアコート法、グラビアオフセットコート法、バーコート法、ロールコート法、ナイフコート法、エアナイフコート法、コンマコート法、Uコンマコート法、AKKUコート法、スムージングコート法、マイクログラビアコート法、リバースロールコート法、4本乃至5本ロールコート法、ディップコート法、カーテンコート法、スライドコート法、ダイコート法、などが挙げられる。
前記塗布の後、必要に応じて乾燥させてもよく、該乾燥の温度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、30〜250℃が好ましい。
前記バック層の乾燥後の付着量としては、0.1〜4.0g/mが好ましく、0.2〜3.0g/mがより好ましい。
<感熱記録ラベル>
前記感熱記録材料としての感熱記録ラベルは、第1形態では、支持体の感熱発色層を有さない側の面(うら面)上に、粘着剤層と、該粘着剤層表面に剥離紙を有してなり、更に必要に応じてその他の構成を有してなる。なお、うら面上には、バック層面も含まれる。
前記粘着剤層の材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ユリア樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、酢酸ビニル系樹脂、酢酸ビニル−アクリル系共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アクリル系樹脂、ポリビニルエーテル系樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル系共重合体、ポリスチレン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリアミド系樹脂、塩素化ポリオレフィン系樹脂、ポリビニルブチラール系樹脂、アクリル酸エステル系共重合体、メタクリル酸エステル系共重合体、天然ゴム、シアノアクリレート系樹脂、シリコーン系樹脂、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用しても構わない。
前記感熱記録ラベルは、第2形態では、支持体の感熱発色層を有さない側の面(うら面)上に、加熱によって粘着性を発現する感熱粘着層を有してなり、更に必要に応じてその他の構成を有してなる。なお、うら面上には、バック層面も含まれる。
前記感熱粘着層は、熱可塑性樹脂及び熱溶融性物質を含有してなり、更に必要に応じて粘着付与剤を含有してなる。
前記熱可塑性樹脂は、粘着力、及び接着力を付与するものである。前記熱溶融性物質は、常温では固体であるため、樹脂に可塑性は与えないが、加熱により溶融して樹脂を膨潤乃至軟化させて粘着性を発現させるものである。また、前記粘着付与剤は粘着性を向上させる働きを有するものである。
このような感熱記録ラベルは、ポスラベル、物流ラベル等への適用が可能となり、使用用途が広がり、また剥離紙を有しないものは環境性にも優れたものである。
<感熱記録磁気紙>
前記感熱記録材料としての感熱記録磁気紙は、支持体の感熱発色層を有さない側の面(うら面)上に、磁気記録層を有してなり、更に必要に応じてその他の構成を有してなる。なお、うら面上には、バック層面も含まれる。
前記磁気記録層としては、例えば、酸化鉄、バリウムフェライト等と、塩化ビニル系樹脂、ウレタン系樹脂、ナイロン系樹脂等とを用いて、支持体上に塗工形成されるか、又は蒸着、スパッタリング等の方法により形成することができる。
前記磁気記録層は、支持体における該感熱発色層とは反対側の面に設けることが好ましいが、支持体と該感熱発色層との間、該感熱発色層上の一部に設けてもよい。
このような感熱記録磁気紙は、鉄道、新幹線、地下鉄等の乗車券などへの適用が可能となり、使用用途が広がる。
(感熱記録材料の製造方法)
本発明の感熱記録材料の製造方法は、保護層形成工程を含んでなり、更に必要に応じてその他の工程を含んでなる。
前記保護層形成工程は、重合度が1,000〜1,800であり、かつ鹸化度が90%以上98%未満である結着樹脂を少なくとも含有する保護層塗布液をロッドブレード法及びロールブレード法のいずれかで塗布して、保護層を形成する工程である。
前記結着樹脂としては、ジアセトン変性ポリビニルアルコール樹脂を含有することが好ましい。
前記保護層塗布液を塗布する方法としては、ロッドブレード法、ロールブレード法などの塗工時に高せん断速度をかけることができる塗工法が好適に用いられる。
前記ロッドブレード法は、なんらかの方法で支持体上の感熱発色層上に転移した保護層塗布液をブレードにより削り落として計量し、塗布面を平坦化する塗布方法である。ブレード(バー)としては直径10〜12mmのクロムメッキなどの方法で表面処理した丸いメタリングバーを使用する。このようなメタリングバーはゴム弾性のあるプラスチックヘッドの中に嵌め、支持体の走行方向に回転させて使用する。
前記ロールブレード法は、なんらかの方法で支持体上の感熱発色層上に保護層塗布液を転移してから、外径6〜10mmのロッドの周りに0.1〜0.8mmの太さのピアノ線又はステンレス線を密に巻いたもので、過剰の保護層塗布液を削り落とす塗布方法である。なお、ロッドにワイヤーを巻かない平棒なども使用することができる。
前記ロッドブレード法及びロールブレード法は、ブレード(バー)の形状は異なるものの、支持体上の感熱発色層上に塗布した保護層塗布液をバー状のもので削り落とすという塗工原理においては、いずれの方法においても同じである。
なお、前記ロッドブレード法及びロールブレード法については、例えば「コーティングのすべて」株式会社加工技術研究会発行などに詳細に記載されている。
前記保護層塗布液の塗布速度は、300m/min以上が好ましく、500m/min以上がより好ましく、700〜1,000m/minが更に好ましい。このように高速塗布することによって、生産性が向上し、このように高速塗布しても波状のムラが発生しないものである。
前記塗布の後、必要に応じて乾燥させてもよく、該乾燥温度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、100〜250℃が好ましい。
前記その他の工程としては、例えば感熱発色層形成工程、バック層形成工程、アンダー層形成工程などが挙げられる。
本発明の感熱記録材料の形状としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、ラベル状、シート状、ロール状、などが挙げられる。
また、本発明の感熱記録材料を用いた記録方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば熱ペン、サーマルヘッド、レーザー加熱等が挙げられる。
本発明の感熱記録材料は、印字ムラ及び印刷ムラの発生がなく、耐油性、耐可塑剤性等のバリア性に優れ、印刷性が良好であるので、例えば生鮮食料品、弁当、惣菜用等のPOS分野;図書、文書等の複写分野;ファクシミリ等の通信分野;券売機、レシート、領収書等の発券分野;航空機業界のバッゲージ用タグなどの各種分野に幅広く好適に用いられる。
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明は、これらの実施例に何ら限定されるものではない。
以下の実施例及び比較例において、「結着樹脂の重合度」、「結着樹脂の鹸化度」、及び「結着樹脂溶液の高せん断速度領域での粘度変化の変極点」は、以下のようにして測定した。
<結着樹脂の重合度の測定>
結着樹脂の重合度は、JIS K6726にて定める試験法により測定した。
<結着樹脂の鹸化度の測定>
結着樹脂の鹸化度は、JIS K6726にて定める試験法により測定した。
<結着樹脂溶液の高せん断速度領域での粘度変化の変極点>
測定装置として日本シーベルヘグナー株式会社製「HVA−6」を使用し、測定対象である結着樹脂を固形分で13質量%含有する水溶液を、温度30℃の環境下、高せん断領域での粘度変化を測定し、粘度変化の変極点を求めた。
(実施例1)
−感熱記録材料の作製−
(1)染料分散液(A液)の調製
下記の組成をサンドミルで平均粒子径が0.5μmになるまで分散して、染料分散液(A液)を調製した。
・2−アニリノ−3−メチル−6−ジブチルアミノフルオラン・・・20質量部
・ポリビニルアルコールの10質量%水溶液・・・20質量部
・水・・・60質量部
(2)B液の調製
下記の組成をボールミルで平均粒子径が1.5μmになるまで分散して、B液を調製した。
・水酸化アルミニウムフィラー・・・20質量部
・4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン・・・20質量部
・ポリビニルアルコールの10質量%水溶液・・・20質量部
・水・・・40質量部
(3)C液の調製
下記の組成をボールミルで平均粒子径が1.5μmになるまで分散して、C液を調製した。
・水酸化アルミニウムフィラー・・・100質量部
・ポリビニルアルコール水溶液(固形分=10質量%)・・・20質量部
・水・・・40質量部
(4)感熱発色層塗布液の調製
下記の組成を混合して、感熱発色層塗布液を調製した。
・上記A液・・・20質量部
・上記B液・・・60質量部
・ジアセトン変性ポリビニルアルコール水溶液(重合度2,000、鹸化度=99.0%、変性度=4.0モル%、固形分=10質量%)・・・30質量部
・ジオクチルスルホコハク酸水溶液(固形分=5質量%)・・・1質量部
(5)保護層塗布液の調製
下記の組成を混合して、保護層塗布液を調製した。
・上記C液・・・60質量部
・ジアセトン変性ポリビニルアルコール水溶液(重合度1,800、鹸化度=97.5%、変性度=4.0モル%、固形分=10質量%)・・・100質量部
・アジピン酸ジヒドラジド水溶液(固形分=10質量%)・・・10質量部
・ジオクチルスルホコハク酸水溶液(固形分=5質量%)・・・1質量部
(6)バック層塗布液の調製
下記の組成を混合して、バック層塗布液を調製した。
・カオリンフィラー・・・100質量部
・ジアセトン変性ポリビニルアルコール水溶液(重合度2,000、鹸化度=99.0%、変性度=4.0モル%、固形分=10質量%)・・・100質量部
・アジピン酸ジヒドラジド水溶液(固形分=10質量%)・・・10質量部
次に、支持体として坪量60g/mの上質紙を用い、該上質紙上に、上記感熱発色層塗布液を、該感熱発色層塗布液に含まれる染料の乾燥付着量が0.5g/mになるように塗布し、乾燥させて、感熱発色層を形成した。この感熱発色層上に、上記保護層塗布液を塗布装置(Simu Tech International社製、ラボコーターCLC−6000)を用いて塗布速度800m/minで、乾燥付着量が3.0g/mになるように塗布し、乾燥させて、保護層を形成した。また、支持体の感熱発色層を有さない側の面に、上記バック層塗布液を乾燥付着量が1.5g/mになるように塗布し、乾燥させて、バック層を形成した。その後、スーパーキャレンダーにて処理し、実施例1の感熱記録材料を作製した。
(実施例2)
−感熱記録材料の作製−
実施例1において、保護層塗布液中のジアセトン変性ポリビニルアルコール水溶液(重合度=1,800、鹸化度=97.5%、変性度=4.0モル%、固形分=10質量%)を、ジアセトン変性ポリビニルアルコール水溶液(重合度=1,800、鹸化度=94.5%、変性度=4.0モル%、固形分=10質量%)に変えた以外は、実施例1と同様にして、実施例2の感熱記録材料を作製した。
(実施例3)
−感熱記録材料の作製−
実施例1において、保護層塗布液中のジアセトン変性ポリビニルアルコール水溶液(重合度=1,800、鹸化度=97.5%、変性度=4.0モル%、固形分=10質量%)を、ジアセトン変性ポリビニルアルコール水溶液(重合度=1,000、鹸化度=97.5%、変性度=4.0モル%、固形分=10質量%)に変えた以外は、実施例1と同様にして、実施例3の感熱記録材料を作製した。
(実施例4)
−感熱記録材料の作製−
実施例1において、保護層塗布液中のジアセトン変性ポリビニルアルコール水溶液(重合度=1,800、鹸化度=97.5%、変性度=4.0モル%、固形分=10質量%)を、ジアセトン変性ポリビニルアルコール水溶液(重合度=1,000、鹸化度=94.5%、変性度=4.0モル%、固形分=10質量%)に変えた以外は、実施例1と同様にして、実施例4の感熱記録材料を作製した。
(実施例5)
−感熱記録材料の作製−
実施例1において、保護層塗布液中のジアセトン変性ポリビニルアルコール水溶液(重合度=1,800、鹸化度=97.5%、変性度=4.0モル%、固形分=10質量%)を、ジアセトン変性ポリビニルアルコール水溶液(重合度=1,000、鹸化度=96.5%、変性度=4.0モル%、固形分=10質量%)に変えた以外は、実施例1と同様にして、実施例5の感熱記録材料を作製した。
(実施例6)
−感熱記録材料の作製−
実施例1において、保護層塗布液中のジアセトン変性ポリビニルアルコール水溶液(重合度=1,800、鹸化度=97.5%、変性度=4.0モル%、固形分=10質量%)を、ジアセトン変性ポリビニルアルコール水溶液(重合度=1,000、鹸化度=95.5%、変性度=4.0モル%、固形分=10質量%)に変えた以外は、実施例1と同様にして、実施例6の感熱記録材料を作製した。
(実施例7)
−感熱記録材料の作製−
実施例1において、保護層塗布液中のジアセトン変性ポリビニルアルコール水溶液(重合度=1,800、鹸化度=97.5%、変性度=4.0モル%、固形分=10質量%)を、ジアセトン変性ポリビニルアルコール水溶液(重合度=1,500、鹸化度=96.5%、変性度=4.0モル%、固形分=10質量%)に変えた以外は、実施例1と同様にして、実施例7の感熱記録材料を作製した。
(実施例8)
−感熱記録材料の作製−
実施例1において、保護層塗布液中のジアセトン変性ポリビニルアルコール水溶液(重合度=1,800、鹸化度=97.5%、変性度=4.0モル%、固形分=10質量%)を、ジアセトン変性ポリビニルアルコール水溶液(重合度=1,500、鹸化度=95.5%、変性度=4.0モル%、固形分=10質量%)に変えた以外は、実施例1と同様にして、実施例8の感熱記録材料を作製した。
(実施例9)
−感熱記録材料の作製−
実施例1において、保護層塗布液中のジアセトン変性ポリビニルアルコール水溶液(重合度=1,800、鹸化度=97.5%、変性度=4.0モル%、固形分=10質量%)を、ジアセトン変性ポリビニルアルコール水溶液(重合度=1,700、鹸化度=96.5%、変性度=4.0モル%、固形分=10質量%)に変え、更に、感熱発色層塗布液中のジアセトン変性ポリビニルアルコール水溶液(重合度=2,000、鹸化度=99.0%、変性度=4.0モル%、固形分=10質量%)を、ジアセトン変性ポリビニルアルコール水溶液(重合度=1,700、鹸化度=96.5%、変性度=4.0モル%、固形分=10質量%)に変えた以外は、実施例1と同様にして、実施例9の感熱記録材料を作製した。
(実施例10)
−感熱記録材料の作製−
実施例1において、保護層塗布液中のジアセトン変性ポリビニルアルコール水溶液(重合度=1,800、鹸化度=97.5%、変性度=4.0モル%、固形分=10質量%)を、ジアセトン変性ポリビニルアルコール水溶液(重合度=1,700、鹸化度=96.5%、変性度=4.0モル%、固形分=10質量%)に変え、更に、バック層塗布液中のジアセトン変性ポリビニルアルコール水溶液(重合度=2,000、鹸化度=99.0%、変性度=4.0モル%、固形分=10質量%)を、ジアセトン変性ポリビニルアルコール水溶液(重合度=1,700、鹸化度=96.5%、変性度=4.0モル%、固形分=10質量%)に変えた以外は、実施例1と同様にして、実施例10の感熱記録材料を作製した。
(比較例1)
−感熱記録材料の作製−
実施例1において、保護層塗布液中のジアセトン変性ポリビニルアルコール水溶液(重合度=1,800、鹸化度=97.5%、変性度=4.0モル%、固形分=10質量%)を、ジアセトン変性ポリビニルアルコール水溶液(重合度=2,000、鹸化度=99%、変性度=4.0モル%、固形分=10質量%)に変えた以外は、実施例1と同様にして、比較例1の感熱記録材料を作製した。
(比較例2)
−感熱記録材料の作製−
実施例1において、保護層塗布液中のジアセトン変性ポリビニルアルコール水溶液(重合度=1,800、鹸化度=97.5%、変性度=4.0モル%、固形分=10質量%)を、ジアセトン変性ポリビニルアルコール水溶液(重合度=2,000、鹸化度=89%、変性度=4.0モル%、固形分=10質量%)に変えた以外は、実施例1と同様にして、比較例2の感熱記録材料を作製した。
(比較例3)
−感熱記録材料の作製−
実施例1において、保護層塗布液中のジアセトン変性ポリビニルアルコール水溶液(重合度=1,800、鹸化度=97.5%、変性度=4.0モル%、固形分=10質量%)を、ジアセトン変性ポリビニルアルコール水溶液(重合度=1,600、鹸化度=98%、変性度=4.0モル%、固形分=10質量%)に変えた以外は、実施例1と同様にして、比較例3の感熱記録材料を作製した。
(比較例4)
−感熱記録材料の作製−
実施例1において、保護層塗布液中のジアセトン変性ポリビニルアルコール水溶液(重合度=1,800、鹸化度=97.5%、変性度=4.0モル%、固形分=10質量%)を、ジアセトン変性ポリビニルアルコール水溶液(重合度=900、鹸化度=99%、変性度=4.0モル%、固形分=10質量%)に変えた以外は、実施例1と同様にして、比較例4の感熱記録材料を作製した。
(比較例5)
−感熱記録材料の作製−
実施例1において、保護層塗布液中のジアセトン変性ポリビニルアルコール水溶液(重合度=1,800、鹸化度=97.5%、変性度=4.0モル%、固形分=10質量%)を、ジアセトン変性ポリビニルアルコール水溶液(重合度=900、鹸化度=89%、変性度=4.0モル%、固形分=10質量%)に変えた以外は、実施例1と同様にして、比較例5の感熱記録材料を作製した。
実施例1〜10及び比較例1〜5で用いた保護層塗布液中の結着樹脂の重合度、鹸化度、及び高せん断速度領域での粘度変化の変極点を表1に示す。
実施例1〜10及び比較例1〜5で用いた感熱発色層塗布液中の結着樹脂の重合度、鹸化度、及び高せん断速度領域での粘度変化の変極点を表2に示す。
実施例1〜10及び比較例1〜5で用いたバック層塗布液中の結着樹脂の重合度、鹸化度、及び高せん断速度領域での粘度変化の変極点を表3に示す。
Figure 2008094093
Figure 2008094093
Figure 2008094093
次に、得られた各保護層塗布液及び各感熱記録材料について、以下のようにして、諸特性を評価した。結果を表4に示す。また、評価結果から、下記基準に基づき、品質評価ランクを評価した。結果を表5に示す。
〔評価基準〕
A:品質的に優れているレベルである
B:品質的に劣るが問題ないレベルである
C:品質的に問題があるレベルである
<(1)塗布均一性(波の数)>
各保護層塗布液を塗布した後、波状のムラの発生数(波の数)を数えた(個/10mm)。波状のムラが発生しない(波状のムラの発生数が0)とは、保護層塗布液が均一に塗布されていることを意味する。また、波状のムラが発生する場合は、波状のムラの発生数は、ムラの程度が悪いほど1つあたりの波が大きくなるので、波の数が少ないほど程度は悪いことを示す。逆に、波状の程度が良いものは波が小さく、細かくなるので、波の数は多くなる。
<(2)塗布均一性(目視評価)>
各保護層塗布液を塗布した後、波状のムラの発生した程度を目視にて、下記基準で評価した。
〔評価基準〕
4:波状のムラ発生なし
3:多少のムラは発生するが、波の形状は認識できず、問題にならない程度である
2:波状のムラが発生する
1:波状のムラが強く発生する
<(3)表面印刷適性>
各感熱記録材料の感熱面側に、印刷適性試験機(石川島産業機械株式会社製、RI−2型)にて、紫外線(UV)硬化型インク(ダイキュア EX−2 14 紅 B6、大日本インキ化学工業株式会社製)をインク量1mLで使用し、印刷速度50m/minで印刷した後、紫外線(UV)照射器(東芝ライテック株式会社製、トスキュア2000)を使用し、搬送速度10m/minで2回通過させてインクを硬化させた。その後、マクベス濃度計RD−914のグリーンフィルターにて印刷濃度を測定した。
<(4)裏面印刷適性>
各感熱記録材料の裏面側に、印刷適性試験機(石川島産業機械株式会社製、RI−2型)にて、紫外線(UV)硬化型インク(ダイキュア EX−2 14 紅 B6、大日本インキ化学工業株式会社製)をインク量1mLで使用して、印刷速度50m/minで印刷した後、紫外線(UV)照射器(東芝ライテック株式会社製、トスキュア2000)を使用し、搬送速度10m/minで2回通過させてインクを硬化させた。その後、マクベス濃度計RD−914のグリーンフィルターにて印刷濃度を測定した。
<(5)最大発色濃度>
各感熱記録材料の最大発色濃度は、印字シミュレーター(大倉電機株式会社製)を用いて、エネルギー0.20〜1.20msで印字した後、画像部濃度をマクベス濃度計RD−914にて最大値を測定した。
<(6)耐油性>
各感熱記録材料の耐油性は、印字シミュレーター(大倉電機株式会社製)を用いて、エネルギー1.00msで印字した試験片表面に綿実油を適量塗った後、40℃で24時間放置した後の画像部濃度をマクベス濃度計RD−914にて測定した。
<(7)耐可塑剤性>
各感熱記録材料の耐可塑剤性は、印字シミュレーター(大倉電機株式会社製)を用いて、エネルギー1.00msで印字した試験片表面に、可塑剤を含有する塩化ビニル樹脂製ラップを貼り合わせた後、40℃で24時間放置した後の画像部濃度をマクベス濃度計RD−914にて測定した。
<(8)耐水性>
各感熱記録材料の耐水性は、印字シミュレーター(大倉電機株式会社製)を用いて、エネルギー1.00msで印字した試験片を、20℃環境下、水100mLの中に24時間浸し、試験後の画像部濃度をマクベス濃度計RD−914にて測定した。
Figure 2008094093
Figure 2008094093
表4及び表5の結果から、実施例1〜10の各感熱記録材料は、保護層に特定のジアセトン変性ポリビニルアルコールを用いているので、比較例1〜5に比べて、保護層塗布液の塗布時に波状のムラが発生せず、塗布均一性に優れ、印字ムラ及び印刷ムラの発生がなく、耐油性、耐水性、耐可塑剤性等のバリア性に優れていることが認められた。
また、保護層と同じジアセトン変性ポリビニルアルコールを感熱発色層に使用した実施例9の感熱記録材料は、実施例1〜8、実施例10、及び比較例1〜5に比べて、感熱発色層の塗布時に波状のムラが抑えられ、最大発色濃度が優れていることが認められた。
更に、保護層と同じジアセトン変性ポリビニルアルコールをバック層に使用した実施例10の感熱記録材料は、実施例1〜9、及び比較例1〜5に比べ、バック層の塗布時に波状のムラが抑えられ、うら面の印刷ムラの発生がなく優れていることが認められた。
本発明の感熱記録材料は、印字ムラ及び印刷ムラの発生がなく、耐油性、耐可塑剤性等のバリア性に優れ、印刷性が良好であるので、例えば生鮮食料品、弁当、惣菜用等のPOS分野;図書、文書等の複写分野;ファクシミリ等の通信分野;券売機、レシート、領収書等の発券分野;航空機業界のバッゲージ用タグなどの各種分野に好適に用いられる。
図1は、結着樹脂1(ジアセトン変性ポリビニルアルコール、重合度2,000、鹸化度99.0%)、及び結着樹脂2(ジアセトン変性ポリビニルアルコール、重合度1,700、鹸化度96.5%)の高せん断速度領域での粘度測定の結果を示すグラフである。

Claims (10)

  1. 支持体と、該支持体上に少なくともロイコ染料及び顕色剤を含有する感熱発色層と、該感熱発色層上に少なくとも結着樹脂を含有する保護層とを有してなり、
    前記保護層の結着樹脂がジアセトン変性ポリビニルアルコール樹脂を含有し、前記保護層の結着樹脂の重合度が1,000〜1,800であり、かつ該結着樹脂の鹸化度が90%以上98%未満であることを特徴とする感熱記録材料。
  2. 保護層の結着樹脂の重合度が1,500〜1,700であり、かつ該結着樹脂の鹸化度が95〜97%である請求項1に記載の感熱記録材料。
  3. 支持体と、該支持体上に少なくともロイコ染料及び顕色剤を含有する感熱発色層と、該感熱発色層上に少なくとも結着樹脂を含有する保護層とを有してなり、
    前記保護層の結着樹脂がジアセトン変性ポリビニルアルコール樹脂を含有し、かつ前記保護層の結着樹脂を固形分で13質量%含有する溶液における、温度30℃環境下、高せん断速度領域での粘度変化の変極点におけるせん断速度が1.0×10sec−1以上であることを特徴とする感熱記録材料。
  4. 感熱発色層が結着樹脂を含有し、かつ該感熱発色層の結着樹脂が保護層の結着樹脂と同じである請求項1から3のいずれかに記載の感熱記録材料。
  5. 支持体の感熱発色層を有さない側の面に、少なくとも結着樹脂を含有するバック層を有し、かつ該バック層の結着樹脂が保護層の結着樹脂と同じである請求項1から4のいずれかに記載の感熱記録材料。
  6. 支持体の感熱発色層を有さない側の面上に、粘着剤層と、該粘着剤層表面に剥離紙を有する感熱記録ラベルである請求項1から5のいずれかに記載の感熱記録材料。
  7. 支持体の感熱発色層を有さない側の面上に、加熱によって粘着性を発現する感熱粘着層を有する感熱記録ラベルである請求項1から5のいずれかに記載の感熱記録材料。
  8. 支持体の感熱発色層を有さない側の面上に、磁気記録層を有する感熱記録磁気紙である請求項1から5のいずれかに記載の感熱記録材料。
  9. 重合度が1,000〜1,800であり、かつ鹸化度が90%以上98%未満である結着樹脂を少なくとも含有する保護層塗布液をロッドブレード法及びロールブレード法のいずれかで塗布して保護層を形成する保護層形成工程を含むことを特徴とする感熱記録材料の製造方法。
  10. 保護層塗布液の塗布速度が500m/min以上である請求項9に記載の感熱記録材料の製造方法。
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