JP2008093971A - 光拡散性メタクリル樹脂多層板 - Google Patents

光拡散性メタクリル樹脂多層板 Download PDF

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Abstract

【課題】透明層により光拡散層に深みが出て高級感があり、光拡散性に優れ、光透過性にも優れる多層構造のメタクリル樹脂板を提供する。
【解決手段】下記の第1層、第2層及び第3層によりメタクリル樹脂多層板を構成する。
第1層:全光線透過率が3〜80%であり、ヘイズが90%以上であり、厚みが2〜10mmである層。
第2層:第1層と第3層との間に存在し、全光線透過率が30〜90%であり、かつ第1層の全光線透過率より高く、ヘイズが80%以上であり、かつ第1層のヘイズより低く、厚みが1〜3mmである層。
第3層:全光線透過率が90%以上であり、ヘイズが1%以下であり、厚みが1〜10mmである層。
【選択図】なし

Description

本発明は、光拡散性を有するメタクリル樹脂多層板に関する。
光拡散性を有するメタクリル樹脂板としては、(1)光拡散剤を配合して内部拡散性を付与したものや、(2)表面に凹凸を設けて外部拡散性を付与したもの、(3)これら内部拡散性及び外部拡散性を併せて付与したものが一般に知られている。また、(4)内部拡散性による光拡散層と透明層を有する多層構造のものや、(5)内部拡散性及び外部拡散性による光拡散層と透明層を有する多層構造のものも種々検討されている。(例えば特許文献1〜4参照)。
特開昭55−113561号公報 特開昭56−151560号公報 特開昭57−18251号公報 特開平1−138211号公報 特開平6−344359号公報
光拡散性を有するメタクリル樹脂板を、光源を備えた内照式看板や表示板用の光拡散板に適用する場合、該メタクリル樹脂板としては、上記(4)や(5)のような光拡散層と透明層を有する多層構造のものが、透明層により光拡散層に深みが出て高級感があることから、好ましく採用されるが、光拡散性が必ずしも十分でないため、光源が透けて見え易く、輝度ムラが生じ易いという問題があった。また、光拡散性を高めるために、光拡散剤の配合量を増やすと、光透過性が低下して、輝度が低下するという問題があった。
そこで、本発明の目的は、透明層により光拡散層に深みが出て高級感があり、光拡散性に優れ、光透過性にも優れる多層構造のメタクリル樹脂板を提供することにある。
本発明者らは鋭意検討の結果、それぞれ所定の全光線透過率、ヘイズ及び厚みを有する3層でメタクリル樹脂板を構成することにより、上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、下記の第1層、第2層及び第3層を有することを特徴とするメタクリル樹脂多層板を提供するものである。
第1層:全光線透過率が3〜80%であり、ヘイズが90%以上であり、厚みが2〜10mmである層。
第2層:第1層と第3層との間に存在し、全光線透過率が30〜90%であり、かつ第1層の全光線透過率より高く、ヘイズが80%以上であり、かつ第1層のヘイズより低く、厚みが1〜3mmである層。
第3層:全光線透過率が90%以上であり、ヘイズが1%以下であり、厚みが1〜10mmである層。
本発明の光拡散性メタクリル樹脂多層板は、透明層により光拡散層に深みが出て高級感があり、光拡散性に優れ、光透過性にも優れている。
本発明の光拡散性メタクリル樹脂多層板は、それぞれ所定の全光線透過率、ヘイズ及び厚みを有する第1層、第2層及び第3層から構成されるものである。ここで、各層を構成する基材樹脂であるメタクリル樹脂は、メタクリル酸メチルの単独重合体であってもよいし、メタクリル酸メチル50質量%以上とこれ以外の単量体50質量%以下との共重合体であってもよい。
共重合体である場合、その単量体組成は、好ましくはメタクリル酸メチルが65質量%以上、これ以外の単量体が35質量%以下であり、より好ましくはメタクリル酸メチルが80質量%以上、これ以外の単量体が20質量%以下である。
また、共重合体である場合、メタクリル酸メチル以外の単量体としては、例えば、例えばアクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸イソノニル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸フェニルのようなアクリル酸エステル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸イソノニル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸フェニルのようなメタクリル酸メチル以外のメタクリル酸エステル、アクリル酸、メタクリル酸、無水マレイン酸、スチレン、シクロヘキシルマレイミド、アクリロニトリル等が挙げられ、必要に応じてこれらの2種以上を用いることもできる。
なお、各層を構成するメタクリル樹脂は、互いに同一であってもよいし、異なっていてもよい。
第1層は、本発明のメタクリル樹脂多層板が光拡散板として機能するための光拡散性基板層である。
第1層の全光線透過率は3〜80%であり、好ましくは10〜70%である。第1層の全光線透過率をあまり低くすると、多層板の光透過性が不十分になる。一方、第1層の全光線透過率をあまり高くすると、第1層のヘイズを高めるのが困難になるため、多層板の光拡散性が不十分になる。
また、第1層のヘイズは90%以上であり、好ましくは95%以上である。第1層のヘイズを低くすると、多層板の光拡散性が不十分になる。
また、第1層の厚みは2〜10mmであり、好ましくは3〜8mmである。第1層をあまり薄くすると、多層板の光拡散性が不十分になると共に、多層板の製造時や使用時に第1層の表面状態が変化し易くなる。一方、第1層をあまり厚くすると、多層板の厚みが必要以上に厚くなるため、重くて使い難くなる。
第1層の全光線透過率及びヘイズは、基材のメタクリル樹脂にこれと屈折率が異なる光拡散剤を配合することにより調整することができる。通常、光拡散剤の配合量が多いほど、全光線透過率が低下し、ヘイズが向上するので、ヘイズが90%以上となり、かつ全光線透過率が3%未満にならないように、光拡散剤の配合量を調整すればよい。光拡散剤としては、例えば、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、酸化チタン、水酸化アルミニウム、シリカ、硝子、タルク、マイカ、ホワイトカーボン、酸化マグネシウム、酸化亜鉛のような無機系の粒子や、これら無機粒子に脂肪酸等で表面処理を施したもの、架橋又は高分子量スチレン系樹脂粒子、架橋又は高分子量アクリル系樹脂粒子、架橋シロキサン系樹脂粒子のような有機系の粒子が挙げられ、必要に応じてそれらの2種以上を用いることもできる。また、第1層の少なくとも一方の面、好ましくは第2層と反対側の面に表面凹凸を設けることにより、外部拡散性を付与して、ヘイズを調整することもできる。なお、第1層には、必要に応じて、有機顔料や無機顔料、有機染料や無機染料、酸化防止剤、紫外線吸収剤、離型剤等の添加剤を含有させてもよい。
第2層は第1層と第3層との間に存在し、第1層と第3層の間の光透過性及び光拡散性を有する層である。
第2層の全光線透過率は、30〜90%であり、好ましくは50〜90%である。第2層の全光線透過率をあまり低くすると、多層板の光透過性が不十分になる。一方、第2層の全光線透過率をあまり高くすると、第2層のヘイズを高めるのが困難になるため、多層板の光拡散性が不十分になる。
また、第2層のヘイズは、80%以上であり、好ましくは95%以上である。第2層のヘイズを低くすると、多層板の光拡散性が不十分になる。
また、第2層の厚みは、1〜3mmであり、好ましくは1.5〜2.5mmである。第2層をあまり薄くすると、第2層の光拡散性が均一になり難く、多層板の光拡散性が不十分になる。一方、第2層をあまり厚くすると、多層板の厚みが必要以上に厚くなるため、重くて使い難くなる。
さらに、第2層の全光線透過率は、第1層の全光線透過率より高くし、かつ、第2層のヘイズは、第1層のヘイズより低くする。これにより、多層板の光拡散性を高めることができる。また、第2層におては、第1層側から第3層側に向かって、全光線透過率が連続的に増加し、ヘイズが連続的に低下しているのが好ましい。
第2層の全光線透過率及びヘイズは、第1層同様、基材のメタクリル樹脂にこれと屈折率が異なる光拡散剤を配合することにより調整することができ、光拡散剤としては、第1層と同様のものが使用できる。なお、第2層にも、第1層同様、必要に応じて、有機顔料や無機顔料、有機染料や無機染料、酸化防止剤、紫外線吸収剤、離型剤等の添加剤を含有させてもよい。
第3層は、透明性の高い層であり、第1層及び第2層からなる光拡散層に深みを出して、高級感を得るための層である。
第3層の全光線透過率は、90%以上であり、好ましくは92%以上である。第3層の全光線透過率を低くすると、光拡散層に深みが出難くなる。
また、第3層のヘイズは、1%以下であり、好ましくは0.5%以下である。第3層のヘイズを高くすると、光拡散層に深みが出難くなる。
また、第3層の厚みは、1〜10mmであり、好ましくは2〜8mmである。第3層をあまり薄くすると、光拡散層に深みが出難くなる。一方、第3層をあまり厚くすると、多層板の厚みが必要以上に厚くなるため、重くて使い難くなる。なお、第3層にも、第1層や第2層同様、必要に応じて、光拡散剤の他、有機顔料や無機顔料、有機染料や無機染料、酸化防止剤、紫外線吸収剤、離型剤等の添加剤を含有させてもよいが、第3層は透明性が高く、光拡散層に深みを出して、高級感を得るための層であるから、特に光拡散剤や顔料は、含有させるとしても、その量はかなり制限される。
以上のような、それぞれ所定の全光線透過率、ヘイズ及び厚みを有する第1層、第2層及び第3層から構成される本発明のメタクリル樹脂多層板は、各層に対応する所定の全光線透過率、ヘイズ及び厚みを有する各樹脂板をキャスト重合法や押出成形法等により別途作製し、これら樹脂板を熱プレスすることにより製造してもよいし、これら樹脂板を接着剤で接着することにより製造してもよいが、生産性の点では、光拡散剤を含有し、第1層の特性を有する樹脂板を片面に設置したセルを用い、このセルに、メタクリル酸メチルを主体とする単量体及びメタクリル酸メチルを主体とする重合体を含有し、重合により第3層を構成しうるシロップを注液して、このシロップ層の界面付近に上記樹脂板から光拡散剤を拡散させることで、重合により第2層を構成しうる中間層を形成した後、重合させることにより製造するのが望ましい。
上記シロップは、メタクリル酸メチルを主体とする単量体をメタクリル酸メチルを主体とする重合体と混合することにより調製してもよいし、メタクリル酸メチルを主体とする単量体を部分重合させることにより調製してもよく、さらにこの部分重合物をメタクリル酸メチルを主体とする単量体及び/又はメタクリル酸メチルを主体とする重合体と混合することにより調製してもよい。なお、メタクリル酸メチルを主体とする単量体に含まれうるメタクリル酸メチル以外の単量体の例は、また、メタクリル酸メチルを主体とする重合体に単量体単位として含まれうるメタクリル酸メチル以外の単量体の例は、先にメタクリル樹脂が共重合体である場合において、メタクリル酸メチル以外の単量体の例として挙げたものと同様である。
メタクリル酸メチルを主体とする単量体の部分重合は、通常、重合開始剤を用いて行われ、この重合開始剤としては、例えば、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、1,1’−アゾビス(4−メチルクモール)、1、1’−アゾビス(4−イソプロピルクモール)、1,1’−アゾビス(1−アセトキシ−1−フェニルエタン)のようなアゾ系開始剤、ラウロイルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、ジ−tert−ブチルパーオキサイド、tert−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、tert−ブチルパーオキシイソブチレート、tert−ブチルパーオキシピバレート、tert−ブチルパーオキシベンゾエート、tert−ブチルパーオキシアセテートのような過酸化物系開始剤等が挙げられる。この重合開始剤の使用量は、メタクリル酸メチルを主体とする単量体に対して、通常5〜100質量ppm程度である。また、部分重合の温度は、単量体や重合開始剤の種類や使用量等により適宜調整されるが、通常60〜90℃程度である。
上記シロップにおけるメタクリル酸メチルを主体とする単量体及びメタクリル酸メチルを主体とする重合体の割合は、セルに注入する際の作業性等を考慮して適宜調整されるが、通常、両者の合計を基準に、前者が80〜99.5質量%であり、後者が0.5〜20質量%程度である。後者の含有量が多いほど、また重合度が高いほど、上記シロップの粘度が高くなる傾向にある。
上記シロップは、通常、重合開始剤を含み、また、アルキルメルカプタン、テルペノイド化合物、有機ジスルフィド等の重合調節剤を含んでいてもよい。また、先に第3層に含まれうる添加剤として挙げたものを含んでいてもよい。
重合開始剤の例は、先に部分重合で使用されうる重合開始剤の例として挙げたものと同様であり、その含有量は、メタクリル酸メチルを主体とする単量体及びメタクリル酸メチルを主体とする重合体の合計に対し、通常100〜5000質量ppm、好ましくは500〜2000質量ppmである。
アルキルメルカプタンとしては、例えば、1−ラウリルメルカプタン、1−オクチルメルカプタン、1−ドデシルメルカプタン等が挙げられ、これらはそれぞれ単独で又は2種以上を組み合わせて用いられる。アルキルメルカプタンの含有量は、メタクリル酸メチルを主体とする単量体及びメタクリル酸メチルを主体とする重合体の合計に対し、通常500〜3500質量ppm、好ましくは500〜1000質量ppmである。
テルペノイド化合物としては、例えば、シクロヘキサン−1−メチル−4−エチリデン、1,4−シクロヘキサジエン、1−メチル−1,4−シクロヘキサジエン、ミルセン、リモネン、α−ピネン、β−ピネン、α−テルピネン、β−テルピネン、γ−テルピネン等が挙げられ、これらはそれぞれ単独で又は2種以上を組み合わせて用いられる。テルペノイド化合物の含有量は、メタクリル酸メチルを主体とする単量体及びメタクリル酸メチルを主体とする重合体の合計に対し、通常50〜150質量ppm、好ましくは75〜125質量ppmである。
有機ジスルフィドとしては、例えば、ジメチルジスルフィド、ジエチルジスルフィド、ジ−n−プロピルジスルフィド、ジ−n−ブチルジスルフィド、ジイソプロピルジスルフィド、ジイソブチルジスルフィド、ジ−sec−ブチルジスルフィド、ジ−tert−ブチルジスルフィド、ジシクロプロピルジスルフィド、ジシクロブチルジスルフィド、ジシクロペンチルジスルフィド、ジシクロヘキシルジスルフィド等が挙げられ、これらはそれぞれ単独で又は2種以上を組み合わせて用いられる。有機ジスルフィドの使用量は、メタクリル酸メチルを主体とする単量体及びメタクリル酸メチルを主体とする重合体の合計に対し、通常10〜5000質量ppm、好ましくは10〜1000質量ppmである。
上記シロップを、第1層の特性を有する樹脂板を片面に設置したセルに注入して重合させるが、このセルは、上記樹脂板とガラス板やステンレス板等の基板とを、スペーサーを介して間隔を空けて配置することにより構成すればよい。その際、上記樹脂板の外側に、ガラス板やステンレス板等の基板を設置すると、上記樹脂板の外側の表面平滑性や、外部拡散性を付与した場合の表面凹凸形状が、熱媒の影響で変化し難くなり、さらには、上記基板の上記樹脂板に接触する面が艶消し表面になっていると、上記樹脂板の表面平滑性や表面凹凸形状が一層変化し難くなって、好ましい。
上記シロップの重合は、通常、水又は空気を熱媒とする重合槽中にて加熱することにより行われる。加熱温度は、上記シロップに含まれる重合開始剤の分解温度以上にすればよく、通常40〜130℃程度である。生産性や未反応単量体量を減らすという点から、加熱温度は、初期重合温度が40〜80℃となり、最終重合温度が100〜130℃となるよう、少なくとも2段階とすることが好ましい。なお、重合時間は、上記シロップの組成や目的とする多層板の厚み等により適宜調整されるが、通常2〜100時間程度である。
また、上記シロップは、通常35℃以下、好ましくは30℃以下の温度でセルに注入されるが、この注入温度から初期重合温度までの昇温速度は、60℃/h以下と遅めにするのが好ましい。この昇温速度があまり速いと、特にセルのサイズが600mm角以上と大型の場合に、重合により第2層を構成しうる中間層が、所望の厚みや光拡散剤濃度で均一に形成され難くなる。
こうして得られる本発明のメタクリル樹脂多層板は、透明層により光拡散層に深みが出て高級感があり、光拡散性に優れ、光透過性にも優れていることから、光源を備えた照明型の看板や表示板用の光拡散板をはじめ、表示装置部材や建築部材等に好適に用いられる。中でも、近年、輝度向上が著しく、かつ光指向性の高いLEDを光源とする内照式看板や表示板用の光拡散板に好適に用いられる。
以下、本発明の実施例を示すが、本発明はこれらによって限定されるものではない。なお、各例における物性の測定方法ないし評価方法は次のとおりである。
〔全光線透過率(Tt)及びヘイズ〕
JIS K7111に準拠して測定した。
〔光拡散率〕
DIN 5036に準拠して測定した。
〔深み〕
50mm角サンプルを法線方向に対し30°の方向から目視で観察し、深みがあるか否かを評価した(○:深みあり、×:深みなし)。
〔面内均一性〕
50mm角サンプルを法線方向から目視で観察し、透過光が面内で均一であるか否かを評価した(○:均一、×:不均一)。
光拡散性メタクリル樹脂板として、両面が鏡面である次の(1)〜(4)のものを使用した。
(1):住友化学(株)製の「スミペックス030」(厚み5mm)。
(2):住友化学(株)製の「スミペックス032」(厚み5mm)。
(3):住友化学(株)製の「スミペックス040」(厚み5mm)。
(4):住友化学(株)製の「スミペックス055」(厚み5mm)。
また、上記光拡散性タクリル樹脂板(1)〜(4)のそれぞれについて、片面に凹凸を設けたものを、光拡散性樹脂版(1’)〜(4’)として使用した。
これら光拡散性メタクリル樹脂板(1)〜(4)及び(1’)〜(4’)について、鏡面側を出射面として全光線透過率、ヘイズ及び光拡散率を測定すると共に、鏡面側から深み及び面内均一性を評価し、結果を表1に示した。
Figure 2008093971
実施例1〜8
メタクリル酸メチル100質量部に、2,2’−アゾビスイソブチルニトリル0.002質量部(20質量ppm)を加え、70℃で重合させて、粘度平均分子量150万の重合体を5質量部含む部分重合物を得た。この部分重合物15質量部をメタクリル酸メチル85質量部と混合し、さらに2,2’−アゾビスイソブチルニトリル0.08質量部(800質量ppm)、シクロヘキサン−1−メチル−4−エチリデン0.01質量部(100質量ppm)、紫外線吸収剤〔住友化学(株)製の「スミソーブ200」〕0.01質量部(100質量ppm)及び離型剤〔東邦化学(株)製の「フォスファノールRS−710」〕0.01質量部(100質量ppm)を加えて混合し、脱気してメタクリル酸メチル系シロップを得た。
厚み10mm、600mm角の表面が艶消し状になっているガラス上に、表1に示す光拡散性メタクリル樹脂板を、鏡面側を上側(ガラスと反対側)に向けて設置した。この光拡散性メタクリル樹脂板上に厚み5mmの塩化ビニル製ガスケットを介して厚み10mm、600mm角の鏡面ガラスを置き、光拡散性メタクリル樹脂板と鏡面ガラスとの間に厚み5mmの空間を持つセルを作製した。この空間に、上記メタクリル酸メチル系シロップを注入し、エアーオーブンに入れた。その時のシロップの温度は、25℃であった。次いでエアーオーブンの温度を60分かけて62℃まで昇温させ、310分保持した後、反応率を確認しながら120℃まで昇温させ、120分保持した。降温後、開枠し、ガラス板からメタクリル樹脂多層板を剥離した。
使用した光拡散性メタクリル樹脂板の全光線透過率及びヘイズを、第1層の全光線透過率及びヘイズとして表2に示した。得られた3層構成のメタクリル樹脂多層板の各層の厚みをルーペで拡大して測定し、結果を表2に示した。また、得られたメタクリル樹脂多層板をフライス盤及び研磨剤で研磨し、第1層及び第3層を除いて第2層のみとしたもの、並びに第1層及び第2層を除いて第3層のみとしたものについて、ヘイズ及び光拡散率を測定し、結果を表2に示した。さらに、得られたメタクリル樹脂多層板について、第3層側を出射面として全光線透過率、ヘイズ及び光拡散率を測定すると共に、第3層側から深み及び面内均一性を評価し、結果を表2に示した。
Figure 2008093971
比較例1〜8
表1に示す光拡散性メタクリル樹脂板と、両面が鏡面である透明メタクリル樹脂板〔住友化学(株)製の「スミペックス000」(厚み5mm)〕とを、光拡散性メタクリル樹脂板の鏡面側を内側(透明メタクリル樹脂板側)に向けて、クロロホルムで接着した。
使用した光拡散性メタクリル樹脂板の厚み、全光線透過率及びヘイズを、拡散層の厚み、全光線透過率及びヘイズとして表3に示すと共に、使用した透明メタクリル樹脂板の厚み、全光線透過率及びヘイズを、透明層の厚み、全光線透過率及びヘイズとして表3に示した。また、得られた2層構成のメタクリル樹脂多層板について、透明層側を出射面として全光線透過率、ヘイズ及び光拡散率を測定すると共に、透明層側から深み及び面内均一性を評価し、結果を表3に示した。比較例1〜8のメタクリル樹脂多層板は、それぞれ、同じ光拡散性樹脂板を使用した実施例1〜8に比べて、光拡散率が低かった。
Figure 2008093971

Claims (1)

  1. 下記の第1層、第2層及び第3層を有することを特徴とするメタクリル樹脂多層板。
    第1層:全光線透過率が3〜80%であり、ヘイズが90%以上であり、厚みが2〜10mmである層。
    第2層:第1層と第3層との間に存在し、全光線透過率が30〜90%であり、かつ第1層の全光線透過率より高く、ヘイズが80%以上であり、かつ第1層のヘイズより低く、厚みが1〜3mmである層。
    第3層:全光線透過率が90%以上であり、ヘイズが1%以下であり、厚みが1〜10mmである層。
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