JP2008091453A - 熱電発電装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】各種産業施設における熱エネルギから電気エネルギへの効率よい変換を実現し、高性能の発電機能を得るとともに、構造健全性および取付け、メンテナンス等の作業性にも優れた熱電発電装置の提供。
【解決手段】高温媒体の熱エネルギを伝導する高温部材3、内部に低温媒体流路を有する低温部材4、高温媒体と低温媒体流路に供給される低温媒体との温度差による熱エネルギを電気エネルギに変換する熱電変換素子を組み込んだ熱電モジュール2、低温部材の高温媒体とは反対の側に配置されたフレーム7、このフレームと高温部材との間を締結する複数本のタイロッド5Cとを備える。
【選択図】図1
【解決手段】高温媒体の熱エネルギを伝導する高温部材3、内部に低温媒体流路を有する低温部材4、高温媒体と低温媒体流路に供給される低温媒体との温度差による熱エネルギを電気エネルギに変換する熱電変換素子を組み込んだ熱電モジュール2、低温部材の高温媒体とは反対の側に配置されたフレーム7、このフレームと高温部材との間を締結する複数本のタイロッド5Cとを備える。
【選択図】図1
Description
本発明は熱電モジュールを用いて温度差による熱エネルギを電気エネルギに変換する熱電発電装置に係り、特に高温流体あるいは輻射熱を発する各種熱源を広く利用して効率よく発電することができる熱電発電装置に関する。
近年、人類のエネルギ消費量は、産業や科学技術の発達に伴い、歴史的に例を見ないほど加速された。その結果、CO2等の温室効果ガスによる地球温暖化の問題が浮上している。温室効果ガスの発生をできるだけ抑制するために、現在ガス焼却炉や火力プラント等各種産業を始めとして、自動車等の内燃機関から未利用のまま廃棄されている高温の熱エネルギを、可能な限り電気エネルギとして回収する発電装置の製品化が期待されている。
熱エネルギを電気エネルギとして回収する発電装置として、熱電発電素子を用いた発電技術がよく知られている。この熱電発電素子は、金属あるいは半導体の両端に温度差を与え、高温部と低温部との間に電位差を生じさせるというゼーベック効果を利用したものであり、温度差が大きいほど発電量も大きくなるという特徴がある。通常、複数の熱電発電素子を組み込んだ熱電モジュールという形態で使用されることが多い。
従来では、このような熱電モジュールを利用した熱電発電装置として、例えば、内燃機関の排気熱エネルギを電気エネルギに変換することを目的として、熱電モジュールを、バンド等で締付けることにより押圧状態とし、熱電モジュールの高温の面と低温の面とに高温部材と低温部材をそれぞれ接触させ、熱エネルギを電気エネルギに変換する構成としたものが種々提案されている(例えば特許文献1,2等参照)。
特開2005−223131号公報
特開2004−208476号公報
上述した熱電発電装置を始めとして、従来提案されている熱電発電装置においては、熱源である高温流体を装置の中心部に備えた伝熱管に流通させ、その周囲から熱電モジュールを伝熱管表面に押圧状態で固定する構成に関するものがほとんどであり、高温熱源から延長した部材で熱電モジュールと低温部材を直接的に結合する構成のものはなかった。そのため、伝熱管の形状のものにしか取付けることができず、各種産業施設に数多く存在する熱源高温流体あるいは輻射熱を発する熱源等の様々な形態の熱源への適用につては適用が制限を受けていた。
本発明はこのような記事情に鑑みてなされたもので、各種産業施設における既設の高温熱源に直接あるいは少し距離をおいて設置することで、熱エネルギから電気エネルギへの効率よい変換を実現し、高性能の発電機能を得ることができるとともに、構造健全性および取付け、メンテナンス等の作業性にも優れた熱電発電装置を提供することを目的とする。
前記の目的を達成するため、請求項1に係る発明では、高温媒体の熱エネルギを伝導する高温部材と、この高温部材の前記高温媒体とは反対の側に配置され、内部に低温媒体流路を有する低温部材と、これら高温部材と低温部材との間に挟持され、前記高温媒体と前記低温媒体流路に供給される低温媒体との温度差による熱エネルギを電気エネルギに変換する熱電変換素子を組み込んだ熱電モジュールと、前記低温部材の前記高温媒体とは反対の側に配置されたフレームと、このフレームと前記高温部材との間を締結する複数本のタイロッドとを備えたことを特徴とする熱電発電装置を提供する。
本発明に係る熱電発電装置によれば、各種産業施設における既設の高温熱源に直接あるいは少し距離をおいて設置することで、熱エネルギから電気エネルギへの効率よい変換を実現し、高性能の発電機能を得ることができるとともに、構造健全性および取付け、メンテナンス等の作業性にも優れた機能を発揮することができる。
以下、本発明に係る熱電発電装置の実施形態について図面を参照して説明する。
[第1実施形態(図1〜図5)
図1は、本発明の第1実施形態に係る熱電発電装置の構成を示す断面図(図2のA−A線断面)であり、図2は熱電発電装置の1ユニットを示す斜視図である。図3は、低温部材の斜視図であり、図4は低温媒体流路(図1のB−B線断面)を示している。
図1は、本発明の第1実施形態に係る熱電発電装置の構成を示す断面図(図2のA−A線断面)であり、図2は熱電発電装置の1ユニットを示す斜視図である。図3は、低温部材の斜視図であり、図4は低温媒体流路(図1のB−B線断面)を示している。
図1および図2に示すように、本実施形態の熱電発電装置1は、図示しない熱源から供給される熱エネルギを伝導により受熱する高温部材3と、この高温部材3に一方の面を当接して受熱する熱電モジュール2と、図示しない冷却設備から供給される低温媒体15を内部に流通させて熱電モジュール2の他方の面を冷却する低温部材4とを備えている。
高温部材3は例えば平板状であり、その一側面に形成した複数のねじ穴3a(図示の例では2個)に、それぞれタイロッド5cが取付けられている。なお、タイロッド5cの高温部材3への取付けは、ボルト締結または溶接等を適用してもよい。また、高温部材3については、熱源を内包する図示省略の高温壁を直接、高温部材3として適用し、これに直接タイロッドを結合してもよい。
熱電モジュール2は所定厚さの矩形板状をなしており、高温部材3の一側面に当接配置され、高温部材3との接触により加熱される。また、低温部材4は例えばエッチングで加工された複数枚の板を積層させて拡散接合された矩形状をなすものであり、その一面(図1の上面)には凹部4Cが形成されている。この低温部材4が熱電モジュール2の外面に当接配置される。
図3は、低温部材4への継手8および配管9の取付け構造を示している。この図3に示すように、この低温媒体流路4aの入口および出口4bは、低温部材4の外表面に例えばねじ穴として形成され、配管9接続用の継手8がねじ込んで取付けられている。
また、図4は、低温部材3における低温媒体流路4a等の構成を示している。図4に示すように、低温部材4には、図示省略の冷却設備から供給される低温媒体15を供給する流路、例えば蛇行流路としての低温媒体流路4aが形成されている。この低温部材4に熱電モジュール2の外面が接触することにより、熱電モジュール2が装置外面側から冷却される。低温部材4には電極2aが設けられている。
そして、図1に示すように、熱電発電装置1は押圧部材5を備え、この押圧部材5はフレーム7を介して低温部材4を高温部材3側に向けて押圧する熱膨張吸収機能を有している。押圧部材5は、低温部材4を押圧する複数枚の積層構造とされた弾性部材であるばね部材5aと、このばね部材5aとタイロッド5cとの先端部との間に介挿されて、ばね部材5aによる押圧力の低減を緩和するスペーサ5bと、フレーム7と高温部材3との間を締結する複数本(2本)のタイロッド5cとを有する構成となっている。スペーサ5bの両端部には、ワッシャ5f、5gがそれぞれ設けられている。
この構成において、運転時には高温部材3、熱電モジュール2および低温部材4からなる熱交換部と、タイロッド5cとの間に、熱膨張係数と温度分布の違いにより熱膨張差が発生する。スペーサ5bは、タイロッド5cよりも熱膨張係数の大きい材質、例えば銅合金であり、温度が上昇するに従ってタイロッド5cよりも大きな熱膨張量を示し、熱膨張差によるばね部材5aの緩みを抑える構成となっている。
図5は、低温部材4、熱電モジュー2、フレーム7およびタイロッド5Cを1ユニットとし、このユニットを複数配列した複数ユニットとして高温部材3に設置した熱電発電装置1の構成を示している。この熱電発電装置1は、熱電発電装置ユニットを3×4個、すなわち計12個を高温部材3上に均等配置し、例えば既設の高温壁12に設置し、高温の対流20を受けて、発電を行なうようになっている。ユニットの個数は高温壁12の大きさと発電量に応じて調整可能である。また、高温壁12への設置方法は、溶接または締結でもよいし、直接高温壁12への施工が可能であればタイロッド5cを直接結合してもよい。
ここで、図1から図5を参照して、さらに構成を詳細に説明する。これらの図に示すように、本実施形態の熱電発電装置1では、高温部材3と低温部材4とを板状のフレーム7を介して熱膨張吸収用のばね部材5a、例えば皿ばねで押圧している。このフレーム7には、熱電モジュール2の略中央位置に、貫通孔7aが形成されている。貫通孔7aには、例えば円柱状のガイド6が挿入されており、このガイド6の挿入側先端部には鍔状部分6aが形成されている。鍔状部分6aは低温部材4の上面側に形成された凹部7cに嵌合状態で当接するとともに、フレーム7の下面によって押圧される状態となっている。
この構成において、ナット5dのねじ込み量を調整することにより、高温部材3と低温部材4との間にばね部材5a等からなる押圧部材5を介して熱電モジュール2の挟持強さを調整することができる。ばね部材5aからの反力は、タイロッド5cで受ける構成となっている。
このように、高温部材3に当接した熱電モジュール2は、押圧荷重発生と熱膨張吸収の機能を有する押圧部材5と、フレーム7の位置決めおよび低温部材4への荷重伝達機能を有するガイド6を備えており、熱電モジュール2に低温部材4が所定の力で押圧される。
この押圧力により、高温部材3と熱電モジュール2との密着性が高められ、高温部材3と熱電モジュール2との接触熱抵抗の軽減が図られる。ナット5dはタイロッド5cの先端に形成されたねじ部5hにねじ込まれ、これによりナット5dの回転をスペーサ5bに対して直角方向の運動に変換することができるため、ばね部材5aのたわみ量、すなわち押圧力を精度よく調整することができる。
スペーサ5bは、ばね部材5aの上部に設置されており、高温運転時には高温部材3からタイロッド5cを通じて熱が伝わり、ばね部材5aよりも温度が高くなる。一方、ばね部材5aである皿ばねは、スペーサ5bと線接触しているため温度の上昇が抑えられる。さらに、ばね部材5aである皿ばねとフレーム7との間も線接触であり、フレーム7への熱の移動も少ない。したがって、タイロッド5cよりも熱伝導率および熱膨張係数の大きい材質であるスペーサ5bは、温度が十分高く、タイロッド5cよりも大きな熱膨張量を示し、熱膨張差によるばね部材5aの緩みを吸収することができる。
また、ばね部材5aの温度を低く保つことで、ばね定数の低下を防ぐことができ、さらに、ばね部材5aやフレーム7への熱の逃げを小さくし、熱エネルギ損失を減らすことができる。ここで、タイロッド5cは、熱源となる使用設備により、例えば温度が400℃以上の高温になることが想定されるため、材質にはクリープ疲労損傷に対する強度を有する材料が求められる。そこで、タイロッド5cの材質としては、例えばSUS316、SUS304等のオーステナイト系ステンレス鋼、またはNCF600等の高ニッケル合金を適用することが望ましい。
高温部材3の熱電モジュール2が接触していない部分については、熱エネルギの損失を抑制するために、断熱材14が設置されている。また、低温部材4はエッチングおよび拡散接合で製作することにより、小型化が図られている。低温部材4の内部には低温媒体15の流路4aが形成されており、低温部材4の上面に設けられた低温媒体15の出入口4bには継手8が取付けられている。
なお、図3においては低温媒体15の継手8が低温部材4の上面に取付けられた構成を示しているが、この継手8は低温部材4の側面に設けてもよい。継手8には、配管9として例えば鋼管、銅管、またはフッ素樹脂チューブが接続され、複数の低温部材4に跨って低温媒体15が流通するように接続されている。
本実施形態の熱電発電装置1では、上述したように図2の構成を1ユニットとしており、図5に示すように、高温部材3の表面に複数のユニット(例えば12ユニット)が連続して配設される。但し、これに限らず、さらに必要に応じて多数のユニットを配設することができる。これにより発電量の大容量化を図ることができる。
低温媒体15は、図示しない入口ヘッダを介して各ユニットの低温部材4に配管9を介して供給され、低温媒体15は各ユニットに複数の低温部材4に跨って流通し、発電作用中に温められた低温媒体15は、配管9を介して図示しない出口ヘッダヘと戻される。
上記の構成によれば、押圧部材5でばね部材5aのたわみ量を調節することにより、各熱電モジュール2を所定の力で高温部材3と低温部材4との間に押圧することができ、熱電モジュール2の上下面に効率よく温度差をつけることができる。
また、高温部材3、熱電モジュール2、および低温部材4と押圧部材5との問には、温度差により熱膨張差が発生するが、押圧部材5にはばね部材5aとスペーサ5bが備えられており、ばね部材5aによる初期締付量を、通常運転時において熱電モジュール2に適切な押圧力が発生するように、また最大温度条件においても熱電モジュール2の性能を損ねるほどの過小な押圧力が発生しないように、組立時において設定することにより、熱電モジュール2の健全性を保つことができる。
各種産業プラント等で既設の高温壁12に本実施形態の熱電発電装置1を設置する場合には、高温壁12と熱電モジュール2との表面状態に対し密着性がよく、熱伝導率の大きい治具を高温部材3と熱電モジュール2との間に介在させ、ボルト締結または溶接にて固定すればよい。
また、高温壁12への直接の施工が可能であれば、高温壁12を高温部材3の代用として直接取付けることも可能である。さらに、高温壁12の表面状態が悪く、凹凸等がある場合には、高温壁12と高温部材3との間を所定の距離だけ離し、輻射熱を熱源とすることもできる。
なお、高温部材3は、腐食性流体等に曝されることが多く、上述したように温度も400℃以上の高温になることが想定されるため、材質には耐食性と高温強度が要求される。また、溶接や加工性も必要であり、高温部材3の材質はクロムモリブデン鋼、フェライト系ステンレス鋼、またはオーステナイト系ステンレス鋼であることが望ましい。
また、高温部材3と熱電モジュール2との間で接触熱抵抗低減または温度分布の均一化を図るため、伝熱シート10をその間に介在させてもよい。ここで、熱伝導シート10の材質は、グラファイト(黒鉛)、銅、銅合金や銀等の貴金属、セラミックス系の接着剤やパテ等の塗料等、耐熱性を有し熱伝導率の大きい材料を適用することが望ましい。また、熱電モジュール2と低温部材4との間についても、接触熱抵抗低減または温度分布の均一化を図るため、シリコングリース11や熱伝導シート10をそれらの間に介在させてもよい。
以上説明したように、本発明の第1実施形態によれば、高温部材3に当接した熱電モジュール2が押圧荷重発生と熱膨張吸収の機能を有する押圧部材5とフレーム7の位置決めおよび低温部材4への荷重伝達機能を有するガイド6を備え、熱電モジュール2に低温部材4が所定の力で押圧され、この押圧力により、高温部材3と熱電モジュール2との密着性が高められ、高温部材3と熱電モジュール2との接触熱抵抗の軽減が図られる。また、ナット5dはタイロッド5cの先端に形成されたねじ部5hにねじ込まれ、これによりナット5dの回転をスペーサ5bに対して直角方向の運動に変換することができるため、ばね部材5aのたわみ量、すなわち押圧力を精度よく調整することができる。さらに、運転時に高温部材3、熱電モジュール2および低温部材4からなる熱交換部と、タイロッド5cとの間に、熱膨張係数と温度分布の違いにより熱膨張差が発生し、スペーサ5bは、タイロッド5cよりも熱膨張係数の大きい材質、例えば銅合金であり、温度が上昇するに従ってタイロッド5cよりも大きな熱膨張量を示し、熱膨張差によるばね部材5aの緩みを抑える。したがって、熱エネルギから電気エネルギへの効率よい変換を実現し、高性能で構造健全性に優れた熱電発電装置を提供することができる。
[第2実施形態(図6〜図8)]
本発明の第2実施形態について、図6、図7、および図8を参照して説明する。図6は本実施形態に係る熱電発電装置を示す断面図(図7のC−C線断面図)であり、図7は本実施形態に係る熱電発電装置の1ユニットを示す斜視図である。なお、基本的な構成は第1実施形態と同様であり、同一構成部品には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
本発明の第2実施形態について、図6、図7、および図8を参照して説明する。図6は本実施形態に係る熱電発電装置を示す断面図(図7のC−C線断面図)であり、図7は本実施形態に係る熱電発電装置の1ユニットを示す斜視図である。なお、基本的な構成は第1実施形態と同様であり、同一構成部品には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
本実施形態の熱電発電装置1では、図6に示すように、第1実施形態のばね部材5aが除去され、代わりに長尺のスペーサ5bで置き換えられている。すなわち、高温部材3、熱電モジュール2、および低温部材4とタイロッド5cとの間には、温度差により熱膨張差が発生するが、この熱膨張差と同等あるいはそれ以上の熱膨張差を発生するようにタイロッド5cに比べて熱膨張係数の大きいスペーサ5bを長尺にすることで、ばね部材5aを組み込む必要がなくなる。すなわち、ばね部材5aの締付量の管理が不要となり、作業性と構造信頼性が高まる。
図8は、本実施形態に係る熱電発電装置の全体構成を示している。図8に示すように、本実施形態では、熱電発電装置ユニットを3×4個、すなわち計12個を高温部材3上に均等配置し、図示しない熱源からの輻射熱21を高温部材3で受ける例を示している。このような本実施形態の構成によれば、熱電発電装置1の本体構成部材を製鉄所の高炉やガス焼却炉の周囲を始めとして、通常断熱壁で防御あるいは冷却している部分への設置が可能であるし、作業性もよい。
本実施形態によっても、熱エネルギから電気エネルギへの効率よい変換を実現し、高性能で構造健全性を有し、作業性に優れた熱電発電装置を提供することができる。
[第3実施形態(図9)]
本発明の第3実施形態について、図9を参照して説明する。図9は本実施形態に係る熱電発電装置の断面図である。なお、基本的な構成は第1実施形態と同様であり、第1および第2実施形態と同一の構成部品には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
本発明の第3実施形態について、図9を参照して説明する。図9は本実施形態に係る熱電発電装置の断面図である。なお、基本的な構成は第1実施形態と同様であり、第1および第2実施形態と同一の構成部品には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
図9に示すように、本実施形態に係る熱電発電装置1では、低温部材4とフレーム7との間にばね部材5aが設けられ、このばね部材5aが低温部材4、熱電モジュール2および高温部材3に対して直列に配置された構成となっている。すなわち、ばね部材5aの内側にガイド6が挿入された状態となっている。
このような本実施形態の構成によれば、ばね部材5aを低温部材4、熱電モジュール2および高温部材3に直列に配置したことで、ばね部材5aによる押圧力を直接的にかつバランス良く熱電モジュール2に伝達することができ、熱電発電装置1についてaの性能に関する信頼性が高まる。
本実施形態によっても、熱エネルギから電気エネルギへの効率よい変換を実現し、高性能で構造健全性に優れた熱電発電装置を提供することができる。
[第4実施形態(図10)]
本発明の第4実施形態について、図10を参照して説明する。図10は本実施形態に係る熱電発電装置の断面図である。なお、基本的な構成は第1実施形態と同様であり、第1から第3実施形態と同一の構成部品には同一符号を付して、重複する説明は省略する。本実施形態では、高温部材の前記高温媒体側に熱交換用のフィンが形成された構成について説明する。
本発明の第4実施形態について、図10を参照して説明する。図10は本実施形態に係る熱電発電装置の断面図である。なお、基本的な構成は第1実施形態と同様であり、第1から第3実施形態と同一の構成部品には同一符号を付して、重複する説明は省略する。本実施形態では、高温部材の前記高温媒体側に熱交換用のフィンが形成された構成について説明する。
具体的には、図10に示すように、本実施形態の熱電発電装置1は高温部材3以外について、第1実施形態と同様の構成であるが、高温部材3の下面側にフィン16が形成されている。このフィン16を、高温流体が流通する配管や炉壁に開口部に向けて設置し、熱交換を行なうことで、高性能の発電が実現できる。
なお、高温部材3の形状は、例えば図3で示したように平板状としたが、このような形状に限られない。例えば、円形の曲率を与えることで、円形の配管に対しても適用できる。また、本実施形態装置を円周状または矩形状に複数配置接続することで、配管を形成し、高温流体が流通する配管に接続してもよい。
第4実施形態によっても、熱エネルギから電気エネルギへの効率よい変換を実現でき、高性能で構造信頼性と汎用性に優れた熱電発電装置を提供することができる。
以上の各実施形態で説明したように、本発明では好ましくは、フレームの少なくとも一方に熱膨張吸収手段を装備してタイロッドにより締結する。また、タイロッドよりも熱膨張係数の大きい材質からなるスペーサを、フレームとタイロッド先端部との間に介挿する。また、高温部材と熱電モジュールとの間に接触熱抵抗低減材を配設する。接触熱抵抗低減材の材質は黒鉛、銅、銅合金、銀、またはセラミックス系塗料のいずれかとする。低温部材と熱電モジュールとの間に接触熱抵抗低減材を配設する。接触熱抵抗低減材の材質はシリコングリースとし、タイロッドの材質はオーステナイト系ステンレス鋼または高ニッケル合金のいずれかとし、高温部材の材質はクロムモリブデン鋼、フェライト系ステンレス鋼、またはオーステナイト系ステンレス鋼のいずれかとする。
さらに、低温部材はエッチングにより加工された複数枚の板を積層させ、その内部に低温媒体流路が形成されるように構成し、拡散接合する。また、低温媒体の入口および出口を低温部材のいずれか一方の面に形成する。また、低温部材の材質はオーステナイト系ステンレス鋼、銅、または銅合金のいずれかとする。
1…熱電発電装置、2…熱電モジュール、3…高温部材、4…低温部材、4a…低温媒体流路、5…押圧部材、5a…ばね部材、5b…スペーサ、5c…タイロッド、5d…ナット、6…ガイド、6a…鍔上部分、7…フレーム、7a…貫通孔、8…継手、9…配管、10…伝熱シート、11…グリース、14…断熱材、15…低温媒体、16…フィン。
Claims (6)
- 高温媒体の熱エネルギを伝導する高温部材と、この高温部材の前記高温媒体とは反対の側に配置され、内部に低温媒体流路を有する低温部材と、これら高温部材と低温部材との間に挟持され、前記高温媒体と前記低温媒体流路に供給される低温媒体との温度差による熱エネルギを電気エネルギに変換する熱電変換素子を組み込んだ熱電モジュールと、前記低温部材の前記高温媒体とは反対の側に配置されたフレームと、このフレームと前記高温部材との間を締結する複数本のタイロッドとを備えたことを特徴とする熱電発電装置。
- 前記低温部材、前記熱電モジュール、前記フレームおよび前記タイロッドを1ユニットとし、このユニットを複数配列した複数ユニットとして前記高温部材に設置した請求項1記載の熱電発電装置。
- 前記タイロッドによる前記フレームと前記高温部材との締結手段として、接触部が線接触となる複数のばね部材を備えた請求項1記載の熱電発電装置。
- 前記タイロッドによる前記フレームと前記高温部材との締結手段として、前記タイロッドよりも熱膨張係数が大きいスペーサを備えた請求項1記載の熱電発電装置。
- 前記低温部材と前記フレームとの間にばね部材を設け、このばね部材を、前記低温部材、前記熱電モジュールおよび前記高温部材に対して直列に配置した請求項1記載の熱電発電装置。
- 前記高温部材の前記高温媒体側に熱交換用のフィンが形成されている請求項1記載の熱電発電装置。
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2006
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