JP2017221066A - 熱電発電装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】高温流体の上流側において高温側部材と熱電変換素子との間の接触面圧の低下を抑制可能な熱電発電装置を提供する。
【解決手段】熱電発電装置。100は、第1流体が流れる管7と、熱発電部1と、熱発電部1の一方側部に対して圧力を与え管7と熱発電部1の他方側部を熱移動可能な状態に保持する第1保持部材3と、弾性部材6と、を備える。弾性部材6は、熱伝導性を有し弾性変形可能であり、熱発電部1と第1保持部材3との間に介在する。熱電発電装置100は、第2流体の流れ方向において熱発電部1の中央部CLよりも上流側の方が下流側に対して弾性部材6の圧縮率が大きくなるように設定する圧縮率調整部を有する。
【選択図】図2
【解決手段】熱電発電装置。100は、第1流体が流れる管7と、熱発電部1と、熱発電部1の一方側部に対して圧力を与え管7と熱発電部1の他方側部を熱移動可能な状態に保持する第1保持部材3と、弾性部材6と、を備える。弾性部材6は、熱伝導性を有し弾性変形可能であり、熱発電部1と第1保持部材3との間に介在する。熱電発電装置100は、第2流体の流れ方向において熱発電部1の中央部CLよりも上流側の方が下流側に対して弾性部材6の圧縮率が大きくなるように設定する圧縮率調整部を有する。
【選択図】図2
Description
この明細書における開示は、ゼーベック効果により熱エネルギを電力エネルギに変換する熱電発電装置に関する。
特許文献1の熱発電モジュールは、複数の熱電変換素子を筐体の内面と冷却水導入部の外面とで挟むようにして支持している。冷却水導入部は、排気ガス導入部を左右方向に横断し貫通するように設けられ、複数の熱電変換素子がその周囲を取り囲む態様で複数の熱電変換素子と一体に構成されている。冷却水導入部および複数の熱電変換素子は、排気ガス導入部内に排ガスの流れ方向に沿って設けられている。
排気管を通じて車両外に排出される排気ガスは、排気ガス導入部内に導入され、排気ガス導入部内を通過し、排気ガス導入部外に排出される過程において熱電変換モジュールに高温源として供給される。また、冷却水管を循環する冷却水は、冷却水導入部内に導入され、排気ガス導入部内を左右方向に横断し、冷却水導入部外に排出される過程において、熱電変換モジュールに低温源として供給される。
特許文献1の装置によれば、排気管に排ガスが流れると、排ガスの熱によって、高温側部材に相当する筐体が不均一に変形することがある。この場合、熱変形によって高温側部材と熱電変換素子の接触面圧が上流側で低下しやすいという問題がある。これによって、排ガス流れ方向について熱電変換素子に関わる接触面圧に差が生じ、熱電変換素子の劣化を引き起こすことにもなる。
このような課題に鑑み、この明細書における開示の目的は、高温流体の上流側において高温側部材と熱電変換素子との間の接触面圧の低下を抑制可能な熱電発電装置を提供することである。
この明細書に開示された複数の態様は、それぞれの目的を達成するために、互いに異なる技術的手段を採用する。また、特許請求の範囲およびこの項に記載した括弧内の符号は、ひとつの態様として後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例であって、技術的範囲を限定するものではない。
開示された熱電発電装置のひとつは、内部に第1流体が流れる管(7)と、複数の熱電変換素子(20)を有する熱発電部(1;101;201;301;401)と、第1流体よりも高温である第2流体の熱が熱発電部の一方側部に熱移動するように熱発電部の一方側部に対して圧力を与え、管と熱発電部の他方側部を熱移動可能な状態に保持する保持部材(3;103;203)と、熱伝導性を有し弾性変形可能であり、熱発電部と保持部材との間に介在する弾性部材(6)と、第2流体の流れ方向において熱発電部の中央部(CL)よりも上流側の方が下流側に対して弾性部材の圧縮率が大きくなるように設定する圧縮率調整部(TL1,TL2;H1;H2)と、を備える。
この熱電発電装置によれば、圧縮率調整部によって、熱発電部の中央部よりも上流側において弾性変形可能な弾性部材を大きく圧縮させることができる。これにより、下流側よりも上流側において弾性部材の復元力が大きく作用し、保持部材からの圧力によって変形する弾性部材を含めた高温側部材と熱発電部が有する熱電変換素子との接触面圧を上流側において下流側よりも高めることができる。したがって、高温流体の上流側で高温側部材と熱電変換素子との間の接触面圧の低下を抑制可能な熱電発電装置を提供できる。これにより、熱電変換素子に関わる接触面圧が上流側で低下しやすい現象を改善でき、熱電変換素子の劣化を抑えることにも貢献できる。
以下に、図面を参照しながら本開示を実施するための複数の形態を説明する。各形態において先行する形態で説明した事項に対応する部分には同一の参照符号を付して重複する説明を省略する場合がある。各形態において構成の一部のみを説明している場合は、構成の他の部分については先行して説明した他の形態を適用することができる。各実施形態で具体的に組み合わせが可能であることを明示している部分同士の組み合わせばかりではなく、特に組み合わせに支障が生じなければ、明示していなくても実施形態同士を部分的に組み合せることも可能である。
(第1実施形態)
第1実施形態に一形態としての熱電発電装置100を開示する。第1実施形態について図1および図2を参照して説明する。熱電発電装置100は、ゼーベック効果により熱エネルギを電力エネルギに変換して発電することができる装置である。熱電発電装置100は、例えば、車両用の装置、電子制御機器に内蔵される装置、空調装置に内蔵される装置、給湯装置に内蔵される装置としても適用することができる。
第1実施形態に一形態としての熱電発電装置100を開示する。第1実施形態について図1および図2を参照して説明する。熱電発電装置100は、ゼーベック効果により熱エネルギを電力エネルギに変換して発電することができる装置である。熱電発電装置100は、例えば、車両用の装置、電子制御機器に内蔵される装置、空調装置に内蔵される装置、給湯装置に内蔵される装置としても適用することができる。
熱電発電装置100は、複数の熱電変換素子を有する熱発電部において一方側と他方側とに温度差が与えられると、電位差が生じて電子が流れる現象を利用して発電する。熱電発電装置100では、低温の第1流体と第1流体よりも高温である第2流体とを用いて熱発電部の両側に温度差を与える。第1流体、第2流体には、温度差を与えることが可能な任意の流体を採用することができる。この実施形態では、任意に選択可能な第1流体および第2流体の一例として、第1流体として自動車エンジンの冷却水を用い、第2流体としてエンジンから排出される排ガスを用いる場合について説明する。以下、第1流体を低温流体と称し、第2流体を低温流体よりも高温の高温流体と称することがある。
図1に示すように、熱電発電装置100は、低温流体が流れる第1通路と、高温流体が流れる第2通路と、一方側で高温流体と他方側で低温流体とそれぞれ熱移動可能に設けられる熱発電部1と、熱発電部1を保持する保持部材と、を備える。保持部材は、さらに低温流体および高温流体と熱発電部1との熱移動を確保するように各部材同士の密着性を高める第1保持部材3および第2保持部材4によって構成することができる。第1保持部材3および第2保持部材4は、以下に保持部材3,4とも称する。第1通路は、管7によって形成されている。第2通路は第1保持部材3および第2保持部材4のそれぞれにおいて、熱発電部1側とは反対側である外側に設けられている通路である。
熱電発電装置100は、さらに熱発電部1と第1保持部材3や第2保持部材4との間に介在する弾性部材6を備える。弾性部材6は、それ自身が熱伝導可能でかつ弾性変形可能な材質で構成されている。弾性部材6は、厚さ方向に弾性変形し熱伝導性を有する任意の材質で形成することができる。任意の材質には、例えば、グラファイトを含む材質を採用することができ、この材質を弾性変形可能な形状、例えばシート状に形成して弾性部材6を構成することができる。
弾性部材6として採用可能なグラファイトで形成されたシートは、非常に高い熱伝導率を有する。例えば、グラファイトシートは、銅やアルミニウムの2倍以上の熱伝導率を有するもの採用することが好ましい。グラファイトシートは、薄く、柔軟なシートであり、変形や加工が容易である。グラファイトシートは高分子フィルムを熱分解してグラファイト化することにより、製造することができる。また、グラファイトシートは、単結晶に近い構造を持つ高配向性を有するものであることが好ましい。
各熱発電部1は高温流体の流れ方向F1に並ぶ複数の熱電変換素子20を有する。複数の熱電変換素子20は、扁平状の箱体であるケース10の内部に収納されている。ケース10は熱発電部1の外面に相当する。図2に示すように、熱発電部1の内部には、それぞれ所定個数の熱電変換素子20を一塊とする複数のモジュール2が高温流体の流れ方向F1に並んで設置されている。熱電変換素子20の酸化防止のため、ケース10の内部には、例えば、真空状態であったり、不活性ガスを充填したりする。このケース10は内部の空間を封止する気密ケースでもある。ケース10は、例えばステンレス材により形成されている。
熱電変換素子20は、交互に配列されるP型半導体素子とN型半導体素子とが網状に連結されて構成されている。モジュール2は、一方の面に高温流体や高温流体と熱伝達可能な高温部が接触し、他方の面に低温流体や低温流体と熱伝達可能な低温部が接触することで、熱電変換素子20の一方側と他方側とに温度差が生じ電位差に起因する電子の移動によって発電する。
熱電変換素子20は、一方側部の高温端が高温流体との間で熱移動可能に設けられ、他方側部の低温端が低温流体との間で熱移動可能に設けられる。低温端は、熱伝導性を有する伝熱部材22を介してケース10の第1通路側の壁部に接触している。高温端は、熱伝導性を有する伝熱部材21を介してケース10の第2通路側の壁部に接触している。また、伝熱部材22は管7やケース10を介さないで直接低温流体に接触する形態でもよい。伝熱部材21や伝熱部材22は熱伝導性と絶縁性を有する材質で形成されている。伝熱部材21や伝熱部材22は、例えばセラミックによって形成することができる。
熱電発電装置100において一方側に位置する熱発電部1の一方の面は、弾性部材6を介して高温部を構成する第1保持部材3に接触し、他方の面は、低温部を構成する管7に接触する。熱電発電装置100において他方側に位置する熱発電部1の一方の面は、低温部を構成する管7に接触し、他方の面は、高温部を構成する第2保持部材4に接触する。第1保持部材3、第2保持部材44は、それぞれ板状の部材によって構成することができる。また、熱発電部1と管7との間には、図2に図示するように、グラファイトシート、熱伝導性を有するグリスなどの熱伝導部材を介在させてもよい。このような熱伝導部材を熱発電部1と管7との接触部に設けることで、接触部に隙間ができる要因となる多少の高低差または凹凸を吸収でき、熱伝導性を確保することに貢献できる。また、この構成によれば、熱伝導部材によって部材間における熱抵抗の低減が図れ、熱伝導部材を介した高温流体と低温流体との間の効率的な熱移動を実現できる。
また、熱伝導部材は、管7、第1保持部材3、第2保持部材4よりも、外力によって変形しやすく硬度が低い部材であることが好ましい。この構成によれば、熱伝導部材は、各部材の膨張や収縮に応じて変形可能であるため、管7、第1保持部材3、第2保持部材4に対して熱発電部1を方向F1や方向F2に変位させやすくできる。したがって、高温流体および低温流体によりもたらされる温度差によって各部材が膨張や収縮したとしても、熱発電部1は変位しやすいので、各部材の歪みによる応力を軽減したり、部材間の熱膨張差を吸収したりする効果を高めることができる。
図1に図示するように、第1保持部材3と第2保持部材4とは両端同士が互いに溶接可能な形状に形成されている。この形状は、鋳造または折り曲げ加工によって形成することができる。この形状として、第1保持部材3はほぼ直角をなす湾曲部よりも先端側に位置する接合部3aを両端側に有し、第2保持部材4はほぼ直角をなす湾曲部よりも先端側に位置する接合部4aを両端側に有する。接合部3aと接合部4aは、第1保持部材3と第2保持部材4とを近づける方向に作用する圧縮力がかけられた状態で重ね合わされて、管7の内部を流れる低温流体の流れ方向F2に平行な方向に延びる重ね合わせ部を形成する。この重ね合わせ部は、例えば、シーム溶接、レーザー溶接によって互いに溶接されている。このようにして管7は、第1保持部材3および第2保持部材4から与えられる圧縮力によって、2つの熱発電部1によって挟まれて保持されている。圧縮力は、図1において白抜き矢印で示される方向に作用する力である。
これにより、第1保持部材3と第2保持部材4は、熱発電部1を挟みこむ応力を作用させる製品を提供する。さらに熱発電部1は、第1保持部材3または第2保持部材4と管7との両方に密接している。この加圧力は、管7と熱発電部1の間、熱発電部1と第1保持部材3または第2保持部材4との間に作用し、これらの部材間に接触部を形成する。この溶接に伴う第1保持部材3と第2保持部材4との接合により、第1保持部材3と第2保持部材4とによって囲まれる空間である内部空間が形成される。この内部空間には、2つの熱発電部1と管7とが収納されている。
管7は、例えばステンレス製、アルミニウム製であり、内部に低温流体が流れる複数の内部通路に区切られる第1通路を有する。第1保持部材3には、熱発電部1とは反対側の面に外側フィン5がろう付け接合等により設けられている。第2保持部材4には、熱発電部1とは反対側の面に外側フィン5がろう付け接合等により設けられている。外側フィン5は、外側フィン5に接触する高温流体が流れる第2通路に設けられている。
外側フィン5は板材を波型に折り曲げて形成される。外側フィン5は波の進行方向に剛性が弱く、波の重なり方向に剛性が強くなる剛性上の特性をもつ。このような外側フィン5が第1保持部材3に接合されることにより、第1保持部材3の剛性を強化することができる。この結果、第1保持部材3と熱発電部1との間や第2保持部材4と熱発電部1との間に熱伝達を阻害する隙間が生じにくくなる。
外側フィン5には、方向F1に隣り合うフィン同士の位置が方向F1に対して直交する方向に所定距離オフセットするように設けられるオフセットフィンが採用されている。外側フィン5は、複数の波部を有して構成される。この複数の波部は、波の進行方向が低温流体の流れ方向F2であり、波の重なり方向が高温流体の流れ方向F1である。
これによれば、波と波の間を高温流体が流れやすく、さらに外側フィン5は、高温流体の流れ方向F1の剛性を強くすることができる。この結果、外側フィン5が接合された第1保持部材3と第2保持部材4も流れ方向F1の剛性を強くすることができる。一方、第1保持部材3および第2保持部材4は、流れ方向F1の両端において互いに接近して溶接される接合部3aと接合部4aを有している。この接合部3aと接合部4aの溶接により熱発電部1を管7に押し付ける応力を発生している。したがって、この応力に対する剛性を外側フィン5によって強くできるので、各部材同士の密着性を確保することができる。
熱電発電装置100は、図1の上方から下方に向けて外側フィン5、第1保持部材3、熱発電部1、管7、熱発電部1、第2保持部材4、外側フィン5が並ぶ積層体を構成する。低温流体は、高温流体と直交する方向に流れる。外側フィン5は波状に延伸する方向に伸び縮みしやすく剛性が弱く、この方向に対して直交する方向には伸び縮みしにくく剛性が高い。
第1保持部材3と第2保持部材4には、図1の白抜き矢印で示す方向の加圧力が作用するため、曲げ応力が加わる。このため、この曲げ応力に耐える剛性を有することが好ましい。したがって、外側フィン5は高温流体の流れ方向F1の剛性を強くし、方向F1に対して直交する方向の剛性を弱くなるように設定されている。
第1保持部材3および第2保持部材4は、熱発電部1の端部よりも外側で曲げられて弾性変形している。このため、熱発電部1の端部では各部材との接触部を維持しながら、弾性変形した第1保持部材3と第2保持部材4とが元に戻ろうとする反力によって熱発電部1、第1保持部材3、第2保持部材4および管7の密着性を確保することに寄与している。
熱電発電装置において高温流体の流通時は、高温流体の熱によって高温側の部材が不均一に変形する場合があり、この変形によって高温側の部材と熱電変換素子との間の接触面圧が上流側で低下しやすい。熱電発電装置100においては、高温側の部材には第1保持部材3が相当する。
高温流体の上流側で高温側の部材と熱電変換素子との間の接触面圧を確保するために、熱電発電装置100は圧縮率調整部を備える。圧縮率調整部は、高温流体の流れ方向F1において熱発電部1の中央部CLよりも上流側の方が下流側に対して弾性部材6の圧縮率が大きくなるように設定する。第1実施形態における圧縮率調整部は、第1保持部材3と熱発電部1とによって構成されており、前述のような圧縮率を実現する。例えば、第1保持部材3の形状と熱発電部1の形状とによって、圧縮率調整部の機能を実現することができる。
図2に図示する熱発電部1の中央部CLは、方向F1に並ぶ複数のモジュール2における方向F1長さの中央位置、すなわち複数のモジュール2における方向F1の両端部に対する中間位置である。また、熱発電部1において方向F1に一つのモジュール2しか設けられていない場合には、中央部CLは、一つのモジュール2における方向F1の両端部に対する中間位置である。
弾性部材6の圧縮率は、圧縮された弾性部材6の厚さ寸法を圧縮前の弾性部材6の厚さ寸法で割り算した値である。圧縮される前、すなわち熱電発電装置100に搭載される前の弾性部材6の厚さ寸法が方向F1について一定であった場合、搭載された状態における弾性部材6の厚さ寸法が小さいほど圧縮率が高いことになる。したがって、搭載前の弾性部材6の厚さ寸法が方向F1について一定である場合、熱電発電装置100に搭載されている状態の弾性部材6の厚さ寸法は、図2の中央部CLに対して上流側の方が下流側よりも小さくなっている。
圧縮率調整部の機能に貢献する第1保持部材3は、第1保持部材3における管7側の面が管7側とは反対側に凸となる湾曲形状を有している。つまり、第1保持部材3における管7側の面は、管7に対して離れるように凹む曲面形状を形成している。第1保持部材3における管7側の面は、弾性部材6における第1保持部材3側の表面に接触して、熱発電部1の外面における保持部材側の面とで弾性部材6を挟んでいる。第1保持部材3は、少なくとも管7側の面が管7側とは反対側に凸となる湾曲形状を有していればよい。また、第1保持部材3は、全体の断面形状が管7側とは反対側に凸となる湾曲形状を呈してもよい。
この熱発電部1の外面は、図2に示す例ではケース10における第1保持部材3側の壁10aによって構成されている。圧縮率調整部の機能に貢献する熱発電部1は、熱発電部1における第1保持部材3側の面が管7側とは反対側に凸となる湾曲形状を有している。つまり、熱発電部1における第1保持部材3側の面は、管7に対して離れるように凸となる曲面形状を形成している。熱発電部1における第1保持部材3側の面は、弾性部材6における管7側の表面に接触して、第1保持部材3における管7側の面とで弾性部材6を挟んでいる。壁10aは、少なくとも第1保持部材3側の面が管7側とは反対側に凸となる湾曲形状を有していればよい。また、壁10aは、全体の断面形状が管7側とは反対側に凸となる湾曲形状を呈してもよい。壁10aは、高さ方向長さまたは厚さ寸法が第1の頂部位置TL1で最も大きい断面形状であってもよい。
このように熱発電部1は、第1保持部材3側の面が管7側とは反対側に凸となる、曲率半径Rpである湾曲形状を有している。曲率半径Rpの中心位置に関して方向F1に対応する位置は、図2に示す第1の頂部位置TL1に相当する。第1の頂部位置TL1は、熱発電部1における第1保持部材3側の面のうち、最も管7から離間する部位に相当する。第1の頂部位置TL1は、熱発電部1における第1保持部材3側の面のうち、凸状面のトップに相当する。
第1保持部材3は、管7側の面が管7側とは反対側に凸となる、曲率半径Rcである湾曲形状を有している。曲率半径Rcの中心位置に関して方向F1に対応する位置は、図2に示す第2の頂部位置TL2に相当する。第2の頂部位置TL2は、第1保持部材3における管7側の面のうち、最も管7から離間する部位に相当する。第2の頂部位置TL2は、第1保持部材3における管7側の面のうち、凹状面のトップに相当する。さらに曲率半径Rcは曲率半径Rpよりも大きく設定されている。図2に示すように、第1の頂部位置TL1は、第2の頂部位置TL2よりも高温流体の流れ方向の上流側に位置している。さらに第2の頂部位置TL2は、熱発電部1の中央部CLよりも高温流体の流れ方向の上流側に位置している。
また、熱電発電装置100に搭載された弾性部材6は、熱発電部1と第1保持部材3との間で挟まれて変形した状態において圧力方向あるいは圧縮方向の厚さ寸法が最小となる部位が高温流体流れの上流側に位置するように設けられている。換言すれば、熱発電部1と第1保持部材3との距離が上流側の方が下流側よりも小さくなっている状態で、熱発電部1と第1保持部材3は弾性部材6を圧縮している。
また、第1保持部材3と第2保持部材4の接合時に、図1において白抜き矢印で示される方向に第1保持部材3や第2保持部材4に作用させる加圧力は、上流側の方が下流側よりも大きくなるように設定する。この加圧力の違いによれば、弾性部材6の圧縮率を上流側で高めることができ、高温流体に流通時に高温側部材が変形したとしても、上流側における第1保持部材3と熱発電部1との間の接触面圧の低下を抑えることに寄与する。
次に、第1実施形態の熱電発電装置100がもたらす作用効果について説明する。熱電発電装置100は、低温流体が流れる管7と、複数の熱電変換素子20を有する熱発電部1と、熱発電部1の一方側部に対して圧力を与える第1保持部材3と、熱伝導性と弾性変形性を有し熱発電部1と第1保持部材3の間に介在する弾性部材6と、を備える。熱電発電装置100は、高温流体の流れ方向において熱発電部1の中央部CLよりも上流側の方が下流側に対して弾性部材6の圧縮率が大きくなるように設定する圧縮率調整部を備える。
この熱電発電装置100によれば、圧縮率調整部を備えることにより、熱発電部1の中央部CLよりも上流側で弾性部材6を大きく圧縮させることができる。これにより、下流側よりも上流側において弾性部材6の復元力が大きく作用して、弾性部材6、第1保持部材3を含めた高温側部材と熱発電部1の熱電変換素子20との間に形成される接触面圧を上流側において下流側よりも高くすることができる。したがって、上流側での接触面圧を高める効果により、高温側部材の熱変形等によって上流側で低下しやすい接触面圧を抑制できる熱電発電装置100を提供できる。熱電発電装置100は、上流側の熱電変換素子20に関わる接触面圧が低下して複数の熱電変換素子20の接触面圧が高温流体の流れ方向においてばらつく現象を改善できるので、熱電変換素子20の劣化を抑えることにも貢献できる。
圧縮率調整部は、以下の構成を備える第1保持部材3と熱発電部1によって構成される。第1保持部材3における管7側の面および熱発電部1における第1保持部材3側の面は、それぞれ管7側とは反対側に凸となる湾曲形状である。熱発電部1の第1保持部材3側の面において最も突出する第1の頂部位置TL1は、第1保持部材3の管7側の面において最も突出する第2の頂部位置TL2よりも第2流体の流れ方向の上流側に位置している。第1保持部材3における湾曲形状の曲率半径Rcは熱発電部1における湾曲形状の曲率半径Rpよりも大きく設定されている。
このような構成の圧縮率調整部によれば、第1保持部材3と熱発電部1の互いの対向面は、ともに管7側とは反対側に凸となるように湾曲し、熱発電部1の方が第1保持部材3よりも大きく反る形状である。さらに第1の頂部位置TL1は第1保持部材3の第2の頂部位置TL2よりも上流側に位置するので、熱発電部1と第1保持部材3との対向面は第1の頂部位置TL1において最も接近する状態で、弾性部材6に圧縮力を与えることができる。したがって、熱発電部1と第1保持部材3との間に形成される接触面圧を上流側の第1の頂部位置TL1において大きくできるので、上流側で低下しやすい接触面圧を抑制可能な熱電発電装置100を提供できる。
さらに第2の頂部位置TL2は、熱発電部1の中央部CLよりも第2流体の流れ方向の上流側に位置する。この構成によれば、第1保持部材3と熱発電部1の互いの対向面が下流側よりも上流側において接近するので、弾性部材6を上流側で大きく変形させることができる。したがって、上流側での接触面圧を高めることによって、上流側で低下しやすい接触面圧を抑制できる熱電発電装置100を提供できる。
弾性部材6は熱発電部1と第1保持部材3との間で挟まれて変形した状態において、圧縮方向の厚さ寸法が最小となる部位が第2流体の流れ方向の上流側に位置するように設けられている。この構成によれば、上流側において弾性部材6の復元力を大きく作用させることができる。したがって、上流側において接触面圧を高める効果を奏して、上流側で低下しやすい接触面圧を抑制できる熱電発電装置100を提供できる。
弾性部材6には、弾性変形していない状態において厚さ寸法の最大部位が第2流体の流れ方向の上流側に位置するように形成された部材が用いられている。このような形状の弾性部材6を熱発電部1と第1保持部材3とで挟んで圧縮することにより、弾性部材6の圧縮率を上流側において大きくすることが可能な熱電発電装置100を提供できる。
(第2実施形態)
第2実施形態について図3を参照して説明する。図3で第1実施形態の図面と同じ符号を付した構成は、第1実施形態と同様である。第2実施形態で特に説明しない構成、処理、作用、効果については、第1実施形態と同様であり、以下、異なる点について説明する。
第2実施形態について図3を参照して説明する。図3で第1実施形態の図面と同じ符号を付した構成は、第1実施形態と同様である。第2実施形態で特に説明しない構成、処理、作用、効果については、第1実施形態と同様であり、以下、異なる点について説明する。
第2実施形態の熱電発電装置200は、第1実施形態の熱電発電装置100に対して、熱発電部101の構成が相違する。熱発電部101の内部には、所定個数の熱電変換素子20を一塊とする1個のモジュール2が中央部CL付近に設置されている。
(第3実施形態)
第3実施形態について図4を参照して説明する。図4で第1実施形態の図面と同じ符号を付した構成は、第1実施形態と同様である。第3実施形態で特に説明しない構成、処理、作用、効果については、第1実施形態と同様であり、以下、異なる点について説明する。
第3実施形態について図4を参照して説明する。図4で第1実施形態の図面と同じ符号を付した構成は、第1実施形態と同様である。第3実施形態で特に説明しない構成、処理、作用、効果については、第1実施形態と同様であり、以下、異なる点について説明する。
第3実施形態の熱電発電装置300は、第1実施形態の熱電発電装置100に対して、熱発電部201が相違する。熱発電部201の内部には、それぞれ所定個数の熱電変換素子20を一塊とする複数のモジュール2が高温流体の流れ方向に並んで設置されている。熱発電部201は、複数のモジュール2における方向F1の両端部間の長さが第1実施形態の熱発電部1よりも短くなっている。したがって、熱電発電装置300は、熱電発電装置100よりも方向F1において熱発電に寄与する素子の範囲が狭くなっている。
(第4実施形態)
第4実施形態について図5を参照して説明する。図5で第1実施形態の図面と同じ符号を付した構成は、前述の実施形態と同様である。第4実施形態で特に説明しない構成、処理、作用、効果については、前述の実施形態と同様であり、以下、異なる点について説明する。
第4実施形態について図5を参照して説明する。図5で第1実施形態の図面と同じ符号を付した構成は、前述の実施形態と同様である。第4実施形態で特に説明しない構成、処理、作用、効果については、前述の実施形態と同様であり、以下、異なる点について説明する。
第4実施形態の熱電発電装置400は、第1実施形態の熱電発電装置100に対して、圧縮率調整部が相違する。第4実施形態の圧縮率調整部は、圧縮方向の高さ寸法が最大となる最高部位H1が中央部CLよりも上流側に設定された熱発電部301によって構成されている。最高部位H1は、熱発電部301における第1保持部材103側の面のうち、凸状の湾曲面のトップに一致する。このような熱発電部301に関わる構成は、ケース110における第1保持部材103側の壁110aによって形成されている。壁110aは、少なくとも第1保持部材103側の面が管7側とは反対側に凸となる湾曲形状を有していればよい。また、壁110aは、全体の断面形状が管7側とは反対側に凸となる湾曲形状を呈してもよい。壁110aは、高さ方向長さまたは厚さ寸法が最高部位H1で最も大きい断面形状であってもよい。
第1保持部材103は、第1保持部材3と異なり、方向F1について一定の厚さ寸法であることが好ましい。弾性部材6は、このような構成の第1保持部材103および熱発電部301によって挟まれて圧縮力を受けることにより、熱発電部301の最高部位H1に相当する位置において、大きく変形して圧縮率が大きくなる。これにより、熱発電部301を押し返す弾性部材6の反力は下流側よりも上流側において大きくなる。したがって、最高部位H1およびその周囲において、第1保持部材103と熱発電部301との間の接触面圧を高める熱電発電装置400を提供できる。熱電発電装置400によれば、第1保持部材103等が熱変形することによる接触面圧の低下を上流側において改善することができ、流れ方向F1の全体に渡って、複数の熱電変換素子20と高温側部材との間の接触面圧を確保することができる。
(第5実施形態)
第5実施形態について図6を参照して説明する。図6で第1実施形態の図面と同じ符号を付した構成は、前述の実施形態と同様である。第5実施形態で特に説明しない構成、処理、作用、効果については、前述の実施形態と同様であり、以下、異なる点について説明する。
第5実施形態について図6を参照して説明する。図6で第1実施形態の図面と同じ符号を付した構成は、前述の実施形態と同様である。第5実施形態で特に説明しない構成、処理、作用、効果については、前述の実施形態と同様であり、以下、異なる点について説明する。
第5実施形態の熱電発電装置500は、第1実施形態の熱電発電装置100に対して、圧縮率調整部が相違する。第5実施形態の圧縮率調整部は、圧縮方向の高さ寸法が最大となる最大部位H2が中央部CLよりも上流側に設定された第1保持部材203によって構成されている。
第1保持部材203は、第1実施形態の第1保持部材3に対して、管7側の面が管7側に凸となる湾曲形状である点が相違する。つまり、第1保持部材203における管7側の面は、管7に対して接近するように突出した曲面形状を形成している。第1保持部材203における管7側の面は、弾性部材6における第1保持部材203側の表面に接触して、熱発電部401の外面における保持部材側の面とで弾性部材6を挟んでいる。第1保持部材203は、少なくとも管7側の面が管7側に凸となる湾曲形状を有していればよい。また、第1保持部材203は、全体の断面形状が管7側に凸となる湾曲形状を呈してもよい。
熱発電部401の外面を構成するケース210は、熱発電部1のケース10と異なり、保持部材側の面が湾曲面ではなく平面として形成されている。ケース210における第1保持部材203側の壁210aは、方向F1について一定の厚さ寸法で形成されている。
第1保持部材203における管7側の湾曲形状面は、その曲率半径の中心位置に関して方向F1に対応する位置が図6に示す最大部位H2に相当する。最大部位H2は、第1保持部材203における管7側の面のうち、最も管7に接近する部位に相当する。最大部位H2は、第1保持部材203における管7側の面のうち、凸状面の頂部に相当する。図2に示すように、最大部位H2は、熱発電部401の中央部CLよりも高温流体の流れ方向の上流側に位置している。
弾性部材6は、このような構成の第1保持部材203および熱発電部401によって挟まれて圧縮力を受けることにより、最大部位H2に相当する位置において、大きく変形して圧縮率が大きくなる。これにより、熱発電部401を押し返す弾性部材6の反力は下流側よりも上流側において大きくなる。したがって、最大部位H2およびその周囲において、第1保持部材203と熱発電部401との間の接触面圧を高める熱電発電装置500を提供できる。熱電発電装置500によれば、第1保持部材203等が熱変形することによる接触面圧の低下を上流側において改善することができ、流れ方向F1の全体に渡って、複数の熱電変換素子20と高温側部材との間の接触面圧を確保することができる。
(他の実施形態)
この明細書の開示は、例示された実施形態に制限されない。開示は、例示された実施形態と、それらに基づく当業者による変形態様を包含する。例えば、開示は、実施形態において示された部品、要素の組み合わせに限定されず、種々変形して実施することが可能である。開示は、多様な組み合わせによって実施可能である。開示は、実施形態に追加可能な追加的な部分をもつことができる。開示は、実施形態の部品、要素が省略されたものを包含する。開示は、ひとつの実施形態と他の実施形態との間における部品、要素の置き換え、または組み合わせを包含する。開示される技術的範囲は、実施形態の記載に限定されない。開示される技術的範囲は、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の範囲の記載と均等の意味および範囲内でのすべての変更を含むものと解されるべきである。
この明細書の開示は、例示された実施形態に制限されない。開示は、例示された実施形態と、それらに基づく当業者による変形態様を包含する。例えば、開示は、実施形態において示された部品、要素の組み合わせに限定されず、種々変形して実施することが可能である。開示は、多様な組み合わせによって実施可能である。開示は、実施形態に追加可能な追加的な部分をもつことができる。開示は、実施形態の部品、要素が省略されたものを包含する。開示は、ひとつの実施形態と他の実施形態との間における部品、要素の置き換え、または組み合わせを包含する。開示される技術的範囲は、実施形態の記載に限定されない。開示される技術的範囲は、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の範囲の記載と均等の意味および範囲内でのすべての変更を含むものと解されるべきである。
前述する熱電発電装置は、自動車以外に搭載される機器にも幅広く適用することができる。例えば、熱電発電装置は、工業用や住宅用のボイラにおいて発生するガスを高温流体として用いる排熱回収装置と組み合わせたり、工場や焼却炉等の排熱を高温流体として利用する発電機、電気機器の電源装置、携帯型発電機等に適用したりすることができる。
熱電発電装置100は、図1に記載した構成に限定されるものではない。例えば、熱電発電装置100は、管7の一方側で熱発電部1と管7とを積層して形成される積層体を保持部材によって一体に保持する構成としてもよい。つまり、熱電発電装置100は、管7の片方側でのみ、第1保持部材3によって熱発電部1を管7と一体に保持する形態としてもよい。
前述の実施形態では、1つの発電ユニットからなる熱電発電装置を開示しているが、熱電発電装置は発電ユニットを複数積層して構成してもよい。この場合においても高温流体が、積層された発電ユニット相互間に位置する外側フィン5に接して流れるように構成される。
第1実施形態においては、第1保持部材3を第2保持部材4よりも小さくして、第1保持部材3を第2保持部材4に被せるようにして組み付けているが、第1保持部材3と第2保持部材4とを同じ大きさにして互い違いに組み合わせて組み付けるようにしてもよい。
前述の実施形態においては、第1保持部材3と第2保持部材4とを溶接して、第1保持部材3と第2保持部材4とで囲まれた内部空間を外部から密封している。しかしながら、第1保持部材3と第2保持部材4とを完全に密封せず、高温流体が内部空間の熱発電部1に悪影響を及ぼさない程度に結合するようにしてもよい。例えば、第1保持部材3と第2保持部材4とを多数点のスポット溶接で結合してもよい。
前述の実施形態のモジュール2は、ケースによって覆われる構成ではなく、多数のP型半導体素子とN型半導体素子とが第1保持部材3と第2保持部材4とで囲まれた内部空間に露出して設けられる構成でもよい。熱電発電装置においてケースは必須の構成要素ではない。この場合は、内部空間をカバー等で密封することが好ましい。
前述の実施形態において、第1保持部材3の接合部3aと第2保持部材4の接合部4aとの接合面は平坦なものであるが、接合面に、互いに係合して後戻りしない鋸歯状の突起形状やラビリンス形状を構成する凹凸形状を形成する構成でもよい。
前述の実施形態では、第1通路を形成する扁平状の管7は、内部に複数の通路を有するものであるが、このような形態に限定されない。また管7は、扁平状でない外形形状でもよいし、内部にフィンを備える形態でもよい。
前述の実施形態において、第1保持部材3と外側フィン5、第2保持部材4と外側フィン5のそれぞれを、別部材同士を一体に接合する構成ではなく、一つの部材として形成してもよい。
1、101,201,301,401…熱発電部
3,103,203…第1保持部材(保持部材)
6…弾性部材、 7…管、20…熱電変換素子、 CL…中央部
TL1…第1の頂部位置、TL2…第2の頂部位置
3,103,203…第1保持部材(保持部材)
6…弾性部材、 7…管、20…熱電変換素子、 CL…中央部
TL1…第1の頂部位置、TL2…第2の頂部位置
Claims (7)
- 内部に第1流体が流れる管(7)と、
複数の熱電変換素子(20)を有する熱発電部(1;101;201;301;401)と、
前記第1流体よりも高温である第2流体の熱が前記熱発電部の一方側部に熱移動するように前記熱発電部の一方側部に対して圧力を与え、前記管と前記熱発電部の他方側部を熱移動可能な状態に保持する保持部材(3;103;203)と、
熱伝導性を有し弾性変形可能であり、前記熱発電部と前記保持部材との間に介在する弾性部材(6)と、
前記第2流体の流れ方向において前記熱発電部の中央部(CL)よりも上流側の方が下流側に対して前記弾性部材の圧縮率が大きくなるように設定する圧縮率調整部(TL1,TL2;H1;H2)と、
を備える熱電発電装置。 - 前記圧縮率調整部は、
前記保持部材(3)における前記管側の面および前記熱発電部(1;101;201)における前記保持部材側の面がそれぞれ前記管側とは反対側に凸となる湾曲形状であり、前記熱発電部の前記保持部材側の面において最も突出する第1の頂部位置(TL1)が前記保持部材の前記管側の面において最も突出する第2の頂部位置(TL2)よりも前記第2流体の流れ方向の上流側に位置し、前記保持部材における前記湾曲形状の曲率半径が前記熱発電部における前記湾曲形状の曲率半径よりも大きく設定されていることによって構成されている請求項1に記載の熱電発電装置。 - 前記第2の頂部位置は、前記熱発電部の前記中央部よりも前記第2流体の流れ方向の上流側に位置する請求項2に記載の熱電発電装置。
- 前記弾性部材は前記熱発電部と前記保持部材との間で挟まれて変形した状態において、圧縮方向の厚さ寸法が最小となる部位が前記中央部よりも前記上流側に位置するように設けられている請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の熱電発電装置。
- 前記圧縮率調整部は、圧縮方向の高さ寸法が最大となる部位(H1)が前記上流側に設定された前記熱発電部(301)によって構成されている請求項1に記載の熱電発電装置。
- 前記圧縮率調整部は、圧縮方向の厚さ寸法が最大となる部位(H2)が前記上流側に設定された前記保持部材(203)によって構成されている請求項1に記載の熱電発電装置。
- 前記弾性部材には、弾性変形していない状態における厚さ寸法の最大部位が前記第2流体の流れ方向の上流側に位置するように形成された部材が用いられている請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の熱電発電装置。
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