JP2008090063A - レーザーマーキングラベル及びラベル付き物品 - Google Patents

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Abstract

【課題】被着体から剥離して再使用することができず、再使用や偽造の防止のためにセキュリティマークを組み込む必要がなく、構造が簡単であり、しかもレーザーマーキングラベルに適応可能な偽造防止ラベルを提供する。
【解決手段】レーザーによりパターンを書き込み可能なラベル層を接着剤層3上に備えるとともに、ラベル層が、第1のラベル層1及び第2のラベル層2を少なくとも有しており、前記第1のラベル層が、レーザー書き込み時、そのレーザー書き込み領域において選択的に除去され、そして前記第1のラベル層の除去の結果、前記レーザー書き込み領域において前記第2のラベル層が露出せしめられ、かつ前記第2のラベル層が、前記第1のラベル層よりも大きい脆性を有しているように構成する。
【選択図】図1

Description

この明細書で開示することは、レーザーマーキングラベルに関し、さらに詳しく述べると、被着体に貼付した後ではその被着体から偽造目的や再使用目的、その他の目的で剥がすことが不可能なレーザーマーキングラベルに関する。本開示はまた、かかるレーザーマーキングラベルを備えたラベル付き物品に関する。
レーザーマーキングラベルやその他のラベルは、例えば自動車部品のラベルなどにおいて使用されているが、近年、すでに貼り付けられているラベルを自動車部品から偽造目的で剥離して別の自動車部品に再び貼り付けるなどの犯罪が発生している。なぜならば、従来のラベルの場合、ラベル素材の強さ(壊れにくさ)に対して被着体に対する接着力が弱いという欠点があるため、被着体とラベルの間に剃刀のような鋭利な刃物を慎重に挿入すると、ラベル本体を壊すことなく被着体から剥がすことができるからである。よって、現在、ラベルの再使用、偽造に対する対策が強く求められている。
従来、レーザーマーキングラベルやその他のラベルにおいて剥離及び再使用の防止や偽造の防止のためにいろいろな対策が提案されている。
例えば、特許文献1は、紫外線透過性を有する自己支持性フィルム基材と、この該基材のっ少なくとも片面に紫外線吸収性インクで印刷された文字等の印刷部と、基材のラベル貼付対象物側に順を追って接合された蛍光染料含有粘着剤層及び剥離シートとを有することを特徴とする偽造防止用ラベルを記載している。
また、特許文献2は、少なくとも紫外線をカットする透明基材と、紫外線により発色する発色剤を分散した接着剤層とを含み、かつ表面に情報を付与し、その情報を透明保護層にて被覆したことを特徴とする改ざん防止用ラベル又はシートを記載している。
また、特許文献3は、少なくとも一部分に粘着層を設けたシートであって、被貼着物に貼着した後に剥離することにより破壊又は変形させられる再利用不可部、好ましくは機械的弱部、例えばスリット又は薄肉部を粘着層に設けたことを特徴とするラベルを記載している。
さらに、特許文献4は、透明フィルムにより形成されたラベル基材と、該ラベル基材の下側に文字及び/又は絵柄を含むパターンに形成された剥離層と、ラベル基材及び/又は剥離層を透かして目視可能に形成された印刷層と、該印刷層の下側に形成された粘着剤とを含むことを特徴とする再貼付不正使用防止ラベルを記載している。
さらに、特許文献5は、ラベル基材(A)と、ラベル基材(A)上に部分的に積層されかつ易剥離性を有する易剥離層(B)と、これらの層の上に積層されかつインキにより形成されたインキ層(C)と、インキ層(C)上に積層されかつ被着体に対して再剥離性を有するとともに、ラベル基材(A)に追従して被着体との界面で剥離可能な再剥離型追従性粘着剤層(D)とを有し、かつ再剥離型追従性粘着剤層(D)が、粘着層基材(D−a)と、ウレタン系粘着剤層(D−b)と、再剥離型粘着剤層(D−c)とにより形成されていることを特徴とする改ざん防止用粘着ラベルを記載している。
さらにまた、特許文献6は、透明フィルムの裏面に剥離性を有する剥離層を印刷し、透明フィルムの裏面及び剥離層を覆うように印刷層を形成し、印刷層上にクッション性と皮膜性を有するクッション層を形成し、クッション層上に粘着層を形成してなることを特徴とする改ざん防止ラベルを記載している。
さらにまた、特許文献7は、上層ラベルと下層ラベルとが仮着された積層ラベルであって、上層ラベルに形成した摘まみ片と、この上層ラベルに沿った端線を下層ラベルに印刷してあり、かつ上層ラベルには、適宜箇所にスリットを形成したことを特徴とする積層ラベルが記載されている。
しかしながら、上述のようにラベルに対してスリットやその他のセキュリティマークが組み込まれている場合であっても、操作の難度は高くなるが、時間を多くかければ、鋭利な刃物を使用することでラベル本体を被着体から剥離することは可能である。また、ラベルにスリットを入れた場合には、ラベル表面に印刷を施すときに印刷不良が発生することや、ライナーからラベルを剥離し、さらにラベルを被着体に貼付するまでの間にスリットの存在が引き金となってラベルの破壊が引き起こされることがある。さらに、従来の偽造防止ラベルの場合、その構造が複雑な多層フィルムの形であるため、製造が煩雑であるばかりでなく、近年着目されているレーザーマーキングラベルに適応することが容易でない。
特開昭64−13579号公報(特許請求の範囲) 特開平9−277423号公報(特許請求の範囲) 特開2000−305963号公報(特許請求の範囲) 特開2002−40946号公報(特許請求の範囲) 特開2003−316271号公報(特許請求の範囲) 特開2003−345255号公報(特許請求の範囲) 特開2004−125927号公報(特許請求の範囲)
ある態様において、本開示は、従来の偽造防止ラベルの欠点を解消して、たとえ慎重な操作を行ったとしても、被着体に貼付した後のラベルを被着体から剥離して再使用することが不可能な偽造防止ラベルを提供することにある。
また、ある態様において、本開示は、再使用や偽造の防止のためにスリットのようなラベル破壊の要因となりうるスリット等のセキュリティマークを組み込む必要がなく、構造が簡単であり、しかもレーザーマーキングラベルに適応可能な偽造防止ラベルを提供することにある。
ある態様において、本開示は、レーザーマーキングやレーザーによるキスカッティングを使用して高められた意匠性、グラフィック性などを実現できる偽造防止ラベルを提供することにある。
さらにまた、ある態様において、本開示は、高められた意匠性、グラフィック性などに加えて、耐候性や曲面追従性にすぐれ、被着体の曲面部分に貼付してもひび割れやシワを生じることのない偽造防止ラベルを提供することにある。
さらに加えて、ある態様において、本開示は、上述のような偽造防止ラベルを備えたラベル付き物品を提供することにある。
これらの特徴やその他の特徴は、以下の詳細な説明から容易に理解することができるであろう。
上記した特徴等を達成すべく鋭意研究した結果、偽造防止ラベルのラベル本体を、脆弱性をもった主たるラベル層とそのラベル層に比較して強靭な従たるラベル層の2層を少なくとも有するように構成することが有効であることを発見した。
本開示によれば、第1のレーザーによりパターンを書き込み可能なラベル層を接着剤層上に有するレーザーマーキングラベルにおいて、
前記ラベル層は、上方から順に、第1の従たるラベル層及び第2の主たるラベル層を少なくとも有しており、
前記第1のラベル層は、レーザー書き込み時、そのレーザー書き込み領域において選択的に除去され、そして前記第1のラベル層の除去の結果、前記レーザー書き込み領域において前記第2のラベル層が露出せしめられ、かつ
前記第2のラベル層は、前記第1のラベル層よりも大きい脆性を有していることを特徴とするレーザーマーキングラベルが提供される。
本開示によれば、また、偽造防止ラベルを表面に備えたラベル付き物品であって、前記偽造防止ラベルは、本レーザーマーキングラベルにレーザー書き込みを行った後に前記接着剤層を介して前記物品の表面に貼付したものであることを特徴とするラベル付き物品も提供される。
以下の詳細な説明から理解されるように、ある態様において、本開示の偽造防止ラベルは、ラベル本体を第1及び第2の特別なラベル層を組み合わせて含むように構成したことにより、被着体に貼付した後にその被着体から剥離して再使用することが不可能である。この偽造防止ラベルは、剃刀などを使用して慎重に剥離操作を行ったとしても、ラベル本体に脆いラベル層を含むので、その脆いラベル層の存在に原因して、破損やマーキングパターンの損傷を伴わずに剥がすことができない。その一方、脆性の低い(脆くない)ラベル層を含むことにより、被着体に貼付する際にラベル本体が破損してしまうことがない性質を両立させることができる。
また、本開示の偽造防止ラベルは、再使用や偽造の防止のためにスリットのようなセキュリティ機能を組み込む必要がないので、それらのスリットの存在に原因してラベル破壊が引き起こされることはない。さらに、この偽造防止ラベルは、簡単な層構成を有するので、製造が容易であり、製造途中や運搬中に損傷を被ることがなく、また、重要なことには、最近ニーズが増大しているレーザーマーキングラベルに適応可能であり、印刷では実現し得ない微細で高品位のマーキングを実施することができる。
さらに、本開示の偽造防止ラベルでは、レーザーマーキングにレーザーによるキスカッティングを併用することで、システム構成の小型化を達成しつつ、高められた意匠性、グラフィック性などを実現できる。
さらにまた、本偽造防止ラベルでは、ある態様において、高められた意匠性、グラフィック性などに加えて、すぐれた耐候性及び曲面追従性を実現できる。実際に、本偽造防止ラベルは、被着体の曲面部分やその他の複雑な形状の部分に貼付してもひび割れやシワを生じることがない。
さらに加えて、上述のような偽造防止ラベルの特長を生かしたラベル付き物品が提供される。本偽造防止ラベルは、特に自動車部品用として有利に使用することができる。
本開示は、剥離可能なライナー層上に接着剤層を介して積層された、レーザーによりパターンを書き込み可能な、すなわち、レーザーマーキングが可能なラベル層を備えたレーザーマーキングラベルと、該レーザーマーキングラベルを、そのラベルにレーザーマーキングを施した後に所定の部位に貼付したラベル付き物品を提供する。ここで、「パターン」とは、レーザーマーキングにより書き込みが可能な各種のパターンを意味し、例えば、以下に列挙するものに限定されるわけではないが、線、文字、数字、記号、マーク、ロゴ、バーコード、線、絵柄などやそれらの組み合わせを包含する。
本レーザーマーキングラベルは、典型的には、図1に模式的に示すような層構成を有することができる。すなわち、レーザーマーキングラベル10は、剥離可能なライナー層4の上に接着剤層3を介してラベル層5が積層されている。また、ラベル層5は、上方から順に、第1の従たるラベル層1及び第2の主たるラベル層2を有している。なお、図示のレーザーマーキングラベル10は一例であり、必要に応じて、追加の層を任意に有することができる。
このレーザーマーキングラベル10において、第1のラベル層1は、図2において矢印L1で示されるレーザー書き込みによって予め定められたパターンで選択的に除去される。すなわち、第1のラベル層1を所定の強度のレーザーL1を用いて走査し、書き込みを行うと、そのレーザー書き込み領域においてのみ第1のラベル層1が焼き飛ばされ(以下、エッチングともいう)、選択的に除去される。また、この選択除去工程では、第1のラベル層1のみがその全厚にわたって除去されるので、下地の第2のラベル層2は、エッチングなどを受けることなくそのまま露出せしめられる。よって、レーザー書き込み後にレーザーマーキングラベル10を目視により観察すると、第1のラベル層1とその一部において所定のパターンで露出した第2のラベル層2とが観察され、第1のラベル層1と第2のラベル層2のコントラストの差により、書き込まれたマーキングパターンを認識することができる。なお、必要ならば、第1のラベル層1及び第2のラベル層2の構成を変更することによって、コントラストの差以外の特性の差を利用してマーキングパターンを認識可能とすることもできる。
マーキングパターンを認識するためのコントラストの差は、いろいろな手法を用いて確認することができるが、第1のラベル層1及び第2のラベル層2をそれぞれ異なる色合いで着色しておいて、第1のラベル層1の選択的な除去の後、第1のラベル層1及び第2のラベル層2の間の色合いの差をマーキングパターンの認識に利用することが推奨される。両者の色合いの違いは、良好なコントラスト比に由来して優れたマーキング効果が得られる限り、特に限定されるものではなく、したがって、第1のラベル層及び第2のラベル層は、それぞれ、任意の色に着色することができる。例えば第1のラベル層1を黒色に、第2のラベル層2を白色に着色して形成した場合、黒色の下地に白色のマーキングパターンが浮かび上がったようになるので、視認効果が顕著となる。
レーザーマーキングラベル10において、第1のラベル層1及び第2のラベル層2の着色は、いろいろな技法で行うことができるが、通常、着色剤を使用して有利に実施することができる。着色剤は、第1のラベル層1及び第2のラベル層2の形成に用いられる原料中に必要量を配合する形で、有利に使用することができる。
着色剤としては、顔料、染料などを単独もしくは組み合わせて使用することができる。顔料、染料などは、均一の分散させるため、微細な粉末や粒子の形で使用される。本発明の実施に好適に使用しうる顔料や染料は、以下に列挙するものに限定されないが、カーボンブラック、アイボリーブラック、酸化チタン、酸化亜鉛、塩基性炭酸鉛、チタン酸ストロンチウムなどを包含する。例えば、黒色に着色したい場合には、カーボンブラックなどの顔料を着色剤として使用することができる。特にカーボンブラックは、書き込みに使用されるレーザーの熱に敏感であり、容易に焼き飛ばされるので、第1のラベル層1の着色に有利に使用することができる。また、白色に着色したい場合には、酸化チタンなどの顔料を着色剤として使用することができる。
また、レーザーマーキングラベル10においてマーキングパターンに対して特異的な視認効果を発現させるため、着色剤に発色補助剤をさらに併用することもできる。例えば、アルミニウム粉、マイカ粉、パールマイカ粉、雲母粉などを発色補助剤として使用することができる。これらの発色補助剤を併用したことにより、メタリックトーン、パールマイカトーンなどの色調をマーキングパターンに付与することができる。
レーザーマーキングラベル10において、第2のラベル層2は、その脆性を第1のラベル層1と比較した場合、第1のラベル層1よりも大きい脆性を有することを特徴とする。接着剤層3を介してレーザーマーキングラベル10を被着体に貼付した場合、被着体と接着剤層3の接合力は強力であり、剃刀などを用いてラベル10を無理に剥がそうとした場合など、計画的に脆く作られている第2のラベル層2が損傷を被り、ラベル10の剥離の事実が発覚するばかりでなく、剥がしたラベル10に損傷が入っているので、そのラベル10を偽造目的などで再使用することができない。
レーザーマーキングラベル10において、第1のラベル層1及び第2のラベル層2の脆性は、破断点荷重と破断伸度によって表すことができる。破断伸度ができるだけ小さく、そのときの荷重が適度な値であることが適度な脆弱性を表すことになる。破断点荷重と破断伸度はともに、JIS B7721(引張・圧縮試験機)に規定される破断点荷重測定方法で測定することができる。レーザーマーキングラベル10において、第2のラベル層2の破断点荷重は、通常、約30N/25mm以下であり、好ましくは、約10〜30N/25mmの範囲である。ラベル層2の破断伸度は、通常、約5%以下であり、好ましくは、3%以下が望ましい。また、第1のラベル層1は、貼り付け前までのラベル層2を支えるために破断伸度が15%以上であることが望ましい。
ある態様では、第1のラベル層1と第2のラベル層2の間に脆性の差をもたらすため、第2のラベル層2に対してのみ脆性付与剤を添加することが好ましい。脆性付与剤は、第2のラベル層に対して物理的及び機械的に脆弱な性質を付与し、また、この脆弱性に由来して、得られるラベルに対して剥離防止機能をもたらすことができる。脆性付与剤は、このような機能が得られる限り、有機材料及び無機材料のいずれであってもよい。一般的には、ラベル層のその他の成分との相容性などを考慮して、無機材料を脆性付与剤として有利に使用することができる。脆性付与剤として好適な無機材料は、以下に列挙するものに限定されるわけではないが、タルク、二酸化珪素、炭酸カルシウム、ホウ酸アルミニウム、酸化チタンなどを包含する。さらに、脆性付与剤は、ステンレス鋼、ニッケルなどの金属材料からなっていてもよい。また、これらの脆性付与剤は、単独で使用してもよく、さもなければ、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。とりわけ好適な脆性付与剤は、タルクである。
脆性付与剤は、いろいろな形態で使用することができるが、通常、粉末あるいは微粒子の形態で使用することが好ましい。脆性付与剤のサイズ(直径)は、広い範囲で変更することができるが、通常、約1〜30μmの範囲である。また、脆性付与剤は、上記した着色剤の場合と同様に、第2のラベル層2の形成に用いられる原料中に必要量を配合する形で、有利に使用することができる。
引き続いて、本レーザーマーキングラベルの構成及び使用をさらに詳しく説明する。
本レーザーマーキングラベルにおいて、第1のラベル層は、一般的にバインダと呼ばれる樹脂材料から形成することができ、例えば、アクリル樹脂、ウレタン樹脂又はその混合物を主剤として使用して形成することができる。ある態様では、第1のラベル層の主剤として、アクリル樹脂が最も好適である。例えば、アクリルポリオール樹脂を有利に使用することができる。
第1のラベル層は、第2のラベル層との間にコントラストを出すため、第2のラベル層とは異なる色合いで着色される。第1のラベル層の着色は、通常、上記した着色剤を用いて行われる。着色剤の配合量は、広い範囲で変更することができるが、通常、黒色の場合はラベル層の原料の全量を基準にして約1〜10重量%の範囲である。
第1のラベル層の形成は、任意の成膜法を使用して行うことができるが、ナイフコーティング法、カレンダーロール法、T−ダイ成形法、ブロー成型法、インフレーション成型法等の汎用的な製膜法を使用することができる。例えば、剥離処理を施した支持体の上に第1のラベル層の形成原料を溶液からコーティングして成膜することができる。コーティング溶液の調製には、例えば、酢酸エチル、メチルエチルケトン、トルエン、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコールなどを挙げることができる。得られた第1のラベル層の上に、第2のラベル層、そして接着剤層を順次積層する。別法によれば、第1のラベル層、第2のラベル層及び接着剤層を同時的に成膜し、積層することもできる。
第1のラベル層は、ラベルの詳細や使途などに応じていろいろな厚さを有することができる。第1のラベル層の厚さは、通常、約5〜15μmの範囲である。第1のラベル層の厚さが15μmを上回ると、得られるラベルの外観特性や印字特性、脆弱特性などに悪影響がでてくる。
第1のラベル層は、それを別の面から規定すると、下記の要件:
(1)所定のレーザー光書き込み強度で焼き抜け(エッチング)され得ること、但し、下地の第2のラベル層は、露出せしめられるだけで、たとえエッチングされたとしても、無視しうる程度にしかエッチングされないこと、及び
(2)接着剤層と組み合わさって、脆弱な第2のラベル層を安定に保持することができ、通常のラベル貼り付け作業等で第2のラベル層を破壊させることがないこと
を同時に満足させることができるものである。
第2のラベル層は、第1のラベル層と同様に、一般的にバインダと呼ばれる樹脂材料から形成することができ、例えば、アクリル樹脂、ウレタン樹脂又はその混合物を主剤として使用して形成することができる。ある態様において、第2のラベル層の主剤として、アクリル樹脂が最も好適である。例えば、アクリルポリオール樹脂を有利に使用することができる。
第2のラベル層は、第1のラベル層との間にコントラストを出すため、第1のラベル層とは異なる色合いで着色される。第2のラベル層の着色は、通常、上記した着色剤を用いて行われる。着色剤の配合量は、広い範囲で変更することができるが、通常、白色の場合はラベル層の原料の全量を基準にして約20〜60重量%の範囲である。
第2のラベル層は、上記した脆性付与剤をさらに含有する。有機もしくは無機のいろいろな材料を脆性付与剤として使用することができるが、特に無機の材料が有用であり、なかんずくタルクが最も有用である。タルクやその他の脆性付与剤の配合量は、広い範囲で変更することができるが、通常、ラベル層の原料の全量を基準にして約20〜75重量%の範囲であり、好ましくは約20〜40重量%の範囲である。脆性付与剤の配合量が20重量%を下回ると、得られる第2のラベル層から脆弱性がなくなり、このラベル層において剥離防止機能を得ることができなくなる。例えば、接着剤層に剃刀を入れることで、被着体からレーザーマーキングラベルを破壊を伴うことなく良好に剥がすことができるようになる。反対に、脆性付与剤の配合量が75重量%を上回ると、第2のラベル層が脆くなりすぎて、レーザーマーキングラベルをライナー層から剥がすときやラベルを被着体に貼付するときに、ラベル本体を破壊してしまう。
第2のラベル層の形成は、任意の成膜法を使用して行うことができるが、好ましくは、コーティング法、カレンダーロール法、T−ダイ成形法、ブロー成型法、インフレーション成型法等の汎用的な製膜法を使用することができる。例えば、剥離処理を施した支持体の上に第2のラベル層の形成原料を溶液からコーティングして成膜することができる。コーティング溶液の調製には、例えば、酢酸エチル、メチルエチルケトン、トルエン、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコールなどを挙げることができる。得られた第2のラベル層を、すでに成膜してあるかもしくは成膜途中の第1のラベル層の上に積層し、さらに続けて、第2のラベル層の上に接着剤層を積層する。別法によれば、第1のラベル層、第2のラベル層及び接着剤層を同時的に成膜し、積層することもできる。
第2のラベル層は、ラベルの詳細や使途などに応じていろいろな厚さを有することができる。第2のラベル層の厚さは、通常、約40〜120μmの範囲である。第2のラベル層の厚さが40μmを下回ると、こしがなくなり、作業性に影響が出たり、印字の際にレーザーが第2のラベル層を抜いてしまう危険性がでてくる。反対に120μmを上回ると、厚くなりすぎ、脆弱性が低下したり、貼り曲面追従性が悪くなる。
第2のラベル層は、それを別の面から規定すると、下記の要件:
(1)所定のレーザー光書き込み強度で、そのラベル層の途中までエッチングされ得ること、
(2)レーザー光書き込み強度よりも高められたレーザー光強度(レーザーキスカット強度)で、そのラベル層の下面までエッチングされ得ること、及び
(3)通常のラベル貼り付け作業等で破壊されないこと
を同時に満足させることができるものである。
さらに、第1及び第2のラベル層は、それぞれ、着色剤以外にも添加剤を含有することができる。任意に使用しうる添加剤として、例えば、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、帯電防止剤、難燃剤、分散剤などを挙げることができる。これらの添加剤の配合量は、特に限定されない。
本レーザーマーキングラベルは、ラベル層を被着体に貼付するために接着剤層をさらに有している。接着剤層は、ラベルの業界で一般的に使用されている感熱接着剤、または感圧接着剤を使用して形成することができる。適当な接着剤は、以下に列挙するものに限定されないが、アクリル系接着剤、オレフィン系接着剤、エポキシ系接着剤、ウレタン系接着剤などを包含する。被着体に対する適度の接着強度を考慮した場合、アクリル系接着剤を特に有利に使用することができる。
接着剤層は、いろいろな接着強度及び厚さで使用することができる。接着剤層の接着強度は、被着体に対して、約20N/25mm以上であることが好ましい。また、接着剤層は、いろいろな厚さで使用することができる。接着剤層の厚さは、通常、約10〜40μmの範囲であり、好ましくは、約10〜30μmの範囲である。接着剤層の厚さが10μmを下回ると、接着強度が落ちる可能性があり、反対に40μmを上回ると、剃刀のような鋭利な刃物を第2のラベル層を破壊することなく挿入(凝集破壊)できてしまう可能性がある。なお、接着剤層は、第1のラベル層と組み合わさって、脆弱な第2のラベル層を安定に保持する機能も担っている。
また、本レーザーマーキングラベルは、ある態様において、接着剤層を保護するため、使用前に容易に剥離可能なライナー層をさらに有していることが好ましい。ライナー層は、ラベルの業界で一般的に使用されているものであってよく、例えば、シリコーン樹脂などの離型剤で剥離処理した紙、シート、フィルムなどを包含する。なお、ライナー層は、レーザーマーキングラベルに対してキスカッティングを施すことが予定されている場合、レーザーキスカット強度でそのライナー層の下面まで焼き抜かれないような材料から形成されているかさもなければ焼き抜き防止に十分な厚さを有していることが必要である。例えば剥離処理紙をライナー層として使用する場合、約100μm以上の厚さをもった剥離処理紙を使用することが好ましい。
本レーザーマーキングラベルは、その第1のラベル層に以下に詳述する手法ですでにレーザーマーキングやキスカッティング処理が施されていてもよく、あるいはそのような加工が施されていなくて、使用の前に始めて加工が施されるように設計されていてもよい。いずれの構成であっても、レーザーマーキングラベルは、単一ラベルを多数個取りできるように大きなサイズを有することが好ましい。レーザーマーキングラベルは、通常、矩形もしくはそれに類するシートの形態であることが好ましい。また、必要ならば、レーザーマーキングラベルを長尺物として構成し、それをロールなどに巻き取って提供してもよい。ロール巻のレーザーマーキングラベルは、保管、運搬、そして取扱いに便利である。
本レーザーマーキングラベルは、その構成や特長などに応じて、いろいろな被着体に貼付して使用することができる。特に、本レーザーマーキングラベルは、レーザーマーキングによって微細で高品位のパターンを描画できるばかりでなく、優れた耐候性及び曲面追従性を有し、複雑な表面形状を有する被着体に貼付したときにひび割れやシワなどの欠陥を生じることなく簡単に貼付することができるので、各種の車両の部品、例えば自動車部品やオートバイ部品などで有利に使用することができる。
本レーザーマーキングラベルは、それを使用するとき、まずレーザーにより第1のラベル層にパターンを書き込む。書き込まれるべきパターンは、ラベルの構成や使途に応じて多様であり得、文字、数字、記号、ロゴ、線などを任意に組み合わせて所望のパターンとすることができる。また、パターンの決定に当っては、第1及び第2のラベル層の色合いをあわせて考慮し、外観、コントラス及び視認性に優れたマーキングパターンを提供することが推奨される。
レーザーによる書き込み、すなわち、レーザーマーキングは、常法に従って行うことができる。例えば、マーキング用のレーザーとして、COレーザー(波長10.6μm)やYAGレーザー(波長1.064μm)を使用することができる。これらのレーザーからのビームを絞ったり広げたりすることで、得られるパターンを微細なものとしたり大きなものとすることができる。マーキング時、レーザーの強度は、広い範囲で変更することができるが、通常、約10〜100Wの範囲である。
レーザーマーキングラベルには、レーザーマーキングに加えて、レーザーを用いた切断処理、換言すると、キスカッティングを施すのが有利である。すなわち、図2に示すように、第1のラベル層1のレーザー書き込みに使用されたレーザー光L1よりも高強度のレーザー光L2を用いることで、第1のラベル層1、第2のラベル層2及び接着剤層3を予め定められたパターン(キスカッティングライン)で糊残りを生じることなくきれいに除去することができる。分離された個々のレーザーマーキングラベル10は、使用の都度、ライナー層4から剥離して使用することができる。
レーザーによるキスカッティングにおいて、キスカッティング用のレーザーとしては、マーキング用のレーザーと同様に、COレーザーやYAGレーザーを使用することができる。すなわち、マーキングもキスカッティングも同一のレーザーシステムを使用して実施できるので、作業性、スペース、コストなどの面で便宜である。但し、キスカッティングの場合、第1のラベル層、第2のラベル層及び接着剤層を同時に除去しなければならないので、マーキングの場合よりも高強度のレーザーを使用しなければならない。キスカッティング時、レーザーの強度は、広い範囲で変更することができるが、通常、約100〜200Wの範囲である。
レーザーによるマーキング及びキスカッティングを完了した後、レーザーマーキングラベルのラベル本体をライナー層から剥離し、露出した接着剤層を介して被着体に貼付する。貼付作業時、必要ならば、エア噛みなどを防止するために治具を使用してもよい。レーザーマーキングラベルは、被着体に対して強固に貼付することができ、また、第2のラベル層が脆く構成されているので、他人が不正使用などの目的でラベルを剥がそうと試みた場合、脆弱である第2のラベル層が破壊されてしまい、ラベルの原形及び外観を保ったまま剥がすことができない。この機能により、ラベルの剥離、再使用を防止することができる。なお、脆弱である第2のラベル層は、上方の第1のラベル層と下方の接着剤層とで挟まれ、安定に保持されているので、通常の貼り付け作業などにおいて破壊してしまうようなことはない。
別の面において、本開示はまた、上述のようなレーザーマーキングラベルを表面に備えたラベル付き物品を提供する。本物品の場合、レーザーマーキングラベルは、それにレーザー書き込みを行いかつライナー層を剥離した後に用いられ、接着剤層を介して物品の所定に位置に貼付される。
通常、ラベル付き物品の種類は特に限定されるものではない。本物品は、好ましくは、ラベルの不正使用や偽造がしばしば発見されている車両部品、例えば自動車部品、オートバイ部品などである。もちろん、その他の物品も本開示の範囲に包含され、その一例を示すと、インクカートリッジ、トナーケース、パーソナルコンピュータ等の電化製品などがある。
引き続いて、本開示をその実施例を参照して説明する。なお、本開示は、これらの実施例によって限定されるものでないことは言うまでもない。
実施例1
レーザーマーキングラベルの作製:
下記の第1表に記載するように、脆性付与剤を使用しないか、さもなければ脆性付与剤としてタルク、炭酸カルシウム又はシリカを使用して、図1に示すような層構成をもったレーザーマーキングラベルを作製した。
まず、シリコーンで離型処理されたPETフィルムを用意し、その離型処理面に第2のラベル層(白色)をアクリル樹脂溶液から膜厚50μmでバーコートし、成膜した。第2のラベル層の組成は、下記の通りである。
白色アクリル樹脂:
商品名「TX−6013A−T26」、日本油脂社製 66重量部
硬化剤:
商品名「VESTANT T1890E」、Degussa社製 4重量部
脆性付与剤:
タルクMgSi10(OH)、関東化学社製 30重量部
炭酸カルシウムCaCO、関東化学社製 30重量部
又は
シリカSiO、関東化学社製 6重量部
第2のラベル層の硬化後、その層の上にさらに第1のラベル層(黒色)を成膜し、ラベル本体を完成した。第1のラベル層は、アクリル樹脂溶液から膜厚10μmでバーコートし、成膜した。第1のラベル層の組成は、下記の通りである。
黒色アクリル樹脂:
商品名「TX−6013A Black」、日本油脂社製 85重量部
硬化剤:
商品名「VESTANT T1890E」、Degussa社製 15重量部
一方で、厚さ100μmのシリコーン離型処理したPETフィルムを用意し、その離型処理面にアクリル系粘着剤(商品名「RD−2904」、スリーエム社製)を30μmの膜厚で塗布した。次いで、得られた接着剤層の上に、先の工程で作製したラベル本体をPETフィルムから剥離した後、その第2のレベル層と接着剤層を密着させて積層した。図1に示す層構成をもったレーザーマーキングラベルが得られた。
レーザーマーキングラベルの評価:
上記のようにして作製したレーザーマーキングラベルについて、表面性(外観)、ライナー層剥がし性、貼り付け作業性及び自己破壊性の4項目を下記の手順にしたがって評価した。
(1)表面性(外観)
本評価試験では、脆性付与剤の溶液中の固まりによる塗布乾燥後のブツやスジ発生による外観の違いを評価した。乾燥後のフィルム表面でブツ、又はスジが明らかに認められるものを「不可」、ブツ、又はスジが認められたが目立ちの少ないものを「可」、ブツ、またはスジのほとんどないものを「良好」とした。今回の評価ではいずれの付与剤でもマット調の外観であったので、グロス性については考慮せず、マット地の均一性で評価した。
(2)ライナー層剥がし性
本評価試験では、ラベルをライナーから剥がす作業を行うときに支障なく素早く行えるかどうかを評価した。大きさ1cm×5cmに切り取ったライナー、糊つきフィルムの一端を指で持ち上げ、全体をライナーから剥がして評価を行った。ラベルにこしが少なく指にまとわりつく、剥がし中に一部でも破壊されてしまう、等が、剥がし性が悪くなる対象になる。ライナー層の剥がし作業が非常に容易であり、トラブルも生じなかったものを「良好」、トラブルを生じることなく剥がし作業ができたものを「可」、剥がし作業時に第2のラベル層の破壊などの支障が生じたものを「不可」とした。
(3)貼り付け作業性
本評価試験では、ライナーより剥がした1cm×5cmの粘着剤付きフィルムをアルミニウム平板、及び曲面を含む被着体に貼り付け作業を行うときに支障なく素早く行えるかどうかを評価した。またラベルにこしが少なく作業中にしわが入る、貼り付け作業中に一部でも破壊されてしまう、等が、作業性が悪くなる対象になる。特に問題なく貼り付けできたものを「良好」、こしがないために作業性でやや難があったものを「可」、こしがなくしわが入る、または脆弱で第2のラベル層がフィルム貼り作業で破壊されてしまうものを「不可」とした。
(4)自己破壊性
本評価試験では、アルミニウム平板の被着体にラベルを貼り付け24時間、室温で養生後、ドライヤーで暖めながら(温度70℃以上)カミソリの刃を慎重に挿入させて、剥離しずらさを比較評価した。被着体からの剥離時に第2のラベル層が顕著な破壊を生じたものを「良好」、僅かでも破壊を生じたものを「可」、破壊を生じなかったものを「不可」とした。
本例では、比較のため、商業的に入手可能な下記のラベルA及びBも入手し、あわせて評価した。
〔ラベルA〕
T社製
第1及び第2のラベル層の厚さ:145μm
接着剤層の厚さ:30μm
ライナー層の厚さ:140μm
〔ラベルB〕
3M社製、品番「#7847」
第1のラベル層の厚さ:50μm
第2のラベル層の厚さ:10μm
接着剤層の厚さ:30μm
ライナー層の厚さ:120μm
下記の第1表は、得られた評価結果をまとめたものである。
Figure 2008090063
上記第1表の評価結果から理解できるように、本開示に従いラベル本体を2層構造とするとともに、第2のラベル層にタルクなどの配合により脆弱性を付与することによって、剥離、再使用の防止に効果的なレーザーマーキングラベルを得ることができる。
実施例2
レーザーマーキングラベルの作製:
前記実施例1に記載の手法に従ってレーザーマーキングラベルを作製したが、本例では、脆性付与剤の配合量による結果の変動を評価するため、脆性付与剤としてタルクを使用するとともに、その配合量を下記の第2表に記載するように、なし(0重量部)、15重量部、30重量部又は50重量部に調整した。
レーザーマーキングラベルの評価:
上記のようにして作製したレーザーマーキングラベルについて、表面性(外観)、貼り付け作業性及び自己破壊性の3項目を前記実施例1に記載の手順にしたがって評価し、また、その他に気づいた点もチェックした。さらに、ラベル全体及び第2のラベル層の破断点荷重及び破断伸度をJIS B7721に記載される破断点荷重測定方法に従い、下記の手順で測定した。
破断点荷重及び破断伸度の測定方法:
「ラベル全体」は第1ラベル層(黒層)と第2ラベル(白層)の2層フィルムを作成し幅25mm、長さ15cmの短冊状に切り出し、サンプル掴みチャック間が10cmになるように引っ張り試験機にセットしてJIS B7721に従い計測する。「第2ラベル層」のみは白1層フィルムを作成し、同手順で測定する。
下記の第2表は、得られた評価結果をまとめたものである。
Figure 2008090063
上記第2表の評価結果から理解できるように、4種類のサンプル中では脆性付与剤(タルク)30重量部が必要な脆弱性を保ち、かつ作業性(作業中に破壊しない)も良好な最も効果的な性質を示した。脆性付与剤添加量が減少するのに従い脆弱性性能が落ち、逆に添加量が増加するのに従い作業性が落ちていく。
実施例3
レーザーマーキングラベルの作製:
前記実施例1に記載の手法に従ってレーザーマーキングラベルを作製したが、本例では、第2のラベル層(白層)の作製において、アクリル樹脂に代えて白色ウレタン樹脂の混合品:商品名「ニッポラン983」(日本ポリウレタン工業)+商品名「プラクセ205H」(ダイセル化学工業)を同量で使用した。
また、脆性付与剤の配合量による結果の変動を評価するため、脆性付与剤としてのタルクの配合量を下記の第3表に記載するように、なし(0重量部)、28重量部又は50重量部に調整した。
レーザーマーキングラベルの評価:
上記のようにして作製したレーザーマーキングラベルについて、表面性(外観)、貼り付け作業性及び自己破壊性の3項目を前記実施例1に記載の手順にしたがって評価し、また、その他に気づいた点もチェックした。さらに、ラベル全体及び第2のラベル層の破断点荷重を前記実施例2に記載の手順にしたがって測定した。
下記の第3表は、得られた評価結果をまとめたものである。
Figure 2008090063
上記第3表の評価結果から理解できるように、3種類のサンプルの中では脆性付与剤(タルク)50重量部が最も良好な脆弱性を示したが、実施例1のアクリル樹脂と比べると破断伸度が大きく刃の挿入テストでも破壊されずらかった。ただし、脆性付与剤添加量の微調整によりウレタン樹脂でも使用が可能と考えられる。
本発明によるレーザーマーキングラベルの好ましい1形態を示した断面図である。 図1に示したレーザーマーキングラベルにおいてレーザーマーキングを施した後の状態を示した断面図である。
符号の説明
1 第1のラベル層
2 第2のラベル層
3 接着剤層
4 ライナー層
10 レーザーマーキングラベル

Claims (11)

  1. 第1のレーザーによりパターンを書き込み可能なラベル層を接着剤層上に有するレーザーマーキングラベルにおいて、
    前記ラベル層は、上方から順に、第1のラベル層及び第2のラベル層を少なくとも有しており、
    前記第1のラベル層は、レーザー書き込み時、そのレーザー書き込み領域において選択的に除去され、そして前記第1のラベル層の除去の結果、前記レーザー書き込み領域において前記第2のラベル層が露出せしめられ、かつ
    前記第2のラベル層は、前記第1のラベル層よりも大きい脆性を有していることを特徴とするレーザーマーキングラベル。
  2. 前記ラベル層の脆性は、JIS B7721において規定される破断点荷重(N/25mm)によって表すことができ、前記第2のラベル層の破断点荷重は30N/25mm以下かつ破断伸度は5%以下であることを特徴とする請求項1に記載のレーザーマーキングラベル。
  3. 前記第1のラベル層及び前記第2のラベル層は、それぞれ、異なる色合いで着色されており、前記第1のラベル層の除去の後、前記第1のラベル層及び前記第2のラベル層のコントラスト差によりマーキングパターンが提供されることを特徴とする請求項1又は2に記載のレーザーマーキングラベル。
  4. 前記第1及び第2のラベル層及び前記接着剤層は、前記第1のラベル層のレーザー書き込みに使用された第1のレーザーよりも高強度の第2のレーザーを用いて選択的に除去され得ることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のレーザーマーキングラベル。
  5. 前記第2のラベル層は、脆性付与剤をさらに含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のレーザーマーキングラベル。
  6. 前記脆性付与剤は、タルク、二酸化珪素、炭酸カルシウム、ホウ酸アルミニウム、酸化チタン又はその混合物であることを特徴とする請求項5に記載のレーザーマーキングラベル。
  7. 前記脆性付与剤は、ステンレス鋼、及びニッケルからなる群から選ばれた少なくとも1種類の金属材料からなることを特徴とする請求項5に記載のレーザーマーキングラベル。
  8. 前記脆性付与剤はタルクであり、該タルクは、前記第2のラベル層の全量を基準にして20〜75重量%の量で含まれることを特徴とする請求項5又は6に記載のレーザーマーキングラベル。
  9. 剥離可能なライナー層を前記接着剤層の側にさらに有していることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載のレーザーマーキングラベル。
  10. 偽造防止ラベルを表面に備えたラベル付き物品であって、前記偽造防止ラベルは、請求項1〜9のいずれか1項に記載のレーザーマーキングラベルにレーザー書き込みを行った後に前記接着剤層を介して前記物品の表面に貼付したものであることを特徴とするラベル付き物品。
  11. 前記物品は、自動車部品であることを特徴とする請求項10に記載のラベル付き物品。
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