JP2008088202A - 押出樹脂板 - Google Patents

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智博 前川
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Abstract

【課題】表面滑り特性に優れる押出樹脂板を提供する。
【解決手段】熱可塑性樹脂からなる押出樹脂基板の少なくとも一方の面に、界面活性剤を塗布し、該塗布表面の動摩擦係数を0.01〜0.35とする。該塗布表面の十点平均粗さ(Rz)は0.1〜20μmであるのがよい。界面活性としては第4級アンモニウム塩が好ましく用いられる。押出樹脂基板は、スルホン酸塩、高級脂肪酸モノグリセライド及びポリアルキレングリコールから選ばれる帯電防止剤を、熱可塑性樹脂100重量部に対し0.1〜1重量部含有しているのがよい。
【選択図】なし

Description

本発明は、表面滑り特性に優れる押出樹脂板に関する。
液晶表示装置や投射型表示装置の光拡散部材やレンズ部材には、熱可塑性樹脂からなる押出樹脂板が好ましく用いられている。押出樹脂板を上記のような表示装置部材として用いる場合、樹脂板同士が加工・組み立て時に密着してしまうことが多く、作業性を悪化させる傾向があった。また、表示装置に装着した際に、外装部品との間で擦れを生じて、外装部品を削ってしまい、微粉を発生させて、画像に写り込んでしまうという問題もあった。さらに、樹脂板が使用環境中で温度や湿度の影響を受けて、膨張・収縮し、外装部品との摩擦により異音を発生させることもあった。
上記のような問題を解決するには、押出樹脂板の表面に滑り特性を付与することが考えられ、その手段としては、押出樹脂板中にポリジメチルシリコーンオイルや滑剤、樹脂微粒子を含有させることが知られているが、必ずしも満足できるものではなかった。
特開平10−87930号公報 特開平10−279788号公報 特開2003−213042号公報
そこで、本発明の目的は、表面滑り特性に優れる押出樹脂板を提供することにある。
本発明者らは鋭意研究を行った結果、押出樹脂基板の表面に界面活性剤を塗布して、所定の動摩擦係数とすることにより、上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、熱可塑性樹脂からなる押出樹脂基板の少なくとも一方の面に界面活性剤が塗布されてなり、該塗布表面の動摩擦係数が0.01〜0.35であることを特徴とする押出樹脂板を提供するものである。
本発明の押出樹脂板は、表面滑り特性に優れており、互いの接触による密着や、他の部材との擦れによる悪影響を、最小限にすることができる。
本発明の押出樹脂板の基板に用いられる熱可塑性樹脂は、溶融加工可能な樹脂なら特に制限はないが、光拡散板用途にも使用できるように、できる限り透明なものが好ましい。その例としては、ポリ塩化ビニル樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂、低密度ポリエチレン樹脂、高密度ポリエチレン樹脂、直鎖低密度ポリエチレン樹脂、スチレン系樹脂、ポリプロピレン樹脂、アクリロニトリル−スチレン樹脂、セルロースアセテート樹脂、エチレン−ビニルアセテート樹脂、メタクリル酸メチル−アクリロニトリル−スチレン樹脂、アクリロニトリル−塩素化ポリエチレン−スチレン樹脂、エチレン−ビニルアルコール樹脂、フッ素樹脂、メタクリル酸メチル系樹脂、メタクリル酸メチル−スチレン樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、芳香族ポリカーボネート樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、メチルペンテン樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、脂環式構造含有樹脂、ポリフェニレンスルフィド樹脂、ポリフェニレンオキサイド樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂のような汎用プラスチック又はエンジニアリングプラスチックの他、ポリ塩化ビニル系エラストマー、塩素化ポリエチレン、エチレン−アクリル酸エチル樹脂、熱可塑性ポリウレタンエラストマー、熱可塑性ポリエステルエラストマー、アイオノマー樹脂、スチレン・ブタジエンブロックポリマー、エチレン−プロピレンゴム、ポリブタジエン樹脂、アクリル系エラストマーのようなエラストマー等が挙げられ、これらのブレンド物であってもよい。
これらの樹脂の中でも、光学特性の点から、メタクリル酸メチル系樹脂、スチレン系樹脂、芳香族ポリカーボネート樹脂、脂環式構造含有樹脂が好ましく用いられる。
メタクリル酸メチル系樹脂は、メタクリル酸メチルを主体とする重合体であり、メタクリル酸メチルの単独重合体であってもよいし、メタクリル酸メチル50重量%以上とこれ以外の単量体50重量%以下との共重合体であってもよい。共重合体である場合、全単量体に占めるメタクリル酸メチルの割合は70重量%以上であるのが好ましい。
共重合体である場合、メタクリル酸メチル以外の単量体としては、例えば、メタクリル酸メチル以外のメタクリル酸エステルが挙げられる。かかるメタクリル酸エステルとしては、例えば、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ベンジル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル等が挙げられる。
また、メタクリル酸メチル以外の単量体の例としては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸フェニル、アクリル酸ベンジル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸2−ヒドロキシエチのようなアクリル酸エステル、メタクリル酸、アクリル酸、無水マレイン酸のような不飽和酸、クロロスチレン、ブロモスチレンのようなハロゲン化スチレンや、ビニルトルエン、α−メチルスチレンのようなアルキルスチレン等の置換スチレン、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、フェニルマレイミド、シクロヘキシルマレイミドも挙げられる。なお、これらメタクリル酸メチル以外の単量体は、それぞれ単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
スチレン系樹脂は、スチレン系単官能単量体を主体とする重合体であり、スチレン系単官能単量体の単独重合体であってもよいし、スチレン系単官能単量体50重量%以上とスチレン系単官能単量体以外の単量体50重量%以下との共重合体であってもよい。
スチレン系単官能単量体とは、スチレンの他、クロロスチレン、ブロモスチレンのようなハロゲン化スチレンや、ビニルトルエン、α−メチルスチレンのようなアルキルスチレン等、スチレン骨格を有し、ラジカル重合可能な二重結合を分子内に1個有する化合物である。
共重合体である場合、スチレン系単官能単量体以外の単量体は、単官能単量体、すなわちラジカル重合可能な二重結合を分子内に1個有し、この二重結合でスチレン系単官能単量体と共重合可能な化合物であるのが好ましく、例えば、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ベンジル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチルのようなメタクリル酸エステル、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸フェニル、アクリル酸ベンジル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸2−ヒドロキシエチルのようなアクリル酸エステル、アクリロニトリルなどが挙げられ、中でもメタクリル酸メチルのようなメタクリル酸エステルが好ましく用いられる。なお、スチレン系単官能単量体以外の単量体は、それぞれ単独で又は2種以上を組み合わせて用いられる。
芳香族ポリカーボネート樹脂は、二価フェノールとカルボニル化剤とを界面重縮合法や溶融エステル交換法により重合させたものであってもよいし、カーボネートプレポリマーを固相エステル交換法により重合させたものであってもよいし、環状カーボネート化合物を開環重合法により重合させたものであってもよい。
ここで使用される二価フェノールの例としては、ハイドロキノン、レゾルシノール、4,4’−ジヒドロキシジフェニル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、ビス{(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチル)フェニル}メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(通称ビスフェノールA)、2,2−ビス{(4−ヒドロキシ−3−メチル)フェニル}プロパン、2,2−ビス{(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチル)フェニル}プロパン、2,2−ビス{(4−ヒドロキシ−3,5−ジブロモ)フェニル}プロパン、2,2−ビス{(3−イソプロピル−4−ヒドロキシ)フェニル}プロパン、2,2−ビス{(4−ヒドロキシ−3−フェニル)フェニル}プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3−メチルブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3−ジメチルブタン、2,4−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−2−メチルブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ペンタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−4−メチルペンタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−4−イソプロピルシクロヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス{(4−ヒドロキシ−3−メチル)フェニル}フルオレン、α,α’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−o−ジイソプロピルベンゼン、α,α’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−m−ジイソプロピルベンゼン、α,α’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−p−ジイソプロピルベンゼン、1,3−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−5,7−ジメチルアダマンタン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホキシド、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフィド、4,4’−ジヒドロキシジフェニルケトン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルエーテルおよび4,4’−ジヒドロキシジフェニルエステル等が挙げられ、これらは単独又は2種以上を混合して使用できる。
中でも、ビスフェノールA、2,2−ビス{(4−ヒドロキシ−3−メチル)フェニル}プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3−メチルブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3−ジメチルブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−4−メチルペンタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、α,α’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−m−ジイソプロピルベンゼンが好ましく用いられ、特に、ビスフェノールAの単独使用や、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサンとビスフェノールA、2,2−ビス{(4−ヒドロキシ−3−メチル)フェニル}プロパン及びα,α’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−m−ジイソプロピルベンゼンから選択される少なくとも1種との併用が好ましい。
また、カルボニル化剤としては、例えば、ホスゲンのようなカルボニルハライド、ジフェニルカーボネートのようなカーボネートエステル、二価フェノールのジハロホルメートのようなハロホルメート等が挙げられる。
脂環式構造含有樹脂は、繰り返し単位中に脂環式構造を有する重合体であり、主鎖及び側鎖のいずれに脂環式構造を有していてもよいが、光透過性の観点から、主鎖に脂環式構造を有するものが好ましい。
こうした脂環式構造含有樹脂の例としては、ノルボルネン系重合体、単環の環状オレフィン系重合体、環状共役ジエン系重合体、ビニル脂環式炭化水素系重合体、これらの水素添加物等が挙げられる。中でも、光透過性の観点から、ノルボルネン系重合体水素添加物、ビニル脂環式炭化水素系重合体やその水素化物が好ましく、ノルボルネン系重合体水素添加物がより好ましい。
以上のような熱可塑性樹脂からなる押出樹脂基板は、その板厚が0.7〜10mm程度の所謂シート状のものであってもよいし、10〜700μm程度の所謂フィルム状のものであってもよい。
本発明の押出樹脂板は、上記の押出樹脂基板の少なくとも一方の面に界面活性剤が塗布されてなるものである。この界面活性剤は、アニオン系界面活性剤であってもよいし、カチオン系界面活性剤であってもよいし、両性系界面活性剤であってもよいし、非イオン系界面活性剤であってもよく、単独又は2種以上を組み合わせて用いられる。
アニオン系界面活性剤の例としては、アルキルスルホン酸、アルキルベンゼンスルホン酸、硫酸のモノアルキルエステル、燐酸のモノ又はジアルキルエステル、これらのリチウム塩、ナトリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩、亜鉛塩のような金属塩等が挙げられる。カチオン系界面活性剤の例としては、第3級アミン、第4級アンモニウム塩、カチオン系アクリル酸エステル誘導体、カチオン系ビニルエーテル誘導体等が挙げられる。両性系界面活性剤の例としては、アルキルアミン系ベタイン、カルボン酸アラニン、スルホン酸アラニン等の両性塩が挙げられる。また、非イオン系界面活性剤の例としては、脂肪酸の多価アルコールエステル、アルキル(アミン)のポリオキシエチレン付加物等が挙げられる。なお、これらの化合物に含まれうるアルキル基は、その少なくとも1つが炭素数6〜30程度の高級アルキル基であるのがよい。
これらの中でも、第4級アンモニウム塩が好ましく用いられ、その例としては、トリメチルラウリルアンモニウム クロライドやトリメチルステアリルアンモニウム クロライドのようなトリメチルアルキルアンモニウム クロライドや、N−ステアロイルアミノプロピル−N,N−ジメチル−N−エチルアンモニウム エチルサルフェートのようなN−アルカノイルアミノアルキル−N,N,N−トリアルキルアンモニウム アルキルサルフェート等が挙げられる。
押出樹脂基板に界面活性剤が塗布された後の該塗布表面の動摩擦係数は、0.01〜0.35である必要があり、好ましくは0.02〜0.30、さらに好ましくは0.03〜0.25である。この動摩擦係数があまり小さいと、滑りすぎてかえって作業性の低下を招き、あまり大きいと、摩擦の強い条件で押出樹脂板が接触している外装部品が削れてしまう可能性がある。
上記動摩擦係数を0.01〜0.35の範囲にするには、界面活性剤の種類や濃度、塗布厚みを何度か試行して、最適範囲となるよう調節すればよい。また、次のように塗布表面の十点平均粗さ(Rz)の調整によっても制御することが可能である。
すなわち、塗布表面のRzは、0.1〜20μmであるのが好ましく、より好ましくは0.2〜15μm、さらに好ましくは0.3〜10μmである。このようにRzを所定の範囲にすることで、樹脂板同士や外装部品との接触面積自体が減るため、動摩擦係数が下がり易くなり、さらに削れの懸念が小さくなる。
界面活性剤を押出樹脂基板に塗布する方法としては、例えば、界面活性剤を含む塗料をブラシで押出樹脂基板に塗布する方法、界面活性剤を含む塗料中に押出樹脂基板を浸漬する方法、界面活性剤を含む塗料を微粒子噴射装置でエアロゾル化して、押出樹脂基板に噴霧し、表面に薄膜を形成させル方法、界面活性剤を含む塗料をロール表面へ供給し、押出樹脂基板に塗り広げる方法が挙げられる。
塗布表面のRzを0.1〜20μmとするには、塗布前後でRzが変化し難いことから、塗布前の押出樹脂基板表面のRzを同程度としておくのがよい。その方法としては、例えば、マット加工やエンボス加工と称される加工方法が挙げられる。この方法は、溶融して軟らかい状態の樹脂を、凹凸の有る硬い材料に押し付け転写させる方法であり、例えば、樹脂をTダイから押し出して板状とし、ロールに挟んで冷却するいわゆる押出成形による樹脂板の製造方法であり、特公昭47−24475号公報、プラスチック材料講座〔12〕アクリル樹脂(昭和45年3月25日 日刊工業新聞社刊行)、特公昭60−1185号公報に記載のごとく、型付きロールいわゆるシボロールを用いた方法がある。この方法では、樹脂基板に転写させるのでそれぞれシボロールのシボが樹脂基板表面に前述の粗さをもたらすものを用いればよい。
また、他の方法として、例えば特公昭50−2178号公報や特開昭57−14650号公報に記載のあるごとく、熱可塑性樹脂を溶融混練する温度では溶融しない有機系の微粒子や無機質の微粒子を混在させ、その混在させた微粒子が、該成形体の表面に浮き出させることにより、粗面を形成させる方法がある。
混在させる微粒子としては、例えば、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、酸化チタン、水酸化アルミニウム、シリカ、硝子、タルク、マイカ、ホワイトカーボン、酸化マグネシウム、酸化亜鉛のような無機粒子や、これら無機粒子に脂肪酸等で表面処理を施したもの、架橋又は高分子量スチレン系樹脂粒子、架橋又は高分子量アクリル系樹脂粒子、架橋シロキサン系樹脂粒子のような樹脂粒子等が挙げられる。
所定の表面粗さとするには、上記微粒子の粒径と添加量によって調整する。微粒子の粒径が大きくなる程、Rzは大きくなり、添加量が多い程、Rzは大きくなる。そこで目安として平均粒径が0.1〜50μm程度の粒子を熱可塑性樹脂100重量部に対し1〜20重量部程度混在させる前提で数回の試行によって所定のRzを求めればよい。
これらの粒子を混在させるには、熱可塑性樹脂と溶融混練する周知の方法でよく、後述の帯電防止剤を併用する場合はこれらと混合する際に同時に混合すればよい。そして押出機を介して、通常の成形方法で所定の形状に賦形すればよい。なお、この賦形の後、冷却をゆっくりする程、表面の粗さがはっきりと出易くなる傾向がある。
また、あらかじめ、押出樹脂基板にスルホン酸塩、炭素数が6〜30程度の高級脂肪酸モノグリセライド及びポリアルキレングリコールから選ばれる少なくとも一種の帯電防止剤を、熱可塑性樹脂100重量部に対し0.1〜1重量部程度含有させることにより、さらに滑り性を向上させることが可能である。
押出樹脂基板は多層構造であっても何ら問題はなく、界面活性剤を塗布する面に帯電防止剤を分散させた樹脂成分を配することが好ましく、単層材料と同様にさらに滑り性を向上させることが可能である。
また押出樹脂基板には、用途によっては光拡散剤を分散させた単層構造や2〜5層構造の多層構造のものを用いることがある。使用される光拡散剤としては、基材となる樹脂と屈折率の異なる無機系または有機系の透明微粒子が挙げられ、具体例としては、表面に凹凸を付与する粒子と同様に、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、酸化チタン、水酸化アルミニウム、シリカ、硝子、タルク、マイカ、ホワイトカーボン、酸化マグネシウム、酸化亜鉛のような無機粒子や、これら無機粒子に脂肪酸等で表面処理を施したもの、架橋又は高分子量スチレン系樹脂粒子、架橋又は高分子量アクリル系樹脂粒子、架橋シロキサン系樹脂粒子のような樹脂粒子等が挙げられる。
これらの光拡散剤の屈折率は、内部光拡散性を付与させる場合、基材となる樹脂との屈折率の差の絶対値が0.02〜0.13であることが好ましい。なおここでいう架橋樹脂粒子とは、アセトン中に溶解させた時のゲル分率が10%以上である粒子のことを、高分子量樹脂粒子とは重量平均分子量(Mw)が50万〜500万の粒子のことを指している。
スチレン系樹脂粒子は、(1)スチレン系単量体を重合して得られる高分子量の樹脂粒子や、スチレン系単量体を50重量%以上含み、ラジカル重合可能な二重結合を分子内に1個有する単量体を重合して得られる高分子量の樹脂粒子、(2)スチレン系単量体とラジカル重合可能な二重結合を分子内に少なくとも2個有する単量体を重合して得られる架橋樹脂粒子や、スチレン系単量体単位を50重量%以上含み、ラジカル重合可能な二重結合を分子内に1個有する単量体とラジカル重合可能な二重結合を分子内に少なくとも2個有する単量体を重合して得られる架橋樹脂粒子のことである。
スチレン系単量体は、スチレン及びその誘導体であり、スチレン誘導体としては、例えば、クロロスチレン、ブロムスチレンのようなハロゲン化スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレンのようなアルキル置換スチレン等が挙げられる。なお、スチレン系単量体は二種類以上併用してもよい。
ラジカル重合可能な二重結合を分子内に1個有する単量体は、上記のスチレン系単量体成分以外であれば特に制限はないが、例えば、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ベンジル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチルのようなメタクリル酸エステル、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸フェニル、アクリル酸ベンジル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸2−ヒドロキシエチルのようなアクリル酸エステル、アクリロニトリル等が挙げられる。これらの中でも特にメタクリル酸メチルのごときメタクリル酸アルキルが好ましい。なお、これら単量体も二種類以上併用してもよい。
ラジカル重合可能な二重結合を分子内に少なくとも2個有する単量体は、上記の単量体と共重合可能で、例えば、1、4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラプロピレングリコールジ(メタ)アクリレートのようなアルキレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジビニルベンゼン、ジアリルフタレートのような芳香族多官能化合物、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレートのような多価アルコールの(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらの単量体も二種類以上併用してもよい。
またアクリル系樹脂粒子とは、(1)アクリル系単量体を重合して得られる高分子量の樹脂粒子や、アクリル系単量体単位を50重量%以上含み、ラジカル重合可能な二重結合を分子内に1個有する単量体を重合して得られる高分子量の樹脂粒子、(2)アクリル系単量体とラジカル重合可能な二重結合を分子内に少なくとも2個有する単量体を重合して得られる架橋樹脂粒子や、アクリル系単量体単位を50重量%以上含み、ラジカル重合可能な二重結合を分子内に1個有する単量体とラジカル重合可能な二重結合を分子内に少なくとも2個有する単量体を重合して得られる架橋樹脂粒子のことである。
アクリル系単量体としては、例えば、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ベンジル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸フェニル、アクリル酸ベンジル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸、アクリル酸等が挙げられる。これらの単量体は二種以上併用してもよい。
ラジカル重合可能な二重結合を分子内に1個有する単量体は、上記のアクリル系単量体成分以外であれば特に制限はないが、例えばスチレン及びその誘導体である。スチレン誘導体としては、クロロスチレン、ブロムスチレンのようなハロゲン化スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレンのようなアルキル置換スチレン等が挙げられる。これらの中でも特にスチレンが好ましい。なお、これらの単量体も二種類以上併用してもよい。
ラジカル重合可能な二重結合を分子内に少なくとも2個有する単量体は、先述の単量体と共重合可能で、先に述べたアルキレングリコールジ(メタ)アクリレートや芳香族多官能化合物、多価アルコールの(メタ)アクリレートの中から選べばよい。
なお、スチレン系樹脂粒子及びアクリル系樹脂粒子はそれぞれ、その単量体成分を懸濁重合法、ミクロ懸濁重合法、乳化重合法、分散重合法等の方法により重合させることで得られる。
架橋シロキサン系樹脂は、一般的にシリコーンゴムやシリコーンレジンと呼称されるものであり、常温で固体状のものを指す。シロキサン系の重合体は主にクロロシラン類の加水分解と縮合によって製造される。例えば、ジメチルジクロロシラン、ジフェニルジクロロシラン、フェニルメチルジクロロシラン、メチルトリクロロシラン、フェニルトリクロロシランに代表されるクロロシラン類を加水分解と縮合させることにより得ることができる。さらに、これらのシロキサン系重合体を過酸化ベンゾイル、過酸化−2,4−ジクロルベンゾイル、過酸化−p−クロルベンゾイル、過酸化ジキュミル、過酸化ジ−t−ブチル、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサンのごとき過酸化物により架橋させたり、ポリシロキサン化合物の末端にシラノール基を導入し、アルコキシシラン類と縮合架橋させたりすることによっても製造することができる。この中でも、珪素原子1個あたりに有機基が2〜3個結合した架橋シロキサン系重合体が好ましい。
架橋シロキサン系樹脂を粒子状とするには、前記架橋重合体を機械的に微粉砕する方法や、特開昭59−68333号公報に記載のごとく、特定の線状オルガノシロキサンブロックを含有する硬化性重合体もしくは硬化性重合体組成物を噴霧状態で硬化させて球状粒子を得る方法や、特開昭60−13813号公報に記載のごとく、特定のアルキルトリアルコキシシラン又はその部分加水分解縮合物を、アンモニア又はアミンの水溶液中で、加水分解・縮合させて球状粒子とする方法等が利用できる。
スチレン系重合体の屈折率は、該スチレン系重合体の構成成分によって変化するが、通常1.53〜1.61程度である。一般的にフェニル基を有する単量体が多い程、またハロゲン化された単量体が多く含まれる程、屈折率が上がる傾向がある。この中から基材の熱可塑性樹脂の屈折率との差が適切なものを選択する。
アクリル系重合体の屈折率は、該アクリル系重合体の構成成分によって変化するが、通常1.46〜1.55程度である。これも一般的にフェニル基を有する単量体が多い程、またハロゲン化された単量体が多く含まれる程、屈折率が上がる傾向がある。この中から基材の熱可塑性樹脂の屈折率との差が適切なものを選択する。
架橋シロキサン系重合体の屈折率は、該シロキサン系重合体の構成成分によって変化するが、通常1.40〜1.47程度である。一般的に該シロキサン系重合体中にフェニル基が多く入る程、また珪素原子に直結した有機基が多くなる程、屈折率が上がる傾向がある。この中から、基材の熱可塑性樹脂の屈折率との差が適切なものを選択する。
光拡散剤の粒径は、通常0.5〜50μm、好ましくは1〜30μmである。
熱可塑性樹脂に光拡散剤や他の添加剤を添加するには、例えば押出機で各成分を混合して溶融混練すればよい。また、この熱可塑性樹脂には前述の帯電防止剤や光拡散剤の他に、紫外線吸収剤、耐衝撃剤、酸化防止剤、難燃剤、染料、顔料等の着色剤などを加えてもよい。耐衝撃剤としては、例えば、アクリル系多層構造ゴム粒子、グラフトゴム状重合体粒子等が挙げられ、酸化防止剤としては、例えば、ヒンダードフェノール等が挙げられる。
押出樹脂基板を多層構造とする場合は、共押出成形法により製造することができ、複数の押出機から基材となる熱可塑性樹脂と、積層したい別の熱可塑性樹脂とを共押出しすればよい。共押出しするには、それぞれ別個の押出機で加熱し、溶融混練しながら、共押出成形用のダイから押出し、積層一体化すればよい。押出機としては、一軸押出機、二軸押出機等を用いることができ、ダイとしては、フィードブロックダイ、マルチマニホールドダイ等を用いることができる。共押出した後、ロールユニットを用いて冷却ロールに挟み込んで冷却することで、目的の樹脂基板となる。
以上のようにして得られる本発明の押出樹脂板は、液晶表示装置や投射型表示装置における光拡散部材や、フレネルレンズやレンチキュラーレンズの如きレンズ部材をはじめ、看板ないし照明看板、展示ディスプレイ、雑貨、自動車の内外装、携帯電話の前面板等の用途に好適に用いられる。ここで、本発明の押出樹脂板としてフィルム状のものを用いるときは、透明板や拡散板に貼合して、上記用途に供することもできる。
以下、本発明の実施例を示すが、本発明はこれらによって限定されるものではない。例中、含有量ないし使用量を表す%及び部は、特記ないかぎり重量基準である。
各例で使用した押出装置の構成は、次のとおりである。
押出機(1):スクリュー径40mm、一軸、ベント付き(田辺プラスチック(株)製)。
押出機(2):スクリュー径20mm、一軸、ベント付き(田辺プラスチック(株)製)。
フィードブロック:2種3層分配(田辺プラスチック(株)製)。
ダイ:Tダイ、リップ幅250mm、リップ間隔6mm。
ロール:ポリシングロール3本、縦型。
各例で得た押出樹脂板は、以下の方法で評価した。
(1)動摩擦係数
ISO 15359に準拠して、自動摩擦係数測定機(野村商事(株)製、NSF−100)を用いて、20mm/secの条件で測定した。
(2)十点平均粗さ(Rz)
JIS B0601に準拠して、表面粗さ形状測定機(東京精密(株)製、サーフコム550A)により十点平均粗さ(Rz)を測定した。
(3)滑り性評価
サンプルを300mm×200mmサイズに切り出し、界面活性剤を塗布したものは塗布面同士を合わせて重ねて、手を載せて軽くずらした際の感度を、以下の通り判定した。
○:軽く滑るようにずれたもの。
△:少し引っかかるようにずれたもの。
×:重かったもの。
各例で使用した樹脂は、次のとおりである。
樹脂(1):メタクリル酸メチル/スチレン=60/40(重量比)の共重合体(屈折率1.53)。
樹脂(2):メタクリル酸メチル/アクリル酸メチル=96/4(重量比)の共重合体(屈折率1.49)。
樹脂(3):メタクリル酸メチル/スチレン=20/80(重量比)の共重合体(屈折率1.57)。
樹脂(4):スチレンのみの重合体(屈折率1.59)。
各例で使用した光拡散剤は、それぞれ次のとおりである。
光拡散剤(1):スチレン/ジビニルベンゼン=95/5(重量比)の共重合体粒子(屈折率1.59、重量平均粒子径6μm)。
光拡散剤(2):架橋シロキサン系重合体粒子(東レダウコーニングシリコーン(株)製、トレフィルDY33−719;屈折率1.42、重量平均粒子径2μm)。
光拡散剤(3):タルク(日本タルク(株)製、MS;屈折率1.55、重量平均粒子径13μm)。
光拡散剤(4):メタクリル酸メチル/エチレングリコールジメタクリレート=99.5/0.5(重量比)の共重合体粒子(屈折率1.49、重量平均粒子径25μm)。
光拡散剤(5):メタクリル酸メチル/スチレン/ジビニルベンゼン=30/65/5(重量比)の共重合体粒子(屈折率1.56、重量平均粒子径12μm)。
光拡散剤(6):メタクリル酸メチル/エチレングリコールジメタクリレート=95/5(重量比)の共重合体粒子(屈折率1.49、重量平均粒子径5μm)。
各例で使用した界面活性剤は、それぞれ次のとおりである。
界面活性剤(1):トリメチルラウリルアンモニウム クロライドを主成分とするC8-18アルキルトリメチルアンモニウム クロライドの混合物/イソプロピルアルコール/水=2.5/0.5/97(重量比)。
界面活性剤(2):N−ステアロイルアミノプロピル−N,N-ジメチル−N−エチルアンモニウム エチルサルフェート/プロピレングリコール/水=1.3/0.2/98.5(重量比)。
実施例1〜2、5、比較例1〜3
樹脂(A)として表1に示す種類の樹脂100部、並びに表1に示す種類及び量の光拡散剤を、ヘンシェルミキサーで混合した後、押出機(1)にて溶融混練し、フィードブロックに供給した。
一方、樹脂(B)として表1に示す種類の樹脂100部、帯電防止剤としてセチル硫酸ナトリウムとステアリル硫酸ナトリウムの混合物0.5部、並びに表1に示す種類及び量の光拡散剤を、ヘンシェルミキサーで混合した後、押出機(2)にて溶融混練し、フィードブロックに供給した。
押出機(1)からフィードブロックに供給される樹脂(A)が中間層となり、押出機(2)からフィードブロックに供給される樹脂(B)が表層(両面)となるように、押出樹脂温度250℃にて共押出成形を行い、ロールユニット通過後に樹脂基板両面にフリー回転のゴムロールを押し当て、そのゴムロールに表1記載の界面活性剤を塗布し、該ゴムロールで樹脂基板全面に塗り広げて、乾燥させた後、幅22cmで厚さ2mm(表層0.05mm/中間層1.9mm/表層0.05mm)の3層の樹脂板を作製した。その評価結果を表2に示す。なお、比較例1及び2では界面活性剤を塗布していない。
実施例3、4
樹脂(A)として表1に示す種類の樹脂100部、並びに表1に示す種類及び量の光拡散剤を、ヘンシェルミキサーで混合した後、押出機(1)にて溶融混練し、フィードブロックに供給した。
一方、樹脂(B)として表1に示す種類の樹脂100部、並びに表1に示す種類及び量の光拡散剤を、ヘンシェルミキサーで混合した後、押出機(2)にて溶融混練し、フィードブロックに供給した。
押出機(1)からフィードブロックに供給される樹脂(A)が主層となり、押出機(2)からフィードブロックに供給される樹脂(B)が表層(片面)となるように、押出樹脂温度255℃にて共押出成形を行い、ロールユニット通過後に樹脂基板両面にフリー回転のゴムロールを押し当て、そのゴムロールに表1記載の界面活性剤を表層側にのみ塗布し、該ゴムロールで樹脂基板全面に塗り広げて、乾燥させた後、幅23cmで厚さ2mm(主層1.9mm/表層0.1mm)の2層の樹脂板を作製した。その評価結果を表2に示す。
比較例4、5
実施例3及び4において、押出機(2)を停止し、界面活性剤を塗布せずに、幅21cmで厚さ2mmの単層樹脂板を作成した。その評価結果を表2に示す。
実施例6
実施例1の押出設備において、Tダイをリップ幅500mm、リップ間隔1mmとして下向きとし、ロールをポリシングロール3本横型に変更し、多層フィルムを作成した。
押出機(1)からフィードブロックに供給される樹脂(A)が主層となり、押出機(2)からフィードブロックに供給される樹脂(B)が表層(片面)となるように、押出樹脂温度255℃にて共押出成形を行い、ロールユニット通過後に刷毛で表1記載の界面活性剤を表層側のみ塗布し、塗り広げて、乾燥させた後、幅40cmで厚さ400μm(主層300μm/表層100μm)の2層の樹脂板を作製した。その評価結果を表2に示す。
Figure 2008088202
Figure 2008088202

Claims (6)

  1. 熱可塑性樹脂からなる押出樹脂基板の少なくとも一方の面に界面活性剤が塗布されてなり、該塗布表面の動摩擦係数が0.01〜0.35であることを特徴とする押出樹脂板。
  2. 押出樹脂基板の厚さが0.01〜10mmである請求項1に記載の押出樹脂板。
  3. 前記塗布表面の十点平均粗さが0.1〜20μmである請求項1又は2に記載の押出樹脂板。
  4. 界面活性剤が第4級アンモニウム塩である請求項1〜3のいずれかに記載の押出樹脂板。
  5. 押出樹脂基板が、スルホン酸塩、高級脂肪酸モノグリセライド及びポリアルキレングリコールから選ばれる帯電防止剤を熱可塑性樹脂100重量部に対し0.1〜1重量部含有するものである請求項1〜4のいずれかに記載の押出樹脂板。
  6. 押出樹脂基板が多層構造を有し、表層にスルホン酸塩、高級脂肪酸モノグリセライド及びポリアルキレングリコールから選ばれる帯電防止剤を熱可塑性樹脂100重量部に対し0.1〜1重量部含有するものである請求項1〜4のいずれかに記載の押出樹脂板。
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