JP2008088000A - 原料供給装置及び原料供給方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】原料供給管(ホッパー本体)と底蓋との間に生じる隙間から原料が落下することを防止する原料供給装置、特に、底蓋に原料粉の落下防止手段を設けることにより、多結晶原料の落下を止める原料供給装置及びそれを用いた供給方法を提供する。
【解決手段】単結晶引き上げ装置に設けられ、多結晶原料を供給する原料供給装置1であって、多結晶原料を保持する略円筒状の原料供給管3と、ホッパー本体の下端開口部3aを開閉する円錐状の底蓋5と、底蓋5を吊り下げるシャフト7とを備える。底蓋5は、多結晶原料粉の落下を防止する落下防止手段(例えば、溝51)を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、単結晶インゴットを製造する単結晶引き上げ装置に係り、特に、原料を供給する原料供給装置及び原料供給方法に関する。
半導体デバイスを作製するための基板として用いられる鏡面ウェーハは、単結晶インゴットを薄板部材にスライスし、その表裏面を研削・研磨等することにより得られる。この単結晶インゴットは、例えば、チョクラルスキー(CZ)法(MCZ法を含む)により製造することができる。チョクラルスキー法を用いた一般的な単結晶インゴットの製造方法について簡単に説明する。
チョクラルスキー法では、単結晶引き上げ装置の炉内に設置された石英坩堝に原料の多結晶シリコン(多結晶原料)を充填し、石英坩堝周囲に設けられたヒータにより石英坩堝を加熱することによって、多結晶シリコンを溶融し、原料融液とする。そこに種子にあたる単結晶(種結晶)を浸して、結晶引き上げ機構を使って種結晶をゆっくりと引き上げることによって、種結晶と同じ方位配列を持った単結晶を成長させ、大きな円柱状の単結晶インゴットに仕上げる。そして必要な大きさに成長した単結晶インゴットを炉外に取り出す。
ヒータによる加熱を停止した後、単結晶引き上げ装置の内部を冷却し、新たな石英坩堝と原料の多結晶シリコンの再投入を行う。通常、石英坩堝の中に原料融液が残ったままシリコンを融点以下に冷却すると、融液の凝固時の膨張により石英坩堝が壊れるため、1つの石英坩堝から1本の単結晶インゴットしか製造することができず、コストが増大することになっていた。そのため、1つの単結晶インゴットの製造工程が終了した後、装置を冷却せずに、石英坩堝の中の原料融液が凝固することを防ぎながら次の単結晶インゴット製造に用いる原料の多結晶シリコンを再投入し、再投入した多結晶シリコンを溶融して、再度単結晶インゴットを引き上げる単結晶インゴット製造方法が提案されている。原料の多結晶シリコンの供給については、次のような技術が開示されている。
例えば、特許文献1では、単結晶製造装置(単結晶引き上げ装置)内に取り入れ取り出しが簡単に行え、ナゲット状及び/または粒状(以下、「塊状」と総称する)原料を坩堝内の固化した融液面に直接投入するリチャージ管が開示されている。このリチャージ管は、リチャージに適した供給速度を実現し、短時間でスムースに効率よくリチャージを行うことで単結晶の生産性を向上させることができるとされている。
また、特許文献2では、原料融液からの輻射熱を要因とするランプ材(原料の多結晶シリコン)の加熱により、ランプ材が底蓋上で溶融して貼りついたり、熱膨張によりブリッジを形成して落下しなくなるという問題点を改善する単結晶引き上げ装置用リチャージ装置が開示されている。
さらに、特許文献3では、結晶汚染を生ずることない固形原料を円周方向に均等に、かつ多量に投入することが出来る原料供給装置及び供給方法が開示されている。
上述のような開示されている各技術では、略円筒状の原料供給管(例えば、ホッパー本体、リチャージ管本体)と円錐状の底蓋から構成される装置(例えば、リチャージ装置、原料供給装置)を用い、リチャージ管に底蓋で蓋をして原料の多結晶シリコンを入れ、底蓋を上下動することによって開閉して、原料供給管内の原料の多結晶シリコンを石英坩堝へ落下させる構成となっている。
再公表WO2002/068732号公報 特開2004−244236公報 特開2006−89294公報
しかしながら、単結晶引き上げ工程において、単結晶シリコン引き上げの溶解工程の途中で単結晶引き上げ装置の炉内にリチャージ装置(又は「リチャージのための原料供給装置」)を挿入しているため、リチャージ装置の下方部は高温(数百度)になりやすい。このため、リチャージ装置内(又は外)において、底蓋を吊り下げるシャフト(又はワイヤー)が伸びて底蓋が下がり、リチャージ管(又は「原料供給装置若しくはリチャージ装置の原料供給管に相当する部材」)と底蓋の間に隙間が生じ、このリチャージ管内の多結晶シリコンが隙間から落下するおそれがある。
また、底蓋は、長く伸びたシャフト等により支持されているため、シャフトのフレや、原料供給管の下方端の円形開口部のゆがみ、さらには、円錐形状の底蓋の円錐面の変形等により、原料供給管と底蓋との間に隙間が生じやすい。比較的大きなナゲット状の原料は、このような隙間からは落下し難いが、ナゲット状の原料同士が接触することにより生じる破片や粒状片等、比較的小さく、又は薄いものは落下の恐れがある。
また、原料供給管の下端がゲートより上にあるときに、このような原料粉(上述の破片や粒状片等を含む)が落下した場合、落下した原料粉がゲート上やゲートフランジ上に乗ってチャンバのリーク不良を生じたり、ゲート開閉ができなくなる危険性がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、リチャージ装置に限らず一般に材料供給装置の原料供給管(ホッパー本体)の下方開口端部と底蓋との間に生じる隙間から(多結晶シリコン等の)原料粉が落下することを防止する原料供給装置を提供することを目的とする。特に、複雑な機構を使わず、誤作動が少なく、安価に提供できる原料の不用意な落下を止める原料供給装置及び供給方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明に係る原料供給装置は、単結晶育成用原料を供給する原料供給装置であって、前記原料を保持する略円筒状の原料供給管と、前記原料供給管の下方の開口端部に装着されて閉じ、該開口端部から解放されて開ける円錐状の底蓋と、前記底蓋を吊り下げるシャフトと、を備えることができ、前記底蓋は前記多結晶原料粉の落下を防止する落下防止手段を備えることができる。
このように、原料供給装置の底蓋は原料(多結晶シリコン等)が落下することを防止する手段を備え、原料供給管と底蓋との間に種々の要因で、完全に閉じた状態から小さな隙間が生じた場合であっても、多結晶原料が落下し難くなる。特に、底蓋の円錐面に原料粉の落下防止手段を備えることができるため、特別な機構やメカニズムを必要とせず、安価に提供できる。しかも、原料供給装置が例えばナゲット状の原料を落下させる場合に、そのようなナゲット状の原料の落下を妨げることがなく、原料供給装置としての機能を阻害しない。
より具体的には、以下のようなものを提供できる。
(1)単結晶育成用原料を供給する原料供給装置であって、前記原料を保持する略円筒状の原料供給管と、前記原料供給管の下方開口端に脱着可能に備えられる円錐状の底蓋と、
前記底蓋を吊り下げる支持部材と、を備え、前記底蓋の装着により閉じられた前記下方開口端を有する前記原料供給管内に保持される原料は、前記底蓋の装脱により開かれた前記下方開口端から放出され、前記底蓋は円錐面近傍に原料粉の落下防止手段を備えることを特徴とする原料供給装置を提供できる。
ここで、装着及び装脱はいわゆる取付及び取外しに相当することを意味する。装着及び装脱は、前記前記原料供給管の下方開口端と前記底蓋とを相対的に移動させることにより可能となる。装着時には、前記下方開口端と前記底蓋とが相互に当接しており、装脱時には、前記下方開口端と前記底蓋との間に隙間が開いていてよい。この隙間は、後に詳説するが、前記底蓋の装着時にもかかわらず、種々の要因で開いてしまう隙間を含むことができる。また、凹形状とは、例えば円錐面に対し、へこんだ形状であってよく、いわゆる溝形状、穴形状等、あらゆる形を含むことができる。尚、これ以外に、重力下で安定的に物体がその位置を維持できるような、水平面に対してへこんだ形状を含んでよい。このとき、凹部の底が底蓋を超えて抜けていないことが好ましい。ピンホールのようなごく小さなものは、原料粉を落下させないので、あってもよいが、下方の坩堝から輻射熱を内部に導き易くなるため、ない方が好ましい。
(2)前記原料粉の落下防止手段は、前記円錐面近傍に凹形状を有する上記(1)記載の原料供給装置を提供できる。
(3)前記原料粉の落下防止手段は、前記円錐面近傍に凸形状を有する上記(1)又は(2)記載の原料供給装置を提供することができる。
ここで、凸形状とは、例えば円錐面に対し、出っ張った形状であってよく、土手や畝のようなライン状の形状や、エンボス形状のような山形状やボタン状の出っ張り形状であってもよい。また、凹凸形状を有する形状は、凹形状及び凸形状のいずれにも含まれ得る。円錐面に対するので、円錐面を仮想的に設けた場合、実際の形状がその面から出っ張っているか(例えば、上に凸)、へこんでいるかにより形状が定義される。
(4)前記原料粉の落下防止手段は、前記円錐面近傍に、連続的若しくは断続的な形状を有することを特徴とする上記(1)から(3)いずれか記載の原料供給装置を提供できる。
ここで、円錐状の前記底蓋は、およそ円錐形状(若しくは円錐台形状)をしているが、底面から同じような高さであって所定の範囲内に、前記原料粉の落下防止手段を設けることが好ましい。特に、底面からの高さが比較的低いところ(例えば、全高の約1/2以下の高さのところ)に設けることが好ましい。また、凸形状や凹形状は、原料粉の落下を防止するために設けられており、原料粉の落下方向に対して、垂直、ほぼ垂直、少なくとも落下方向に平行でない方向に延びることがより好ましい。落下する原料粉の動きが、凸形状又は凹形状の構成要素である壁又は面に当たることにより妨害されるからである。また、このような効果は、長く延びた方が、また、連続的に延びた方が、一般に高いと考えられるので、連続する方がより好ましい。但し、前記底蓋の円錐面は、本来塊状の原料が隣接して落下する(又は面上を転がる)ものであるので、詳細な説明で詳しく述べるように、原料の形状、円錐面の傾き等、種々の条件を考慮して適宜選択することができる。
(5)前記原料粉の落下防止手段は、前記円錐面近傍に出っ張り形状(又は張出形状)を有することを特徴とする上記(1)から(4)いずれか記載の原料供給装置を提供できる。
ここで、張出形状とは、鉛直方向を基準として、平坦な水平面を形成するための横方向への出っ張り形状を含むことができる。このとき、円錐面において、明確な凹部が形成されるとは限らないが、少なくとも、自然落下しない水平面を提供することができ、摩擦その他の要因で、落下しようとする原料粉の動きを阻害することが可能である。
(6)前記原料粉の落下防止手段は、前記円錐面近傍にリングを配置してなるものであることを特徴とする上記(1)から(5)いずれか記載の原料供給装置を提供できる。
ここで、リングは連続的につながった指輪状のものやワッシャー状のものでもよく、一部が開放されたU字状のものであってもよい。開放部からの漏れが生じ難い連続的につながった形状がより好ましい。リングの配置は、単なる配置、ネジ等による機械締結、圧着、溶着(溶接)、接着等、あらゆる方法を用いることができる。リングは、前記底蓋の円錐面に、ほぼ水平(又は前記底蓋の底面に平行)に配置することがより好ましい。リングは、断面が円形であるものがより好ましい。安価に入手されやすいからであり、また、円錐面で、凹部を形成しやすいからである。
ここで、前記原料粉の落下防止手段は、前記円錐状の円錐面に形成された溝であってよく、溝の形成により、原料供給管内から落下し得る多結晶原料粉(特に、微細なもの)を溝の中に取り込むことが可能となる。また、多結晶原料粉の大きさや形状によっては、形状の一部分(例えば突起部)により溝にひっかけることができる。これにより、多結晶シリコン原料粉の落下を防止することができる。一方、溝の大きさ(例えば幅)が十分小さい場合は、より大きな塊状(例えばナゲット状)の原料の通過を制限することが難しい。従って、底蓋を原料供給管から開放した開状態では、より大きな塊状の原料は坩堝内に自由に落下できることになる。例えば、塊状の原料を球形近似した場合の個数を基準とした算術による平均径に対して、溝の幅が約1/2以下、より好ましくは、1/4以下であってよい。
さらに、原料粉の落下防止手段が円錐面に沿って円形を呈し、円錐面から鉛直方向、または、鉛直から斜め方向に掘り下げた溝であってよい。底蓋の円錐面に上面視で円形の溝(又は堀)を形成することにより、漏れなく多結晶シリコンを取り込むことができる。また、溝形状は比較的製作が容易であるので、安価に提供することができる。
また、前記原料粉の落下防止手段は、前記円錐状の円錐面に設けた張出部分を含んでよい。底蓋の円錐面に設けられた張出部分は、落下しようとする多結晶シリコンを止めることができる。また、張出部分の外周部分に、原料供給管の内周部分をすりあわせることも可能である。このようにすると、原料供給管を完全に閉めることができる。一方、すりあわせは、固着等を生じることもあり、使用条件等を勘案して、適宜選択することが好ましい。また、溝と張出部分とを組み合わせることにより、さらに多結晶シリコンの落下をより効果的に防止することができる。
前記張出部分は、リング状の部材により形成することができる。このように、底蓋の円錐面にリング状のものを取り付けることにより、円錐面に張出部分を容易にかつ安価に設置することができる。
(7)単結晶育成用原料を保持する略円筒状の原料供給管と、前記原料供給管の下方開口端に脱着可能に備えられる円錐状の底蓋であって、その円錐面近傍に原料粉の落下防止手段を有する底蓋と、前記底蓋を吊り下げる支持部材と、を備える原料供給装置を用いて原料を供給する原料供給方法であって、塊状の前記原料を前記底蓋が装着された前記原料供給管内に充填する工程と、前記原料供給管内に充填された前記原料を備える原料供給装置を単結晶育成装置内に、前記支持部材で支持することにより吊り下げ、保持する工程と、前記底蓋を装脱して前記充填された原料を放出する工程と、を含むことを特徴とする原料供給方法を提供できる。
上述のような原料粉の落下防止手段を備える原料供給装置を用いるため、単結晶引上げ装置の炉が熱いときであっても、吊り下げられた前記原料供給装置から原料粉が不用意に落下することを防ぐことができ、引き続いて単結晶引上げ工程を行うという原料の供給が可能である。
ここで、原料粉とは、上述のような原料供給管と底蓋との間の隙間から落下可能な大きさの原料の小片、粒、顆粒等の原料固体が砕けて細かになったものを意味することができ、球形、ラグビーボールのような楕円球等あらゆる形状のものを含んでよい。球形近似をしたときの個数を基準とする平均径が、約0.1mmから約5.0mmのものとすることもできる。このような原料分は、原料粉の落下防止手段によりトラップ可能な大きさと考えられる。
また、形状指数Fを、1から10のものとすることもできる。ここで、形状指数は、次のように定義される。原料粉の体積から等価な球の直径(Deq)を求め、原料粉の形状に関して得られる最大の距離(Lmax)との比Fを取ったものである。例えば、図7に示すように、次のように求められる。
径がDの球:Deqと、Lmax(直径)は同じであるので、F=Lmax/Deq=1。
一辺がDの立方体:Lmaxは対角線長さで、F=√3/(6/π)1/3=1.396。
一辺がDで2Dの高さの正四角柱:Lmaxは対角線長さで、F=√6/(12/π)1/3=1.57。
高さが径Dの2倍の円柱:Lmaxは上下底を結ぶ斜線長さで、F=√5/31/3=1.55。
高さが径Dと同じ円錐:Lmaxは円錐面に沿う長さで、F=√5/41/3=1.41。
厚みDで幅が4Dで長さが8Dの平板:Lmaxは対角線長さで、F=9/(192/π)1/3=2.28。
本発明によれば、原料供給管(ホッパー本体)と底蓋との間に生じる隙間から多結晶原料の破片や小片等を含む原料粉が不用意に落下することを防止することが可能となる。
次に、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。各図面において同一の構成または機能を有する構成要素および相当部分には、同一の符号を付し、重複する説明は省略する。また、以下の説明では、本発明に係る実施の態様の一例を示したに過ぎず、本発明の範囲を超えることなく、当業者の技術常識に基づいて適宜変更可能であり、本発明の技術思想はこれらの具体例に限定されるものではない。
(実施形態1)
図1は、実施形態1の原料供給装置1の一例を示した断面図である。図1に示すように、本実施形態1の原料供給装置1は、原料(例えば、多結晶シリコン)を保持する略円筒状の原料供給管(ホッパー本体)3と、円錐状の形状で、多結晶原料粉の落下を防止する落下防止手段を有し、原料供給管3の下端開口部を開閉する底蓋5と、底蓋5を吊り下げるシャフト7とを少なくとも備える。
原料供給管3は、下端に開口部3aを有し、下端はテーパー部3bを形成し、底蓋5が嵌め込まれたときに隙間が生じ難いようにされている。尚、本実施形態1では、原料供給管3は、直円柱(円筒)形状をしているが、下方部をやや広げるフレア形状にすることもできる。このようなフレア形状とすることにより、底蓋5がしっかりと原料供給管3の下端開口部3aに装着される。
底蓋5は、原料粉の落下防止手段51を備えている。図1では、円錐状の底蓋5の円錐面に沿って形成された溝51を備える例を示している。このような溝51は、凹形状を有するということができる。図1では、溝51は、縦方向(重力方向)に掘り下げられ、円錐面5Qに沿って円形(例えば、リング溝形状)に形成されている。溝51は、円錐面5Qの底面に近い位置である程、円錐面5Qに沿って落下する多結晶原料粉を多く取り込むことになるため、より多くの多結晶原料粉の落下を防止することになる。溝51は、原料供給管3の内径よりやや小さい円形を上面視で呈することが好ましい。また、図1では、一つの溝51が形成された例を示しているが、円錐面に複数の溝を形成してもよく、また、溝51は、上面視で円形を呈することに限られない。底蓋5の底面5Sの直径は、原料供給管3の内径より大きい。底蓋5の円錐面の一部分5Pが原料供給管3のテーパー部3bに装着されて原料供給管3の下端開口部3aを閉じる。
このように、原料粉の落下防止手段を有する底蓋5により、原料供給装置1は、原料供給管3と底蓋5との間に生じる隙間から多結晶シリコンが落下することを防止する。例えば、底蓋5がシャフト7により、原料供給管3の下端開口部3aを閉じた状態にしているにもかかわらず、シャフト7のフレ、下端開口部3aやテーパー部3b並びに底蓋5の円錐面の一部分5Pの変形、更には、熱膨張等によるシャフト7の伸び等により、原料供給管3と底蓋5との間に隙間が生じることがある。このような比較的小さな隙間からは、ナゲット状のランプ材46(図5参照)は、脱落し難いが、元原料に混じっていた粉や、充填されたナゲット状のランプ材46が相互に摩擦しあって生じる破片や小片を含む原料粉(例えば、図5の47)は、隙間から落下することがある。このような多結晶シリコンの原料粉は溝51に取り込まれるので、落下が防止される。
図2は、底蓋5を拡大した斜視図であり、溝51は、図1と異なり、円錐面5Qを一周せず、途中に溝のない部分51Xを備えている。これにより、底蓋周縁部の強度をより確実に担保することが可能となる。このような溝51の大きさは、素材の大きさを考慮して適宜選択されるが、一般的には、溝51の深さDは、約1mm〜20mmが好ましく、より好ましくは、5mm〜10mmである。また、溝51の幅Wは、約1mm〜30mmが好ましく、より好ましくは、10mm〜20mmである。また、多結晶シリコン原料粉の形状によっては、その原料粉の一部分(例えば突起部分)が溝51に引っかかり、原料粉自身の落下が防止されることがある。尚、円錐面5Qに設ける溝51において、円錐面5Qとなす上側の角部51aは、角を取って、面取りするか曲面にすることがより好ましい。原料粉を収納する部分が増えるからである。
また、図1の溝51では、鉛直方向に掘って形成した溝形状例を示したが、斜め方向に掘り下げた場合であってもよい。図3(a)から(c)に種々の溝の形状の例を底蓋5の種々の断面図において示す。図3(a)は、斜めに掘り下げた溝52を形成した底蓋5aの例であり、図3(b)は、上面視で円形の径が異なる2つの溝51を形成した底蓋5bの例である。このように同じ種類の溝を2つ以上設けてもよく、また、異なる種類の溝を2つ以上設けてもよい。図3(b)に示すように、上面視で外側と内側の2つの円形を呈する2つの溝を設けることにより、原料粉がより落下し難くなっており、また、凹部の総体積が増えるので、より多くの原料粉をトラップして、落下を防止することが可能となる。
図3(c)は、図3(a)にある斜めに掘り下げて形成した溝52に、更に、張出部分55を設けた底蓋5の例を示す。原料粉は、その一部を溝52にトラップされると共に、張出部分55の平坦部55aにおいて係止される。このような形状とすることにより、一部に突起があるやや大きめの原料粉の落下を防止することができる。この張出部分55は、凸形状を有するということができる。
(実施形態2)
図4(a)及び(b)は、原料粉の落下防止手段として凸形状をした部材を設けた底蓋5のそれぞれの例を断面図において示す。これらの底蓋5は、それぞれ同じ原料供給装置1に適用することができる。図1及び2、更に、図3(a)から(c)とは異なり、リング53を円錐面5Qに配置することにより、原料粉の落下防止手段が構成されている。リング53を円錐面5Q上に配置することにより、凸形状部材若しくは張出部分を設けることができる。また、同時にリング53は、断面が円形若しくは楕円形をしているため、円錐面の上に凹形状を有する部分53aを備えることができる。このような凹形状部分は、上述の溝51、52と同様、多結晶シリコン原料粉をトラップ(又は収納)し、落下を防止することができる。
このように、リング53を用いると、凸形状部分と凹形状部分を合わせ持った原料粉の落下防止手段を簡単に形成することができる。また、単に凹形状部分を設ける場合に比べ、凸形状部分による凹形状部分を形成した場合、そのトラップ効果はより高いものと考えられる。円錐面を転がる小片を含む原料粉がこの凸形状部分に当たりやすいからであり、それと同時に当たることにより転がり落下運動を停止させられた小片を含む原料粉が、凹形状部分にトラップされるからである。
図4(a)からわかるように、底蓋5の円錐面5Qにリング53が取り付けられている。リング53の外径は、原料供給管3の下方端部の開口部3aの内径より小さい。尚、底蓋5が原料供給管3の下端開口部3aのテーパー部分3bの直上にある原料供給管3の内側部分とすりあわせ状態となるようにすることもできる。途中でトラップしてすり合わせにするなら、下端面を必ずしもホッパー内径より大きくする必要はない。底蓋5が原料供給管3の開口部3aに装着され、確実に開口部3aを閉じることができる。また、図4(a)では、1つのリング53だけが備えられているが、例えば、より径の小さいリングを、リング53の内周の内側に配置することもできる。これにより、図3(b)の2重溝と同様な効果が得られる。
リング53は、底蓋5に接着若しくは溶接することなく、単に上からかぶせるように配置するだけでも、接着等した場合と同様な効果が得られることがある。しかしながら、より確実な原料粉の落下防止や開口部3aへの底蓋5の装着のためには、接着等により固定する方がより好ましい。また、リング53を底蓋5と一体的に形成することも可能である。但し、リング53と円錐面5Qの間にできる狭い隙間に詰まったものをきれいに清掃することが重要な場合は、リング53を脱着容易に設置することが好ましい。また、リング53は、底蓋5と同じ材質であることがより好ましい。熱輻射を受けるので、熱膨張差等により接着等が破壊されやすくなるからである。より具体的には、石英等で形成することがより好ましい。原料の多結晶シリコンに不純物が混じることを防ぐことができるからである。尚、リングを上からかぶせる場合、円錐面5Qに数箇所位置決め用の突起を設けるなどしてもよい。
また、図4(a)では、リング53として断面が楕円のものを示しているが、この形状に限られることはない。真円又は円、矩形など他の断面形状を有するリングを用いることができる。
図4(b)は、原料粉の落下防止手段として、リング53だけでなく、更に、溝52を備える底蓋5を断面図において例示する。上述したように、リング53により、円錐面5Q上に形成された凸形状部分に落下する原料粉が当たりやすく、当たることにより落下運動が停止させられた原料粉は、溝52による凹形状部分にトラップされることになる。
図4(c)は、張出部分55を一体的に形成した底蓋5を断面図において例示する。底蓋5を製造する場合に、円錐面5Qに予め外側に突出する張出部分(凸部分)55を有する形状としたものである。尚、図3(c)で説明したように、溝52と張出部分55とを両方有する底蓋5を例示することもできる。
このように、図4(a)から(c)に示した原料粉の落下防止手段によっても、実施形態1と同様に、原料供給管3と底蓋5との間に生じる隙間から多結晶シリコンの小片を含む原料粉が落下することを防止することができる。また、張出部分によって多結晶シリコン原料粉の落下を効果的に防止することができる。
次に、本発明の底蓋5を適用した原料供給装置1を適用した単結晶シリコンを引き上げる単結晶引き上げ装置10の例を、図5及び図6に基づき説明する。
図5は、本発明の実施形態に関し、チョクラルスキー法を用いたシリコン単結晶引上げ装置10の縦断面図を示す。図5に示すように、シリコン単結晶引上げ装置10は、主として、石英坩堝20と黒鉛坩堝22とヒータ24を囲繞するチャンバ12と、チャンバ12の上部に設けられ原料融液から引上げられた単結晶インゴットを保持し取り出すためのサブチャンバ14と、種結晶またはホッパー30を掛止するシード軸16と、から構成される。
有底円筒形状のチャンバ12は、その底部中央から鉛直上方に向けた状態で、上下動自在な回転軸28を配置している。回転軸28の上端には椀状の黒鉛坩堝22を固定しており、黒鉛坩堝22の内部には椀状の石英坩堝20を嵌合している。石英坩堝20と黒鉛坩堝22の2重構造としたのは、原料融液に直接接する坩堝はシリコンに対する汚染を防止するために、石英坩堝20とすることが望ましいからである。一方、石英は高温で軟化すると共に、脆く破損しやすいという性質を有するため、その周囲を黒鉛坩堝22で囲繞している。
黒鉛坩堝22の周囲はヒータ24に囲繞されており、このヒータ24により石英坩堝20内に投入された多結晶シリコンのランプ材46を溶融する。ヒータ24の周囲にはチャンバ12と同心円状に円筒形状の断熱材26を配置している。断熱材26はヒータ24からの熱がチャンバ12に直接輻射されることを防止している。
図5に示すように、チャンバ12上部にはゲートバルブ(図示せず)を介して略円筒形状のサブチャンバ14が連結されている。チャンバ12とサブチャンバ14とは、このゲートバルブにより連通または遮断可能となっている。一方、図示しないが、サブチャンバ14の上端は天板により封鎖されている。なお、サブチャンバ14の内周面には、後述のストッパー64を掛止するための中心に向かって突出したフランジ状のゲート40を設けている。
サブチャンバ14上部には、図示しないシード軸引上げ装置を設けている。シード軸引上げ装置は、シード軸16を上下動自在に保持しており、シード軸16は天板を通して、サブチャンバ14の中心軸に沿って吊り下げられている。シード軸16の下端には、単結晶インゴット引上げ工程の際には種結晶が吊り下げられ、原料供給工程の際にはホッパー30が吊り下げられる。
次に、原料供給の際にシード軸16に掛止するホッパー30の構成について図5を用いて説明する。ホッパー30は、主として、原料供給管3からなるホッパー本体と、シャフトと、底蓋5とから構成される。
図5に示すように、ホッパー本体は小径略円筒形状の上部筒体と、大径略円筒形状の下部筒体(原料供給管3)とを上下に直列に接続した形状をしている。上部筒体の下端にはフランジ56を設けている。一方、下部筒体の上方にはフランジ58を設けている。
下部筒体は、シリコンへの汚染を防止するために、石英製としている。なお、下部筒体を透明の石英で構成することにより、ホッパー30内部に装填した多結晶シリコンのランプ材46が全て落下したか否かを確認することができる。
フランジ56の周縁部下端には略円筒形状で断面コ字型の連結器60をボルトにより固定している。連結器60は周方向に分割された2つの部材よりなり、フランジ58を挟み込んで固定している。この連結器60の下面には4つのねじ穴を設け、このねじ穴に4本のSUS製のストッパー64を固定している。このストッパー64は、ゲート40に掛止させるためのものである。
このように構成されたホッパー本体の内部に、図5に示すように、シャフトを挿通している。シャフトは主として、ストッパー70と、吊り棒72と、連結器74と、石英管78と、底蓋5と一体として成形された石英ガラス棒76と、からなる。
シャフトの上部は金属製の吊り棒72により構成されており、その上端はシード軸16に固定されている。上部筒体の天板66には吊り棒72が挿通するための貫通穴68が穿設されており、吊り棒72は、貫通穴68を通して、ホッパー本体内部に挿通されている。吊り棒72の中程には、円筒形状の金属製のストッパー70が固着されている。ストッパー70の外径は、貫通穴68の径よりも大きくしているため、ストッパー70によりホッパー本体32が掛止される。
このように構成することにより、ストッパー70によりホッパー本体の全重量を支えることができる。なお、吊り棒72は長さ調節が可能なように構成しており、ストッパー70でホッパー本体を掛止したときに、底蓋5と下部筒体との隙間が無くなると共に、ホッパー本体の重量が底蓋5周縁部にかからないように長さを調節している。
この吊り棒72の下端を、連結器74を介して石英ガラス棒76上端と連結している。そして、金属製の吊り棒72と石英ガラス棒76を覆うように、上部が小径な略円筒形状の石英管78を配置している。この石英管78により、金属部分をカバーし、原料シリコンであるランプ材46に対する金属汚染を防止している。
一方、前述のように、石英ガラス棒76は底蓋5と一体として成形されており、底蓋5は、石英ガラスからなり、石英ガラス棒76の下端に位置している。底蓋5は円錐形状をしており、底面の直径は下部筒体の内径よりも大きい。従って、ランプ材46が金属部に接触することがない。
底蓋5は原料粉の落下防止手段を備える。図5に示すように、溝51が形成された底蓋5がホッパー本体(原料供給管3)の下方端の開口部に装着されている。
次に、原料供給工程について説明する。原料となる多結晶シリコンのランプ材46をホッパー30に装填した後に、サブチャンバ蓋を開き、ホッパー30をシード軸16に吊り下げる。この状態では、ホッパー本体はストッパー70により掛止されているが、底蓋5とホッパー本体との間に隙間はない。
次に、サブチャンバ蓋を閉じ、サブチャンバ14を密閉する。その後、サブチャンバ14を減圧し、サブチャンバ14内部を不活性雰囲気で満たす。次に、ゲートバルブ(図示せず)を開き、チャンバ12とサブチャンバ14とを連通する。この状態で、シード軸16を下降させることにより、シード軸16と共に、シード軸16に吊り下げられたホッパー30が下降する。このとき、底蓋5はホッパー本体(原料供給管3)の下方端の開口部に装着されているので、多結晶シリコンのランプ材46は落下しない。しかしながら、上述してきたように、種々の要因から、底蓋5とホッパー本体(原料供給管3)の下方端の開口部との間に隙間3cが生じることがあり、原料粉47がその隙間から落下する可能性がある。図示するように、ゲートバルブは開いているので、直接坩堝20の融液48に落下する恐れがある。
しかしながら、本実施形態では、溝51が、これらの小片を含む原料粉47をトラップしているので、上記隙間があったとしても、直接坩堝20の融液48に落下することはない。
ホッパー30が下降していくと、ストッパー64がゲート40に当接する。この状態から更にシード軸16を下降させると、ゲート40によりホッパー本体の下降が阻止され、シャフトと底蓋5が更に下降する(図6参照)。すると、ホッパー本体(原料供給管3)と、底蓋5との間に隙間ができ、この隙間3cから多結晶シリコンのランプ材46が自重により石英坩堝20内に落下する。
このとき、多結晶シリコンのランプ材46は、溝51の幅よりもかなり大きいので、溝51にトラップされることなく、開けられた広い隙間を介して、自由に落下することができる。また、上述のトラップされた小片を含む原料粉47は、そのままその位置にトラップされ続けるか(図中底蓋の右側の状態参照)、ランプ材46の落下につられて、溝51のトラップ状態を解かれ、一緒に落下することができる(図中底蓋の左側の状態参照)。
ホッパー30内部に装填された全ての多結晶シリコンのランプ材46が、石英坩堝20内に投入された後、シード軸16を上昇させる。すると、シード軸16と共にシャフトと底蓋5が上昇する。シャフトが一定距離上昇し、ストッパー70が天板66に接触することにより、ホッパー本体が掛止される。この状態から更にシード軸16を上昇させると、シード軸16と共に、シャフト,底蓋5,ホッパー本体が一体となって上昇する。
ホッパー30が、サブチャンバ14まで完全に上昇した後に、ゲートバルブを閉め、チャンバ12とサブチャンバ14とを遮断する。これにより、チャンバ12内を不活性雰囲気に保持し、原料融液48の酸化を防止した状態で、サブチャンバ蓋を開き、サブチャンバ14内を常圧に戻す。その後、ホッパー30を取り出す。以上により原料供給工程が終了する。
単結晶インゴット引上げ工程と、上記原料供給工程とを繰り返すことにより、石英坩堝20を交換することなく単結晶インゴットを連続して製造することができる。
ここで、底蓋5は原料粉の落下防止手段を備える。図5に示すように、溝51が形成された底蓋5がホッパー本体(原料供給管3)の下方端の開口部に装着されている。
原料供給装置1が高温の状態のサブチャンバ14へ設置されたとき、あるいは、サブチャンバ14へ設置された原料供給装置1が下降してチャンバ12内へ移動したとき、原料供給装置1は高温に曝されることになる。原料供給装置1が高温に曝されて原料供給管3に比べシャフトが伸びた結果、底蓋5が相対的に下降することになり、原料供給管3と底蓋5との間に隙間が生じる。このような場合に、底蓋5に形成された溝51が、隙間から漏れ落ちる多結晶シリコン(特に、粉状の微細な素材)を取り込むことにより、多結晶シリコンの落下を防ぐことができる。
このように、底蓋5に溝51を形成することにより、原料供給管3と底蓋5との間に生じる隙間から多結晶原料粉(原料素材の粉或いは微小の原料素材を含む)が落下することを防ぐことができる。これにより、多結晶原料粉が落下することによる融液原料の液跳ねを防止することが可能になり、はねた融液が炉内品に付着すること等を回避可能になる。例えば、ゲートバルブのシール(Oリング)部等に付着することによる、Oリングの機能不良を防ぐことができる。また、単結晶引き上げ装置10の炉内(チャンバー12あるいはサブチャンバー14内)の温度が高い場合であっても、原料供給装置1を単結晶引き上げ装置10内へ設置することが可能になる。例えば、溶解工程前に原料供給装置に設置することが可能になり、サイクルタイムを大幅に減少させることができる。
なお、上記実施の形態では、原料供給管3が石英であり、シャフト7が金属であるとして説明したが、これらの材質の場合に限られることはない。つまり、何らかの理由で原料供給管3と底蓋5との間に隙間が生じるときに、本発明によれば同様の小片を含む粉状物のトラップ効果を奏することができる。
また、上記実施の形態で示した原料供給装置1並びに単結晶引き上げ装置10は一例であり、これらに限られることない。本発明の原料供給装置は、原料供給管(ホッパー本体)の下端開口部を円錐状の底蓋を用いて開閉する機能を有する装置へ適用することが可能である。また、原料供給装置1の本体形状が円筒形のものを例として上述の実施例で説明してきたが、円筒形に限られるものではなく、矩形の筒形状等、他の形状であってもよいことはいうまでもない。また、底蓋の形状も円錐形又は円錐台形状に限られず、例えば角錐や角柱のような、他の形状であってもよいことはいうまでもない。
なお、上記各実施の形態で示した底蓋が有する原料粉の落下防止手段は一例であり、その他の手段であってもかまわない。原料粉の落下防止手段は、原料供給管3に充填した多結晶原料粉が、原料供給管3と底蓋5との間に生じた隙間から落下するのを防止する手段であればよく、多結晶原料粉の一部分を引っ掛けることによって落下を防止する手段、多結晶原料粉を溝や凹状の部分に部分的に挿入して落下を防止する手段であってもよい。
以上、発明の実施形態について説明したが、本発明は、かかる実施形態に限定されず、本発明の要旨を変更しない範囲において種々の変更が可能であることはいうまでもない。
実施形態1の原料供給装置の例を示した概略断面図である。 溝を形成した底蓋を示す拡大斜視図である。 種々の形状をした溝が形成された底蓋の例を示す断面図である。 リング等を備えた底蓋の例を示す断面図である。 原料供給装置を設置した単結晶引き上げ装置の例を示す断面図である。 単結晶引き上げ装置において、原料供給装置で原料を供給するようすを示す断面図である。 図形指数の説明図である。
符号の説明
1 原料供給装置
3 原料供給管(ホッパー本体)
5 底蓋
7 シャフト
10 単結晶引き上げ装置
12 チャンバ
14 サブチャンバ
16 シード軸
20 石英坩堝
22 黒鉛坩堝
24 ヒータ
26 断熱材
28 回転軸
40 ゲート
46 ランプ材
48 原料融液
51、52 溝
53 リング
66 天板
70 ストッパー

Claims (7)

  1. 単結晶育成用原料を供給する原料供給装置であって、
    前記原料を保持する略円筒状の原料供給管と、
    前記原料供給管の下方開口端に脱着可能に備えられる円錐状の底蓋と、
    前記底蓋を吊り下げる支持部材と、を備え、
    前記底蓋の装着により閉じられた前記下方開口端を有する前記原料供給管内に保持される原料は、前記底蓋の装脱により開かれた前記下方開口端から放出され、
    前記底蓋は円錐面近傍に原料粉の落下防止手段を備えることを特徴とする原料供給装置。
  2. 前記原料粉の落下防止手段は、前記円錐面近傍に凹形状を有することを特徴とする請求項1記載の原料供給装置。
  3. 前記原料粉の落下防止手段は、前記円錐面近傍に凸形状を有することを特徴とする請求項1又は2記載の原料供給装置。
  4. 前記原料粉の落下防止手段は、前記円錐面近傍に、連続的若しくは断続的な形状を有することを特徴とする請求項1から3いずれか記載の原料供給装置。
  5. 前記原料粉の落下防止手段は、前記円錐面近傍に張出形状を有することを特徴とする請求項1から4いずれか記載の原料供給装置。
  6. 前記原料粉の落下防止手段は、前記円錐面近傍にリングを配置してなるものであることを特徴とする請求項1から5いずれか記載の原料供給装置。
  7. 単結晶育成用原料を保持する略円筒状の原料供給管と、
    前記原料供給管の下方開口端に脱着可能に備えられる円錐状の底蓋であって、その円錐面近傍に原料粉の落下防止手段を有する底蓋と、
    前記底蓋を吊り下げる支持部材と、を備える原料供給装置を用いて原料を供給する原料供給方法であって、
    塊状の前記原料を前記底蓋が装着された前記原料供給管内に充填する工程と、
    前記原料供給管内に充填された前記原料を備える原料供給装置を単結晶育成装置内に、前記支持部材で支持することにより吊り下げ、保持する工程と、
    前記底蓋を装脱して前記充填された原料を放出する工程と、を含むことを特徴とする原料供給方法。

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