JP2008087051A - トリミング装置、およびこの装置に組み込まれて使用されるスクラップ刃ユニット - Google Patents

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Abstract

【課題】簡易な構成で、スクラップを確実に切断可能であって、かつ、小型化を図ることでワークの多様化にも容易かつ低コストに対応可能なトリミング装置、およびこの装置に用いられるスクラップ刃ユニットを提供する。
【解決手段】ユニット本体12の、下型2のスクラップ刃6と対向する位置には凹部16が形成され、この凹部16内に可動刃部13が収容される。可動刃部13のトリミング刃3aとは反対側の端部には、型締め方向に対して所定の傾斜角をなす傾斜面20が設けられると共に、カム部材15には、可動刃部13の傾斜面20と摺接可能な傾斜面21が設けられる。カム部材15を、傾斜面20、21同士を当接させた状態で附勢手段14により可動刃部13の移動方向と交わる向きに附勢するよう、附勢手段14およびカム部材15をユニット本体12に配設した。
【選択図】図2

Description

本発明は、トリミング装置、およびこのトリミング装置に組み込まれて使用されるスクラップ刃ユニットに関する。
従来、プレス(絞り)成形されたワークの周縁を上下型に設けたトリミング刃でトリミングし、これと同時にワークと切り離されたスクラップを同じく上下型に設けたスクラップ刃で細断して後処理を容易にするようにしたトリミング装置として、種々のものが提案されている。
例えば、トリミング刃によるワークのトリミングと、スクラップ刃によるスクラップの切断とを同時に行うための手段として、図7に示すように、下型の下部スクラップ刃71と協働してスクラップの切断を行う上部スクラップ刃72を上型73に設けると共に、上型73の下面に、上部スクラップ刃72に沿って凹んだ凹溝74を形成し、この凹溝74内に、可動トリミング刃75を上下動可能に収容すると共に、凹溝74の頂面部と可動トリミング刃75との間に弾性体76を配設した構成のトリミング装置が提案されている。このトリミング装置においては、弾性体76の作用により、上部スクラップ刃72と同一面に保持可能に、かつ下部スクラップ刃71による押圧によりその附勢力に抗して凹溝74内に退入可能に常時下方へ附勢されるように構成がなされている(例えば、特許文献1を参照)。
また、弾性体を配設することなく、可動トリミング刃を構成したものとして、図8に示すように、上型83に対して上下動可能に配され、一方が下型のスクラップ刃81に対向する刃82を有するものとされた一対の昇降部材84、85、および、一対の昇降部材84、85の夫々の上端部に摺動可能に当接して、一対の昇降部材84、85のうちの一つが上昇する時、それに応じて他の一つを下降させる可動カム部材86からなるスクラップ用可動切刃機構を備えたトリミング装置が提案されている(例えば、特許文献2を参照)。
特開平06−126341号公報 実開平05−5227号公報
ここで、特許文献1に記載の如く、弾性体76の作用により、可動トリミング刃75を凹溝74内に退入可能に常時下方に附勢する構成を採る場合、弾性体76による附勢力は、当然ながら、トリミング時の上型73の切断力(ワークから受ける反力)より大きい必要がある。弾性体76は、可動トリミング刃75とその附勢方向に沿って縦列に配設されることから、附勢力を保持するためには、弾性体76の全長を延ばす等して附勢力を確保する必要が生じる。このような理由から、上型の厚み方向の寸法が大きくなり易い。この場合、トリミング刃を有する部材だけではなく上型本体にまで加工を施す必要が生じ、またスクラップ切断の数だけ同様の加工が必要となるため、加工時間の大幅な増加を招く。特に、ワークの多様化に対応するためには、迅速かつ低コストな設備変更が要求されるが、上述の構成では、この要求に満足に応えることは難しい。
例えば、特許文献2に記載の構成によれば、弾性体等の附勢手段を必要としないため、構成を簡素化でき、これにより装置を小型化できる可能性がある。しかしながら、この構成は、そもそも昇降部材84、85、およびカム部材86の位置関係を厳密に設定することによりトリミングおよびスクラップの切断を行うものである。そのため、この構成を実用上機能し得るものとするためには、昇降部材84、85、およびカム部材86、さらにはこれらを収容する格納凹部87全てを高精度に加工しなければならない。例えば、カム部材86と格納凹部87の頂底面88との間のすき間が所要の値より大きければ、図8に示すように、双方の昇降部材84、85の下端面がワークWと当接した状態において、未だ上方にすき間が残る結果となる。そのため、トリミング時の切断力により双方の昇降部材84、85がさらに上方に移動し、これによりトリミングラインが揃わなくなる恐れが生じる。上記不具合を解消するには、各部品を高精度に加工する必要があるが、これだと加工コストの高騰を招くため適当ではない。
以上の事情に鑑み、本発明では、簡易な構成で、スクラップを確実に切断可能であって、かつ、小型化を図ることでワークの多様化にも容易かつ低コストに対応可能なトリミング装置、およびこの装置に用いられるスクラップ刃ユニットを提供することを技術的課題とする。
前記課題を解決するため、本発明は、対応する一対のトリミング刃とスクラップ刃とを有する上型および下型を備え、上型は、下型のスクラップ刃と対向する位置に設けられる凹部と、凹部内で型締め方向に沿って相対移動可能に保持され、かつ上型のトリミング刃の一部を構成する可動刃部と、可動刃部を弾性力でもって型締め方向に附勢する附勢手段とを有するトリミング装置において、可動刃部と摺動可能に当接するカム面を設けたカム部材を附勢手段に連結し、カム部材を可動刃部の移動方向と交わる向きに附勢するよう構成したことを特徴とするトリミング装置を提供する。
また、前記課題を解決するため、本発明は、対応する一対のトリミング刃とスクラップ刃とを有する上型および下型のうち、上型に固定されて使用されるトリミング装置用のスクラップ刃ユニットであって、ユニット本体と、ユニット本体の、下型のスクラップ刃と対向する位置に設けられる凹部と、凹部内で型締め方向に沿って相対移動可能に保持され、かつ上型のトリミング刃の一部を構成する可動刃部と、可動刃部を弾性力でもって型締め方向に附勢する附勢手段とを備え、可動刃部と摺動可能に当接するカム面を設けたカム部材を附勢手段に連結し、カム部材を可動刃部の移動方向と交わる向きに附勢するよう構成したトリミング装置用のスクラップ刃ユニットを提供する。
このように、本発明は、附勢手段からの附勢力を、その附勢方向を変換して可動刃部へと付与するためのカム部材を可動刃部と附勢手段との間に配設した点、およびカム部材を可動刃部の移動方向と交わる向きに附勢するよう構成した点を技術的特徴とするものである。すなわち、本発明の如く、附勢力をカム面を介して可動刃部に付与する構成とし、かつカム部材を、可動刃部の移動方向と交わる向きに附勢するように構成することで、附勢手段を、その附勢方向が可動刃部の移動方向と交わる向きに配設した場合であっても、可動刃部を型締め方向に附勢することが可能となる。従って、従来のように、弾性体を可動刃部と型締め方向に沿って縦列に配置する場合と比べて厚み寸法の縮小を図ることができ、上記機構の小型化、ひいては上型の小型化(特に薄肉化)が可能となる。この場合、カム部材のストロークは可動刃部のそれに比べて大きくなるが、そもそもトリミング装置は、薄板状のワークを対象しているものであるから、型締め方向と直交する向きには、型締め方向に比べてスペース上の制約をほとんど受けない。よって、少々ストロークが増したところで、この種のトリミング装置には何らの悪影響を及ぼさない。
また、上記附勢手段からカム部材へと付与される附勢力は、カム部材、さらには可動刃部と当接摺動するカム面を介して可動刃部へと付与される。ここで、カム面を傾斜面とした場合の力のつり合いを考える。図6は、カム部材15に作用する力のつり合いを概念的に示すもので、附勢手段による附勢力Fと、ワークの切断に要する力(ワークからの反力)Pとがそれぞれ直交する向きにカム部材15に作用している場合を想定している。ここで、θはカム部材15に設けられた傾斜面(カム面)21が附勢力Fに対してなす角である。この場合、力のつり合いは、式 F/P=tanθ で表される。この式から、附勢力FがP×tanθ以上であれば、可動刃部が動くことなく確実にトリミングを行うことができる。また、上述のつり合い式から、カム面を傾斜面21とする場合、傾斜角θを小さくすれば、具体的には傾斜角θを45°以下とすれば、附勢力Fを切断力Pより小さくすることができる。附勢力Fが小さくて済むのであれば、例えばスプリングなど附勢手段を構成する部品にも小さいものを使用できるので、かかる構成部品の小型化の分だけ上型の厚み寸法をさらに縮小することができる。
また、上述のように小型化が可能であれば、これら可動刃部やカム部材、およびこれらを附勢するための附勢手段を含む機構をユニット化することも可能である。すなわち、ユニット本体、ユニット本体に設けられる可動刃部、カム部材、および附勢手段を備えたスクラップ刃ユニットとし、これを上型の所定位置に固定することで、このスクラップ刃ユニットを上型とは別体に製作することができる。また、上型のトリミング刃は、ワーク形状に合わせて変更される可能性があるため、上型本体とは別に製作し、これを上型本体に固定することでアセンブリ化するのが通常である。ここで、本発明に係るスクラップ刃ユニットであれば、上型本体に当該ユニット取り付けのための特段の加工を必要としないので、上型トリミング刃を有する部材の側のみ取り付けのための加工を施せば済む。従って、ワークの変更に対しても必要最小限の金型の変更で対応することができ、これにより金型製作期間をさらに短縮して、さらなる製造コストの低減化を図ることが可能となる。
附勢手段によるカム部材への附勢方向と、可動刃部の移動方向との交差角は、例えば図6に示すように90°とするのがよい。両者が直交するように配置を行うことで、附勢手段からの附勢力を無駄に逃がすことなく可動刃部に付与することができる。
このように、本発明によれば、簡易な構成で、スクラップを確実に切断可能であって、かつ、小型化を図ることでワークの多様化にも容易かつ低コストに対応可能なトリミング装置、およびこの装置に用いられるスクラップ刃ユニットを提供することができる。
以下、本発明に係るトリミング装置の一実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係るトリミング装置の要部を示す斜視図である。同図に示すように、このトリミング装置は、互い対応する一対のトリミング刃3、4とスクラップ刃5、6(上型1のスクラップ刃5については後述する)とを有する上型1および下型2とを備える。
上型1は、主に上型本体7と、トリミング刃3を有する切刃部材8とからなる。このうち、切刃部材8には、スクラップ刃5および可動刃部13を設けた複数のスクラップ刃ユニット11が組み込まれ、これにより、スクラップ刃ユニット11が上型1に一体的に取り付けられている。
図2および図3はそれぞれスクラップ刃ユニット11の分解斜視図、および組立て状態における断面図を示している。図2に示すように、スクラップ刃ユニット11は、上型1の切刃部材8に組み込まれるユニット本体12と、トリミング刃3の一部(トリミング刃3a)を構成し、かつユニット本体12に対して型締め方向に沿って移動可能にユニット本体12内に配設される可動刃部13と、可動刃部13を弾性力でもって型締め方向に附勢する附勢手段14と、可動刃部13と摺接し、かつ附勢手段14に連結されるカム部材15とを主に備える。
詳細には、ユニット本体12の、下型2のスクラップ刃6と対向する位置には凹部16が形成され、この凹部16内に可動刃部13が収容される。この実施形態では、可動刃部13には、型締め方向に沿ってガイド孔17が形成されており、ガイド孔17にガイド用ボルト18を挿通し、その先端をユニット本体12に例えばねじ嵌合で固定することで、可動刃部13がガイド用ボルト18の外周面18aによって案内され、型締め方向に沿って移動するようになっている。また、ガイド孔17は段差部19を介して異径に形成されており、この段差部19とガイド用ボルト18のヘッド18bとを係合させることで、附勢時、可動刃部13の抜止めを図っている。
可動刃部13のトリミング刃3aとは反対側の端部には、型締め方向に対して所定の傾斜角をなす傾斜面20が設けられている。また、カム部材15には、可動刃部13の傾斜面20と摺動可能に当接するカム面としての傾斜面21が設けられている。カム部材15は、傾斜面20、21同士を当接させた状態で附勢手段14により可動刃部13の移動方向と交わる向きに附勢されるよう、ユニット本体12内の所定位置に配設されている。
この実施形態では、附勢手段14は、例えばスプリング等の弾性体22と、弾性体22を押圧するプレート23と、プレート23のユニット本体12内における水平方向位置を設定して、弾性体22の押圧量(予圧)を調整するための予圧調整ボルト24とで構成されている。カム部材15には、傾斜面21を型締め方向に貫通する貫通孔25が設けられている。また、ユニット本体12には、凹部16と型締め方向で連通し、カム部材15、弾性体22、およびプレート23を収容するための横穴26が、型締め方向と直交する向きに形成されている。図示例では、横穴26を、カム部材15の外周形状に倣った形状(ここでは何れも円筒状)に形成しているので、型締め時、横穴26の内周面26aがカム部材15のガイド面として機能する。また、貫通孔25にガイド用ボルト18を挿入した構成を採ることで、カム部材15の回り止めとしても作用する。
この場合、まず、横穴26内に、プレート23、弾性体22、およびカム部材15をこの順に導入する。次に、横穴26内に導入されたカム部材15の傾斜面21に可動刃部13の傾斜面20を当接させた状態で、ガイド孔17および貫通孔25にガイド用ボルト18を挿入し、その先端をユニット本体12に固定する。その後、横穴26の底部に設けたねじ穴27に予圧調整ボルト24をねじ嵌合して、プレート23を水平方向所定位置まで押し込むことで、可動刃部13に所要の附勢力が付与された状態のスクラップ刃ユニット11が完成する。
この構成において、可動刃部13の移動方向とカム部材15の附勢方向とは、図3に示すように直交している。また、カム部材15の傾斜面21の、附勢方向に対する傾斜角をθとした場合、この実施形態では、θ≦45°となるよう、両傾斜面20、21が形成されている。
また、図3に示す状態では、可動刃部13は、カム部材15を介して附勢手段14から附勢力Fを受け、ガイド用ボルト18のヘッド18bと係合する位置まで移動した状態にある。この際、可動刃部13のトリミング刃3aと、ユニット本体12に設けられたトリミング刃3とは、同一高さに維持されている。この高さ調整は、例えばガイド用ボルト18のヘッド18bのユニット本体12に対する固定位置、およびヘッド18bと係合する可動刃部13の段差部19とトリミング刃3aとの間の寸法を高精度に設定することで行うことができる。あるいは、トリミング刃3、3aに係る部分の加工代を残した状態でユニット化し、上型1への組み込み後、トリミング刃3、3aに対応する箇所を研削等で加工することでトリミング刃3、3aの水平方向位置および上下方向位置を揃えることも可能である。
また、ユニット本体12に設けた凹部16の内側面上端にあって、下型2のスクラップ刃6と対向する位置には、トリミング刃3と連続しかつ直交する向きにスクラップ刃5が延設されている。
上述の状態から、図4に示すように、上型1を下型2に近接させて、型締めを行うことでワークWのトリミングを行う。この場合、可動刃部13のトリミング刃3aはワークWの切断に伴いワークWからの反力Pを受ける。そのため、可動刃部13に作用する附勢力F×tanθが反力Pを上回るよう、附勢力Fおよび傾斜角θを調整しておくことで、可動刃部13がワークWからの反力Pを受けて上方に移動するのを防いで、確実にワークWの切断(トリミング)を行うことができる。特に、この実施形態では、附勢手段14によるカム部材15への附勢方向と、可動刃部13の移動方向とが直交するように配置したので、附勢手段14からの附勢力Fを無駄に逃がすことなく可動刃部13に付与することができる。
上述のように、対応する一対のトリミング刃3、4によりワークWを所定形状に縁取り(トリミング)した後、さらに上型1を下型2に近接させて、対応する上下のスクラップ刃5、6によりワークWから切り離されたスクラップSを複数個に切断分離する。図5は、切断完了時における上型1の状態を示している。この際、スクラップSの切断は、可動刃部13の下端面と、これに対向するスクラップ刃部材9の上端面との間でスクラップSを挟持しながら行われる。また、この際、上型1の下降に伴い、スクラップSに当接した状態の可動刃部13が、附勢力F×tanθに抗して上方(凹部16内部)に移動することで、金型にダメージを与えることなく確実にスクラップSを切断することができる。言い換えると、可動刃部13への附勢力F×tanθが、トリミング時にワークWから受ける反力Pより大きく、かつスクラップSの切断時、型締め力より小さくなるよう、附勢力Fおよび傾斜角θを調整しておくことで、スクラップSの切断処理を無理なく確実に行うことができる。
このように、カム部材15を、傾斜面20、21同士を当接させた状態で附勢手段14により可動刃部13の移動方向と交わる向きに附勢するよう、附勢手段14およびカム部材15をユニット本体12に配設することで、従来のように、可動刃部と附勢手段(弾性体)を縦列に配置する場合と比べて、上型1の厚み寸法を小さくすることができる。さらにいえば、厚み寸法を小さくしたことで、この実施形態のように、スクラップ刃機構に係る部分をユニット化することができ、これにより、汎用性、ストック性、製作容易性(特に上型本体7の加工を簡略化可能)に優れたトリミング装置を低コストに製作することができる。また、ユニット化が可能となることで、ワークWの変更にも容易かつ低コストで対応することができる。
また、この実施形態では、カム部材15の傾斜面21が附勢力Fに対してなす角θを45°以下としたので、附勢力Fを切断力Pより小さくすることができる。附勢力Fが小さくて済むのであれば、例えばスプリングなど附勢手段を構成する弾性体22にも小さいものを使用できるので、かかる構成部品の小型化の分だけ上型の厚み寸法をさらに縮小することができる。
以上、本発明の一実施形態を説明したが、本発明は、この実施形態に限定されない。カム部材15を介して可動刃部13に附勢力Fを付与する構成を採る限りにおいて、任意の構成が採用可能である。
例えば、上記実施形態では、可動刃部13に段付きのガイド孔17を形成し、このガイド孔17に挿通したガイド用ボルト18のヘッド18bとガイド孔17の段差部19とを係合させることで、可動刃部13の抜止めを構成したが、これ以外の構成で抜止めを図っても構わない。例えば、図示は省略するが、ユニット本体12の凹部16に、可動刃部13と型締め方向に係合可能な部分(段差など)を設けることで、抜止めを図ることもできる。この場合、ガイド孔17や貫通孔25の加工が不要となるメリットがある。
また、上記実施形態では、可動刃部13と摺動可能に当接するカム面としてフラットな傾斜面21をカム部材15に設けた場合を例示したが、もちろん、附勢手段14により可動刃部13の移動方向と交わる向きに附勢された場合に、可動刃部13に対してその移動方向(型締め方向)に向けて附勢力Fを付与できる限りにおいて、任意形状のカム面を設けることが可能である。また、カム面と当接摺動する可動刃部13の面形状についても、同様の作用を生じる限りにおいて、傾斜面20以外の形状(例えば凸曲面形状)とすることも可能である。
また、上記実施形態では、附勢手段14を、弾性力をもってカム部材15を附勢するための弾性体22としてスプリングを、弾性体22を押圧して附勢力Fを調整するための手段としてプレート23および予圧調整ボルト24とをそれぞれ例示したが、これ以外の構成を採ることも可能である。例えば、比較的高剛性で継続使用に伴う疲労劣化が小さいゴム材料で弾性体22を構成することも可能である。あるいは、ガススプリングなど、弾性体22を有しないものであっても、弾性力(ここでは基準位置からの変位に応じて生じる力であって、当該基準位置に向けたものをいう)による附勢力を特定の方向に付与し、かつこの附勢力を調整可能な構造体であれば、特に問題なく使用することが可能である。
また、スクラップ刃ユニット11の汎用性を高めるため、予めスクラップ刃5を、これと対向する位置、すなわち凹部16の両側面上端に設けておくこともできる。このような構成とすれば、ワークWを挟んだ対向側のスクラップ切断箇所にも、単一のスクラップ刃ユニット11を使用することができ、さらなる製造コストの低減を図ることができる。
また、上記実施形態では、スクラップ刃機構を、スクラップ刃ユニット11としてユニット化した場合を説明したが、この構成に限る必要はない。例えば加工上の問題がそれほどないのであれば、上型1の切刃部材8をユニット本体12とみなして、切刃部材8に直接凹部16や横穴26を設け、可動刃部13や附勢手段14、およびカム部材15を収容するように構成することも可能である。
本発明の一実施形態に係るトリミング装置の要部斜視図である。 トリミング装置に組み込まれるスクラップ刃ユニットの斜視図である。 スクラップ刃ユニットの断面図である。 トリミング時におけるスクラップ刃ユニット周辺の断面図である。 スクラップ切断時におけるスクラップ刃ユニット周辺の断面図である。 カム部材における力のつり合いを模式的に示す図である。 従来の可動スクラップ刃機構を示す側面図である。 従来の可動スクラップ刃機構を示す断面図である。
符号の説明
1 上型
2 下型
3、4 トリミング刃
3a トリミング刃(可動刃部)
5、6 スクラップ刃
11 スクラップ刃ユニット
13 可動刃部
14 附勢手段
15 カム部材
16 凹部
21 傾斜面(カム面)
22 弾性体
F 附勢力
P 切断力
θ 傾斜角

Claims (2)

  1. 対応する一対のトリミング刃とスクラップ刃とを有する上型および下型を備え、
    前記上型は、前記下型のスクラップ刃と対向する位置に設けられる凹部と、該凹部内で型締め方向に沿って相対移動可能に保持され、かつ前記上型のトリミング刃の一部を構成する可動刃部と、該可動刃部を弾性力でもって型締め方向に附勢する附勢手段とを有するトリミング装置において、
    前記可動刃部と摺動可能に当接するカム面を設けたカム部材を前記附勢手段に連結し、前記カム部材を前記可動刃部の移動方向と交わる向きに附勢するよう構成したことを特徴とするトリミング装置。
  2. 対応する一対のトリミング刃とスクラップ刃とを有するトリミング装置の上型および下型のうち、前記上型に固定されて使用されるスクラップ刃ユニットであって、
    ユニット本体と、該ユニット本体の、前記下型のスクラップ刃と対向する位置に設けられる凹部と、該凹部内で型締め方向に沿って相対移動可能に保持され、かつ前記上型のトリミング刃の一部を構成する可動刃部と、該可動刃部を弾性力でもって型締め方向に附勢する附勢手段とを備え、
    前記可動刃部と摺動可能に当接するカム面を設けたカム部材を前記附勢手段に連結し、前記カム部材を前記可動刃部の移動方向と交わる向きに附勢するよう構成したスクラップ刃ユニット。
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