JP2008086989A - 水供給装置 - Google Patents

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華 大江
Hiroyuki Umezawa
浩之 梅沢
Tomohito Koizumi
友人 小泉
Yasumitsu Sumida
康光 澄田
Yui Ogawa
ゆい 小川
Toru Kawabata
透 川畑
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Abstract

【課題】ユーザーの要望に応じて被処理水にミネラル成分を添加して、軟水から硬水に至る様々なミネラル成分の水を供給することができる水供給装置を提供する。更に、被処理水として使用する水の種類や使用状況、目的に応じて、当該被処理水に対して行う処理機能を選択して、最適な処理を行うことができる水供給装置を提供する。
【解決手段】本発明の水供給装置Sは、一種以上のミネラル成分を有して被処理水に当該ミネラル成分を添加するミネラル添加処理手段7と、一種以上のミネラル水のミネラル成分に関するデータを有し、選択されたミネラル水に応じてミネラル添加処理手段によるミネラル成分の添加を制御する制御手段とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、被処理水にミネラル成分を添加して供給する水供給装置に関するものである。
従来より、水道水から飲料としての風味を損ねる陽イオン(特に、金属イオン)を含む無機物を除去する装置やカルシウム、カリウム、マグネシウムといったミネラル成分を添加して美味しい水を作り出す装置が開発されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2006−95510号公報
ところで、近年、水への意識や関心がより一層高まり、美味く安全な水であることは勿論、異なるミネラル成分の水を選び分ける傾向にあるが、複数種類のミネラル成分の水を作り出して、供給できる装置は従来存在していなかった。
更に、従来の水供給装置で被処理水として使用される水は一般的に水道水が対象とされており、この水道水は既に殺菌処理されているので、有機物処理する必要がなく、風味を損ねる陽イオン(特に、金属イオン)を含む全ての無機物を水道水から一端除去した後、ミネラル添加処理手段にて水の旨味成分となるマグネシウム、カルシウム、カリウム、ナトリウム、シリカ等のミネラル成分のみを添加ことで、水道水を安全で美味しい水とすることができる。
しかしながら、水道水以外の水を被処理水として使用する場合、例えば、湧水や井戸水等の天然水を被処理水として用いる場合、当該湧水や井戸水自体に固有の旨味成分が含まれているので、その旨味成分を取り除くことなく、当該水中に含まれる細菌などの有機物を除去処理することが望ましい。更に、砂漠地帯や災害発生地など水を確保することが困難な地域や状況下において、空気中から回収された水分を被処理水として用いた場合であっても飲料可能な水を供給できることが望まれていた。更にまた、災害地等で水の美味しさに拘わらず、最小限の処理で飲用可能な水を供給できる装置も求められていた。
そこで、本発明は係る従来の技術的課題を解決するために成されたものであり、ユーザーの要望に応じて被処理水にミネラル成分を添加して、様々なミネラル成分の水を供給することができる水供給装置を提供することを目的とする。
更に、被処理水として使用する水の種類や使用状況、目的に応じて、当該被処理水に対して行う処理機能を選択して、最適な処理を行うことができる水供給装置を提供することをもう一つの目的とする。
即ち、本発明の水供給装置は、被処理水にミネラル成分を添加して供給するものであって、一種以上のミネラル成分を有して被処理水に当該ミネラル成分を添加するミネラル添加処理手段と、一種以上のミネラル水のミネラル成分に関するデータを有し、選択されたミネラル水に応じてミネラル添加処理手段によるミネラル成分の添加を制御する制御手段とを備えたことを特徴とする。
請求項2の発明の水供給装置は、上記発明において制御手段はミネラル添加処理手段により、ミネラル成分の添加に伴う沈殿の発生を回避可能な所定の順序、及び/又は、箇所にてミネラル成分の添加を行うことを特徴とする。
請求項3の発明の水供給装置は、上記各発明において制御手段は、被処理水の導電率に基づいてミネラル添加処理手段によるミネラル成分の添加を制御することを特徴とする。
請求項4の発明の水供給装置は、請求項1乃至請求項3の何れかに記載の発明においてミネラル添加処理手段の前段において、被処理水に含有される無機物を除去処理する無機物除去処理手段と被処理水に含有される有機物を除去処理する有機物除去処理手段とを備えたことを特徴とする。
請求項5の発明の水供給装置は、請求項4に記載の発明において制御手段は、ミネラル添加処理手段、又は、無機物除去処理手段、又は、有機物除去処理手段が被処理水に対して処理機能を奏するか否かをそれぞれ選択する選択手段を備えることを特徴とする。
請求項6の発明の水供給装置は、請求項5に記載の発明において被処理水が無機物除去処理手段、有機物除去処理手段及びミネラル添加処理手段を順次流れる構成とすると共に、選択手段は、各処理手段をそれぞれバイパスして被処理水を流すバイパス回路と、被処理水を処理手段に流すかバイパス回路に流すかをそれぞれ制御する流路制御手段とを備えることを特徴とする。
請求項7の発明の水供給装置は、請求項4乃至請求項6の何れかに記載の発明において無機物除去処理手段は、被処理水に含有される陽イオン、及び/又は、スケール成分を除去処理する手段から構成されると共に、有機物除去処理手段は、被処理水を殺菌、若しくは、除菌処理する手段から構成されることを特徴とする。
請求項8の発明の水供給装置は、請求項7に記載の発明において無機物除去処理手段は、炭素繊維を用いて電解する手段、吸着剤、逆浸透膜を用いる手段のうちの何れか一つ、若しくは、全てから構成されると共に、有機物除去処理手段は、炭素繊維を用いて有機物を吸着除去する手段、濾過膜を用いる手段のうちの何れか一つ、若しくは、双方から構成されることを特徴とする。
請求項9の発明の水供給装置は、請求項8に記載の発明において被処理水に対して無機物除去処理手段及びミネラル添加処理手段を機能させない状態で、有機物除去処理手段の炭素繊維を用いて有機物を吸着除去する手段、又は、濾過膜を用いる手段の何れか一方を択一的に機能させる処理モードを有することを特徴とする。
請求項10の発明の水供給装置は、請求項4乃至請求項9の何れかに記載の発明において被処理水に対して有機物除去処理手段を機能させずに無機物除去処理手段及びミネラル添加処理手段を機能させる処理モードを有することを特徴とする。
請求項11の発明の水供給装置は、請求項4乃至請求項10の何れかに記載の発明において何れか若しくは全ての処理手段が処理機能を奏し、又は、全ての処理手段が処理機能を奏すること無く得られた被処理水を貯留する貯留手段と、この貯留手段に貯留された被処理水を、当該貯留手段と有機物除去処理手段との間で循環させるための循環回路とを備えたことを特徴とする。
請求項12の発明の水供給装置は、請求項11に記載の発明において貯留手段は、無機物除去処理手段及び有機物除去処理手段と、ミネラル添加処理手段との間に介設されていることを特徴とする。
請求項13の発明の水供給装置は、請求項11又は請求項12に記載の発明において循環回路に被処理水を流すと共に、有機物除去処理手段の炭素繊維を用いて有機物を吸着除去する手段、又は、濾過膜を用いる手段の何れか一方を択一的に機能させる処理モードを有することを特徴とする。
請求項14の発明の水供給装置は、請求項1乃至請求項13の何れかに記載の発明において空気中に含まれる水分を回収する水分回収手段を備え、この水分回収手段にて回収された水を被処理水とすることを特徴とする。
請求項15の発明の水供給装置は、請求項14に記載の発明において水分回収手段は、圧縮機、放熱器、減圧装置及び蒸発器から構成される冷凍サイクルの蒸発器、又は、水分を吸着し且つ放出可能な吸湿剤により構成されることを特徴とする。
請求項16の発明の水供給装置は、請求項1乃至請求項14の何れかに記載の発明において水を凍結させる氷生成手段を備え、この氷生成手段にて生成された氷を融解して得られる水を被処理水とすることを特徴とする。
本発明によれば、被処理水にミネラル成分を添加して供給する水供給装置において、一種以上のミネラル成分を有して被処理水に当該ミネラル成分を添加するミネラル添加処理手段と、一種以上のミネラル水のミネラル成分に関するデータを有し、選択されたミネラル水に応じてミネラル添加処理手段によるミネラル成分の添加を制御する制御手段とを備えたので、被処理水に添加するミネラル成分の添加量を選択して、ユーザーの要望に応じたミネラル成分を含む水を作り、供給することができるようになる。
特に、請求項2の発明の如く制御手段はミネラル添加処理手段により、ミネラル成分の添加に伴う沈殿の発生を回避可能な所定の順序、及び/又は、箇所にてミネラル成分の添加を行うことで、ミネラル成分の添加により沈殿が生成する不都合を防ぐことができる。
また、請求項3の発明では、制御手段は被処理水の導電率に基づいてミネラル添加処理手段によるミネラル成分の添加を制御するので、被処理水の導電率が予め設定された所定の導電率となるようにミネラル成分を添加することで、ミネラル成分の添加量を容易に管理し、所望の量のミネラル成分を被処理水に確実に添加することができる。
更に、請求項4の発明では、上記各発明においてミネラル添加処理手段の前段において、被処理水に含有される無機物を除去処理する無機物除去処理手段と被処理水に含有される有機物を除去処理する有機物除去処理手段とを備えたので、無機物除去処理手段にて被処理水に含有される塵埃や陽イオン、及び/又は、スケール成分などの無機物を除去し、有機物除去処理手段にて被処理水に含有される細菌などの有機物を除去することができる。
特に、請求項4に記載の発明において、請求項5の如くミネラル添加処理手段、又は、無機物除去処理手段、又は、有機物除去処理手段が被処理水に対して処理機能を奏するか否かをそれぞれ選択する選択手段を備えるものとすれば、選択手段により被処理水に対して行う処理機能を選択することができるようになる。
また、請求項6の発明の如く被処理水が無機物除去処理手段、有機物除去処理手段及びミネラル添加処理手段を順次流れる構成とすれば、有機物除去処理手段では、無機物除去処理手段にて無機物が除去処理された被処理水を処理することとなるので、当該有機物除去処理手段における有機物の除去処理を円滑に行うことができるようになる。更に、無機物除去処理手段にて無機物を除去し、有機物除去処理手段にて有機物を除去処理した後にミネラル添加処理手段にてミネラル成分を添加することができるようになり、人体に有害となる金属イオンなどの陽イオンや細菌を確実に除去した上で必要なミネラル成分のみを添加できるようになる。これにより、飲用に適した美味しく、且つ、安全な水を製造することができるようになる。
更にまた、選択手段は、各処理手段をそれぞれバイパスして被処理水を流すバイパス回路と、被処理水を処理手段に流すかバイパス回路に流すかをそれぞれ制御する流路制御手段とを備えるものとすれば、流路制御手段により被処理水を処理手段に流すかバイパス回路に流すかをそれぞれ制御することで、容易に処理機能を選択することができる。
請求項7の発明では、請求項4乃至請求項6の何れかに記載の発明において無機物除去処理手段は、被処理水に含有される陽イオン、及び/又は、スケール成分を除去処理する手段から構成されると共に、有機物除去処理手段は、被処理水を殺菌、若しくは、除菌処理する手段から構成されるので、例えば、請求項8の如く無機物除去処理手段は、炭素繊維を用いて電解する手段、吸着剤、逆浸透膜を用いる手段のうちの何れか一つ、若しくは、全てから構成されると共に、有機物除去処理手段は、炭素繊維を用いて有機物を吸着除去する手段、濾過膜を用いる手段のうちの何れか一つ、若しくは、双方から構成すれば、無機物除去処理手段にて被処理水に含有される陽イオン、及び/又は、スケール成分などの無機物を除去処理し、有機物除去処理手段にて被処理水を殺菌、若しくは、除菌処理することができる。これにより、飲用可能な水を造ることができるようになる。
特に、請求項9の発明によれば、被処理水に対して無機物除去処理手段及びミネラル添加処理手段を機能させない状態で、有機物除去処理手段の炭素繊維を用いて有機物を吸着除去する手段、又は、濾過膜を用いる手段の何れか一方を択一的に機能させる処理モードを有するので、被処理水に対して有機物除去処理機能のみを奏することができる。これにより、早急に飲用可能な水を確保することが要求される緊急時、或いは、被処理水として湧水や井戸水などの天然水を用いる場合等に、被処理水に対して有機物除去処理手段のみを機能させることができる。
特に、湧水や井戸水等の天然水を被処理水として用いる場合には、炭素繊維を用いて有機物を吸着除去する手段、濾過膜を用いる手段のうちの何れか一つ、若しくは、双方から構成された有機物除去処理手段のみを機能させる処理モードを選択することで、天然水自体が持つ特有の風味等を維持して安全な水を造ることができるようになる。
また、請求項10の発明では、請求項4乃至請求項9の何れかに記載の発明において被処理水に対して有機物除去処理手段を機能させずに無機物除去処理手段及びミネラル添加処理手段を機能させる処理モードを有するので、例えば、水道水のように既に有機物除菌処理された水を被処理水として用いる場合に、無機物除去処理手段にて無機物を水道水から一旦除去した後、ミネラル添加処理手段にてミネラル成分を添加するだけで、水道水を安全で美味しい水とすることができる。
請求項11の発明によれば、請求項4乃至請求項10の何れかに記載の発明において何れか若しくは全ての処理手段が処理機能を奏し、又は、全ての処理手段が処理機能を奏すること無く得られた被処理水を貯留する貯留手段と、この貯留手段に貯留された被処理水を、当該貯留手段と有機物除去処理手段との間で循環させるための循環回路とを備えたので、例えば、請求項13の如く循環回路に被処理水を流すと共に、有機物除去処理手段の炭素繊維を用いて有機物を吸着除去する手段、又は、濾過膜を用いる手段の何れか一方を択一的に機能させる処理モードを有するものとすれば、貯留手段に貯留された被処理水を有機物除去処理手段にて処理することができる。これにより、貯留手段に貯留される被処理水の衛生及び安全性を確保することができる。
また、請求項12によれば、請求項11に記載の発明において貯留手段は、無機物除去処理手段及び有機物除去処理手段と、ミネラル添加処理手段との間に介設されているので、貯留手段にて被処理水を貯留し、供給直前に貯留手段に貯留された被処理水のうちユーザーが必要とする量だけ、ミネラル添加処理手段に流して、所望の量のミネラル成分を添加することができる。これにより、ユーザーの要望に応じた量、及び、ミネラル成分の水を供給することが可能となる。
請求項14の発明によれば、請求項1乃至請求項13の何れかに記載の発明において空気中に含まれる水分を回収する水分回収手段を備え、この水分回収手段にて回収された水を被処理水とするので、例えば、請求項15の如く水分回収手段を、圧縮機、放熱器、減圧装置及び蒸発器から構成される冷凍サイクルの蒸発器、又は、水分を吸着し且つ放出可能な吸湿剤により構成することで、砂漠地帯或いは災害発生地などの水が得ることが困難な地域や状況下においても空気中から水分を回収し、回収した水分を飲料可能に処理することができるようになる。
請求項16の発明によれば、請求項1乃至請求項14の何れかに記載の発明において水を凍結させる氷生成手段を備え、この氷生成手段にて生成された氷を融解して得られる水を被処理水とするので、水に含有される塵埃、陽イオンやスケールなどの不純物濃度を低下させることができる。特に、無機物除去処理手段における無機物の除去処理や有機物除去処理手段における有機物の除去処理を円滑に行うことができるようになる。また、無機物除去処理手段及び有機物除去処理手段の耐久性の向上も図ることができるようになる。
以下、図面に基づき本発明の実施の形態を詳述する。
図1は、本発明の一実施例の水供給装置の概略構成図、図2は本発明の一実施例の水供給装置の模式図をそれぞれ示している。この水供給装置は、被処理水から陽イオンや粉塵やこれらのスケールなどの不純物である無機物や、細菌などの有機物を除去処理して飲用に適した水とし、且つ、この水に所望の量のミネラル成分を添加してミネラル水を造り、供給する装置である。本実施例の水供給装置Sは、空気中に含まれる水分を回収する水分回収手段1と、無機物除去処理手段2と、有機物除去処理手段3と、ミネラル添加処理手段7と、貯留タンク8等から構成されている。
水分回収手段1は、空気中に含まれる水分を回収するための手段である。本実施例の水分回収手段1は、水分を吸着し、且つ、放出可能な吸湿剤(水分吸着素子)10と、図示しない送風機等を備える回転式除湿装置である。吸湿剤10は、シリカやシリカゲル、ゼオライト等、常温(或いは、常温以下)にて水分を吸着し、加熱することにより水分を放出する性質を有する素材からなり、これを所定の厚さの円盤状に形成することで構成される。吸湿剤10は、図示しない送風機からの通風方向と該吸湿剤10の軸心方向とが略平行となるように配置されている。また、吸湿剤10の周囲には図示しない空気通路が設けられ、該空気通路は通路仕切板にて第1の空気通路と第2の空気通路とに仕切られている。そして、第1に空気通路内に位置する吸湿剤10の部分を水分吸着領域、第2の空気通路に位置する吸湿剤10の部分を水分放出領域とされる。
前記送風機は、水分回収手段1外部の空気を吸湿剤10の前記水分吸着領域に通過させた後、水分回収手段1の外部に吐出させるものである。
係る吸湿剤10の一部分に着目すると、電動機により回転させることにより、上記一部分は水分吸着領域から水分放出領域に移行し、再び水分吸着領域に戻るサイクルが繰り返されるものである。尚、水分放出領域では水分吸着領域にて吸着した水分が放出される。例えば、ヒータ等により加熱された空気が図示しない送風手段により、吸着剤10の水分放出領域を通過した後、熱交換器などの凝縮部に排出される構成とされている。この凝縮部は前記水分吸着領域にて吸着した水分を多く含む空気を冷却して凝縮させるものであり、当該凝縮部にて凝縮した水は、該凝縮部の下部(直下)に設けられた水タンク11内に回収される。
以上の構成により、空気中の水分を吸湿剤10の水分吸着領域にて吸着させ、水分放出領域にて吸湿剤10から放出された水分を凝縮部にて凝縮させて、水タンク11内に回収することができる。
尚、本実施例の水分回収手段1は、水分を吸着し、且つ、放出可能な吸湿剤(水分吸着素子)10を備えた回転式除湿装置を用いることより空気中の水分を回収するものとしたが、水分回収手段1は上記構成に限定されるものではなく、例えば、圧縮機、放熱器、減圧装置及び蒸発器から成る冷凍サイクルの蒸発器より構成し、当該蒸発器に水分回収手段1の外部の空気から空気を送風して、係る蒸発器おける冷媒の吸熱作用により、空気中の水分を凝縮させて、回収するものとしても構わない。
一方、上記水タンク11は、上述した水分回収手段1にて空気中から回収された水(凝縮水)を受けるための受部であると共に、水分回収手段1にて水分中から回収された水以外に外部から導入された水(例えば、水道水、井戸や川からの水、緊急用の水や給水タンクに貯留された水等)を水供給装置S内に一時的に貯留するための貯留部としての機能を奏する。この水タンク11内の水(以下、被処理水と称する)は、後述する無機物除去処理手段2や有機物除去処理手段3、ミネラル添加処理手段7、或いは、貯留タンク8に供給される。
前記無機物除去処理手段2は、被処理水に含有される無機物を除去処理するものである。ここで、本発明に記載の無機物とは、被処理水中に含有される塵埃は勿論、陽イオン(特に、銅やアルミニウムなどの金属イオン)、及び、これらがスケールとして析出したもの(スケール成分)、更には、被処理水として水分回収手段1にて回収された水を用いる場合には、当該水分回収手段10の除湿剤10を通過する過程で混入した吸湿剤10の構成物質、例えば、吸湿剤10をゼオライトにて構成する場合には係るゼオライトの微粉末、或いは、水分回収手段1を冷凍サイクルの蒸発器により構成した場合には、蒸発器を構成する金属(蒸発器にて当該蒸発器を構成する金属が被処理水中に溶け込むことがある)等の不純物のことである。
当該無機物除去処理手段2は、炭素繊維(CF)を用いて無機物を除去処理する手段、吸着剤を用いて無機物を除去処理する手段、逆浸透膜を用いて無機物を除去処理する手段のうちの何れか一つ、若しくは、全ての手段から構成される。上記炭素繊維を用いた手段は、被処理水を貯留する水槽と、炭素繊維から成る電極を備え、被処理水の貯留された水槽内に上記電極を浸漬して、当該電極に電位を印加することで、被処理水中の無機物を電極に積極的に吸着させるものである。
上記吸着剤を用いた手段は、少なくとも無機物を吸着する素材を備え、被処理水を当該吸着剤に接触させることで、被処理水中の無機物を吸着させて被処理水から除去処理するものである。また、上記逆浸透膜を用いた手段は、被処理水を貯留する水槽と逆浸透膜などから成るものである。具体的には、例えば、前後面を形成する膜体と、この膜体の周囲を囲繞する枠体と、この枠体にて囲繞されることにより、両膜体間に形成される空間内に開口する集水出口とから構成される。膜体は所定の径以下の微孔が形成された逆浸透膜であり、被処理水中に含有される無機物を通さずに、水飲みを透過可能とする。これにより、浸透圧より高い圧力を加えることで、被処理水中の無機物が膜体により分離され、水のみを膜体内を透過させ、膜体内にて開口する集水出口から取り出すことができるものである。
本実施例の無機物除去処理手段2は、炭素繊維(CF)を用いて無機物を除去処理する手段により構成されているものとする。当該炭素繊維を用いた処理は、無機物に加えて有機物も除去する機能を有する。従って、無機物除去処理手段2を炭素繊維を用いた手段にて構成することで、無機物の処理を行いながら、有機物の処理もある程度行うことが可能となり、後の有機物除去処理手段3と合わせて行うことで、より確実に有機物を除去処理することができるようになる。尚、本実施例では無機物除去処理手段2を炭素繊維を用いた手段にて構成するものとしたが、本発明はこれに限らず、吸着剤を用いて無機物を除去処理するものとしても良いし、逆浸透膜を用いて無機物を除去処理するものとしても良い。また、本発明の無機物除去処理手段は、これらの2つ以上の手段、例えば、炭素繊維を用いて電解する手段と、逆浸透膜を用いた手段の2つの手段から構成すること、或いは、これら全ての手段により構成されるものとしても差し支えない。
一方、前記有機物除去処理手段3は、被処理中に含有される有機物を除去処理するもの、即ち、被処理水中に含有される細菌等を殺菌処理、若しくは除菌処理するものである。当該有機物除去処理手段3は、炭素繊維を用いて有機物を除去処理する手段と、濾過膜を用いて有機物を除去処理(この場合、除菌に相当)する手段のうちの何れか一つ、若しくは、双方から構成される。
上記炭素繊維を用いて有機物を吸着除去する手段は、被処理水を貯留する水槽と、炭素繊維から成る電極を備え、被処理水の貯留された水槽内に上記電極を浸漬して、電気分解が生じない程度の低電流値で電極に電位を印加することで、被処理水中の有機物を炭素繊維から成る電極に積極的に吸着(除菌)させるものである。
また、上記濾過膜を用いた手段は、被処理水を貯える水槽と、濾過膜とを備えて、被処理水を濾過膜により濾過処理することで、被処理水中から細菌等を分離(除菌)するものである。
本実施例の有機物除去処理手段3は、上述した炭素繊維を用いて有機物を吸着除去する手段、或いは、濾過膜を用いた手段のうちの何れか一つの手段にて構成されているものとする。
他方、前記ミネラル添加処理手段7は、被処理水にマグネシウム、カルシウム、カリウム、ナトリウム、シリカ等のミネラル成分のうち、少なくとも一種類以上のミネラル成分を有して被処理水に当該ミネラル成分を添加して供給するものである。本実施例のミネラル添加処理手段7は、図1及び図3に示すように、被処理水を貯留する水タンク30と、塩化カルシウム(CaCl2)溶液を貯留するタンク32と、重炭酸ナトリウム(NaHCO3)溶液を貯留するタンク33と、重炭酸カリウム(KHCO3)溶液を貯留するタンク34、硫化マグネシウム(MgSO4)溶液を貯留するタンク35から成り、各タンク32乃至35と水タンク30とがそれぞれ配管により接続されて、各配管に設けられた電磁弁32V、33V、34V、35Vの開閉動作により、各溶液がそれぞれ水タンク30内に供給可能に構成されている。
即ち、本実施例では各ミネラル成分が各タンク32乃至35内に各ミネラル成分を含む溶液として貯留されており、各タンク32乃至35内の各溶液が水タンク30内に供給されることで、当該水タンク30内の被処理水に各ミネラル成分を添加可能に構成されている。具体的には、被処理水にタンク32に貯留された塩化カルシウム溶液が水タンク30に供給されることで、当該水タンク30内に貯留された被処理水にカルシウム成分を添加することができる。そして、被処理水にタンク33に貯留された重炭酸ナトリウム溶液が水タンク30内に供給されることで、水タンク30内の被処理水にナトリウム成分を添加することができる。
同様に、被処理水にタンク34に貯留された重炭酸カリウム溶液が水タンク30内に供給されることで、水タンク30内の被処理水にカリウム成分を添加することができる。更に、被処理水にタンク35に貯留された硫酸マグネシウム溶液が水タンク30内に供給されることで、水タンク30内の被処理水にマグネシウム成分を添加することができる。尚、実施例では電磁弁32V、33V、34V、35Vの開閉動作により各溶液を水タンク30内に供給するものするが、これに限らず、それぞれ水タンク30内に各タンク32乃至35内の各溶液が水頭圧、空気圧、或いはポンプにより供給可能に構成するものとしても差し支えない。
ところで、各ミネラル成分を被処理水に添加する場合、少なくとも被処理水に沈殿が発生することを回避する必要がある。即ち、沈殿の発生を回避できる順序や沈殿の発生を回避できる箇所から被処理水に各溶液を添加する必要がある。具体的に、本実施例では上記4種類の溶液のうち、塩化カルシウム溶液と硫酸マグネシウム溶液とが反応すると、沈殿が生じて被処理水が白濁する恐れがある。このため、少なくとも塩化カルシウム溶液と硫酸マグネシウム溶液とを添加するタイミングを出来るだけずらしたり、出来るだけ離れた箇所から水タンク30内の被処理水に添加して、沈殿の発生を回避することが望ましい。
具体的に、本実施例では図1に示すように塩化カルシウム溶液が貯留されたタンク32と硫酸マグネシウム溶液が貯留されたタンク35とを離れた位置に配置すると共に、タンク32とタンク30とを接続する配管のタンク30側の開口をタンク30の一端側(図1及び図3では右端側)に設けると共に、タンク35とタンク30とを接続する配管のタンク30側の開口をタンク30の他端側(図1及び図3では左端側)に設けている。更に、被処理水に添加する両溶液の順序も離れた順序にて添加するものとする。本実施例では、塩化カルシウム溶液、重炭酸ナトリウム溶液、重炭酸カリウム溶液、硫化マグネシウム溶液の順序で水タンク30内の被処理水に添加するものとする。
一方、水タンク30内には被処理水の導電率を測定するための導電率測定手段としての導電率計37が設置されており、この導電率計37は制御手段に接続されている。そして、制御手段は、導電率計37により検出される被処理水の導電率が予め設定された所定の導電率となるように各タンク32乃至35から供給されるミネラル成分を含む各溶液の添加量を制御している。
具体的には、制御手段が電磁弁32V、33V、34V、35Vを開閉して、各溶液を予め決められた所定量ずつ水タンク30内の被処理水に添加し、導電率計37により検出される被処理水の導電率が予め設定された所定の導電率となるよう制御している。この被処理水への各ミネラル成分の添加の制御動作については、後に詳述する。
尚、本実施例ではタンク32に塩化カルシウム溶液、タンク33に硫酸マグネシウム溶液、タンク34に重炭酸ナトリウム溶液、タンク35に重炭酸カリウム溶液をそれぞれ貯留して、水タンク30内の被処理水に各タンク32乃至35から各溶液を添加することで、被処理水にカルシウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウムのミネラル成分を添加するするものとしたが、上記以外の他のミネラル成分を添加する場合には更に別のタンク内にそのミネラル成分を含む溶液を貯留し、当該溶液を前記各溶液と同様に水タンク30内の被処理水に供給することで、被処理水に別のミネラル成分も添加することが可能である。また、上記ミネラル成分は、上述した溶液以外に各ミネラル成分を含む他の溶液を適用しても差し支えない。この場合も、少なくともミネラル成分の添加により被処理水に沈殿が生じることのない、順序及び箇所から被処理水にミネラル成分を添加する必要がある。
また、本実施例のミネラル添加処理手段7は、上述したように各タンク32乃至35内に各ミネラル成分を含む溶液を貯留し、各タンク32乃至35内の各溶液を水タンク30内に供給することで、当該水タンク30内の被処理水に各ミネラル成分を添加するものとしたが、本発明のミネラル添加処理手段はこれに限定されるものではなく、例えば、各ミネラル成分をタブレット状に成型して、このタブレットを被処理水に添加するものとしても構わない。この場合も、上記同様に被処理水に沈殿が生じることのない、順序及び箇所からタブレットを添加する必要がある。
ところで、本実施例の水供給装置Sは、ミネラル添加処理手段7の前段に無機物除去処理手段2と有機物除去処理手段3とが設けられ、被処理水が前記無機物除去処理手段2、有機物除去処理手段3及びミネラル添加処理手段7を順次流れる構成とされている。即ち、水タンク11の出口に接続された配管40が無機物除去処理手段2の入口側に接続され、無機物除去処理手段2の出口側に接続された配管41が有機物除去処理手段3の入口側に接続されている。そして、有機物除去処理手段3の出口側に接続された配管42が貯留タンク8の入口に接続されている。また、貯留タンク8の取出口9Aに接続された配管43はミネラル添加処理手段7の入口側(水タンク30の一側に設けられた入口)に接続されて、上述の如く被処理水が無機物除去処理手段2、有機物除去処理手段3及びミネラル添加処理手段7を順次流れる構成とされている。
更に、本実施例の水供給装置Sには、各処理手段(無機物除去処理手段2、有機物除去処理手段3及びミネラル添加処理手段7)をそれぞれバイパスするためのバイパス回路が設けられている。即ち、図1において、回路Aは、水タンク11からの被処理水を無機物除去処理手段2をバイパスして流すためのバイパス回路であり、当該バイパス回路Aの一端は、無機物除去処理手段2の入口側の配管40の途中部に接続され、他端は無機物除去処理手段2の出口側の配管41の途中部に接続されている。
回路Bは、有機物除去処理手段3をバイパスして被処理水を流すためのバイパス回路であり、バイパス回路Bの一端は、有機物除去処理手段3の入口側の配管41の途中部であって、前記バイパス回路Aの他端の接続点より下流側(即ち、有機物除去処理手段3側)となる位置に接続されている。そして、バイパス回路Bの他端は、有機物除去処理手段3の出口側の配管42の途中部に接続されている。また、回路Dは、ミネラル添加処理手段7をバイパスして被処理水を流すためのバイパス回路であり、該バイパス回路Dの一端は、ミネラル添加処理手段7の入口側の配管43の途中部に接続されている。そして、バイパス回路Dの他端は、ミネラル添加処理手段7の出口側の配管45の途中部に接続されている。
これら各バイパス回路A、B、D及び配管40、41、43には被処理水を処理手段(無機物除去処理手段2、有機物除去処理手段3、ミネラル添加処理手段7)に流すかバイパス回路A、B、Dに流すかをそれぞれ制御する流路制御手段としての電磁弁V1、V2、V3、V4、V5、V6がそれぞれ設置され、前記制御手段により開閉が制御されている。
他方、前述した貯留タンク8は、前記無機物除去処理手段2、有機物除去処理手段3、ミネラル添加処理手段7の何れか、若しくは、全ての処理手段(無機物除去処理手段2、有機物除去処理手段3、ミネラル添加処理手段7)が処理機能を奏し、又は、全ての処理手段(無機物除去処理手段2、有機物除去処理手段3、ミネラル添加処理手段7)が処理機能を奏することなく得られた被処理水を貯留する貯留手段である。
この貯留タンク8は無機物除去処理手段2及び有機物除去処理手段3と、ミネラル添加処理手段7との間に介在されている。即ち、本実施例の水供給装置Sは、貯留タンク8を経た被処理水をミネラル添加処理手段7に供給するよう構成されている。従って、本実施例の貯留タンク8は、前記無機物除去処理手段2又は有機物除去処理手段3の何れか、若しくは、全て(双方)の処理手段(無機物除去処理手段2及び有機物除去処理手段3)が処理機能を奏し、又は、双方の処理手段(無機物除去処理手段2及び有機物除去処理手段3)が処理機能を奏することなく得られた被処理水を貯留する貯留手段である。
具体的に、貯留タンク8の一側に形成された入口には前記配管42が接続されて、当該配管42から貯留タンク8内に前記無機物除去処理手段2又は有機物除去処理手段3の何れか、若しくは、無機物除去処理手段2及び有機物除去処理手段3の双方が処理機能を奏し、又は、無機物除去処理手段2及び有機物除去処理手段3の双方が処理機能を奏することなく得られた被処理水が供給される。また、貯留タンク8の他側には2つの取出口9A、9Bが形成され、取出口9Aには前記電磁弁V3が介設された配管43が接続され、当該電磁弁43の開放により配管43から貯留タンク8内の被処理水がミネラル添加処理手段7に供給されるように構成されている。
一方、取出口9Bには循環回路Cの一端が接続されている。循環回路Cは、貯留タンク8内に貯留された被処理水を当該貯留タンク8と有機物除去処理手段3との間で循環させるための回路であり、当該循環回路Cの他端は無機物除去処理手段2の入口側の配管40の途中部であって、前記バイパス回路Aの一端の接続点より上流側(水タンク11側)となる位置に接続されている。
当該循環回路Cには貯留タンク8内の被処理水を汲み上げるためのポンプP1が介設されている。このポンプP1は制御手段に接続され、当該制御手段により動作が制御されている。
以上の構成から成る本実施例の水供給装置Sは、例えば、図2に示す本体X内に収容され、本体X内の上側から下側に向かって水分回収手段1、水タンク11、無機物除去処理手段2、有機物除去処理手段3、貯留タンク8、ミネラル添加処理手段7が順次配置されている。
そして、本体Xの下方には、被処理水を取り出すための飲料水取出口50が形成されており、例えば、本体Xの開閉扉128の前面に設けられた水選択スイッチSWM1〜SWM4の何れかが操作されると、配管45及びノズル113を介して飲料水取出口50の底部となるテーブル114上に配置されたカップ115に飲料水が供給されるよう構成されている。この水選択スイッチSWM1〜SWM4は、ミネラル添加処理手段7が被処理水に対して処理機能を奏するか否かを選択するための選択手段である。
具体的に、スイッチSWM1、SWM2、SWM3は被処理水に添加するミネラル成分の量を選択するためのスイッチであり、制御手段が有する一種以上(上述の如く本実施例では3種類)のミネラル水のミネラル成分に関するデータに対応して設けられている。
例えば、本実施例ではスイッチSWM1はミネラル水1を選択するためのスイッチ、スイッチSWM2はミネラル水2を選択するためのスイッチ、スイッチSWM3はミネラル水3を選択するためのスイッチである。
制御手段は、各スイッチSWM1〜SWM3の操作に基づき、貯留タンク8に貯えられた被処理水に選択されたスイッチSWM1〜SWM3に対応するミネラル成分を添加して各ミネラル水1〜3を調合し、配管45及びノズル113を介して本体Xの下方のテーブル114上に配置されたカップ115に供給する。他方、スイッチSWM4は、ミネラル添加処理手段7が被処理水に対して処理機能を奏することなく供給される、即ち、ミネラル成分が全く添加されない水を選択するためのスイッチである。制御手段は、当該スイッチSWM4が操作されると、バイパス回路Dの電磁弁V4を開放し、貯留タンク8からの被処理水を当該バイパス回路Dに流し、配管45及びノズル113を介して本体Xの下方のテーブル114上に配置されたカップ115に供給する。
ところで、本実施例の制御手段は、被処理水の導電率に基づいてミネラル添加処理手段7によるミネラル成分の添加を制御して、上記の如くミネラル水1からミネラル水3に至る複数種類(実施例では3種類)のミネラル成分を含む水を調合している。例えば、図10に示す世界各地で産出される複数種類(実施例では3種類)の名水(ミネラル水)のミネラル成分比率に関するデータが制御手段のメモリに予め書き込まれており、スイッチSWM1〜SWM3の選択に応じて、メモリからそのデータを読み込んで、被処理水の導電率が読み込まれたミネラル水の導電率となるまで、各々設定された所定の添加量でミネラル成分が添加される。尚、制御手段によるミネラル成分添加の制御動作については後に詳述する。
一方、前記開閉扉128の前面には上記選択スイッチSWM1〜SWM4の直上に、複数(本実施例では5つ)の処理機能選択スイッチSWT1、SWT2、SWT3、SWT4、SWT5が設置されている。各処理機能選択スイッチSWT1、SWT2、SWT3、SWT4、SWT5は、無機物除去処理手段2及び有機物除去処理手段3が被処理水に対して処理機能を奏するか否かをそれぞれ選択する選択手段である。各処理機能選択スイッチSWT1乃至SWT5は前記選択スイッチSWM1〜SWM4と同様に制御手段に接続される。
例えば、本実施例ではスイッチSWT1は水分回収手段1にて回収された空気中の水分が被処理水として使用される場合の処理モードを選択するためのスイッチである。このスイッチSWT1が選択された場合、制御手段は被処理水に対して、水分回収手段1による水分回収と、無機物除去処理手段2及び有機物除去処理手段3の処理機能を奏するよう各処理手段の運転及び各電磁弁の開閉を制御する。
また、スイッチSWT3は湧水や井戸水等の天然水が被処理水として使用される場合の処理モードを選択するためのスイッチである。このスイッチSWT3が選択されると、制御手段は被処理水に対して、無機物除去処理手段2を奏することなく、有機物除去処理手段3のみを奏するように各処理手段の運転及び各電磁弁の開閉を制御する。
そして、スイッチSWT4は水道水等の予め殺菌、或いは、除菌処理された水が被処理水として使用される場合の処理モードを選択するためのスイッチである。このスイッチSWT4が選択された場合、制御手段は被処理水に対して有機物除去処理手段3による処理機能を奏すること無く、無機物除去処理手段2の処理機能を奏するよう各処理手段の運転及び各電磁弁の開閉を制御する。
更にまた、スイッチSWT5は貯留タンク8に貯留された被処理水を貯留タンク8と有機物除去処理手段3との間で循環させるための処理モードを選択するためのスイッチである。このスイッチSWT5が選択された場合には、制御手段は貯留タンク8に貯留された被処理水を有機物除去処理手段3に流して、当該有機物除去処理手段3による処理機能を奏するように各処理手段の運転及び各電磁弁の開閉及びポンプP1の運転を制御する。
尚、スイッチSWT2は緊急時の処理モードを選択するためのスイッチであり、このスイッチSWT2が選択されると、前述したスイッチSWM1〜SWM4を操作することなく、処理された水が供給されることとなる。即ち、スイッチSWT2が選択された場合には、制御手段は被処理水に対して無機物除去処理手段2及びミネラル添加処理手段7による処理機能を奏することなく、水分回収手段1による水分回収と有機物除去処理手段3の処理機能を奏するように各処理手段の運転及び各電磁弁の開閉を制御する。具体的な動作については以下の動作説明で詳述する。
以上の構成で次に本実施例の水供給装置Sの動作について詳述する。ユーザにより使用する被処理水の種類や使用状況等に応じて、処理モードが選択されると、制御手段は当該処理モードに応じて各処理手段の運転及び電磁弁等を制御する。
(1)被処理水として空気中から回収した水を使用する処理モード
始めに、処理機能選択スイッチSWT1が選択された場合の動作について説明する。
この場合、水分回収手段1により空気中から水分を回収し、この回収された水分を被処理水として使用するものとする。当該処理モードが選択されると(スイッチSWT1が選択)、制御手段により各バイパス回路A、Bに設けられた各電磁弁V5、V6が全閉され、配管40の電磁弁V1、配管41の電磁弁V2が開放される。これにより、水分回収手段1から水タンク11に回収された被処理水は、図4の実線矢印で示すように、無機物除去処理手段2及び有機物除去処理手段3をバイパスすることなく、無機物除去処理手段2を順次通過することとなる。また、制御手段により水分回収手段1、無機物除去処理手段2、有機物除去処理手段3の運転が開始される。
これにより、水供給装置S外部の空気が前記送風機により、回収手段1に送風され、当該空気は第1の空気通路、吸湿剤10の水分吸着領域を経て外部に吐出される。このとき、空気中に含まれた水分は水分吸着領域となる部分の吸着剤10に吸着され、電動機による回転によって水分放出領域に搬送される。そして、送風手段の運転により、ヒータにて高温(例えば、+140℃)に加熱された空気が吸湿剤10の水分放出領域を経て凝縮部に排出される。これにより、ヒータにて加熱された空気は、水分吸着領域で吸着剤10に吸着された水分を吸湿剤10の水分放出領域にて受け取った後、凝縮部にて冷却されて、凝縮する。そして、当該凝縮した水分は当該凝縮部の直下に位置する水タンク11内に受容される。このように、吸湿剤10の回転により、水分吸着と放出作用を連続的に達成させて、空気中から効率よく水を回収することができる。
水タンク11内に一旦貯留された水(被処理水)は、当該水タンク11の直下に位置する無機物除去処理手段2、有機物除去処理手段3を順次通過し、この過程で前記無機物及び細菌などの有機物が除去される。このように、無機物除去処理手段2にて被処理水中に含まれる塵埃、ゼオライトの微粉末、陽イオン(特に、金属イオン)やこれらのスケールなどの不純物を除去し、且つ、有機物除去処理手段3にて被処理水中の細菌を細菌を除去(除菌)させることで、被処理水を安全な飲用可能な水とすることができる。そして、有機物除去処理手段3にて除菌処理された被処理水は貯留タンク8に貯留される。
(2)被処理水として湧水や井戸水等の天然水を使用する処理モード
一方、空気中から回収された水分以外の水を被処理水として使用する場合には、被処理水を無機物除去処理手段2、有機物除去処理手段3及びミネラル添加処理手段7の全ての処理を施すことなく、飲用に適した美味しく、且つ、安全な水を製造することが可能な場合もある。その一例として、湧水や井戸水等の天然水を被処理水として用いる場合、当該湧水や井戸水自体に固有の旨味成分が含まれているので、その旨味成分を取り除くことなく細菌の除去処理のみを行うことが好ましい。そこで、本発明の水供給装置Sは、このように湧水や井戸水などの旨味成分が含まれた水を被処理水として使用する場合の処理モードを備えている。即ち、ユーザーによりSWT3が選択されると、被処理水に対して無機物除去処理手段2を機能させずに、有機物除去処理手段3のみを機能させる処理が実行される。
先ず、制御手段により配管40の電磁弁V1が全閉され、バイパス回路Aの電磁弁V5が開放されると共に、配管41の電磁弁V2が開放され、バイパス回路Bの電磁弁V6が全閉される。これにより、水タンク11内の被処理水は、図4の破線(一点破線)矢印で示すように、無機物除去処理手段2をバイパスして有機物除去処理手段3を通過することとなる。
そして、外部から水タンク11に供給され、当該水タンク11内に一旦貯えられた水(被処理水)は、バイパス回路Aを経て、有機物除去処理手段3を通過し、この過程で細菌などの有機物が除去される。この場合、有機物除去処理手段3を炭素繊維を用いて有機物を吸着除去する手段、或いは、濾過膜を用いた手段にて構成することで、被処理水の風味を全く損なうことなく、細菌等の有機物を除去することができる。
即ち、有機物除去処理手段3を電解により次亜塩素酸やオゾン等を発生させる手段にて構成した場合、被処理水中に次亜塩素酸やオゾンを発生させなければならならず、当該次亜塩素酸やオゾンの発生量を微量としても、被処理水の旨味成分に影響を及ぼして、風味が損なわれる、若しくは、風味が劣る恐れがあった。しかしながら、上述の如く有機物除去処理手段3を、炭素繊維を用いて有機物を吸着除去する手段、濾過膜を用いた手段のうちの何れか一つ、若しくは、双方から構成することで、上述のような不都合を未然に回避することができる。そして、有機物除去処理手段3にて除菌処理された被処理水は、貯留タンク8に貯留される。
(3)被処理水として水道水などの予め有機物除去された水を使用する処理モード
他方、空気中から回収された水分以外の水として、例えば、水道水を被処理水として使用する場合、水道水は既に殺菌、或いは、除菌されて有機物が除去処理されているので、有機物除去処理手段にて処理する必要がない。即ち、無機物除去処理手段にて風味を損ねる陽イオン(特に、金属イオン)を含む全ての無機物を水道水から一端除去した後、ミネラル添加処理手段にて水の旨味成分となるマグネシウム、カルシウム、カリウム、ナトリウム、シリカ等のミネラル成分のみを添加するだけで、水道水を安全で美味しい水とすることができる。そこで、本発明の水供給装置Sは、このように水道水などの予め有機物が除去処理された水を被処理水として使用する場合の処理モードを備えている。即ち、ユーザーによりSWT4が選択されると、予め有機物が除去処理された水に対応した処理が実行される。
先ず、制御手段により配管40の電磁弁V1が開放され、バイパス回路Aの電磁弁V5が閉塞されると共に、配管41の電磁弁V2が閉塞され、バイパス回路Bの電磁弁V6が開放される。これにより、水タンク11内の被処理水は、図4の破線(二点破線)矢印の如く無機物除去処理手段2を通過した後、有機物除去処理手段3をバイパスすることとなる。
そして、外部から水タンク11に供給され、当該水タンク11内に一旦貯えられた水(被処理水)は、無機物除去処理手段2を通過し、この過程で被処理水中に含まれる塵埃、ゼオライトの微粉末、陽イオン(特に、金属イオン)やこれらのスケールなどの不純物(無機物)が除去される。その後、被処理水はバイパス回路Bを経て貯留タンク8に貯留される。
(4)水供給動作
ところで、上述した各処理モードにより処理され貯留タンク8内に貯留された被処理水は、前記スイッチSWM1〜SWM4の何れかが選択されると、その選択されたスイッチSWM1〜SWM4に対応する水に調合されて、その水が配管45及びノズル113を介してテーブル114上に配置されたカップ115に供給される。
この場合、スイッチSWM1〜SWM3が選択された場合には、制御手段は貯留タンク8内の水をミネラル添加処理手段7に流して、当該ミネラル添加処理手段7にてミネラル成分を添加してミネラル水を調合する。制御手段はミネラル成分の添加をミネラル添加処理手段7の水タンク30に設けられた導電率計37にて検出される導電率に基づいて制御している。水の導電率は当該水の中に含まれるミネラル成分の量に比例して大きくなる。軟水では導電率が低く、水の硬度が高くなるにつれて導電率は高くなる。
そこで、上述したように本実施例の制御手段には、図10に示す世界各地で産出される複数種類(実施例では3種類)の名水(ミネラル水1、ミネラル水2及びミネラル水3)のミネラル成分比率に関するデータと各ミネラル水1〜3の導電率Coが制御手段のメモリに予め書き込まれており、スイッチSWM1〜SWM3の選択に応じて、メモリからそのデータ及び導電率Coを読み込んで、その導電率Cが読み込まれたミネラル水の導電率Coとなるまで、各々予め設定された所定の添加量で各ミネラル成分が添加される。
ここで、当該制御手段によるミネラル成分の添加制御動作について図5を用いて具体的に説明する。図5は、ミネラル添加処理手段7によるミネラル分の添加制御動作を示すフローチャートである。尚、当該ミネラル添加処理手段7にて処理される被処理水は、前段の無機物除去処理手段2にて被処理水中のミネラル成分が全て除去された、即ち、被処理水中にイオンが存在しない純水であるものとして説明する。
先ず、ユーザーによりミネラル水1、ミネラル水2或いはミネラル水3を選択するスイッチSWM1〜SWM3の何れかが操作されると、制御手段は配管43の電磁弁V3を所定の短時間開く。尚、このとき、バイパス回路Dの電磁弁V4は閉じられているものとする。これにより、貯留タンク8内に貯えられた所定量(例えば、ユーザーによる1回のスイッチ操作(スイッチSWM1〜SWM3の何れかの1回の操作)で、所定量(例えば、200mL)の被処理水が水タンク30に供給されるものとする。
そして、上記所定量(200mL)の被処理水が水タンク30内に供給されると、制御手段はミネラル添加制御動作を開始する。始めに、制御手段は、図5のステップS1にて選択されたミネラル水(本実施例では、ミネラル水1乃至ミネラル水3の何れか)のミネラル成分比率に関するデータを読み込み、そのデータに基づいて予め設定された所定の添加量のミネラル成分を被処理水に沈殿の生じることのない所定の順序で添加する。
具体的に、ユーザーによりミネラル水1が選択された場合(即ち、選択スイッチSWM1が操作された場合)を例に挙げて説明すると、図10に示すように、選択されたミネラル水は、1Lあたり、カルシウム91mg、ナトリウム7.3mg、カリウム4.9mg、マグネシウム19.9mgを含有するので、例えば、制御手段は、各電磁弁32V〜35Vの開閉動作により、水タンク30内の200mLの純水(被処理水)にカルシウム18.2mg、ナトリウム1.46mg、カリウム0.98mg、マグネシウム3.98mg以下であって、これらに近い量の各ミネラル成分が添加されるように各電磁弁32V〜35Vを制御して、各タンク32〜35内の各溶液を塩化カルシウム溶液、重炭酸ナトリウム溶液、重炭酸カリウム溶液、硫化マグネシウム溶液の順序で添加する。
これにより、近いタイミングで添加すると沈殿が発生しやすいタンク32内に貯留された塩化カルシウム溶液とタンク35内に貯留された硫酸マグネシウム溶液とを離れた順序で水タンク30内の被処理水に添加することができ、且つ、本実施例では、前述したように塩化カルシウム溶液と硫酸マグネシウム溶液とを離れた箇所から水タンク30内の被処理水に添加するよう構成したので、各ミネラル成分を含む溶液を水タンク30内の被処理水に添加することにより、被処理水に沈殿が生じて、当該被処理水が白濁する不都合を確実に防ぐことができる。このように、ステップS1にて所定量(実施例では200mL)のミネラル水1に含まれる各ミネラル成分の量以下のミネラル成分をステップS1にて添加することで、被処理水の導電率Cを導電率の目標値(即ち、Co)を大きくオーバーしない値とすることができる。
次に、制御手段は、ステップS2にて導電率計37により水タンク30内の被処理水の導電率Cを測定した後、ステップS3に移行して、選択されたスイッチSWM1〜SWM3に応じて、メモリに記憶されているその導電率のデータCoを読み込んで、ステップS4に移行する。
そして、ステップS4にて制御手段は導電率計37にて測定された被処理水の導電率Cと読み込まれた導電率のデータCoとを比較する。即ち、制御手段はステップS4にて読み込まれた導電率データCoと被処理水の導電率Cとの差αを計算し(即ち、α=Co−C)、ステップS5に移行して、ステップS4にて算出された差αが予め設定されたある値X1(尚、予め設定されたX1は、後述するX2より大きい正の値である)以上であるか否かを判断する。
ここで、差αがX1より大きい場合には、水タンク30内の被処理水の導電率Cが読み込まれた導電率のデータCo(即ち、選択されたミネラル水の導電率であり、その導電率となるように被処理水にミネラル成分の添加が行われる)よりかなり小さいので、制御手段はステップS6に移行して、各タンク32乃至35に貯留された各溶液を2ステップづつ水タンク30内に供給する。具体的には、制御手段が各電磁弁32V〜35Vを制御して、各タンク32〜35内の各溶液を塩化カルシウム溶液、重炭酸ナトリウム溶液、重炭酸カリウム溶液、硫化マグネシウム溶液の順序で各溶液を2ステップ分、添加する。尚、1ステップの各溶液の添加量や閾値(ゾーン)X1、X2は、1ステップ分の添加に伴う導電率の上昇を予め計測しておいて、目標値(即ち、Co)を大きくオーバーしないような値とする。
例えば、1ステップ分の各ミネラル成分の添加量を所定量の各ミネラル水が含有する各ミネラル成分の1/200の量とすると、当該ステップS6では、2ステップの添加量であるため、所定量の各ミネラル水が含有する各ミネラル成分の1/100の量の各ミネラル成分が添加される。ここで、ミネラル水1が選択され、水タンク30内に200mLの被処理水が供給された場合を例に挙げて説明すると、制御手段は、当該ステップS6において、水タンク30内の200mLの被処理水にカルシウム0.182mg、ナトリウム1.46×10-2mg、カリウム0.98×10-2mg、マグネシウム3.98×10-2mgが添加されるように、各電磁弁32V〜35Vを制御して、塩化カルシウム溶液、重炭酸ナトリウム溶液、重炭酸カリウム溶液、硫化マグネシウム溶液の順序で各溶液を添加する。
次に、制御手段はステップS6からステップS2に戻って、再び、導電率計37にて水タンク30内の被処理水の導電率Cを測定し、ステップS3、ステップS4、ステップS5を順次行う。一方、係るミネラル成分の添加により前記ステップS5にて差αがX1より小さくなると、制御手段はステップS7に移行して、ステップS4にて算出されたαが予め設定されたある値X2(X2は、前記X1より小さい正の値である)以上であるか否かを判断する。
ここで、αがX2より大きい場合には、制御手段はステップS8に移行して、各タンク32乃至35に貯留された各溶液を1ステップずつ水タンク30内に供給する。即ち、上述したステップS6にて説明したように制御手段が各電磁弁32V〜35Vを制御して、各タンク32〜35内の各溶液を塩化カルシウム溶液、重炭酸ナトリウム溶液、重炭酸カリウム溶液、硫化マグネシウム溶液の順序で各溶液を1ステップ分、添加する。具体的に、前述同様に1ステップ分の各ミネラル成分の添加量を所定量の各ミネラル水が含有する各ミネラル成分の1/200の量とし、ミネラル水1が選択され、且つ、水タンク30内に200mLの被処理水が供給された場合を例に挙げて説明する。この場合、制御手段は、当該ステップS8において、水タンク30内の200mLの被処理水にカルシウム9.1×10-2mg、ナトリウム7.3×10-3mg、カリウム4.9×10-3mg、マグネシウム1.99×10-2mgが添加されるように、各電磁弁32V〜35Vを制御して、塩化カルシウム溶液、重炭酸ナトリウム溶液、重炭酸カリウム溶液、硫化マグネシウム溶液の順序で各溶液を添加する。
このように、差αがX1以上の時は2ステップ分各タンク32乃至35から各溶液(ミネラル成分)を添加することで、目標とする導電率Coに早期に近づけることができる。また、各溶液(ミネラル成分)の添加によって差αがX1より小さくなった場合には、差αとX1より小さい値であるX2とを比較して、差αがX2以上であれば1ステップ分ミネラル成分を添加することで、目標とする導電率Coを大きくオーバーするといった不都合も回避できる。
一方、係るミネラル成分の添加により、ステップS7にて差αがX2未満になると、制御手段はステップS9に移行し、水タンク30、或いは、配管45に設けられた図示しない電磁弁を開放し、水タンク30内にて調合されたミネラル水を配管45、ノズル113を介して飲料水取出口50のテーブル114上のカップ115に供給する。
以上のように本実施例の水供給装置Sによれば、ミネラル成分選択スイッチSWM1〜SWM3により選択されたミネラル水(ミネラル水1〜ミネラル水3の何れか)に応じてミネラル添加処理手段7によるミネラル成分の添加を行うと共に、被処理水の導電率に基づいてミネラル添加処理手段によるミネラル成分の添加を制御することで、各ミネラル水(ミネラル水1〜ミネラル水3)を生成することができる。これにより、ユーザーの要望に応じた性状のミネラル水を生成することが可能となり、汎用性の向上を図ることができる。特に、本実施例の如く添加するミネラル成分の量を被処理水の導電率により制御することで、ミネラル成分の添加量を容易に管理し、美味しい水をより簡単に造ることがことができる。
更に、空気中から回収された水を被処理水とし、当該被処理水が無機物除去処理手段2、有機物除去処理手段3及びミネラル添加処理手段7を順次流れる構成とすることで、空気中から回収された水分から飲用に適した美味しく且つ安全な水を製造することができるようになる。
また、無機物除去処理手段2にて無機物を除去した後にミネラル添加処理手段7にてミネラル成分を添加することで、人体に有害となる金属イオンなどの陽イオンを確実に除去した上で必要なミネラル成分のみを添加できるようになる。特に、無機物除去処理手段2にて被処理水から無機物を除去処理することで、被処理水をイオンが存在しない純水とすることができ、後段のミネラル添加処理手段7にて、導電率に基づき各ミネラル水をつくる上で最適な状態とすることができる。更に、ミネラル添加処理手段7を有機物除去処理手段3の後段(出口側)に設けることで、特に、当該有機物除去処理手段3を電解処理装置とした場合、ミネラル添加により電解処理に悪影響を与える不都合も回避できる。即ち、ミネラル添加処理手段7を有機物除去処理手段3の前段(入口側)に設けた場合、せっかくミネラル成分を添加しても、当該ミネラル添加処理手段7の後に位置する有機物処理手段3における電解処理でミネラル成分が除去され恐れがあった。また、当該ミネラル成分が電極に付着するため、電極の劣化を招き、性能及び耐久性を低下させる不都合が生じることとなる。
そこで、本実施例の如くミネラル添加処理手段7を無機物除去処理手段2と有機物除去処理手段3の後段に設けて、被処理水が無機物除去処理手段2、有機物処理手段3及びミネラル添加処理手段7を順次流れる構成とすることで、上記不都合を解消し、飲用に適した美味しく且つ安全な水を製造することができるようになる。
更に、本実施例の如く水供給装置Sを本体X内に収納し、被処理水が無機物除去処理手段2、有機物処理手段3及びミネラル添加処理手段7を順次流れる構成とし、また、これらを上側から下側に被処理水が流下するよう経路を構成することで、当該水供給装置Sにより、被処理水を円滑に処理することが可能となる。特に、本実施例の如く各手段(水回収手段1、無機物除去処理手段2、有機物除去処理手段8及びミネラル添加処理手段7)を本体X内に構成することで、水供給装置Sの小型化が可能となる。これにより、水供給装置Sの汎用性の向上を図ることができる。
他方、ユーザーによりSWM4が選択された場合には、ミネラル添加処理手段7にてミネラル添加処理されない水が供給される。これは、例えば、貯留タンク8内に貯えられた水が湧水や井戸水等の天然水で有る場合などに適したものである。スイッチSWM4が選択されると制御手段はバイパス回路Dの電磁弁V4を開き、続いて、配管43の電磁弁V3を所定の短時間開く。これにより、貯留タンク8内に貯えられた所定量(例えば、ユーザーによる1回のスイッチSWM4の操作でカップ1杯分(200mL))の被処理水が配管43からバイパス回路D、配管45及びノズル113を介して飲料水取出口50のテーブル114上に配置されたカップ115に供給される。
(5)貯留時の処理モード
ところで、前述した貯留タンク8内に貯留された被処理水が、長期間使用されることなく当該貯留タンク8内に貯留された場合には、当該被処理水に再び細菌等の有機物が繁殖する恐れがある。そこで、本発明の水供給装置Sは、貯留タンク8内に貯留された被処理水を貯留タンク8と有機物除去処理手段3との間で循環させるための循環回路Cに流して、有機物除去処理手段3により当該被処理水中の有機物を除去処理するための処理モードを備えている。即ち、ユーザーによりSWT5が選択されると、貯留タンク8に貯留された被処理水中の有機物の除去処理が実行される。
当該処理モードでは、先ず、制御手段により配管40の電磁弁V1、バイパス回路Bの電磁弁V6が全閉されると共に、バイパス回路Aの電磁弁V5及び配管41の電磁弁V2が開放される。また、循環回路Cに設けられたポンプP1の運転が開始される。このとき、配管43の電磁弁V3は閉じられたままの状態である。これにより、被処理水は、図4の白抜き矢印の如く循環回路CのポンプP1により貯留タンク8内から循環回路Cに汲み上げられて、無機物除去処理手段2の入口側の配管40、バイパス回路A、配管41、有機物除去処理手段3を順次通過した後、再び、貯留タンク8内に戻るサイクルを繰り返すこととなる。
制御手段により有機物除去処理手段3の運転が開始されると、貯留タンク8内に一旦貯えられた水(被処理水)は、ポンプP1の運転により循環回路Cに汲み上げられる。そして、被処理水は当該循環回路Cから配管40、バイパス回路A及び配管41を経て、有機物除去処理手段3を通過し、この過程で細菌などの有機物が除去される。これにより、被処理水中に発生した有機物(細菌)を除去して、再び、飲用可能な安全な水とすることができる。
そして、有機物除去処理手段3にて除菌処理された被処理水は、再び、貯留タンク8に貯留される。このように、本処理モードにより貯蔵タンク8内の被処理水を循環回路Cに流して、有機物除去処理手段3により当該被処理水を除菌処理することで、貯留タンク8内に長期間貯留されることで、発生した細菌等の有機物を除去して、再び、飲用可能な水として、貯留することができる。
(6)緊急時の処理モード
ところで、上述のように被処理水を無機物除去処理手段2、有機物除去処理手段3及びミネラル添加処理手段7に順次流して処理することで、飲用に適した美味しく且つ安全な水を製造することができるが、災害地等で本水供給装置Sが使用される場合など、早急に飲料可能な水を確保する場合には水の美味しさに拘わらず、最小限の処理で飲用可能な水を造り出すことが要求される。そこで、本発明の水供給装置Sは、このように早急に飲用可能な水を確保するための処理モードを備えている。即ち、ユーザーによりSWT2が選択された場合、当該緊急時に対応した処理が実行される。
先ず、制御手段により配管40の電磁弁V1が全閉され、バイパス回路Aの電磁弁V5が開放されると共に、配管41の電磁弁V2が開放され、バイパス回路Bの電磁弁V6が全閉される。更に、制御手段により、配管43の電磁弁V3及びバイパス回路Dの電磁弁V4が開放される。これにより、外部から水タンク11に供給された緊急用の水(被処理水)は、図4の破線矢印で示すように、無機物除去処理手段2をバイパスして有機物除去処理手段3を通過した後、貯留タンク8を経て、ミネラル添加処理手段7をバイパスすることとなる。
そして、外部から水タンク11内の水(被処理水)は、バイパス回路Aを経て、有機物除去処理手段3を通過し、この過程で細菌などの有機物が除去される。更に、有機物除去処理手段3にて除菌処理された被処理水は貯留タンク8を通過し、配管43からバイパス回路Dを経て、配管45及びノズル113を介して飲料水取出口50のテーブル114上に配置されたカップ115に供給される。このスイッチSWT2が選択された場合には、前記スイッチSWM1〜SWM4の操作に拘わらず、配管43の電磁弁V3が開放され、貯留タンク8内の被処理水が配管45及びノズル113を介してカップ115に供給される。
このように、本処理モードにより水タンク11内の被処理水を有機物除去処理手段3のみを通過させて除菌処理することで、飲用可能な水を製造することができる。従って、災害時など緊急に飲用可能な水が必要な場合にも早期に対応することができるようになる。これにより、災害地等で、水の美味しさに拘わらず、早急に水が必要な場合であっても、スイッチSWT2の操作により、最小限の処理で飲用可能な水を供給することができる。
尚、水供給装置Sを本実施例の如く構成することで、上記に詳述した処理モード以外にも、水タンク11からの被処理水を無機物除去処理手段2のみに流し、有機物除去処理手段3及びミネラル添加処理手段7をバイパスする処理モードや、ミネラル添加処理手段7のみに流し、無機物除去処理手段2及び有機物除去処理手段3をバイパスする処理モード、或いは、何れの処理手段もバイパスさせて、即ち、全ての処理手段の処理機能も奏さないモードも選択可能に構成することも可能である。更にまた、貯留タンク8に貯留された被処理水を循環回路Cに流す処理モードにおいても、前述したSWT5の処理モードに限らず、循環回路Cからの被処理水を無機物除去処理手段2及び有機物除去処理手段3に順次流す処理モードや、無機物除去処理手段2のみに流す処理モードを備えて、これら処理モードも選択可能に構成することも可能である。
以上詳述した如く、本発明の水供給装置Sにより使用状況や被処理水の種類に応じて、被処理水に対して行う処理機能を選択し、最適な処理を行うことができる。これにより、水供給装置Sの汎用性の向上を図ることができるようになる。
尚、本実施例では、無機物除去処理手段2と有機物除去処理手段3とを別々に構成し、無機物除去処理手段2の出口側に有機物除去処理手段3を設けて、被処理水が無機物除去処理手段2及び有機物除去処理手段3を順次流れるように構成するものとした。このように、無機物除去処理手段2と有機物除去処理手段3とを別々に構成することで、被処理水中から無機物と有機物とを別々に除去処理することが出来ると共に、被処理水をどちらか一方のみ通過させることが可能である。特に、無機物除去処理手段2にて無機物を除去処理した後の被処理水を、有機物除去処理手段2に流すことで、被処理水中の無機物が有機物の処理に悪影響を来す不都合を回避することができる。
例えば、有機物処理手段3を炭素繊維を用いて有機物を吸着除去する手段とした場合、炭素繊維から成る電極に付着して吸着に支障を恐れがある無機物を無機物処理手段2にて除去処理した後に、係る有機物を吸着除去を行うことが出来るので、炭素繊維による有機物の吸着除去(除菌)処理を効果的に行うことができ、且つ、炭素繊維の劣化も生じ難くなる。これらにより、当該有機物処理手段3の性能及び耐久性を向上することができるようになる。
しかしながら、本発明、特に、請求項4の発明はこれに限定されるものでなく、無機物除去処理手段2と有機物除去処理手段3とを一体に形成するものとしても有効である。具体的に、無機物除去処理手段2として炭素繊維(CF)を用いて無機物を除去処理する手段や逆浸透膜を用いて無機物を除去処理する手段を用いた場合には、無機物に加えて、細菌などの有機物も同時に処理することが可能である。従って、無機物除去処理手段2と有機物処理手段3とを一体に形成することができる。即ち、無機物と有機物の処理を1つの装置にて行うことが可能となるので、装置全体の小型化を図ることができるようになる。
更に、実施例では有機物除去処理手段3を炭素繊維を用いて有機物を吸着除去する手段、或いは、濾過膜を用いる手段のうち何れか一つの手段にて構成するものとしたが、炭素繊維を用いて有機物を吸着除去する手段と濾過膜を用いる手段の双方から構成し、それぞれの処理モード等に応じて何れかの手段を択一的に機能させるものとしても良いし、双方を同時に機能させるものとしても差し支えない。また、請求項4乃至請求項7の発明では、有機物除去処理手段3は炭素繊維を用いて有機物を吸着除去する手段、或いは、濾過膜を用いる手段にて構成するものに限定されない。即ち、請求項4乃至請求項7の発明の有機物除去処理手段3は、被処理水から有機物が除去可能なものであればどのような構成であっても有効である。例えば、電解により次亜塩素酸やオゾン等を発生させて被処理水を殺菌するものとしても良いし、オゾン放電により被処理水を殺菌するものとしても差し支えない。但し、この場合には被処理水中に次亜塩素酸やオゾンを発生させなければならならず、当該次亜塩素酸やオゾンの発生量を微量としても、被処理水の旨味成分に影響を及ぼして、風味が損なわれる、若しくは、風味が劣る恐れがある。同様に、請求項4乃至請求項7の発明の無機物除去処理手段2は、被処理水から無機物が除去可能なものであればどのような構成であっても有効である。
一方、上記実施例1では、貯留タンク8を有機物除去処理手段3とミネラル添加処理手段7との間に介設するものとした。この場合には、貯留タンク8内にミネラル添加処理手段7にてミネラル成分の添加されていない状態の水を貯留し、ユーザーによるスイッチSWM1〜SWM4の選択に応じて所望のミネラル水(SWM4が選択された場合はミネラル添加されない水)を所定量、例えば、カップ115に1杯ずつ供給することが可能であり、性状の異なる水をユーザーの選択に応じて供給することが可能である。しかしながら、図6に示すようにミネラル添加処理手段7の後段に貯留タンク8を設けて、ミネラル添加処理手段7にてミネラル成分が添加された水を貯留タンク8に貯留するものとしても構わない。
図6に示す本実施例の水供給装置Saは、水タンク11の出口に接続された配管40が無機物除去処理手段2の入口側に接続され、無機物除去処理手段2の出口側に接続された配管41が有機物除去処理手段3の入口側に接続されている。そして、有機物除去処理手段3の出口側に接続された配管42がミネラル添加処理手段7の入口側(水タンク30の一側に設けられた入口)に接続され、ミネラル添加処理手段7の出口側(水タンク30の他側に設けられた出口)に接続された配管43は、貯留タンク8の入口側(貯留タンク8の一側に設けられた入口)に接続されて、上述の如く被処理水が無機物除去処理手段2、有機物除去処理手段3及びミネラル添加処理手段7を順次流れる構成とされている。
即ち、本実施例の貯留タンク8は、無機物除去処理手段2、有機物除去処理手段3、ミネラル添加処理手段7の何れか、若しくは、全ての処理手段(無機物除去処理手段2、有機物除去処理手段3、ミネラル添加処理手段7)が処理機能を奏し、又は、全ての処理手段(無機物除去処理手段2、有機物除去処理手段3、ミネラル添加処理手段7)が処理機能を奏することなく得られた被処理水を貯留する貯留手段である。尚、図6において図1と同一の符号が付されているものは同一或いは類似の効果、若しくは、作用を奏するものであるため、ここでは説明を省略する。
具体的に、貯留タンク8の一側に形成された入口には前述した配管43が接続されて、当該配管43から当該貯留タンク8内に前記無機物除去処理手段2、有機物除去処理手段3、ミネラル添加処理手段7の何れか、若しくは、全ての処理手段(無機物除去処理手段2、有機物除去処理手段3、ミネラル添加処理手段7)が処理機能を奏し、又は、全ての処理手段(無機物除去処理手段2、有機物除去処理手段3、ミネラル添加処理手段7)が処理機能を奏することなく得られた被処理水が供給される。また、貯留タンク8の他側には2つの取出口9A、9Bが形成され、取出口9Aには電磁弁45Vが介設された配管45が接続され、当該配管45から貯留タンク8内の被処理水が飲料水として取り出し可能に構成されている。
以上の構成から成る本実施例の水供給装置Saは、前記実施例1と同様に図2に示す本体X内に収容され、当該ディスペンサXの上部に上側から下側に向かって水分回収手段1、水タンク11、無機物除去処理手段2、有機物除去処理手段3、ミネラル添加処理手段7及び貯留タンク8が順次配置されている。
そして、ディスペンサXの開閉扉128の前面には、前記実施例同様に水選択スイッチSWM1〜SWM3が設けられている。尚、本実施例ではSWM4は貯留タンク8内に貯留された水を取り出すための飲料スイッチとして使用するものとする。
更に、上記各スイッチSWM1乃至SWM4の直上には、複数(本実施例では5つ)の処理機能選択スイッチSWT1、SWT2、SWT3、SWT4、SWT5が設置されている。各処理機能選択スイッチSWT1、SWT2、SWT3、SWT4、SWT5は、各処理手段(無機物除去処理手段2、有機物除去処理手段3及びミネラル処理手段7)が被処理水に対して処理機能を奏するか否かをそれぞれ選択する選択手段である。各処理機能選択スイッチSWT1乃至SWT5は制御手段に接続される。
また、本体Xの下方には、当該水供給装置Saにて処理され、貯留タンク8に貯留された被処理水を取り出すための飲料水取出口50が形成されており、例えば、飲料スイッチSWM4を操作すると、前記配管45の電磁弁45Vが開放され、配管45及びノズル113を介して飲料水取出口50のテーブル114上に配置されたカップ115に飲料水が供給されるよう構成されている。
以上の構成で次に本実施例の水供給装置Saの動作について説明する。ユーザにより使用する被処理水の種類や使用状況等に応じて、処理モードが選択されると、制御手段は当該処理モードに応じて各処理手段の運転及び電磁弁等を制御する。
(1)被処理水として空気中から回収した水を使用する処理モード
始めに、処理機能選択スイッチSWT1が選択された場合の動作について説明する。
この場合、水分回収手段1により空気中から水分を回収し、この回収された水分を被処理水として使用するものとする。当該処理モードが選択されると(スイッチSWT1が選択)、制御手段により各バイパス回路A、B、Dに設けられた各電磁弁V5、V6、V4が全閉され、配管40の電磁弁V1、配管41の電磁弁V2、配管42の電磁弁V3が開放される。これにより、水分回収手段1から水タンク11に回収された被処理水は、図7の実線矢印で示すように、無機物除去処理手段2、有機物除去処理手段3及びミネラル添加処理手段7の何れの処理手段もバイパスすることなく、無機物除去処理手段2、有機物除去処理手段3及びミネラル添加処理手段7を順次通過することとなる。また、制御手段により、水分回収手段1、無機物除去処理手段2、有機物除去処理手段3及びミネラル添加処理手段7の運転が開始される。
これにより、水供給装置S外部の空気が前記送風機により、回収手段1に送風され、当該空気は第1の空気通路、吸湿剤10の水分吸着領域を経て外部に吐出される。このとき、空気中に含まれた水分は水分吸着領域となる部分の吸着剤10に吸着され、電動機による回転によって水分放出領域に搬送される。そして、送風手段の運転により、ヒータにて高温(例えば、+140℃)に加熱された空気が吸湿剤10の水分放出領域を経て凝縮部に排出される。これにより、ヒータにて加熱された空気は、水分吸着領域で吸着剤10に吸着された水分を吸湿剤10の水分放出領域にて受け取った後、凝縮部にて冷却されて、凝縮する。そして、当該凝縮した水分は当該凝縮部の直下に位置する水タンク11内に受容される。このように、吸湿剤10の回転により、水分吸着と放出作用を連続的に達成させて、空気中から効率よく水を回収することができる。
水タンク11内に一旦貯留された水(被処理水)は、当該水タンク11の直下に位置する無機物除去処理手段2、有機物除去処理手段3を順次通過し、この過程で前記無機物及び細菌などの有機物が除去される。このように、無機物除去処理手段2にて被処理水中に含まれる塵埃、ゼオライトの微粉末、陽イオン(特に、金属イオン)やこれらのスケールなどの不純物を除去し、且つ、有機物除去処理手段3にて被処理水中の細菌を細菌を除去(除菌)させることで、被処理水を安全な飲用可能な水とすることができる。
更に、有機物除去処理手段3にて除菌処理された被処理水は次にミネラル添加処理手段7の水タンク30内に流入する。ここで、制御手段は、前述したように本体Xの開閉扉128の前面に設けられたスイッチSWM1乃至SWM3により選択された性状の水となるように被処理水にミネラル成分を添加する。尚、この場合の制御手段による被処理水へのミネラル成分の添加の制御動作は、前記実施例1で説明した通りであるので、ここでは説明を省略する。
そして、ミネラル添加処理手段7にてミネラル成分の添加された被処理水は、貯留タンク30内に一旦貯留される。そして、ユーザーが飲料スイッチSWM4を操作すると、配管45の電磁弁45Vが所定の短時間開放され、飲料水取出口50のテーブル114上に配置されたカップ115に1杯分の被処理水(飲料水)が供給される。
(2)緊急時の処理モード
次に、本実施例における緊急時の処理モードについて説明する。ユーザーによりSWT2が選択された場合、当該緊急時に対応した処理が実行される。
先ず、制御手段により配管40の電磁弁V1及び配管42の電磁弁V3が全閉され、バイパス回路Aの電磁弁V5及びバイパス回路Dの電磁弁V4が開放されると共に、配管41の電磁弁V2が開放され、バイパス回路Bの電磁弁V6が全閉される。これにより、水分回収手段1から水タンク11に回収された被処理水(本実施例では、水分回収手段1から回収された水分を使用するものとして説明する)は、図7の破線矢印で示すように、無機物除去処理手段2をバイパスして有機物除去処理手段3を通過した後、ミネラル添加処理手段7をバイパスすることとなる。また、制御手段により水分回収手段1及び有機物除去処理手段3の運転が開始される。
ここで、水分回収手段1による水分回収動作は上記同様であるためここでは省略する。そして、水タンク11内に回収された水(被処理水)は、バイパス回路Aを経て、有機物除去処理手段3を通過し、この過程で細菌などの有機物が除去される。
そして、有機物除去処理手段3にて除菌処理された被処理水は、バイパス回路Dを経て、貯留タンク8に一旦貯留され、前記同様に、ユーザーが飲用スイッチSWM4を操作すると、配管45の電磁弁45Vが所定の短時間開放され、飲料水取出口50のテーブル114上に配置されたカップ115に1杯分の被処理水(飲料水)が供給される。
(3)被処理水として湧水や井戸水等の天然水を使用する処理モード
次に、本実施例の水供給装置Saにおいて湧水や井戸水等の天然水が被処理水として使用される場合の処理モードを説明する。ユーザーによりSWT3が選択されると、被処理水に対して無機物除去処理手段2及びミネラル添加処理手段7を機能させずに、有機物除去処理手段3のみを機能させる処理が実行される。
先ず、制御手段により配管40の電磁弁V1及び配管42の電磁弁V3が全閉され、バイパス回路Aの電磁弁V5及びバイパス回路Dの電磁弁V4が開放されると共に、配管41の電磁弁V2が開放され、バイパス回路Bの電磁弁V6が全閉される。これにより、水タンク11内の被処理水は、図7の破線(一点破線)矢印で示すように、無機物除去処理手段2をバイパスして有機物除去処理手段3を通過した後、ミネラル添加処理手段7をバイパスすることとなる。
即ち、外部から水タンク11に供給され、当該水タンク11内に一旦貯えられた水(被処理水)は、バイパス回路Aを経て、有機物除去処理手段3を通過し、この過程で細菌などの有機物が除去される。この場合、前記実施例で詳述したように有機物除去処理手段3を炭素繊維を用いて電解する手段、或いは、濾過膜を用いた手段にて構成することで、被処理水の風味を全く損なうことなく、細菌等の有機物を除去することができる。
そして、有機物除去処理手段3にて除菌処理された被処理水は、バイパス回路Cを経て、貯留タンク8に一旦貯留される。そして、前記同様に、ユーザーが飲用スイッチSWM4を操作すると、配管45の電磁弁45Vが所定の短時間開放され、飲料水取出口50のテーブル114上に配置されたカップ115に1杯分の被処理水(飲料水)が供給される。
このように、当該処理モードにより湧水や井戸水などの天然水を被処理水として用いた場合に、当該被処理水に含まれた旨味成分を損なうことなく、有機物を除去処理して湧水や井戸水自体の持つ風味を残し、且つ、安全な水を製造することができるようになる。
(4)被処理水として水道水などの予め除菌処理された水を使用する処理モード
次に、本実施例の水供給装置Saにおいて水道水等の予め殺菌、或いは除菌処理された水が被処理水として使用される場合の処理モードを説明する。この場合、水道水は既に有機物が除去処理されているので、有機物除去処理手段にて処理する必要がない。即ち、無機物除去処理手段にて風味を損ねる陽イオン(特に、金属イオン)を含む全ての無機物を水道水から一端除去した後、ミネラル添加処理手段にて水の旨味成分となるマグネシウム、カルシウム、カリウム、ナトリウム、シリカ等のミネラル成分のみを添加するだけで、水道水を安全で美味しい水とすることができる。即ち、ユーザーによりSWT4が選択されると、予め有機物が除去処理された水に対応した処理が実行される。
先ず、制御手段により配管40の電磁弁V1及び配管42の電磁弁V3が開放され、バイパス回路Aの電磁弁V5及びバイパス回路Dの電磁弁V4が閉塞されると共に、配管41の電磁弁V2が閉塞され、バイパス回路Bの電磁弁V6が開放される。これにより、水タンク11内の被処理水は、図7の破線(二点破線)矢印の如く無機物除去処理手段2を通過した後、有機物除去処理手段3をバイパスして、ミネラル添加処理手段7を通過することとなる。また、制御手段により無機物除去処理手段2及びミネラル添加処理手段7の運転が開始される。
そして、外部から水タンク11に供給され、当該水タンク11内に一旦貯えられた水(被処理水)は、無機物除去処理手段2を通過し、この過程で被処理水中に含まれる塵埃、ゼオライトの微粉末、陽イオン(特に、金属イオン)やこれらのスケールなどの不純物(無機物)が除去される。更に、無機物除去処理手段2にて上記無機物が除去処理された被処理水は、有機物除去処理手段3をバイパスして、ミネラル添加処理手段7の水タンク30内に流入する。ここで、制御手段は、前述したように本体Xの開閉扉128の前面に設けられたスイッチSWM1乃至SWM3により選択された性状の水となるように被処理水にミネラル成分を添加する。尚、この場合の制御手段による被処理水へのミネラル成分の添加の制御動作は、前記実施例1で説明した通りであるので、ここでは説明を省略する。
そして、ミネラル添加処理手段7にてミネラル成分の添加された被処理水は、貯留タンク30内に一旦貯留される。そして、ユーザーが飲料スイッチSWM4を操作すると、配管45の電磁弁45Vが所定の短時間開放され、飲料水取出口50のテーブル114上に配置されたカップ115に1杯分の被処理水(飲料水)が供給される。
このように、本処理モードにより水道水などの既に有機物が除去処理された水を被処理水として用いた場合に、有機物除去処理手段3を行うことなく、無機物除去処理手段2にて被処理水から無機物を一端除去した後、ミネラル添加処理手段7にて水の旨味成分となるマグネシウム、カルシウム、カリウム、ナトリウム、シリカ等のミネラル成分のみを添加するだけで、水道水を安全で美味しい水とすることができるようになる。
(5)貯留時の処理モード
次に、貯留時の処理モードについて説明する。ユーザーによりSWT5が選択されると、貯留タンク8に貯留された被処理水中の有機物の除去処理が実行される。
当該処理モードでは、先ず、制御手段により配管40の電磁弁V1、バイパス回路Aの電磁弁V5、バイパス回路Bの電磁弁V6、及び、配管42の電磁弁V3が全閉されると共に、配管41の電磁弁V2及びバイパス回路Dの電磁弁V4が開放される。また、循環回路Cに設けられたポンプP1の運転が開始される。これにより、図7の白抜き矢印の如く、循環回路CのポンプP1により貯留タンク8内から循環回路Cに汲み上げられて、有機物除去処理手段3の入口側の配管41に吐出された被処理水は、有機物除去処理手段3を通過した後、ミネラル添加処理手段7をバイパスして、再び、貯留タンク8内に戻るサイクルを繰り返すこととなる。
即ち、制御手段により有機物除去処理手段3の運転が開始されると、貯留タンク8内に一旦貯えられた水(被処理水)は、ポンプP1の運転により循環回路Cに汲み上げられる。そして、被処理水は当該循環回路C、配管41を経て、有機物除去処理手段3を通過し、この過程で細菌などの有機物が除去される。これにより、被処理水中に発生した有機物(細菌)を除去して、再び、飲用可能な安全な水とすることができる。
そして、有機物除去処理手段3にて除菌処理された被処理水は、バイパス回路Dを経て、再び、貯留タンク8に貯留される。
このように、本処理モードにより貯蔵タンク8内の被処理水を循環回路Cに流して、有機物除去処理手段3により当該被処理水を除菌処理することで、貯留タンク8内に長期間貯留されることで、発生した細菌等の有機物を除去して、再び、飲用可能な水として、貯留することができる。
以上のように、本実施例の水供給装置Saにおいても、前記実施例同様に使用状況や被処理水の種類に応じて、被処理水に対して行う処理機能を選択し、最適な処理を行うことができ、同様の効果を得ることができる。
尚、上記各実施例1、2の水分回収手段1は、水分を吸着し、且つ、放出可能な吸湿剤(水分吸着素子)10を備えた回転式除湿装置を用いることより空気中の水分を回収するものとしたが、水分回収手段1は上記構成に限定されるものではなく、例えば、圧縮機、放熱器、減圧装置及び蒸発器から成る冷凍サイクルの蒸発器より構成し、当該蒸発器に水分回収手段1の外部の空気から空気を送風して、係る蒸発器おける冷媒の吸熱作用により、空気中の水分を凝縮させて、回収するものとしても構わない。
図8は、冷凍サイクル30の蒸発器36から構成される所謂冷凍サイクル式除湿装置から成る水回収手段1を備えた水供給装置Tの内部構成図である。尚、図8において上記各図1乃至図7と同一の符号が付されたものは同様の機能、又は、効果を奏するものであり、説明を省略する。本実施例の水供給装置Tは外部の空気を吸い込み、後述する熱交換器の蒸発器36を通過させた後、外部に吐出可能な図示しない空気(外気)の流出入口を有する略直方体状の箱体50内に収納されている。
冷凍サイクル30は、圧縮機31、前述した熱交換器及び膨張弁35等から成るものである。本実施例の熱交換器は、冷媒を放熱するための放熱器(凝縮器)33と、冷媒を吸熱するための蒸発器36とから構成されている。具体的に、圧縮機31から出た配管は貯水タンク40内を経て、放熱器33の入口に接続される。放熱器33は、運転状況などに応じて空冷及び水冷を切換可能な熱交換器である。具体的に当該空冷及び水冷の切換は、運転初期など水分回収手段1にて多量の水が回収できるような条件下では、放熱器33を水冷に切り換えて使用することができる。放熱器33には、冷却水が流れる後述する冷却水循環経路60が放熱器33を流れる冷媒と熱交換可能に配置されている。
上述した冷却水循環経路60は、放熱器33に冷却水を流して当該放熱器33内を流れる冷媒を水冷するためのものであり、冷却水タンク61及び循環ポンプ63から構成されている。即ち、冷却水タンク61の出口に接続された配管62が上記放熱器33を交熱的に配置された後、循環ポンプ63の入口に接続され、循環ポンプ63の出口に接続された配管64が冷却水タンク61の入口に接続されて、環状のサイクルを構成している。
そして、循環ポンプ63が運転されると、冷却水タンク61内の冷却水が配管62を経て循環ポンプ63に吸い込まれる。そして、循環ポンプ63に吸い込まれた冷却水は配管64に吐出され、冷却水タンク61内に戻るサイクルを繰り返す構成とされている。
上記冷却水タンク61には、後述する蒸発器36表面にて凝縮し、ドレンパン39に滴下した後、貯水タンク40内に流入した水分を貯溜可能に構成されている。また、配管64の途中部には、当該冷却水循環経路60内を循環する冷却水を外部に排出し、又は、冷却水循環経路60内に水を供給するための配管65が接続される。更に、冷却水タンク61には、当該タンク61内に貯溜された冷却水を後述する貯溜タンク52に供給できるように構成されている。
一方、放熱器33の出口側には受液器(或いは、レシーバタンク)34を介して膨張弁35が接続されている。膨張弁35は放熱器33にて放熱した冷媒を減圧するための減圧装置であり、当該膨張弁35を出た配管は熱交換器の蒸発器36の入口に接続される。本実施例の熱交換器は、上述したように前記放熱器33と蒸発器36にて構成され、これら熱交換器の近傍には送風手段としての送風機30Fが設けられている。送風機30Fは、図8に太線矢印で示す如く容器50外部の空気を蒸発器36、放熱器33に順次通過させた後、容器50の外部に排出可能に配設されている。
そして、蒸発器36を出た配管は受液器(又は、レシーバタンク)37を介して圧縮機31の入口側に接続され、環状の冷凍サイクル30を構成している。更に、冷凍サイクル30には膨張弁35を迂回して設けられたホットガス配管38と当該配管38への冷媒の流入を制御する電磁弁38Vが設けられている。このホットガス配管38は蒸発器36に霜が付着した際に高温の冷媒を蒸発器36に流して霜を溶かす除霜運転を実行するために設けられたものである。
前述した蒸発器36は、本発明の水分回収手段1を構成するものである。この実施例の水分回収手段1は、当該蒸発器36と、蒸発器36直下に設けられたドレンパン39及び貯水タンク40を備える。ドレンパン39は、蒸発器36表面に付着し、やがて水滴となって滴下する水滴を受容するための受け皿である。当該ドレンパン39には上下方向に貫通する小孔が形成され、蒸発器36からドレンパン39上に滴下した水滴(蒸発器36に付着した霜が溶けて水となったものも含む)は、この小孔から貯水タンク40内に流入するよう構成されている。
貯水タンク40は上記蒸発器36にて空気中から回収されたドレンパン39からの水分を一時的に貯溜するためのタンクであり、この貯水タンク40には当該貯水タンク40内に貯えられた水の水位を検出し、所定の水位に達したことを知らせるためのフロートスイッチ41が取り付けられている。
また、貯水タンク40内の上記ドレンパン39の下側には、前記冷凍サイクル30の圧縮機31の出口側に接続され、放熱器33の入口に至る配管が配設されており、当該貯水タンク40内に溜まった水を加熱可能に構成されている。このように、圧縮機31の出口側に接続された配管を貯水タンク40内に配設することで、圧縮機31にて圧縮された高温冷媒を当該貯水タンク40を通過させて、タンク40内に溜まった水を加熱することができる。これにより、圧縮機31から出た一番熱い冷媒の熱を利用して貯水タンク40内の水を加熱し、殺菌することができる。
そして、貯水タンク40には当該貯水タンク40内に貯まった水を取り出すための配管42の一端が接続されている。この配管42は、二股に分岐し、分岐した一方の配管43は、前記冷却水タンク61に接続され、他方の配管44は除去手段5の前述した貯溜タンク52に接続され、貯水タンク40の水を冷却水タンク61に流すか貯溜タンク52に流すかを選択的に切換可能とされている。当該貯水タンク40から貯溜タンク52に供給される水は被処理水とされ、貯水タンク40から冷却水タンク61に供給される水は放熱器33の冷却水として使用される。
上記除去手段5は、被処理水中に含有される無機物と有機物とを同時に除去処理することが可能なCF電解処理装置(CFモジュール)53を備える。即ち、本実施例の除去手段5は、無機物除去処理手段と有機物除去処理手段とが一体に構成された備えたものであり、貯溜タンク52とCF電解処理装置53と、貯溜タンク52とCF電解処理装置53とを連通するパイプ55とから構成されている。CF電解処理装置53は前記実施例で詳述したように水槽内に炭素繊維から成る電極を備えてなる装置であり、当該電極に電位を印加することで、被処理水中の無機物や細菌(有機物)等を電極に積極的に吸着させるものである。
更に、除去手段5の貯溜タンク52には、当該貯溜タンク52に貯えられた被処理水を取り出すための取出口(図示せず)が形成され、この取出口に一端が接続された配管は、ミネラル添加処理手段7にて開口している。尚、当該ミネラル添加処理手段7は、前記各実施例と同様であるため本実施例では詳細な説明は省略する。
以上の構成で次に本実施例の水供給装置Tの動作について説明する。尚、通常の運転時には、前記ホットガス配管38の電磁弁38Vは全閉されているものとする。水供給装置Tの運転が開始されると、冷凍サイクル30の圧縮機31及び送風機30Fが起動する。これにより、冷媒は圧縮機30にて圧縮されて高温高圧の冷媒ガスとなり、圧縮機30から吐出され、前記貯水タンク40内を通過した後、放熱器33に流入する。放熱器33において、冷媒は蒸発器36を通過した後の冷風、又は、冷却水、或いは冷風及び冷却水と熱交換して放熱した後、受液器34を経て膨張弁35に至る。そして、当該膨張弁35にて減圧された冷媒は、蒸発器36に流入し、前記送風機30Fにより送風される外部の空気から吸熱して蒸発する。
その後、蒸発器36を出た冷媒は受液器37を経て圧縮機31に吸い込まれるサイクルを繰り返す。一方、送風機30Fにより、箱体50内に吸い込まれた空気は、蒸発器36にて冷媒と熱交換して冷却される。これにより、空気中に含まれる水分が凝縮し、蒸発器36の表面に水滴、或いは、霜となって付着する。即ち、空気中に多量の水分が含まれている場合、又は、蒸発器36における冷媒の吸熱能力が低い場合には、蒸発器36における冷却により蒸発器36に水分として付着しやすく、当該蒸発器36表面に水滴となって付着した水分は、やがて成長して重力によりドレンパン39上に滴下した後、貯水タンク40内に貯えられる。
他方、空気中に含まれる水分量が少ない場合、或いは、蒸発器36における冷媒の吸熱能力が高い場合には、蒸発器36に着霜として成長し易い。このように蒸発器36に霜が成長すると、除霜運転が行われる。除霜運転時には前記送風機30Fの運転が停止されると共に、ホットガス配管38の電磁弁38Vが開放される。これにより、圧縮機31にて圧縮された冷媒は高温高圧の状態のまま蒸発器36に流入する。これにより、蒸発器36に付着した霜が徐々に融解し、水滴となってドレンパン39上に滴下した後、貯水タンク40内に貯えられる。
そして、蒸発器36の着霜が完全に除去されると、送風機30Fの運転が再開されると共に、電磁弁38Vが全閉され、通常の運転に戻る。
上述した運転が連続的に実行されることで、貯水タンク40内に徐々に水分が貯えられていく、この貯水タンク40には、前述の如く圧縮機31の出口側に接続され、放熱器33の入口に至る配管が配設されているため、タンク40内に溜まった水は当該配管を通過する冷媒の熱により加熱殺菌される。
一方、貯水タンク40内に所定量の水が溜まると(係る水量の検出は前記フロースイッチ41にて行われる)、当該貯水タンク40内の水が冷却水タンク61、或いは、除去手段5の貯溜タンク52に送出される。そして、冷却水タンク61内に送られた水は前述の放熱器33の冷却水として使用される。貯溜タンク52に流入した水(被処理水)はパイプ55を通ってCF電解処理装置53に入り、前記実施例で詳述したように無機物及び有機物が除去処理され、貯溜タンク52内に戻り、当該貯溜タンク52内に貯えられる。
そして、貯溜タンク52内に貯えられた被処理水は、必要に応じて当該貯溜タンク52の取出口から取り出され、前記実施例の如くミネラル添加処理手段7にてミネラル添加されて、美味しい水に調整される。
このように、本実施例の水供給装置Tを用いることで、前記実施例同様に空気中から水分を回収し、除去手段5により無機物及び有機物を除去して飲用可能な水を造ることができるようになる。
特に、本実施例の水供給装置Tは、前記各実施例の水供給装置に比べて大型であり、多量の水を処理することが可能である。また、当該水供給装置Tを夜間電力を使用して運転するものとすれば、使用コストの低減を図ることも可能である。
また、貯溜タンク52内に所定の満水位以上の水が溜まった場合、外部に排水することができるオーバーフロー口57を形成すれば、電解処理装置53を連続運転して、常に水を作り続けることができる。そして、貯溜タンク52内から溢れる水は、当該オーバーフロー口57から排出することができる。これにより、常に新鮮な水を貯溜タンク52内に貯めることができるようになる。
尚、本実施例の除去手段5は、53をCF電解処理装置として当該CF電解処理装置53にて被処理水中に含有される無機物及び有機物が除去処理されるものとしたが、これに限らず、貯溜タンク52内にて無機物及び有機物が除去処理される構成であっても差し支えない。
更に、上記実施例の蒸発器36の下側に位置し、蒸発器36表面からの水滴を受けるドレンパン39に、例えば、電解析出モジュールを取り付けるものとすれば、当該ドレンパン39における細菌の繁殖やスケールの析出する不都合を未然に防ぐことが可能となる。
次に、図9を用いて本発明のもう一つの他の実施例の水供給装置Uについて説明する。図9はこの実施例の水供給装置Uの内部構成図である。尚、本実施例において上記各実施例と同一の符号が付されたものは同様の機能、又は、効果を奏するものであるため説明を省略する。本実施例の水供給装置Uは、ポンプ160により地下から汲み上げられた水(地下水)を被処理水として、当該地下水を処理する装置である。
当該水供給装置Uは、上記地下水を導入するための開口を有する略直方体状の箱体100内に収容されたものであり、氷生成手段95、処理手段5及びミネラル添加処理手段7から成る。上記氷生成手段95は、水を凍結させた後、生成された氷を融解するためのものである。本実施例では当該氷生成手段95にて地下水を凍結させて、生成された氷を融解して得られた水を被処理水として後段の除去手段5(無機物除去処理手段及び有機物除去処理手段)にて処理するものとする。
即ち、氷生成手段95は、地下水を除去手段5にて処理する前に当該地下水に含まれる塵埃やスケールなどの不純物をある程度取り除くためにもうけられたものであり、これを被処理水として除去手段5にて処理することで、除去手段5における円滑な除去処理が可能となる。
当該氷生成手段95は、水(地下から汲み上げられた地下水)を貯える水タンク70と、この水タンク70内に貯えられた水中に浸漬された冷凍サイクル30の蒸発器36等から構成される。冷凍サイクル30は上記実施例2に記載の冷凍サイクルと類似しているため、本実施例では上記実施例3と異なる構成のみ説明して、類似、或いは同様な構成については説明を省略する。
即ち、上記実施例2では、放熱器33は、水冷及び空冷を切換可能に構成された熱交換器とし、係る空冷では、蒸発器36にて冷却された空気により冷媒を冷却するものとしたが、本実施例の放熱器33は空冷方式の熱交換器であり、送風機33Fが運転されると、箱体100の外部から直接放熱器33に空気が送風されて、当該放熱器33を通過した後、箱体100の外部に吐出されるよう構成されている。また、蒸発器36は水タンク70内に設けられ、当該水タンク70に貯溜された水から吸熱する水冷式の熱交換器である。更に、本実施例の圧縮機31の出口側に接続された配管は放熱器33の入口に接続されている。
水タンク70の下部には当該水タンク70内の水を排水するための排水口72と被処理水を後述する貯水タンク80に流すための取出口73が形成され、各排水口72及び取出口73はそれぞれ図示しない弁にて開閉可能に閉塞されている。更に、水タンク70には、貯水タンク80内に貯溜された被処理水を当該水タンク70内に戻すための取入口75も形成され、当該取入口75には一端が貯水タンク80内の被処理水中に浸漬された配管77が挿入接続され、当該配管77の他端が水タンク70内にて開口している。また、配管77の途中部には貯水タンク80から被処理水を汲み上げて、水タンク70内に戻すための再精製用のポンプ78が配設されている。
また、水タンク70には、当該水タンク70内に貯えられた水の水位を検出し、水タンク70内に所定量の被処理水が貯えられると、ポンプ160、78の運転を停止して、当該水タンク70内への水の供給を停止する給水検出スイッチ90と、水タンク70内の被処理水が凍結したことを検出するための水位検出スイッチ92を備える。本実施例の当該水位検出スイッチ92は、水タンク70内の給水検出スイッチ90より僅かに上方に設置された接触式のスイッチであり、前記給水検出スイッチ90にて水タンク70内に所定量の被処理水が貯えられ、且つ、当該水タンク70内に貯留された被処理水が凍結する以前は、水タンク70内の水面は当該水位検出スイッチ92に接触しない(OFFの状態)。
そして、水タンク70内の水が凍結すると氷の表面が当該水位検出スイッチ92に接触してONされるよう構成されている。即ち、当該水位検出スイッチ92は水の状態変化に伴う体積変化により、ON/OFF可能に構成されている。
尚、後述する動作説明で詳述するが、上記水位検出しスイッチ92がONされると、冷凍サイクル30の除霜運転が実行されると共に、前記排水口72の弁も開放されることとなる。
一方、前述した貯水タンク80は、前記氷生成手段95にて少なくとも1回以上精製処理された水(被処理水)を貯えるためのタンクであり、貯水タンク80には前記配管77が接続され、一端が当該貯水タンク80内に貯えられた被処理水内で開口している。また、貯水タンク80には配管82が接続され、当該配管82には貯水タンク80内の被処理水を除去手段5に流すためのポンプ84が設けられている。尚、除去手段5の構成については前記実施例2のCF電解処理装置を用いるものとし、ここでは説明を省略する。
以上の構成で本実施例の水供給装置Uの動作を説明する。尚、通常の運転時には、前記実施例同様にホットガス配管38の電磁弁38Vは全閉されているものとする。また、運転開始時には排水口72及び取出口73の各弁は共に閉じられているものとする。水供給装置Uの運転が開始されると、先ず、ポンプ160が運転され、水(地下水)が汲み上げられて、水タンク70内に供給される。そして、前述した給水水位スイッチ90が所定の満水位を検出すると、ポンプ160の運転が停止され、水タンク70への給水が停止する。
次に、冷凍サイクル30の圧縮機31及び送風機33Fが起動する。これにより、冷媒は圧縮機30にて圧縮されて高温高圧の冷媒ガスとなり、圧縮機30から吐出されて、放熱器33に流入する。当該放熱器33にて冷媒は前記送風機33Fにより送風された空気と熱交換して放熱した後、受液器34を経て膨張弁35に至る。当該膨張弁35にて減圧された冷媒は、蒸発器36に流入する。そして、蒸発器36に流入した冷媒は水タンク70内の水から吸熱して蒸発する。
その後、蒸発器36を出た冷媒は受液器37を経て圧縮機31に吸い込まれるサイクルを繰り返す。このようなサイクルを繰り返すと、水タンク70内の水は冷却され、凍結温度(約±0℃)に達すると、徐々に凍結する。このとき、水タンク70内の水は蒸発器36の周りから徐々に周囲に広がって行くように緩慢に凍結して行く。このとき、蒸発器36から最も離れた位置となる水タンク70の側面、即ち、氷の表面が最後に凍ることとなる。このように水を緩慢に凍結させることで、氷の中心部付近の不純物濃度は最も低くなり、周囲に行くほど不純物濃度が高くなって、氷の表面の不純物濃度は最も高くなる。
一方、当該水タンク70内の水の凍結により、氷の表面が前記水位検出スイッチ92に接触する(ON)。これにより、蒸発器36の除霜運転が開始される。除霜運転時には前記送風機33Fの運転が停止されると共に、ホットガス配管38の電磁弁38Vが開放される。更に、水タンク70の下部に設けられた排出口72の弁が開放される。
これにより、圧縮機31にて圧縮された冷媒は高温高圧の状態のまま蒸発器36に流入する。係る高温冷媒により、水タンク70内の氷は表面から徐々に溶け始めて、排水口72から外部に排出されていく。このとき、溶け始めの水は不純物が多量に溶け込んだ不純物濃度の最も高い凍り表面の水であるため、これを排水口72から外部に排出することで、水の不純物濃度を低下することができる。
そして、除霜運転を開始してから、例えば、予め設定された所定時間経過すると、排水口72の弁が閉じられて、当該排水口72からの水の排出が停止する。同時に、取出口73の弁が開放される。これにより、融解した水は貯溜タンク80内に貯えられていく。このように、氷の表面の最も不純物濃度の高い水を排水口72から外部に排出することで、貯溜タンク80内に不純物濃度の低下した水を溜めることができる。
その後、除霜運転が終了すると、取出口73の弁が閉じられて、ポンプ160が運転されて、地下水が水タンク70に供給され、上述した運転を繰り返す。
一方、ポンプ84の運転が開始されると、貯溜タンク80内に貯えられた上記水(被処理水)が配管82からポンプ84に吸い込まれ、処理手段5内に吐出される。そして、当該処理手段5内にて前記各実施例で詳述したように無機物及び有機物が除去処理される。そして、貯溜タンク80内に貯えられた被処理水は、必要に応じて当該貯溜タンク80の取出口から取り出され、ミネラル添加処理手段7にてミネラル添加されて、美味しい水に調整される。
他方、氷生成手段95にて処理されたにも拘わらず、貯溜タンク80内に貯えられた被処理水中の不純物濃度が未だ高い場合には、当該貯溜タンク80内の被処理水を再び氷生成手段95に戻して、再度氷を生成した後、融解して不純物濃度の高い水を排水口72から排出すれば、貯溜タンク80内に貯えられる不純物濃度を更に低下して、除去手段5において、より円滑な除去処理を行うことが可能となる。
尚、上記各実施例の水供給装置は無機物及び有機物が除去された被処理水を飲用用途に使用するものとしたが、これに限らず、本発明の水供給装置にて排水を処理するものとしても構わない。
本発明の一実施例の水供給装置の概略構成図である(実施例1)。 本発明の一実施例の水供給装置の模式図である。 図1のミネラル添加処理手段の説明図である。 本実施例の各処理モードにおける被処理水の流れを示すフローチャートである。 ミネラル添加処理手段によるミネラル分の添加制御動作を示す図である。 本発明の他の実施例の水供給装置の概略構成図である(実施例2)。 本実施例の各処理モードにおける被処理水の流れを示すフローチャートである。 本発明のもう1つの他の実施例の水供給装置の内部構成図である(実施例3)。 本発明の更にもう1つの他の実施例の水供給装置の内部構成図である(実施例4)。 本実施例の水供給装置の制御手段のメモリに書き込まれたミネラル水のミネラル成分比率に関するデータと導電率を示す図である。
符号の説明
S、Sa、T、U 水供給装置
X 本体
SWM1、SWM2、SWM3、SWM4 選択スイッチ
SWT1、SWT2、SWT3、SWT4、SWT5 処理機能選択スイッチ
1 水分回収手段
2 無機物除去処理手段
3 有機物除去処理手段
7 ミネラル添加処理手段
8 貯留タンク(貯留手段)
9A、9B 取出口
10 吸湿剤
11、30 水タンク

Claims (16)

  1. 被処理水にミネラル成分を添加して供給する水供給装置であって、
    一種以上のミネラル成分を有して前記被処理水に当該ミネラル成分を添加するミネラル添加処理手段と、
    一種以上のミネラル水のミネラル成分に関するデータを有し、選択された前記ミネラル水に応じて前記ミネラル添加処理手段によるミネラル成分の添加を制御する制御手段とを備えたことを特徴とする水供給装置。
  2. 前記制御手段は前記ミネラル添加処理手段により、前記ミネラル成分の添加に伴う沈殿の発生を回避可能な所定の順序、及び/又は、箇所にて前記ミネラル成分の添加を行うことを特徴とする請求項1に記載の水供給装置。
  3. 前記制御手段は、前記被処理水の導電率に基づいて前記ミネラル添加処理手段によるミネラル成分の添加を制御することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の水供給装置。
  4. 前記ミネラル添加処理手段の前段において、前記被処理水に含有される無機物を除去処理する無機物除去処理手段と前記被処理水に含有される有機物を除去処理する有機物除去処理手段とを備えたことを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れかに記載の水供給装置。
  5. 前記制御手段は、前記ミネラル添加処理手段、又は、前記無機物除去処理手段、又は、前記有機物除去処理手段が前記被処理水に対して処理機能を奏するか否かをそれぞれ選択する選択手段を備えることを特徴とする請求項4に記載の水供給装置。
  6. 前記被処理水が前記無機物除去処理手段、前記有機物除去処理手段及び前記ミネラル添加処理手段を順次流れる構成とすると共に、
    前記選択手段は、前記各処理手段をそれぞれバイパスして前記被処理水を流すバイパス回路と、前記被処理水を前記処理手段に流すか前記バイパス回路に流すかをそれぞれ制御する流路制御手段とを備えることを特徴とする請求項5に記載の水供給装置。
  7. 前記無機物除去処理手段は、前記被処理水に含有される陽イオン、及び/又は、スケール成分を除去処理する手段から構成されると共に、
    前記有機物除去処理手段は、前記被処理水を殺菌、若しくは、除菌処理する手段から構成されることを特徴とする請求項4乃至請求項6の何れかに記載の水供給装置。
  8. 前記無機物除去処理手段は、炭素繊維を用いて電解する手段、吸着剤、逆浸透膜を用いる手段のうちの何れか一つ、若しくは、全てから構成されると共に、
    前記有機物除去処理手段は、炭素繊維を用いて前記有機物を吸着除去する手段、濾過膜を用いる手段のうちの何れか一つ、若しくは、双方から構成されることを特徴とする請求項7に記載の水供給装置。
  9. 前記被処理水に対して前記無機物除去処理手段及び前記ミネラル添加処理手段を機能させない状態で、前記有機物除去処理手段の前記炭素繊維を用いて前記有機物を吸着除去する手段、又は、前記濾過膜を用いる手段の何れか一方を択一的に機能させる処理モードを有することを特徴とする請求項8に記載の水供給装置。
  10. 前記被処理水に対して前記有機物除去処理手段を機能させずに前記無機物除去処理手段及び前記ミネラル添加処理手段を機能させる処理モードを有することを特徴とする請求項4乃至請求項9の何れかに記載の水供給装置。
  11. 何れか若しくは全ての前記処理手段が処理機能を奏し、又は、全ての前記処理手段が処理機能を奏すること無く得られた前記被処理水を貯留する貯留手段と、該貯留手段に貯留された前記被処理水を、当該貯留手段と前記有機物除去処理手段との間で循環させるための循環回路とを備えたことを特徴とする請求項4乃至請求項10の何れかに記載の水供給装置。
  12. 前記貯留手段は、前記無機物除去処理手段及び有機物除去処理手段と、前記ミネラル添加処理手段との間に介設されていることを特徴とする請求項11に記載の水供給装置。
  13. 前記循環回路に前記被処理水を流すと共に、前記有機物除去処理手段の前記炭素繊維を用いて前記有機物を吸着除去する手段、又は、前記濾過膜を用いる手段の何れか一方を択一的に機能させる処理モードを有することを特徴とする請求項11又は請求項12に記載の水供給装置。
  14. 空気中に含まれる水分を回収する水分回収手段を備え、該水分回収手段にて回収された水を前記被処理水とすることを特徴とする請求項1乃至請求項13の何れかに記載の水供給装置。
  15. 前記水分回収手段は、圧縮機、放熱器、減圧装置及び蒸発器から構成される冷凍サイクルの前記蒸発器、又は、水分を吸着し且つ放出可能な吸湿剤により構成されることを特徴とする請求項14に記載の水供給装置。
  16. 水を凍結させる氷生成手段を備え、該氷生成手段にて生成された氷を融解して得られる水を前記被処理水とすることを特徴とする請求項1乃至請求項14の何れかに記載の水供給装置。
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