JP2008086596A - ミシンの糸切断装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】糸を円滑に捕捉し切断する
【解決手段】制御部100は、切断制御手段として、糸捕捉体駆動用ステッピングモータ64を駆動することでリンク体72,73及び作動体67を介して糸捕捉体61を移動して下糸Tを捕捉した後、ミシンモータ5を駆動することで糸切りカム65及び作動体67を介して糸捕捉体61を移動して下糸Tを切断する処理を実行する。糸切り開始スイッチである糸切りボタン80の押下が検出されると、CPU101が主軸位置検出センサ18の検出信号を読み込んで下軸2が所定の回転角度(例えば、針棒が下停止する際の下軸角度)に位置する際に、制御部100により上述した動作処理が行われるようになっている。
【選択図】図2

Description

本発明は、ミシンの糸切断装置に関し、特に、糸捕捉手段と固定刃との協働により糸を切断するミシンの糸切断装置に関する。
従来から、縫いの終了時に縫い糸を切断するミシンの糸切断装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
かかる従来のミシンの糸切断装置は、ミシンベッド内に配設され、ミシンモータに連動する下軸から動力を得て進退移動を行う糸捕捉体610を備えており、この糸捕捉体610の進退移動における後退移動の際に該糸捕捉体610の先端に設けられた糸捕捉部で縫い糸Tを捕捉した後、該糸捕捉体610と固定刃との協働により縫い糸Tを切断するようになっている(図10(a)参照)。
また、近年では糸捕捉体610の駆動源をステッピングモータとすることにより、該糸捕捉610を低速で駆動するミシンの糸切断装置も開発されている。
特許第3106472号公報
しかしながら、上記特許文献1に開示される従来のミシンの糸切断装置によれば、ミシンモータとして採用されるサーボモータの低速回転には限界があり、かかる低速領域での制御が困難であるため糸捕捉体610の動作速度を十分に低速とすることは困難である。このため、ボビン320から繰り出される下糸Tを捕捉する際に勢い良く下糸Tが引かれることでボビン320が回転過剰(図10(b)参照)となり、下糸Tが余分に繰り出される引き出し過剰が生じるという問題がある。ここで、ばね等の付勢力によりボビン320の回転を抑制することが考えられるが、例えば、太さや硬さの異なる種々の縫い糸で縫製を行うミシンにあっては、その付勢力を適切に調節することが困難である。その結果、当該付勢力が強すぎる場合には切断された下糸Tがボビン320内で食い込み、次回縫製の際に引き出しにくくなるという問題が生じる。
また、糸捕捉手段をステッピングモータで駆動する構成の場合、低速回転や角度制御には好適であるが、例えば、太糸の切断に要する十分なトルクを確保するためには大型で高価なステッピングモータが必要とされ、該ステッピングモータの出力トルクが十分でない場合には太糸等を切断する際に切断不良を生じるという問題があった。
本発明は、糸を円滑に捕捉して切断するミシンの糸切断装置を提供することをその目的とする。
上記課題を解決するため、請求項1記載の発明は、糸捕捉部を有し、ボビンから繰り出される下糸の当該下糸経路を通って進退移動を行うことにより前記糸捕捉部で捕捉した下糸を固定刃との協働により切断する糸捕捉手段と、前記糸捕捉手段に動力を伝達する第一動力伝達手段と、ミシンモータにより回転される下軸に設けられ、前記第一動力伝達手段を介して前記糸捕捉手段に移動力を伝達するカム部材と、前記糸捕捉手段を駆動するためのステッピングモータと、前記ステッピングモータから前記第一動力伝達手段を介して前記糸捕捉手段に移動力を伝達する第二動力伝達手段と、を備え、前記第一動力伝達手段は、前後移動して糸捕捉手段を進退させると共に前記カム部材に係合する従節を備えた移動体を有し、前記カム部材は、下軸により回転を行う回転カムであり、回転角度に応じて前記従節の前後移動を許容する許容部と前記従節を後退移動させる当接部とを備え、前記ステッピングモータを駆動することで前記第二動力伝達手段を介して前記糸捕捉手段を移動して下糸を捕捉した後、前記ミシンモータを駆動することで前記カム部材を介して前記糸捕捉手段を移動して下糸を切断する切断制御手段と、を備えることを特徴とするミシンの糸切断装置である。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記カム部材は、前記許容部として該カム部材の周面に前記下軸のスラスト方向に沿って形成された直線溝部と、前記当接部として該直線溝部の略中央部から該カム部材におけるスラスト方向の一端にかけて該カム部材の周面に沿って形成された螺旋溝部とを有することを特徴とする。
請求項1記載の発明によれば、切断制御手段により、移動体の従節がカム部材たる回転カムの許容部と係合する際にステッピングモータが駆動されることで、第二動力伝達手段を介して糸捕捉手段が進退移動を行い下糸が捕捉される。つまり、下糸を捕捉する際の糸捕捉手段の駆動源をステッピングモータとすることで、糸捕捉手段を低速で移動することができる。これにより、ボビンから下糸が過剰に引き出される引き出し過剰を防止することができる。また、切断制御手段により、下糸が捕捉された後、移動体の従節が回転カムの当接部と係合する際にミシンモータが駆動されることで、該回転カムを介して糸捕捉手段が後退移動を行い下糸が切断される。つまり、下糸を切断する際の糸捕捉手段の駆動源をミシンモータとすることで、ステッピングモータを駆動源として糸を切断する場合に比べて切断する力を強力にすることができる。従って、使用される糸の種類(例えば、太さや硬さ等)を考慮することなく糸切りを実行することができ、糸切り不良を防止することができる。
すなわち、請求項1記載の発明によれば、下糸の引き出し過剰と糸切り不良とを何れも防止しつつ円滑に下糸を捕捉し切断することができる。
請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の発明と同様の効果を得ることができる他、特に、切断制御手段により、移動体の従節が許容部としての直線溝部と係合する際にステッピングモータが駆動されることで、第二動力伝達手段を介して糸捕捉手段が進退移動を行い下糸が捕捉される。また、切断制御手段により、移動体の従節が当接部としての螺旋溝部と係合する際にミシンモータが駆動されることで、回転カムを介して糸捕捉手段が後退移動を行い下糸が切断される。
(ミシンの全体構成)
以下、図1〜図9を参照しながら本発明を実施するための最良の形態について詳しく説明する。但し、以下に述べる実施形態には、本発明を実施するために技術的に好ましい種々の限定が付されているが、発明の範囲を以下の実施形態及び図示例に限定するものではない。また、本実施形態においては、各図中に示したXYZ軸を基準にしてミシン1(後述する)の各部の方向を定めるものとする。ミシン1を水平面に設置した状態において、Z軸方向は鉛直方向となる上下方向を示し、Y軸方向はアーム部11の長手方向と一致する左右方向を示し、X軸方向は水平且つY軸方向に直交する前後方向を示す。
図1は本発明の実施形態であるミシンの糸切断装置(糸切り機構60)を搭載するミシン1の全体構成を示す概略斜視図である。
ミシン1は、所定の布送り方向に沿う正逆方向について任意の送りピッチで布送りを行いつつ、布送り方向に直交する方向に針振りを行うことを可能とし、一針ごとに被縫製物に対して任意の位置に針落ちを行うことで任意の模様縫いを行う家庭用ミシンである。
かかるミシン1は、図1に示すように、ミシンの糸切断装置たる糸切り機構60を内蔵するミシンフレーム10と、ミシンフレーム10内に設けられ、縫い針21を上下に駆動する針駆動機構と、この針駆動機構と協働して縫い目を形成する釜機構30と、縫い針21の上下動の駆動源となるミシンモータ5と、ミシンモータ5の回転量を検出するエンコーダ6と、縫い糸Tを切断する糸切り機構60と、糸切り機構60を作動する糸切り開始スイッチとなる糸切りボタン80と、主軸の一周における定位置(例えば上位置)を検出する主軸位置検出センサ19と、ミシンモータ5の動作制御を行う制御部100と、を備えている。以下、各部を詳しく説明する。なお、ミシン1は、針振りの駆動源となる針棒揺動用ステッピングモータと、布送りの駆動源となる送り歯駆動用ステッピングモータと、縫い対象として選択された模様を表示する液晶パネルである選択模様表示器92と、ミシンの縫い動作の起動と停止を入力する起動停止スイッチ16と、縫い対象としての模様選択を行う模様選択スイッチ17と、運針の速度を設定する速度設定手段としての速度設定ボリューム18とを備えているが、これらは従来周知のものと同様の構成であるため、本実施形態では詳述しない。
(ミシンフレーム)
図1に示すように、ミシンフレーム10は、当該ミシンフレーム10の上部をなすアーム部11と、ミシンフレーム10の下部をなしアーム部11と平行に延設されたベッド部12と、アーム部11とベッド部12とを連結し、アーム部11及びベッド部12の長手方向と直交する上下方向(Z軸方向)に立設される縦胴部13とから構成されており、その外形が正面視にて略コ字状に成形されている。
アーム部11内には主軸としての上軸(図示略)が回転自在に設けられており、この上軸にはミシンモータ5(図3参照)が連結されている。ベッド部12内には下軸2が回転自在に設けられており、この下軸2は図示しないプーリ及びベルトを介して上軸と連結されている。そして、ミシンモータ5により上軸が回転されると、該上軸と同期して下軸2が回転される。この下軸2は、上軸に対して一対一の回転数(回転速度)で回転される。つまり、上軸の回転角度と下軸の回転角度が互いに対応するようになっている。
(針駆動機構)
図示しない針駆動機構は、アーム部11の先端内部において上軸の先端に固定された回転錘(図示略)と、回転錘の偏心部に回転自在に連結されたクランクロッド(図示略)と、クランクロッドの下端に連結された針棒と、針棒の下端に支持された縫い針21とを備えている。そして、ミシンモータ5の駆動により上軸が回転すると、回転錘及びクランクロッドを介して針棒に上下動が伝達され、縫い針21が往復上下動を行う。
(釜機構)
釜機構30は、ベッド部12内の先端側に配置されており、Z軸方向に沿って垂直に設けられた図示しない釜軸を中心に回転する水平釜31を備えている。
水平釜31は、図示しない釜軸ギヤを介して下軸2により回転される外釜31aと、外釜31aの内側に配設された回転しない内釜31bとを備えている。外釜31aは、下軸2及び上軸の二倍の速度(回転数)で回転され、その外周に設けられた剣先で縫い針21が上昇する際にベッド部12内に形成される上糸ループを捕捉する。内釜31bの内部には、下糸Tが巻かれたボビン32が交換且つ回転自在に装備される。
また、水平釜31は、その上部が解放されており、ボビン32から繰り出される下糸Tが当該下糸Tの下糸経路に沿って供給され、上糸と交絡されることで縫い目が形成されるようになっている。
(糸切り機構)
ここで、図2に基づき本実施形態たるミシンの糸切断装置たる糸切り機構60について、詳しく説明する。
図2に示すように、糸切り機構60は、糸捕捉手段として断面コ字形の糸捕捉体61を備えており、この糸捕捉体61の先端部には前記コ字形の上下平行面から一方向に突出した二股状の糸捕捉部61aが設けられている。この糸捕捉部61aは、前記糸捕捉体61が長手方向に往復移動するとき、ボビン32(図4参照)から繰り出される下糸Tの当該下糸経路を通って進退移動を行うことにより下糸Tを捕捉して、前記二股状の糸捕捉部61aの間に固定配置した固定刃63に下糸Tを移動することで、固定刃63とにより切断するものである。さらに糸切り機構60は、前記糸捕捉体61の基端部が固定されて動力を伝達する第一動力伝達手段としての作動体67と、糸捕捉体61を前記進退移動の前進方向に付勢する付勢手段としてのばね69と、ミシンモータ5により回転される下軸2に設けられ、作動体67を介して糸捕捉体61に移動力を伝達するカム部材としての糸切りカム65と、糸捕捉体61を駆動するためのステッピングモータである糸捕捉体駆動用ステッピングモータ64と、糸捕捉体駆動用ステッピングモータ64から作動体67を介して糸捕捉体61に移動力を伝達する第二動力伝達手段70と、を備えている。
上記糸捕捉体61は、その基端部がピン66により後述する作動体67の外周に固定されている。この糸捕捉体61は、ミシンベッド12内で固定された固定刃63に対してY軸方向に沿って進退移動自在に設けられている。
作動体67は、そのスラスト方向がY軸方向に沿って配設された略円筒状の移動体であり、該作動体67の外周にはY軸方向に沿って糸捕捉体61が固定されている。ここで、本実施形態では、糸捕捉体61と作動体67とを連結するピン66の一部(以下、凸部66aとする)が作動体67の内周側に突設されている。
凸部66aは、後述する糸切りカム65の原節である直線溝部65aや螺旋溝部65bに係合され、各溝部65a、65bに沿って案内される本実施形態の従節となっている。
かかる作動体67は、下軸2に固定された糸切りカム65(後述する)を内挿し、Y軸方向に沿って前後に移動可能となっている。また、作動体67にはばね69の一端が連結されており、このばね69が糸捕捉体61を前進方向に移動する方向に向けて常時付勢している。すなわち、作動体67の凸部66aは、糸切りカム65の原節(螺旋溝部65b)に当接される方向に向けて常時付勢されている。
糸切りカム65は、下軸2に固定されており、その外周には下軸2のスラスト方向に沿う直線状の溝部(以下、直線溝部65a)と、直線溝部65aの長手方向における略中央部から該糸切りカム65のスラスト方向の一端にかけて該糸切りカムの周面に沿って形成された螺旋状の溝部(以下、螺旋溝部65b)とを備えている。
直線溝部65aは、該直線溝部65a内に凸部66aが係合した際に、糸捕捉体61を最後退位置(待機位置P1)から最前進位置P2(図9(b)参照)まで移動することを可能としている。
螺旋溝部65bは、上述した従節としての作動体67の凸部61aと係合した際に、該螺旋溝部65bに沿って凸部61aを後退移動させて糸捕捉体61の進退移動方向における後方側となる糸切りカム65の端面まで案内することにより、糸捕捉体61をその進退移動における最後退位置すなわち待機位置P1(図4参照)に配置する。つまり、螺旋溝部65bは、本実施形態における糸切りカム65の原節として機能する。
糸捕捉体駆動用ステッピングモータ64は、ミシンベッド12内の後部側に配置されている。かかる糸捕捉体駆動用ステッピングモータ64は、図2に示すように、その出力軸に取り付けられたギヤ(ピニオン)を介して、後述する第二動力伝手段70と連結されている。
第二動力伝達手段70は、リンク体72,73を備えている。
リンク体72の長手方向の一端には、ばね69の一端が連結されており、リンク体の他端にはリンク体73の一端が回動自在に連結されている。また、リンク体72の長手方向の略中央部は、ミシンベッド12内に固定された支軸71により回動自在に支持されている。
リンク体73は、ミシンベッド12内において該ミシンベッド12の長手方向(Y軸方向)に沿って延在されており、該リンク体73の他端には該リンク体73の他端部に形成されたラックと糸捕捉体駆動用ステッピングモータ64が連結されている。
そして、糸捕捉体駆動用ステッピングモータ64を駆動することで、リンク72、73を介して作動体67が前後に移動され、その結果、糸捕捉体61を進退移動することができるようになっている。なお、糸捕捉体61の進退移動量に対応する糸捕捉体駆動用ステッピングモータ64の駆動量は、様々な進退移動量に対応するパルス数が予め試験的に求められ後述する制御部100の記憶部であるROM102に記憶されている。
(ミシンの制御系)
次に、図3に基づきミシン1の制御系について詳しく説明する。
図3は、本発明たるミシン1の電気的構成を示す制御ブロック図である。図3に示すように、制御部100は、後述する各種の制御及び処理を行うための各種プログラムと各種の模様縫いを行うための縫製データその他各種設定データを記憶するROM102と、ROM102内の各種のプログラムを実行するCPU101と、各種のプログラムの実行に際して作業領域となるRAM103と、CPU101,ROM102及びRAM103とバスを介して接続された入力インターフェース104及び出力インターフェース105と、ミシンモータ5への電源供給により駆動を行うスイッチング駆動回路106と、針棒揺動用ステッピングモータ90への電源供給により駆動を行う駆動回路107と、送り歯駆動用ステッピングモータ91への電源供給により駆動を行う駆動回路108と、糸捕捉体駆動用ステッピングモータ92への電源供給により駆動を行う駆動回路109とを備えている。
入力インターフェース104は、起動停止スイッチ16、模様選択スイッチ17、速度設定ボリューム18、エンコーダ6及び主軸位置検出センサ19からの入力信号をCPU101に伝達し、出力インターフェース105は、駆動回路106、107、108及び選択模様表示器92に対してCPU101の指令に従い所定の制御を行う。
エンコーダ6は、ミシンモータ5の回転軸に取り付けた図示しない円盤と光学センサによって構成されている。円盤には円周に沿って等間隔にスリットが開けられており、光学センサは円盤を挟んで配置された光源と受光素子とを備えている。そして、図示しない上軸が1回転すると光源からの光の透過と遮断との繰り返しにより受光素子からパルス信号が発生する。このエンコーダ6では、上軸一回転につき光学センサが180パルスを発生するように設計されている。エンコーダ6が出力するパルス信号は、入力インターフェース104のパルスカウンタに入力される。
そして、本実施形態における制御部100は、糸捕捉体駆動用ステッピングモータ64を駆動することで第二動力伝達手段70のリンク体72,73を介して糸捕捉体61を移動して下糸Tを捕捉した後、ミシンモータ5を駆動することで糸切りカム65を介して糸捕捉体61を移動して下糸Tを切断する本実施形態の切断制御手段として機能する。
すなわち、制御部100は、切断制御手段として、糸捕捉体駆動用ステッピングモータ64を駆動することでリンク体72,73及び作動体67を介して糸捕捉体61を移動して下糸Tを捕捉した後、ミシンモータ5を駆動することで糸切りカム65及び作動体67を介して糸捕捉体61を移動して下糸Tを切断する処理を実行する。本実施形態では、糸切り開始スイッチである糸切りボタン80の押下が検出されると、CPU101が主軸位置検出センサ18の検出信号を読み込んで下軸2が所定の回転角度(例えば、針棒が下停止する際の下軸角度)に位置する際に、制御部100により上述した動作処理が行われるようになっている。
(実施形態の動作説明)
次に、図4に示すフローチャート及び図5〜図9に基づき上記構成を備えるミシン1の動作説明を行う。
まず、縫製中は、図5に示すように、糸捕捉体駆動用ステッピングモータ64により、リンク73が矢印B方向に保持され、糸捕捉体61が最後退位置P1に配置された状態で待機している。このとき、凸部66aが糸切りカム65の一端と非係合となる位置に配置されるため、凸部66aと糸切りカム65とが相互に干渉することはなく、下軸2及び糸切りカム65は自由に回転することができる。
次に、縫製が終了すると、ミシンモータ5が停止し、縫い針21が下停止の状態で上軸及び下軸2が停止する。この状態で糸切りカム65は、図6に示すように、直線溝部65aが上方に配置されて停止することとなる。つまり、作動体67が移動された際に糸捕捉体61を最前進位置P2まで移動可能とする位置まで凸部66aの先端が移動できるスペースが確保された状態となる。なお、この段階で糸捕捉体61は、未だ待機位置P1に配置された状態である。
次に、糸切りボタン80が押下されると(ステップS1)、CPU101は、駆動回路109を介して糸捕捉体駆動用ステッピングモータ64を駆動し(ステップS2)、リンク体73を矢印A方向に移動する処理を実行する。すると、ばね69を介してリンク体72と連結されている作動体67の凸部66aが、直線溝部65aに沿って図6における右方向に移動され、糸捕捉体61が前進方向に移動される(ステップS3)。そして、図6に示すように、糸捕捉体61が最前進位置P2まで移動されると(ステップS4)、CPU101は、駆動回路109を介して糸捕捉体駆動用ステッピングモータ64を低速で逆方向に回転することで、リンク体73を矢印B方向に移動し、糸捕捉体61を低速で後退させる処理を実行する(ステップS5)。これにより、糸捕捉体61が低速で後退移動を行い、糸捕捉部61aで下糸Tが捕捉される(ステップS6)と共に、ボビン32からは下糸Tがゆっくりと引き出される。そして、図7に示すように、作動体67が螺旋溝部65bの一端が位置する直線溝部65aの中間位置まで後退すると(ステップS7)、CPU101は、駆動回路109を介して糸捕捉体駆動用ステッピングモータ64を停止すると共に(ステップS8)、駆動回路106を介してミシンモータ5を駆動する処理を実行する(ステップS9)。
ミシンモータ5が駆動されると、図8及び図9に示すように、下軸2及び糸切りカム65が回転し、該下軸2に連結された水平釜30(外釜31a)が回転される(ステップS10)。
ここで、上述したように、水平釜30(外釜31a)は下軸2の回転数に対して二倍の回転数で回転されるため、下軸2が半回転すなわち180°程回転すると、水平釜30(外釜31a)はほぼ360°すなわち一回転することとなる。つまり、下軸2及び糸切りカム65が半回転する間に外釜31aを通過した上糸が、図9に示すように、上糸用の糸捕捉部に捕捉される(ステップS11)。また、図9に示すように、糸切りカム65が回転すると、糸切りカム65の螺旋溝部65bを原節として従節たる凸部66aが螺旋溝部65bに沿って図9における左方向に移動される。これに伴い、糸捕捉体61がさらに後退方向に移動され(ステップS12)、当該糸捕捉体61と固定刃63との協働により上糸及び下糸Tが切断される(ステップS13)。
そして、下軸2及び糸切りカム65が180°回転すると、従節たる凸部66aが螺旋溝部65bから外れる。その後、CPU101は、駆動回路109を介して糸捕捉体駆動用ステッピングモータ64を逆方向(戻り方向)に原点位置まで駆動する処理を実行する(ステップS14)。これにより、リンク体73が初期位置まで矢印B方向に移動されるため、凸部66aが糸切りカム65の端部から離れて初期位置すなわち待機位置P1まで移動され(ステップS15)糸切り処理が終了する。
(実施形態の効果)
以上のように、本実施形態たるミシン1によれば、切断制御手段としての制御部100により、移動体61の従節であるピン66(凸部66a)がカム部材(回転カム)たる糸切りカム65の許容部である直線溝部65aと係合する際に糸捕捉体駆動用ステッピングモータ64が駆動されることで、リンク体72,73を介して糸捕捉体61が進退移動を行い下糸Tを補足することができる。つまり、下糸Tを捕捉する際の糸捕捉体61の駆動源を糸捕捉体駆動用ステッピングモータ64とすることで、糸捕捉体61を低速で移動することができる。これにより、ボビン32から下糸Tが過剰に引き出される引き出し過剰を防止することができる。
また、制御部100により、下糸Tが捕捉された後、移動体67の従節である凸部66aが糸切りカム65の当接部である螺旋溝部65と係合する際にミシンモータ5が駆動されることで、該糸切りカム65を介して糸捕捉体61が後退移動を行い下糸Tを切断することができる。つまり、下糸Tを切断する際の糸捕捉体61の駆動源をミシンモータ5とすることで、糸捕捉体駆動用ステッピングモータ64を駆動源として下糸Tを切断する場合に比べて切断する力を強力にすることができる。従って、使用される糸の種類(例えば、太さや硬さ等)を考慮することなく糸切りを実行することができ、糸切り不良を防止することができる。
すなわち、下糸Tの引き出し過剰と糸切り不良とを何れも防止しつつ円滑に下糸Tを捕捉し切断することができるものである。
(その他)
なお、本実施形態では、糸切りボタン80の押下に伴う糸切り信号の入力に応じて糸捕捉体駆動用ステッピングモータ64が駆動される構成としているが、例えば、下軸2が所定の回転角度に位置することを検出する検出手段すなわちセンサを設け、該センサからの検出信号に応じて制御部100が糸捕捉体駆動用ステッピングモータ64を駆動するように制御することとしてもよい。
また、制御部100は、予め設定された縫製データに基づき縫製を終了した際に、糸捕捉体駆動用ステッピングモータ64及びミシンモータ5を駆動することで上記糸切り動作を順次実行することとしてもよい。
本発明におけるミシンの外観を示す概略斜視図である。 本発明たるミシンの糸切断装置の構成を示す分解斜視図である。 本発明におけるミシンの電気的構成を示す配置を示す制御ブロック図である。 本発明たるミシンの糸切断装置の動作を示すフローチャートである。 本発明たるミシンの糸切断装置の動作説明図である。 本発明たるミシンの糸切断装置の動作説明図である。 本発明たるミシンの糸切断装置の動作説明図である。 本発明たるミシンの糸切断装置の動作説明図である。 本発明たるミシンの糸切断装置の動作説明図である。 従来のミシンの糸切断装置における糸捕捉動作を示す模式図である。(a)は捕捉前、(b)は捕捉後を示す。
符号の説明
1 ミシン
2 下軸
5 ミシンモータ
10 ミシンフレーム
11 アーム部
12 ベッド部
13 縦胴部
21 縫い針
30 釜機構
31 水平釜
32 ボビン
50 第二動力伝達手段
60 糸切り機構(ミシンの糸切断装置)
61 糸捕捉体(糸捕捉手段)
62 捕捉部材(糸捕捉部)
63 固定刃
64 糸捕捉体駆動用ステッピングモータ(ステッピングモータ)
65 糸切りカム(カム部材,回転カム)
65a 直線溝部(許容部)
65b 螺旋溝部(当接部)
66 ピン(従節)
67 作動体(第一動力伝達手段,移動体)
70 第二動力伝達手段
71,72 リンク体
80 糸切りボタン(糸切り開始スイッチ)
100 制御部
101 CPU
102 ROM
103 RAM
T 下糸
P1 最後退位置(待機位置)
P2 最前進位置

Claims (2)

  1. 糸捕捉部を有し、ボビンから繰り出される下糸の当該下糸経路を通って進退移動を行うことにより前記糸捕捉部で捕捉した下糸を固定刃に当接させて切断する糸捕捉手段と、
    前記糸捕捉手段に動力を伝達する第一動力伝達手段と、
    ミシンモータにより回転される下軸に設けられ、前記第一動力伝達手段を介して前記糸捕捉手段に移動力を伝達するカム部材と、
    前記糸捕捉手段を駆動するためのステッピングモータと、
    前記ステッピングモータから前記第一動力伝達手段を介して前記糸捕捉手段に移動力を伝達する第二動力伝達手段と、を備え、
    前記第一動力伝達手段は、前後移動して糸捕捉手段を進退させると共に前記カム部材に係合する従節を備えた移動体を有し、
    前記カム部材は、下軸により回転を行う回転カムであり、回転角度に応じて前記従節の前後移動を許容する許容部と前記従節を後退移動させる当接部とを備え、
    前記ステッピングモータを駆動することで前記第二動力伝達手段を介して前記糸捕捉手段を移動して下糸を捕捉した後、前記ミシンモータを駆動することで前記カム部材を介して前記糸捕捉手段を移動して下糸を切断する切断制御手段と、を備えることを特徴とするミシンの糸切断装置。
  2. 前記カム部材は、前記許容部として該カム部材の周面に前記下軸のスラスト方向に沿って形成された直線溝部と、前記当接部として該直線溝部の略中央部から該カム部材におけるスラスト方向の一端にかけて該カム部材の周面に沿って形成された螺旋溝部とを有することを特徴とする請求項1記載のミシンの糸切断装置。
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