JP2008086394A - スプリンクラーヘッドカバー - Google Patents

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Tetsuo Kikuchi
哲郎 菊池
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Senju Sprinkler Co Ltd
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Senju Sprinkler Co Ltd
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Abstract

【課題】 天井面またはスプリンクラーヘッドに設置されるハウジング、ハウジングに低融点合金によって接合されるカバープレート、低融点合金が溶融した際にハウジングとカバープレートとを引き離す付勢手段から構成され、該付勢手段が非火災においては低融点合金の剥離を防止可能なスプリンクラーヘッドカバーを提供する。
【解決手段】 付勢手段4は半径方向に収縮・拡大可能であり、カバープレート2とハウジング1の接合部付近に配置され、低融点合金3が溶融した際には付勢力により接合部9の方向に変位される構成とした。
【選択図】 図1

Description

本発明は、消火用のスプリンクラーヘッドに設置されるスプリンクラーヘッドカバーに関するものである。
スプリンクラーヘッドは主に室内の天井に設けられており、ノズルが天井内の配管と接続され、ノズルを閉止する弁体が感熱作動部によって支持された構造をしている。感熱作動部には感熱体が組み込まれており、火災時に感熱体内の低融点合金が溶融することで感熱作動部が作動して弁体の支持が解除されてノズルが開き、配管内の消火水がノズルより放出される。
ノズルより放出された消火水は、ノズルの先に設置されたデフレクターに衝突して四方へ飛散され、消火を行うものである。
上記スプリンクラーヘッドに設置されるスプリンクラーヘッドカバーは、天井に設置されたスプリンクラーヘッドを覆い隠して室内の美観を向上させたり、スプリンクラーヘッドを外力から保護する役目を有するものである(例えば、特許文献1参照。)。
特許文献1に記載されているスプリンクラーヘッドカバーは、取り付け体、バネ材、蓋部材および低融点合金から構成され、天井面に固定設置された取り付け体に、皿バネ状のバネ材を介して蓋部材が低融点合金によって接合されている。火災の熱によって低融点合金が溶融するとバネ材により取り付け体と蓋部材の分離が促され、すみやかに蓋部材を落下させることができる。蓋部材の落下により蓋部材内のスプリンクラーヘッドに熱気流が直接届くのでスプリンクラーヘッドが遅滞なく作動されて火災の延焼を防ぐことが可能となる。
実公平7−37638号公報
上記のスプリンクラーヘッドカバーには、火災時に蓋部材を速やかに落下させるためにバネ材が設置されている。しかしながらバネ材の力が強すぎたり、低融点合金の接合不良等で強度が不足していると、非火災時において低融点合金と蓋部材が剥離して、蓋部材が落下してしまうおそれがある。
そこで本発明では、上記問題に鑑み、低融点合金の溶融時にカバープレートの落下を促す付勢手段において、非火災には低融点合金の剥離を防止可能なスプリンクラーヘッドカバーを提供することを目的としている。
上記の目的を達成するために、請求項1記載の発明は、天井面またはスプリンクラーヘッドに設置されるハウジング、ハウジングに低融点合金によって接合されるカバープレート、低融点合金が溶融した際にハウジングとカバープレートとを引き離す付勢手段から構成されるスプリンクラーヘッドカバーにおいて、付勢手段は半径方向に収縮・拡大可能であるスプリンクラーヘッドカバーである。
請求項2記載の発明は、前記付勢手段がカバープレートとハウジングの接合部付近に配置され、低融点合金が溶融した際には付勢力により接合部の方向に変位される請求項1記載のスプリンクラーヘッドカバーである。
請求項3記載の発明は、前記付勢手段が熱により半径方向に変形される請求項1記載のスプリンクラーヘッドカバーである。
請求項4記載の発明は、前記スプリンクラーヘッドカバーにおいて、付勢手段の係止手段を設けた請求項1記載のスプリンクラーヘッドカバーである。
請求項1記載の発明によれば、半径方向に収縮・拡大可能な付勢手段を用いたことにより、従来品の皿バネように低融点合金の接合面に対して垂直に力が作用される構造とは異なり、低融点合金の側面から力が作用されるものとなる。従って接合面に対して垂直方向のみに力が作用される構造と比較して、垂直に作用する力が低減され低融点合金の剥離を防止できる。
請求項2記載の発明によれば、低融点合金が溶融した際、付勢手段が接合部の方向に変位して、カバープレートと接合部の間に介入することで溶融状態の低融点合金を引き離すことが可能となる。
請求項3記載の発明によれば、付勢手段が熱により半径方向に拡大することで、通常においては低融点合金に付勢手段の力を作用させることなく火災時の熱により低融点合金に付勢力を作用させることが可能となる。
請求項4記載の発明によれば、付勢手段の係止手段を設けたことでハウジングとカバープレートとの間に設置された付勢手段の設置位置が自らの付勢力によって空回りすることや位置ずれの発生を防止できる。
付勢手段の形状はリング、切欠きを有するリングまたは円弧状バネ、トーションバネ等、荷重を解除すると半径方向に収縮または広がるものが好ましく、低融点合金が溶融した状態において、確実にハウジングとカバープレートが引き離されるために、接合面に介入する付勢手段を用いることが好ましい。
付勢手段の材料としては、通常のバネ材を用いる他に超弾性を有する素材や、所定温度に達すると変形する材料を用いることも可能である。付勢手段は接合部の外側に設置してもよいし、内側に設置してもよい。いずれにせよ低融点合金の方向に付勢力が作用するように設けられる。
以下、この発明の実施例を図1から図5を参照して説明する。図1は本発明のスプリンクラーヘッドカバーの断面図、図2はカバープレートの平面図、図3は図2の他の実施形態、図4はカバープレートの接合部の1箇所が外れた状態の断面図、図5はスプリンクラーヘッドが作動した状態の断面図である。
図1に示す本発明のスプリンクラーヘッドカバーは、ハウジング1、カバープレート2、低融点合金3、弾発体4から構成される。
ハウジング1は円筒形状をしており、内周部がスプリンクラーヘッドHの外周部に係止されている。ハウジング1には天井5に穿設されたスプリンクラーヘッドHの設置穴6を塞ぐための鍔部7が形成されている。鍔部7より下方には複数の脚8が斜め下方に向かって突設され、脚8の先端は水平となるよう屈曲されており、カバープレートとの接合部9が形成される。
カバープレート2は、円盤形状をしており、周縁が立ち上げられて縁10が形成されている。カバープレート2の表面、つまり室内側から見える面は天井の色と同じ色で塗装されるのが好ましい。スプリンクラーヘッドH側の裏面は、前述のハウジング1の接合部9に低融点合金3によって接合される。
カバープレート2の裏面には、弾発体4の位置ズレを防止する突起11が形成されている。
低融点合金3は、ハウジング1の接合部9とカバープレート2の裏面を接合するものである。低融点合金の溶融温度は、スプリンクラーヘッドHの作動温度よりも低いものを用いることで、火災時には先にカバープレート2が落下し、続いてスプリンクラーヘッドHが作動することができる。
弾発体4は、前述の付勢手段であり、円弧状で中間部に穴12が穿設された弾発体4が設置されている。図2はカバープレート2の平面図であり、ハウジング1の接合部9の接触部9Aが二点鎖線で図示されている。弾発体4は、穴12が前述の突起11と嵌合された状態であり、端部がハウジング1の脚8または低融点合金3に接触されており、低融点合金3に対して水平方向に付勢されている。さらに、脚8は低融点合金3の方向に向かって斜めに形成されており、脚8によって弾発体4がカバープレート2側に付勢されるようにしている。図2に示す弾発体4は収縮された状態であり、自由状態においては点線で示す形状となる。
弾発体4の形状としては、この他にハウジング1の接合部9の数や位置に対応させて、図3(a)に示す歯車型や同図(b)に示すようなプロペラ状でもよい。図3において、点線で示す形状は荷重を解除した際の形状である。また、弾発体4が自らのバネ性によってカバープレート2の内部で変位しないように、ハウジング1またはカバープレート2に弾発体4の係止手段11Aを設けてもよい。
さらに弾発体4は、図2、3においては接合部9の内側に設置されているが、接合部9の外側に設置することも可能である。その際弾発体の付勢方向は接合部9に向かって付勢されるものとする。
また、弾発体4の材質としては、バネ材の他に超弾性材料や、熱によって変形する材料を用いることも可能である。
続いて、本発明のスプリンクラーヘッドカバーの作動について説明する。
上記構造のスプリンクラーヘッドカバーは、スプリンクラーヘッドHの外周部に固定設置され、室内からは天井5からカバープレート2のみが露出した状態にある。火災が発生すると、カバープレート2が火災の熱を吸収し、該熱によってハウジング1との接合手段である低融点合金3が溶融される。
このとき、スプリンクラーヘッドHが設置されている位置に対して、火災が発生した方向に一番近いハウジング1の脚8の低融点合金3が溶融される。
低融点合金3が溶融すると、弾発体4が低融点合金3の方向に変位して、カバープレート2と接合部9との間に介入し、ハウジング1とカバープレート2を引き離す。続いて火災の熱により他の箇所の低融点合金3も溶融されカバープレート2が落下する。
カバープレート2の落下によって、ハウジング1内部のスプリンクラーヘッドHに火災の熱がダイレクトに伝わりスプリンクラーヘッドHが火災の熱によって作動し、消火水を散布することで火災を消火に至らしめる。
本発明のスプリンクラーヘッドカバーの断面図 カバープレートの平面図 図2の他の実施形態 カバープレートの接合部の1箇所が外れた状態の断面図 スプリンクラーヘッドが作動した状態の断面図
符号の説明
1 ハウジング
2 カバープレート
3 低融点合金
4 弾発体
5 天井
8 脚
9 接合部
11 突起
12 穴

Claims (4)

  1. 天井面またはスプリンクラーヘッドに設置されるハウジング、ハウジングに低融点合金によって接合されるカバープレート、低融点合金が溶融した際にハウジングとカバープレートとを引き離す付勢手段から構成されるスプリンクラーヘッドカバーにおいて、付勢手段は半径方向に収縮・拡大可能であることを特徴とするスプリンクラーヘッドカバー。
  2. 前記付勢手段は、カバープレートとハウジングの接合部付近に配置され、低融点合金が溶融した際には付勢力により接合部の方向に変位されることを特徴とする請求項1記載のスプリンクラーヘッドカバー。
  3. 前記付勢手段は、熱により半径方向に変形されることを特徴とする請求項1記載のスプリンクラーヘッドカバー。
  4. 前記スプリンクラーヘッドカバーにおいて、付勢手段の係止手段を設けたことを特徴とする請求項1記載のスプリンクラーヘッドカバー。

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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