JP2008085952A - プリアンブル検出装置および無線受信機 - Google Patents

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Abstract

【課題】OFDM方式の無線通信システムにおいて、プリアンブル検出装置の回路規模を削減すること。フェージング環境下でも安定してプリアンブルシンボルを検出すること。
【解決手段】復調部31により、検出パターンに応じて入力信号を復調し、N間隔抜き出し部32、N倍アップサンプル部33および低域通過フィルタ34により、伝送路の推定処理を行う。共役信号生成部35により、伝送路応答の複素共役信号を生成し、乗算器36により、複素共役信号を復調後の信号と掛け合わせて位相補償を行う。実数部抽出部37および総和部38により、乗算結果から実数部を抽出して総和を求める。これを、すべての検出パターンについて行い、最大値保存部39により、総和が最大となる検出パターンを選択する。閾値判定部40により、総和の最大値と閾値を比較し、その検出パターンに応じたプリアンブルシンボルの受信の有無を判定する。
【選択図】図1

Description

この発明は、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)方式を用いた無線通信におけるプリアンブル検出装置および無線受信機に関する。
従来より、携帯電話や無線LAN(Local Area Network)の通信システムでは、OFDM方式が用いられている。OFDM方式では、一般に、基地局等の送信側がプリアンブルシンボルと呼ばれる信号期間に規定の信号を送信する。受信側の端末は、その規定の信号を検出することによって、無線電波の存在を確認する。また、受信側の端末は、プリアンブルシンボルから伝送路の特性を取得したり、周波数誤差の検出を行うことがある。さらに、規定の信号を複数種類用いることによって、送信側から受信側にパラメータを伝達することがある。基地局から送信されるプリアンブルシンボルには114通りのデータ列があるので、受信側の端末は、114通りのパラメータを取得することができる。
プリアンブルシンボルは、通常、送受信単位であるパケットやフレームの先頭に位置する。図8は、IEEE802.16−OFDMA(Orthogonal Frequency Division Multiple Access)方式におけるプリアンブルシンボルの挿入位置を示す説明図である。図8に示すように、フレーム1は、ダウンリンクサブフレーム11とアップリンクサブフレーム12から構成されている。各フレーム1において、プリアンブルシンボル13は、ダウンリンクサブフレーム11の先頭に位置している。
従来、プリアンブルシンボルの検出には、マッチトフィルタやスライディング相関器などの時間領域におけるフィルタリングによる検出を行うのが一般的である(例えば、特許文献1参照。)。図9は、従来のマッチトフィルタを用いたプリアンブル検出装置の構成を示すブロック図である。図9に示すように、マッチトフィルタを用いたプリアンブル検出装置2は、一般に、複数の検出器21a,21b,21c,21mを有する。
各検出器21a,21b,21c,21mは、n個のレジスタ22a,22b,22nにより構成される遅延回路と、各レジスタ22a,22b,22nのタップ出力にそれぞれ係数をかけるn個の乗算器23a,23b,23nと、各乗算器23a,23b,23nからの出力を足し合わせる加算器24を有する。マッチトフィルタでは、入力信号が係数と一致したときに加算器24から出力される検出信号が極大になるような係数をフィルタに与えて動作させる。また、同時に検出したいパターン数分の検出器21a,21b,21c,21mを並列に動作させる。
特開2005−318512号公報(段落[0004]、図2)
しかしながら、上述したようなフィルタ型の検出器を用いた装置では、次のような問題点がある。プリアンブルシンボルにおいて、各サブキャリア信号を変調するための擬似乱数ビットは、直流成分を軸に共役対象となっていない。そのため、プリアンブルシンボルの時間波形は、複素信号となる。この信号をフィルタ型の検出器により検出する場合には、複素係数のフィルタが必要である。一般的に、複素係数のフィルタは、実数型のフィルタと比較して、約3〜4倍の乗算器を必要とするため、回路規模が大きくなるという問題点がある。
また、一般的に、OFDM方式のシンボル長は、シングルキャリアのシンボル長よりも長い傾向にあり、数千サンプルになることがある。数千サンプルの信号をフィルタ型の検出器により検出するためには、数千のタップ数が必要であるため、回路規模が大きくなるという問題点がある。さらに、マルチパス等の伝送路によるフェージングを受けると、受信信号にひずみが生じるため、フィルタ型の検出器ではその検出精度が低下するという問題点がある。特に、強い反射派や遅延時間の大きな反射波が存在する場合には、著しく検出精度が低下してしまう。
この発明は、上述した従来技術による問題点を解消するため、OFDM方式を用いた無線通信において、回路規模を削減できるプリアンブル検出装置を提供することを目的とする。また、この発明は、OFDM方式を用いた無線通信において、フェージング環境下でも安定してプリアンブルシンボルを検出できるプリアンブル検出装置を提供することを目的とする。さらに、この発明は、そのようなプリアンブル検出装置を備えた無線受信機を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するため、本発明にかかるプリアンブル検出装置および無線受信機は、復調手段により、検出するプリアンブルパターンに応じて入力信号を復調し、N間隔抜き出し手段により、その復調された信号列からN間隔で信号を抜き出す。N倍アップサンプル手段により、その抜き出された信号間に[N−1]個の0を挿入してN倍にアップサンプリングし、フィルタ手段により、アップサンプリングされた信号からエイリアス信号を除去することによって、伝送路の推定処理を行う。共役信号生成手段により、フィルタ手段を通過した信号の周波数に対応する伝送路応答の複素共役信号を生成する。
乗算器により、その複素共役信号を、検出するプリアンブルパターンに応じて復調された信号列と掛け合わせることによって、伝送路応答のパワーで重み付けされた位相回転のみが補償されたサブキャリア信号を得る。実数部抽出手段により、その乗算結果から実数部を取り出す。総和手段により、すべてのサブキャリア信号について、サブキャリア信号ごとに抽出される実数部の値を加算し、総和を求める。これを、すべての検出パターンについて行い、各検出パターンに対応する実数部の値の総和を最大値保存手段に保存し、相互に比較して、実数部の値の総和が最大となる検出パターンを選択する。閾値判定手段により、その選択した検出パターンの総和の値が閾値以上であれば、その検出パターンに応じたプリアンブルシンボルを受信したと判定し、総和の値が閾値に達していなければ、プリアンブルシンボルを受信していないと判定する。
この発明によれば、すべての検出パターンについて、同じ回路でプリアンブルパターンの検出処理を行うことができるので、プリアンブル検出装置の回路規模を削減できる。また、伝送路応答のパワーで重み付けされた位相回転のみが補償されたサブキャリア信号の実数部の値の総和を求めるので、フェージング環境下でも安定してプリアンブルシンボルを検出できる。
本発明にかかるプリアンブル検出装置および無線受信機によれば、プリアンブル検出装置の回路規模を削減できるという効果と、フェージング環境下でも安定してプリアンブルシンボルを検出できるという効果を奏する。
以下に添付図面を参照して、この発明にかかるプリアンブル検出装置および無線受信機の好適な実施の形態を詳細に説明する。
(プリアンブル検出装置の構成)
まず、この発明の実施の形態にかかるプリアンブル検出装置の構成について説明する。図1は、この発明の実施の形態にかかるプリアンブル検出装置の構成を示すブロック図である。図1に示すように、プリアンブル検出装置3は、復調部31、N間隔抜き出し部32、N倍アップサンプル部33、低域通過フィルタ34、共役信号生成部35、乗算器36、実数部抽出部37、総和部38、最大値保存部39および閾値判定部40を備えている。
復調部31への入力信号は、サブキャリア信号列である。このサブキャリア信号列は、プリアンブル検出装置3の前段において、OFDMシンボルを高速フーリエ変換(FFT)した結果をパラレル/シリアル(P/S)変換して周波数順に出力したものである。プリアンブルシンボルの各サブキャリア信号は、送信側において規定の信号により変調されている。
復調部31は、入力信号を検出パターンに応じて復調し、規定信号による変調成分を除去する。ここで、検出パターンとは、検出しようとしているプリアンブルパターンのことである。従って、プリアンブルパターンが1つである場合には、そのパターンが検出パターンとして復調部31に与えられる。プリアンブルパターンが複数存在する場合には、検出対象となるすべてのプリアンブルパターンが検出パターンとして順次、復調部31に与えられる。一般的には、プリアンブルシンボルの各サブキャリア信号は、擬似乱数ビットによってBPSK(Binary Phase Shift Keying)変調されている。その場合には、復調部31は、入力信号に対して擬似乱数ビットに応じた符号の反転を行うことによって、入力信号を復調する。
N間隔抜き出し部32は、復調部31から出力される信号列からN間隔で信号を抜き出す。Nは、任意の自然数である。ただし、伝送路の特性によって、Nの値の適正値は異なる。N倍アップサンプル部33は、N間隔抜き出し部32から出力される信号間に[N−1]個の0を挿入することによってN倍のアップサンプリングを行う。
低域通過フィルタ34は、N倍アップサンプル部33から出力される信号から、N倍アップサンプル部33による0の挿入により生じるエイリアス信号を除去する。ここで、低域通過フィルタ34は、エイリアス信号を除去するため、ナイキスト周波数の1/N以下を通過させる通過帯域特性を有する。なお、伝送路の特性によっては、低域通過フィルタ34の通過帯域を、ナイキスト周波数の1/N以下の通過帯域よりも狭くしてもよい。そうすれば、雑音成分をより多く除去することができるので、推定精度を向上させることができる。N間隔抜き出し部32、N倍アップサンプル部33および低域通過フィルタ34により、伝送路推定処理が行われる。
共役信号生成部35は、低域通過フィルタ34を通過する信号に対して、その周波数に対応する伝送路応答の複素共役信号を生成する。乗算器36は、復調部31から出力される信号列と、共役信号生成部35から出力される共役信号を掛け合わせる。これによって、伝送路推定処理により得られた伝送路応答を用いて、復調後の信号の位相補償が行われる。これにより得られる信号は、伝送路応答のパワーで重み付けされた位相回転のみが補償されたサブキャリア信号である。これについては、後述する。なお、復調後の信号のすべてを用いて位相補償を行ってもよいし、復調後の信号の一部に対してのみ位相補償を行ってもよい。
実数部抽出部37は、乗算器36から出力される信号の実数部を取り出す。取り出された実数部は、そのサブキャリア信号の一致度を示す。これについては、後述する。総和部38は、すべてのサブキャリア信号について、サブキャリア信号ごとに実数部抽出部37から出力される信号を加算して、総和を求める。その総和は、検出パターンごとに求められ、検出パターンの一致度、すなわち確からしさを示す。最大値保存部39は、すべての検出パターンについて、検出パターンごとに総和部38から出力される確からしさとそのときのパターンを保存する。そして、最大値保存部39は、すべての検出パターンについて確からしさが求まったら、最も確からしさの値が大きいものを検出パターンの候補として選択する。
閾値判定部40は、最大値保存部39により選択されて出力される確からしさの最大値を、予め設定されている閾値と比較する。閾値判定部40は、確からしさの最大値が閾値以上であれば、その検出パターンに応じたプリアンブルシンボルを受信したと判定する。そして、そのプリアンブルシンボルのパターンによってパラメータが取得される。一方、閾値判定部40は、確からしさの最大値が閾値に達しなければ、プリアンブルシンボルを受信していないと判定する。なお、プリアンブルシンボルのパターンが1つである場合には、最大値保存部39が不要であり、総和部38から出力される確からしさの値と閾値を比較してプリアンブルシンボルの受信の有無を判定する。この場合には、パラメータの取得を行わない。
(一致検出の仕組み)
次に、上述したプリアンブル検出装置3における一致検出の仕組みについて説明する。図2は、この発明の実施の形態にかかるプリアンブル検出装置において伝送路による信号の歪みが存在しない理想的な状態におけるビット反転処理前の信号列を示す説明図である。図3および図4には、それぞれ、理想的な状態において検出パターンが一致する場合および一致しない場合のビット反転処理後の信号列を示す説明図である。
図3に示すように、プリアンブルパターンが一致する場合には、入力サブキャリア信号列のビット反転が打ち消され、すべて+1の極性の信号となる。一方、図4に示すように、プリアンブルパターンが一致しない場合には、異なるビット列による反転がサブキャリア信号に対して加わるため、サブキャリア信号の極性は、+1に揃わずに、ランダムなままとなる。従って、すべてのサブキャリア信号に対してこの信号の実数部を取り出してその総和をとると、その値は、プリアンブルパターンが一致するときに最大となる。
実際には、伝送路は理想的な状態ではなく、マルチパス等の伝送路によるフェージングの影響を受ける。図5は、この発明の実施の形態にかかるプリアンブル検出装置においてフェージング環境下における信号点を示す説明図である。図6は、この発明の実施の形態にかかるプリアンブル検出装置においてフェージング環境下における位相回転補償後の信号点を示す説明図である。一般的に、フェージング環境下では、サブキャリア信号には、その周波数に応じた伝送路応答の複素ゲインがかかる。従って、図5に示すように、プリアンブルパターンが一致する場合、復調部31での検出パターンによるビット反転処理後のサブキャリア信号は、複素平面上の回転と振幅の変動を受ける。
上述したように、実施の形態では、伝送路推定処理を行うことによって伝送路応答の複素ゲインが推定される。図6に示すように、この推定された複素共役信号をサブキャリア信号に掛け合わせることによって、サブキャリア信号の位相については、伝送路応答の複素ゲインの逆方向の回転がかかるので、位相方向の歪みが相殺される。プリアンブルパターンが一致する場合には、位相回転補償後の信号点は、すべて、実軸上のプラスの部分に集中する。
一方、プリアンブルパターンが一致しない場合には、上述した理想伝送路の場合と同様に、位相回転補償後の信号点もその極性がランダムのままであるため、図6に示す各信号点の実数部の総和をとると、互いに打ち消しあってしまい、値が小さくなる。従って、フェージング環境下においても、位相回転補償を行った信号の実数部を取り出してその総和をとると、その値は、プリアンブルパターンが一致するときに最大となる。
また、サブキャリア信号の振幅については、サブキャリア信号に伝送路応答の複素ゲインの共役を掛け合わせることによって、実際の伝送路による複素ゲインの振幅と伝送路推定値の複素ゲインの振幅が掛け合わされるので、位相回転補償後のサブキャリア信号は、伝送路パワーが掛け合わされた信号となる。従って、サブキャリア信号の実数部の値は、伝送路パワーが強いと大きな値となり、一方、伝送路パワーが弱いと小さな値になるので、伝送路パワーに応じて重みづけされた信頼度となる。
(無線受信機の構成)
次に、この発明の実施の形態にかかる無線受信機の構成について説明する。図7は、この発明の実施の形態にかかる無線受信機の構成を示すブロック図である。図7に示すように、無線受信機5は、アンテナ51、チューナ52、アナログ/デジタル(AD)変換器53、サイクリックプレフィックス(CP)除去部54、高速フーリエ変換(FFT)演算部55、パラレル/シリアル(P/S)変換部56、伝送路補償部57、フレーム構成部58、デマップ部59、誤り訂正部60およびプリアンブル検出部61を備えている。
プリアンブル検出部61は、上述したプリアンブル検出装置3からなる。プリアンブル検出部61を除いた構成は、従来のOFDM方式の無線受信機と同様である。アンテナ51を介してチューナ52により受信され、選択された信号は、アナログ/デジタル変換器53によりデジタル信号に変換され、サイクリックプレフィックス除去部54によりサイクリックプレフィックスを除去され、高速フーリエ変換演算部55により離散フーリエ変換され、パラレル/シリアル変換部56によりシリアル信号に変換されて周波数順に出力される。
パラレル/シリアル変換部56から出力されるサブキャリア信号列は、伝送路補償部57とプリアンブル検出部61に入力される。プリアンブル検出部61からは、プリアンブルパターンの検出結果が出力される。また、伝送路補償部57、フレーム構成部58、デマップ部59および誤り訂正部60を経て、MAC信号が出力される。
(プリアンブル検出装置および無線受信機の動作)
次に、プリアンブル検出装置および無線受信機の動作について説明する。アンテナ51およびチューナ52により受信されたOFDMシンボルは、アナログ/デジタル変換器53およびサイクリックプレフィックス除去部54を経て、高速フーリエ変換演算部55により離散フーリエ変換され、パラレル/シリアル変換部56によりシリアル信号に変換されて周波数順に出力される。パラレル/シリアル変換部56の出力信号は、プリアンブル検出部61に入力される。
プリアンブル検出部61に入力されたサブキャリア信号列は、復調部31によりプリアンブルの検出パターンに応じて復調される。復調部31により復調された信号列は、N間隔抜き出し部32に渡され、そこでN間隔で信号が抜き出される。N間隔抜き出し部32により抜き出された信号は、N倍アップサンプル部33に渡され、そこで信号間に[N−1]個の0が挿入される。すなわち、N倍アップサンプル部33に入力した信号がN倍にアップサンプリングされる。
N倍アップサンプル部33によりアップサンプリングされた信号は、低域通過フィルタ34に渡され、そこを通過する際に0の挿入により生じるエイリアス信号を除去される。低域通過フィルタ34を通過した信号は、共役信号生成部35に渡され、そこでその周波数に対応する伝送路応答の複素共役信号が生成される。共役信号生成部35により生成された複素共役信号は、乗算器36により、復調部31により復調された信号列と掛け合わされる。それによって、伝送路応答のパワーで重み付けされた位相回転のみが補償されたサブキャリア信号が得られる。
乗算器36から出力されたサブキャリア信号は、実数部抽出部37に渡され、そこでその信号の実数部が取り出される。すべてのサブキャリア信号について、サブキャリア信号ごとに実数部抽出部37により抽出された実数部の値は、総和部38により加算され、総和が求められる。総和部38により各検出パターンごとに求められた総和の値とその総和に対応する検出パターンは、最大値保存部39に保存される。そして、最大値保存部39により、総和の値が最大となる検出パターンがプリアンブルパターンの候補として選択される。
そして、最大値保存部39により候補として選択された検出パターンの総和の最大値は、閾値判定部40により閾値と比較される。総和の最大値が閾値以上であれば、その検出パターンに応じたプリアンブルシンボルを受信したと判定される。一方、総和の最大値が閾値に達していなければ、その検出パターンに応じたプリアンブルシンボルを受信していないと判定される。また、パラレル/シリアル変換部56の出力信号は、伝送路補償部57に入力され、フレーム構成部58、デマップ部59および誤り訂正部60を介して、MACデータとして出力される。
以上説明したように、実施の形態によれば、すべての検出パターンについて、同一のプリアンブル検出装置3でプリアンブルパターンの検出処理を行うことができるので、プリアンブル検出装置3および無線受信機5の回路規模を削減できる。また、伝送路応答のパワーで重み付けされた位相回転のみが補償されたサブキャリア信号の実数部の値の総和を求めるので、フェージング環境下でも安定してプリアンブルシンボルを検出できる。なお、送信側で、サブキャリア信号がQAM(Quadrature Amplitude Modulation)変調されている場合も同様である。
以上のように、本発明にかかるプリアンブル検出装置および無線受信機は、OFDM方式を用いた無線受信機に有用であり、特に、携帯電話機や無線LANなど端末に適している。
この発明の実施の形態にかかるプリアンブル検出装置の構成を示すブロック図である。 この発明の実施の形態にかかるプリアンブル検出装置におけるビット反転処理前の信号列を示す説明図である。 この発明の実施の形態にかかるプリアンブル検出装置において検出パターンが一致する場合のビット反転処理後の信号列を示す説明図である。 この発明の実施の形態にかかるプリアンブル検出装置において検出パターンが一致しない場合のビット反転処理後の信号列を示す説明図である。 この発明の実施の形態にかかるプリアンブル検出装置においてフェージング環境下における信号点を示す説明図である。 この発明の実施の形態にかかるプリアンブル検出装置においてフェージング環境下における位相回転補償後の信号点を示す説明図である。 この発明の実施の形態にかかる無線受信機の構成を示すブロック図である。 OFDMA方式の無線通信におけるプリアンブルシンボルの挿入位置を示す説明図である。 従来のマッチトフィルタを用いたプリアンブル検出装置の構成を示すブロック図である。
符号の説明
3 プリアンブル検出装置
5 無線受信機
31 復調部
32 N間隔抜き出し部
33 N倍アップサンプル部
34 低域通過フィルタ
35 共役信号生成部
36 乗算器
37 実数部抽出部
38 総和部
39 最大値保存部
40 閾値判定部

Claims (5)

  1. 送信側で変調されたサブキャリア信号列からなる入力信号から、検出するプリアンブルパターンに応じて変調成分を除去する復調手段と、
    前記復調手段の出力信号列からN間隔で信号を抜き出すN間隔抜き出し手段と、
    前記N間隔抜き出し手段の出力信号間に[N−1]個の0を挿入するN倍アップサンプル手段と、
    前記N倍アップサンプル手段の出力信号からエイリアス信号を除去するフィルタと、
    前記フィルタの通過信号に対応する伝送路応答の複素共役信号を生成する共役信号生成手段と、
    前記復調手段の出力信号列と前記共役信号生成手段から出力される複素共役信号を掛け合わせる乗算器と、
    前記乗算器の出力信号の実数部を取り出す実数部抽出手段と、
    すべてのサブキャリア信号について、サブキャリア信号ごとに前記実数部抽出手段により抽出される実数部の値を加算する総和手段と、
    すべてのプリアンブルパターンについて、プリアンブルパターンごとに前記総和手段により得られる実数部の値の総和を比較し、総和が最大値となるプリアンブルパターンとその最大値を保持する最大値保存手段と、
    前記最大値保存手段に保持されている総和の最大値を閾値と比較する閾値判定手段と、
    を備えることを特徴とするプリアンブル検出装置。
  2. 送信側で変調されたサブキャリア信号列からなる入力信号から、検出するプリアンブルパターンに応じて変調成分を除去する復調手段と、
    前記復調手段の出力信号列からN間隔で信号を抜き出すN間隔抜き出し手段と、
    前記N間隔抜き出し手段の出力信号間に[N−1]個の0を挿入するN倍アップサンプル手段と、
    前記N倍アップサンプル手段の出力信号からエイリアス信号を除去するフィルタと、
    前記フィルタの通過信号に対応する伝送路応答の複素共役信号を生成する共役信号生成手段と、
    前記復調手段の出力信号列と前記共役信号生成手段から出力される複素共役信号を掛け合わせる乗算器と、
    前記乗算器の出力信号の実数部を取り出す実数部抽出手段と、
    すべてのサブキャリア信号について、サブキャリア信号ごとに前記実数部抽出手段により抽出される実数部の値を加算する総和手段と、
    前記総和手段により得られる実数部の値の総和を閾値と比較する閾値判定手段と、
    を備えることを特徴とするプリアンブル検出装置。
  3. 前記入力信号は、OFDMシンボルが離散フーリエ変換された後にシリアル信号に変換されて周波数順に出力されたサブキャリア信号列であることを特徴とする請求項1または2に記載のプリアンブル検出装置。
  4. 前記復調手段は、前記入力信号の符号を、検出するプリアンブルパターンに応じて反転することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載のプリアンブル検出装置。
  5. OFDMシンボルを離散フーリエ変換するフーリエ変換手段と、
    前記フーリエ変換手段の出力信号をシリアル信号に変換して周波数順に出力するパラレル/シリアル変換手段と、
    前記パラレル/シリアル変換手段の出力信号を入力信号とする請求項1〜4のいずれか一つに記載のプリアンブル検出装置と、
    を備えることを特徴とする無線受信機。
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