JP3797968B2 - Ofdm復調装置における周波数誤差検出装置および方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、OFDM伝送方式において、受信信号の周波数誤差を検出する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
<OFDM概略>
地上波デジタル放送において利用される伝送方式にOFDM(直交周波数分割多重;Orthogonal Frequency Division Multiplexing)方式が存在する。OFDMは、送信データを複数の搬送波に分割して送信するマルチキャリア伝送方式の1つであり、マルチパス伝送路の周波数選択性フェ−ジングに強い、各サブチャネルのスペクトルが密に配置でき、周波数利用効率が高い、などの利点がある。
【0003】
図6に示すように、日本の規格では、OFDM方式で変調されたシンボル信号は、情報信号や制御信号などを含む有効シンボルと、マルチパスの影響を低減させる目的で付加されるガードインターバルとから構成されている。ガードインターバルは各シンボル信号の先頭部分に設定されており、有効シンボルの末尾部分のコピーである。マルチパスによる反射波の遅延時間がガードインターバル期間Tg以内であれば、シンボル間干渉(ISI)の影響の無い完全な1シンボル分のデータを取り出すことができる。尚、通常、ガードインターバル期間Tgは、有効シンボル期間Tuの1/4,1/8,1/16,1/32の何れかに設定される。
【0004】
また、図7に示すように、日本の規格では、6MHz〜8MHzの帯域幅をもつシンボル信号50のスペクトラムを複数の階層L1,L2,L3に分割して伝送するという、所謂「階層伝送」が可能である。各階層は、更に、同期変調用もしくは差動変調用の単数または複数のセグメントS1,S2,…,S13から構成されている。また、階層単位またはセグメント単位で、QPSKやDQPSK、多値QAMなどの変調方式、もしくは誤り訂正符号化の符号化率を個別に指定できる。
【0005】
OFDM復調装置においては、この複数の階層L1,L2,L3の中から一部階層のみを部分的に抽出して受信(部分受信)する受信形態も行なわれる。そして、移動通信端末や携帯通信端末においては、階層L2、つまり、1セグメントのみを受信する形態がとられている。これにより、移動通信端末や携帯通信端末に搭載するOFDM復調装置の回路構成をコンパクト化するとともに、消費電力の低減を図るようにしているのである。
【0006】
<周波数誤差発生とその検出方法>
OFDM伝送方式によって送信された信号は、復調装置(受信装置)においてFFT変換されることによって復調される。しかし、受信信号に広帯域の周波数誤差(サブキャリア間隔を超える大きなずれ)が発生している場合には、FFT変換において各信号の周波数がシフトするため、正しいサブキャリアから信号を取り出すことができない。
【0007】
まず、広帯域周波数誤差について説明する。送信装置から送信された信号X(n)を数1式で示す。
【0008】
【数1】
【0009】
ただし、数1式において、kはサブキャリア番号、Nは全キャリア数である。この送信信号は、D/A変換されることにより数2式で示される信号X(t)となる。
【0010】
【数2】
【0011】
ただし、数2式において、Tはサンプリング間隔、f0はサブキャリア間隔(角周波数)であり、サブキャリア間隔f0は数3式で表される。
【0012】
【数3】
【0013】
数2式で示される送信信号が、伝送路において周波数誤差を受けると、数4式で表される信号Xr(t)となる。
【0014】
【数4】
【0015】
OFDM伝送における復調装置は、この周波数誤差の生じた信号を受信する。ここでΔfは周波数誤差である。数4式で示される受信信号Xr(t)は、A/D変換されることにより、数5式で示される信号Xr(n)となる。
【0016】
【数5】
【0017】
ここで、Δfを数6式で示されるように分解する。
【0018】
【数6】
【0019】
ここで、Kは整数であり広帯域の周波数誤差の大きさを示す値である。これに対して、Δf0/f0は、1より小さい小数であり、狭帯域の周波数誤差の大きさを示す値である。
【0020】
本発明では、広帯域の周波数誤差に着目するので、説明を簡単にするためにΔf=Kf0と仮定する。このように仮定することによって、受信信号Xr(n)は、数7式で表される。
【0021】
【数7】
【0022】
そして、数7式で表される受信信号Xr(n)をFFT変換することにより、変換域でKポイントのシフトが生じることとなる。このKポイントのシフトが広帯域の周波数誤差である。なお、整数Kで表される周波数誤差は、サブキャリア間隔f0を1としたときの相対的な値である。
【0023】
このように復調装置が受信する信号は広帯域周波数に誤差が生じているため、各サブキャリアから正しくデータを取り出すためには、周波数の誤差を検出するとともに周波数の誤差を補正する必要がある。そして、周波数誤差を検出するため、一般には、受信信号に埋め込まれたパイロット信号と復調装置があらかじめ保持しているパイロットパターンとの相関をとるという方法が行なわれる。
【0024】
ここで、ヨーロッパ規格のOFDMフォーマットでは、1シンボル中に挿入されるサブキャリア位置および振幅が固定のパイロット(CP:continuous pilot)が存在するため、相関をとることが容易である。しかし、日本規格のセグメント方式OFDMフォーマットは、1シンボルが13セグメントで構成され、さらに、セグメントは差動変調セグメントと同期変調セグメントの2種類で構成されており、セグメントの種類によってパイロットの配置が異なる。
【0025】
そこで、特願2001−320404においては、同一出願人により、挿入位置の固定したパイロットデータの存在しない日本規格のOFDMにおいて相関をとる方法が提案されている。
【0026】
この提案では、AC1信号とTMCC信号をパイロットとして利用することとしている。これらAC1信号とTMCC信号は、セグメントの構成に左右されることなく、常に同じキャリア位置に配置されるという特徴があるからである。ただ、AC1信号およびTMCC信号はDBPSK変調された信号のため、任意のシンボルにおいて、その値がわからない。しかし、DBPSK信号は正負の値をとる二値の実数信号であるため、自乗演算すれば正の実数になり、不確定性を解消することができる。そこで、受信信号を自乗演算した上で相関をとるという方法で相関処理を実現しているのである。以上のような方法により、セグメント方式の受信OFDM信号に対して周波数誤差を検出可能としていた。
【0027】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記方法により周波数誤差の検出を行なった場合にも、以下のような問題があった。
【0028】
<問題▲1▼−FFT窓ずれの問題−>
実際の受信処理においては、FFT窓がガードインターバル内にずれ込む場合がある。このような場合、受信信号に含まれるパイロットの位相が回転するため、受信側でパイロットパターンを用いて相関をとろうとしても、精度のよい相関をとることができないのである。
【0029】
ここで、OFDM復調装置において受信した信号X(n)をFFT変換することによって得られる信号x(n)を数8式のように表記する。
【0030】
【数8】
【0031】
次に、FFT窓がLポイントずれている場合を想定する。この場合、DFT演算の循環シフトの性質より、数9式のような関係が成立する。
【0032】
【数9】
【0033】
つまり、FFT窓がLポイントずれた状態で、FFT変換を行なった場合には、周波数誤差が生じていない(循環シフトしない)状態でFFT変換を行なった場合と比べて、算出されるOFDM復調信号に位相exp(-j2πnL/N)が付加されることになる。ここで、Lポイントとは、サブキャリア間隔f0を1ポイントとした場合の周波数誤差の相対的な値である。このため、受信信号X(n)に含まれているAC1信号やTMCC信号についても、回転が加わり、相関をとる妨げとなるのである。
【0034】
<問題▲2▼−ゼロフェーディングの問題−>
次に、D/Uの小さい静的マルチパス伝送路においては、深く長いフェーディングが発生するため、パイロットの振幅が極端に低下してしまい、やはり、精度のよい相関をとることができないという問題がある。
【0035】
図8は、軽微なフェーディングを受けた受信信号の振幅を示す図である。図中、横軸はサブキャリア番号、縦軸は正規化された振幅値を示している。これに対して、図9は、図8と同じ環境下で送信された信号がゼロフェーディングを受けた場合の受信信号の振幅を示す図である。ゼロフェーディングは、反射波の遅延時間が短く、反射波の振幅が直接波の振幅と変わらないようなマルチパス環境下で発生する。この場合、図で示したように、信号の振幅は激しく変動し、ゼロ近くに落ちることもある。図8で示した軽微なフェーディングを受けた受信信号と比べても、受信信号に大きなダメージがあることがわかる。
【0036】
<問題▲3▼−部分受信における問題−>
上述したように、OFDM信号の受信方法として、受信したセグメントの中からその一部のセグメント(たとえば1セグメント)を選択して処理する方法が存在する。この部分受信は、たとえば、PDAや携帯電話などのモバイル端末による受信処理などに利用される。
【0037】
この部分受信では、一部のセグメントのデータを受信する方式であるため、必然的に1シンボルの信号に含まれるパイロットの数が少ない。これは、AC1信号およびTMCC信号をパイロットとして利用する場合でも同様である。このため、ノイズの影響を受けた場合には、相関の精度が劣化するという問題点がある。そして、C/Nが低下した場合には、受信側で相関がとれないことになる。
【0038】
本発明の第1の目的は、FFT窓ずれによる影響を受けることなく、精度の高い周波数誤差を検出することである。
【0039】
本発明の第2の目的は、ゼロフェーディング環境下においても、精度の高い周波数誤差を検出することである。
【0040】
そして、本発明の第3の目的は、部分受信を行うOFDM復調装置においても、精度の高い周波数誤差を検出することである。
【0041】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、請求項1記載の発明は、セグメント方式のOFDM(直交周波数分割多重)伝送において周波数誤差を検出する装置であって、OFDM信号は、OFDM信号の1シンボルを構成するセグメントの配置に依存することなく、挿入されるサブキャリア位置が固定している制御信号を含んでおり、かつ、前記制御信号は、絶対値の等しい正負の2つの実数値をとる信号であって、a)前記制御信号の1シンボル内におけるサブキャリア位置を示すパイロットパターンを記憶する手段と、b)OFDM受信信号をFFT演算することによりOFDM復調信号を出力するFFT演算手段と、 d)前記OFDM復調信号の信号値を自乗演算する自乗演算手段と、e)前記自乗演算手段の出力信号と、前記パイロットパターンとの間で相関値を算出する相関手段と、を備え、前記相関手段による相関結果から周波数ずれを検出し、前記相関手段は、 e-2) 前記パイロットパターンを複数シンボル直列に接続したパターン信号と、同シンボル数直列に接続したOFDM復調信号との間で相関値を算出する手段、を含むことを特徴とする。
【0043】
請求項2記載の発明は、請求項1に記載のOFDM復調装置における周波数誤差検出装置において、さらに、c)前記自乗演算手段による自乗演算を実行する前に、前記OFDM復調信号をその振幅値で除算することにより、複素信号である情報信号および実数信号である前記制御信号の振幅を単位大きさの正規化信号として出力する手段、を備えることを特徴とする。
【0044】
請求項3記載の発明は、請求項1または請求項2に記載のOFDM復調装置における周波数誤差検出装置において、さらに、f)前記相関手段による相関値の演算を実行する前に、一のシンボル中のk番目(kは0〜N−1の整数;Nは1シンボル中のサブキャリア数)のサブキャリア位置のOFDM復調信号と、他のシンボル中の同じk番目のサブキャリア位置のOFDM復調信号との間で、共役複素乗算を行なう手段、を備えることを特徴とする。
【0045】
請求項4記載の発明は、請求項3に記載のOFDM復調装置における周波数誤差検出装置において、前記手段f)は、隣接2シンボル間で共役複素乗算を行なうことを特徴とする。
【0046】
請求項5記載の発明は、請求項1ないし請求項4のいずれかに記載のOFDM復調装置における周波数誤差検出装置において、前記OFDM復調装置は、1セグメント受信を行なう復調装置であり、前記FFT演算器から出力されるOFDM復調信号は、1セグメント分の信号であることを特徴とする。
【0047】
請求項6記載の発明は、請求項1ないし請求項5のいずれかに記載のOFDM復調装置における周波数誤差検出装置において、前記制御信号は、前記セグメント方式のOFDM伝送において送信されるAC1信号、を含むことを特徴とする。
【0048】
請求項7記載の発明は、請求項1ないし請求項6のいずれかに記載のOFDM復調装置における周波数誤差検出装置において、前記制御信号は、前記セグメント方式のOFDM伝送において送信されるTMCC信号、を含むことを特徴とする。
【0049】
請求項8記載の発明は、セグメント方式のOFDM(直交周波数分割多重)伝送において周波数誤差を検出する方法であって、OFDM信号は、OFDM信号の1シンボルを構成するセグメントの配置に依存することなく、挿入されるサブキャリア位置が固定している制御信号を含んでおり、かつ、前記制御信号は、絶対値の等しい正負の2つの実数値をとる信号であって、a)OFDM受信信号をFFT演算することによりOFDM復調信号を出力する工程と、c)前記OFDM復調信号の信号値を自乗演算する工程と、d)前記制御信号の1シンボル内におけるサブキャリア位置を示すパイロットパターンと、前記工程c)の出力信号との間で相関値を算出する工程と、を備え、前記工程d)は、d-2)前記パイロットパターンを複数シンボル直列に接続したパターン信号と、同シンボル数直列に接続したOFDM復調信号との間で相関値を算出する工程、を含むことを特徴とする。
【0051】
請求項9記載の発明は、請求項8に記載のOFDM復調装置における周波数誤差検出方法において、さらに、b)前記工程c)より前の工程において、前記OFDM復調信号をその振幅値で除算し、正規化信号を出力する工程、を含むことを特徴とする。
【0052】
請求項10記載の発明は、請求項8または請求項9に記載のOFDM復調装置における周波数誤差検出方法において、さらに、e)前記工程d)より前の工程において、一のシンボル中のk番目(kは0〜N−1の整数;Nは1シンボル中のサブキャリア数)のサブキャリア位置のOFDM復調信号と、他のシンボル中の同じk番目のサブキャリア位置のOFDM復調信号との間で、共役複素乗算を行なう工程、を備えることを特徴とする。
【0053】
請求項13記載の発明は、請求項11または請求項12に記載のOFDM復調装置における周波数誤差検出方法において、前記工程d)は、d-1)複数のシンボルに対する相関処理によって得られた相関値から平均相関値を算出する工程、を含むことを特徴とする。
【0054】
請求項14記載の発明は、請求項11または請求項12に記載のOFDM復調装置における周波数誤差検出方法において、前記工程d)は、d-2)前記パイロットパターンを複数シンボル直列に接続したパターン信号と、同シンボル数直列に接続したOFDM復調信号との間で相関値を算出する工程、を含むことを特徴とする。
【0055】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつ本発明の実施の形態について説明する。ここでは、本発明に係るOFDM復調装置を部分受信処理(1セグメント受信処理)に適用させた実施の形態を説明する。ただし、本発明のOFDM復調装置は、13セグメント全部を受信する復調処理においても適用可能である。
【0056】
{1.全体構成および全体処理概要}
図1は、本発明の実施の形態に係るOFDM用復調装置の概略構成図である。このOFDM用復調装置は、受信アンテナ2、チューナー3、バンドパスフィルタ4、ミキサー5および搬送波発振器6を備えている。OFDM用送信装置(図示せず)から送信されたRF(Radio Frequency)信号1は伝送路を通って受信アンテナ2で受信された後、チューナー3でIF(Intermediate Frequency)信号に周波数変換される。そのIF信号は、BPF(バンドパスフィルタ)4を介してミキサー5に入力し、搬送波発振器6から供給される信号と乗算される。RF信号1に含まれるシンボル信号の構成は、図6、図7に示したものと同様であり、13セグメント分の帯域幅を有する信号である。
【0057】
OFDM用復調装置は、更に、バンドパスフィルタ7、A/D変換器8、ミキサー9、リサンプラー10、シンボル同期回路11、直並列変換器12、FFT演算器13、および等化器14を備えている。バンドパスフィルタ7は、ミキサー5が出力した6MHz帯域幅のアナログ信号X(t)から、部分受信階層(1セグメント)に対応する428.57kHz帯域幅のアナログ信号XLP(t)を抽出し、出力する。またA/D変換器8は、通常の標本化周期TのN/M’倍(N>M’)の周期でアナログ信号XLP(t)をサンプリングし、所定の量子化ビット数で量子化することで、時間軸上でM’点のOFDMフォーマットのシンボル信号XLPD'(n)(n=0〜M’−1)を出力する。ここで、通常の標本化周期Tとは、A/D変換により、アナログ信号X(t)から、多重化されたサブキャリアの数(=N)のシンボル信号をサンプリングし得る周期を意味する。
【0058】
次に、A/D変換器8から出力された信号XLPD'(n)は、ミキサー9で広帯域および狭帯域の周波数誤差などの補正を施され、次いでリサンプラー10で信号レートを調整された後、直並列変換器12に出力される。
【0059】
前記リサンプラー10は、入力信号に対して補間(interpolation)処理とデシメーション(decimation)処理とを行うポリフェーズフィルター(polyphase filter)である。後述するFFT演算器13で使用されるFFTのサンプリング周波数f2とA/D変換8のサンプリング周波数f1とは異なるため、リサンプラー10は、A/D変換とFFTの両者のサンプリング周波数f1,f2の不一致を調整する機能を有している。例えば、2.3142MHzのサンプリング周波数f1でA/D変換を受けたデータの数は、1秒当たり約2.3142×106個である。リサンプラー10は、FFTのサンプリング周波数f2に合わせて、A/D変換器8からミキサー9を介して入力する信号XLPD'(n)から、2.3142×106/f2個おきに1個の信号を補間して抽出し、シンボル信号XLPD(n)(n=0〜M−1)として出力する。尚、Mは、部分受信階層に対応するサブキャリア数を意味している。
【0060】
一方、シンボル同期回路11は、後述するように、リサンプラー10からシリアルに入力するシンボル信号XLPD(n)の時間的なズレを検出し、その検出信号kpkを直並列変換器12に出力する。直並列変換器12は、入力するシンボル信号XLPD(n)をバッファリングしつつ、検出信号kpkを利用してFFT窓に合わせてM個のパラレル信号に変換し、FFT演算器13に出力する。ここで、FFT窓とはFFT演算器13で信号を取り込む時間領域を意味する。
【0061】
次に、FFT演算器13は、M個のシンボル信号XLPD(0)〜XLPD(M−1)に対して高速フーリエ変換を実行することで、部分受信階層の帯域幅に対応するM個のOFDM復調信号xH(k)(k:サブキャリア番号,k=0〜M−1)を出力することになる。等化器14において、このOFDM復調信号xH(k)は、OFDM復調信号xH(k)に埋め込まれたパイロット信号に基づいて等化処理が施された後、並直列変換器15でシリアル信号に変換され、その後、チャンネル復号器16で、キャリア復調(DQPSKの差動復調、もしくはQPSKや多値QAMの同期復調)、デインターリーブ、デマッピング、ビタビ復号化およびリードソロモン復号化などを施される。次いで、チャンネル復号器16が出力した信号は、ソース復号器17でMPEG(Moving Picture Experts Group)−2方式(1セグメント受信の場合はMPEG−4)などに従って復号化された後、D/A変換器18でアナログ化され出力される。
【0062】
{2.周波数誤差検出処理}
次に、本発明の特徴部分である広帯域周波数誤差の検出処理について説明する。誤差検出回路20は、図1に示したように、FFT演算器13から出力されたOFDM復調信号xH(k)(k=0〜M−1)に基づいて、広帯域および狭帯域の周波数誤差や、A/D変換器8におけるA/D変換誤差を検出する機能を有する。周波数誤差の検出信号Sfはミキサー9に出力されミキサー9において周波数誤差の補正処理が行なわれる。A/D変換誤差の検出信号Stはリサンプラー10に出力され、リサンプラー10においてA/D変換誤差の補正処理(A/D同期処理)が行なわれる。
【0063】
次に、上記「発明が解決しようとする課題」において説明した3つの問題点▲1▼〜▲3▼に対する本発明の対処方法について説明する。
【0064】
<問題▲1▼(FFT窓ずれの問題)に対する処理方法>
数9式を用いて説明したように、FFT窓がガードインターバル内にLポイントずれ込んだ場合には、OFDM復調信号xH(k)は、位相にexp(-j2πnL/N)が付加されることになる。
【0065】
そこで、次のような事実に着目する。順次入力される複数のシンボル信号に対してFFT窓ずれが変化しない限り、FFT窓ずれによる付加位相も変化しない。つまり、付加位相はシンボル番号に依存しないことになる。これによると、たとえば隣接する2シンボル間において、共役複素乗算をすることにより、付加位相を消去することが可能である。この関係を数10式に示す。
【0066】
【数10】
【0067】
数10式中、Xi(n)は、i番目のシンボル信号を示し、X* i-1(n)は、i−1番目のシンボル信号の複素共役を示している。このように、隣接する2シンボル間において共役複素乗算を行なった算出結果からは付加位相が消去されることがわかる。本発明の実施の形態においては、隣接する2シンボル間の複素共役演算を実行することにより、付加位相を消去することとしているが、2シンボル以上離れたシンボル間で複素共役演算を実行するようにしてもよく、同様に、付加位相を消去することが可能である。ただし、遅延回路の規模を大きくすることになるので、隣接シンボル間で演算することが好ましい。
【0068】
<問題▲2▼(ゼロフェーディングの問題)に対する処理方法>
AC1信号と、TMCC信号を利用した広帯域周波数誤差検出アルゴリズムにおいては、AC1信号とTMCC信号の不確定性を消去するために、受信信号を自乗することを説明した。また、上述したように、FFT窓ずれの影響を除去するために、隣接する2シンボル間で受信信号を乗算する対処方法を説明した。これらの結果、受信信号の振幅は、4乗に相当する演算が加えられることになる。このため、ゼロフェーディングによる振幅の変動幅は一層拡大することになる。この信号振幅の激しい変動はパイロット信号として利用するAC1信号およびTMCC信号の振幅を極端に低下させる可能性があり、相関をとることが困難となる。
【0069】
そこで、相関処理を行う前に、ノーマライズ処理を行うこととする。ノーマライズ処理とは、数11式に示すように、受信信号を、その振幅値(絶対値)で除算することにより、振幅1の大きさの信号に変換する処理である。
【0070】
【数11】
【0071】
このように、振幅を正規化することにより、+Aまたは−Aの2値の信号であるAC1信号およびTMCC信号が+1または−1の信号となり、その振幅が1となる。これにより、その後の自乗演算を行なっても振幅が変動するということはなく、相関処理に有利となる。
【0072】
相関処理は、後で述べるように、復調装置が予め保持しているパイロットパターンとの間で相関値が算出される。このパイロットパターンにおけるパイロット信号を+1の信号としておけば、マッチングした場合には、ノーマライズされたAC1信号およびTMCC信号の本数分だけ振幅値(+1)が加算されることになり、その相関値が単純に増加していくので、ピークを発生させることができるのである。
【0073】
一方、AC1信号およびTMCC信号や他のパイロット信号を除く情報信号は、ランダムな複素信号であるが、これら情報信号もノーマライズされることによりその振幅が1となる。しかし、相関値を計算する際には、様々な位相を持った複素信号が加算されることにより、その位相成分が打ち消され、振幅値は平均化される。このため、相関をとることが可能となるのである。
【0074】
<問題▲3▼(部分受信における問題)に対する処理方法>
部分受信、とりわけ1セグメント受信においては、1シンボルに含まれるAC1信号とTMCC信号の数が少ない。モードII、1セグメント受信の場合には、1シンボル216個のデータ中に、AC1信号とTMCC信号はあわせて6本だけである。このため、わずかなノイズを受けた場合でも、相関をとることは困難となる。そこで、本発明では、数12式で示すような平均フィルターを用いることにより、この問題を解決する。
【0075】
【数12】
【0076】
数12式の平均フィルターは、4シンボル分の相関値を利用して、相関値の平均値を算出するフィルターである。平均フィルターh(n)に、3シンボル分の相関値(216×3)と4シンボル目の最初の相関値が入力されると、先頭の相関値と、215個の間隔を空けた217番目の相関値と、さらに、215個の間隔を空けた433番目の相関値と、最後の相関値とが合計された上で、4で除算されることにより、最初の相関値の平均値が算出される。
【0077】
次に、先頭の相関値が取り出され、相関値信号列が順に先頭側に1つづつ移動し、信号列の最後に、4シンボル目の2番目の相関値が入力される。そして、同様に、先頭の相関値と217番目の相関値と433番目の相関値と最後の相関値とが加算され、4で除算されることにより、2番目の相関値(つまり、1ポイントだけパイロットパターンをずらした状態での相関値)の平均値が算出される。以下、このような処理を繰り返すことにより、0〜M点だけパイロットパターンをずらした相関値の各平均値(M点)が算出されるのである。
【0078】
このように、4シンボル分の相関値の平均値を利用することで、結局、4シンボル分のAC1信号とTMCC信号を加味した相関をとることになるので、相関の信頼性を向上させることが可能である。
【0079】
{3.周波数誤差検出回路の構成}
次に、上述した3つの問題点の解決方法を実現する回路構成について説明する。図2は、誤差検出回路20の機能ブロック図である。図は、周波数誤差検出処理に関わる機能ブロックのみを示しており、A/D変換誤差の検出処理に関わる機能ブロックは省略している。
【0080】
FFT演算部13から出力されたOFDM復調信号xH(k)は、シリアルに誤差検出回路20に入力され、誤差検出回路20において、まず、ノーマライズ処理が施される。ノーマライズ処理部21では、OFDM復調信号xH(k)が2方向に分岐し、分岐された一方では、振幅値演算部211において、入力信号の振幅値|xH(k)|が算出される。そして、振幅値演算部211からは、1/|xH(k)|が出力される。そして、乗算器212において、振幅値演算部211からの出力信号(1/|xH(k)|)と、分岐した他方の信号xH(k)とが乗算されて、信号(xH(k)/|xH(k)|)が出力される。このノーマライズ処理が、数11式の演算に対応する。
【0081】
ノーマライズ処理部21から出力された信号は、次に、付加位相除去部22に入力される。付加位相除去部22に入力された信号は、2方向に分岐し、分岐された一方は、遅延回路221に入力される。遅延回路221に入力された信号は、1シンボル期間(M点)遅延したのち、乗算器223に出力される。分岐された他方の信号は、複素共役演算部222において、複素共役信号が算出される。そして、遅延回路221から出力された1シンボル前の信号と、複素共役演算部222の出力信号とが乗算器223において乗算される。この乗算処理が、数10式の演算に対応している。
【0082】
以上の処理により、ノーマライズ処理と隣接シンボル間の乗算処理が実行されたことになる。
【0083】
付加位相除去部22から出力された信号は、次に、自乗演算部23に入力される。自乗演算部23に入力された信号は、2方向に分岐され、それぞれ乗算部231において乗算される。この自乗演算により、AC1信号およびTMCC信号の不確定性が除去される。すなわち、正負2値(+Aor−A)の信号であるAC1信号およびTMCC信号は、ノーマライズ処理部21において正負2値(+1or−1)の信号に変換されており、さらに、自乗演算部23において、AC1信号およびTMCC信号は全て+1の信号となる。
【0084】
自乗演算部23から出力された信号は、相関処理部30に入力される。図3は、相関処理部30の機能ブロック図である。相関処理部30に入力された信号は、遅延器31に入力される。遅延器31は、1シンボル分の入力信号を格納することができるレジスタが直列に接続された構成であり、信号を入力すると、それまで格納されていた信号を次段のレジスタへシフトして各レジスタの更新を行う。
【0085】
次に、これら遅延器31に格納された1シンボル分のM点の信号が相関器32に入力され、パイロットパターン格納部33から入力した1シンボル分のM点のパイロットパターン信号との間でそれぞれ乗算処理が行われる。パイロットパターン信号は、AC1信号およびTMCC信号が配置されるサブキャリア位置のみに所定振幅(ここでは、振幅1の実数信号とする)の信号が存在し、残りのサブキャリア位置には0信号が埋められたパターン信号である。
【0086】
そして、相関器32において、これら1シンボル分の入力信号とパイロット信号とのM個の乗算値に対して加算処理が行なわれ、相関値が算出される。このようにして、相関値が算出されると、遅延器31に次の信号が入力され、各レジスタの信号値が更新されて、次段の相関値が算出される。このようにして、パイロットパターンと入力信号と組み合わせを1ポイントずつずらしつつ相関値が算出され、順次、相関値が出力されるのである。
【0087】
相関器32から出力された信号は、次に、移動平均フィルター34に入力される。移動平均フィルター34は、上述した数12式で表されるフィルターであり、相関器32から順次入力する相関値の信号について4シンボル分の平均値を算出する。
【0088】
図2に戻り、移動平均フィルター34から出力された信号は、演算部24において絶対値の自乗演算が行なわれる。相関処理部30において、実際には、複素信号の実数部と虚数部の2系列の相関処理が行なわれており、相関処理部30から出力される相関値の信号も、実数部および虚数部の2系列の信号である。したがって、この演算部24において、複素信号の振幅演算を行うことにより、複素信号の振幅に対する相関値を求めるのである。
【0089】
演算部24から出力された相関値の信号は、順次ピーク検出部25に入力される。ピーク検出部24は、入力した相関値について、所定の閾値を上回るピークが発生しているサブキャリア位置を特定する。そして、周波数誤差検出部26は、ピークの発生しているサブキャリア位置と、本来のパイロットパターン位置との誤差度合から周波数誤差の検出信号Sfを算出する。
【0090】
このようにして、誤差検出回路20において周波数誤差の検出信号Sfが算出されると、検出信号Sfが図1で示したミキサー9に送信され、ミキサー9において補正処理が行なわれるのである。
【0091】
<別の実施の形態>
図4は、図2で示した相関処理部30の別の実施の形態である相関処理部30Aの機能ブロック図である。
【0092】
相関処理部30Aに入力された信号は、遅延器35a〜35dに入力される。遅延器35a〜35dは、全体で4シンボル分の入力信号を格納することができるレジスタが直列に接続された構成であり、信号を入力すると、それまで格納されていた信号を次段のレジスタへシフトして各レジスタの更新を行う。
【0093】
次に、これら遅延器35a〜35dに格納された4シンボル分の信号が相関器36に入力され、パイロットパターン格納部37から入力した4シンボル分のパイロットパターン信号との間でそれぞれ乗算処理が行われる。ここで、4シンボル分のパイロットパターン信号とは、1シンボル分のパイロットパターン信号を直列に4シンボル分接続したものである。そして、相関器36において、これら4シンボル分の入力信号とパイロット信号との(M×4)個の乗算値に対して加算処理が行なわれ、相関値が算出される。このようにして、相関値が算出されると、遅延器35aに次の信号が入力され、各レジスタの信号値が更新されて、次段の相関値が算出される。このようにして、パイロットパターンと入力信号と組み合わせを1ポイントずつずらしつつ相関値が算出され、順次、相関値が出力されるのである。
【0094】
そして、相関処理部30Aから出力された相関値の信号は、前述した場合と、同様に、演算部24、ピーク検出部25、周波数誤差検出部26を経て検出信号Sfを算出するのである。
【0095】
<変形例>
図5は、図2で示したノーマライズ処理部21の変形例であるノーマライズ処理部21aの機能ブロック図である。このノーマライズ処理部21aは、図2で示したノーマライズ処理部21と自乗演算部23の両方の役割を持つ機能部である。したがって、ノーマライズ処理部21aを採用する場合には、図2で示した自乗演算部23は不要である。
【0096】
具体的には、ノーマライズ処理部21aには、分岐ライン213が追加されることにより、自乗演算が実行される。そして、OFDM復調信号xH(k)に対して自乗演算を実行する関係上、振幅値演算部214においては、振幅値の自乗を算出して、1/(|xH(k)|2)を出力することとしている。これにより、乗算器215の出力信号は、xH(k)2/|xH(k)|2となる。
【0097】
このような構成であれば、振幅値演算部214は、複素信号の振幅値の自乗演算を行えばよいので、乗算器と加算器で実現することが可能である。つまり、複素信号の振幅値を算出させるためには、参照用テーブルを格納するROMが必要となるが、この変形例であれば、そのようなROMを不要とすることが可能である。
【0098】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項2および請求項9記載の発明では、OFDM復調信号を振幅値で除算することにより正規化するので、正負2値の実数をとる制御信号を±1に変換することができる。これにより、後の自乗演算で制御信号は+1の信号となるので、相関に有利となる。
【0099】
請求項3、4および10記載の発明では、サブキャリア間で共役複素乗算を行なうことにより、FFT窓のずれ込みにより発生する付加位相を除去することが可能である。
【0101】
請求項1および8記載の発明では、複数のシンボルの復調信号を用いて相関値を算出するので、相関精度を向上させることが可能である。
【0102】
請求項5記載の発明では、1セグメント受信に適用させることにより、パイロット信号が少ない受信処理においても、精度の高い相関処理を行なうことができる。
【0103】
請求項6記載の発明では、制御信号としてAC1信号を利用することにより、セグメント方式のOFDM伝送においても相関処理が可能である。
【0104】
請求項7記載の発明では、制御信号としてTMCC信号を利用することにより、セグメント方式のOFDM伝送においても相関処理が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】OFDM用復調装置の全体概略図である。
【図2】誤差検出回路の機能ブロック図である。
【図3】相関処理部の機能ブロック図である。
【図4】別の実施の形態にかかる相関処理部の機能ブロック図である。
【図5】変形例を示す図である。
【図6】OFDMシンボル信号のフォーマットを示す図である。
【図7】周波数領域のOFDM信号フォーマットを示す図である。
【図8】軽微なフェーディングを受けた受信信号を表す図である。
【図9】ゼロフェーディングを受けた受信信号を表す図である。
【符号の説明】
20 誤差検出回路
21 ノーマライズ処理部
22 付加位相除去部
23 自乗演算部
25 ピーク検出部
26 周波数誤差検出部
30 相関処理部
Claims (10)
- セグメント方式のOFDM(直交周波数分割多重)伝送において周波数誤差を検出する装置であって、
OFDM信号は、OFDM信号の1シンボルを構成するセグメントの配置に依存することなく、挿入されるサブキャリア位置が固定している制御信号を含んでおり、かつ、前記制御信号は、絶対値の等しい正負の2つの実数値をとる信号であって、
a)前記制御信号の1シンボル内におけるサブキャリア位置を示すパイロットパターンを記憶する手段と、
b)OFDM受信信号をFFT演算することによりOFDM復調信号を出力するFFT演算手段と、
d)前記OFDM復調信号の信号値を自乗演算する自乗演算手段と、
e)前記自乗演算手段の出力信号と、前記パイロットパターンとの間で相関値を算出する相関手段と、
を備え、
前記相関手段による相関結果から周波数ずれを検出し、
前記相関手段は、
e-2)前記パイロットパターンを複数シンボル直列に接続したパターン信号と、同シンボル数直列に接続したOFDM復調信号との間で相関値を算出する手段、
を含むことを特徴とするOFDM復調装置における周波数誤差検出装置。 - 請求項1に記載のOFDM復調装置における周波数誤差検出装置において、さらに、
c) 前記自乗演算手段による自乗演算を実行する前に、前記OFDM復調信号をその振幅値で除算することにより、複素信号である情報信号および実数信号である前記制御信号の振幅を単位大きさの正規化信号として出力する手段、
を備えることを特徴とするOFDM復調装置における周波数誤差検出装置。 - 請求項1または請求項2に記載のOFDM復調装置における周波数誤差検出装置において、さらに、
f) 前記相関手段による相関値の演算を実行する前に、一のシンボル中のk番目(kは0〜N−1の整数;Nは1シンボル中のサブキャリア数)のサブキャリア位置のOFDM復調信号と、他のシンボル中の同じk番目のサブキャリア位置のOFDM復調信号との間で、共役複素乗算を行なう手段、
を備えることを特徴とするOFDM復調装置における周波数誤差検出装置。 - 請求項3に記載のOFDM復調装置における周波数誤差検出装置において、
前記手段 f) は、隣接2シンボル間で共役複素乗算を行なうことを特徴とするOFDM復調装置における周波数誤差検出装置。 - 請求項1ないし請求項4のいずれかに記載のOFDM復調装置における周波数誤差検出装置において、
前記OFDM復調装置は、1セグメント受信を行なう復調装置であり、前記FFT演算器から出力されるOFDM復調信号は、1セグメント分の信号であることを特徴とするOFDM復調装置における周波数誤差検出装置。 - 請求項1ないし請求項5のいずれかに記載のOFDM復調装置における周波数誤差検出装置において、
前記制御信号は、
前記セグメント方式のOFDM伝送において送信されるAC1信号、
を含むことを特徴とするOFDM復調装置における周波数誤差検出装置。 - 請求項1ないし請求項6のいずれかに記載のOFDM復調装置における周波数誤差検出装置において、
前記制御信号は、
前記セグメント方式のOFDM伝送において送信されるTMCC信号、
を含むことを特徴とするOFDM復調装置における周波数誤差検出装置。 - セグメント方式のOFDM(直交周波数分割多重)伝送において周波数誤差を検出する方法であって、
OFDM信号は、OFDM信号の1シンボルを構成するセグメントの配置に依存することなく、挿入されるサブキャリア位置が固定している制御信号を含んでおり、かつ、前記制御信号は、絶対値の等しい正負の2つの実数値をとる信号であって、
a) OFDM受信信号をFFT演算することによりOFDM復調信号を出力する工程と、
c) 前記OFDM復調信号の信号値を自乗演算する工程と、
d) 前記制御信号の1シンボル内におけるサブキャリア位置を示すパイロットパターンと、前記工程 c) の出力信号との間で相関値を算出する工程と、
を備え、
前記工程 d) は、
d-2) 前記パイロットパターンを複数シンボル直列に接続したパターン信号と、同シンボル数直列に接続したOFDM復調信号との間で相関値を算出する工程、
を含むことを特徴とするOFDM復調装置における周波数誤差検出方法。 - 請求項8に記載のOFDM復調装置における周波数誤差検出方法において、さらに、
b) 前記工程 c) より前の工程において、前記OFDM復調信号をその振幅値で除算し、正規化信号を出力する工程、
を含むことを特徴とするOFDM復調装置における周波数誤差検出方法。 - 請求項8または請求項9に記載のOFDM復調装置における周波数誤差検出方法において、さらに、
e) 前記工程 d) より前の工程において、一のシンボル中のk番目(kは0〜N−1の整数;Nは1シンボル中のサブキャリア数)のサブキャリア位置のOFDM復調信号と、他のシンボル中の同じk番目のサブキャリア位置のOFDM復調信号との間で、共役複素乗算を行なう工程、
を備えることを特徴とするOFDM復調装置における周波数誤差検出方法。
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