JP2008085577A - スピーカ用磁気回路及びスピーカ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ボイスコイルの振動ストロークを大きく確保して高出力のスピーカ装置を実現することができること。比較的簡易に磁気ギャップ内での磁束密度を最適化できること。
【解決手段】内側マグネット11と、外側マグネット12と、第一支持面13aと第二支持面13bとを有すると共に磁気ギャップ10Gの後方に第一支持面13a及び第二支持面13bに対して後方に窪んだ空間13Sを形成するヨーク13と、内側プレート14と、外側プレート15と、を備え、ヨーク13の第一支持面13aと第二支持面13bとを内側マグネット11の前面11aと外側マグネット12の前面12aとが同一面上になるように設定し、内側マグネット11と外側マグネット12の各前面の直前に磁気ギャップ10Gを形成する。
【選択図】図2

Description

本発明は、スピーカ用磁気回路及びスピーカ装置に関するものである。
スピーカ装置は、電気信号を音響信号に変換するものであって、磁気回路に形成された磁気ギャップ内にボイスコイルを配置し、ボイスコイルに流れる音声電流によって発生する電磁気力を駆動力としてボイスコイルを振動させ、ボイスコイルが巻かれたボイスコイルボビン及びそれに接続された振動体を振動させて音を放射するものである。
磁気回路は、磁気ギャップ(磁極間隙)内に均一な磁束を供給するためにマグネット(永久磁石)にプレート,ヨーク等の磁性材料からなる構成部材を接続して形成される。磁気ギャップの内側にマグネットを配置したものが内磁型磁気回路、磁気ギャップの外側にマグネットを配置したものが外磁型磁気回路と呼ばれている。
スピーカ用の磁気回路は、小型で且つ高い駆動力が得られるように磁気ギャップ内での磁束密度を高くすることが求められており、これを達成するために磁気ギャップの内外両方にマグネットを配置することが行われている。下記特許文献1には、図1に示すように、筒状の外側マグネットJ1、その外側マグネットJ1の内側に同心状に位置する円筒状又は円柱状の内側マグネットJ2、外側マグネットJ1と内側マグネットJ2の後面に密着してこれらを一体に保持する後面ヨークJ3、外側マグネットJ1の前面に密着する環状の前面外側ヨークJ4及び内側マグネットJ2の前面に密着して前面外側ヨークJ4との間に磁気ギャップGを形成する円環状又は円板状の前面内側ヨークJ5からなり、外側マグネットJ1の前後面の極性と内側マグネットJ2の前後面の極性とが逆になっている磁気回路が記載されている。
また、この従来技術は、各ヨークに凹部J3a,J3b,J4a,J5aを形成しており、この凹部に外側マグネットJ1又は内側マグネットJ2を嵌着して位置決めすることで、各マグネットから近い位置に磁気ギャップGを形成している。
実開昭58−599号公報
前述した従来のスピーカ用磁気回路によると、外側マグネットJ1と内側マグネットJ2の組み合わせによって、磁束密度の高い磁気ギャップGを形成することができ、高出力のスピーカを得ることができる。
しかしながら、この従来技術では、外側マグネットJ1と内側マグネットJ2の後面を平板状の後面ヨークJ3で支持しているのみであるから、磁気ギャップ下のボイスコイル可動範囲となる空間が外側マグネットJ1或いは内側マグネットJ2の高さで規制されてしまい大きな空間にすることができない。これによって、内外両方にマグネットを配置して高出力を得ることができようにしても、ボイスコイルの振動ストロークを十分に確保できず、実質的に高出力のスピーカを得ることができない問題があり、特にボイスコイルの振動ストロークが大きくなる低音域の高出力スピーカには採用できない問題があった。
また、外側マグネットJ1の前面に配置される前面外側ヨークJ4と内側マグネットJ2の前面に配置される前面内側ヨークJ5との間に磁気ギャップGが形成される構造であり、各ヨークの凹部J4a,J5aに各マグネットJ1,2を位置決めしてマグネットと近い位置に磁気ギャップGを形成しているので、例えば、外側マグネットJ1と内側マグネットJ2の前面位置がずれているような場合には、磁気ギャップGの位置を適正化するために各凹部J4a,J5aの深さを別個に設定する必要があり、前面内側ヨークと前面外側ヨークのそれぞれに高い加工精度が求められ、製造上の煩雑さを招くと共に簡易に最大の磁束密度が得られる磁気ギャップを形成することができないという問題があった。
本発明は、このような問題点に対処するために提案されたものであって、スピーカ用磁気回路及びそれを用いたスピーカ装置において、ボイスコイルの振動ストロークを大きく確保して高出力のスピーカ装置を実現することができること、比較的簡易に磁気ギャップ内での磁束密度を最適化できること、等を目的とするものである。
このような目的を達成するために、本発明によるスピーカ用磁気回路及びスピーカ装置は、以下の各独立請求項に係る構成を少なくとも具備するものである。
[請求項1]音声電流が流れるボイスコイルを振動させる磁気ギャップを形成する磁気回路であって、前記磁気ギャップの内側に配置され前後方向に極性を有する内側マグネットと、前記内側マグネットを囲むように前記磁気ギャップの外側に配置され前記内側マグネットと逆方向の極性を有する外側マグネットと、前記内側マグネットの後面を支持する第一支持面と前記外側マグネットの後面を支持する第二支持面とを有すると共に前記磁気ギャップの後方に前記第一支持面及び前記第二支持面に対して後方に窪んだ空間を形成するヨークと、前記内側マグネットの前面に配置される内側プレートと、該内側プレートの外周に前記磁気ギャップを形成するように前記外側マグネットの前面に配置される外側プレートと、を備え、前記ヨークの第一支持面と第二支持面とを前記内側マグネットの前面と前記外側マグネットの前面とが同一面上になるように設定し、前記内側マグネットと前記外側マグネットの各前面の直前に前記磁気ギャップを形成することを特徴とするスピーカ用磁気回路。
[請求項3]音声電流が流れるボイスコイルが巻き回されたボイスコイルボビンと、内周縁が前記ボイスコイルボビンに連結されると共に外周縁がフレームに連結される振動体と、前記振動体を振動させる磁気回路を備えたスピーカ装置であって、前記磁気回路は、前記ボイスコイルを振動させる磁気ギャップを形成し、前記磁気ギャップの内側に配置され前後方向に極性を有する内側マグネットと、前記内側マグネットを囲むように前記磁気ギャップの外側に配置され前記内側マグネットと逆方向の極性を有する外側マグネットと、前記内側マグネットの後面を支持する第一支持面と前記外側マグネットの後面を支持する第二支持面とを有すると共に前記磁気ギャップの後方に前記第一支持面及び前記第二支持面に対して後方に窪んだ空間を形成するヨークと、前記内側マグネットの前面に配置される内側プレートと、該内側プレートの外周に前記磁気ギャップを形成するように前記外側マグネットの前面に配置される外側プレートと、を備え、前記ヨークの第一支持面と第二支持面とを前記内側マグネットの前面と前記外側マグネットの前面とが同一面上になるように設定し、前記内側マグネットと前記外側マグネットの各前面の直前に前記磁気ギャップを形成することを特徴とするスピーカ装置。
以下、本発明の実施形態を図面を参照しながら説明する。図2は本発明の一実施形態に係るスピーカ用磁気回路を示す説明図であって、同図(a)は部分断面斜視図、同図(b)は縦断面図である。
スピーカ用磁気回路10は、内側マグネット11、外側マグネット12、ヨーク13、内側プレート14、外側プレート15を基本構成として、音声電流が流れるボイスコイル(図示省略)を振動させる磁気ギャップ10Gを内側プレート14の外周と外側プレート15の内周との間に形成するものである(なお、以下の説明で前後の方向は、スピーカ装置に設置された場合に音を放射する方向を「前」とし、その逆側を「後」として説明する。)。
内側マグネット11は、磁気ギャップ10Gの内側に配置され、前後方向に極性(図示の例では前側がN極で後側がS極)を有する永久磁石であり、外側マグネット12は、内側マグネット11を囲むように磁気ギャップ10Gの外側に配置され、内側マグネットと逆方向の極性(図示の例では前側がS極で後側がN極)を有する永久磁石である。
ヨーク13は、磁気回路10を形成するための磁性材料部材であって、内側マグネット11の後面を支持する第一支持面13aと外側マグネット12の後面を支持する第二支持面13bとを有すると共に、磁気ギャップ10Gの後方に第一支持面13a及び第二支持面13bに対して後方に窪んだ空間13Sを形成している。
図示したヨーク13は、中央部の底面13cが底上げされ、内側マグネット11の後面から外側マグネット12の後面に至る断面が略U字状の磁力線経路を形成する例を示しているが、特にこの形態に限定されるものではない。
そして、ヨーク13の第一支持面13aと第二支持面13bとを内側マグネット11の前面11aと外側マグネット12の前面12aとが同一面上になるように設定し、内側マグネット11と外側マグネット12の各前面11a,12aの直前に磁気ギャップ10Gが形成されるように、内側マグネット11上に内側プレート14を配置すると共に外側マグネット12上に外側プレート15を配置して、内側プレート14と外側プレート15との間に磁気ギャップ10Gを形成している。
この場合、内側マグネット11と外側マグネット14の個々の高さ(厚さ)は、磁気回路の設計上異なることがあるが、内側マグネット11と外側マグネット14の各高さを考慮に入れて、ヨーク13の第一支持面13aと第二支持面13bの位置関係を設定しており、ヨーク13が内側マグネット11と外側マグネット12とを支持した状態で、内側マグネット11の前面11aと外側マグネット12の前面12aが同一平面上になるようにしている。
また、図示の実施形態では、内側マグネット11は中央が貫通した円筒状であり、外側マグネット12は円環状であって、内側マグネット11と外側マグネット12は同心状に配置されている。更に、この図示の実施形態では、磁気回路10の前方から後方に至る通気貫通穴が形成されるように、内側プレート14,内側マグネット11,ヨーク13の中央に前後に至る貫通穴が形成されている。この貫通穴を必要としない場合には、内側マグネット11は円柱状に形成してもよい。
このような磁気回路10の一つの特徴は、内側マグネット11と外側マグネット12とをそれぞれ支持する第一支持面13aと第二支持面13bとを有するヨーク13が磁気ギャップ10Gの後方に空間13Sを形成している点にある。空間13Sは、磁気ギャップ10Gの後方に沿ってボイスコイル(或いはボイスコイルボビン)の振動ストロークを確保するように形成されており、これによって大出力時の大きなボイスコイルの振動を可能にしている。
すなわち、このような構成の磁気回路10によると、内側マグネット11と外側マグネット12の磁力によって、磁気ギャップ10Gに高い磁束密度の磁場を形成することができ、更に、磁気ギャップ10Gの後方に形成される空間13Sによってボイスコイルの大きな振動ストロークを確保することができるので、大出力の駆動を実現することができ、特に、ボイスコイルの振動ストロークが大きくなる低音域の高出力スピーカに適した磁気回路を形成することができる。
また、このような実施形態に係る磁気回路10の他の特徴は、内側マグネット11と外側マグネット12の各前面11a,12aが同一面上に設定されるようにヨーク13の第一支持面13aと第二支持面13bを設定して、その各前面11a,12aの直前に磁気ギャップ10Gを形成している点にある。
これによると、同一面上になる内側マグネット11と外側マグネット12の各前面11a,12aの直前に磁気ギャップ10Gが形成されているので、各前面11a,12aから磁気ギャップ10Gに至る磁力線経路を均一化することでき、一方の前面11a(12a)から磁気ギャップ10Gを介して他方の前面12a(11a)に至る磁力線を短くすることができるので大きな磁束密度を磁気ギャップ10Gに形成することができる。そして、この際、この磁気ギャップ10Gの状態は、単一部材であるヨーク13の成形精度(第一支持面13aと第二支持面13bの位置関係の成形精度)のみによって実現することができる。
つまり、内側マグネット11と外側マグネット12の各前面11a,12aが同一面上に無い場合に、磁気ギャップ10Gの位置を最適化しようとすると、各前面11a,11bに対して直近に磁気ギャップ10Gを位置させるために、従来技術のような凹部を形成して内側及び外側のマグネットを位置決めする必要がある。この場合には、内側プレート14及び外側プレート15の高い成形精度が要求されることになり、2つの部材で高い成形精度が要求されるので、製造が煩雑且つ困難になる。
これに対して、この実施形態では、内側マグネット11と外側マグネット12の各前面11a,12aが同一面上に設定されるようにヨーク13の第一支持面13aと第二支持面13bを設定して、それらの上に内側プレート14及び外側プレート15をそれぞれ配置するだけで、マグネットに直近の位置に磁気ギャップ10Gを形成できるので、最適な磁気ギャップ10Gを形成するために内側プレート14及び外側プレート15の成形精度は要求されず、単一部材であるヨーク13のみの成形精度が要求されることになる。よって、比較的簡易な製造で最適化された磁気ギャップを形成することができる。
図3は、本発明の実施形態に係る磁気回路の機能を示す説明図である。磁気回路10は、内側マグネット11の前面から出た磁束が内側プレート14及び外側プレート15間に形成される磁気ギャップ10Gを経由して外側マグネット12の前面に至り、外側マグネット12の後面から出た磁束がヨーク13によって形成されるU字状経路を介して内側マグネット11の後面に至る磁束分布B1を形成し、磁気ギャップ10Gの前方に内側プレート14の前面から外側プレート15の前面に至る漏洩磁束B2を形成する。
したがって、同図(a)に示すように、磁気ギャップ10G内に配置されるボイスコイル20に紙面の裏側から表側に向けた音声電流が流れると前方に向けた矢印F方向に力が作用して、ボイスコイル20が巻かれたボイスコイルボビン21を矢印F方向に振動させることになり、その逆方向の音声電流が流れると矢印Fとは逆方向にボイスコイルボビン21を振動させることになる。この際、ヨーク13によって磁気ギャップ10Gの後方に空間13Sが形成されているので、ボイスコイル20の後方への振動ストロークを図示の長さLの範囲で有効に確保することができる。
また、同図(b)に示すように、ボイスコイル20が磁気ギャップ10Gの前方に外れた場合にも、漏洩磁束B2は磁気ギャップ10G内の磁束と同方向に形成されているので、ボイスコイル20の矢印方向の動きに制動力が作用することはなく、ボイスコイル20の前方への振動ストロークを有効に確保することができる。
そして、内側マグネット11と外側マグネット12の各前面を同一平面上になるように設定し、その直前に磁気ギャップ10Gを形成することで、内側マグネット11の前面又は外側マグネット12の前面から前方に離れた位置に磁気ギャップ10Gを形成する場合と比較して、磁気ギャップ10G内の磁束を高めることができる。
[磁気回路の実施例(図4)と比較例(図5〜7)]
図4は、本発明の実施例に係る磁気回路の寸法例とその磁気ギャップ特性を示した説明図である。同図(a)は、図2(b)に対応する断面図(各部の符号は省略)であり、同図(b)は、磁気ギャップ10Gの中心を通る前後の軸(L:単位mm)における磁束密度(B:単位T)を示したグラフである。
この実施例の寸法(単位:mm)は、a1=φ37.5,a2=φ39.95,a3=φ43.05,a4=φ45,a5=φ60,a6=φ65,a7=11,a8=8.5,a9=8(磁気ギャップ長さ),a10=5,a11=32,a12=19.5,a13=φ6であり、内側,外側共にネオジウムマグネットを使用し、ヨーク:S10C,プレート:SPHCを使用したものでる。この実施例における磁気ギャップ10Gの最大磁束密度は1Tに近い大きな磁束密度が得られている。
これに対して、図5〜図7に示した比較例は、指示寸法(単位:mm)以外は図4と同じ寸法を有するもので、内側マグネット11と外側マグネット12の各前面が同一平面上になるように設定していないものである(図5;b1=12,b2=14,b3=2.5、図6;c1=15.50,c2=11.50、図7;d1=17.25,d2=9.75,d3=1.75)。何れの比較例も、磁気ギャップ内の磁束密度は実施例における磁気ギャップ10Gの最大磁束密度には及ばない値になっている。
[スピーカ装置の実施形態]
図8は、本発明の実施形態に係るスピーカ装置を示す説明図(斜視部分断面図)であり、図9は、そのスピーカ装置に採用される振動体を示す正面斜視図である。
本発明の実施形態に係るスピーカ装置100は、音声電流が流れるボイスコイル20が巻き回されたボイスコイルボビン21と、内周縁がボイスコイルボビン21に連結されると共に外周縁がフレーム40に連結される振動体30とを備え、振動体30を振動させるために前述した特徴を有する磁気回路10を備えている。
振動体30は、内周縁30aがボイスコイルボビン21に接続され、外周縁30bが半円環状のエッジ31を介してフレーム40の支持部40aに接続されている。
この振動体30は、内周縁30aと外周縁30bの間に頂部30cが形成され、頂部30cに比べて内周縁30a及び外周縁30bが前側に位置する形態を有する。すなわち、振動体30は中央部が開口した前面に凸ドーム状の内側部分30Aと徐々に径が広がった部分円錐状の外側部分30Bとを頂部30cを境にして備えており、この内側部分30Aから頂部30cを介して外側部分30Bに掛けて、振動体30の半径方向に延在する補強用リブ32が形成されている。また、内周縁30aの外側には前側に凸状の頂部30dが形成されており、この頂部30dと内周縁30aとの間にサブコーン部30Dが形成されている。
このサブコーン部30Dの開口角度(半頂角)は、振動体30が放射する音波の周波数特性を補強する周波数帯域に応じて規定される。上記構成のサブコーン30Dを設けることにより、振動体30とサブコーン部30Dから所望の周波数特性の音波が放射される。
そして、振動体30の頂部30cを後側から支えてフレーム40に支持するダンパ50を設けている。ダンパ50は、例えば布に樹脂を含浸して加熱成形されて形成される。ダンパ50としては、例えば同心円状のコルゲーションを有する円形ダンパ等の各種形状のダンパを採用することができ、ダンパ50は適度なコンプライアンスと剛性を兼ね備え、ダンパ50の外周縁がフレーム40のダンパ支持部42に連結し、内周縁により振動体30の頂部30cを支持している。また本実施形態に係るダンパ50の内周縁は、図3に示すように、前側に向かって屈曲するとともに、振動体30の傾斜面に沿って屈曲した形状に形成され、接着剤等により頂部30cに固定されているので、確実にダンパ50の内周縁と、振動体30の頂部30cとが固定される。
磁気回路10の構成は前述したとおりであるが、内側マグネット11及び外側マグネット12の材料は、例えばネオジム系、サマリウム・コバルト系、アルニコ系、フェライト系磁石等の永久磁石等を採用することができ、ヨーク13及び内側プレート14、外側プレート15の材料は、例えば鉄などの金属や磁性体等を採用することができる。
フレーム40は、背面平坦部(底部)41の中央開口部に磁気回路10が配置されている。また、フレーム40は、背面平坦部41の外周から外側に広がって形成され、その途中に形成された段部にダンパ支持部42が形成されている。また、フレーム40の支持部40aの前面には、エッジ31の外周縁を押圧支持するように補強枠43が取り付けられている。
ボイスコイル20は、例えば電線を円筒形状のボイスコイルボビン21に巻回されて形成され、ボイスコイルボビン21に固定されて、少なくともボイスコイル20の一部が磁気回路10の磁気ギャップ10G内に振動自在に配置される。
センターキャップ部33は、例えばボイスコイルボビン21の内径に略等しい外径に形成され、ボイスコイルボビン21に接着剤等で固着されることにより、ボイスコイルボビン21に連結される。つまりセンターキャップ部33は、ボイスコイルボビン21の放音側端部を覆うように形成されている。
このような本発明の実施形態に係るスピーカ装置100によると、磁気回路10において、内側マグネット11と外側マグネット12による強力な磁力を内側マグネット11の前面と外側マグネット12の前面とを同一面上にしてその直前に形成された磁気ギャップ10Gに作用させることができるので、内側プレート14と外側プレート15との間に高い磁束密度の磁気ギャップ10Gを形成することができる。
そして、その磁気ギャップ10G内に配置されるボイスコイル20に流れる音声電流の出力を大きくするとボイスコイルボビン21を大きく振動させることができるが、磁気ギャップ10Gの後方にはヨーク13によって窪んだ空間13Sが形成されているので、ボイスコイルボビン21の大きな振幅を許容することが可能になり、振動体30を大きく振動させる低音の大音響を発生させることができる。
また、ボイスコイルボビン21の大きな振動ストロークを確保できるので、ボイスコイル20をロングボイスコイル方式にして、音響特性の歪み等の問題を解消することができる。
また、振動体30は、内周縁30aと外周縁30bの間に頂部30cが形成され、頂部30cに比べて内周縁30a及び外周縁30bが前側に位置する形態であるため、広い振動面積を確保しながら、振動体30全体の前後方向の嵩を小さくすることができる。そして、中央の凸ドーム状の内側部分30A内に磁気ギャップ10Gが配置されるので、スピーカ装置100全体の奥行きをコンパクトに納めることができる。
更に、振動体30には、振動体30の半径方向に延在する補強用リブが形成されているので、大面積の振動体30を大きく振動させた場合にも振動体30が破損するのを防ぐことができる。
また、振動体30の頂部30cをフレーム40に支持するダンパ50を設けることにより、ダンパ50が直接ボイスコイルボビン21を支持する場合と比較して、ボイスコイルボビン21の振動抵抗を減らすことができる。
従来技術の説明図である。 本発明の一実施形態に係るスピーカ用磁気回路を示す説明図であって、同図(a)は部分断面斜視図、同図(b)は縦断面図である。 本発明の実施形態に係る磁気回路の機能を示す説明図である。 本発明の実施例に係る磁気回路の寸法例とその磁気ギャップ特性を示した説明図である。同図(a)は、図2(b)に対応する断面図(各部の符号は省略)であり、同図(b)は、磁気ギャップ10Gの中心を通る前後の軸(L:単位mm)における磁束密度(B:単位T)を示したグラフである。 本発明の実施例に係る磁気回路に対する比較例を示した説明図である。 本発明の実施例に係る磁気回路に対する比較例を示した説明図である。 本発明の実施例に係る磁気回路に対する比較例を示した説明図である。 本発明の実施形態に係るスピーカ装置を示す説明図(斜視部分断面図)である。 本発明の実施形態に係るスピーカ装置に採用される振動体を示す正面斜視図である。
符号の説明
10 磁気回路
10G 磁気ギャップ
11 内側マグネット
11a 前面
12 外側マグネット
12a 前面
13 ヨーク
13a 第一支持面
13b 第二支持面
13S 空間
14 内側プレート
15 外側プレート
20 ボイスコイル
21 ボイスコイルボビン
30 振動体
30a 内周縁
30b 外周縁
30c,30d 頂部
30A 内側部分
30B 外側部分
30D サブコーン部
40 フレーム
50 ダンパ

Claims (7)

  1. 音声電流が流れるボイスコイルを振動させる磁気ギャップを形成する磁気回路であって、
    前記磁気ギャップの内側に配置され前後方向に極性を有する内側マグネットと、
    前記内側マグネットを囲むように前記磁気ギャップの外側に配置され前記内側マグネットと逆方向の極性を有する外側マグネットと、
    前記内側マグネットの後面を支持する第一支持面と前記外側マグネットの後面を支持する第二支持面とを有すると共に前記磁気ギャップの後方に前記第一支持面及び前記第二支持面に対して後方に窪んだ空間を形成するヨークと、
    前記内側マグネットの前面に配置される内側プレートと、
    該内側プレートの外周に前記磁気ギャップを形成するように前記外側マグネットの前面に配置される外側プレートと、を備え、
    前記ヨークの第一支持面と第二支持面とを前記内側マグネットの前面と前記外側マグネットの前面とが同一面上になるように設定し、前記内側マグネットと前記外側マグネットの各前面の直前に前記磁気ギャップを形成することを特徴とするスピーカ用磁気回路。
  2. 前記内側マグネットは円柱状又は中央が貫通した円筒状であり、前記外側マグネットは円環状であって、前記内側マグネットと前記外側マグネットは同心状に配置されることを特徴とする請求項1に記載されたスピーカ用磁気回路。
  3. 音声電流が流れるボイスコイルが巻き回されたボイスコイルボビンと、
    内周縁が前記ボイスコイルボビンに連結されると共に外周縁がフレームに連結される振動体と、
    前記振動体を振動させる磁気回路を備えたスピーカ装置であって、
    前記磁気回路は、
    前記ボイスコイルを振動させる磁気ギャップを形成し、
    前記磁気ギャップの内側に配置され前後方向に極性を有する内側マグネットと、前記内側マグネットを囲むように前記磁気ギャップの外側に配置され前記内側マグネットと逆方向の極性を有する外側マグネットと、前記内側マグネットの後面を支持する第一支持面と前記外側マグネットの後面を支持する第二支持面とを有すると共に前記磁気ギャップの後方に前記第一支持面及び前記第二支持面に対して後方に窪んだ空間を形成するヨークと、前記内側マグネットの前面に配置される内側プレートと、該内側プレートの外周に前記磁気ギャップを形成するように前記外側マグネットの前面に配置される外側プレートと、を備え、
    前記ヨークの第一支持面と第二支持面とを前記内側マグネットの前面と前記外側マグネットの前面とが同一面上になるように設定し、前記内側マグネットと前記外側マグネットの各前面の直前に前記磁気ギャップを形成することを特徴とするスピーカ装置。
  4. 前記振動体は、前記内周縁と前記外周縁の間に頂部が形成され、前記頂部に比べて前記内周縁及び前記外周縁が前側に位置することを特徴とする請求項3に記載されたスピーカ装置。
  5. 前記振動体には、前記振動体の半径方向に延在する補強用リブが形成されていることを特徴とする請求項3又は4に記載されたスピーカ装置。
  6. 前記振動体の頂部を前記フレームに支持するダンパを設けることを特徴とする請求項3〜5のいずれかに記載されたスピーカ装置。
  7. 前記磁気回路は、前記振動体の頂部より内側に配置されることを特徴とする請求項4〜6のいずれかに記載されたスピーカ装置。
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