JP2001025088A - スピーカ - Google Patents

スピーカ

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JP2001025088A
JP2001025088A JP11190015A JP19001599A JP2001025088A JP 2001025088 A JP2001025088 A JP 2001025088A JP 11190015 A JP11190015 A JP 11190015A JP 19001599 A JP19001599 A JP 19001599A JP 2001025088 A JP2001025088 A JP 2001025088A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
diaphragm
speaker
loudspeaker
sound pressure
peripheral portion
Prior art date
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Pending
Application number
JP11190015A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuaki Tamura
和明 田村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 コストアップや音圧低下することなく、振動
板の強度、剛性を高め、ピストンモーション帯域を拡大
すること。 【解決手段】 最外周端を前面側に折り曲げた振動板に
より構成されたスピーカによる。この構成により、振動
板上に構造が複雑で、かつ、重量の重くなるリブ等を配
置しなくても、振動板の第1次共振モードの発生部位で
ある振動板外周部を補強することができる。その結果、
コストアップや音圧低下することなく、第1次共振、す
なわち、ピストンモーション帯域を拡大することができ
るという効果が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、音響再生機器など
に用いるピストンモーション帯域を拡大したスピーカに
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来よりスピーカの性能向上が図られて
おり、中でも、ピストンモーション帯域を広くする、即
ち、第1次共振周波数を高くする、という観点から、登
録実用新案2538601号公報に記載されたスピーカ
が知られている。
【0003】同公報に記載のスピーカは、少なくとも1
個の交差部をもつ法線方向と円周方向とに延びるリブを
備えていると共に、交差部におけるリブの頂部が連続し
ていて立体構造体を構成している振動板をもつものであ
り、かかる構成をとることにより、振動板本体を的確に
補強でき、振動板の強度、剛性を高めることによって、
ピストンモーション帯域を拡大することができるという
ものであった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の構成によれば下記に示す問題点が生する。
【0005】1.リブ部の重量アップにより、音圧が低下
する。
【0006】2.振動板本体との一体成形リブの場合、金
型構造が複雑になり、大幅にコストが高くなる。
【0007】3.別ピースリブの場合、リブ部を作製する
ための構造が複雑な別金型が必要になると共に、リブ取
り付けの工数が別途必要になり、大幅にコストが高くな
る。
【0008】本発明は、従来のこれらの課題を解決し、
大幅なコストアップや音圧低下をまねくことなく、軽量
振動板でピストンモーション帯域を拡大すると共に、さ
らに高域特性の平坦なスピーカを提供することを目的と
する。
【0009】
【課題を解決するための手段】本願のスピーカは、最外
周部に前面方向の折り曲げ部分をもつ振動板により構成
されたスピーカによるものである。
【0010】この構成により、振動板外周部分が補強で
きるため、第1次共振、即ちピストンモーション帯域を
拡大することが出来る。また、振動板とエッジロール内
径との接合角度をより直線に近くすることができるた
め、音波伝搬の折り返しが発生し難くなり、伝搬音波の
干渉を低減でき、高域特性を平坦化することが出来る。
【0011】また、本願発明のスピーカは、折り曲げ部
分の密度がその他の部分より大きい振動板により構成し
たものであり、この構成により、振動板外周の折り曲げ
部分の強度をさらに高めることができる。また、高密度
部は折り曲げ部分のみであるので、密度が増えることに
よる重量アップを極力抑えることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態につい
て、図面を用いて説明する。
【0013】(実施の形態1)図1は実施の形態1によ
るスピーカの断面図である。このスピーカは口径12c
mである。1は外径φ60mm、厚み9mmのフェライ
ト製マグネットと外径φ55の鉄製トッププレート、同
じく外径φ55の鉄製ヨークにより構成された界磁部で
ある。このトッププレートとヨークにより構成される磁
気ギャップ部には口径φ16のボイスコイル3が挿入さ
れている。また、界磁部1の上部には厚みt0.7の鉄
製フレーム2が固定されており、このフレーム2にR4
のウレタン製アップロール・エッジ7に外周を、また、
前記ボイスコイル3に内周を固定された重量1.0gの
パルプ製振動板5が配置されている。この振動板5は振
動板裏面方向に中心をもつR60のカーブドコーンで、
かつ、その外周部には振動板前面方向に中心をもつR1
2の折り曲げ曲面6が円周方向に配置されている。振動
板の最内径はφ17.2、最外径はφ87であり、曲面
R60と外周部のR12の折り曲げ曲面6との接合点
は、径φ80の位置にある。また、折り曲げ部分とエッ
ジロール内径との接合部における接合角度は130°で
ある。さらに、振動板5の前面には、パルプ製で最外径
φ32であるダストキャップ8が配置されている。
【0014】振動板の物性値については、ヤング率=2
×109[N/m2]、密度=400[kg/m3]、内
部損失=0.05である。また、エッジの物性値につい
ては、ヤング率=1×108[N/m2]、密度=800
[kg/m3]、内部損失=0.3である。
【0015】以上のように構成された本実施の形態のス
ピーカの動作について説明する。
【0016】図2に本実施の形態1に示すスピーカと従
来のスピーカの音圧周波数特性の有限要素法によるシミ
ュレーション結果を示す。ここで、従来のスピーカの振
動板は、実施の形態1の振動板折り曲げ部分より内側の
曲面を振動板最外径まで延長したR60の一般的なカー
ブドコーンである。さらに、振動板裏側の法線方向に等
間隔に8本、円周方向に等間隔に3本で、高さ2mm、
幅2mmのリブが配置されたものである。
【0017】図2に示すように、ピストンモーション帯
域、すなわち、第1次共振周波数は両方約2kHzで同
等であるが、この1次共振を含め、2次、3次共振のピ
ークレベルは本実施の形態1の方が、約3dB以上大き
くなっている。つまり、本実施の形態におけるスピーカ
は、従来例のスピーカに対して、音圧の高いレベルでか
つ、より平坦な特性を示し、スピーカ特性としてはより
好ましいものとなっている。
【0018】これは、振動板の振動伝搬の折り返しによ
るものである。すなわち、振動板内径より音波が伝搬す
るが、この音波がエッジとの接合部で折り返すことによ
り干渉し、特性を乱すというものである。この現象は、
一般的に振動板とエッジロール部分との接合部分の接合
角度が直角に近づくほど、また、振動板、エッジの内部
損失が小さいほど発生し易い。
【0019】次に、本発明の優位性をより定量的に説明
するために、振動板外径部の形状の違いによる特性変化
について以下に述べる。
【0020】図3(a)〜(d)に振動板断面図を示
す。(a)は本実施の形態による形状である。(b)
は、(a)と折り曲げ部の位置が違うもの、(c)は折
り曲げのない通常の振動板、(d)は、(a)の折り曲
げ部から外側が水平面である振動板である。なお、折り
曲げ部より内側の振動板形状と、エッジ形状は全て同じ
で、かつ、材料についても全く同一である。
【0021】図4は図3の(a)と(b)の振動板をも
つスピーカの音圧周波数特性のシミュレーション結果を
示したものである。なお、(b)の形状について、折り
曲げ位置は径φ60で、折り曲げ部は振動板上面方向に
中心をもつR50の曲面である。
【0022】同図より、形状(b)、すなわち特性Cは
第1次共振周波数が1.7kHzと実施の形態1より低
くなっている。これは、第1次共振の発生部位である振
動板外径の補強効果が低減しているためである。また、
共振ピークの数が増えているのが確認できる。これは、
折り曲げ部自身の共振モードがさらに加わったためであ
る。
【0023】つまり、本実施の形態によるスピーカ
(a)は、形状(b)のスピーカと比べると、1次共振
周波数が高く、より平坦な特性を示し、スピーカ特性と
してはより好ましいものとなっている。
【0024】図5は図3の(a)と(c)の振動板をも
つスピーカの音圧周波数特性のシミュレーション結果を
示したものである。なお、(c)の形状について、折り
曲げ位置より外側は内側の曲面を延長したカーブド形状
である。振動板最外周とエッジロール内径との接合角度
は105°である。
【0025】同図より、形状(c)、すなわち特性Dは
1次共振周波数が1.3kHzと実施の形態1より低く
なっている。これは、第1次共振の発生部位である振動
板外径の強度が低いためである。また、共振ピークのレ
ベルが大きくなっている。これは、振動板最外周とエッ
ジロール内径との接合角度が小さく、音波の折り返しが
発生しやすくなるためである。
【0026】つまり、本実施の形態によるスピーカ
(a)は、形状(c)のスピーカと比べると、1次共振
周波数が高く、より平坦な特性を示し、スピーカ特性と
してはより好ましいものとなっている。
【0027】図6は図3の(a)と(d)の振動板をも
つスピーカの音圧周波数特性のシミュレーション結果を
示したものである。なお、(d)の形状について、折り
曲げ位置より外側はエッジロール内径まで水平面で構成
されている。振動板最外周とエッジロール内径との接合
角度は90°である。
【0028】同図より、形状(d)、すなわち特性Eは
第1次共振周波数はほぼ同じであるが、共振ピークのレ
ベルが大きくなっている。これは、振動板外周部は補強
され第1次共振周波数は実施の形態1と同等になるが、
振動板最外周とエッジロール内径との接合角度が小さ
く、音波の折り返しが発生しやすくなるためである。
【0029】つまり、本実施の形態によるスピーカ
(a)は形状(d)のスピーカに比べると、より平坦な
特性を示し、スピーカ特性としてはより好ましいものと
なっている。
【0030】以上のように、本実施の形態のような形状
とすることにより、ピストンモーション帯域、すなわち
第1次共振周波数が高くでき、かつ、特性の平坦化も実
現できることが分かる。
【0031】ここで、折り曲げ位置に関しては、振動板
断面における振動板最内周部から最外周部までの断面幅
をW、最内周部から折り曲げ位置までの断面幅をW1と
したとき、W1/W≧0.7であると実施の形態1に示
すような補強効果が得られることが有限要素法を用いた
シミュレーションにより確認できている。実施の形態1
ではW1/W=0.9である。また、図3(b)及び、
図4の特性Cである形状では、W1/W=0.6であ
る。
【0032】また、振動板とエッジのロール部との接合
角度については、実施の形態1による物性の振動板、エ
ッジを用いた場合120°程度から大きなピークが発生
し難くなることが確認できている。
【0033】なお、本実施の形態1では振動板外周部に
R12の折り曲げ曲面を配置しているが、曲面でなく、
直線の折り曲げフラット面を配置しても同様の効果が得
られることは言うまでもないことである。
【0034】(実施の形態2)次に、折り曲げ部分の密
度が、実施の形態1のスピーカにおける同部分の1.5
倍である振動板により構成されたスピーカを作成した。
密度差はパルプ振動板抄紙の際に抄き分けを行うことに
より作製している。その他の構成は実施の形態1と同一
である。
【0035】以上のように構成された本実施の形態のス
ピーカの動作について説明する。
【0036】図7に本実施の形態によるスピーカの音圧
周波数特性のシミュレーション結果を示す。
【0037】同図より、音圧は僅かに低下しているもの
の第1次共振周波数が2.3kHzと実施の形態1の2
kHzより高くなっている。また、共振ピークのレベル
についてはほとんど同等である。これは振動板折り曲げ
部の密度アップにより振動板剛性が高くなったためであ
る。
【0038】つまり、本実施の形態によれば、第1次共
振周波数(ピストンモーション帯域)を高くすることが
出来、より好ましい特性のスピーカを提供することが出
来る。
【0039】
【発明の効果】以上のように、本発明のスピーカによれ
ば、振動板外周部の折り曲げ形状により振動板の第1次
共振モードの発生部位である振動板最外周部を補強する
ことができるので、第1次共振、すなわち、ピストンモ
ーション帯域を拡大することができる。また、エッジロ
ール部分との接合角度をより直線的にできるので、音波
伝搬の折り返しが発生し難くなり、伝搬音波の干渉を低
減でき、その結果高域特性を平坦化することができる。
【0040】また、本発明のスピーカによれば、振動板
折り曲げ部の密度アップによりその強度をさらに高くす
ることができる。その結果、密度アップによる音圧低下
を極力抑えながら、容易にピストンモーション帯域をさ
らに拡大することができる。
【0041】このように、本発明のコーン型スピーカは
工業的価値の大なるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1によるスピーカを示す断
面図
【図2】同スピーカの音圧周波数特性のシミュレーショ
ン結果を示す図
【図3】振動板とエッジロール接合部の形状を示す図
【図4】図3の(a)と(b)のスピーカの音圧周波数
特性シミュレーション結果を示す図
【図5】図3の(a)と(c)のスピーカの音圧周波数
特性シミュレーション結果を示す図
【図6】図3の(a)と(d)のスピーカの音圧周波数
特性シミュレーション結果を示す図
【図7】本発明の実施の形態2によるスピーカの音圧周
波数特性のシミュレーション結果を示す図
【符号の説明】
1 界磁部 2 フレーム 3 ボイスコイル 4 ダンパー 5 振動板 6 振動板折り曲げ部 7 エッジ 8 ダストキャップ 9〜12 振動板

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外周部にアップロールエッジを配し、前
    記アップロールエッジの内周側に振動板が接合された構
    成のスピーカであって、 前記振動板は、その最外周端における接合部で前面側に
    折り曲げられた形状を有することを特徴とするスピー
    カ。
  2. 【請求項2】 折り曲げ部の位置が、振動板断面におけ
    る振動板最内周部から最外周部までの断面幅をW、最内
    周部から折り曲げ位置までの断面幅をW1としたとき、
    W1/W≧0.7であることを特徴とする請求項1記載
    のスピーカ。
  3. 【請求項3】 振動板最外周部とエッジロール部内周部
    との接合角度が120°以上であることを特徴とする請
    求項1記載のスピーカ。
  4. 【請求項4】 折り曲げ部分の密度がその他の部分より
    大きいことを特徴とする請求項1乃至3記載のスピー
    カ。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007096453A (ja) * 2005-09-27 2007-04-12 Pioneer Electronic Corp スピーカ
JP2008085577A (ja) * 2006-09-27 2008-04-10 Pioneer Electronic Corp スピーカ用磁気回路及びスピーカ装置

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