JP2008085206A - 半導体ウェーハ熱処理用ボートおよび半導体ウェーハの熱処理方法 - Google Patents

半導体ウェーハ熱処理用ボートおよび半導体ウェーハの熱処理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】リング状の支持部を有する半導体ウェーハ熱処理用ボートでありながら、溶着に起因する問題を抑制できる半導体ウェーハ熱処理用ボートを提供する。
【解決手段】複数の半導体ウェーハを平行に且つ等間隔に積載するための複数のリング状の半導体ウェーハ支持部を有する半導体ウェーハ熱処理用ボートであって、このリング状の半導体ウェーハ支持部の半導体ウェーハ支持面が、半導体ウェーハが接触する上段面と、この上段面に対しリング状の半導体ウェーハ支持部のリング中心側に位置し半導体ウェーハが接触しない少なくとも一つの下段面からなる段差形状となっていることを特徴とする半導体ウェーハ熱処理用ボートおよびこれを用いた熱処理方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、半導体ウェーハを高温熱処理する際に用いられる半導体ウェーハ熱処理用ボートおよび半導体ウェーハの熱処理方法に関する。
近年、半導体製造プロセスにおける酸化、拡散、CVD等の高温熱処理では、従来の横型炉にかえて、縦型炉が多用されるようになっている。この縦型炉では、シリコンウェーハ(以下、特に断らない限り、ウェーハともいう)が半導体ウェーハ熱処理用ボート(以下、単にボートともいう)に水平、平行且つ等間隔に積載され処理される。この処理の際、従来、ウェーハ外周の数点でウェーハを支える構造(点支持タイプ)の支持部を有するボートが使用されていた。
もっとも、上記高温熱処理の処理温度は、数百度〜千度以上である。このため、ウェーハ外周の数点のみで、ウェーハを支える構造のボートでは、ウェーハと支持部の間に生ずる熱膨張差に起因する摩擦や、ウェーハの自重による変形等に伴う応力のため、支持部とウェーハの接触部近傍にスリップ転位が発生する場合がある。近年、半導体デバイスの製造に用いられるシリコンウェーハは直径200mm(8インチ)や300mm(12インチ)が主流となり、さらには直径400mm(16インチ)化が検討されるなど、大口径化が進行している。この大口径化によりウェーハの自重も増加し、ウェーハ支持部での応力も大きくなるため、上述のスリップ転位発生がより顕著になってきた。そして、スリップ転位は、半導体デバイスの歩留まり低下につながる恐れがある。そのため、スリップ転位を抑制する手段が必要とされている。
そこで、このスリップ転位を抑制する一つの手段として、リング状の半導体ウェーハ支持部を有するボートを使用することが試みられている(例えば、特許文献1参照。)。このようなボートによれば、ウェーハを点ではなく、面で支持することになるため、ウェーハと支持部の摩擦や、ウェーハ支持部での応力が小さくなりスリップ転位の発生が抑制される。
特開2005−26463号公報
このように、リング状の半導体ウェーハ支持部を有するボートを用いることによって、スリップ転位の発生は抑制されるが、別の問題として、ウェーハと支持部材料の溶着に起因する問題が深刻になる。
一般に、処理温度が、数百度〜千度以上という高温になること、また、ウェーハへの不純物汚染抑制の要請があることから、ウェーハ支持部の部材としては、耐熱性があり純度の高いシリコンや炭化珪素が用いられる。しかしながら、シリコンや炭化珪素は熱処理中にシリコンウェーハと反応して溶着が生じやすい。そして、溶着により発生したウェーハ裏面突起物は、ウェーハをリソグラフィー工程でステッパにチャックした際に、チャックステージと干渉して局所的にフラットネスを悪化させる。そのため、デフォーカスが生じ、不良デバイスが発生する原因となる。
そして、点ではなく面でウェーハを支持するリング状の支持部を用いると、接触面積が大きくなる分、溶着の生じうる面積も必然的に拡大するため、ウェーハと支持部材料の溶着に起因する問題が一層深刻になる。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたもので、リング状の支持部を有する半導体ウェーハ熱処理用ボートでありながら、溶着に起因する問題を抑制できる半導体ウェーハ熱処理用ボートを提供することを目的とする。
また、溶着に起因する問題を抑制できる半導体ウェーハの熱処理方法を提供することを目的とする。
本発明の一態様の半導体ウェーハ熱処理ボートは、
複数の半導体ウェーハを平行に且つ等間隔に積載するための複数のリング状の半導体ウェーハ支持部を有する半導体ウェーハ熱処理用ボートであって、
前記リング状の半導体ウェーハ支持部の半導体ウェーハ支持面が、前記半導体ウェーハが接触する上段面と、前記上段面に対し前記リング状の半導体ウェーハ支持部のリング中心側に位置し前記半導体ウェーハが接触しない少なくとも一つの下段面からなる段差形状となっていることを特徴とする。
この時、前記上段面と前記半導体ウェーハとの接触部の最内周側位置が、前記半導体ウェーハのウェーハエッジより前記半導体ウェーハ中心に向かって0.5mm以上3.5mm以下の範囲にあることが望ましい。
前記リング状の半導体ウェーハ支持部は、シリコン、炭化珪素または石英からなることが望ましい。
本発明の一態様の半導体ウェーハ熱処理方法は、
複数の半導体ウェーハを平行に且つ等間隔に積載するための複数のリング状の半導体ウェーハ支持部を有する半導体ウェーハ熱処理用ボートを用いた半導体ウェーハの熱処理方法であって、
前記半導体ウェーハ支持部と前記半導体ウェーハとの接触部の最内周側位置が、前記半導体ウェーハのウェーハエッジより前記半導体ウェーハ中心に向かって0.5mm以上3.5mm以下の範囲とすることを特徴とする。
本発明の一態様の半導体ウェーハ熱処理方法は、
複数の半導体ウェーハを平行に且つ等間隔に積載するための複数のリング状の半導体ウェーハ支持部を有する半導体ウェーハ熱処理用ボートを用いた半導体ウェーハの熱処理方法であって、
前記半導体ウェーハ支持部と前記半導体ウェーハを前記半導体ウェーハのべベル部のみで接触させることを特徴とする。
本発明の半導体ウェーハ熱処理ボートを適用することにより、リング状の支持部を有する半導体ウェーハ熱処理用ボートでありながら、溶着に起因する問題を抑制できる半導体ウェーハ熱処理用ボートを提供することが可能となる。
また、本発明の半導体ウェーハ熱処理方法を適用することにより、溶着に起因する問題を抑制できる半導体ウェーハの熱処理方法を提供することが可能となる。
以下、本発明に係る半導体ウェーハ熱処理用ボート(ウェーハ熱処理ボートとも言う。)および半導体ウェーハの熱処理方法の実施の形態を、シリコンウェーハを例にして、図面に沿って説明する。
(実施の形態1)
本発明の実施の形態1のウェーハ熱処理用ボートは、シリコンウェーハを積載するためのリング状のウェーハ支持部が、シリコンウェーハが接触する上段面と、シリコンウェーハが接触しない下段面を有する段差形状となっていることを特徴とする。また、本実施の形態のシリコンウェーハの熱処理方法は、上記ウェーハ熱処理用ボートを用いてシリコンウェーハを熱処理することを特徴とする。
(熱処理用ボート)
図1は、本発明の実施の形態のウェーハ熱処理用ボートを示す図である。
図1(a)は、本実施の形態のウェーハ熱処理用ボートの外観を示す図である。
図1(a)では、ウェーハ熱処理用ボート100は、例えばシリコンからなるリング形状を有する上板102及びリング形状を有する下板103が、上下板間に配設された3本の例えばシリコンからなるからなる支柱104により固定されている。各支柱104には、シリコンウェーハを平行に且つ等間隔に積載するための複数のリング状のウェーハ支持部110が支柱104に着脱可能に設けられている。そして、ウェーハ支持部110の上面が、シリコンウェーハ保持面とされる。
図1(b)は、ウェーハ支持部110の上面図である。シリコンウェーハ支持部110は、内部が開口したリング形状をしており、上述のように各支柱104に着脱可能に設けられている。このウェーハ支持部110の部材としては、耐熱性があり、純度を高くできるためウェーハへの不純物汚染を抑制することが可能なシリコン、炭化珪素あるいは石英であることが望ましい。
図1(c)は、シリコンウェーハ120を積載したウェーハ支持部110のA−A’(図1(b))における断面図である。支柱104に載置されたウェーハ支持部110は、シリコンウェーハが接触する上段面114と、シリコンウェーハが接触しない下段面116を有する2段の段差形状になっている。上段面114と下段面116との段差については、ウェーハリングの径、材質、ウェーハの厚み、ウェーハの重さやプロセス温度等を考慮して、熱処理時に確実にシリコンウェーハ120が下段面114に接触しないように設計される。
このように、本実施の形態の熱処理用ボート100においては、リング状のウェーハ支持部110を段差形状にしている。このため、同一内外径のリング状のウェーハ支持部で段差を設けないものを有する熱処理用ボートと比較して、シリコンウェーハ120がウェーハ支持部110と接触する面積を限定している。そして、接触する面積を限定することにより、熱処理中にシリコンウェーハ120とウェーハ支持部110の溶着が生じうる面積を減少させ、リソグラフィー工程における溶着に起因するデフォーカス不良を抑制することが可能となる。また、一方で、単にリング状の支持部のリング幅を減少させるのではなく、シリコンウェーハ120に接触しない下段面116の部分を設けることにより、ウェーハ支持部110の機械的強度を保持し、例えば、ウェーハ支持部110を移載する場合や、洗浄する場合等の破損、あるいは、熱処理による変形等を防止することが可能となっている。また、ある程度の幅を確保できることにより、自動移載機等での保持も容易となる。
確かに、本実施の形態のようにウェーハ支持部に段差を設けるのではなく、単に、リング幅を維持したまま、リングの径を広げることによって、本実施の形態同様、溶着の問題を抑制しつつ、ウェーハ支持部の機械的強度を保持することも可能である。しかし、この場合は、リング状のウェーハ支持部の径が広がることにより、ボートの径、縦型炉の反応管の径あるいは縦型炉自体のサイズも大きくせざるを得ない。したがって、ボートや縦型炉のコストが上昇したり、ウェーハ支持部やボートのハンドリングが難易になったりする等のあらたな問題が生じるため好ましくない。
なお、本実施の形態において、上段面114とシリコンウェーハ120の接触部の最内周側位置が、シリコンウェーハのウェーハエッジよりウェーハ中心に向かって0.5mm以上3.5mm以下の範囲にあることが望ましい。また、1.5mm以上3.5mm以下の範囲にあることがより望ましい。すなわち、図2に示す断面図のシリコンウェーハの接触部の最内周側位置とウェーハエッジの距離dが、0.5mm以上3.5mm以下の範囲にあることが望ましく、1.5mm以上3.5mm以下の範囲にあることがより望ましい。
このように、dの上限を3.5mmとすることが望ましい理由は、リソグラフィー装置において、シリコンウェーハを載置するウェーハチャックは、ウェーハ外周から3.5mmの範囲よりサイズが小さく、ウェーハ裏面に接触しないのが一般的だからである。
また、dの下限を0.5mm、より望ましくは1.5mmとする理由は、図3に示すd(上段面幅と呼ぶ)と、シリコンウェーハのスリップ長(スリップ転位の長さ)との関係から明らかなように、1.5mmを下回ると、スリップ長が増加を始め、0.5mmを下回ると、スリップ転位のスリップ長が急増し、半導体デバイスの製造歩留まりに与える影響が甚大になる恐れがあるからである。
なお、図3は、φ200mmのシリコンウェーハを、100%Ar、1200℃、1hrで処理した場合のデータである。
また、ウェーハ支持部110の材料をシリコンとする場合には、図2に示す下段板厚(下段面の部分の板厚)t2は、0.7mm以上、より好ましくは1.0mm以上であることが望ましい。
これは、t2が0.7mm未満の場合には、図4に示す下段板厚t2とシリコンウェーハのスリップ長の関係から、1.0mmを下回ると、スリップ長が増加を始め、0.7mmを下回ると、スリップ転位のスリップ長が急増し、半導体デバイスの製造歩留まりに与える影響が甚大になる恐れがあるからである。このように、下段板厚が薄くなることにより、スリップ長が増大するのは、リング状であるウェーハ支持部の変形量が大きくなり、リングを支えるボート溝での支持が強調される(リングがない状態に近づく)ことによると考えられる。
なお、図4は、φ200mmのシリコンウェーハを、100%Ar、1200℃、1hrで処理した場合のデータである。
また、ここではウェーハ支持部の下段面は1段のみとしたが、必ずしも1段に限らず複数段の、シリコンウェーハに接触しない下段面を設けても構わない。
以上のように、本実施の形態の半導体ウェーハ熱処理ボートを適用することにより、リング状の支持部を有する半導体ウェーハ熱処理用ボートでありながら溶着に起因する問題を抑制できる半導体ウェーハ熱処理用ボートを提供することが可能となる。
(熱処理方法)
次に、上記熱処理用ボートを用いたシリコンウェーハの熱処理方法について、シリコンウェーハに酸化膜を形成する場合を例にして記載する。
図5は、本実施の形態の熱処理方法で用いられる縦型炉の内部を、模式的に示した縦断面説明図である。縦型炉204は、図5に示したように、その外形を構成するケーシング302がベースプレート304の上面に固着されて、鉛直方向に設置されている。このケーシング302の内周表面には、例えば抵抗発熱体によって構成されたヒーター308が設けられている。そして、適宜の温度制御装置(図示せず)によって、反応管206内を所定の温度、例えば、800℃〜1200℃の間の任意の温度に加熱、維持することが可能なように構成されている。
処理領域を形成する反応管206は、上端が閉口している筒状の外管310と、この外管310の内周に位置する上端が開口した筒状の内管312とによって構成された二重構造を有している。そして、これら各外管310と内管312は、おのおの例えばステンレスからなる管状のマニホールド314によって気密に支持されている。また、このマニホールド314の下端部には、フランジ316が一体形成されている
マニホールド314上部側面には、外管310と内管312との間の空間からガスを排出して、反応管206内の処理領域を所定の雰囲気に設定・維持するための例えば真空ポンプ318に通ずる排気管320が気密に接続されている。
また、マニホールド314の下部側面には、例えばシリコン酸化膜形成用処理ガスである例えば、O(酸素)ガス、N(窒素)ガスを、内管312内に導入するための第1ガス導入管322、第2ガス導入管324がそれぞれ気密に接続されている。そして、これら第1ガス導入管322、第2ガス導入管324のガスノズル322a、324aは、それぞれ内管312内に突出している。これら第1ガス導入管322、第2ガス導入管324は、それぞれ対応する所定のマスフロー・コントローラ326、328を介して、処理ガスの所定の供給源(図示せず)に接続されている。
シリコンウェーハ120に酸化膜を形成する場合、まず、ヒーター308を発熱させて、反応管206内の温度を例えば750℃まで加熱して置く。そして、本実施の形態の熱処理用ボート100に、シリコンウェーハ120が所定枚数搭載される。次に、ボートエレベータ212が上昇し、熱処理用ボート100を上昇させ、ウェーハ120を反応管206の内管312内にロードさせる。
次いで真空ポンプ318によって反応管206内部を真空引きし、所定の減圧雰囲気まで減圧した後、反応管206内の温度を所定の温度、例えば1050℃まで加熱する。その後、例えば、第1ガス導入管322からO(酸素)ガスを、第2導入管324からN(窒素)ガスを内管312内に導入させるとシリコンウェーハであるウェーハ120表面にシリコン酸化膜が形成される。
本実施の形態の半導体ウェーハ熱処理方法においては、上記本実施の形態の半導体熱処理用ボート100にウェーハを搭載している。したがって、本実施の形態の半導体ウェーハ熱処理方法を適用することにより、溶着に起因する問題を抑制できる半導体ウェーハの熱処理用方法を提供することが可能となる。
なお、ここでは、シリコンウェーハにシリコン酸化膜形成処理を行う構成について記載したが、シリコンウェーハに熱処理を施す熱処理方法であれば、シリコン酸化膜形成処理でなくとも、例えば窒化膜形成処理等のCVD処理や、不活性ガス等によるアニール処理を行う場合であっても構わない。
(実施の形態2)
本実施の形態のウェーハ熱処理用ボートは、図6に示すように、リング状のウェーハ支持部120の最外周部に、シリコンウェーハ120のストッパ118が設けられていることを特徴とする。この、ストッパ118を設ける以外については実施の形態1と同様であるので記述を省略する。
このストッパ118により、シリコンウェーハの接触部の最内周側位置とウェーハエッジの距離dをより精度よくコントロールすることが可能となり、溶着に起因する問題を抑制する上で、さらに有効である。
(実施の形態3)
本実施の形態のウェーハ体熱処理用ボートは、図7に示すように、リング状のウェーハ支持部120が支柱140と一体成形あるいは固着されていることを特徴とする。一体成形あるいは固着されていること以外については実施の形態1と同様であるので記述を省略する。
実施の形態1では、リング状のウェーハ支持部120が支柱と着脱可能である場合について記載したが、本実施の形態のように、リング状のウェーハ支持部112が支柱104と一体成形あるいは固着されている場合であっても、実施の形態1と同様の作用・効果が得られる。
(実施の形態4)
本実施の形態のウェーハ熱処理用ボートは、図8に示すように、リング状のウェーハ支持部112の周方向の一部に切欠きが設けられていることを特徴とする。この切欠きが設けられていること以外は、実施の形態1または実施の形態3と同様であるので記述を省略する。
このような、切欠きを設けた場合、特に実施の形態3のように、リング状のウェーハ支持部112が支柱140と一体成形あるいは固着されている場合に、ロボットアームによるシリコンウェーハの移載を容易にする上で効果的である。本実施の形態においても、実施の形態1、3と同様の作用・効果が得られることに変わりはない。
(実施の形態5)
本実施の形態のウェーハの熱処理方法は、図9に示すように、リング状のウェーハ支持部110とシリコンウェーハ120を、シリコンウェーハ120のベベル部のみで接触させて処理を行うことを特徴とする。ベベル部のみで接触させていること以外は、実施の形態1の熱処理方法と同様であるので記述を省略する。
このように、ベベル部のみでリング状のウェーハ支持部110とシリコンウェーハ120を接触させて熱処理を施した場合、例え、ウェーハに溶着が生じても、ベベル部にリソグラフィー装置のウェーハチャックが接触することはありえないため、溶着による半導体デバイスの製造歩留まり低下の問題がまったく生じないという効果がある。
以上、シリコンウェーハを例として、本発明の半導体ウェーハ熱処理用ボートおよび半導体ウェーハの熱処理方法について記載した。しかし、半導体ウェーハであれば、シリコンウェーハに限られることはなく、例えばGaAsウェーハ等の化合物半導体ウェーハであってもよい。
また、縦型炉204についても、上述の構造は一例に過ぎず、温度および雰囲気をコントロールすることが可能であれば、いかなる構造であっても適用することが可能である。
上記の実施の形態は一例を記載したものに過ぎず、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではない、上記の実施の形態に基づく当業者によるいかなる変形例、変更も本発明の範疇に含まれることは言うまでもない。
(実施例)
本実施例では、図1に示す本発明のシリコンからなる半導体ウェーハ熱処理用ボート100を用いて、径200mm(8インチ)のCZシリコンウェーハ(ボロンドープ、抵抗10Ω・cm、酸素濃度1.2×1018atoms/cm)に熱処理を行った。
ボートに設けられたリング状のウェーハ支持部110もシリコン製で、上段面114は、シリコンウェーハ120の接触部の最内周側位置とウェーハエッジの距離dが3.0mmとなるように構成した。上段板厚t1(図2参照)は1.3mm、下段板厚t2(図2参照)は1.0mm、リング状のウェーハ支持部内径は140mmとした。
熱処理は、内管径260mmで110枚チャージの縦型炉に、110枚のウェーハを搭載したボート100を導入し、Arガス100%雰囲気、1200℃、1時間の条件で行なった。
熱処理後のシリコンウェーハ1枚について、発生したスリップをX線トポグラフィー法(ラング法)で撮影し、定規で総スリップ長を測定した。X線トポグラフィー法の装置として「リガク社製X線トポグラフィー」を使用した。結果を図10に示す。
(比較例1)
従来のシリコンからなるウェーハ熱処理用ボートを用いる以外は実施例と同一の条件で、シリコンウェーハに熱処理を施した。
この熱処理用ボートは、3点支持タイプのウェーハ支持部を有し、シリコンウェーハの接触部の最内周側位置とウェーハエッジの距離が10.0mmとなるように構成した。
実施例と同様に総スリップ長を評価した結果を図10に示す。
(比較例2)
シリコンウェーハを積載するためのリング状のウェーハ支持部が、段差形状となっていないウェーハ熱処理用ボートを用いる以外は実施例と同一の条件で、シリコンウェーハに熱処理を施した。
この熱処理用ボートは、面支持タイプのウェーハ支持部を有し、シリコンウェーハの接触部の最内周側位置とウェーハエッジの距離が30.0mmとなるように構成した。
実施例と同様に総スリップ長を評価した結果を図10に示す。
図10に示されるように、比較例1の従来の点支持タイプの熱処理用ボートで処理したシリコンウェーハの総スリップ長は100mmであった。また、比較例2の面支持タイプの熱処理用ボートで処理したシリコンウェーハの総スリップ長は10mmであった。これに対し、本発明の場合、総スリップ長15mmであった。よって、比較例1の従来の点支持タイプに対する実施例の対する優位性が確認された。そして、ウェーハ外周から30mmを面支持するタイプである比較例2に対しては、わずかに総スリップ長が大きくなるが、ほぼ遜色のない結果を得ることができた。
したがって、本発明によれば、溶着の発生位置を、リソグラフィー工程で影響を受けないウェーハ外周から3.5mmの範囲にとどめ、かつ、スリップの低減も図ることが可能であることが明らかになった。
実施の形態1および実施例のウェーハ熱処理用ボートを示す図である。 実施の形態1のウェーハ熱処理用ボートの断面図である。 上段面幅とスリップ長の関係を示す図である。 下段板厚とスリップ長の関係を示す図である。 実施の形態の縦型炉の模式的縦断面図である。 実施の形態2のウェーハ熱処理用ボートの断面図である。 実施の形態3のウェーハ熱処理用ボートの断面図である。 実施の形態4のウェーハ熱処理用ボートの上面図である。 実施の形態5で用いるウェーハ熱処理用ボートの断面図である。 実施例・比較例の総スリップ長の測定結果を示す図である。
符号の説明
100 ウェーハ熱処理用ボート
104 支柱
110 ウェーハ支持部
114 上段面
116 下段面
118 ストッパ
120 シリコンウェーハ
204 縦型炉

Claims (5)

  1. 複数の半導体ウェーハを平行に且つ等間隔に積載するための複数のリング状の半導体ウェーハ支持部を有する半導体ウェーハ熱処理用ボートであって、
    前記リング状の半導体ウェーハ支持部の半導体ウェーハ支持面が、前記半導体ウェーハが接触する上段面と、前記上段面に対し前記リング状の半導体ウェーハ支持部のリング中心側に位置し前記半導体ウェーハが接触しない少なくとも一つの下段面からなる段差形状となっており、
    前記上段面と前記半導体ウェーハとの接触部の最内周側位置が、前記半導体ウェーハのウェーハエッジより前記半導体ウェーハ中心に向かって0.5mm以上3.5mm以下の範囲にあることを特徴とする半導体ウェーハ熱処理用ボート。
  2. 前記リング状の半導体ウェーハ支持部は、シリコン、炭化珪素または石英からなることを特徴とする請求項1記載の半導体ウェーハ熱処理用ボート。
  3. 前記リング状の半導体ウェーハ支持部はシリコンからなり、前記下段面の部分の板厚が0.7mm以上であることを特徴とする請求項1記載の半導体ウェーハ熱処理用ボート。
  4. 複数の半導体ウェーハを平行に且つ等間隔に積載するための複数のリング状の半導体ウェーハ支持部を有する半導体ウェーハ熱処理用ボートを用いた半導体ウェーハの熱処理方法であって、
    前記半導体ウェーハ支持部と前記半導体ウェーハとの接触部の最内周側位置が、前記半導体ウェーハのウェーハエッジより前記半導体ウェーハ中心に向かって0.5mm以上3.5mm以下の範囲とすることを特徴とする半導体ウェーハの熱処理方法。
  5. 複数の半導体ウェーハを平行に且つ等間隔に積載するための複数のリング状の半導体ウェーハ支持部を有する半導体ウェーハ熱処理用ボートを用いた半導体ウェーハの熱処理方法であって、
    前記半導体ウェーハ支持部と前記半導体ウェーハとを前記半導体ウェーハのべベル部のみで接触させることを特徴とする半導体ウェーハの熱処理方法。
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KR101479302B1 (ko) * 2008-07-02 2015-01-05 삼성디스플레이 주식회사 기판 소성 장치

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