JP2008084747A5 - - Google Patents

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プラズマ処理システムのアーク検出装置、アーク検出装置を実現するためのプログラム及び記憶媒体
本願発明は、半導体製造工程に使用されるプラズマ処理システムのアーク検出装置、アーク検出装置を実現するためのプログラム及び記憶媒体に関するものである。
従来、プラズマ処理システムとしては、図7に示すように、例えば高周波電力を出力するための高周波電源装置51と、この高周波電源装置51に伝送ケーブル52を介して接続され、高周波電源装置51の入力インピーダンスと負荷インピーダンスとを整合するためのインピーダンス整合器53と、このインピーダンス整合器53に負荷接続部54を介して接続され、例えば負荷としてのプラズマ処理装置55とで構成されている。
高周波電源装置51は、プラズマ処理装置55に対して高周波電力を供給するための装置であり、例えば図示しない電力増幅回路や発振回路等を備え、所定の電力に設定された高周波電力をインピーダンス整合器53を介してプラズマ処理装置55に出力する。
プラズマ処理装置55は、エッチングやCVD等の方法を用いて半導体ウェハや液晶基板等の被加工物を加工するための装置である。より詳細には、プラズマ処理装置55は、プラズマチャンバーの内部に備えられた真空容器に一対の電極を設けた構成とされ、その真空容器にプラズマ発生用の窒素ガス又はアルゴンガス等が導入され、一対の電極間に高周波電力を供給して上記ガスを電離させて、プラズマを発生させるものである。発生されたプラズマは、半導体ウェハや液晶基板等の被加工物を加工するために利用される。
プラズマ処理装置55では、プラズマ処理中にアークが発生することがある。アークが発生すると、それによって半導体ウェハや液晶基板等の被加工物を損傷したり、アークが大きい場合は、プラズマ処理装置55を破損してしまうことがあるので、高周波電源装置51では、通常、アークの発生を事前に検出し、プラズマ処理装置55に対する高周波電力の供給量を低減したり、供給自体を停止させることが行われている。
例えば、特開平8−167500号公報には、プラズマ処理装置への入射電力やプラズマ処理装置からの反射電力を検出し、その検出値の変化パターンからアーク発生を判別し、アーク発生と判別されたときには高周波電源装置51の出力を抑制したり、出力を停止したりすることが記載されている。
特開平8−167500号公報
プラズマ処理装置55では、上記のように、真空容器に封入した窒素ガスやアルゴンガスに高周波電力を供給してこれらのガスをイオン化し、このイオン化したガスを被加工物に照射することにより所定のプラズマ処理を行うようになっているため、このプラズマ処理中のプラズマ処理装置55のインピーダンスは常に変動し、不安定な状態となっている。
このため、可及的にプラズマ処理装置55のインピーダンスの変動に関係なく、高周波電源装置51から供給される高周波電力が効率良くプラズマ処理装置55に供給されるようにするため、インピーダンス整合器53が設けられている。
プラズマ処理装置55で正常にプラズマ処理が行われる場合は、プラズマ処理装置55のインピーダンスが変動してもインピーダンス整合器53により効果的にインピーダンスの整合が図られるので、プラズマ処理装置55からの反射電力は極めて小さい。しかしながら、プラズマ処理装置55でアークが発生し、例えば1回の放電量で被加工物を損傷したり、プラズマ処理装置55を破損したりするようなアーク(以下、「ハードアーク」という。)の場合は、プラズマ処理装置55のインピーダンスが急変し、インピーダンス整合器53によるインピーダンス整合動作は追従できないので、プラズマ処理装置55からの反射電力が急増することになる。
上記公報に記載される反射電力の変化に基くアーク検出方法は、プラズマ処理中にプラズマ処理装置55からの反射電力の変化率を監視し、所定の閾値以上の急激な反射電力の変化が生じたときにアーク放電が発生したと判別してアークの検出信号を出力するものであるが、主として、ハードアークの検出を目的とするため、所定の閾値は、その目的を達成し得るような適当な値に設定されているのが通常である。
一方、アークの中には、1回の放電では被加工物を損傷するほどではないが、放電が連続して繰り返されると、被加工物に処理むらや焦げなどの加工品質に悪影響を与える微小なアーク(以下、「ソフトアーク」という。)が存在する。
そして、近年は、被加工物の品質を可能な限り高精度に管理するために、プラズマ処理中のプラズマ処理装置55内のソフトアークの発生状態についても関心が高まっている。
上記従来のアーク検出方法によれば、アーク発生を判別するための所定の閾値を小さくすれば、ソフトアークを検出することも可能になるが、ソフトアーク発生時の反射電力の変化量は微小であるので、通常のインピーダンス変動に基づく反射電力の変化量と区別できない場合が多く、所定の閾値を小さくしたことによって、返って通常のインピーダンス変動をアーク発生と誤検出することが多くなるという問題が生じる。
上記したように、プラズマ処理システムにおいては、通常、アークの発生を検出した場合には、プラズマ処理装置55に対する高周波電力の供給量を抑制したり、停止させたりするので、アークの誤検出によってプラズマ処理システムが停止されると、液晶基板等の生産性を著しく低下させるという問題が生じる。
ユーザにとっては、プラズマ処理中にプラズマ処理装置55内で生じるアークを検出し、プラズマ処理装置55等の損傷防止などのための適切な措置を速やかに行うことは重要であるが、その一方でアーク誤検出によるプラズマ処理の中断若しくは停止を防止することもプラズマ処理装置55等の損傷防止と同様に重要である。
従来のアーク検出方法は、プラズマ処理装置(負荷)のインピーダンス変動に基づく反射電力の変化の様子からアーク発生の有無を検出しているので、アークが発生していない場合にもアーク発生と誤検出されることがあり、検出精度として十分とはいえず、より検出精度の高いアーク検出方法が要望されているのが現状である。
本願発明は、上記した事情のもとで考え出されたものであって、プラズマ処理システムにおけるアークの発生を高い精度で検出することのできるアーク検出装置を提供することを、その課題とする。
上記課題を解決するため、本願発明では、次の技術的手段を講じている。
本願発明の第1の側面によって提供されるプラズマ処理システムのアーク検出装置は、高周波電力を発生する高周波電力発生手段と、前記高周波電力発生手段から供給される高周波電力によりプラズマを発生させて被加工物に所定の加工処理を行うプラズマ処理手段と、交流電圧信号及び交流電流信号を検出する電圧/電流信号検出手段とを備えるプラズマ処理システムのアーク検出装置であって、前記交流電圧信号と交流電流信号との位相差を演算する位相差演算手段と、前記交流電圧信号から電圧実効値を演算する電圧実効値演算手段と、前記交流電流信号から電流実効値を演算する電流実効値演算手段と、前記位相差演算手段により演算された位相差と、前記電圧実効値演算手段により演算された電圧実効値と、前記電流実効値演算手段により演算された電流実効値とから、前記プラズマ処理手段のインピーダンスを演算するインピーダンス演算手段と、前記インピーダンス演算手段により演算されたインピーダンスの変化率が、所定範囲内か否かを判別する第1の判別手段と、前記交流電圧信号と前記交流電流信号のいずれか一方若しくは両方の周波数スペクトルの分布を演算するFFT処理手段と、前記第1の判別手段により所定範囲内でないと判別されたとき、前記FFT処理手段により演算された前記交流電圧信号と前記交流電流信号のいずれか一方若しくは両方の所定の周波数のスペクトルの出力レベルが所定の値以上であるか否かを判別する第2の判別手段と、前記第2の判別手段により前記所定の周波数のスペクトルの出力レベルが所定の値以上であると判別されると、アークが発生したと判定するアーク判定手段とを備えたことを特徴とする(請求項1)。
なお、前記第1の判別手段により所定範囲内でないと判別されたとき、前記電圧実効値演算手段により演算された電圧実効値の変化率が所定範囲外か否かを判別する第3の判別手段を備え、前記アーク判定手段は、前記所定の周波数のスペクトルの出力レベルが所定の値以上であるとの判別に加え、前記電圧実効値の変化率が所定範囲外であるとの判別がなされると、アークが発生したと判定するとよい(請求項2)。
また、前記第1の判別手段により所定範囲内でないと判別されたとき、前記電流実効値演算手段により演算された電流実効値の変化率が所定範囲外か否かを判別する第4の判別手段を備え、前記アーク判定手段は、前記所定の周波数のスペクトルの出力レベルが所定の値以上であるとの判別に加え、前記電流実効値の変化率が所定範囲外であるとの判別、若しくは前記電圧実効値の変化率が所定範囲外であり、かつ、前記電流実効値の変化率が所範囲外であるとの判別がなされると、アークが発生したと判定するとよい(請求項3)。
更に、前記第1の判別手段により所定範囲内でないと判別されたとき、前記位相差演算手段により演算された位相差の変化率が所定範囲外か否かを判別する第5の判別手段を備え、前記アーク判定手段は、前記所定の周波数のスペクトルの出力レベルが所定の値以上であるとの判定に加え、前記位相差の変化率が所定範囲外であるとの判別、前記電圧実効値の変化率が所定範囲外であり、かつ、前記位相差の変化率が所定範囲外であるとの判別、前記電流実効値の変化率が所定範囲外であり、かつ、前記位相差の変化率が所定範囲外であるとの判別、前記電圧実効値の変化率が所定範囲外であり、かつ、前記位相差の変化率が所定範囲外であり、かつ、前記電流実効値の変化率が所定範囲外であるとの判別のいずれかがなされると、アークが発生したと判定するとよい(請求項4)。
また、本願発明の第2の側面によって提供されるプログラムは、コンピュータを、高周波電力を発生する高周波電力発生手段と、前記高周波電力発生手段から供給される高周波電力によりプラズマを発生させて被加工物に所定の加工処理を行うプラズマ処理手段と、交流電圧信号及び交流電流信号を検出する電圧/電流信号検出手段とを備えるプラズマ処理システムのアーク検出装置として機能させるためのプログラムであって、前記コンピュータを、前記交流電圧信号と交流電流信号との位相差を演算する位相差演算手段と、前記交流電圧信号から電圧実効値を演算する電圧実効値演算手段と、前記交流電流信号から電流実効値を演算する電流実効値演算手段と、前記位相差演算手段により演算された位相差と、前記電圧実効値演算手段により演算された電圧実効値と、前記電流実効値演算手段により演算された電流実効値とから、前記プラズマ処理手段のインピーダンスを演算するインピーダンス演算手段と、前記インピーダンス演算手段により演算されたインピーダンスの変化率が、所定範囲内か否かを判別する第1の判別手段と、前記交流電圧信号と前記交流電流信号のいずれか一方若しくは両方の周波数スペクトルの分布を演算するFFT処理手段と、前記第1の判別手段により所定範囲内でないと判別されたとき、前記FFT処理手段により演算された前記交流電圧信号と前記交流電流信号のいずれか一方若しくは両方の所定の周波数のスペクトルの出力レベルが所定の値以上であるか否かを判別する第2の判別手段と、前記第2の判別手段により前記所定の周波数のスペクトルの出力レベルが所定の値以上であると判別されると、アークが発生したと判定するアーク判定手段として機能させることを特徴とする(請求項5)。
本願発明の第3の側面によって提供される記憶媒体は、請求項5に記載のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体である(請求項6)。
本願発明によれば、検出された交流電圧信号と交流電流信号とから、その位相差と電圧実効値と電流実効値とが演算され、これらの演算結果からインピーダンスが演算される。演算されたインピーダンスの変化率が所定範囲内で無い場合、アークが発生した可能性があると判別される。このとき、交流電圧信号の所定の周波数のスペクトルが所定の出力レベル以上になった場合、交流電流信号の所定の周波数のスペクトルが所定の出力レベル以上になった場合、電圧実効値の変化率が所定値以下になった場合、電流実効値の変化率が所定値以上になった場合、交流電圧信号と交流電流信号との位相差が所定範囲外になった場合のうち予め設定されている条件に該当する場合、アークが発生したと判定される。すなわち、アーク発生が、インピーダンスの変化率の条件と他の予め設定された条件との両方で監視され、両方の条件に合致した場合にアークが発生したと判定される。よって、ソフトアークを検出するためにインピーダンスの変化率を正常と判断する範囲を狭くしたことにより、正常なインピーダンス変動をアーク発生と判別しても、他の予め設定された条件には該当しないため、アーク発生と判定されることが無く、アークの誤検出を防ぐことができる。
本願発明のその他の特徴および利点は、添付図面を参照して以下に行う詳細な説明によって、より明らかとなろう。
以下、本願発明の好ましい実施の形態を、図面を参照して具体的に説明する。
図1は、本願発明に係るアーク検出装置が適用されるプラズマ処理システムの一例を示す図である。このプラズマ処理システムは、半導体ウェハや液晶基板などの非加工物に対して高周波電力を供給して、例えばプラズマエッチングといった加工処理を行うものである。このプラズマ処理システムは、高周波電源装置1、インピーダンス整合装置2、電圧/電流検出装置3、負荷としてのプラズマ処理装置4、アーク検出装置5で構成されている。
高周波電源装置1には、例えば同軸ケーブルからなる伝送線路を介してインピーダンス整合装置2が接続され、インピーダンス整合装置2には電圧/電流検出装置3が、電圧/電流検出装置にはプラズマ処理装置4がそれぞれ接続されている。アーク検出装置5は、高周波電源装置1と電圧/電流検出装置3とに接続されている。
高周波電源装置1は、高周波電力をプラズマ処理装置4に供給するものであって、例えば数百kHz以上の出力周波数を有する高周波電力を出力することができる電源装置である。一般に、プラズマ処理装置4のプラズマ処理で使用される周波数は2.0MHz若しくは13.56MHzであるので、高周波電源装置1は、プラズマ処理装置4に対しては、2.0MHz若しくは13.56MHzの高周波電力を供給するようになっている。また、高周波電源装置1は、アーク検出装置5からアーク検出信号が入力された場合、所定の処理を行う。この処理には、アークが発生したことをユーザに報知する処理やその報知とともにアークの検出頻度のデータ蓄積処理などが含まれる。報知方法としては、監視用モニタにメッセージ表示したり、警報や発光によって報知することが考えられる。これらの処理はユーザの選択によって適宜、設定することができる。また、ユーザが希望する場合は、高周波電源装置1の出力を低下してソフトアークの発生を抑えたり、場合によっては、高周波電源装置1の出力停止を可能にしてもよい。
インピーダンス整合装置2は、高周波電源装置1とプラズマ処理装置4とのインピーダンスを整合させるものであり、図示しないが、インピーダンス素子であるキャパシタやインダクタ等を備えている。より具体的には、高周波電源装置1の出力端から高周波電源装置1側を見たインピーダンス(出力インピーダンス)が例えば50Ωに設計され、高周波電源装置1の出力端が特性インピーダンス50Ωの伝送線路での入力端に接続されているとすると、インピーダンス整合装置2は、当該インピーダンス整合装置2の入力端からプラズマ処理装置4側を見たインピーダンスを50Ωに整合させる。なお、プラズマ処理装置4でプラズマ処理が開始されると、プラズマ処理の進行に応じて被加工物やプラズマの状態が変化し、これによりプラズマ処理装置4のインピーダンスが変化することになるが、正常にプラズマ処理が行われた場合のプラズマ処理装置4のインピーダンスの変化範囲は予め知ることができるので、このインピーダンスの変化範囲内の代表値をプラズマ処理装置4のインピーダンスとし、インピーダンス整合装置2はこのインピーダンスの代表値に対してインピーダンス整合を行うように構成されている。
電圧/電流検出装置3は、プラズマ処理装置4の入力端における高周波の電圧信号と電流信号とを検出する。電圧/電流検出装置3は、図2に示すように、主としてアナログの交流電圧信号を検出する電圧検出部31aと、アナログの交流電流信号を検出する電流検出部31bとからなる。電圧検出部31aは伝送線路から交流電圧信号を検出し、増幅して出力するものであり、電流検出部31bは伝送線路から交流電流信号を検出し、増幅して出力するものである。
電圧/電流検出装置3により検出された交流信号はアーク検出装置5でディジタル処理されるため、交流信号の検出レベルが低いと、ディジタル処理における演算の精度が悪化することがある。そのため、本実施形態では、電圧検出部31a及び電流検出部31bにおいて、検出された信号を増幅することで、安定したディジタル処理を行い得るようにしている。
プラズマ処理装置4は、半導体ウェハや液晶基板等の被加工物をエッチングやCVD等の方法を用いて加工するための装置である。プラズマ処理装置4は、プラズマを発生させるための窒素ガスやアルゴンガスなどの所定のガスを封入するための容器(チャンバー)41と、高周波電源装置1からの高周波電力を容器内のガスに供給するための一対の電極42,43を備えている。
プラズマ処理装置4では、被加工物Bの加工目的に応じて各種の加工プロセスが実行される。例えば、被加工物に対してエッチングを行う場合には、そのエッチングに応じたガス種類、ガス圧力、高周波電力の供給電力値、及び高周波電力の供給時間等が適切に設定された加工プロセスが行われる。加工プロセスでは、被加工物Bが配置される容器41内に、例えば窒素やアルゴン等のプラズマ発生用ガスが封入され、電極42,43に高周波電力の供給が開始されると、電極42,43間に高周波電界Pが生じ、この高周波電界Pによりプラズマ発生用ガスがプラズマ状態になる。そして、プラズマ状態になったガスを用いて被加工物が加工される。
アーク検出装置5は、電圧/電流検出装置3から出力される交流電圧信号と交流電流信号をディジタル処理し、プラズマ処理装置4でアークが発生したことを検出すると、高周波電源装置1にアーク検出信号を送信する。
図2は、アーク検出装置5を示すブロック構成図である。アーク検出装置5は、電圧/電流検出装置3から出力されるアナログ信号(交流電圧信号と交流電流信号)をディジタル信号に変換するA/D変換部51、A/D変換部51から出力されるディジタル信号(交流電圧と交流電流のディジタル信号。以下、交流電圧のディジタル信号を「交流電圧データ」と言い、交流電流のディジタル信号を「交流電流データ」と言う。)を所定の周期分記録する記録部52、記録部52に記録されている交流電圧データと交流電流データからそれぞれ所望の周波数の交流電圧データと交流電流データを抽出するディジタルフィルタ部53、交流電圧信号の実効値Vrmsを演算する電圧実効値演算回路54、交流電流信号の実効値Irmsを演算する電流実効値演算回路55、交流電圧信号と交流電流信号との間の位相差φを演算する位相差演算回路56、記録部52に記録されている交流電圧データから交流電圧信号に含まれる周波数成分の分布と交流電流データから交流電流信号に含まれる周波数成分の分布とをそれぞれ演算するFFT(Fast Fourier transformation 高速フーリエ変換)処理部57、及び、各実効値演算回路54、55、位相差演算回路56、FFT処理部57により出力された情報を解析してアークの発生を検出するアーク解析部58により構成されている。
A/D変換部51は、交流電圧信号に対するA/D変換回路51aと交流電流信号に対するA/D変換回路51bを有している。記録部52は、交流電圧データを記録する正弦波保存メモリ52aと交流電流データを記録する正弦波保存メモリ52bを有している。正弦波保存メモリ52a,52bに記録されるデータの周期数は供給される電力の周波数により異なり、パラメータにより変更される。本実施形態においては、高周波電源装置1の供給する電力の周波数が2.0MHzの場合、正弦波保存メモリ52a,52bは、それぞれ100周期分のデータを記録する。このとき、100周期分の時間は50μsとなり、記録部52には50μsごとにサンプリングされた100周期分のデータが記録される。この100周期分のデータは、FFT処理部57などの後段の回路で所定の処理が施され、アーク発生を判断するためのデータとして利用される。
ディジタルフィルタ部53は、交流電圧データに対して所望の周波数の交流電圧データを抽出するための適応型ディジタルフィルタ53aと、交流電流データに対して所望の周波数の交流電流データを抽出するための適応型ディジタルフィルタ53bとを有している。ここに所望の周波数とは、高周波電源装置1から出力される高周波電源の周波数で、例えばプラズマ処理システムに使用される2.0MHzの周波数である。
適応型ディジタルフィルタ53a,53bは、いわゆるIIR(infinite impulse response)ローパスフィルタからなり、入力される交流信号データのうち、所定の遮断周波数以上の周波数成分を除去するものであって、例えば、共振周波数foを所望の周波数に追従させることのできるディジタルフィルタである。適応型ディジタルフィルタ53aからは、交流電圧データ及び余弦データ[a]が出力され、適応型ディジタルフィルタ53bからは、交流電流データが出力される。余弦データ[a]は、ディジタルフィルタの通過帯域の中心周波数を決定する係数であり、ディジタルフィルタにディジタルデータ(サンプリングデータ)が入力される毎に、その入力データのレベル値と出力データのレベル値との差が最小となるように演算される。本実施形態では、余弦データ[a]は、適応型ディジタルフィルタ53aから出力されているが、交流電流信号のほうが振幅が大きい場合は、適応型ディジタルフィルタ53bから出力される。
電圧実効値演算回路54は、適応型ディジタルフィルタ53aから出力される交流電圧データから実効値Vrmsを演算する。また、電流実効値演算回路55は、適応型ディジタ
ルフィルタ53bから出力される交流電流データから実効値Irmsを演算する。
位相差演算回路56は、適応型ディジタルフィルタ53a,53bから出力される交流電圧データ、交流電流データ及び余弦データ[a]から、両交流信号の位相差φを演算により求めるものである。
図3は、位相差演算回路56を示すブロック構成図である。位相差演算回路56は、2つの微分演算回路561,562と、算出演算回路563と、数式演算回路564とによって構成されている。
微分演算回路561は、交流電圧データx[k]を微分して微分交流電圧データx′[k]を出力するものである。微分演算回路562は、交流電流データy[k]を微分して微分交流電データy′[k]を出力するものである。算出演算回路563は、入力される余弦データ[a]に基づいて1/(2sin ω)を演算により求め、その値を各微分演算回路561,562に出力するものである。数式演算回路564は、交流電圧データx[k]及び交流電流データy[k]と、微分演算回路561,562からの微分交流電圧データx′[k]及び微分交流電流データy′[k]に基づいて、下記に示す(1)〜(3)式により位相差φを演算するものである。
Figure 2008084747
図2に戻って、FFT処理部57は、正弦波保存メモリ52aに記録されている交流電圧データを入力されるFFT処理回路57aと、正弦波保存メモリ52bに記録されている交流電流データを入力されるFFT処理回路57bを有している。FFT処理回路57aは、高速フーリエ変換を用いて、記録部52から入力された交流電圧データから周波数ごと(基本波と各高調波)のスペクトルの出力レベルを演算し、所定の周波数のスペクトルの出力レベルを出力する。FFT処理回路57bも同様の方法で記録部52から入力された交流電流データから周波数ごと(基本波と各高調波)のスペクトルの出力レベルを演算し、所定の周波数のスペクトルの出力レベルを出力する。
高速フーリエ変換により得られる周波数分布において、高周波電源装置が出力する電力の周波数のスペクトルが、基本スペクトルとして、最大の出力レベルで現れる。また、出力電力の高調波となる周波数にもスペクトルが現れる。例えば、高周波電源装置が出力する電力の周波数が2.0MHzの場合、基本スペクトルが2.0MHzに、高調波のスペクトルが4.0MHz、6.0MHz、…2nMHzに、それぞれ現れる(図4参照)。
ここで、プラズマ処理中にプラズマ処理装置内にアークが発生した場合、一定の周波数のスペクトルが現れることが実験により明らかになっている。この一定の周波数は、プラズマ処理装置内の状況や供給する電力の周波数により異なり、FFT処理回路57a,57bに入力されるデータが交流電圧データか交流電流データかにより異なる。例えば、供給電力の周波数が2.0MHzのとき、アークが発生すると、交流電圧信号に2.1MHzのスペクトルが発生することが分かっている(図4参照)。
よって、交流電圧データ又は交流電流データを高速フーリエ変換して、アークが発生したときに現れるスペクトルの周波数を監視しておき、その周波数のスペクトルが所定の出力レベルに達した場合、アークが発生したと判定することができる。本実施形態では、交流電圧信号に2.1MHzのスペクトルが、基本スペクトルの5%の出力レベルで現れた場合、アークが発生していると判定する。なお、監視する周波数は、プラズマ処理装置内の状況により異なり、2以上の周波数の場合や監視する対象が交流電圧データの場合や交流電流データの場合や両方の場合が有る。
アーク解析部58は、電圧実効値演算回路54で演算された交流電圧信号の実効値Vrms、電流実効値演算回路55で演算された交流電流信号の実効値Irms、及び位相差演算回路56で演算された交流電圧信号と交流電流信号の位相差φからプラズマ処理装置のインピーダンスを演算する。プラズマ処理装置のインピーダンスは、抵抗成分R、リアクタンス成分Xとすると、それぞれ以下の(4)、(5)式により演算される。
Figure 2008084747
アーク解析部58は、演算したインピーダンスの変化率が所定範囲を超えたとき、アークが発生した可能性があると判断する。このときアーク解析部58は、FFT処理回路57aで演算された交流電圧信号の所定周波数スペクトルの出力レベル、及びFFT処理回路57bで演算された交流電流信号の所定周波数スペクトルの出力レベルがそれぞれ所定の値以上の場合、アークが発生したと判定して、高周波電源装置1にアーク検出信号を送信する。なお、交流電圧信号の所定周波数スペクトルの出力レベルまたは交流電流信号の所定周波数スペクトルの出力レベルのどちらか一方が条件に該当した場合に、アークが発生したと判定してもよい。
また、プラズマ処理装置内にアークが発生した場合、交流電圧信号の実効値Vrms、交流電流信号の実効値Irms、交流電圧信号と交流電流信号の位相差φが一定の変化をすることも実験により明らかになっている。図5は、2.0MHzの供給電力の100周期分の時間の実効値Vrms、実効値Irms、位相差φの変化を示す図の一例である。プラズマ処理装置内でアークが発生したために、図5において、実効値Vrmsと位相差φは急激に減少し、実効値Irmsは急激に増加している。つまり、実効値Vrmsの変化率が所定値以下の場合や、位相差φの変化率が所定範囲外の場合、実効値Irmsの変化率が所定値以上の場合もアークが発生したと判定できる。したがって、アーク解析部58がアークが発生した可能性があると判断したとき、アーク発生の判定条件として、これらの条件も組み合わせることができる。
すなわち、アーク解析部58おいて、アーク発生の可能性があると判断されたときにアーク発生を判定するための条件として、
(1)交流電圧信号の実効値Vrmsの変化率が所定値(本実施形態では−5%)以下の場合
(2)交流電流信号の実効値Irmsの変化率が所定値(本実施形態では5%)以上の場合
(3)交流電圧信号と交流電流信号の位相差φの変化率が所定範囲(本実施形態の場合では±15%)外の場合
(4)交流電圧信号の所定周波数(本実施形態の場合では2.1MHz)のスペクトルの出力レベルが所定値(本実施形態の場合では5%)以上の場合
(5)交流電流信号の所定周波数(本実施形態の場合では2.1MHz)のスペクトルの出力レベルが所定値(本実施形態の場合では5%)以上の場合
がある。各判定条件の最適な組み合わせ方は、プラズマ処理装置内の状況や供給する電力の周波数などの使用条件により異なるので、ユーザは、使用条件に従って各判定条件のいずれか、又は2以上の組み合わせを、アーク解析部58に設定する。
なお、上記の判定条件は、あくまでも一例である。例えば、加工プロセスの条件(ガス種類、ガス圧力等)が異なると、交流電圧信号の実効値Vrmsの変化率等も異なってくる。例えば、図5に示した例では、プラズマ処理装置内にアークが発生したときに、実効値Vrmsが減少する場合を示したが、反対に実効値Vrmsが増加する場合も考えられる。したがって、使用する加工プロセスに合わせた判定条件を設定すればよい。
なお、インピーダンスの変化率が所定の範囲を超えて、アーク発生の可能性があると判断されたとき、この所定範囲より広い第2の所定範囲を設定しておき、インピーダンス変化率がこの第2の所定範囲を超えた場合は、プラズマ処理装置4のインピーダンスが急激に変化したのでハードアークが発生したと判断し、無条件に高周波電源装置1の出力を停止するようにしてもよい。また、本実施形態では、プラズマ処理装置4のインピーダンスの変化率が所定範囲を超えたとき、アークが発生した可能性があると判断したが、プラズマ処理装置4からの反射電力や反射係数の変化率が所定の値以上になったとき、アークが発生した可能性があると判断するようにしてもよい。
次に、アーク検出装置5における処理手順について、図6に示すフローチャートを参照して説明する。
電圧/電流検出装置3から交流電圧信号及び交流電流信号が入力され(S1)、A/D変換部51でディジタル信号である交流電圧データ及び交流電流データに変換される(S2)。交流電圧データ及び交流電流データが記録部52に記録される(S3)。
記録部52に100周期分のデータが蓄積されると、ディジタルフィルタ部53で必要な周波数成分が抽出され、電圧実効値演算回路54、電流実効値演算回路55、および位相差演算回路56でそれぞれ電圧実効値Vrms、電流実効値Irms、位相差φが演算される。アーク解析部58において、これらの値から、プラズマ処理装置4のインピーダンスが演算される(S4)。
演算されたインピーダンスの変化率が所定範囲内であるか否かが判別される(S5)。所定範囲を超えた場合は(S5:NO)、アークが発生した可能性があるので、設定されている判定条件により、アーク発生か否かが判定される(S6)。アーク発生と判定された場合は(S6:YES)、高周波電源装置1にアーク検出信号が送信され(S7)、ステップS1に戻る。
ステップS6において、アーク発生と判定されなかった場合は(S6:NO)、ステップ1に戻る。
ステップS5において、インピーダンスの変化率が所定範囲内の場合は(S5:YES)、ステップ1に戻る。
上記のように、本実施形態によれば、インピーダンスの変化率でアーク発生の可能性を判別した後、他の判定条件でアーク発生か否かが判定される。よって、ソフトアークを検出するために、インピーダンスの変化率を正常と判断する範囲を狭くして、正常なインピーダンス変動をアーク発生と判別しても、他の判定条件には該当しないため、アークの誤検出を防ぐことができる。
なお、上記実施形態では、高周波電源装置が固定周波数方式で、インピーダンス整合装置が可変インピーダンス整合装置の場合を説明したが、可変周波数方式の高周波電源と固定インピーダンス整合装置との組み合わせのプラズマ処理装置であっても、本願発明に係るアーク検出装置は使用することができる。
本願発明に係るアーク検出装置が適用されるプラズマ処理システムの一例を示す図である。 本願発明に係るアーク検出装置を示すブロック構成図である。 位相差演算回路を示すブロック構成図である。 2.0MHzの供給電力の交流電圧信号に高速フーリエ変換を行って得られたスペクトル分布を示す図である。 2.0MHzの高周波電力を供給した場合の100周期分の時間の電圧実効値Vrms、電流実効値Irms、位相差φの変化を示す図である。 本願発明に係るアーク検出装置における処理手順についてのフローチャートである。 従来のプラズマ処理システムの一例を示す図である。
1 高周波電源装置
2 インピーダンス整合装置
3 電圧/電流検出装置
3a 電圧検出部
3b 電流検出部
4 プラズマ処理装置
5 アーク検出装置
51 A/D変換回部
51a,51b A/D変換回路
52 記録部
52a,52b 正弦波保存メモリ
53 ディジタルフィルタ部
53a,53b 適応型ディジタルフィルタ
54 電圧実効値演算回路
55 電流実効値演算回路
56 位相差演算回路
561,562 微分演算回路
563 算出演算回路
564 数式演算回路
57 FFT処理部
57a,57b FFT処理回路
58 アーク解析部

Claims (6)

  1. 高周波電力を発生する高周波電力発生手段と、前記高周波電力発生手段から供給される高周波電力によりプラズマを発生させて被加工物に所定の加工処理を行うプラズマ処理手段と、交流電圧信号及び交流電流信号を検出する電圧/電流信号検出手段とを備えるプラズマ処理システムのアーク検出装置であって、
    前記交流電圧信号と交流電流信号との位相差を演算する位相差演算手段と、
    前記交流電圧信号から電圧実効値を演算する電圧実効値演算手段と、
    前記交流電流信号から電流実効値を演算する電流実効値演算手段と、
    前記位相差演算手段により演算された位相差と、前記電圧実効値演算手段により演算された電圧実効値と、前記電流実効値演算手段により演算された電流実効値とから、前記プラズマ処理手段のインピーダンスを演算するインピーダンス演算手段と、
    前記インピーダンス演算手段により演算されたインピーダンスの変化率が、所定範囲内か否かを判別する第1の判別手段と、
    前記交流電圧信号と前記交流電流信号のいずれか一方若しくは両方の周波数スペクトルの分布を演算するFFT処理手段と、
    前記第1の判別手段により所定範囲内でないと判別されたとき、前記FFT処理手段により演算された前記交流電圧信号と前記交流電流信号のいずれか一方若しくは両方の所定の周波数のスペクトルの出力レベルが所定の値以上であるか否かを判別する第2の判別手段と、
    前記第2の判別手段により前記所定の周波数のスペクトルの出力レベルが所定の値以上であると判別されると、アークが発生したと判定するアーク判定手段と、
    を備えたことを特徴とするプラズマ処理システムのアーク検出装置。
  2. 前記第1の判別手段により所定範囲内でないと判別されたとき、前記電圧実効値演算手段により演算された電圧実効値の変化率が所定範囲外か否かを判別する第3の判別手段を備え、
    前記アーク判定手段は、前記所定の周波数のスペクトルの出力レベルが所定の値以上であるとの判別に加え、前記電圧実効値の変化率が所定範囲外であるとの判別がなされると、アークが発生したと判定する
    ことを特徴とする、請求項1に記載のプラズマ処理システムのアーク検出装置。
  3. 前記第1の判別手段により所定範囲内でないと判別されたとき、前記電流実効値演算手段により演算された電流実効値の変化率が所定範囲外か否かを判別する第4の判別手段を備え、
    前記アーク判定手段は、前記所定の周波数のスペクトルの出力レベルが所定の値以上であるとの判別に加え、前記電流実効値の変化率が所定範囲外であるとの判別、若しくは前記電圧実効値の変化率が所定範囲外であり、かつ、前記電流実効値の変化率が所範囲外であるとの判別がなされると、アークが発生したと判定することを特徴とする、請求項1または2に記載のプラズマ処理システムのアーク検出装置。
  4. 前記第1の判別手段により所定範囲内でないと判別されたとき、前記位相差演算手段により演算された位相差の変化率が所定範囲外か否かを判別する第5の判別手段を備え、
    前記アーク判定手段は、前記所定の周波数のスペクトルの出力レベルが所定の値以上であるとの判定に加え、前記位相差の変化率が所定範囲外であるとの判別、前記電圧実効値の変化率が所定範囲外であり、かつ、前記位相差の変化率が所定範囲外であるとの判別、前記電流実効値の変化率が所定範囲外であり、かつ、前記位相差の変化率が所定範囲外であるとの判別、前記電圧実効値の変化率が所定範囲外であり、かつ、前記位相差の変化率が所定範囲外であり、かつ、前記電流実効値の変化率が所定範囲外であるとの判別のいずれかがなされると、アークが発生したと判定する
    ことを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載のプラズマ処理システムのアーク検出装置。
  5. コンピュータを、
    高周波電力を発生する高周波電力発生手段と、前記高周波電力発生手段から供給される高周波電力によりプラズマを発生させて被加工物に所定の加工処理を行うプラズマ処理手段と、交流電圧信号及び交流電流信号を検出する電圧/電流信号検出手段とを備えるプラズマ処理システムのアーク検出装置として機能させるためのプログラムであって、
    前記コンピュータを、
    前記交流電圧信号と交流電流信号との位相差を演算する位相差演算手段と、
    前記交流電圧信号から電圧実効値を演算する電圧実効値演算手段と、
    前記交流電流信号から電流実効値を演算する電流実効値演算手段と、
    前記位相差演算手段により演算された位相差と、前記電圧実効値演算手段により演算された電圧実効値と、前記電流実効値演算手段により演算された電流実効値とから、前記プラズマ処理手段のインピーダンスを演算するインピーダンス演算手段と、
    前記インピーダンス演算手段により演算されたインピーダンスの変化率が、所定範囲内か否かを判別する第1の判別手段と、
    前記交流電圧信号と前記交流電流信号のいずれか一方若しくは両方の周波数スペクトルの分布を演算するFFT処理手段と、
    前記第1の判別手段により所定範囲内でないと判別されたとき、前記FFT処理手段により演算された前記交流電圧信号と前記交流電流信号のいずれか一方若しくは両方の所定の周波数のスペクトルの出力レベルが所定の値以上であるか否かを判別する第2の判別手段と、
    前記第2の判別手段により前記所定の周波数のスペクトルの出力レベルが所定の値以上であると判別されると、アークが発生したと判定するアーク判定手段と、
    して機能させるためのプログラム。
  6. 請求項5に記載のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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