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高周波電源装置
本願発明は、例えば半導体ウェハプロセスにおいて、プラズマエッチングを行うプラズマ処理装置等といった負荷に高周波電力を供給する高周波電源装置に関するものである。
従来、高周波電力を負荷に対して供給するシステムとしては、図9に示すように、例えば高周波電力を出力するための高周波電源装置31と、この高周波電源装置31に伝送ケーブル32を介して接続され、高周波電源装置31の入力インピーダンスと負荷インピーダンスとを整合するためのインピーダンス整合器33と、このインピーダンス整合器33に負荷接続部34を介して接続され、例えばプラズマ処理装置からなる負荷Lとで構成されている(例えば、特許文献1参照)。
特開平8−167500号公報
高周波電源装置31は、負荷Lに対して高周波電力を供給するための装置であり、例えば図示しない電力増幅回路や発振回路等を備え、所定の電力に設定された高周波電力をインピーダンス整合器33を介して負荷Lに出力する。
負荷Lは、エッチングやCVD等の方法を用いて半導体ウェハや液晶基板等の被加工物を加工するための装置である。より詳細には、負荷Lは、例えばプラズマ処理装置(プラズマチャンバー)とされ、このプラズマ処理装置は、内部に備えた真空容器にプラズマ発生用のガスが導入され、供給された高周波電力を用いて上記ガスを電離させて、プラズマを発生させるものである。発生されたプラズマは、半導体ウェハや液晶基板等の被加工物を加工するために利用される。
ここで、負荷Lとしてのプラズマ処理装置では、内部に大電流が流れてインピーダンスが急激に変化するとアークが発生することがある。アークが発生すると、プラズマ処理装置が破損してしまうことがあるので、高周波電源装置31では、アークの発生を迅速に検出し、負荷Lに対して高周波電力の供給を停止させる必要がある。
アークの発生を検出する方法としては、所定時間内における反射係数の変化度合いを監視し、その変化の大小に基づいてアークの発生を検出する方法がある。すなわち、図10に示すように、ある時点t11において反射係数Г0が算出されると、その反射係数Г0に基づいて基準下限値Гdと基準上限値Гuとで上下の幅が規定される判定基準幅Wが設定され、所定時間Tの間において反射係数の値が基準下限値Гdを越え、かつ基準上限値Гuを越えた場合に、アークが発生したと検出している(図10において一点鎖線Aがアークが発生したと検出される場合の反射係数の変化を示す。)。
従来のアークを検出する方法では、図10に示したように、判定基準幅Wが反射係数の大小にかかわらず一定とされている。すなわち、判定基準幅Wの基準下限値Гd及び基準上限値Гuは、反射係数Г0の値に応じてそれぞれ設定されるものの、基準下限値Гdと基準上限値Гuとの差、すなわち判定基準幅Wは、反射係数の値にかかわらず一定とされている。
例えば反射係数が比較的大きい場合には、負荷Lでは不安定な状態になっているため、少しのインピーダンスの変化、すなわち少しの反射係数の変化によってアークが発生することがある。しかしながら、従来のアークを検出する方法では、反射係数の大小にかかわらず判定基準幅は一定とされているため、反射係数が比較的大きい場合、そのときの反射係数の変化量は小さいのであるがアークが発生しているときに、それを検出することができないことがあるといった問題点がある。
本願発明は、上記した事情のもとで考え出されたものであって、負荷において発生するアークの発生を検出するとき、その検出精度を向上させることができる高周波電源装置を提供することを、その課題とする。
上記の課題を解決するため、本願発明では、次の技術的手段を講じている。
本願発明によって提供される高周波電源装置は、負荷に対して高周波電力を供給する電力供給手段と、前記負荷に入射される高周波電力と前記負荷から反射される高周波電力を検出する電力検出手段と、前記電力検出手段で検出された前記負荷への入射電力と前記負荷からの反射電力とに基づいて反射係数を算出する反射係数算出手段と、前記反射係数算出手段によって算出された反射係数の値が所定時間内に予め定める基準幅以上変化したか否かを判別する判別手段と、前記判別手段による判別結果に基づいて、前記負荷におけるアークの発生を検出するアーク検出手段と、を備える高周波電源装置であって、前記反射係数算出手段によって算出された反射係数の値が、前記判別手段によって所定時間内に基準幅以上変化したか否かが判別されるとき、当該反射係数の値に応じて前記基準幅を可変する基準幅変更手段を備えたことを特徴としている(請求項1)。
この構成によれば、反射係数算出手段によって算出された反射係数の値が、判別手段によって所定時間内に基準幅以上変化したか否かが判別されるとき、当該反射係数の値に応じて基準幅が可変される。そのため、例えば反射係数の値が大きいほど基準幅が小さくなるように設定されるとすれば、反射係数が比較的大きいときにおける反射係数の変化が小さくても基準幅を超えればアークが発生したものと検出することができる。すなわち、反射係数が比較的大きい状態では、負荷は不安定な状態にあり、そのような状態のときにインピーダンス(反射係数)が急激に変化すればその変化度合いが小さくてもアークが発生することがある。このため、反射係数が比較的大きいほど基準幅を小さく設定しておけば、アークが発生しているような反射係数の小さい変化でもそれを適確に捉えることができる。したがって、反射係数の値の大小にかかわらず基準幅が一定であった従来の構成に比べ、より精度よくアークの発生を検出することができる。
また、上記高周波電源装置において、前記アーク検出手段によってアークの発生が検出されたとき、前記電力供給手段による前記負荷に対する高周波電力の供給を停止する供給停止手段がさらに備えられるとよい(請求項2)。
また、上記高周波電源装置において、前記基準幅は、前記反射係数算出手段によって算出された反射係数の値に応じた値が予め設定されており、かつ当該反射係数の値が大きいほど前記基準幅が小さくなるように選択されて設定されるとよい(請求項3)。
また、上記高周波電源装置において、前記基準幅は、第1閾値と、その第1閾値より値が大きい第2閾値とによってその幅が規定されており、前記アーク検出手段は、前記反射係数算出手段によって算出された反射係数の値が所定時間内に前記第1閾値を越え、かつ前記第2閾値を越えたとき、前記負荷においてアークが発生したと検出するとよい(請求項4)。
本願発明のその他の特徴および利点は、添付図面を参照して以下に行う詳細な説明によって、より明らかとなろう。
以下、本願発明の好ましい実施の形態を、添付図面を参照して具体的に説明する。
図1は、本願発明に係る高周波電源装置が適用される高周波電力供給システムの一例を示す図である。この高周波電力供給システムは、半導体ウェハや液晶基板等の被加工物に対して高周波電力を供給して、例えばプラズマエッチングといった加工処理を行うものである。この高周波電力供給システムは、高周波電源装置1、伝送線路2、インピーダンス整合器3、負荷接続部4及び負荷Lで構成されている。
高周波電源装置1には、例えば同軸ケーブルからなる伝送線路2を介してインピーダンス整合器3が接続され、インピーダンス整合器3には、例えば電磁波が漏れないように遮蔽された銅板からなる負荷接続部4が接続され、負荷接続部4には、負荷Lが接続されている。
高周波電源装置1は、負荷Lに対して例えば数百kHz以上の出力周波数を有する高周波電力を供給するための装置である。高周波電源装置1については後述する。
インピーダンス整合器3は、高周波電源装置1と負荷Lとのインピーダンスを整合させるものであり、図示しないが、インピーダンス素子であるキャパシタやインダクタ等を備えている。より具体的には、例えば高周波電源装置1の出力端から高周波電源装置1側を見たインピーダンス(出力インピーダンス)が例えば50Ωに設計され、高周波電源装置1が、特性インピーダンス50Ωの伝送線路2でインピーダンス整合器3の入力端に接続されているとすると、インピーダンス整合器3は、当該インピーダンス整合器3の入力端から負荷L側を見たインピーダンスを50Ωに整合する。
負荷Lは、半導体ウェハや液晶基板等の被加工物をエッチングやCVD等の方法を用いて加工するためのプラズマ処理装置(プラズマチャンバー)である。プラズマ処理装置では、被加工物の加工目的に応じて各種の加工プロセスが実行される。例えば、被加工物に対してエッチングを行う場合には、そのエッチングに応じたガス種類、ガス圧力、高周波電力の供給電力値、及び高周波電力の供給時間等が適切に設定された加工プロセスが行われる。
加工プロセスでは、被加工物が配置される容器(図略)内に例えば窒素やアルゴン等のプラズマ放電用ガスが導入される。そして、高周波電力の供給が開始されると、容器内に設けられた2つの端子の間に所定の電圧が印加され、その印加された電圧によってプラズマ放電用ガスが放電されて非プラズマ状態からプラズマ状態になり、プラズマ状態になったガスを用いて被加工物が加工されるようになっている。
本実施形態における高周波電源装置1は、高周波電力を負荷Lに対して供給するものであって、出力周波数を調整して高周波電力を出力することのできる周波数可変装置である。また、高周波電源装置1は、変動する反射係数の値を算出してその反射係数の変化に基づいて負荷Lに発生するアークを検出する機能と、アークを検出した場合に負荷Lに対する高周波電力の供給を停止する機能とを有するものである。
すなわち、負荷Lにおいてアークが発生するということは、負荷Lにおいて、過電圧が発生したり過電流が流れたりして、インピーダンスが急激に変化している状態となっている場合である。このアークが発生すると、負荷Lであるプラズマ処理装置が破損することがあるため、高周波電源装置1では、プラズマ処理装置が破損する前にアークを事前に検出して、負荷Lに対して高周波電力の供給を停止するようにしている。
高周波電源装置1は、図1に示すように、出力電力設定部11と、制御部12と、メモリ13と、発振部14と、増幅部15と、パワー検出部16と、反射係数算出部17、基準幅設定部18と、アーク検出部19とを備えている。
出力電力設定部11は、例えばユーザ等によって負荷Lに出力すべき高周波電力を設定するためのものであり、図1では省略しているが、高周波電力の出力値を設定するための出力電力設定スイッチ、及び高周波電力の供給の開始を指示する出力開始スイッチ等が備えられた操作部が設けられている。出力電力設定部11において設定された高周波電力の出力値は、制御部12に出力される。
制御部12は、本高周波電源装置1の制御中枢となるものであり、出力電力設定部11において設定された高周波電力の出力値に基づいて発振部14に制御信号を出力することにより、負荷Lに対して高周波電力を供給させるものである。また、本実施形態に係る制御部12は、アーク検出部19からの検出信号に基づいて発振部14を制御することにより、負荷Lに対する高周波電力の供給を停止させる。
制御部12には、メモリ13が接続されており、メモリ13には、高周波電力を負荷Lに供給するための制御プログラムが記憶されている。また、メモリ13には、後述するアークの発生を検出する処理で用いられる判定基準幅のデータ(後述する定数K2,K3等)や判定時間のデータが記憶されている。また、メモリ13には、反射係数算出部17において算出される反射係数の値等が変数データとして記憶される。上記判定基準幅や判定時間については後述する。
発振部14は、制御部12からの制御信号によってその発振出力の出力周波数が制御されるものである。高周波電力の出力周波数を調整する必要があるときには、発振部14は、制御部12から出力周波数を調整する内容の制御信号を入力し、その制御信号に基づいて発振出力の出力周波数を変換し、発振出力信号として増幅部15に出力する。
増幅部15は、発振部14からの発振出力信号を増幅して高周波電力を出力するものである。増幅部15において増幅された発振出力信号は、パワー検出部16を介してインピーダンス整合器3に出力される。
パワー検出部16は、増幅部15から出力される高周波電力を検出するものであり、例えば、方向性結合器によって構成されている。パワー検出部16は、増幅部15から負荷L側に進行する高周波(以下、進行波という。)と負荷L側から反射してくる高周波(以下、反射波という。)とを分離して、それらの電力値をそれぞれ検出するものである。パワー検出部16において検出された進行波の電力値及び反射波の電力値は、反射係数算出部17に出力される。
反射係数算出部17は、パワー検出部16から入力される進行波の電力値及び反射波の電力値に基づいて、反射係数を算出するものである。反射係数は、例えば進行波の電力Pfと反射波の電力Prとの割合Pr/Pfを演算することにより求められる。この反射係数の値は、基準幅設定部18に出力される。
基準幅設定部18は、所定時間(判定時間)内における反射係数の値の変化に基づいてアークが発生したか否かが判別される判別処理において、その判別基準となる判定基準幅を設定するものである。ここで、判定基準幅とは、図2に示すように、反射係数に対して、判定基準下限値Гdと、その値より大きい判定基準上限値Гuとで定められる幅のことである。また、判定時間とは、上記判別処理が行われる時間をいい、図2に示すTで表される時間(例えば100μsec)のことである。すなわち、判定時間Tは、反射係数Г0が算出される時点t1に対して一定時間T0経過後の時刻t2から、判別処理が終了する時刻t3までの時間である。なお、判定時間Tは、任意の値に設定できるようにしてもよい。
基準幅設定部18では、反射係数算出部17から反射係数が入力されると、その反射係数の値に応じて判定基準幅Wが設定されるのであるが、本実施形態では、その判定基準幅Wが反射係数の値に応じて可変されるようになっている。例えば、図3に示すように、反射係数Г0の値が比較的大きいときには、判定基準幅Wが小さく設定され、反射係数Г0の値が比較的小さいときには、判定基準幅Wが大きく設定される。
具体的な判定基準幅Wの設定方法としては、基準下限値Гdは、算出される反射係数Г0に予め定める定数K1(例えば1.01)を掛け合わすことによって設定される。定数K1は、算出される反射係数Г0の値に対して所定値Гaだけ嵩上げして、基準下限値Гdを反射係数Г0の値より少し高めに設定するものである。また、判定基準幅Wは、算出される反射係数Г0に基づいて設定される定数K2に基本値Bが掛け合わされることにより設定される。基本値Bは、判定基準幅Wの最小単位を示すものであり、定数K2は、算出される反射係数Г0の値に応じて予め定められた値である。本実施形態においては、反射係数Г0の値が大きいほど定数K2の値が小さくなるように設定されている。また、基準上限値Гuは、基準下限値Гd+基本値B×定数K2で表され、上式に各数値が代入されることにより基準上限値Гuが設定される。
なお、判定基準幅Wの設定方法は、上記方法に限らず、他の方法が用いられてもよい。例えば、反射係数は、図4に示すように、その値に応じて複数のゾーンに区分けされ、各ゾーンによって判定基準幅Wが異なるように予め設定されていてもよい。この場合、反射係数の値が大きいゾーンほど、判定基準幅Wが小さくなるように設定される。例えば、算出された反射係数Г0がAゾーン内にあるとすると、判定基準幅Wは、反射係数Г0の例えば±10%とされる。また、例えば算出された反射係数Г0がEゾーン内にあるとすると、判定基準幅Wは、算出された反射係数Г0の例えば±500%とされる。
このように、反射係数Г0の値に応じて判定基準幅Wを可変させれば、アークの発生を高精度で検出することができる。例えば、反射係数Г0の値が大きいほど判定基準幅が小さくなるように設定されているので、反射係数Г0が比較的大きいときにおけるその変化が小さくても判定基準幅を超えればアークが発生したものと検出することができる。
すなわち、反射係数Г0が比較的大きい状態では、負荷Lは不安定な状態にあり、そのような状態のときにインピーダンス(反射係数)が急激に変化すればその変化度合いが小さくてもアークが発生することがある。このため、反射係数Г0が比較的大きいほど判定基準幅Wを小さく設定しておけば、アークが発生しているような反射係数Г0が小さい変化でもそれを適確に捉えることができる。したがって、反射係数Г0の値の大小にかかわらず判定基準幅が一定であった従来の構成に比べ、より精度よくアークの発生を検出することができる。また、アークの発生を高精度に検出できる結果、負荷Lの損傷する可能性を少なくすることができる。
また、反射係数の値が比較的小さいほど、判定基準幅Wが比較的大きくなるように設定される。反射係数の値が比較的小さい状態では、負荷Lの状態が比較的安定しているため、そのような状態で判定基準幅Wを小さくすると、アークの発生を頻繁に検出することになる。本実施形態では、反射係数の値が比較的小さいときには、判定基準幅Wが大きく設定されるので、アークの発生を頻繁に検出することがなくなり、実用的な装置となる。
図1に戻り、アーク検出部19は、反射係数算出部17からの反射係数の値に基づいて、負荷Lにおいてアークが発生したか否かを検出するものである。アーク検出部19は、反射係数算出部17からの反射係数の値を入力し、反射係数の値が所定時間T内に判定基準幅W以上変化した場合、すなわち、反射係数の値が所定時間T内に基準下限値Гdを越え、かつ基準上限値Гuを越えたとき、インピーダンスが急激に変化して負荷Lにアークが発生したものとして検出している。アーク検出部19は、アークの発生を検出すると、制御部12に対して検出信号を出力する。
次に、上記構成における制御動作について図5に示すフローチャートを参照して説明する。
まず、ユーザの出力電力設定部11を通じた操作によって、高周波電力の出力レベルが設定されると、高周波電源装置1から高周波電力が負荷Lに対して供給される(S1)。すなわち、制御部12では、まず、発振部14に高周波電力を所定の出力周波数で出力すべき制御信号が出力される。発振部14では、増幅部15に対して所定の出力周波数で出力すべき発振出力信号が出力され、増幅部15から所定の出力周波数に基づく高周波電力が負荷Lに対して出力される。
パワー検出部16では、増幅部15から出力された高周波電力に基づいて進行波の電力が検出されるとともに、負荷Lで反射された高周波に基づいて反射波の電力が検出され、進行波の電力及び反射波の電力は反射係数算出部17に出力される。反射係数算出部17では、進行波の電力及び反射波の電力に基づいて反射係数Г0が算出される(S2)。算出された反射係数Г0は、基準幅設定部18に出力される。
基準幅設定部18では、反射係数算出部17で算出された反射係数Г0に基づいて、判定基準幅Wが設定される。まず、基準下限値Гdが設定される(S3)。具体的には、基準下限値Гdは、算出された反射係数Г0に予めメモリ13に記憶された定数K1(例えば1.01)が乗算されて設定される。
次いで、基準上限値Гuが設定される。具体的には、算出された反射係数Г0に応じて定数K2が設定される(S4)。この定数K2は、予めメモリ13に記憶され、反射係数に応じて定められた値であり、反射係数の値が大きいほど小さく設定されている。判定基準幅Wは、この定数K2に判定基準幅Wの最小単位である基本値Bが掛け合わされて設定される。定数K2は、算出された反射係数Г0の値に応じて予め定められた値である。そして、基準下限値Гd+基本値B×定数K2により基準上限値Гuが設定される(S5)。
基準上限値Гuが設定されると、反射係数Г0が算出された一定時間T0後、タイマーがスタートされ(S6)、判定処理が開始される。判定時間Tの間は、常時、反射係数算出部17において反射係数の値が算出され、その値がアーク検出部19に入力される。そして、アーク検出部19においてアークが発生したか否かの判別処理が行われる。
具体的には、まず、反射係数の値が基準下限値Гdを上回ったか否かが判別される(S7)。反射係数の値が基準下限値Гdを上回ったと判別されなかったとき(S7:NO)、判定時間Tが経過したか否かが判別される(S8)。ここで、判定時間Tが経過したと判別されたとき(S8:YES)、この場合は、図6に示すように、反射係数の値が判定基準幅W以上の変化をせずに判定時間T経過した場合とされ、アークは発生していないと判定される。その後、処理はステップS2に戻り、反射係数Г0の値が新たに算出される。
また、ステップS7において、反射係数の値が基準下限値Гdを上回ったと判別されたとき(S7:YES)、反射係数の値が基準上限値Гuを上回ったか否かが判別される(S9)。反射係数の値が基準上限値Гuを上回ったと判別されなかったとき(S9:NO)、ステップS8に進み、判定時間Tが経過したか否かが判別される。ここで、判定時間Tが経過したと判別されたとき(S8:YES)、この場合は、図7に示すように、反射係数の値は基準下限値Гdを上回ったけれども、判定時間Tが経過したときには基準上限値Гuを上回らなかった場合とされ、この場合もアークは発生していないと判定される。
一方、ステップS9において、反射係数の値が基準上限値Гuを上回ったと判別されたとき(S9:YES)、すなわち、図8に示すように、反射係数の値が判定時間T内で基準下限値Гdを上回り、かつ基準上限値Гuをも上回ったとき、反射係数が急激に変化しているので、アーク検出部19ではアークが発生したと検出される(S10)。
アーク検出部19においてアークが発生したと検出されると、その検出信号が制御部12に出力され、制御部12では、高周波電力の供給を停止する処理が行われる(S11)。すなわち、制御部12では、発振部14への制御信号の出力を停止する。これにより、負荷Lに対する高周波電力の供給が停止され、負荷Lにおいて加工プロセスが停止される。
上記の判定処理は、アークの発生を検出しない限り、繰り返し行われるので、負荷Lにおいては安定した状態で加工プロセスを行うことができる。
もちろん、この発明の範囲は上述した実施の形態に限定されるものではない。例えば、アークの発生を検出した場合には、その検出信号が図示しない外部処理装置に出力されるようにしてもよい。
本願発明に係る高周波電源装置が適用される高周波電力供給システムの構成図である。 判定基準幅及び判定時間を説明するための図である。 反射係数の値に対する判定基準幅の設定を説明するための図である。 ゾーンと判定基準幅との関係を示す図である。 高周波電源装置の制御動作を示すフローチャートである。 反射係数が基準下限値を超えない場合の時間と反射係数との関係を示す図である。 反射係数が基準下限値を超えたが基準上限値を越えない場合の時間と反射係数との関係を示す図である。 反射係数が基準下限値及び基準上限値を越えた場合の時間と反射係数との関係を示す図である。 従来の高周波電力供給システムの構成図である。 従来の反射係数の値に対する判定基準幅の設定を説明するための図である。
符号の説明
1 高周波電源装置
3 インピーダンス整合器
11 出力電力設定部
12 制御部
13 メモリ
14 発振部
15 増幅部
16 パワー検出部
17 反射係数算出部
18 基準幅設定部
19 アーク検出部
L 負荷
W 判定基準幅
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