JP4593948B2 - 高周波電源装置 - Google Patents

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本願発明は、例えば半導体ウェハプロセスにおいてプラズマエッチングを行うプラズマ処理装置等といった負荷に、インピーダンス整合器を介して高周波電力を供給する高周波電源装置に関するものである。
従来、高周波電源装置では、例えば特許文献1に記載のものが提案されている。図5は、特許文献1に記載の高周波電源装置の構成図である。
特開2001−197749号公報
この高周波電源装置は、高周波電力の値を設定するための出力電力設定部41、後述する制御部42からの信号に基づいて発振出力のレベルを可変する発振部43、発振部43の発振出力を増幅する増幅部44、増幅部44から出力された出力電力を検出する出力電力検出部45、及び出力電力設定部41による設定値と出力電力検出部45による検出値とを比較し、その比較結果を発振部43に与えることにより高周波電力が一定になるように制御する制御部42を備えている。
また、この高周波電源装置は、出力電力設定部41において設定された値に対して所定の特性グラフ又は特性関数等に基づいて、高周波電力の振幅波形の中心となる直流電源電圧Vdcを算出する演算部47と、演算部47によって算出された直流電源電圧Vdcの演算値と直流電圧検出部52による直流電源電圧Vdcの検出値との誤差分を増幅して、それを直流電源部51に出力する誤差増幅部50と、直流電源電圧Vdcを生成するための直流電源部51と、この直流電源部51から出力される直流電源電圧Vdcの大きさを検出する直流電圧検出部52とを備えている。
上記構成では、出力電力設定部41において高周波電力の値が設定されると、この高周波電力の値に基づいて発振部43において発振出力のレベルが可変され、増幅部44においてその発振出力が増幅される。一方、演算部47においては、高周波電力の値に応じて直流電源電圧Vdcの演算値が演算され、直流電源部51において当該直流電源電圧Vdcが生成されて、増幅部44に送られる。増幅部44では、当該直流電源電圧Vdcを基準にして発振出力が増幅され、例えばインピーダンス変換器(図略)を介して負荷に対して高効率で供給されるようになっている。
ところで、上記高周波電源装置では、出力電力設定部41において高周波電力の値が設定されると、演算部47においてその高周波電力に応じた直流電源電圧Vdcが演算されるが、出力電力設定部41における設定値が小さすぎると、直流電源電圧Vdcの値が低くなり、負荷に対して高周波出力の供給を開始するとき、増幅部44から負荷に対して出力される高周波電力のレベルが負荷の放電を開始する電圧値に達せず、プラズマ放電が開始されないことがあるといった問題点がある。
また、負荷においてプラズマ放電が開始された場合、そのプラズマ放電を維持するためには、プラズマ放電における負荷の端子間電圧をある程度維持する必要がある。一旦、プラズマ放電が開始されると、インピーダンス整合器を構成する可変インピーダンス素子(図略)は、インピーダンス整合を取れるようにそのリアクタンス(キャパシタンスやインダクタンス)を変化させるのであるが、インピーダンス整合が負荷の状態によって取れなくなったとき、負荷の端子間電圧がプラズマ放電を維持するのに必要な電圧よりも低くなる場合があり、プラズマ放電が維持できなくなることがある。
本願発明は、上記した事情のもとで考え出されたものであって、負荷に対する放電電圧を適切に供給することのできる高周波電源装置を提供することを、その課題とする。
上記の課題を解決するため、本願発明では、次の技術的手段を講じている。
本願発明によって提供される高周波電源装置は、出力電力を設定する出力電力設定手段と、前記出力電力設定手段で設定された出力電力に基づいて発振出力のレベルが制御される出力レベル可変の高周波発振手段と、前記高周波発振手段から出力される高周波を増幅し、プラズマ放電を行う負荷に供給する増幅手段と、前記出力電力設定手段で設定された出力電力に基づいて前記増幅手段から出力される高周波の振幅波形の中心となる直流電源電圧の値を演算する電圧演算手段と、前記負荷をプラズマ放電させるために十分な電圧の値を設定する電圧設定手段と、供給される値の直流電圧を生成し、前記増幅手段に供給する電圧生成手段と、前記電圧演算手段で演算される電圧の値と前記電圧設定手段で設定される電圧の値のいずれかを切り替えて前記電圧生成手段に供給する切替手段と、前記増幅手段と前記負荷との整合状態を検出し、その検出状態が整合のときには、前記電圧演算手段で演算される電圧の値を前記電圧生成手段に供給するように前記切替手段を制御し、その検出状態が不整合のときには、前記電圧設定手段で設定される電圧の値を前記電圧生成手段に供給するように前記切替手段を制御する切替制御手段と、を備えたことを特徴としている(請求項1)。
この構成によれば、負荷側における整合状態に基づいて演算手段によって演算された直流電源電圧の値、又は所定電圧設定手段によって設定された所定電圧の値のいずれかが決定され、決定された値に基づいて電圧生成手段によって直流電源電圧が生成される。そして、生成された直流電源電圧が高周波電力の振幅波形の中心となって高周波電力が負荷に対して供給される。従って、例えば高周波電力の供給が開始されるとき(不整合状態のとき)、設定された高周波電力の値に応じて演算される直流電源電圧の値が、負荷の放電が行われないほど低い場合には、例えば所定電圧設定手段によって設定された所定電圧の値が決定され、この値に基づいて電圧生成手段によって直流電源電圧が生成されるので、負荷の放電を適切にかつ確実に行うことができる。
好ましい実施の形態によれば、前記整合状態検出手段は、前記負荷側に進行する進行波及び前記負荷側から戻る反射波に基づいて前記負荷の整合状態を検出するとよい(請求項2)。
他の好ましい実施形態によれば、前記整合状態検出手段は、整合状態が不整合であることを検出してから所定時間経過後に、整合状態とみなすとよい(請求項3)。
本願発明のその他の特徴および利点は、添付図面を参照して以下に行う詳細な説明によって、より明らかとなろう。
以下、本願発明の好ましい実施の形態を、添付図面を参照して具体的に説明する。
図1は、本願発明に係る高周波電源装置が適用される高周波電力供給システムの一例を示す図である。このシステムは、半導体ウェハや液晶基板等の被加工物に対して高周波電力を供給して、例えばプラズマエッチングといった加工処理を行うものである。このシステムは、高周波電源装置1、伝送線路2、インピーダンス整合器3、負荷接続部4及び負荷Lで構成されている。
高周波電源装置1には、例えば同軸ケーブルからなる伝送線路2を介してインピーダンス整合器3が接続され、インピーダンス整合器3には、例えば電磁波が漏れないように遮蔽された銅板からなる負荷接続部4を介して負荷L(例えばプラズマ処理装置)が接続されている。なお、高周波電源装置1は、インピーダンス整合器3を含む構成としてもよい。
高周波電源装置1は、負荷Lに対して例えば数百kHz以上の周波数を有する高周波電力を供給するための装置である。高周波電源装置1については後述する。
インピーダンス整合器3は、高周波電源装置1と負荷Lとのインピーダンスを整合させるものである。より具体的には、例えば高周波電源装置1の出力端から高周波電源装置1側を見たインピーダンス(出力インピーダンス)が例えば50Ωに設計され、高周波電源装置1が、特性インピーダンス50Ωの伝送線路2でインピーダンス整合器3の入力端に接続されているとすると、インピーダンス整合器3は、当該インピーダンス整合器3の入力端から負荷L側を見たインピーダンスを可及的に50Ωに自動調整する。
インピーダンス整合器3は、図示しないが、高周波電源装置1から入力される高周波電力(入射波)の高周波電圧、高周波電流、及びそれらの位相差を検出する入力検出部、可変インピーダンス素子である可変キャパシタ等からなる整合部、入力検出部から入力された高周波電圧、高周波電流及び位相差を用いて入力インピーダンスを算出し、この入力インピーダンスが例えば50Ωになるように、整合部の可変キャパシタを制御する整合器制御部等によって構成されている。
負荷Lは、半導体ウェハや液晶基板等の被加工物をエッチングやCVD等の方法を用いて加工するためのプラズマ処理装置である。プラズマ処理装置では、被加工物の加工目的に応じて各種の加工プロセスが実行される。例えば、被加工物に対してエッチングを行う場合には、そのエッチングに応じたガス種類、ガス圧力、高周波電力の供給電力値、及び高周波電力の供給時間等が適切に設定された加工プロセスが行われる。プラズマ処理装置では、被加工物が配置される容器(図略)内にプラズマ放電用ガスを導入し、そのプラズマ放電用ガスを放電させて非プラズマ状態からプラズマ状態にしている。そして、プラズマ状態になったガスを用いて被加工物を加工している。
負荷Lは、高周波電力が供給されるとき、プラズマ放電される。すなわち、高周波電力の供給が開始されると、負荷Lの端子間に所定の電圧が印加され、その印加された電圧によってプラズマ放電され、上記のような加工プロセスが実行されるようになっている。本実施形態では、負荷Lの端子間に供給される電圧がプラズマ放電に支障がある程度に低くならないように制御される。
高周波電源装置1は、図2に示すように、出力電力設定部11と、制御部12と、発振部13と、増幅部14と、出力電力検出部15と、演算部17と、初期電圧設定部18と、切替部19と、誤差増幅部20と、直流電源部21と、直流電圧検出部22と、整合状態検出部23とを備えている。
出力電力設定部11は、例えばユーザ等によって負荷Lに出力すべき出力電力を設定するためのものであり、図2では省略しているが、高周波電力の出力値を設定するための出力電力設定スイッチや高周波電力の供給の開始を指示する出力開始スイッチが備えられた操作部等が設けられている。出力電力設定部11において設定された高周波電力の出力値のデータは、制御部12及び演算部17に送られる。
制御部12は、出力電力設定部11において設定された高周波電力の出力値と、出力電力検出部15において検出された高周波電力の検出値とを比較し、両者が一致するように、発振部13の発振出力のレベルを制御するものである。つまり、制御部12は、発振部13の発振出力のレベルを制御することにより、高周波電力の出力が一定になるように制御するものである。
発振部13は、制御部12からの制御信号によってその発振出力のレベルが制御されるものである。発振部13によって出力される発振出力信号は、増幅部14に送られる。
増幅部14は、発振部13からの発振出力信号を増幅して高周波電力信号を出力するためのものである。増幅部14において増幅された発振出力信号は、出力電力検出部15及び出力コネクタ16を介してインピーダンス整合器3に出力され、前述したように、インピーダンス整合器3において整合動作が行われる。
出力電力検出部15は、増幅部14からの高周波電力を検出するものであり、例えば、方向性結合器によって構成されており、増幅部14から負荷L側に進行する高周波電力(以下、進行波という。)と負荷L側から反射してくる高周波電力(以下、反射波という。)とを分離して、それらの値をそれぞれ検出するものである。
出力電力検出部15において検出された進行波の値は、上記制御部12に戻され、制御部12では、上述したように出力電力設定部11において設定される高周波電力の出力値と比較され、両者が一致するように発振部13に対して制御信号を出力する。すなわち、制御部12、発振部13、増幅部14、及び出力電力検出部15では、帰還ループが構成され、出力が一定になるように制御されている。
この高周波電源装置1においては、高周波電力の振幅波形の中心となる直流電源電圧Vdcを基準にして高周波電力が負荷Lに対して出力されるが、以下、直流電源電圧Vdcを生成する構成について説明する。
演算部17は、出力電力設定部11から出力される高周波電力の設定値に対して所定の特性グラフ又は特性関数に基づいて演算し、直流電源電圧Vdcの演算値として切替部19及び誤差増幅部20を介して直流電源部21に出力するものである。ここで、所定の特性グラフ又は特性関数とは、高周波電力の出力電圧が飽和しない範囲で、換言すれば波形歪みが発生しない範囲で最大効率が得られるようにするために、実験等により予め求められたものである。
図3は、上記特性グラフの一例であって、横軸が高周波電力の設定電力(%)、縦軸は直流電源電圧Vdc(%)であり、増幅部14が設定電力で最大効率となるように増幅動作するための直流電源電圧Vdcの値を示している。また、図4は、直流電源電圧Vdc及び高周波電力の波形図であって、高周波電力の波形が飽和しない範囲で振幅が最大となる、つまり高周波電源装置1が最大の効率で動作できるように、直流電源電圧Vdcが設定された場合を示している。図中のハッチング部分は、損失を示しており、この部分が小さい程、効率が高いことを示す。なお、演算部17は、直流電源電圧Vdcの出力値を演算値より若干高めに設定してもよい。
初期電圧設定部18は、高周波電力の供給を開始するとき、負荷Lを放電させるために負荷Lの端子間に与える初期電圧を設定するためのものである。初期電圧は、負荷Lをプラズマ放電させるために必要十分な電圧値であり、経験的に求められた値である。この初期電圧は、例えば、直流電源電圧の最大値の約60%に設定されている。換言すれば、出力電力設定部11の設定値が小さい場合に、初期電圧は、演算部17において演算される直流電源電圧Vdcの演算値より大である。なお、図2では省略しているが、初期電圧設定部18には、初期電圧の値を設定するための設定スイッチが設けられている。初期電圧設定部18において設定された初期電圧値のデータは、切替部19に送られる。
切替部19は、演算部17からの直流電源電圧Vdcの演算値と、初期電圧設定部18からの初期電圧の設定値とを、整合状態検出部23からの検出結果に基づいて、誤差増幅部20を介して直流電源部21に出力するものである。すなわち、整合状態検出部23から負荷L側が整合状態である旨の検出信号が送られると、切替部19は、演算部17からの直流電源電圧Vdcの演算値を誤差増幅部20を介して直流電源部21に出力する。これに対して、整合状態検出部23から負荷L側が不整合状態である旨の検出信号が送られると、切替部19は、初期電圧設定部18からの初期電圧の設定値を誤差増幅部20を介して直流電源部21に出力する。
誤差増幅部20は、演算部17からの直流電源電圧Vdcの演算値又は初期電圧設定部18からの初期電圧の設定値のいずれかと、直流電圧検出部22による検出値との誤差分を増幅して、それを直流電源部21に出力するものである。
直流電源部21は、演算部17からの直流電源電圧Vdcの演算値又は初期電圧設定部18からの初期電圧の設定値のいずれかに基づいてそれらの値に応じた直流電源電圧を生成するものである。生成された直流電源電圧は、直流電圧検出部22を介して増幅部14に出力される。
直流電圧検出部22は、直流電源部21によって生成された直流電源電圧の大きさを検出するものである。この直流電圧検出部22における検出結果は誤差増幅部20にフィードバックされ、誤差増幅部20において演算部17からの直流電源電圧Vdcの演算値又は初期電圧設定部18からの初期電圧の設定値のいずれかと比較されるようになっている。これにより、直流電源電圧Vdcを一定に制御して増幅部14に対して供給することができ、負荷Lの変動によって直流電源電圧Vdcが変動することが抑制される。
この高周波電源装置1においては、負荷Lの端子間に供給される電圧がプラズマ放電に支障がある程度に低くならないように制御するために、負荷L側における整合状態を検出し、その検出結果に基づいて初期電圧設定部18において設定された初期電圧を出力するか否かの判別を行っており、以下、その判別を行う構成について説明する。
整合状態検出部23は、負荷L側におけるインピーダンス整合状態を検出するためのものである。整合状態検出部23は、出力電力検出部15から入力される進行波PFの振幅Vfと反射波PRの振幅Vrとから反射係数Γ=Vr/Vfを算出し、その算出結果に基づいて整合状態であるか否かを判別するものである。整合状態検出部23は、進行波PFの振幅Vf及び反射波PRの振幅VrをA/Dコンバータによりデジタルの振幅値Df,Drに変換した後、Dr/Dfを演算することにより反射係数Γの値を算出する。そして、反射係数Γの値に基づいて整合状態であるか否かを判別し、その結果を切替部19に出力するようになっている。
すなわち、本実施形態では、負荷L側における整合状態を検出して、この整合状態に基づいて演算部17において算出された直流電源電圧Vdcの演算値を増幅部14に供給するのか、又は初期電圧設定部18において設定された初期電圧を増幅部14に供給するのかを切替部19において切り替えるようになっている。例えば、負荷L側が整合状態にあれば、直流電源電圧Vdcの演算値に切り替えてそれを直流電源部21に供給する。一方、負荷L側が不整合状態にあれば、初期電圧に切り替えてそれを直流電源部21に供給する。
次に、上記構成における作用を説明する。
まず、高周波電力の供給が開始されると、整合状態検出部23では不整合状態を検出する。整合状態検出部23は、その旨の検出信号を切替部19に送る。これにより、切替部19は、初期電圧設定部18において設定された初期電圧に切り替えて、その初期電圧を誤差増幅部20を介して直流電源部21に供給する。
すなわち、高周波電力の供給が開始されるときは、負荷Lのプラズマ放電に必要な電圧を負荷Lの端子間に与え、負荷Lをプラズマ放電させる必要があるが、出力電力設定部11において設定される高周波電力の設定値が小さいと、直流電源電圧Vdcが小さくなり、これは負荷Lをプラズマ放電させるための十分な電圧ではないため、負荷Lをプラズマ放電させることはできない。そこで、本実施形態では、高周波電力の供給が開始された直後で、まだプラズマ放電が開始されておらず不整合状態のときに、不整合状態であることを整合状態検出部23において検出し、その検出結果に基づいて初期電圧設定部18において設定された初期電圧の値を直流電源部21に出力する。
これにより、初期電圧の値は、直流電源部21において直流電源電圧として生成され、更に増幅部14に供給され、増幅部14において適当な値に増幅されて負荷L側に出力される。すなわち、負荷Lでは、プラズマ放電するのに必要十分な電圧が与えられることになり、負荷Lを適切にかつ確実にプラズマ放電することができる。
その後、インピーダンス整合器3が、入力インピーダンスの大きさが例えば50Ωになるように、かつ位相差が略0°となるように調整すると、整合状態検出部23は、出力電力検出部15から入力される進行波PFの振幅Vfと反射波PRの振幅Vrとから反射係数Γ=Vr/Vfを算出する。そして、反射係数Γの値が所定範囲内に入っておれば、整合状態であると判別し、その判別結果を切替部19に出力する。
切替部19では、整合状態検出部23からの判別結果を受け、その判別結果が整合状態である場合、演算部17からの直流電源電圧Vdcの演算値を誤差増幅部20を介して直流電源部21に供給するよう切り替える。これにより、負荷Lでは、直流電源電圧Vdcを基準にした高周波電力が供給され、所定の加工プロセスが行われる。
なお、高周波電力の供給が開始されてから所定時間経過後に、すなわち、インピーダンス整合器3におけるインピーダンス整合がなされたものとみなして、切替部19を切り替えてもよい。
ここで、負荷Lにおいてプラズマ放電が開始された場合、そのプラズマ放電を維持するためには、プラズマ放電における負荷Lの端子間電圧を維持する必要があるが、負荷Lの加工プロセス中に負荷Lの状態が変動し、インピーダンス整合が取れなくなったとき、負荷Lの端子間電圧がプラズマ放電を維持するのに必要な電圧よりも低くなる場合があり、プラズマ放電が維持できなくなることがある。
本実施形態では、このような場合でも、整合状態検出部23によって負荷L側におけるインピーダンスが整合しているか否かを常時検出しているため、負荷Lの加工プロセス中にインピーダンス整合が取れなくなっても、整合状態検出部23がそれを検出して、切替部19にその旨の検出信号を出力する。これにより、切替部19は、その検出結果に基づいて初期電圧設定部18において設定された初期電圧を直流電源部21に出力する。従って、負荷Lにおけるプラズマ放電を維持することができる。
もちろん、この発明の範囲は上述した実施の形態に限定されるものではない。上記実施形態では、整合状態検出部23において反射係数を算出することにより負荷L側の整合状態を検出するようにしたが、反射係数に代えてインピーダンス、定在波比等が用いられてもよい。
本願発明に係る高周波電源装置が適用される高周波電力供給システムの構成図である。 本願発明に係る高周波電源装置の構成図である。 特性グラフの一例を示す図である。 直流電源電圧及び高周波出力の波形図である。 従来の高周波電源装置の構成図である。
符号の説明
1 高周波電源装置
3 インピーダンス整合器
11 出力電力設定部
14 増幅部
15 出力電力検出部
17 演算部
18 初期電圧設定部
19 切替部
20 誤差増幅部
21 直流電源部
22 直流電圧検出部
23 整合状態検出部
L 負荷

Claims (3)

  1. 出力電力を設定する出力電力設定手段と、
    前記出力電力設定手段で設定された出力電力に基づいて発振出力のレベルが制御される出力レベル可変の高周波発振手段と、
    前記高周波発振手段から出力される高周波を増幅し、プラズマ放電を行う負荷に供給する増幅手段と、
    前記出力電力設定手段で設定された出力電力に基づいて前記増幅手段から出力される高周波の振幅波形の中心となる直流電源電圧の値を演算する電圧演算手段と、
    前記負荷をプラズマ放電させるために十分な電圧の値を設定する電圧設定手段と、
    供給される値の直流電圧を生成し、前記増幅手段に供給する電圧生成手段と、
    前記電圧演算手段で演算される電圧の値と前記電圧設定手段で設定される電圧の値のいずれかを切り替えて前記電圧生成手段に供給する切替手段と、
    前記増幅手段と前記負荷との整合状態を検出し、その検出状態が整合のときには、前記電圧演算手段で演算される電圧の値を前記電圧生成手段に供給するように前記切替手段を制御し、その検出状態が不整合のときには、前記電圧設定手段で設定される電圧の値を前記電圧生成手段に供給するように前記切替手段を制御する切替制御手段と、
    を備えたことを特徴とする、高周波電源装置。
  2. 前記整合状態検出手段は、前記負荷側に進行する進行波及び前記負荷側から戻る反射波に基づいて前記負荷の整合状態を検出することを特徴とする、請求項1に記載の高周波電源装置。
  3. 前記整合状態検出手段は、整合状態が不整合であることを検出してから所定時間経過後に、整合状態とみなすことを特徴とする、請求項1に記載の高周波電源装置。
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