JP2008083668A - フォトレジスト下層膜材料、フォトレジスト下層膜基板及びパターン形成方法 - Google Patents

フォトレジスト下層膜材料、フォトレジスト下層膜基板及びパターン形成方法 Download PDF

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Abstract

【課題】短波長の露光に対して優れた反射防止効果を有し、またエッチング選択比が十分に高く、上層のフォトレジスト膜に形成するレジストパターン形状をほぼ垂直形状にできるフォトレジスト下層膜材料。
【解決手段】アルコキシシランの縮合物と、式(2)で示される繰り返し単位を有する高分子化合物とを添加してなるフォトレジスト下層膜材料。
Figure 2008083668

【選択図】なし

Description

本発明は、半導体素子等の製造工程における微細加工に好適に用いられるフォトレジスト下層膜材料に関する。更に、本発明は、これを用いた遠紫外線、ArFエキシマレーザー光(193nm)、F2レーザー光(157nm)、Kr2レーザー光(146nm)、Ar2レーザー光(126nm)、EUV(13.5nm)、電子線(EB)、X線等での露光に好適なフォトレジスト下層膜を有する基板、及び該基板へのパターン形成方法に関するものである。
近年、LSIの高集積化と高速度化に伴い、パターンルールの微細化が求められている中、現在汎用技術として用いられている光露光を用いたリソグラフィーにおいては、光源の波長に由来する本質的な解像度の限界に近づきつつある。
レジストパターン形成の際に使用するリソグラフィー用の光源として、水銀灯のg線(436nm)もしくはi線(365nm)を光源とする光露光が広く用いられており、更なる微細化のための手段として、露光光を短波長化する方法が有効とされてきた。このため、例えば64MビットDRAM加工方法の量産プロセスには、露光光源としてi線(365nm)に代わって短波長のKrFエキシマレーザー(248nm)が利用されるようになった。しかし、更に微細な加工技術(例えば、加工寸法が0.13μm以下)を必要とする集積度1G以上のDRAMの製造には、より短波長の光源が必要とされ、特にArFエキシマレーザー(193nm)を用いたリソグラフィーが検討されてきている。
従来より段差基板上に高アスペクト比のパターンを形成するには2層レジスト法が優れていることが知られており、更に、2層レジスト膜を一般的なアルカリ現像液で現像するためには、ヒドロキシ基やカルボキシル基等の親水基を有する高分子シリコーン化合物が必要であるとされている。
このような高分子シリコーン化合物を用いたシリコーン系化学増幅ポジ型レジスト材料としては、安定なアルカリ可溶性シリコーンポリマーであるポリヒドロキシベンジルシルセスキオキサンのフェノール性水酸基の一部をt−Boc基で保護したものをベース樹脂として使用し、これと酸発生剤とを組み合わせたKrFエキシマレーザー用シリコーン系化学増幅ポジ型レジスト材料が提案された(特許文献1:特開平6−118651号公報、非特許文献1:SPIE vol. 1925(1993) p377等参照)。また、ArFエキシマレーザー用としては、シクロヘキシルカルボン酸を酸不安定基で置換したタイプのシルセスキオキサンをベースにしたポジ型レジスト材料が提案されている(特許文献2:特開平10−324748号公報、特許文献3:特開平11−302382号公報、非特許文献2:SPIE vol. 3333(1998) p62参照)。更に、F2レーザー用としては、ヘキサフルオロイソプロパノールを溶解性基として持つシルセスキオキサンをベースにしたポジ型レジスト材料が提案されている(特許文献4:特開2002−55456号公報参照)。上記ポリマーは、トリアルコキシシラン、又はトリハロゲン化シランの縮重合によるラダー骨格を含むポリシルセスキオキサンを主鎖に含むものである。
珪素が側鎖にペンダントされたレジスト用ベースポリマーとしては、珪素含有(メタ)アクリルエステル系ポリマーが提案されている(特許文献5:特開平9−110938号公報、非特許文献3:J. Photopolymer Sci. and Technol. Vol. 9 No. 3(1996) p435−446参照)。
一方、珪素を含まない単層レジスト膜を上層、その下に珪素を含有する中間層、更にその下に有機膜を積層する3層プロセスが提案されている(非特許文献4:J. Vac. Sci. Technol., 16(6), Nov. /Dec. 1979参照)。
一般的には珪素含有レジストより単層レジストの方が解像性に優れ、3層プロセスでは高解像な単層レジストを露光イメージング層として用いることができる。
中間層としては、スピンオングラス(SOG)膜が用いられ、多くのSOG膜が提案されている。
ここで、反射防止効果を付与させた珪素含有層材料が提案されている(特許文献6:米国特許第6506497号明細書、特許文献7:米国特許第6420088号明細書参照)。
通常、単層の反射防止膜よりも多層反射防止膜の方が反射防止効果が高く、光学材料の反射防止膜として広く工業的に用いられている。
中間層と下層の両方に反射防止効果を付与させることによって高い反射防止効果を得ることができる。2層反射防止膜は、NAが1.0を超える液浸リソグラフィーにおいて特に有効な技術といえる。
図1は、3層プロセスにおける下層膜のn値を1.50、k値を0.6と仮定し、中間層のn値を1.50、k値を0〜0.4、膜厚を0〜400nmの間で変化させたときの中間層膜からレジスト膜への反射率を計算した例である。通常、Si基板上等の適用を考慮した反射防止膜では、k値が0.3〜0.5の値が最適であり、強い吸収が必要であるが、3層プロセスにおける中間層膜の吸収はそれほど高い値は必要でなく、k値として0.1以上であれば十分である。
SOG膜は、塗布後のベークによるシラノール架橋によって上層のレジスト膜とのインターミキシングを防止している。一般的にはSOG膜のようなシリコーン樹脂の膜密度は低く、フォトレジスト材料中にクエンチャーとして添加されているアミン化合物や露光によって発生した酸を吸着しやすい性質を持つ。SOG膜上でパターニングされたフォトレジスト膜の形状は、ポジ型レジスト膜においては基板直上で裾引き形状、レジスト膜中間部では逆テーパー形状となり易い。裾引き形状は露光によって発生した酸のSOG膜への移動、中間部の逆テーパーはクエンチャーのSOG膜への移動が原因と考えられる。
エポキシ基、ヒドロキシ基、フェノール基等の有機の架橋基を有するシルセスキオキサン(特許文献6,7参照)は、有機の架橋基が酸やアミンの移動を防ぐ効果があり、現像後のフォトレジストパターンの矩形性が高く、裾引き等の発生が抑えられる。
SOG膜は珪素含有率が高く、3層レジストプロセスに適用した場合、SOG膜のパターンをマスクにして炭化水素からなる下層膜を酸素ガスや水素ガスを含むエッチングを行う時のエッチング耐性が高い。一方、有機の架橋基を有するシルセスキオキサンの珪素含有率は低く、酸素ガスや水素ガスを含むエッチングに対しての耐性が低い。
酸素ガスや水素ガスを含むエッチングにおける耐性と現像後のレジストパターン形状とはトレードオフの関係があり、これらの両方を満足できる珪素含有反射防止膜材料が求められている。
特開平6−118651号公報 特開平10−324748号公報 特開平11−302382号公報 特開2002−55456号公報 特開平9−110938号公報 米国特許第6506497号明細書 米国特許第6420088号明細書 SPIE vol. 1925(1993) p377 SPIE vol. 3333(1998) p62 J. Photopolymer Sci. and Technol. Vol. 9 No. 3(1996) p435−446 J. Vac. Sci. Technol., 16(6), Nov. /Dec. 1979
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたもので、短波長の露光に対して優れた反射防止効果を有し、またエッチング選択比が十分に高く、所定のエッチング条件では上層のフォトレジスト膜に対してエッチング速度が十分に速く、下層の被加工基板あるいは有機膜よりもエッチング速度が十分に遅く、更に、上層のフォトレジスト膜に形成するレジストパターン形状をほぼ垂直形状にできるフェトレジスト下層膜材料を提供し、かつこれを用いたフォトレジスト下層膜基板及びこのフォトレジスト下層膜材料を用いて基板上にパターンを形成する方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討を行った結果、珪素含有率を非常に高くすることができるテトラアルコキシシランを原料として、これを縮合して得られた化合物と、シリコンペンダント(メタ)アクリル系ポリマーとの混合体をベースとするフォトレジスト下層膜材料を用いることによって、珪素含有率が高く、しかも現像後のレジストパターンが垂直で、下層膜とレジスト膜界面での裾引きやアンダーカット形状の発現がないことを知見し、本発明をなすに至ったものである。
即ち、本発明は、下記フォトレジスト下層膜材料、フォトレジスト下層膜基板及びパターン形成方法を提供する。
請求項1:
リソグラフィーで用いられるフォトレジスト下層膜材料であって、少なくとも下記一般式(1)で示されるアルコキシシランの縮合物と、下記一般式(2)で示される繰り返し単位を有する高分子化合物とを添加してなるフォトレジスト下層膜材料。
Figure 2008083668
(式中、R1は水素原子又は炭素数1〜10のアルキル基もしくはアシル基であり、複数のR1は互いに同一であっても異なっていてもよい。)
Figure 2008083668
(式中、R2は水素原子、メチル基、−CH2C(=O)−O−R3、又は―CH2−O−R4である。R3は水素原子、又は炭素数1〜4の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、R4は水素原子、炭素数1〜4の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、又は炭素数1〜4の直鎖状もしくは分岐状のアシル基であり、R5は炭素数1〜10の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキレン基であり、R6は少なくとも1個以上の珪素原子を有する有機基である。Xは−O−、−C(=O)−O−、又は−C(=O)−NR−である。Rは水素原子、又は炭素数1〜4の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基である。)
請求項2:
一般式(2)で示される珪素含有の繰り返し単位が、下記一般式(3)の(b−1)〜(b−3)から選ばれる請求項1記載のフォトレジスト下層膜材料。
Figure 2008083668
(式中、R2、R5、Xは前述の通りである。R8は同一又は異種の水素原子、炭素数1〜10の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキル基又はフッ素化されたアルキル基、又は炭素数6〜10のアリール基であり、エーテル、ラクトン、エステル、ヒドロキシ基、又はシアノ基を含んでいてもよい。R7は単結合、又は一般式(4)で示される連結基である。一般式(4)中、R15、R16は炭素数1〜6の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキル基であり、R17は単結合、酸素原子、又は炭素数1〜4のアルキレン基である。R9〜R11は炭素数1〜6の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキル基、又は炭素数6〜10のアリール基、R12〜R14は炭素数1〜6の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキル基、炭素数6〜10のアリール基、トリメチルシリル基、トリメチルシロキシ基、又はトリメチルシリルメチル基である。mは4〜40の整数であり、tは2〜30の整数であり、nは1〜20の整数である。)
請求項3:
高分子化合物が、一般式(2)で示される珪素含有の繰り返し単位に加えて、ヒドロキシ基、カルボキシル基、エポキシ基、オキセタン基から選ばれる架橋性基を有する繰り返し単位を含むことを特徴とする請求項1又は2記載のフォトレジスト下層膜材料。
請求項4:
一般式(1)で示されるアルコキシシランに加えて光吸収基を有するアルコキシシランを共縮合した重合体を含むものであることを特徴とする請求項1,2又は3記載のフォトレジスト下層膜材料。
請求項5:
前記光吸収基が、芳香族系の基又はSi−Si結合を有する基であることを特徴とする請求項4記載のフォトレジスト下層膜材料。
請求項6:
更に、有機溶剤及び/又は酸発生剤を含有するものであることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項記載のフォトレジスト下層膜材料。
請求項7:
更に、架橋剤を含有するものであることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項記載のフォトレジスト下層膜材料。
請求項8:
基板上に請求項1乃至7のいずれか1項に記載のフォトレジスト下層膜材料を塗布し、ベークすることによって、一般式(1)で示されるアルコキシシランの縮合物が下層側に、一般式(2)で示される繰り返し単位を有する高分子化合物が表面側に配向した層が形成されてなることを特徴とするフォトレジスト下層膜基板。
請求項9:
リソグラフィーにより基板にパターンを形成する方法であって、基板上に請求項1乃至7のいずれか1項に記載のフォトレジスト下層膜材料を塗布し、ベークしてフォトレジスト下層膜を形成し、該フォトレジスト下層膜上にフォトレジスト膜材料を塗布し、プリベークしてフォトレジスト膜を形成し、該フォトレジスト膜のパターン回路領域を露光した後、現像液で現像してフォトレジスト膜にレジストパターンを形成し、該レジストパターンが形成されたフォトレジスト膜をマスクにしてフォトレジスト下層膜及び基板をエッチングして基板にパターンを形成することを特徴とするパターン形成方法。
請求項10:
リソグラフィーにより基板にパターンを形成する方法であって、基板上に請求項1乃至7のいずれか1項に記載のフォトレジスト下層膜材料を塗布し、ベークしてフォトレジスト下層膜を形成し、該フォトレジスト下層膜上にフォトレジスト膜材料を塗布し、プリベークしてフォトレジスト膜を形成し、該フォトレジスト膜のパターン回路領域を露光した後、現像液で現像してフォトレジスト膜にレジストパターンを形成し、該レジストパターンが形成されたフォトレジスト膜をマスクにしてフォトレジスト下層膜をエッチングし、更にパターンが形成されたフォトレジスト下層膜をマスクにして基板をエッチングして基板にパターンを形成することを特徴とするパターン形成方法。
請求項11:
リソグラフィーにより基板にパターンを形成する方法であって、基板上に有機膜を形成し、該有機膜の上に請求項1乃至7のいずれか1項に記載のフォトレジスト下層膜材料を塗布し、ベークしてフォトレジスト下層膜を形成し、該フォトレジスト下層膜上にフォトレジスト膜材料を塗布し、プリベークしてフォトレジスト膜を形成し、該フォトレジスト膜のパターン回路領域を露光した後、現像液で現像してフォトレジスト膜にレジストパターンを形成し、該レジストパターンが形成されたフォトレジスト膜をマスクにしてフォトレジスト下層膜をエッチングし、パターンが形成されたフォトレジスト下層膜をマスクにして有機膜をエッチングし、更に基板をエッチングして基板にパターンを形成することを特徴とするパターン形成方法。
本発明のフォトレジスト下層膜材料は、短波長の露光に対して優れた反射防止効果を有し、またエッチング選択比が十分に高く、所定のエッチング条件では上層のフォトレジスト膜に対してエッチング速度が十分に速く、下層の被加工基板あるいは有機膜よりもエッチング速度が十分に遅く、更に、上層のフォトレジスト膜に形成するレジストパターン形状をほぼ垂直形状にできる。
以下、本発明につき更に詳しく説明する。
本発明は、リソグラフィーで用いられるフォトレジスト下層膜材料であって、少なくとも下記一般式(1)で示されるアルコキシシランの縮合物と、下記一般式(2)で示される繰り返し単位を有する高分子化合物とをブレンドしてなるフォトレジスト下層膜材料である。
Figure 2008083668
ここで、R1は水素原子又は炭素数1〜10のアルキル基もしくはアシル基であり、複数のR1は互いに同一であっても異なっていてもよい。
2は水素原子、メチル基、−CH2C(=O)−O−R3、又は―CH2−O−R4である。R3は水素原子、又は炭素数1〜4の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、R4は水素原子、炭素数1〜4の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、又は炭素数1〜4の直鎖状もしくは分岐状のアシル基であり、R5は炭素数3〜10の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキレン基であり、R6は少なくとも1個以上の珪素原子を有する有機基である。Xは−O−、−C(=O)−O−、又は−C(=O)−NR−である。Rは水素原子、又は炭素数1〜4の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基である。
一般式(1)で示されるテトラアルコキシシランの縮合物は、珪素含有率が高いために3層プロセスにおける中間膜に適用した場合、酸素ガスや水素ガスによる有機下層膜加工のエッチング耐性が非常に高い特性を有するが、このものを塗布、ベークによって形成した膜上にフォトレジスト膜を形成し、露光現像後のパターンを観察すると裾引き形状となる。フォトレジスト膜の露光によって発生した酸が、テトラアルコキシシラン縮合体の下層膜界面に移動し、フォトレジスト膜中の酸の濃度が減少した部分が現像液への溶解性が低下して裾引き形状となると考えられる。一方、一般式(2)で示される繰り返し単位を有する架橋性の(メタ)アクリレートポリマーを中間膜に適用した場合には、裾引き形状が観察されず、現像後のレジストパターンは垂直パターンである。一般式(2)で示される繰り返し単位を有する架橋性の(メタ)アクリレートポリマーの欠点は、酸素ガスや水素ガスによる有機下層膜加工のエッチング耐性であり、これは珪素含有率が低いことによる。
酸素ガスや水素ガスによる有機下層膜加工のエッチング耐性と、現像後のレジスト形状の両方を改善するために、有機下層膜上に一般式(1)で示されるテトラアルコキシシランの縮合物を塗布し、その上に一般式(2)で示される繰り返し単位を有する架橋性の(メタ)アクリレートポリマーを塗布する方法が挙げられるが、珪素含有中間層を2回塗布することになり、塗布プロセスが煩雑化する欠点がある。
一般的に、親水性材料に界面活性剤をブレンドした材料によって塗布膜を形成すると、膜の表面は界面活性剤の疎水性表面で覆われる。
テトラアルコキシシラン縮合物は、残存シラノールが存在しているために親水性が高い。一方、一般式(2)で示される繰り返し単位を有する架橋性の(メタ)アクリレートポリマーは、アルキルシリル基の存在によって疎水性が高く、界面活性剤として機能する。
一般式(1)で示されるテトラアルコキシシラン縮合物と、一般式(2)で示される繰り返し単位を有する(メタ)アクリレートポリマーをブレンドすると、塗布後の膜表面は一般式(2)で示される(メタ)アクリレートポリマーで覆われる。
表面(フォトレジスト界面)が(メタ)アクリレートポリマーで覆われ、内部にテトラアルコキシシラン縮合物が存在するといった一般式(1)と(2)の物質の濃度勾配を持たせることによって、現像後のレジスト形状が良好で、かつエッチング耐性に優れる珪素含有中間層を得ることが可能となるのである。
本発明のフォトレジスト下層膜材料は、主には3層プロセスに適用した場合の珪素含有中間層に用いられる。本発明の珪素含有中間層材料の第1成分としては、一般式(1)で示されるテトラアルコキシシラン(a−1)の縮合体を添加することを必須とするが、吸光基を有する下記(1)−2で示されるトリアルコキシシラン(a−2)を共縮合することができる。
Figure 2008083668
(式中、Raは吸光基を有する一個の有機基であり、芳香族基やSi−Si結合を持つ吸光基を有する一個の有機基、特に下記に例示されるSiに結合する吸光基(芳香族基やSi−Si結合を持つ吸光基)を有する一個の有機基を示し、R1は上記の通りである。)
この場合、上記式(1)−2で示されるトリアルコキシシラン(a−2)を加水分解・縮合して得られる吸光基を有する繰り返し単位としては、具体的には下記に例示される芳香族基をペンダントとするシルセスキオキサンを挙げることができる。
Figure 2008083668
上記芳香族系の吸光基の他に、Si−Si結合を持つ吸光基を用いることもでき、具体的には下記の繰り返し単位を挙げることができる。
Figure 2008083668
次には、下記に示す架橋性のヒドロキシ基、エポキシ基、オキセタン基、カルボキシル基等を有する下記式(1)−3で示されるトリアルコキシシラン(a−3)を共縮合することもできる。
Figure 2008083668
(式中、Rbは架橋性のヒドロキシ基、エポキシ基、オキセタン基又はカルボキシル基を有する一個の有機基、特に下記に例示されるSiに結合する基を示し、R1は上記の通りである。)
この場合、上記式(1)−3のトリアルコキシシラン(a−3)を加水分解・縮合して得られる繰り返し単位としては、具体的に下記に例示されるシルセスキオキサンを挙げることができる。
Figure 2008083668
Figure 2008083668
更に下記に示すシラン化合物(a−4)を共縮合することもできる。
Figure 2008083668
上記シランモノマー(a−1)、(a−2)、(a−3)、(a−4)の使用割合(モル割合)は、(a−1)+(a−2)+(a−3)+(a−4)=1とした場合、0<(a−1)≦1.0、0≦(a−2)<1.0、0≦(a−3)<1.0、0≦(a−4)<1.0、好ましくは、0.05≦(a−1)≦0.98、0.02≦(a−2)<0.95、0≦(a−3)≦0.93、0≦(a−4)<0.9、より好ましくは0.1≦(a−1)≦0.95、0.05≦(a−2)<0.9、0≦(a−3)≦0.85、0≦(a−4)<0.8の範囲である。
なお、(a−1)+(a−2)+(a−3)+(a−4)=1とは、シランモノマー(a−1)、(a−2)、(a−3)、(a−4)を共縮合して得られる縮合物において、各モノマーを加水分解・縮合して得られる繰り返し単位(a−1)、(a−2)、(a−3)、(a−4)の合計量が全繰り返し単位の合計量に対して100モル%であることを示す。
これらのモノマー(a−1)〜(a−4)を、加水分解により共縮合することで、本発明のフォトレジスト下層膜材料に用いる一般式(1)で示される化合物を合成することができる。加水分解反応における水の量は、モノマー1モル当たり0.2〜10モルを添加することが好ましい。この時に、触媒を用いることもできる。触媒としては、酢酸、プロピオン酸、オレイン酸、ステアリン酸、リノール酸、サリチル酸、安息香酸、ギ酸、マロン酸、フタル酸、フマル酸、クエン酸、シュウ酸、酒石酸、塩酸、硫酸、硝酸、スルホン酸、メチルスルホン酸、トシル酸、トリフルオロメタンスルホン酸等の酸、アンモニア、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化バリウム、水酸化カルシウム、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリエタノールアミン、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、コリンヒドロキシド、テトラブチルアンモニウムヒドロキシド等の塩基、テトラアルコキシチタン、トリアルコキシモノ(アセチルアセトナート)チタン、テトラアルコキシジルコニウム、トリアルコキシモノ(アセチルアセトナート)ジルコニウム等の金属キレート化合物を挙げることができる。触媒の量は、通常シラン1モルに対し0.0001〜50モルの範囲、特に0.001〜30モルの範囲が好ましい。
反応操作としては、モノマーを有機溶媒に溶解させ、水を添加し、加水分解反応を開始させる。触媒は水に添加していてもよいし、有機溶媒中に添加しておいてもよい。反応温度は0〜100℃、好ましくは10〜80℃である。水の滴下時に10〜50℃に加熱し、その後40〜80℃に昇温させて熟成させる方法が好ましい。有機溶媒としては、水に難溶あるいは不溶のものが好ましく、テトラヒドロフラン、トルエン、ヘキサン、酢酸エチル、シクロヘキサノン、メチル−2−n−アミルケトン、プロピレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ピルビン酸エチル、酢酸ブチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、酢酸tert−ブチル、プロピオン酸tert―ブチル、プロピレングリコールモノtert−ブチルエーテルアセテート、γ―ブチルラクトン等が好ましい。
その後、触媒の中和反応を行い、有機溶媒層を分別し脱水する。水分の残存は、残存したシラノールの縮合反応を進行させるため、脱水は十分に行う必要がある。硫酸マグネシウム等の塩やモレキュラーシーブによる吸着法や、溶媒を除去しながらの共沸脱水法が好ましく採用される。
架橋基にエポキシ基を含有するものは、酸触媒による縮合反応時に開環してアルコール体にすることもできる。
その後、触媒の中和反応を行い、有機溶媒層を分別し脱水する。水分の残存は、残存したシラノールの縮合反応を進行させるため、十分に行う必要がある。硫酸マグネシウム等の塩やモレキュラーシーブによる吸着法や、溶媒を除去しながらの共沸脱水法が好ましく挙げられる。
なお、上記シラン縮合物のゲルパーシエーションクロマトグラフィー(GPC)によるポリスチレン換算重量平均分子量(Mw)は、500〜200,000、特に700〜150,000とすることが好ましい。
上記シラン縮合物とブレンドされる高分子化合物は、下記一般式(2)で示される繰り返し単位を有するものである。
Figure 2008083668
(式中、R2は水素原子、メチル基、−CH2C(=O)−O−R3、又は―CH2−O−R4である。R3は水素原子、又は炭素数1〜4の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、R4は水素原子、炭素数1〜4の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、又は炭素数1〜4の直鎖状もしくは分岐状のアシル基であり、R5は炭素数1〜10の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキレン基であり、R6は少なくとも1個以上の珪素原子を有する有機基である。Xは−O−、−C(=O)−O−、又は−C(=O)−NR−である。Rは水素原子、又は炭素数1〜4の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基である。)
この場合、一般式(2)で示される珪素含有の繰り返し単位が、下記一般式(3)の(b−1)〜(b−3)から選ばれるものであることが好ましい。
Figure 2008083668
(式中、R2、R5、Xは前述の通りである。R8は同一又は異種の水素原子、炭素数1〜10の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキル基又はフッ素化されたアルキル基、又は炭素数6〜10のアリール基であり、エーテル、ラクトン、エステル、ヒドロキシ基、又はシアノ基を含んでいてもよい。R7は単結合、又は一般式(4)で示される連結基である。一般式(4)中、R15、R16は炭素数1〜6の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキル基であり、R17は単結合、酸素原子、又は炭素数1〜4のアルキレン基である。R9〜R11は炭素数1〜6の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキル基、又は炭素数6〜10のアリール基、R12〜R14は炭素数1〜6の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキル基、炭素数6〜10のアリール基、トリメチルシリル基、トリメチルシロキシ基、又はトリメチルシリルメチル基である。mは4〜40の整数であり、tは2〜30の整数であり、nは1〜20の整数である。)
Figure 2008083668
(一般式(4)中、R15、R16は炭素数1〜6の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキル基であり、R17は単結合、酸素原子、又は炭素数1〜4のアルキレン基である。nは1〜20の整数である。)
一般式(3)中の繰り返し単位b−1の具体例としては、下記に挙げることができる。ここでR2、R7、R8、Xは前述の通りである。
Figure 2008083668
なお、一般式(4)に示される連結基の具体例は下記に挙げることができる。
Figure 2008083668
一般式(3)中の繰り返し単位b−2の具体例としては、下記に挙げることができる。ここで、R2,R9〜R11,Xは前述の通りである。
Figure 2008083668
一般式(3)中の繰り返し単位b−3の具体例としては、下記に挙げることができる。ここで、R2、R12、R13、R14、Xは前述の通りである。
Figure 2008083668
ここで、一般式(3)中の繰り返し単位b−1を得るための3次元籠状構造のシルセスキオキサンペンダント(メタ)アクリレート(POSSMA)の合成方法は様々挙げられるが、代表的な合成方法としてはMacromolecules 1995, 28, p8435に示されているように、POSSトリシラノールとメタクリルペンダントトリクロロシランのカップリング反応が挙げられる。POSSシラノールは、J. Am. Chem. Soc. 1989, 111, p1741に示されるように、シクロヘキシルトリクロロシランのアセトン水溶液中の縮合反応による合成法が報告されている。シラノールが少ない不純物をろ過で取り除きながらほぼ100%の純度のPOSSトリシラノールを得ることができる。しかしながら、ろ過を繰り返しながら純度を高めるのに数年の時間を要し、非常に量産性に乏しい欠点がある。ここで縮合速度を上げるために、触媒を添加することができる。具体的には酢酸、シュウ酸、プロピオン酸、オレイン酸、ステアリン酸、リノール酸、サリチル酸、安息香酸、ギ酸、マロン酸、フタル酸、フマル酸、クエン酸、酒石酸、塩酸、硫酸、硝酸、スルホン酸、メチルスルホン酸、トシル酸、トリフルオロメタンスルホン酸等の酸、アンモニア、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化バリウム、水酸化カルシウム、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリエタノールアミン、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、コリンヒドロキシド、テトラブチルアンモニウムヒドロキシド等の塩基、テトラアルコキシチタン、トリアルコキシモノ(アセチルアセトナート)チタン、テトラアルコキシジルコニウム、トリアルコキシモノ(アセチルアセトナート)ジルコニウム等の金属キレート化合物を挙げることができる。また、室温から100℃の範囲で温度を上げて縮合速度を上げることもできる。
縮合を行う原料は下記一般式(5)に示すことができる。ここでR8は前述の通り、X1、X2、X3はそれぞれ独立でハロゲン原子、ヒドロキシ基、又は炭素数1〜6の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基又はアシル基である。J. Am. Chem. Soc. 1989, 111, p1741によると、(6)−a、(6)−b、(6)−cが生成し、ろ過によって(6)−bと(6)―cを取り除きながら(6)−aの純度を高めている。
Figure 2008083668
次に、(6)−aと(7)とのカップリングによってモノマー(8)−1を得る。
Figure 2008083668
一般式(8)−1に示されるモノマーは、このもの以外には下記(8)−2〜(8)−8に挙げることができる。この場合、籠型シルセスキオキサンは必ずしも完全な立方体構造でなくても良く、シロキサン結合が切断されてシラノールを形成していてもよい。また、複数の8面体が連結した籠型構造をとっていてもよい。また、(8)−1〜(8)−8に挙げられるもの以外でも良く、またこれらのものの混合体であっても構わない。
Figure 2008083668
8としては同一又は異種の水素原子、又は炭素数1〜10の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキル基又はフッ素化されたアルキル基であり、エーテル、ラクトン、エステル、ヒドロキシ基又はシアノ基を含んでいてもよいが、具体的にはメチル基、エチル基、イソプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、ノルボルニル基、アダマンチル基、トリフルオロプロピル基、シアノエチル基、シアノプロピル基、又は下記に示す基を挙げることができる。
Figure 2008083668
本発明のフォトレジスト下層膜材料用の一般式(2)で示される珪素含有の繰り返し単位(b−1)〜(b−3)を含む高分子化合物は、更にヒドロキシ基、カルボキシル基、エポキシ基、オキセタン基から選ばれる架橋性基を有する繰り返し単位を共重合することができる。
ヒドロキシ基を有する繰り返し単位cとしては、具体的には下記に例示することができる。
Figure 2008083668
カルボキシル基を有する繰り返し単位dとしては、具体的には下記に例示することができる。
Figure 2008083668
エポキシ基、オキセタン基を有する繰り返し単位eとしては、具体的には下記に例示することができる。
Figure 2008083668
更に、レジスト膜との密着性を向上させるためのラクトン、エステル、エーテル、ヒドロキシ、シアノ等の親水性基を有する繰り返し単位fを共重合することもできる。繰り返し単位fとしては、具体的には下記に例示することができる。
Figure 2008083668
ここで、繰り返し単位b〜fは上記の通りであるが、これらのモル割合は、(b−1)+(b−2)+(b−3)+c+d+e+f=1とした場合、好ましくは0≦(b−1)≦0.9、0≦(b−2)≦0.9、0≦(b−3)≦0.9、0<(b−1)+(b−2)+(b−3)<1.0、0≦c<1.0、0≦d<1.0、0≦e<1.0、0≦f<1.0、0<c+d+e+f≦0.9、より好ましくは0≦(b−1)≦0.8、0≦(b−2)≦0.8、0≦(b−3)≦0.8、0<(b−1)+(b−2)+(b−3)≦0.8、0≦c≦0.9、0≦d≦0.9、0≦e≦0.9、0≦f≦0.9、0.1≦c+d+e+f≦0.9、更に好ましくは0≦(b−1)≦0.7、0≦(b−2)≦0.7、0≦(b−3)≦0.7、0<(b−1)+(b−2)+(b−3)≦0.7、0≦c≦0.8、0≦d≦0.8、0≦e≦0.8、0≦f≦0.8、0.2≦c+d+e+f≦0.8である。
なお、(b−1)+(b−2)+(b−3)+c+d+e+f=1とは、繰り返し単位(b−1)、(b−2)、(b−3)、c、d、e、fを含む高分子化合物(共重合体)において、繰り返し単位(b−1)、(b−2)、(b−3)、c、d、e、fの合計量が全繰り返し単位の合計量に対して100モル%であることを示す。
一般式(2)に示される繰り返し単位を含有する共重合体を合成するには、1つの方法としては(b−1)、(b−2)、(b−3)、c、d、e、fを重合するためのオレフィンモノマーを有機溶剤中、ラジカル開始剤あるいはカチオン重合開始剤を加え、加熱重合を行う。ヒドロキシ基を含むモノマーのヒドロキシ基をアセチル基で置換させておき、得られた高分子化合物を有機溶剤中アルカリ加水分解を行い、アセチル基を脱保護することもできる。重合時に使用する有機溶剤としては、トルエン、ベンゼン、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジオキサン等が例示できる。ラジカル重合開始剤としては、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、ジメチル2,2−アゾビス(2−メチルプロピオネート)、ベンゾイルパーオキシド、ラウロイルパーオキシド等が例示でき、好ましくは50〜80℃に加熱して重合できる。カチオン重合開始剤としては、硫酸、燐酸、塩酸、硝酸、次亜塩素酸、トリクロロ酢酸、トリフルオロ酢酸、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、カンファースルホン酸、トシル酸等の酸、BF3、AlCl3、TiCl4、SnCl4等のフリーデルクラフツ触媒のほか、I2、(C653CClのようにカチオンを生成しやすい物質が使用される。
反応時間としては2〜100時間、好ましくは5〜20時間である。アルカリ加水分解時の塩基としては、アンモニア水、トリエチルアミン等が使用できる。また、反応温度としては−20〜100℃、好ましくは0〜60℃であり、反応時間としては0.2〜100時間、好ましくは0.5〜20時間である。
一般式(2)に示される繰り返し単位を含有する共重合体のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によるポリスチレン換算重量平均分子量は、1,500〜200,000の範囲が好ましく、より好ましくは2,000〜100,000の範囲である。分子量分布は特に制限がなく、分画によって低分子体及び高分子体を除去し、分散度を小さくすることも可能であり、分子量、分散度が異なる2つ以上の一般式(2)の重合体の混合、あるいは組成比の異なる2種以上の一般式(2)の重合体を混合してもかまわない。
一般式(1)で示されるテトラアルコキシシラン縮合体と、一般式(2)で示される珪素含有(メタ)アクリレート共重合体のブレンド比率は、樹脂全体を100質量%として、一般式(1)で示されるテトラアルコキシシラン縮合体が10〜99.9質量%、好ましくは15〜99質量%、より好ましくは20〜98質量%である。
レジスト下層膜に要求される性能の一つとして、レジスト上層膜とのインターミキシングがないこと、レジスト上層膜ヘの低分子成分の拡散がないことが挙げられる(例えば、「Proc. SPIE vol.2195, p225−229(1994)」参照)。これらを防止するために、一般的にレジスト下層膜をスピンコート法等で基板に形成後、ベークで熱架橋するという方法がとられている。そのため、レジスト下層膜材料の成分として架橋剤を添加する方法、ポリマーに架橋性の置換基を導入する方法がある。
本発明の下層膜材料も架橋剤を配合することもできる。本発明で使用可能な架橋剤の具体例を列挙すると、メチロール基、アルコキシメチル基、アシロキシメチル基から選ばれる少なくとも一つの基で置換されたメラミン化合物、グアナミン化合物、グリコールウリル化合物又はウレア化合物、エポキシ化合物、イソシアネート化合物、アジド化合物、アルケニルエーテル基等の2重結合を含む化合物等を挙げることができる。これらは添加剤として用いてもよいが、ポリマー側鎖にペンダント基として導入してもよい。また、ヒドロキシ基を含む化合物も架橋剤として用いることができる。
前記架橋剤の具体例のうち、更にエポキシ化合物を例示すると、トリス(2,3−エポキシプロピル)イソシアヌレート、トリメチロールメタントリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、トリエチロールエタントリグリシジルエーテル等が例示される。メラミン化合物を具体的に例示すると、ヘキサメチロールメラミン、ヘキサメトキシメチルメラミン、ヘキサメチロールメラミンの1〜6個のメチロール基がメトキシメチル化した化合物又はその混合物、ヘキサメトキシエチルメラミン、ヘキサアシロキシメチルメラミン、ヘキサメチロールメラミンのメチロール基の1〜6個がアシロキシメチル化した化合物又はその混合物が挙げられる。グアナミン化合物としては、テトラメチロールグアナミン、テトラメトキシメチルグアナミン、テトラメチロールグアナミンの1〜4個のメチロール基がメトキシメチル化した化合物又はその混合物、テトラメトキシエチルグアナミン、テトラアシロキシグアナミン、テトラメチロールグアナミンの1〜4個のメチロール基がアシロキシメチル化した化合物又はその混合物が挙げられる。グリコールウリル化合物としては、テトラメチロールグリコールウリル、テトラメトキシグリコールウリル、テトラメトキシメチルグリコールウリル、テトラメチロールグリコールウリルのメチロール基の1〜4個がメトキシメチル化した化合物又はその混合物、テトラメチロールグリコールウリルのメチロール基の1〜4個がアシロキシメチル化した化合物又はその混合物が挙げられる。ウレア化合物としてはテトラメチロールウレア、テトラメトキシメチルウレア、テトラメチロールウレアの1〜4個のメチロール基がメトキシメチル化した化合物又はその混合物、テトラメトキシエチルウレア等が挙げられる。
イソシアネート化合物としては、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、シクロヘキサンジイソシアネート等が挙げられ、アジド化合物としては、1,1’−ビフェニル−4,4’−ビスアジド、4,4’−メチリデンビスアジド、4,4’−オキシビスアジドが挙げられる。
アルケニルエーテル基を含む化合物としては、エチレングリコールジビニルエーテル、トリエチレングリコールジビニルエーテル、1,2−プロパンジオールジビニルエーテル、1,4−ブタンジオールジビニルエーテル、テトラメチレングリコールジビニルエーテル、ネオペンチルグリコールジビニルエーテル、トリメチロールプロパントリビニルエーテル、ヘキサンジオールジビニルエーテル、1,4−シクロヘキサンジオールジビニルエーテル、ペンタエリスリトールトリビニルエーテル、ペンタエリスリトールテトラビニルエーテル、ソルビトールテトラビニルエーテル、ソルビトールペンタビニルエーテル、トリメチロールプロパントリビニルエーテル等が挙げられる。
本発明のレジスト下層膜材料における架橋剤の配合量は、ベースポリマー(全樹脂分)100部(質量部、以下同じ)に対して5〜50部が好ましく、特に10〜40部が好ましい。5部未満であるとレジスト膜とミキシングを起こす場合があり、50部を超えると反射防止効果が低下したり、架橋後の膜にひび割れが入ることがある。
本発明のレジスト下層膜材料においては、熱等による架橋反応を更に促進させるための酸発生剤を添加することができる。酸発生剤は熱分解によって酸を発生するものや、光照射によって酸を発生するものがあるが、いずれのものも添加することができる。
本発明のレジスト下層膜材料で使用される酸発生剤としては、
i.下記一般式(P1a−1)、(P1a−2)、(P1a−3)又は(P1b)のオニウム塩、
ii.下記一般式(P2)のジアゾメタン誘導体、
iii.下記一般式(P3)のグリオキシム誘導体、
iv.下記一般式(P4)のビススルホン誘導体、
v.下記一般式(P5)のN−ヒドロキシイミド化合物のスルホン酸エステル、
vi.β−ケトスルホン酸誘導体、
vii.ジスルホン誘導体、
viii.ニトロベンジルスルホネート誘導体、
ix.スルホン酸エステル誘導体
等が挙げられる。
Figure 2008083668
(式中、R101a、R101b、R101cはそれぞれ炭素数1〜12の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基、アルケニル基、オキソアルキル基又はオキソアルケニル基、炭素数6〜20のアリール基、又は炭素数7〜12のアラルキル基又はアリールオキソアルキル基を示し、これらの基の水素原子の一部又は全部がアルコキシ基等によって置換されていてもよい。また、R101bとR101cとは環を形成してもよく、環を形成する場合には、R101b、R101cはそれぞれ炭素数1〜6のアルキレン基を示す。K-は非求核性対向イオンを表す。R101d、R101e、R101f、R101gは、R101a、R101b、R101cに水素原子を加えて示される。R101dとR101e、R101dとR101eとR101fとは環を形成してもよく、環を形成する場合には、R101dとR101e及びR101dとR101eとR101fは炭素数3〜10のアルキレン基、又は図中の窒素原子を環の中に有する複素芳香族環を示す。)
上記R101a、R101b、R101c、R101d、R101e、R101f、R101gは互いに同一であっても異なっていてもよく、具体的にはアルキル基として、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロプロピルメチル基、4−メチルシクロヘキシル基、シクロヘキシルメチル基、ノルボルニル基、アダマンチル基等が挙げられる。アルケニル基としては、ビニル基、アリル基、プロぺニル基、ブテニル基、ヘキセニル基、シクロヘキセニル基等が挙げられる。オキソアルキル基としては、2−オキソシクロペンチル基、2−オキソシクロヘキシル基等が挙げられ、2−オキソプロピル基、2−シクロペンチル−2−オキソエチル基、2−シクロヘキシル−2−オキソエチル基、2−(4−メチルシクロヘキシル)−2−オキソエチル基等を挙げることができる。オキソアルケニル基としては、2−オキソ−4−シクロヘキセニル基、2−オキソ−4−プロペニル基等が挙げられる。アリール基としては、フェニル基、ナフチル基等や、p−メトキシフェニル基、m−メトキシフェニル基、o−メトキシフェニル基、エトキシフェニル基、p−tert−ブトキシフェニル基、m−tert−ブトキシフェニル基等のアルコキシフェニル基、2−メチルフェニル基、3−メチルフェニル基、4−メチルフェニル基、エチルフェニル基、4−tert−ブチルフェニル基、4−ブチルフェニル基、ジメチルフェニル基等のアルキルフェニル基、メチルナフチル基、エチルナフチル基等のアルキルナフチル基、メトキシナフチル基、エトキシナフチル基等のアルコキシナフチル基、ジメチルナフチル基、ジエチルナフチル基等のジアルキルナフチル基、ジメトキシナフチル基、ジエトキシナフチル基等のジアルコキシナフチル基等が挙げられる。アラルキル基としてはベンジル基、フェニルエチル基、フェネチル基等が挙げられる。アリールオキソアルキル基としては、2−フェニル−2−オキソエチル基、2−(1−ナフチル)−2−オキソエチル基、2−(2−ナフチル)−2−オキソエチル基等の2−アリール−2−オキソエチル基等が挙げられる。K-の非求核性対向イオンとしては塩化物イオン、臭化物イオン等のハライドイオン、トリフレート、1,1,1−トリフルオロエタンスルホネート、ノナフルオロブタンスルホネート等のフルオロアルキルスルホネート、トシレート、ベンゼンスルホネート、4−フルオロベンゼンスルホネート、1,2,3,4,5−ペンタフルオロベンゼンスルホネート等のアリールスルホネート、メシレート、ブタンスルホネート等のアルキルスルホネート、ビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミド、ビス(パーフルオロエチルスルホニル)イミド、ビス(パーフルオロブチルスルホニル)イミド等のイミド酸、トリス(トリフルオロメチルスルホニル)メチド、トリス(パーフルオロエチルスルホニル)メチド等のメチド酸、更には下記一般式(K−1)で示されるα位がフルオロ置換されたスルホネート、下記一般式(K−2)で示されるα,β位がフルオロ置換されたスルホネートが挙げられる。
Figure 2008083668
(上記式(K−1)中、R102は水素原子、炭素数1〜20の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基又はアシル基、炭素数2〜20のアルケニル基、又は炭素数6〜20のアリール基又はアリーロキシ基である。式(K−2)中、R103は水素原子、炭素数1〜20の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基、炭素数2〜20のアルケニル基、又は炭素数6〜20のアリール基である。)
また、R101d、R101e、R101f、R101gが式中の窒素原子を環の中に有する複素芳香族環は、イミダゾール誘導体(例えばイミダゾール、4−メチルイミダゾール、4−メチル−2−フェニルイミダゾール等)、ピラゾール誘導体、フラザン誘導体、ピロリン誘導体(例えばピロリン、2−メチル−1−ピロリン等)、ピロリジン誘導体(例えばピロリジン、N−メチルピロリジン、ピロリジノン、N−メチルピロリドン等)、イミダゾリン誘導体、イミダゾリジン誘導体、ピリジン誘導体(例えばピリジン、メチルピリジン、エチルピリジン、プロピルピリジン、ブチルピリジン、4−(1−ブチルペンチル)ピリジン、ジメチルピリジン、トリメチルピリジン、トリエチルピリジン、フェニルピリジン、3−メチル−2−フェニルピリジン、4−tert−ブチルピリジン、ジフェニルピリジン、ベンジルピリジン、メトキシピリジン、ブトキシピリジン、ジメトキシピリジン、1−メチル−2−ピリドン、4−ピロリジノピリジン、1−メチル−4−フェニルピリジン、2−(1−エチルプロピル)ピリジン、アミノピリジン、ジメチルアミノピリジン等)、ピリダジン誘導体、ピリミジン誘導体、ピラジン誘導体、ピラゾリン誘導体、ピラゾリジン誘導体、ピペリジン誘導体、ピペラジン誘導体、モルホリン誘導体、インドール誘導体、イソインドール誘導体、1H−インダゾール誘導体、インドリン誘導体、キノリン誘導体(例えばキノリン、3−キノリンカルボニトリル等)、イソキノリン誘導体、シンノリン誘導体、キナゾリン誘導体、キノキサリン誘導体、フタラジン誘導体、プリン誘導体、プテリジン誘導体、カルバゾール誘導体、フェナントリジン誘導体、アクリジン誘導体、フェナジン誘導体、1,10−フェナントロリン誘導体、アデニン誘導体、アデノシン誘導体、グアニン誘導体、グアノシン誘導体、ウラシル誘導体、ウリジン誘導体等が例示される。
(P1a−1)と(P1a−2)は光酸発生剤、熱酸発生剤の両方の効果があるが、(P1a−3)は熱酸発生剤として作用する。
Figure 2008083668
(式中、R102a、R102bはそれぞれ炭素数1〜8の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基を示す。R103は炭素数1〜10の直鎖状、分岐状又は環状のアルキレン基を示す。R104a、R104bはそれぞれ炭素数3〜7の2−オキソアルキル基を示す。K-は非求核性対向イオンを表す。)
上記R102a、R102bのアルキル基として具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロプロピルメチル基、4−メチルシクロヘキシル基、シクロヘキシルメチル基等が挙げられる。R103のアルキレン基としては、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ペンチレン基、へキシレン基、へプチレン基、オクチレン基、ノニレン基、1,4−シクロへキシレン基、1,2−シクロへキシレン基、1,3−シクロペンチレン基、1,4−シクロオクチレン基、1,4−シクロヘキサンジメチレン基等が挙げられる。R104a、R104bの2−オキソアルキル基としては、2−オキソプロピル基、2−オキソシクロペンチル基、2−オキソシクロヘキシル基、2−オキソシクロヘプチル基等が挙げられる。K-は式(P1a−1)、(P1a−2)及び(P1a−3)で説明したものと同様のものを挙げることができる。
Figure 2008083668
(式中、R105、R106は炭素数1〜12の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基又はハロゲン化アルキル基、炭素数6〜20のアリール基又はハロゲン化アリール基、又は炭素数7〜12のアラルキル基を示す。)
105、R106のアルキル基としてはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、アミル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、ノルボルニル基、アダマンチル基等が挙げられる。ハロゲン化アルキル基としてはトリフルオロメチル基、1,1,1−トリフルオロエチル基、1,1,1−トリクロロエチル基、ノナフルオロブチル基等が挙げられる。アリール基としてはフェニル基、p−メトキシフェニル基、m−メトキシフェニル基、o−メトキシフェニル基、エトキシフェニル基、p−tert−ブトキシフェニル基、m−tert−ブトキシフェニル基等のアルコキシフェニル基、2−メチルフェニル基、3−メチルフェニル基、4−メチルフェニル基、エチルフェニル基、4−tert−ブチルフェニル基、4−ブチルフェニル基、ジメチルフェニル基等のアルキルフェニル基が挙げられる。ハロゲン化アリール基としてはフルオロフェニル基、クロロフェニル基、1,2,3,4,5−ペンタフルオロフェニル基等が挙げられる。アラルキル基としてはベンジル基、フェネチル基等が挙げられる。
Figure 2008083668
(式中、R107、R108、R109は炭素数1〜12の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基又はハロゲン化アルキル基、炭素数6〜20のアリール基又はハロゲン化アリール基、又は炭素数7〜12のアラルキル基を示す。R108、R109は互いに結合して環状構造を形成してもよく、環状構造を形成する場合、R108、R109はそれぞれ炭素数1〜6の直鎖状又は分岐状のアルキレン基を示す。R105は(P2)式のものと同様である。)
107、R108、R109のアルキル基、ハロゲン化アルキル基、アリール基、ハロゲン化アリール基、アラルキル基としては、R105、R106で説明したものと同様の基が挙げられる。なお、R108、R109のアルキレン基としてはメチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ヘキシレン基等が挙げられる。
Figure 2008083668
(式中、R101a、R101bは前記と同様である。)
Figure 2008083668
(式中、R110は炭素数6〜10のアリーレン基、炭素数1〜6のアルキレン基又は炭素数2〜6のアルケニレン基を示し、これらの基の水素原子の一部又は全部は更に炭素数1〜4の直鎖状又は分岐状のアルキル基又はアルコキシ基、ニトロ基、アセチル基、又はフェニル基で置換されていてもよい。R111は炭素数1〜8の直鎖状、分岐状又は置換のアルキル基、アルケニル基又はアルコキシアルキル基、フェニル基、又はナフチル基を示し、これらの基の水素原子の一部又は全部は更に炭素数1〜4のアルキル基又はアルコキシ基;炭素数1〜4のアルキル基、アルコキシ基、ニトロ基又はアセチル基で置換されていてもよいフェニル基;炭素数3〜5のヘテロ芳香族基;又は塩素原子、フッ素原子で置換されていてもよい。)
ここで、R110のアリーレン基としては、1,2−フェニレン基、1,8−ナフチレン基等が、アルキレン基としては、メチレン基、エチレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基、フェニルエチレン基、ノルボルナン−2,3−ジイル基等が、アルケニレン基としては、1,2−ビニレン基、1−フェニル−1,2−ビニレン基、5−ノルボルネン−2,3−ジイル基等が挙げられる。R111のアルキル基としては、R101a〜R101cと同様のものが、アルケニル基としては、ビニル基、1−プロペニル基、アリル基、1−ブテニル基、3−ブテニル基、イソプレニル基、1−ペンテニル基、3−ペンテニル基、4−ペンテニル基、ジメチルアリル基、1−ヘキセニル基、3−ヘキセニル基、5−ヘキセニル基、1−ヘプテニル基、3−ヘプテニル基、6−ヘプテニル基、7−オクテニル基等が、アルコキシアルキル基としては、メトキシメチル基、エトキシメチル基、プロポキシメチル基、ブトキシメチル基、ペンチロキシメチル基、ヘキシロキシメチル基、ヘプチロキシメチル基、メトキシエチル基、エトキシエチル基、プロポキシエチル基、ブトキシエチル基、ペンチロキシエチル基、ヘキシロキシエチル基、メトキシプロピル基、エトキシプロピル基、プロポキシプロピル基、ブトキシプロピル基、メトキシブチル基、エトキシブチル基、プロポキシブチル基、メトキシペンチル基、エトキシペンチル基、メトキシヘキシル基、メトキシヘプチル基等が挙げられる。
なお、更に置換されていてもよい炭素数1〜4のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基等が、炭素数1〜4のアルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、tert−ブトキシ基等が、炭素数1〜4のアルキル基、アルコキシ基、ニトロ基又はアセチル基で置換されていてもよいフェニル基としては、フェニル基、トリル基、p−tert−ブトキシフェニル基、p−アセチルフェニル基、p−ニトロフェニル基等が、炭素数3〜5のヘテロ芳香族基としては、ピリジル基、フリル基等が挙げられる。
上記で例示した酸発生剤として、具体的には下記のものが挙げられる。
オニウム塩としては、例えばトリフルオロメタンスルホン酸テトラメチルアンモニウム、ノナフルオロブタンスルホン酸テトラメチルアンモニウム、ノナフルオロブタンスルホン酸トリエチルアンモニウム、ノナフルオロブタンスルホン酸ピリジニウム、カンファースルホン酸トリエチルアンモニウム、カンファースルホン酸ピリジニウム、ノナフルオロブタンスルホン酸テトラn−ブチルアンモニウム、ノナフルオロブタンスルホン酸テトラフェニルアンモニウム、p−トルエンスルホン酸テトラメチルアンモニウム、トリフルオロメタンスルホン酸ジフェニルヨードニウム、トリフルオロメタンスルホン酸(p−tert−ブトキシフェニル)フェニルヨードニウム、p−トルエンスルホン酸ジフェニルヨードニウム、p−トルエンスルホン酸(p−tert−ブトキシフェニル)フェニルヨードニウム、トリフルオロメタンスルホン酸トリフェニルスルホニウム、トリフルオロメタンスルホン酸(p−tert−ブトキシフェニル)ジフェニルスルホニウム、トリフルオロメタンスルホン酸ビス(p−tert−ブトキシフェニル)フェニルスルホニウム、トリフルオロメタンスルホン酸トリス(p−tert−ブトキシフェニル)スルホニウム、p−トルエンスルホン酸トリフェニルスルホニウム、p−トルエンスルホン酸(p−tert−ブトキシフェニル)ジフェニルスルホニウム、p−トルエンスルホン酸ビス(p−tert−ブトキシフェニル)フェニルスルホニウム、p−トルエンスルホン酸トリス(p−tert−ブトキシフェニル)スルホニウム、ノナフルオロブタンスルホン酸トリフェニルスルホニウム、ブタンスルホン酸トリフェニルスルホニウム、トリフルオロメタンスルホン酸トリメチルスルホニウム、p−トルエンスルホン酸トリメチルスルホニウム、トリフルオロメタンスルホン酸シクロヘキシルメチル(2−オキソシクロヘキシル)スルホニウム、p−トルエンスルホン酸シクロヘキシルメチル(2−オキソシクロヘキシル)スルホニウム、トリフルオロメタンスルホン酸ジメチルフェニルスルホニウム、p−トルエンスルホン酸ジメチルフェニルスルホニウム、トリフルオロメタンスルホン酸ジシクロヘキシルフェニルスルホニウム、p−トルエンスルホン酸ジシクロヘキシルフェニルスルホニウム、トリフルオロメタンスルホン酸トリナフチルスルホニウム、トリフルオロメタンスルホン酸(2−ノルボニル)メチル(2−オキソシクロヘキシル)スルホニウム、エチレンビス[メチル(2−オキソシクロペンチル)スルホニウムトリフルオロメタンスルホナート]、1,2’−ナフチルカルボニルメチルテトラヒドロチオフェニウムトリフレート、トリエチルアンモニウムノナフレート、トリブチルアンモニウムノナフレート、テトラエチルアンモニウムノナフレート、テトラブチルアンモニウムノナフレート、トリエチルアンモニウムビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミド、トリエチルアンモニウムトリス(パーフルオロエチルスルホニル)メチド等のオニウム塩を挙げることができる。
ジアゾメタン誘導体としては、ビス(ベンゼンスルホニル)ジアゾメタン、ビス(p−トルエンスルホニル)ジアゾメタン、ビス(キシレンスルホニル)ジアゾメタン、ビス(シクロヘキシルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(シクロペンチルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(n−ブチルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(イソブチルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(sec−ブチルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(n−プロピルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(イソプロピルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(tert−ブチルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(n−アミルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(イソアミルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(sec−アミルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(tert−アミルスルホニル)ジアゾメタン、1−シクロヘキシルスルホニル−1−(tert−ブチルスルホニル)ジアゾメタン、1−シクロヘキシルスルホニル−1−(tert−アミルスルホニル)ジアゾメタン、1−tert−アミルスルホニル−1−(tert−ブチルスルホニル)ジアゾメタン等のジアゾメタン誘導体を挙げることができる。
グリオキシム誘導体としては、ビス−O−(p−トルエンスルホニル)−α−ジメチルグリオキシム、ビス−O−(p−トルエンスルホニル)−α−ジフェニルグリオキシム、ビス−O−(p−トルエンスルホニル)−α−ジシクロヘキシルグリオキシム、ビス−O−(p−トルエンスルホニル)−2,3−ペンタンジオングリオキシム、ビス−O−(p−トルエンスルホニル)−2−メチル−3,4−ペンタンジオングリオキシム、ビス−O−(n−ブタンスルホニル)−α−ジメチルグリオキシム、ビス−O−(n−ブタンスルホニル)−α−ジフェニルグリオキシム、ビス−O−(n−ブタンスルホニル)−α−ジシクロヘキシルグリオキシム、ビス−O−(n−ブタンスルホニル)−2,3−ペンタンジオングリオキシム、ビス−O−(n−ブタンスルホニル)−2−メチル−3,4−ペンタンジオングリオキシム、ビス−O−(メタンスルホニル)−α−ジメチルグリオキシム、ビス−O−(トリフルオロメタンスルホニル)−α−ジメチルグリオキシム、ビス−O−(1,1,1−トリフルオロエタンスルホニル)−α−ジメチルグリオキシム、ビス−O−(tert−ブタンスルホニル)−α−ジメチルグリオキシム、ビス−O−(パーフルオロオクタンスルホニル)−α−ジメチルグリオキシム、ビス−O−(シクロヘキサンスルホニル)−α−ジメチルグリオキシム、ビス−O−(ベンゼンスルホニル)−α−ジメチルグリオキシム、ビス−O−(p−フルオロベンゼンスルホニル)−α−ジメチルグリオキシム、ビス−O−(p−tert−ブチルベンゼンスルホニル)−α−ジメチルグリオキシム、ビス−O−(キシレンスルホニル)−α−ジメチルグリオキシム、ビス−O−(カンファースルホニル)−α−ジメチルグリオキシム等のグリオキシム誘導体を挙げることができる。
ビススルホン誘導体としては、ビスナフチルスルホニルメタン、ビストリフルオロメチルスルホニルメタン、ビスメチルスルホニルメタン、ビスエチルスルホニルメタン、ビスプロピルスルホニルメタン、ビスイソプロピルスルホニルメタン、ビス−p−トルエンスルホニルメタン、ビスベンゼンスルホニルメタン等のビススルホン誘導体を挙げることができる。
β−ケトスルホン酸誘導体としては、2−シクロヘキシルカルボニル−2−(p−トルエンスルホニル)プロパン、2−イソプロピルカルボニル−2−(p−トルエンスルホニル)プロパン等のβ−ケトスルホン酸誘導体を挙げることができる。
ジスルホン誘導体としては、ジフェニルジスルホン、ジシクロヘキシルジスルホン等のジスルホン誘導体を挙げることができる。
ニトロベンジルスルホネート誘導体としては、p−トルエンスルホン酸2,6−ジニトロベンジル、p−トルエンスルホン酸2,4−ジニトロベンジル等のニトロベンジルスルホネート誘導体を挙げることができる。
スルホン酸エステル誘導体としては、1,2,3−トリス(メタンスルホニルオキシ)ベンゼン、1,2,3−トリス(トリフルオロメタンスルホニルオキシ)ベンゼン、1,2,3−トリス(p−トルエンスルホニルオキシ)ベンゼン等のスルホン酸エステル誘導体を挙げることができる。
N−ヒドロキシイミド化合物のスルホン酸エステル誘導体としては、N−ヒドロキシスクシンイミドメタンスルホン酸エステル、N−ヒドロキシスクシンイミドトリフルオロメタンスルホン酸エステル、N−ヒドロキシスクシンイミドエタンスルホン酸エステル、N−ヒドロキシスクシンイミド1−プロパンスルホン酸エステル、N−ヒドロキシスクシンイミド2−プロパンスルホン酸エステル、N−ヒドロキシスクシンイミド1−ペンタンスルホン酸エステル、N−ヒドロキシスクシンイミド1−オクタンスルホン酸エステル、N−ヒドロキシスクシンイミドp−トルエンスルホン酸エステル、N−ヒドロキシスクシンイミドp−メトキシベンゼンスルホン酸エステル、N−ヒドロキシスクシンイミド2−クロロエタンスルホン酸エステル、N−ヒドロキシスクシンイミドベンゼンスルホン酸エステル、N−ヒドロキシスクシンイミド−2,4,6−トリメチルベンゼンスルホン酸エステル、N−ヒドロキシスクシンイミド1−ナフタレンスルホン酸エステル、N−ヒドロキシスクシンイミド2−ナフタレンスルホン酸エステル、N−ヒドロキシ−2−フェニルスクシンイミドメタンスルホン酸エステル、N−ヒドロキシマレイミドメタンスルホン酸エステル、N−ヒドロキシマレイミドエタンスルホン酸エステル、N−ヒドロキシ−2−フェニルマレイミドメタンスルホン酸エステル、N−ヒドロキシグルタルイミドメタンスルホン酸エステル、N−ヒドロキシグルタルイミドベンゼンスルホン酸エステル、N−ヒドロキシフタルイミドメタンスルホン酸エステル、N−ヒドロキシフタルイミドベンゼンスルホン酸エステル、N−ヒドロキシフタルイミドトリフルオロメタンスルホン酸エステル、N−ヒドロキシフタルイミドp−トルエンスルホン酸エステル、N−ヒドロキシナフタルイミドメタンスルホン酸エステル、N−ヒドロキシナフタルイミドベンゼンスルホン酸エステル、N−ヒドロキシ−5−ノルボルネン−2,3−ジカルボキシイミドメタンスルホン酸エステル、N−ヒドロキシ−5−ノルボルネン−2,3−ジカルボキシイミドトリフルオロメタンスルホン酸エステル、N−ヒドロキシ−5−ノルボルネン−2,3−ジカルボキシイミドp−トルエンスルホン酸エステル等のN−ヒドロキシイミド化合物のスルホン酸エステル誘導体が挙げられる。
特に、トリフルオロメタンスルホン酸トリフェニルスルホニウム、トリフルオロメタンスルホン酸(p−tert−ブトキシフェニル)ジフェニルスルホニウム、トリフルオロメタンスルホン酸トリス(p−tert−ブトキシフェニル)スルホニウム、p−トルエンスルホン酸トリフェニルスルホニウム、p−トルエンスルホン酸(p−tert−ブトキシフェニル)ジフェニルスルホニウム、p−トルエンスルホン酸トリス(p−tert−ブトキシフェニル)スルホニウム、トリフルオロメタンスルホン酸トリナフチルスルホニウム、トリフルオロメタンスルホン酸シクロヘキシルメチル(2−オキソシクロヘキシル)スルホニウム、トリフルオロメタンスルホン酸(2−ノルボニル)メチル(2−オキソシクロヘキシル)スルホニウム、1,2’−ナフチルカルボニルメチルテトラヒドロチオフェニウムトリフレート等のオニウム塩、ビス(ベンゼンスルホニル)ジアゾメタン、ビス(p−トルエンスルホニル)ジアゾメタン、ビス(シクロヘキシルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(n−ブチルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(イソブチルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(sec−ブチルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(n−プロピルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(イソプロピルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(tert−ブチルスルホニル)ジアゾメタン等のジアゾメタン誘導体、ビス−O−(p−トルエンスルホニル)−α−ジメチルグリオキシム、ビス−O−(n−ブタンスルホニル)−α−ジメチルグリオキシム等のグリオキシム誘導体、ビスナフチルスルホニルメタン等のビススルホン誘導体、N−ヒドロキシスクシンイミドメタンスルホン酸エステル、N−ヒドロキシスクシンイミドトリフルオロメタンスルホン酸エステル、N−ヒドロキシスクシンイミド1−プロパンスルホン酸エステル、N−ヒドロキシスクシンイミド2−プロパンスルホン酸エステル、N−ヒドロキシスクシンイミド1−ペンタンスルホン酸エステル、N−ヒドロキシスクシンイミドp−トルエンスルホン酸エステル、N−ヒドロキシナフタルイミドメタンスルホン酸エステル、N−ヒドロキシナフタルイミドベンゼンスルホン酸エステル等のN−ヒドロキシイミド化合物のスルホン酸エステル誘導体が好ましく用いられる。
なお、上記酸発生剤は1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
酸発生剤の添加量は、ベースポリマー100部に対して好ましくは0.1〜50部、より好ましくは0.5〜40部である。0.1部より少ないと酸発生量が少なく、架橋反応が不十分な場合があり、50部を超えると上層レジストへ酸が移動することによるミキシング現象が起こる場合がある。
更に、本発明のレジスト下層膜材料には、保存安定性を向上させるための塩基性化合物を配合することができる。
塩基性化合物は、保存中等に酸発生剤より微量に発生した酸が架橋反応を進行させるのを防ぐための、酸に対するクエンチャーの役割を果たす。
このような塩基性化合物としては、第一級、第二級、第三級の脂肪族アミン類、混成アミン類、芳香族アミン類、複素環アミン類、カルボキシ基を有する含窒素化合物、スルホニル基を有する含窒素化合物、水酸基を有する含窒素化合物、ヒドロキシフェニル基を有する含窒素化合物、アルコール性含窒素化合物、アミド誘導体、イミド誘導体等が挙げられる。
具体的には、第一級の脂肪族アミン類として、アンモニア、メチルアミン、エチルアミン、n−プロピルアミン、イソプロピルアミン、n−ブチルアミン、イソブチルアミン、sec−ブチルアミン、tert−ブチルアミン、ペンチルアミン、tert−アミルアミン、シクロペンチルアミン、ヘキシルアミン、シクロヘキシルアミン、ヘプチルアミン、オクチルアミン、ノニルアミン、デシルアミン、ドデシルアミン、セチルアミン、メチレンジアミン、エチレンジアミン、テトラエチレンペンタミン等が例示され、第二級の脂肪族アミン類として、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジ−n−プロピルアミン、ジイソプロピルアミン、ジ−n−ブチルアミン、ジイソブチルアミン、ジ−sec−ブチルアミン、ジペンチルアミン、ジシクロペンチルアミン、ジヘキシルアミン、ジシクロヘキシルアミン、ジヘプチルアミン、ジオクチルアミン、ジノニルアミン、ジデシルアミン、ジドデシルアミン、ジセチルアミン、N,N−ジメチルメチレンジアミン、N,N−ジメチルエチレンジアミン、N,N−ジメチルテトラエチレンペンタミン等が例示され、第三級の脂肪族アミン類として、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリ−n−プロピルアミン、トリイソプロピルアミン、トリ−n−ブチルアミン、トリイソブチルアミン、トリ−sec−ブチルアミン、トリペンチルアミン、トリシクロペンチルアミン、トリヘキシルアミン、トリシクロヘキシルアミン、トリヘプチルアミン、トリオクチルアミン、トリノニルアミン、トリデシルアミン、トリドデシルアミン、トリセチルアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルメチレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルテトラエチレンペンタミン等が例示される。
また、混成アミン類としては、例えばジメチルエチルアミン、メチルエチルプロピルアミン、ベンジルアミン、フェネチルアミン、ベンジルジメチルアミン等が例示される。
芳香族アミン類及び複素環アミン類の具体例としては、アニリン誘導体(例えばアニリン、N−メチルアニリン、N−エチルアニリン、N−プロピルアニリン、N,N−ジメチルアニリン、2−メチルアニリン、3−メチルアニリン、4−メチルアニリン、エチルアニリン、プロピルアニリン、トリメチルアニリン、2−ニトロアニリン、3−ニトロアニリン、4−ニトロアニリン、2,4−ジニトロアニリン、2,6−ジニトロアニリン、3,5−ジニトロアニリン、N,N−ジメチルトルイジン等)、ジフェニル(p−トリル)アミン、メチルジフェニルアミン、トリフェニルアミン、フェニレンジアミン、ナフチルアミン、ジアミノナフタレン、ピロール誘導体(例えばピロール、2H−ピロール、1−メチルピロール、2,4−ジメチルピロール、2,5−ジメチルピロール、N−メチルピロール等)、オキサゾール誘導体(例えばオキサゾール、イソオキサゾール等)、チアゾール誘導体(例えばチアゾール、イソチアゾール等)、イミダゾール誘導体(例えばイミダゾール、4−メチルイミダゾール、4−メチル−2−フェニルイミダゾール等)、ピラゾール誘導体、フラザン誘導体、ピロリン誘導体(例えばピロリン、2−メチル−1−ピロリン等)、ピロリジン誘導体(例えばピロリジン、N−メチルピロリジン、ピロリジノン、N−メチルピロリドン等)、イミダゾリン誘導体、イミダゾリジン誘導体、ピリジン誘導体(例えばピリジン、メチルピリジン、エチルピリジン、プロピルピリジン、ブチルピリジン、4−(1−ブチルペンチル)ピリジン、ジメチルピリジン、トリメチルピリジン、トリエチルピリジン、フェニルピリジン、3−メチル−2−フェニルピリジン、4−tert−ブチルピリジン、ジフェニルピリジン、ベンジルピリジン、メトキシピリジン、ブトキシピリジン、ジメトキシピリジン、1−メチル−2−ピリドン、4−ピロリジノピリジン、1−メチル−4−フェニルピリジン、2−(1−エチルプロピル)ピリジン、アミノピリジン、ジメチルアミノピリジン等)、ピリダジン誘導体、ピリミジン誘導体、ピラジン誘導体、ピラゾリン誘導体、ピラゾリジン誘導体、ピペリジン誘導体、ピペラジン誘導体、モルホリン誘導体、インドール誘導体、イソインドール誘導体、1H−インダゾール誘導体、インドリン誘導体、キノリン誘導体(例えばキノリン、3−キノリンカルボニトリル等)、イソキノリン誘導体、シンノリン誘導体、キナゾリン誘導体、キノキサリン誘導体、フタラジン誘導体、プリン誘導体、プテリジン誘導体、カルバゾール誘導体、フェナントリジン誘導体、アクリジン誘導体、フェナジン誘導体、1,10−フェナントロリン誘導体、アデニン誘導体、アデノシン誘導体、グアニン誘導体、グアノシン誘導体、ウラシル誘導体、ウリジン誘導体等が例示される。
更に、カルボキシ基を有する含窒素化合物としては、例えばアミノ安息香酸、インドールカルボン酸、アミノ酸誘導体(例えばニコチン酸、アラニン、アルギニン、アスパラギン酸、グルタミン酸、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、グリシルロイシン、ロイシン、メチオニン、フェニルアラニン、スレオニン、リジン、3−アミノピラジン−2−カルボン酸、メトキシアラニン)等が例示され、スルホニル基を有する含窒素化合物として3−ピリジンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸ピリジニウム等が例示され、水酸基を有する含窒素化合物、ヒドロキシフェニル基を有する含窒素化合物、アルコール性含窒素化合物としては、2−ヒドロキシピリジン、アミノクレゾール、2,4−キノリンジオール、3−インドールメタノールヒドレート、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、N−エチルジエタノールアミン、N,N−ジエチルエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、2,2’−イミノジエタノール、2−アミノエタノ−ル、3−アミノ−1−プロパノール、4−アミノ−1−ブタノール、4−(2−ヒドロキシエチル)モルホリン、2−(2−ヒドロキシエチル)ピリジン、1−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン、1−[2−(2−ヒドロキシエトキシ)エチル]ピペラジン、ピペリジンエタノール、1−(2−ヒドロキシエチル)ピロリジン、1−(2−ヒドロキシエチル)−2−ピロリジノン、3−ピペリジノ−1,2−プロパンジオール、3−ピロリジノ−1,2−プロパンジオール、8−ヒドロキシユロリジン、3−クイヌクリジノール、3−トロパノール、1−メチル−2−ピロリジンエタノール、1−アジリジンエタノール、N−(2−ヒドロキシエチル)フタルイミド、N−(2−ヒドロキシエチル)イソニコチンアミド等が例示される。
アミド誘導体としては、ホルムアミド、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトアミド、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、プロピオンアミド、ベンズアミド等が例示される。
イミド誘導体としては、フタルイミド、サクシンイミド、マレイミド等が例示される。
塩基性化合物の配合量は全ベースポリマー100部に対して0.001〜2部、特に0.01〜1部が好適である。配合量が0.001部より少ないと配合効果が少なく、2部を超えると熱で発生した酸をすべてトラップして架橋しなくなる場合がある。
本発明のレジスト下層膜材料において使用可能な有機溶剤としては、前記のベースポリマー、酸発生剤、架橋剤、その他添加剤等が溶解するものであれば特に制限はない。その具体例を列挙すると、シクロヘキサノン、メチル−2−アミルケトン等のケトン類;3−メトキシブタノール、3−メチル−3−メトキシブタノール、1−メトキシ−2−プロパノール、1−エトキシ−2−プロパノール、1−プロポキシ−2−プロパノール、1−ブトキシ−2−プロパノール等のアルコール類;プロピレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル等のエーテル類;プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、乳酸エチル、ピルビン酸エチル、酢酸ブチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、酢酸tert−ブチル,プロピオン酸tert−ブチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノtert−ブチルエーテルアセテート等のエステル類が挙げられ、これらの1種又は2種以上を混合使用できるが、これらに限定されるものではない。本発明のレジスト下層膜材料においては、これら有機溶剤の中でもジエチレングリコールジメチルエーテルや1−エトキシ−2−プロパノール、1−プロポキシ−2−プロパノール、乳酸エチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、及びこれらの混合溶剤が好ましく使用される。
有機溶剤の配合量は、全ベースポリマー100部に対して200〜10,000部が好ましく、特に300〜5,000部とすることが好ましい。
ここで、上記した本発明のフォトレジスト下層膜材料は、これを基板上に塗布し、ベークすることによって、一般式(1)で示されるアルコキシシランの縮合物が下層側に、一般式(2)で示される繰り返し単位を有する高分子化合物が表面側には配向した層が形成されてなるものである。この場合、上記下層膜材料の塗布厚さは、3〜500nm、特に5〜400nmであることが好ましい。また、ベーク温度は80〜500℃、特に90〜400℃が好ましい。
本願発明のリソグラフィーにより基板にパターンを形成する方法は、
(1)基板上にフォトレジスト下層膜材料を塗布し、ベークしてフォトレジスト下層膜を形成し、該フォトレジスト下層膜上にフォトレジスト膜材料を塗布し、プリベークしてフォトレジスト膜を形成し、該フォトレジスト膜のパターン回路領域を露光した後、現像液で現像してフォトレジスト膜にレジストパターンを形成し、該レジストパターンが形成されたフォトレジスト膜をマスクにしてフォトレジスト下層膜及び基板をエッチングして基板にパターンを形成することを特徴とするパターン形成方法。
(2)基板上にフォトレジスト下層膜材料を塗布し、ベークしてフォトレジスト下層膜を形成し、該フォトレジスト下層膜上にフォトレジスト膜材料を塗布し、プリベークしてフォトレジスト膜を形成し、該フォトレジスト膜のパターン回路領域を露光した後、現像液で現像してフォトレジスト膜にレジストパターンを形成し、該レジストパターンが形成されたフォトレジスト膜をマスクにしてフォトレジスト下層膜をエッチングし、更にパターンが形成されたフォトレジスト下層膜をマスクにして基板をエッチングして基板にパターンを形成する方法。
(3)基板上に有機膜を形成し、該有機膜の上にフォトレジスト下層膜材料を塗布し、ベークしてフォトレジスト下層膜を形成し、該フォトレジスト下層膜上にフォトレジスト膜材料を塗布し、プリベークしてフォトレジスト膜を形成し、該フォトレジスト膜のパターン回路領域を露光した後、現像液で現像してフォトレジスト膜にレジストパターンを形成し、該レジストパターンが形成されたフォトレジスト膜をマスクにしてフォトレジスト下層膜をエッチングし、パターンが形成されたフォトレジスト下層膜をマスクにして有機膜をエッチングし、更に基板をエッチングして基板にパターンを形成する方法
が挙げられる。
これらの方法は、本発明に係るフォトレジスト下層膜材料を用いる以外は公知の材料を用い、公知の方法に従って行うことができるが、特に(3)の方法について図2を参照して説明すると、本発明のフォトレジスト下層膜材料から形成された下層膜は、例えば3層レジストプロセスといった多層レジストプロセスにおいて中間層としての適用が可能である。これは、最もハードマスクとしての効果が高いパターン形成方法である。このパターン形成方法について図2を参照して説明する。
まず、図2(a)に示すレジストパターン形成までについて説明する。
基板22上に有機膜23をスピンコート法等で形成する。この有機膜23は、基板22をエッチングするときのマスクとして作用するので、エッチング耐性が高いことが望ましく、上層の珪素含有フォトレジスト下層膜20とミキシングしないことが求められるので、スピンコート等で塗布した後に熱あるいは酸によって架橋することが望ましい。また、CVDによって形成されるアモルファスカーボン膜を下層膜として適用することもできる。この有機膜23の上に本発明のフォトレジスト下層膜材料から形成するフォトレジスト下層膜20、フォトレジスト膜21を前記方法と同様の方法で作製する。その後、パターン回路領域の露光、現像液での現像によってレジストパターンを得る(図2(a))。
ここで、図2において、22aは基板22の被加工層、22bは下地層である。基板22の下地層22bとしては、特に限定されるものではなく、Si、アモルファスシリコン(α−Si)、p−Si、SiO2、SiN、SiON、W、TiN、Al等で被加工層22aと異なる材質のものが用いられてもよい。被加工層22aとしては、Si、SiO2、SiON、p−Si、α−Si、W、W−Si、Al、Cu、Al−Si等及び種々の低誘電膜及びそのエッチングストッパー膜が用いられ、通常50〜10,000nm、特に100〜5,000nm厚さに形成し得る。
また、有機膜としては、クレゾールノボラック、ナフトールノボラック、クレゾールジシクロペンタジエンノボラック、ナフトールジシクロペンタジエンノボラック、フルオレンビスフェノールノボラック、アモルファスカーボン、ポリヒドロキシスチレン、インデン樹脂、アセナフチレン樹脂、ノルトリシクレン樹脂、(メタ)アクリレート樹脂、ポリイミド、ポリスルフォン等、及びこれらの共重合樹脂やポリマーブレンドが挙げられる。
次に、図2(b)に示すように、パターンが形成されたフォトレジスト膜21をマスクとしてフォトレジスト下層膜20のエッチングを行い、レジストパターンをフォトレジスト下層膜20に転写する。次に、図2(c)に示すように、フォトレジスト下層膜20に形成されたパターンを酸素プラズマエッチング等によって有機膜23に転写する。この時、フォトレジスト膜21も同時にエッチング除去される。本発明のフォトレジスト下層膜材料で形成されたフォトレジスト下層膜20は、酸素ガスや水素ガスを含むエッチングに対しての耐性が高く、有機膜23へのパターン転写時にマスクとして好適に使用し得る。次に、図2(d)に示すように、下地層22bの上の被加工層22aのエッチングを行い、基板22にパターンを形成する。
以下、合成例、実施例及び比較例を示して本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの記載によって限定されるものではない。
[合成例1]
メタノール60g、イオン交換水200g、メタンスルホン酸1gを1000mlガラスフラスコに仕込み、テトラエトキシシラン83.2g及びフェニルトリメトキシシラン19.8gの混合物を室温で加えた。そのまま、8時間室温で加水分解縮合させた後、メタノール及び副生エタノールを減圧で留去した。そこに、メチルイソブチルケトン800ml及びプロピレングリコールモノプロピルエーテル300mlを加え、水層を分液した。残った有機層をイオン交換水100mlで洗浄し分液した。これを3回繰り返して加水分解縮合に使用した触媒を完全に除去した。残った有機層にプロピレングリコールモノプロピルエーテルを200ml加えて、減圧で濃縮して珪素含有ポリマーのプロピレングリコールモノプロピルエーテル300g(ポリマー濃度18.9%、SOG−1)を得た。このもののポリスチレン換算分子量を測定したところMw=2,000であり、C13−NMRによって共重合比(モル比、以下同様)を下記の通りに求めた。
共重合比 (a−1):(a−2)=0.8:0.2
Figure 2008083668
[合成例2]
メタノール60g、イオン交換水200g、メタンスルホン酸1gを1000mlガラスフラスコに仕込み、テトラエトキシシラン72.8g、及びトリス(トリメチルシリル)シリルエチルトリメトキシシラン59.4gの混合物を室温で加えた。そのまま、8時間室温で加水分解縮合させた後、メタノール及び副生エタノールを減圧で留去した。そこに、メチルイソブチルケトン800ml及びプロピレングリコールモノプロピルエーテル300mlを加え、水層を分液した。残った有機層をイオン交換水100mlで洗浄し分液した。これを3回繰り返して加水分解縮合に使用した触媒を完全に除去した。残った有機層にプロピレングリコールモノプロピルエーテルを200ml加えて、減圧で濃縮して珪素含有ポリマーのプロピレングリコールモノプロピルエーテル300g(ポリマー濃度20.9%、SOG−2)を得た。このもののポリスチレン換算分子量を測定したところMw=2,200であり、C13−NMRによって共重合比を下記の通りに求めた。
共重合比 (a−1):(a−2)=0.7:0.3
Figure 2008083668
[合成例3]
メタノール60g、イオン交換水200g、メタンスルホン酸1gを1000mlガラスフラスコに仕込み、テトラエトキシシラン62.4g、フェニルトリメトキシシラン9.9g、メチルトリメトキシシラン20.4gの混合物を室温で加えた。そのまま、8時間室温で加水分解縮合させた後、メタノール及び副生エタノールを減圧で留去した。そこに、メチルイソブチルケトン800ml及びプロピレングリコールモノプロピルエーテル300mlを加え、水層を分液した。残った有機層をイオン交換水100mlで洗浄し分液した。これを3回繰り返して加水分解縮合に使用した触媒を完全に除去した。残った有機層にプロピレングリコールモノプロピルエーテルを200ml加えて、減圧で濃縮して珪素含有ポリマーのプロピレングリコールモノプロピルエーテル300g(ポリマー濃度19.3%、SOG−3)を得た。このもののポリスチレン換算分子量を測定したところMw=2,100であり、C13−NMRによって共重合比を下記の通りに求めた。
共重合比 (a−1):(a−2):(a−4)=0.6:0.1:0.3
Figure 2008083668
[合成例4]
テトラヒドロフラン200g、純水100gにテトラエトキシシラン72.9g、フェニルトリメトキシシラン9.9g、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン24.6gとフェニルトリメトキシシラン19.8gを溶解させ液温を35℃にし、テトラメチルアンモニウムヒドロキシドを1.7g添加し、その後60℃に昇温し、シラノールの縮合反応を行った。
前記反応液にジエチルエーテル200gを加え水層を分別し、有機液層1%の酢酸とを超純水で2回洗浄、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)を200g加え、液温を60℃に加熱しながらの減圧下にTHF、ジエチルエーテル水を除去し、珪素含有ポリマーのPGMEA溶液300g(ポリマー濃度19.3%、SOG−4)を得た。
このもののポリスチレン換算分子量を測定したところMw=2,500であり、C13−NMRによって共重合比を下記の通りに求めた。
共重合比 (a−1):(a−2):(a−3)=0.7:0.1:0.2
Figure 2008083668
[ポリマー合成例1]メタクリル酸とメタクリル酸 3−(3,5,7,9,11,13,15−ヘプタイソブチルペンタシクロ[9.5.1.13,9.15,15.17,13]オクタシロキサン−1−イル)プロピルとの重合体(90:10)の合成
200mLのフラスコ中でメタクリル酸7.8gとメタクリル酸 3−(3,5,7,9,11,13,15−ヘプタイソブチルペンタシクロ[9.5.1.13,9.15,15.17,13]オクタシロキサン−1−イル)プロピル9.4gをTHF100mlに溶解させ、十分に系中の酸素を除去した後、開始剤AIBNを1.2g仕込んだ後、60℃まで昇温して24時間重合反応を行った。
得られたポリマーを精製するために、反応混合物をヘキサン/エーテル(3:2)混合溶媒中に注ぎ、得られた重合体を沈澱・分離し、白色重合体が得られた。
このようにして得られた白色重合体(メタクリル酸とメタクリル酸 3−(3,5,7,9,11,13,15−ヘプタイソブチルペンタシクロ[9.5.1.13,9.15,15.17,13]オクタシロキサン−1−イル)プロピルとの重合体)は、光散乱法により重量平均分子量が9,100/molであり、GPC溶出曲線より分散度(=Mw/Mn)が1.98の重合体であることが確認できた。更に、1HNMRを測定することにより、ポリマー中にほぼ0.9:0.1の割合(モル比、以下同様)で含まれていることが確認できた(ポリマー1)。
Figure 2008083668
[ポリマー合成例2]メタクリル酸とメタクリル酸2,3−エポキシプロピルとメタクリル酸 3−(3,5,7,9,11,13,15−ヘプタイソブチルペンタシクロ[9.5.1.13,9.15,15.17,13]オクタシロキサン−1−イル)プロピルとの重合体(50:40:10)の合成
200mLのフラスコ中でメタクリル酸4.4gとメタクリル酸2,3−エポキシプロピル5.7gとメタクリル酸 3−(3,5,7,9,11,13,15−ヘプタイソブチルペンタシクロ[9.5.1.13,9.15,15.17,13]オクタシロキサン−1−イル)プロピル9.4gをTHF100mlに溶解させ、十分に系中の酸素を除去した後、開始剤AIBNを1.2g仕込んだ後、60℃まで昇温して24時間重合反応を行った。
得られたポリマーを精製するために、反応混合物をヘキサン/エーテル(3:2)混合溶媒中に注ぎ、得られた重合体を沈澱・分離し、白色重合体が得られた。
このようにして得られた白色重合体(メタクリル酸とメタクリル酸2,3−エポキシプロピルとメタクリル酸 3−(3,5,7,9,11,13,15−ヘプタイソブチルペンタシクロ[9.5.1.13,9.15,15.17,13]オクタシロキサン−1−イル)プロピルとの重合体は、光散乱法により重量平均分子量が8,600/molであり、GPC溶出曲線より分散度(=Mw/Mn)が1.77の重合体であることが確認できた。更に、1HNMRを測定することにより、ポリマー中にほぼ0.5:0.4:0.1の割合で含まれていることが確認できた(ポリマー2)。
Figure 2008083668
[ポリマー合成例3]メタクリル酸とメタクリル酸2,3−エポキシプロピルとSiモノマー1との重合体(40:40:20)の合成
200mLのフラスコ中でメタクリル酸3.5gとメタクリル酸2,3−エポキシプロピル5.7gと下記に示すSiモノマー1の8.2gをTHF100mlに溶解させ、十分に系中の酸素を除去した後、開始剤AIBNを1.2gを仕込んだ後、60℃まで昇温して24時間重合反応を行った。
得られたポリマーを精製するために、反応混合物をヘキサン/エーテル(3:2)混合溶媒中に注ぎ、得られた重合体を沈澱・分離し、白色重合体が得られた。
このようにして得られた白色重合体(メタクリル酸とメタクリル酸2,3−エポキシプロピルとSiモノマー1との重合体)は、光散乱法により重量平均分子量が8,500/molであり、GPC溶出曲線より分散度(=Mw/Mn)が1.82の重合体であることが確認できた。更に、1HNMRを測定することにより、ポリマー中にほぼ0.4:0.4:0.2の割合で含まれていることが確認できた(ポリマー3)。
Figure 2008083668
[ポリマー合成例4]メタクリル酸とメタクリル酸2,3−エポキシプロピルとメタクリル酸 3−[トリス(トリメチルシロキシ)シリル]プロピルとの重合体(40:40:20)の合成
200mLのフラスコ中でメタクリル酸3.5gとメタクリル酸2,3−エポキシプロピル5.7gとメタクリル酸 3−[トリス(トリメチルシロキシ)シリル]プロピル8.4gをTHF100mlに溶解させ、十分に系中の酸素を除去した後、開始剤AIBNを1.2g仕込んだ後、60℃まで昇温して24時間重合反応を行った。
得られたポリマーを精製するために、反応混合物をヘキサン/エーテル(3:2)混合溶媒中に注ぎ、得られた重合体を沈澱・分離し、白色重合体が得られた。
このようにして得られた白色重合体(メタクリル酸とメタクリル酸2,3−エポキシプロピルとメタクリル酸 3−[トリス(トリメチルシロキシ)シリル]プロピルとの重合体)は、光散乱法により重量平均分子量が8,100/molであり、GPC溶出曲線より分散度(=Mw/Mn)が1.68の重合体であることが確認できた。更に、1HNMRを測定することにより、ポリマー中にほぼ0.4:0.4:0.2の割合で含まれていることが確認できた(ポリマー4)。
Figure 2008083668
[ポリマー合成例5]メタクリル酸とメタクリル酸2,3−エポキシプロピルとメタクリル酸3−トリス(トリメチルシリル)シリルプロピルとの重合体(40:40:20)の合成
200mLのフラスコ中でメタクリル酸3.5gとメタクリル酸2,3−エポキシプロピル5.7gとメタクリル酸3−トリス(トリメチルシリル)シリルプロピル7.5gをTHF100mlに溶解させ、十分に系中の酸素を除去した後、開始剤AIBNを1.2g仕込んだ後、60℃まで昇温して24時間重合反応を行った。
得られたポリマーを精製するために、反応混合物をヘキサン/エーテル(3:2)混合溶媒中に注ぎ、得られた重合体を沈澱・分離し、白色重合体が得られた。
このようにして得られた白色重合体(メタクリル酸とメタクリル酸2,3−エポキシプロピルとメタクリル酸3−トリス(トリメチルシリル)シリルプロピルとの重合体)は、光散乱法により重量平均分子量が7,100/molであり、GPC溶出曲線より分散度(=Mw/Mn)が1.65の重合体であることが確認できた。更に、1HNMRを測定することにより、ポリマー中にほぼ0.4:0.4:0.2の割合で含まれていることが確認できた(ポリマー5)。
Figure 2008083668
[ポリマー合成例6]メタクリル酸とメタクリル酸γブチロラクトンとメタクリル酸 3−(3,5,7,9,11,13,15−ヘプタイソブチルペンタシクロ[9.5.1.13,9.15,15.17,13]オクタシロキサン−1−イル)プロピルとの重合体(70:20:10)の合成
200mLのフラスコ中でメタクリル酸6.1gとメタクリル酸γブチロラクトン3.4gとメタクリル酸 3−(3,5,7,9,11,13,15−ヘプタイソブチルペンタシクロ[9.5.1.13,9.15,15.17,13]オクタシロキサン−1−イル)プロピル9.4gをTHF100mlに溶解させ、十分に系中の酸素を除去した後、開始剤AIBNを1.2g仕込んだ後、60℃まで昇温して24時間重合反応を行った。
得られたポリマーを精製するために、反応混合物をヘキサン/エーテル(3:2)混合溶媒中に注ぎ、得られた重合体を沈澱・分離し、白色重合体が得られた。
このようにして得られた白色重合体(メタクリル酸とメタクリル酸γブチロラクトンとメタクリル酸 3−(3,5,7,9,11,13,15−ヘプタイソブチルペンタシクロ[9.5.1.13,9.15,15.17,13]オクタシロキサン−1−イル)プロピルとの重合体)は、光散乱法により重量平均分子量が8,200/molであり、GPC溶出曲線より分散度(=Mw/Mn)が1.77の重合体であることが確認できた。更に、1HNMRを測定することにより、ポリマー中にほぼ0.7:0.2:0.1の割合で含まれていることが確認できた(ポリマー6)。
Figure 2008083668
[ポリマー合成例7]メタクリル酸と4−ヒドロキシスチレンとメタクリル酸 3−(3,5,7,9,11,13,15−ヘプタイソブチルペンタシクロ[9.5.1.13,9.15,15.17,13]オクタシロキサン−1−イル)プロピルとの重合体(70:20:10)の合成
200mLのフラスコ中でメタクリル酸6.1gと4−ヒドロキシスチレン2.4gとメタクリル酸 3−(3,5,7,9,11,13,15−ヘプタイソブチルペンタシクロ[9.5.1.13,9.15,15.17,13]オクタシロキサン−1−イル)プロピル9.4gをTHF100mlに溶解させ、十分に系中の酸素を除去した後、開始剤AIBNを1.2gを仕込んだ後、60℃まで昇温して24時間重合反応を行った。
得られたポリマーを精製するために、反応混合物をヘキサン/エーテル(3:2)混合溶媒中に注ぎ、得られた重合体を沈澱・分離し、白色重合体が得られた。
このようにして得られた白色重合体(メタクリル酸と4−ヒドロキシスチレンとメタクリル酸 3−(3,5,7,9,11,13,15−ヘプタイソブチルペンタシクロ[9.5.1.13,9.15,15.17,13]オクタシロキサン−1−イル)プロピルとの重合体は、光散乱法により重量平均分子量が9,500/molであり、GPC溶出曲線より分散度(=Mw/Mn)が1.77の重合体であることが確認できた。更に、1HNMRを測定することにより、ポリマー中にほぼ0.7:0.2:0.1の割合で含まれていることが確認できた(ポリマー7)。
Figure 2008083668
[ポリマー合成例8]アクリル酸αヒドロキシメチルとメタクリル酸 3−(3,5,7,9,11,13,15−ヘプタイソブチルペンタシクロ[9.5.1.13,9.15,15.17,13]オクタシロキサン−1−イル)プロピルとの重合体(90:10)の合成
200mLのフラスコ中でアクリル酸αヒドロキシメチル9.2gとメタクリル酸 3−(3,5,7,9,11,13,15−ヘプタイソブチルペンタシクロ[9.5.1.13,9.15,15.17,13]オクタシロキサン−1−イル)プロピル9.4gをTHF100mlに溶解させ、十分に系中の酸素を除去した後、開始剤AIBNを1.2g仕込んだ後、60℃まで昇温して24時間重合反応を行った。
得られたポリマーを精製するために、反応混合物をヘキサン/エーテル(3:2)混合溶媒中に注ぎ、得られた重合体を沈澱・分離し、白色重合体が得られた。
このようにして得られた白色重合体(アクリル酸αヒドロキシメチルとメタクリル酸 3−(3,5,7,9,11,13,15−ヘプタイソブチルペンタシクロ[9.5.1.13,9.15,15.17,13]オクタシロキサン−1−イル)プロピルとの重合体)は、光散乱法により重量平均分子量が8,500/molであり、GPC溶出曲線より分散度(=Mw/Mn)が1.77の重合体であることが確認できた。更に、1HNMRを測定することにより、ポリマー中にほぼ0.9:0.1の割合で含まれていることが確認できた(ポリマー8)。
Figure 2008083668
[ポリマー合成例9]メタクリル酸とメタクリル酸2,3−エポキシプロピルとメタクリル酸3−トリス(トリメチルシリル)シリルエチルとの重合体(40:40:20)の合成
200mLのフラスコ中でメタクリル酸3.5gとメタクリル酸2,3−エポキシプロピル5.7gとメタクリル酸3−トリス(トリメチルシリル)シリルエチル7.0gをTHF100mlに溶解させ、十分に系中の酸素を除去した後、開始剤AIBNを1.2g仕込んだ後、60℃まで昇温して24時間重合反応を行った。
得られたポリマーを精製するために、反応混合物をヘキサン/エーテル(3:2)混合溶媒中に注ぎ、得られた重合体を沈澱・分離し、白色重合体が得られた。
このようにして得られた白色重合体(メタクリル酸とメタクリル酸2,3−エポキシプロピルとメタクリル酸3−トリス(トリメチルシリル)シリルエチルとの重合体)は、光散乱法により重量平均分子量が7,600/molであり、GPC溶出曲線より分散度(=Mw/Mn)が1.68の重合体であることが確認できた。更に、1HNMRを測定することにより、ポリマー中にほぼ0.4:0.4:0.2の割合で含まれていることが確認できた(ポリマー9)。
Figure 2008083668
[実施例、比較例]
次に、上記合成例で得たSOG−1〜SOG−4、ポリマー1〜9を用い、表1に示す組成でフォトレジスト下層膜を作製した。
比較例としては、表2に示す組成でフォトレジスト下層膜を作製した。
なお、SOG−1〜SOG−4の添加量は、溶媒を除く固形分に換算した値を用いた。
フォトレジスト下層膜材料をSi基板上にスピンコートし、100℃で60秒、次いで250℃で60秒間ベークし、厚さ40nmのフォトレジスト下層膜を作製した。
J.A.ウーラム社の入射角度可変の分光エリプソメーター(VASE)で波長193nmにおけるUDL−1〜17、SOG1、比較例UDL−1〜12の屈折率(n,k)を求め、その結果を表1,2に示した。
Figure 2008083668
プロピレングリコールモノプロピルエーテル:PGPE
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート:PGMEA
Figure 2008083668
Figure 2008083668
有機下層膜の調製
表3に示す組成でFC−430(住友スリーエム社製)0.1質量%を含む有機溶剤中に溶解させ、0.1μmのフッ素樹脂製のフィルターで濾過することによって有機下層膜溶液を調製した。
Figure 2008083668
Figure 2008083668
フォトレジスト膜材料の調製
フォトレジスト膜材料のベース樹脂としてラジカル重合によって得られた下記重合体を準備した。
Figure 2008083668
Figure 2008083668
表4に示す組成でArFSL(単層)レジスト材料成分をFC−430(住友スリーエム社製)0.1質量%を含む有機溶剤(PGMEA)中に表4に示す割合で溶解させ、0.1μmのフッ素樹脂製のフィルターで濾過することによってArFSL(単層)レジスト溶液を調製した。
Si基板上に有機下層膜溶液をスピンコートし、100℃で60秒間、次いで250℃で60秒間ベークして膜厚200nmの有機下層膜基板を用意した。有機下層膜基板上に本発明のフォトレジスト下層膜溶液を塗布し、100℃で60秒間、次いで250℃で60秒間ベークして厚さ40nmのフォトレジスト下層膜を形成した。
更にArF用SLレジスト溶液を塗布し、120℃で60秒間ベークして膜厚150nmのフォトレジスト層を形成した。
次いで、ArF露光装置((株)ニコン製;S307E、NA0.85、σ0.93、4/5輪体照明、6%透過率ハーフトーン位相シフトマスク)で露光し、110℃で60秒間ベーク(PEB)し、2.38質量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)水溶液で60秒間現像し、ポジ型のパターンを得た。得られたパターンの0.08μmL/Sのパターン形状を観察した。結果を表5に示す。
Figure 2008083668
また、酸素ガスによるエッチングを評価するため、表1、2の組成のフォトレジスト下層膜材料をSi基板上にスピンコートし、100℃で60秒、次いで250℃で60秒間ベークし、厚さ40nmのフォトレジスト下層膜を作製した。
下記酸素ガスによるエッチングを行い、膜減り量を測定した。エッチング条件は下記に示す通りである。
チャンバー圧力 60.0Pa
RFパワー 600W
Arガス流量 40ml/min
2ガス流量 60ml/min
ギャップ 9mm
時間 20sec
結果は表6に示す通りである。
Figure 2008083668
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
3層プロセスにおける下層膜屈折率n値が1.5、k値が0.6、膜厚500nm固定で、中間層のn値が1.5、k値を0〜0.4、膜厚を0〜400nmの範囲で変化させたときの基板反射率の関係を示すグラフである。 本発明のパターン形成方法に関する説明図であり、(a)現像後のレジストパターン、(b)フォトレジスト下層膜に転写されたパターン、(c)有機膜に転写されたパターン、(d)基板ドライエッチング後のパターンを示す。
符号の説明
20 フォトレジスト下層膜
21 フォトレジスト膜
22 基板
22a 被加工層
22b 下地層
23 有機膜

Claims (11)

  1. リソグラフィーで用いられるフォトレジスト下層膜材料であって、少なくとも下記一般式(1)で示されるアルコキシシランの縮合物と、下記一般式(2)で示される繰り返し単位を有する高分子化合物とを添加してなるフォトレジスト下層膜材料。
    Figure 2008083668
    (式中、R1は水素原子又は炭素数1〜10のアルキル基もしくはアシル基であり、複数のR1は互いに同一であっても異なっていてもよい。)
    Figure 2008083668
    (式中、R2は水素原子、メチル基、−CH2C(=O)−O−R3、又は―CH2−O−R4である。R3は水素原子、又は炭素数1〜4の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、R4は水素原子、炭素数1〜4の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、又は炭素数1〜4の直鎖状もしくは分岐状のアシル基であり、R5は炭素数1〜10の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキレン基であり、R6は少なくとも1個の珪素原子を有する有機基である。Xは−O−、−C(=O)−O−、又は−C(=O)−NR−である。Rは水素原子、又は炭素数1〜4の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基である。)
  2. 一般式(2)で示される珪素含有の繰り返し単位が、下記一般式(3)の(b−1)〜(b−3)から選ばれる請求項1記載のフォトレジスト下層膜材料。
    Figure 2008083668
    (式中、R2、R5、Xは前述の通りである。R8は同一又は異種の水素原子、炭素数1〜10の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキル基又はフッ素化されたアルキル基、又は炭素数6〜10のアリール基であり、エーテル、ラクトン、エステル、ヒドロキシ基、又はシアノ基を含んでいてもよい。R7は単結合、又は一般式(4)で示される連結基である。一般式(4)中、R15、R16は炭素数1〜6の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキル基であり、R17は単結合、酸素原子、又は炭素数1〜4のアルキレン基である。R9〜R11は炭素数1〜6の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキル基、又は炭素数6〜10のアリール基、R12〜R14は炭素数1〜6の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキル基、炭素数6〜10のアリール基、トリメチルシリル基、トリメチルシロキシ基、又はトリメチルシリルメチル基である。mは4〜40の整数であり、tは2〜30の整数であり、nは1〜20の整数である。)
  3. 高分子化合物が、一般式(2)で示される珪素含有の繰り返し単位に加えて、ヒドロキシ基、カルボキシル基、エポキシ基、オキセタン基から選ばれる架橋性基を有する繰り返し単位を含むことを特徴とする請求項1又は2記載のフォトレジスト下層膜材料。
  4. 一般式(1)で示されるアルコキシシランに加えて光吸収基を有するアルコキシシランを共縮合した重合体を含むものであることを特徴とする請求項1,2又は3記載のフォトレジスト下層膜材料。
  5. 前記光吸収基が、芳香族系の基又はSi−Si結合を有する基であることを特徴とする請求項4記載のフォトレジスト下層膜材料。
  6. 更に、有機溶剤及び/又は酸発生剤を含有するものであることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項記載のフォトレジスト下層膜材料。
  7. 更に、架橋剤を含有するものであることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項記載のフォトレジスト下層膜材料。
  8. 基板上に請求項1乃至7のいずれか1項に記載のフォトレジスト下層膜材料を塗布し、ベークすることによって、一般式(1)で示されるアルコキシシランの縮合物が下層側に、一般式(2)で示される繰り返し単位を有する高分子化合物が表面側に配向した層が形成されてなることを特徴とするフォトレジスト下層膜基板。
  9. リソグラフィーにより基板にパターンを形成する方法であって、基板上に請求項1乃至7のいずれか1項に記載のフォトレジスト下層膜材料を塗布し、ベークしてフォトレジスト下層膜を形成し、該フォトレジスト下層膜上にフォトレジスト膜材料を塗布し、プリベークしてフォトレジスト膜を形成し、該フォトレジスト膜のパターン回路領域を露光した後、現像液で現像してフォトレジスト膜にレジストパターンを形成し、該レジストパターンが形成されたフォトレジスト膜をマスクにしてフォトレジスト下層膜及び基板をエッチングして基板にパターンを形成することを特徴とするパターン形成方法。
  10. リソグラフィーにより基板にパターンを形成する方法であって、基板上に請求項1乃至7のいずれか1項に記載のフォトレジスト下層膜材料を塗布し、ベークしてフォトレジスト下層膜を形成し、該フォトレジスト下層膜上にフォトレジスト膜材料を塗布し、プリベークしてフォトレジスト膜を形成し、該フォトレジスト膜のパターン回路領域を露光した後、現像液で現像してフォトレジスト膜にレジストパターンを形成し、該レジストパターンが形成されたフォトレジスト膜をマスクにしてフォトレジスト下層膜をエッチングし、更にパターンが形成されたフォトレジスト下層膜をマスクにして基板をエッチングして基板にパターンを形成することを特徴とするパターン形成方法。
  11. リソグラフィーにより基板にパターンを形成する方法であって、基板上に有機膜を形成し、該有機膜の上に請求項1乃至7のいずれか1項に記載のフォトレジスト下層膜材料を塗布し、ベークしてフォトレジスト下層膜を形成し、該フォトレジスト下層膜上にフォトレジスト膜材料を塗布し、プリベークしてフォトレジスト膜を形成し、該フォトレジスト膜のパターン回路領域を露光した後、現像液で現像してフォトレジスト膜にレジストパターンを形成し、該レジストパターンが形成されたフォトレジスト膜をマスクにしてフォトレジスト下層膜をエッチングし、パターンが形成されたフォトレジスト下層膜をマスクにして有機膜をエッチングし、更に基板をエッチングして基板にパターンを形成することを特徴とするパターン形成方法。
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