以下、図面を用いて本発明を実施するための最良の形態について説明する。
図1は、本発明にかかる多色現像装置の実施の形態の一例であるロータリ現像装置を備える画像形成装置の一例を模式的に示す図、図2はロータリユニットの斜視図である。
図1に示すように、この例の画像形成装置1はフルカラープリンタとして構成されている。この画像形成装置1は、静電潜像およびトナー像をそれぞれ担持する像担持体である感光体2を備えている。この感光体2は従来公知の感光体であり、図示しないが円筒状の導電性基材とその外周面に形成された感光層とを有している。この感光層上に静電潜像およびトナー像が形成される。そして、感光体2は動作時にその中心軸を中心に図1において矢印で示す時計回りに回転可能となっている。
感光体2の周囲には、帯電装置3、露光装置4、ロータリ現像装置5、一次転写装置6、中間転写体7、クリーニング装置8がそれぞれ感光体2の回転方向下流側に向かってこれらの順に配設されている。また、画像形成装置1は、給紙トレイ9、二次転写装置10、定着装置11、排紙トレイ12、表示装置13、および制御装置14をそれぞれ備えている。
帯電装置3は感光体2を一様に帯電する従来公知の帯電装置である。露光装置4は、帯電された感光体2上にレーザを照射することによって潜像を形成する装置である。
ロータリ現像装置5は、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、およびブラック(K)の4色の各現像器であるイエロー現像カートリッジ15Y、シアン現像カートリッジ15C、マゼンタ現像カートリッジ15M、ブラック現像カートリッジ15Kをそれぞれ備えている。そして、各現像カートリッジ15Y,15C,15M,15Kは、それぞれ感光体2上の静電潜像をその色の現像剤であるトナーで現像し、感光体2上にその色のトナー像を形成する現像装置である。
このロータリ現像装置5は1つのロータリユニット16を有しており、このロータリユニット16は装置本体30に感光体2の回転方向と逆方向の反時計回りに回転可能に設けられている。図1および図2に示すように、ロータリユニット16は、各現像カートリッジ15Y,15C,15M,15Kがそれぞれ着脱可能に装着支持される4つの装着フレーム16a,16b,16c,16d(本発明のカートリッジ支持手段に相当)を有している。これらの装着フレーム16a,16b,16c,16dは、ロータリユニット16の回転方向に等間隔(つまり、90°)にかつロータリユニット16の軸方向に延設されている。各装着フレーム16a,16b,16c,16dは、ロータリユニット16の回転軸16eに一体にかつ横断面十字形に固定される。
そして、各現像カートリッジ15Y,15C,15M,15Kが、それぞれ各装着フレーム16a,16b,16c,16dのうち、対応する一対の装着フレームの間に回転軸16eの軸方向に沿って移動することによりセット位置に装着される。図1に示す例では、例えばイエロー現像カートリッジ15Yは一対の装着フレーム16c,16dの間のセット位置に装着されている。他の現像カートリッジについても同様である。
イエロー現像カートリッジ15Y、シアン現像カートリッジ15C、マゼンタ現像カートリッジ15M、およびブラック現像カートリッジ15Kは、ともに基本的には同じ構造を有している。したがって、イエロー現像カートリッジ15Yの基本構造について説明し、他色の現像カートリッジ15C,15M,15Kの基本構造の説明は省略する。
イエロー現像カートリッジ15Yは軸方向に長くかつ両端が閉塞された筒状の容器として形成されている。図3に示すように、このイエロー現像カートリッジ15Yは、イエロートナーを感光体2に搬送するイエロー現像ローラ15Y1と、イエロートナーを収納するイエロートナー収納部15Y2と、このイエロートナー収納部15Y2のイエロートナーをイエロー現像ローラ15Y1に供給するイエロー供給ローラ15Y3とを有している。更に、図示しないがイエロー現像ローラ15Y1上のイエロートナーの層厚を規制するイエロー規制部材を有している。
イエロー現像ローラ15Y1の回転軸に、イエロー現像ローラ15Y1の両端より若干離間した位置に、同じ寸法の一対のころ15Y4がイエロー現像ローラ15Y1と一体回転可能に設けられている。これらのころ15Y4の径はイエロー現像ローラ15Y1の径より若干大きくされている。そして、イエロー現像カートリッジ15Yが図3に示す現像位置に設定されたとき、一対のころ15Y4が感光体2に当接することで、イエロー現像ローラ15Y1と感光体2との間に所定の間隙が形成されるようになっている。これにより、イエロー現像ローラ15Y1は感光体2上の静電潜像に対して非接触現像を行う。
更に、図3に示すように、ロータリユニット16は、比較的大径のロータリ入力歯車16fを有している。装置本体30には、ロータリ駆動歯車33が回転可能に設けられており、このロータリ駆動歯車33はロータリ入力歯車16fに噛合している。そして、図示しないモータ等の駆動手段からの動力がロータリ駆動歯車33に伝達されることで、ロータリ駆動歯車33がロータリ入力歯車16fを回転するようになっている。
また、イエロー現像カートリッジ15Yは現像入力歯車15Y5を有している。装置本体30には、現像駆動歯車34が回転可能に設けられており、この現像駆動歯車34は現像入力歯車15Y5に噛合している。これらの現像入力歯車15Y5および現像駆動歯車34はともに斜歯歯車から構成されている。そして、図示しないモータ等の駆動手段からの動力が現像駆動歯車34に伝達されることで、現像駆動歯車34が現像入力歯車15Y5を介してイエロー現像ローラ15Y1およびイエロー供給ローラ15Y3をそれぞれ回転するようになっている。現像駆動歯車34による現像入力歯車15Y5の回転駆動時には、斜歯歯車によってイエロー現像カートリッジ15Yに軸方向の推進力がイエロー現像カートリッジ15Yの挿入方向に作用する。
この実施の形態のロータリ現像装置5の従来のロータリ現像装置と異なる構成については、後に詳述する。
一次転写装置6は、公知の一次転写装置と同様に一次転写ローラ6aによって感光体2上のトナー像を中間転写体7に転写する。
中間転写体7は従来公知の無端ベルトからなる中間転写ベルトである。この中間転写ベルトは駆動ローラ7aと従動ローラ7bとの間に掛け渡されて、図1において反時計回りに回転回転駆動される。
クリーニング装置8は、公知のクリーニング装置と同様に、一次転写装置6と帯電装置3との間に配設された例えばゴム製のクリーニングブレード8aを有している。このクリーニング装置8は、クリーニングブレード8aが感光体2に圧接されることで、一次転写後に、感光体2上に残留する残留トナーTを感光体2から除去しかつ回収する。
給紙トレイ9は、紙等の転写材9aを収容する。
二次転写装置10は、公知の二次転写装置と同様に二次転写ローラ10aによって中間転写体7上のトナー像を紙等の転写材9aに転写する。
定着装置11も、公知の定着装置と同様に加熱ローラ11aおよび加圧ローラ11bとによって転写材9a上に転写されたトナー像を溶融して転写材9aに圧着させて定着像を形成する。
排紙トレイ12は、定着画像が形成された転写材9aを収容する。
表示装置13は例えば液晶パネル等で構成された公知の表示装置であり、ユーザによって操作される表示キーおよび画像形成装置1の設定状況を表示する。
制御装置14は外部のコンピュータと通信して、画像形成装置1の各装置等を制御して画像を形成する。
次に、この例の画像形成装置1の動作について説明する。
外部コンピュータからの画像データ及び制御信号が画像形成装置1の制御装置14に入力されると、制御装置14は画像形成装置1を駆動する。これにより、画像形成装置1の画像形成動作が開始される。このとき、感光体2と中間転写体7とは接触しており、また、二次転写装置10の二次転写ローラ10aは中間転写体7から離間している。更に、ロータリユニット16は、図1および図3に示すようにイエロー現像カートリッジ15Yを選択的に現像位置に設定している。したがって、イエロー現像カートリッジ15Yの一対のころ15Y4が感光体2に当接した状態になっている。また、ロータリ駆動歯車33がロータリ入力歯車16fに噛合しているとともに、現像駆動歯車34が現像入力歯車15Y5に噛合している。
画像形成装置1の画像形成動作開始で、感光体2が回転しながら帯電装置3により帯電される。続いて、感光体2の帯電領域が露光装置4によって露光されて、第1色目、例えば図1に示す例ではイエローYの静電潜像が形成される。続いて、現像駆動歯車34によって現像入力歯車15Y5が回転されることで、感光体2上に形成されたイエロー(Y)の静電潜像は、イエロー現像カートリッジ15Yのイエロートナーにより現像される。これにより、感光体2上にイエロー(Y)のトナー像が形成される。
感光体2上に形成されたイエロー(Y)のトナー像は、一次転写装置6によって中間転写体7に転写される。イエロー(Y)のトナー像の一次転写後、感光体2に残留するイエロートナーはクリーニング装置8のクリーニングブレード8aによって感光体2から除去されかつ回収される。この間、中間転写体7上のイエロー(Y)のトナー像は中間転写体7の回転とともに移動している。
続いて、駆動手段である図示しないモータの動力がロータリ駆動歯車33に伝達される。ロータリ駆動歯車33が回転する。このロータリ駆動歯車33の回転により、ロータリユニット16が90°反時計回りに回転され、ブラック現像カートリッジ15Kが現像位置に選択的に設定される。これにより、ブラック現像カートリッジ15Kの現像ローラ15K1が感光体2に当接されるとともに、現像入力歯車15Y5が現像駆動歯車34に噛合する。また、感光体2が再び帯電装置3により帯電された後、感光体2の帯電領域が露光装置4によって露光されて、第2色目、例えば図1に示す例ではブラックYの静電潜像が形成される。続いて、感光体2上に形成されたブラック(K)の静電潜像は、ブラック現像カートリッジ15Kのブラックトナーによって現像される。これにより、感光体2上にブラック(K)のトナー像が形成される。
感光体2上に形成されたブラック(K)のトナー像は、一次転写装置6によって中間転写体7に転写される。このとき、ブラック(K)のトナー像は、1回転してきた中間転写体7上のイエロー(Y)のトナー像に色重ねされて転写される。ブラック(K)のトナー像の一次転写後、感光体2に残留するブラックトナーはクリーニング装置8のクリーニングブレード8aによって感光体2から除去されかつ回収される。この間、中間転写体7上のイエロー(Y)およびブラック(K)の各トナー像は中間転写体7の回転とともに移動している。
以後同様にして、第3色目、例えば図1に示す例ではマゼンタ(M)、および第4色目、例えば図1に示す例ではシアン(C)について、ロータリユニット5の回転、帯電、露光、現像、および一次転写が行われる。こうして、中間転写体7上には、イエロー(Y)、ブラック(K)、マゼンタ(M)、およびシアン(C)の4色が色重ねされてフルカラーのトナー像が形成される。なお、一次転写後、感光体2に残留するマゼンタトナーおよびシアントナーも同様にして、クリーニング装置8のクリーニングブレード8aによって感光体2から除去されかつ回収される。
中間転写体7上に形成されたフルカラートナー像は二次転写装置10の二次転写ローラ10aによって転写材9aに二次転写される。この転写材9aは、給紙トレイ9から給紙ローラ17によって1枚ずつピックアップされて搬送されるとともに、レジローラ18によってタイミングを調整されて二次転写装置10へ搬送される。更に、転写材9aに転写されたフルカラートナー像は、定着装置11の加熱および加圧ローラ11a,11bによって加熱および加圧されて転写材9aに定着される。フルカラートナー像が定着された転写材9aは排紙ローラ19を介して排紙トレイ12に収容される。こうして、この例の画像形成装置1によるフルカラー画像の形成動作が行われる。
ところで、この例の画像形成装置1は、前述のようにフルカラー画像の形成動作を行うだけではなく、単色画像の形成動作も行うことが可能とされている。一例として、ブラック(K)の単色画像、つまりモノクロ画像の形成動作について説明する。
モノクロ画像の形成動作では、ロータリ現像装置5のブラック現像カートリッジ15Kが感光体2と対向した現像位置に設定される。前述のフルカラー画像形成動作の場合と同様にして、感光体2に対して、帯電、露光、およびブラック(K)の現像が行われて、感光体2にブラックトナー像が形成される。この感光体2上のブラックトナー像は、一次転写装置6によって中間転写体7に一次転写され、更に中間転写体7上のブラックトナー像は、二次転写装置10によって転写材9aに二次転写される。一次転写後、感光体2上に残留するブラックトナー(K)はクリーニング装置8によって感光体2から除去され回収される。
転写材9aに転写されたブラックトナー像は定着装置11によって定着される。ブラックトナー像が定着された転写材9aは排紙トレイ12に収容される。こうして、モノクロ画像が形成される。
次に、この例のロータリ現像装置5の特徴部分について説明する
図2に示すように、この例のロータリユニット16は、更に前述の4つの装着フレーム16a,16b,16c,16dの一端に固定されかつ回転軸16の軸方向と直交するフランジ状のディスク部材20を備えている。このディスク部材20により、各装着フレーム16a,16b,16c,16dのうち、互いに隣接する一対の装着フレームの回転方向の間の装着部の一端(図2において、右端)が軸方向に閉塞されている。一方、一対の装着フレームの装着部の他端(図2において、左端)は軸方向に開口している。そして、各現像カートリッジ15Y,15C,15M,15Kは、それぞれ対応する装着部の開口する一端側から軸方向に挿入されて装着部内に挿入かつ収納されるようになっている。
各装着フレーム16a,16b,16c,16dの他端には、それぞれ、軸方向に延びる一対の連結孔16a1,16a2;16b1,16b2;16c1,16c2;16d1,16d2が設けられている。またディスク部材20には、筒状部材からなる軸方向に延びる位置決め穴20a,20b,20c、20dが、それぞれ、互いに隣接する一対の装着フレーム16a,16bの間、互いに隣接する一対の装着フレーム16b,16cの間、および互いに隣接する一対の装着フレーム16d,16aの間の装着部にそれぞれ対応して設けられている。なお図示しないが、互いに隣接する一対の装着フレーム16d,16dの間の装着部にも対応して同様の位置決め穴が設けられている。
更に、装着フレーム16aには、一対の押圧手段21,22が軸方向に所定の間隔を置いて設けられている。また、挿入方向前方側の押圧手段21は、挿入方向前方側の押圧手段22より挿入方向に関し右側にずれて配置されている。これらの押圧手段21,22は、装着フレーム16aとこれに隣接する装着フレーム16bとの間の装着部内の所定のセット位置にイエロー現像カートリッジ15Yが装着されたとき、このイエロー現像カートリッジ15Yをそのころ15Y4が感光体2に当接する方向に予圧する。その場合、イエロー現像カートリッジ15Yの現像位置では、各押圧手段21,22は、ころ15Y4を感光体2の中心に向かって押圧する。
一対の押圧手段21,22はともにまったく同じ構成を有している。したがって、一方の押圧手段21について説明し、他方の押圧手段22の説明は省略する。図2に示すように、押圧手段21は、装着フレーム16aに回動可能に設けられたレバー23と、このレバー23を付勢する付勢手段であるスプリング24とを備えている。レバー23はその一端側(図2において右端側)に押圧部25を有している。この押圧部25の下面は、例えば円弧状あるいは楕円弧状等に湾曲した押圧面25aとなっている。スプリング24はレバー23の他端側(図2において左端側)と装着フレーム16aとの間に縮設されている。したがって、スプリング24は、図2において押圧部25が下方に押圧するようにレバー23を常時時計回りに付勢している。他方の押圧手段22のレバー、スプリング、押圧部、および押圧面にも、それぞれ一方の押圧手段21と同じ符号23,24、25,および25aを付す。
押圧手段21,22は、装着フレーム16aに隣接する装着フレーム16bにも同様にして設けられているとともに、図示しないが他の2つの装着フレーム16bにも同様にして設けられている。
3つの装着フレーム16a,16c,16dのディスク部材20と反対側の他端は、各色の現像カートリッジ15Y,15C,15M,15Kの挿入側端となっている。図2および図4(a)に示すように、これらの装着フレーム16a,16c,16dの挿入口端には、それぞれ、誤装着防止用凹部35,36,37が形成されている。これらの誤装着防止用凹部35,36,37は、いずれも図2において軸方向に左向きにかつ図4(a)において反時計回り方向に開口している。
誤装着防止用凹部35は径方向で回転軸16e寄りに形成されている。また、誤装着防止用凹部36は誤装着防止用凹部35より径方向で外周寄りに形成され、隔壁36aで2つの小凹部に区画されている。更に、誤装着防止用凹部37は誤装着防止用凹部35より径方向で外周寄りで誤装着防止用凹部36と径方向でほぼ同じ位置に形成されている。2つの誤装着防止用凹部35,37は、同じ大きさの1つの誤装着防止用凹部で構成されている。なお、この例では装着フレーム16bの他端には、このような誤装着防止用凹部は形成されていない。
図5に示すように、イエロー現像カートリッジ15Yの外周面の所定位置には、帯状板を折曲して形成された一対の被押圧部材26,27が軸方向に所定の間隔を置いて固定されている。イエロー現像カートリッジ15Yの挿入方向先端側(図5において、右端側)にある一方の被押圧部材26は、挿入方向後端側(図5において、左端側)にある他方の被押圧部材27より、挿入方向に関し右側に配置されている。
図5に示すように、一方の被押圧部材26は、小傾斜被押圧面26aと、大傾斜被押圧面26bと、平行被押圧面26cと、補強部26dとを有している。
小傾斜被押圧面26a、大傾斜被押圧面26b、および平行被押圧面26cは、イエロー現像カートリッジ15Yが隣接する装着フレーム16a,16b間の装着部内に挿入されたとき、レバー23に設けられた押圧部25の押圧面25aが当接可能となっている。そして、押圧面25aは各被押圧面26a,26b,26cに当接したとき、スプリング24の付勢力でレバー23を介してこれらの被押圧面26a,26b,26cを押圧する。
他方の被押圧部材27は、図2に示すように一方の被押圧部材26の補強部26dに対して補強部27dが軸方向と直角に折曲されている点が異なるだけで、一方の被押圧部材26の小傾斜被押圧面26a、大傾斜被押圧面26b、および平行被押圧面26cとまったく同じ小傾斜被押圧面27a、大傾斜被押圧面27b、および平行被押圧面27cをそれぞれ有している。
更に、図5に示すように、イエロー現像カートリッジ15Yの挿入方向後端(図5において左端)には、イエロー取っ手部材38Yが取り付けられている。図6(a)に示すように、このイエロー取っ手部材38Yには、一対の連結ピン28,29がそれぞれ軸方向に突設されている。更に、イエロー取っ手部材38Yには、一対の小凸部39Y1,39Y2からなる誤装着防止用凸部39Yが設けられている。
そして、イエロー現像カートリッジ15Yが隣接する装着フレーム16c,16d間の正規の装着部内に挿入され、所定のセット位置に装着されたとき、イエロー取っ手部材38Yの誤装着防止用凸部39Yが装着フレーム16cの誤装着防止用凹部36に嵌合されるようになっている。その場合、一対の小凸部39Y1,39Y2が誤装着防止用凹部36の隔壁36aで区画された一対の小凹部内にそれぞれ嵌合される。そして、誤装着防止用凸部39Yと誤装着防止用凹部36との協働のガイド作用により、イエロー現像カートリッジ15Yが装着フレーム16c,16d間の装着部内に確実にかつスムーズに挿入される。
また、イエロー現像カートリッジ15Yが所定のセット位置に装着されたときには、一対の連結ピン28,29が、それぞれ装着フレーム16cの連結穴16c2および装着フレーム16dの連結穴16d1に嵌合される。これにより、イエロー現像カートリッジ15Yは所定のセット位置に装着されたときに、ロータリユニット16の回転方向に連結される。
更に、図示しないが、イエロー現像カートリッジ15Yの挿入方向先端には、位置決めピンが軸方向に突設されている。この位置決めピンは、イエロー現像カートリッジ15Yが隣接する装着フレーム16c,16d間の所定のセット位置に装着されたとき、ディスク部材20の位置決め穴20cに嵌合される。これにより、イエロー現像カートリッジ15Yは所定のセット位置に装着されたときに、ロータリユニット16の回転方向に位置決めされる。
イエロー現像カートリッジ15Y以外の他色の現像カートリッジ15C,15M,15Kにおいても、それぞれ、それらの挿入方向後端には取っ手部材が取り付けられている。図6(b)に示すように、シアン取っ手部材38Cにも、イエロー取っ手部材38Yと同様の一対の連結ピン28,29がそれぞれイエロー取っ手部材38Yと同じ位置に軸方向に突設されている。更に、シアン取っ手部材38Cには、誤装着防止用凸部39Cが設けられている。
そして、シアン現像カートリッジ15Cが隣接する装着フレーム16d,16a間の正規の装着部内に挿入され、所定のセット位置に装着されたとき、シアン取っ手部材38Cの誤装着防止用凸部39Cが装着フレーム16dの誤装着防止用凹部37に嵌合されるようになっている。そして、誤装着防止用凸部39Cと誤装着防止用凹部37との協働のガイド作用で、シアン現像カートリッジ15Cが装着フレーム16d,16a間の装着部内に確実にかつスムーズに挿入される。
また、シアン現像カートリッジ15Cが所定のセット位置に装着されたときには、一対の連結ピン28,29が、それぞれ装着フレーム16dの連結穴16d2および装着フレーム16aの連結穴16a1に嵌合される。更に、図示しないが、シアン現像カートリッジ15Cの挿入方向先端には、位置決めピンが軸方向に突設されている。この位置決めピンは、シアン現像カートリッジ15Cが隣接する装着フレーム16d,16a間の所定のセット位置に装着されたとき、ディスク部材20の位置決め穴20dに嵌合される。これにより、シアン現像カートリッジ15Cは所定のセット位置に装着されたときに、ロータリユニット16の回転方向に連結される。
更に、図6(c)に示すように、マゼンタ取っ手部材38Mにも、イエロー取っ手部材38Yと同様の一対の連結ピン28,29がそれぞれイエロー取っ手部材38Yと同じ位置に軸方向に突設されている。更に、マゼンタ取っ手部材38Mには、誤装着防止用凸部39Mがシアンの誤装着防止用凸部39Cより回転軸16a寄りに設けられている。
そして、マゼンタ現像カートリッジ15Mが隣接する装着フレーム16a,16b間の正規の装着部内に挿入され、所定のセット位置に装着されたとき、マゼンタ取っ手部材38Mの誤装着防止用凸部39Mが装着フレーム16aの誤装着防止用凹部35に嵌合されるようになっている。そして、誤装着防止用凸部39Mと誤装着防止用凹部35との協働のガイド作用で、マゼンタ現像カートリッジ15Mが装着フレーム16a,16b間の装着部内に確実にかつスムーズに挿入される。
また、マゼンタ現像カートリッジ15Mが所定のセット位置に装着されたときには、一対の連結ピン28,29が、それぞれ装着フレーム16aの連結穴16a2および装着フレーム16bの連結穴16b1に嵌合される。更に、図示しないが、マゼンタ現像カートリッジ15Mの挿入方向先端には、位置決めピンが軸方向に突設されている。この位置決めピンは、マゼンタ現像カートリッジ15Mが隣接する装着フレーム16a,16b間の所定のセット位置に装着されたとき、ディスク部材20の位置決め穴20aに嵌合される。これにより、マゼンタ現像カートリッジ15Mは所定のセット位置に装着されたときに、ロータリユニット16の回転方向に連結される。
更に、図6(d)に示すように、ブラック取っ手部材38Kには、誤装着防止用凸部が設けられていない。また、ブラック取っ手部材38Kにも、イエロー取っ手部材38Yと同様の一対の連結ピン28,29がそれぞれイエロー取っ手部材38Yと同じ位置に軸方向に突設されている。更に、図示しないが、ブラック現像カートリッジ15Kの挿入方向先端には、位置決めピンが軸方向に突設されている。
そして、フルカラーの画像形成時には、ブラック現像カートリッジ15Kが隣接する装着フレーム16b,16c間の正規の装着部内に挿入され、所定のセット位置に装着されたとき、一対の連結ピン28,29が、それぞれ装着フレーム16bの連結穴16b2および装着フレーム16cの連結穴16c1に嵌合される。また、ブラック現像カートリッジ15Kの挿入方向先端の位置決めピンは、ブラック現像カートリッジ15Kが隣接する装着フレーム16b,16c間の所定のセット位置に装着されたとき、ディスク部材20の位置決め穴20cに嵌合される。これにより、ブラック現像カートリッジ15Kは所定のセット位置に装着されたときに、ロータリユニット16の回転方向に連結される。
なお、ブラック取っ手部材38Kに誤装着防止用凸部が設けられていないことから、ブラック現像カートリッジ15Kは、装着フレーム16b,16c間の装着部以外の他の3個所の装着部内のいずれにも装着可能となっている。このように、ブラック取っ手部材38Kが4個所の装着部内のいずれにも装着可能とすることで、例えばモノクロ画像の形成動作時等のブラック現像カートリッジ15Kのみが必要であるときは、このブラック現像カートリッジ15Kの装着が容易となる。
図7(a)および(b)に示すように、いま、例えばマゼンタ現像カートリッジ15Mが装着フレームに装着される場合について考える。マゼンタ現像カートリッジ15Mの正規の装着部は、隣接する装着フレーム16a,16b間の装着部である。図7(a)に示すように、マゼンタ現像カートリッジ15Mが正規の装着部に装着される場合には、マゼンタ現像カートリッジ15Mが左方からこの正規の装着部内に軸方向に挿入される。そして、マゼンタ現像カートリッジ15Mが所定のセット位置の近くになると、マゼンタ取っ手部材38Mの誤装着防止用凸部39Mが装着フレーム16aの誤装着防止用凹部35に嵌合されるようになる。誤装着防止用凸部39Mは、更に、誤装着防止用凹部35にガイドされながら嵌合されて、所定のセット位置に装着される。このときには、誤装着防止用凸部39Mが誤装着防止用凹部35に完全に嵌合される。
一方、マゼンタ現像カートリッジ15Mが正規の装着部以外の、例えば図7(b)に示すようにフルカラー画像形成時にブラック現像カートリッジ15Kが装着される装着フレーム16b,16c間の装着部に誤って挿入されたとする。そして、マゼンタ現像カートリッジ15Mがこの装着部の所定のセット位置の近くになると、マゼンタ取っ手部材38Mの誤装着防止用凸部39Mが、誤装着防止用凹部を有さない装着フレーム16bに当接する。このため、マゼンタ取っ手部材38Mはそれ以上挿入することはできず、この装着部の所定のセット位置に装着することはできない。こうして、ユーザーは、マゼンタ現像カートリッジ15Mをその挿入終了直前で正規の装着部ではない他の装着部に誤ってに挿入したことを知る。
また、図示しないが、マゼンタ現像カートリッジ15Mが、イエロー現像カートリッジ15Yの正規の装着部あるいはシアン現像カートリッジ15Cの正規の装着部に誤って挿入されたとする。すると、同様にマゼンタ現像カートリッジ15Mがその装着部の所定のセット位置の近くになると、マゼンタ取っ手部材38Mの誤装着防止用凸部39Mが、誤装着防止用凹部を有さない装着フレーム16cあるいは16dに当接する。これは、誤装着防止用凸部39Mが各誤装着防止用凹部36,37の位置がずれていたりあるいは各誤装着防止用凹部36,37の形状がこの誤装着防止用凸部39Mの形状と異なっているので、各誤装着防止用凹部36,37に嵌合不能であるためである。こうして、この場合にもユーザーは、マゼンタ現像カートリッジ15Mをその挿入終了直前で正規の装着部ではない他の装着部に誤ってに挿入したことを知る。
そして、4つの現像カートリッジ15Y,15C,15M,15Kが、それぞれ、正規の装着部に挿入されて所定のセット位置に装着されると、図4(b)に示すように各現像カートリッジ15Y,15C,15Mの誤装着防止用凸部39Y,39C,39Mが対応する各誤装着防止用凹部36,37,35に完全に嵌合される。こうして、各誤装着防止用凸部39Y,39C,39Mとこれらに対応する各誤装着防止用凹部36,37,35とにより、本発明の誤装着防止手段が構成されている。
次に、このように構成されたこの例のロータリ現像装置5における各現像カートリッジ15Y15C,15M,15Kを対応する各装着フレーム間の装着部に装着する動作について説明する。
説明の便宜上、イエロー現像カートリッジ15Yを、隣接する装着フレーム16c,16d間の所定のセット位置に装着する動作について説明する。
イエロー現像カートリッジ15Yを装着するにあたり、ロータリユニット16をイエロー現像カートリッジ15Yが現像位置と異なる交換位置となるように回転する。次いで、ユーザーは装置本体30に設けられた図示しないカバーを回動して装置本体30の開口を開ける。続いて、ユーザーが図5に示すイエロー現像カートリッジ15Yの他端のイエロー取っ手部材38Yを把持して、イエロー現像カートリッジ15Yの挿入方向前端を、装置本体30の開口を通して図2に示す隣接する装着フレーム16c,16d間の開口側(図2において左端側)から軸方向に沿って装着部内に挿入する。
イエロー現像カートリッジ15Yの一方の被押圧部材26がロータリユニット16の他方の押圧手段22を通過する際、被押圧部材26はロータリユニット16の他方の押圧手段22に接触することなくスムーズに進入する。
イエロー現像カートリッジ15Yの一方の被押圧部材26の小傾斜被押圧面26aが一方の押圧手段21における押圧部25の押圧面25aに当接するとともに、他方の被押圧部材27の小傾斜被押圧面27aが他方の押圧手段22における押圧部25の押圧面25aに当接する。
更に、イエロー現像カートリッジ15Yを挿入すると、イエロー現像カートリッジ15Yは、各押圧面25aがそれぞれ各被押圧部材26,27に対してスライドしながら挿入される。このとき、イエロー現像カートリッジ15Yは正規の装着部内に挿入されているので、誤装着用凸部39Yが誤装着用凹部36に嵌合開始する。そして、各小傾斜被押圧面26a,27aがそれぞれ各押圧手段21,22の押圧面25aを上方に押圧するので、各レバー23は各スプリング24の付勢力に抗して図2において反時計回りに回動する。すると、各スプリング24の付勢力により、各押圧部25の各押圧面25aがそれぞれ小傾斜被押圧面26a,27aを押圧する。しかし、各小傾斜被押圧面26a,27aの傾斜が比較的小さいので、スプリング24の付勢力による力が小さく、ユーザーはイエロー現像カートリッジ15Yをスムーズに挿入することができる。
更に、イエロー現像カートリッジ15Yを挿入すると、各押圧手段21,22の各押圧面25aがそれぞれ各被押圧部材26,27の頂部26e,27eに当接するようになる。このとき、各押圧手段21,22の各スプリング24は最大に圧縮されており、それらの付勢力は最大となっている。
イエロー現像カートリッジ15Yを更に挿入することで、イエロー現像カートリッジ15Yがロータリユニット16に所定挿入量だけ挿入されるようになる。このときには、各押圧手段21,22の各押圧面25aがそれぞれ各被押圧部材26,27の大傾斜被押圧面26b,27bの位置に当接する。すると、各スプリング24の増大した付勢力により、各押圧部25の各押圧面25aがそれぞれ大傾斜被押圧面26b,27bを比較的大きな押圧力で押圧する。
この押圧力の軸方向(挿入方向)と直交する方向の分力でイエロー現像カートリッジが感光体の方へ予圧される。また、押圧力の軸方向の分力でイエロー現像カートリッジ15Yが挿入方向へ押圧される。すると、各押圧手段21,22の各押圧部25による押圧力により、イエロー現像カートリッジ15Yはユーザーの挿入力によることなく自分自身で挿入方向に移動する。そして、イエロー現像カートリッジ15Yは自動的にセット位置に装着される。このとき、誤装着用凹部36が誤装着用凸部39Yをガイドし、また連結孔16c2が連結ピン28をガイドするとともに連結孔16d1が連結ピン29をガイドし、更に位置決め穴20cがイエロー現像カートリッジ15Yの挿入方向先端の位置決めピンをガイドするので、イエロー現像カートリッジ15Yの自動装着がスムーズにかつ確実に行われる。
このように、イエロー現像カートリッジ15Yを所定挿入量挿入するだけで、イエロー現像カートリッジ15Yはロータリユニット16の所定のセット位置に自動的に装着されるようになる。最後に、カバーを回動して開口を閉じる。
仮に、ユーザーがイエロー現像カートリッジ15Yを誤って正規の装着部以外の装着部内に挿入したとする。すると、誤装着用凸部39Yの位置が誤装着用凹部36の位置に整合しない。このため、イエロー現像カートリッジ15Yの各被押圧部材26の小傾斜被押圧面26aが各押圧部25の押圧面25aに当接する前後で、誤装着用凸部39Yが装着フレーム16a,16b,16dのいずれかに当接する。したがって、イエロー現像カートリッジ15Yはそれ以上挿入されないので、所定のセット位置に装着されない。これにより、イエロー現像カートリッジ15Yの誤挿入が防止されるとともに、ユーザーはイエロー現像カートリッジ15Yの挿入終了直前でこの誤挿入を知る。
なお、他色の現像カートリッジ15C,15M,15Kの正規の装着部内の所定のセット位置への装着動作もイエロー現像カートリッジ15Yの装着動作と同じである。したがって、それらの説明は省略する。
この例のロータリ現像装置5によれば、各色の現像カートリッジ15Y,15C,15Mがロータリユニット16のそれぞれの正規の装着部内に挿入されると、各誤装着用凸部39Y,39C,39Mが各誤装着用凹部36,37,35に嵌合するので、各色の現像カートリッジ15Y,15C,15Mを各正規の装着部の所定セット位置に正確に装着することができる。
また、各色の現像カートリッジ15Y,15C,15Mが誤って正規以外の装着部に挿入されると、各誤装着用凸部39Y,39C,39Mが装着フレーム16a,16b,16c,16dのいずれかに当接するので、誤装着を確実に防止できる。しかも、ユーザーは各色の現像カートリッジ15Y,15C,15Mをそれ以上挿入できないので、誤挿入を知ることができる。
そして、このとき、ユーザーは、各誤装着用凸部39Y,39C,39Mと各誤装着用凹部36,37,35との嵌合不能を装着フレーム16a,16b,16c,16dの現像カートリッジ挿入口側で知ることができる。したがって、ユーザーは、各色の現像カートリッジ15Y,15C,15Mの挿入不能が現像カートリッジ15Y,15C,15Mの誤った装着フレーム16a,16b,16c,16dへの挿入によるものであることを確実にかつ簡単に知ることができる。
更に、各色の現像カートリッジ15Y,15C,15Mの正規の装着部内への挿入時には、各誤装着用凸部39Y,39C,39Mと各誤装着用凹部36,37,35との協働のガイド作用により、各色の現像カートリッジ15Y,15C,15Mを正規の装着部内の所定のセット位置に確実にかつスムーズに装着することができる。
更に、各色の現像カートリッジ15Y,15C,15Mの取っ手部材38Y,38C,38Mに、誤装着防止用凸部39Y,39C,39Mを設けることで、各現像カートリッジ15Y,15C,15Mの本体部を各色共通に形成することができる。これにより、現像カートリッジ15Y,15C,15Mのコストを低減することができる。
図8(a)および(b)は本発明のロータリ現像装置の実施の形態の他の例を示す、図4(a)および(b)と同様の図、また、図9(a)ないし(d)はこの例の各現像カートリッジの装着方向先端面を示す図である。
前述の例では、ユーザーが各色の現像カートリッジ15Y,15C,15Mを誤って正規の装着部以外の装着部に挿入したとき、現像カートリッジ15Y,15C,15Mの挿入終了直前にならないと誤挿入を知ることができない。これに対して、この例のロータリ現像装置5では、ユーザーが現像カートリッジ15Y,15C,15Mの挿入開始時点で誤挿入を知ることができるようにしている。
図8(a)に示すように、この例の装着フレーム16a,16c,16dの挿入口端には、前述の例の誤装着防止用凹部35,36,37に代えて、それぞれ、誤装着防止用凸部40,41,42が設けられている。その場合、誤装着防止用凸部41が回転軸16eに最も近い位置に設けられ、また誤装着防止用凸部42が回転軸16eに次いで位置に設けられ、更に誤装着防止用凸部40が回転軸16eから最も遠い位置に設けられている。
図9(a)に示すように、イエロー現像カートリッジ15Yには、誤装着防止用凸部39Yに代えて、誤装着防止用凹部43Yが回転軸16eに最も近い位置に設けられている。この誤装着防止用凹部43Yが装着フレーム16cの誤装着防止用凸部41に嵌合するようになってる。
また、図9(b)に示すように、シアン現像カートリッジ15Cには、誤装着防止用凸部39Cに代えて、誤装着防止用凹部43Cが誤装着防止用凹部43Yに次いで回転軸16eに近い位置に設けられている。この誤装着防止用凹部43Cが装着フレーム16dの誤装着防止用凸部42に嵌合するようになってる。
更に、図9(c)に示すように、マゼンタ現像カートリッジ15Mには、誤装着防止用凸部39Mに代えて、誤装着防止用凹部43Mが回転軸16eから最も遠い位置に設けられている。この誤装着防止用凹部43Mが装着フレーム16aの誤装着防止用凸部40に嵌合するようになってる。
更に、図9(d)に示すように、ブラック現像カートリッジ15Kには、前述の例と同様に誤装着防止用凹部は設けられていない。その場合、各色の現像カートリッジ15Y,15C,15Mの各誤装着防止用凹部43Y,43C,43Mが設けられる面と同じブラック現像カートリッジ15Kの面15K2の各装着フレームに対する位置は、各誤装着防止用凹部43Y,43C,43Mの底面43Y1,43C1,43M1の各装着フレーム16c,16d,16aに対する位置と同じになるように設定されている。したがって、前述の例と同様にブラック現像カートリッジ15Kは、フルカラー画像形成時の装着フレーム16a,16b間の正規の装着部以外の他の装着部にも装着可能となっている。その場合、ブラック現像カートリッジ15Kは、各誤装着防止用凸部40,41,42のいずれにも当接しない。
したがって、この例のロータリ現像装置5では、装着フレーム16b,16cの間の装着部がイエロー現像カートリッジ15Yの正規の装着部である。また、装着フレーム16c,16dの間の装着部がシアン現像カートリッジ15Cの正規の装着部である。更に、装着フレーム16d,16aの間の装着部がマゼンタ現像カートリッジ15Mの正規の装着部である。更に、装着フレーム16a,16bの間の装着部が、フルカラー画像形成時のブラック現像カートリッジ15Kの正規の装着部である。
この例のロータリ現像装置5の他の構成は、前述の例のロータリ現像装置5と同じである。
次に、この例のロータリ現像装置5における各色の現像カートリッジの装着フレームへの装着について説明する。図10(a)に示すように、いま、例えばマゼンタ現像カートリッジ15Mが装着フレームに装着される場合について考える。マゼンタ現像カートリッジ15Mの正規の装着部は、隣接する装着フレーム16d,16a間の装着部である。マゼンタ現像カートリッジ15Mが正規の装着部に装着される場合には、マゼンタ現像カートリッジ15Mが図10(a)において右方からこの正規の装着部内に軸方向に挿入される。そして、マゼンタ現像カートリッジ15Mの挿入開始時に、マゼンタ現像カートリッジ15Mの誤装着防止用凹部43Mが誤装着防止用凸部40に嵌合される。したがって、マゼンタ現像カートリッジ15Mはこの装着部内に挿入される。以後、前述の例と同様にしてマゼンタ現像カートリッジ15Mが正規の装着部内の所定のセット位置に装着される。
一方、図10(b)に示すように、いま、例えばイエロー現像カートリッジ15Yが誤ってマゼンタ現像カートリッジ15Mの正規の装着部に装着される場合について考える。この場合には、イエロー現像カートリッジ15Yが図10(b)において右方からこの誤った装着部内に軸方向に挿入されようとする。しかし、イエロー現像カートリッジ15Yの挿入開始時に、イエロー現像カートリッジ15Yの誤装着防止用凹部43Yの位置が誤装着防止用凸部40の位置に整合しない。このため、イエロー現像カートリッジ15Yの挿入方向先端が誤装着防止用凸部40に当接する。したがって、イエロー現像カートリッジ15Yは、その挿入開始時点でこの誤った装着部内に挿入することがない。すなわち、イエロー現像カートリッジ15Yの誤挿入が挿入開始時点で防止される。また、ユーザーは挿入開始時点でイエロー現像カートリッジ15Yの誤挿入を知ることができる。
イエロー現像カートリッジ15Yの他の誤った装着部内への誤装着においても同様である。また、シアン現像カートリッジ15Cおよびマゼンタ現像カートリッジ15Mの誤った装着部内への誤装着においても同様である。
この例のロータリ現像装置5によれば、各現像カートリッジ15Y,15C,15Mの誤挿入が挿入開始時点で防止することができる。また、ユーザーは挿入開始時点で各現像カートリッジ15Y,15C,15Mの誤挿入を知ることができる。したがって、各現像カートリッジ15Y,15C,15Mを挿入終了間際まで挿入することなく、各現像カートリッジ15Y,15C,15Mの誤挿入を早期に防止しかつ知ることができる。これにより、各現像カートリッジ15Y,15C,15Mの装着に、無駄な手間および無駄な時間をなくすことができる。
この例のロータリ現像装置5の他の作用効果は、前述の例のロータリ現像装置5と同じである。
図11(a)ないし(d)は、本発明のロータリ現像装置の実施の形態の更に他の例を示す、図6(a)ないし(d)と同様の図である。
前述の各例のロータリ現像装置5では、各現像カートリッジ15Y,15C,15M,15Kに正規の取っ手部材38Y,38C,38M,38Kが正しく取り付けられたものとして説明している。しかし、前述の各例のように各現像カートリッジ15Y,15C,15Mの誤装着が防止されるにもかかわらず、正規の取っ手部材38Y,38C,38M,38Kが正しく取り付けられていないと、各現像カートリッジ15Y,15C,15Mの誤装着が防止されなくなる。
そこで、この例のロータリ現像装置5では、各取っ手部材と各現像カートリッジとの間に取っ手部材の誤取付防止手段を設けて、各取っ手部材の各現像カートリッジへの誤取付を防止している。以下、取っ手部材の誤取付防止手段について具体的に説明する。
まず、この例の各現像カートリッジは図8ないし図10に示す例の各現像カートリッジと同じである。
図11(a)に示すように、ブラック取っ手部材38Kには、誤取付防止用ピン44Kが突設されている。この誤取付防止用ピン44Kは、一方の連結ピン28に最も近い位置に設けられている。一方、図12(a)に示すように、ブラック現像カートリッジ15Kの挿入方向後端面(図12(a)において左端の取っ手部材取付面)には、誤取付防止用ピン44Kが嵌合する誤取付防止用穴45Kが、誤取付防止用ピン44Kの嵌合可能な所定位置に設けられている。これらの誤取付防止用ピン44Kと誤取付防止用穴45Kとにより、取っ手部材の誤取付防止手段が構成される。
また、図11(b)に示すように、マゼンタ取っ手部材38Mには、誤取付防止用ピン44Mが突設されている。この誤取付防止用ピン44Mは、一方の連結ピン28に次に近い位置に設けられている。一方、図示しないが、マゼンタ現像カートリッジ15Mの挿入方向後端面にも、誤取付防止用ピン44Mが嵌合する誤取付防止用穴が、誤取付防止用ピン44Mの嵌合可能な所定位置に設けられている。
更に、図11(c)に示すように、シアン取っ手部材38Cには、誤取付防止用ピン44Cが突設されている。この誤取付防止用ピン44Cは、一方の連結ピン28に更に次に近い位置(他方の連結ピン29に2番目に近い位置)に設けられている。一方、図示しないが、シアン現像カートリッジ15Cの挿入方向後端面にも、誤取付防止用ピン44Cが嵌合する誤取付防止用穴が、誤取付防止用ピン44Cの嵌合可能な所定位置に設けられている。
更に、図11(d)に示すように、イエロー取っ手部材38Yには、誤取付防止用ピン44Yが突設されている。この誤取付防止用ピン44Yは、他方の連結ピン29に最も近い位置に設けられている。一方、図示しないが、イエロー現像カートリッジ15Yの挿入方向後端面にも、誤取付防止用ピン44Yが嵌合する誤取付防止用穴が、誤取付防止用ピン44Yの嵌合可能な所定位置に設けられている。
なお、各取っ手部材38K,38M,38C,38Yに設けられる一対の連結ピン28,29は、いずれの取っ手部材38K,38M,38C,38Yにおいても現像カートリッジの長手方向(挿入方向)と直交する方向に関して同じ位置に設けられている。
この例のロータリ現像装置5の他の構成は、前述の図8〜図10に示す例と同じである。
このように構成されたこの例のロータリ現像装置5においては、各取っ手部材38K,38M,38C,38Yの一対の連結ピン28,29が同じ位置に設けられるのに対して、誤取付防止用ピン44K,44M,44C,44Yがそれぞれ異なる位置に設けられる。これにより、各取っ手部材38K,38M,38C,38Yが誤った現像カートリッジ15K,15Y,15C,15Mに取り付けられようとすると、誤取付防止用ピン44K,44M,44C,44Yと誤取付防止用穴とが整合しなく、誤った現像カートリッジ15K,15Y,15C,15Mには取り付けられない。したがって、誤取付防止用ピン44K,44M,44C,44Yにより、各取っ手部材38K,38M,38C,38Yは正規の各現像カートリッジ15K,15Y,15C,15Mに正しく取り付けられるようになる。
この例のロータリ現像装置5によれば、各取っ手部材の各現像カートリッジへの誤取付を防止できるので、各取っ手部材を正規の現像カートリッジに正しく取り付けることができる。また、これにより、各現像カートリッジ15Y,15C,15Mのロータリユニット16の装着フレームへの誤装着をより一層確実に防止できる。
この例のロータリ現像装置5の他の作用効果は、前述の図8〜図10に示す例と同じである。
なお、この例の各取っ手部材の各現像カートリッジへの誤取付防止は、前述の図2〜図7に示す例にも適用することができる。その場合には、各取っ手部材に誤装着防止用凸部が設けられるとともに、ロータリユニット16の各装着フレームに誤装着防止用凹部が設けられる。
また、本発明は前述の各例以外に、例えばタンデム式の画像形成装置や4サイクル式の画像形成装置にも適用することができる。
1…画像形成装置、2…感光体、5…ロータリ現像装置、15Y,15C,15M,15K…各色の現像カートリッジ、16…ロータリユニット、16a,16b,16c,16d…装着フレーム、16e…回転軸、30…装置本体、35,36,37…誤装着防止用凹部、38Y…イエロー取っ手部材、38C…シアン取っ手部材、38M…マゼンタ取っ手部材、38K…ブラック取っ手部材、39Y,39C,39M,40,41,42…誤装着防止用凸部、
43Y,43C,43M…誤装着防止用凹部、44Y,44C,44M,44K…誤取付防止用ピン、45K…誤取付防止用穴