JP4055445B2 - カラー画像形成装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真技術を用いてカラー画像を形成するプリンター、ファクシミリ、複写機等のカラー画像形成装置に関する。特に、その現像装置の技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、電子写真技術を用いたカラー画像形成装置として、外周面に感光層を有する感光体(像担持体)と、この感光体の外周面を一様に帯電させる帯電手段と、この帯電手段により一様に帯電させられた外周面を選択的に露光して静電潜像を形成する露光手段と、この露光手段により形成された静電潜像に現像剤である複数色のトナーを順次付与して可視像(トナー像)とするための複数個の現像器カートリッジを有する現像装置とを備えたカラー画像形成装置が知られている。そしてこの種のカラー画像形成装置では、消耗品ないしリサイクル品である現像器カートリッジが画像形成装置本体または現像装置本体に対して着脱可能に構成されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
以上のようなカラー画像形成装置にあっては、着脱される各現像器カートリッジ(以下単にカートリッジともいう)に関する情報(例えばそのカートリッジに収容されているトナーの色、容量、トナー残量、製造年月日等)を画像形成装置本体側で読みとり可能とすることが望ましい。
このような状況において、像担持体(感光体)に対し複数の現像器カートリッジが並列的に配置されていて、現像器カートリッジが装置内で移動しないタンデム形式の画像形成装置の場合には、各現像器カートリッジにそれぞれメモリ付きコネクタを設けるとともに、画像形成装置本体に本体側コネクタを設け、装置本体に対するカートリッジの着脱操作時に同時に上記両コネクタも接続/解除される(接続されまたはその接続が解除される)ように構成することは容易である。しかしながら、ロータリ現像装置を用いた場合、その現像カートリッジは回転することとなるから、カートリッジの着脱操作時に同時に上記両コネクタが接続/解除されるように構成することは不可能である。
このため、ロータリ現像装置を用いた場合には、カートリッジ側のコネクタと本体側のコネクタとをどのようにして接続/解除するかという課題が生じる。
【0004】
したがって、この発明の目的は、上記課題を解決し、カートリッジ側のコネクタと本体側のコネクタとの接続/解除が可能なロータリ現像装置を用いたカラー画像形成装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項1記載のカラー画像形成装置は、回転体本体と、この回転体本体に対して該回転体本体の回転軸方向に着脱可能に装着される複数の現像器カートリッジとを有するロータリ現像装置を備えた画像形成装置であって、
前記各現像器カートリッジにそれぞれメモリ付きコネクタを設けるとともに、画像形成装置本体に、上記メモリ付きコネクタと本体側コネクタとを接続/解除する往復運動機構を設け、かつ、前記メモリ付きコネクタを,前記現像器カートリッジの長手方向の一端側であって、前記現像器カートリッジの現像部材に現像バイアスを印加するための接点が設けられている側と反対側に位置する,当該現像器カートリッジの前記回転体本体に対する位置決め部材に設け
前記往復運動機構は、回転体からなる駆動体としてのウォームと、このウォームの回転により往復動する従動体としてのスライダとを備えた構成として該スライダの先端部に前記本体側コネクタを設け,
前記現像器カートリッジのメモリ付きコネクタと本体側コネクタとの接続/解除方向を前記回転体本体の半径方向としたことを特徴とする。
請求項2記載のカラー画像形成装置は、請求項1記載のカラー画像形成装置において、前記現像器カートリッジの前記回転体本体に対する着脱位置と、前記現像器カートリッジのメモリ付きコネクタに対する本体側コネクタの接続/解除位置とを、異なる位置としたことを特徴とする
請求項記載のカラー画像形成装置は、請求項1または2記載のカラー画像形成装置において、前記現像器カートリッジのメモリ付きコネクタと本体側コネクタとの接続/解除方向が前記回転体本体の回転軸と直交する方向となっていることを特徴とする。
【0006】
【作用効果】
請求項1記載のカラー画像形成装置は、回転体本体と、この回転体本体に対して着脱可能に装着される複数の現像器カートリッジとを有するロータリ現像装置を備えた画像形成装置であって、
前記各現像器カートリッジにそれぞれメモリ付きコネクタを設けるとともに、画像形成装置本体に、上記メモリ付きコネクタと本体側コネクタとを接続/解除する往復運動機構を設けてあるので、この請求項1記載のカラー画像形成装置によれば、上記往復運動機構により、上記両コネクタを接続/解除することができる。
すなわち、ロータリ現像装置の回転体本体(したがってカートリッジ)が回転していないときに、往復運動機構を作動させて上記両コネクタを接続することにより、現像器カートリッジのメモリからそのカートリッジに関する情報を画像形成装置本体側で読みとることができ、その後再び往復運動機構を作動させて上記両コネクタの接続を解除する(両コネクタを分離させる)ことにより、ロータリ現像装置の回転体本体を回転させることが可能となる。
したがって、このカラー画像形成装置によれば、ロータリ現像装置を用いているにもかかわらず、カートリッジ側のコネクタと本体側のコネクタとの接続/解除が可能になり、カートリッジの情報を装置本体で読み込むことができる。
さらに、前記メモリ付きコネクタを現像器カートリッジの前記回転体本体に対する位置決め部材に設けてあるので、メモリ付きコネクタと本体側のコネクタとの接続/解除時における両コネクタの位置合わせを確実に行うことが可能になり、カートリッジの情報を装置本体で確実に読み込むことができるようになる。
請求項2記載のカラー画像形成装置によれば、請求項1記載のカラー画像形成装置において、前記現像器カートリッジの前記回転体本体に対する着脱位置と、前記現像器カートリッジのメモリ付きコネクタに対する本体側コネクタの接続/解除位置とを、異なる位置としてあるので、さらに次のような作用効果が得られる。
上記請求項1記載の装置のように、カートリッジのメモリ付きコネクタと本体側コネクタとを接続/解除する往復運動機構を設けた場合において、仮に、現像器カートリッジの回転体本体に対する着脱位置と、現像器カートリッジのメモリ付きコネクタに対する本体側コネクタの接続/解除位置とが同じ位置であったとすると、上記両コネクタが接続されている状態でカートリッジの着脱操作が行われてしまうおそれがあり、そうすると、カートリッジの着脱操作時に上記両コネクタあるいは往復運動機構に対して不要な力が作用し、これら両コネクタあるいは往復運動機構が破損してしまうおそれがある。
これに対し、この請求項2記載のカラー画像形成装置によれば、現像器カートリッジの回転体本体に対する着脱位置と、現像器カートリッジのメモリ付きコネクタに対する本体側コネクタの接続/解除位置とを、異なる位置としてあるので、両コネクタが接続されている状態でカートリッジの着脱操作が行われてしまうという事態が生じなくなる。
したがって、カートリッジの着脱操作時に上記両コネクタあるいは往復運動機構に対して不要な力が作用するということもなくなり、両コネクタあるいは往復運動機構の破損を確実に防止することができる。
請求項3記載のカラー画像形成装置によれば、請求項1または2記載のカラー画像形成装置において、前記現像器カートリッジのメモリ付きコネクタと本体側コネクタとの接続/解除方向が前記回転体本体の半径方向となっているので、さらに次のような作用効果が得られる。
すなわち、上記両コネクタの接続/解除方向がロータリ現像装置における回転体本体の半径方向(回転体本体の回転中心に向かう方向)となっているので、両コネクタの接続/解除時に、回転体本体に対して回転モーメントが作用しなくなる。
したがって、往復運動機構により、両コネクタの接続/解除を円滑に行うことができるようになる。
請求項4記載のカラー画像形成装置によれば、請求項1,2,または3記載のカラー画像形成装置において、前記現像器カートリッジのメモリ付きコネクタと本体側コネクタとの接続/解除方向が前記回転体本体の回転軸と直交する方向となっているので、さらに次のような作用効果が得られる。
仮に、上記両コネクタの接続/解除方向が前記回転体本体の回転軸と直交しない方向(例えば回転軸の軸線方向)になっていたとすると、少なくとも往復運動機構による両コネクタの接続/解除に要するストローク分だけ、回転体本体の軸線方向における画像形成装置本体の長さを大きくする必要があり、結果として画像形成装置が大型化してしまう。
これに対し、この請求項4記載のカラー画像形成装置によれば、上記両コネクタの接続/解除方向が前記回転体本体の回転軸と直交する方向となっているので、回転体本体の軸線方向における画像形成装置本体の長さを大きくする必要がなくなり、結果として画像形成装置の大型化を防止することができる。
請求項5記載のカラー画像形成装置によれば、請求項1〜4のうちのいずれか1項に記載の画像形成装置において、上記両コネクタの接続/解除位置を、現像器カートリッジの現像部材に現像バイアスを印加するための接点が設けられている側と反対側に設けてあるので、さらに次のような作用効果が得られる。
一般に、現像器カートリッジは現像部材、例えば現像ローラを有しており、この現像部材には、現像バイアスを印加する必要があるため、現像器カートリッジと画像形成装置本体と間には、上記現像バイアスを印加するための接点を設ける必要がある。上記現像バイアスは通常高電圧であるため、仮に、上記接点と現像カートリッジに設けられたメモリとが近接した状態となると、メモリ内のデータに悪影響が及ぶおそれがある。
これに対し、この請求項5記載のカラー画像形成装置によれば、上記両コネクタの接続/解除位置を、現像器カートリッジの現像部材に現像バイアスを印加するための接点が設けられている側と反対側に設けてあるので、上記接点と現像カートリッジに設けられたメモリとが大きく離れた状態となる。
したがって、上記現像バイアスが高電圧であったとしても、メモリ内のデータに悪影響が及ぶおそれがなくなる。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は本発明に係るカラー画像形成装置の一実施の形態の内部構造を示す概略正面図、図2はその要部の拡大図である。
図1に示すように、この画像形成装置は、用紙の両面にフルカラー画像を形成することのできる装置であり、ケース10と、このケース10内に収容された、像担持体ユニット20と、露光手段としての露光ユニット30と、現像装置40と、中間転写体ユニット50とを備えている。
【0008】
ケース10には装置本体の図示しないフレームが設けられており、このフレームに各ユニット等が取り付けられている。
【0009】
像担持体ユニット20は、外周面に感光層を有する感光体(像担持体)21と、この感光体21の外周面を一様に帯電させる図示しない帯電手段とを有しており、この帯電手段により一様に帯電させられた感光体21の外周面を露光ユニット30からのレーザー光で選択的に露光して静電潜像を形成し、この静電潜像に現像装置40で現像剤であるトナーを付与して可視像(トナー像)とし、このトナー像を中間転写体ユニット50の中間転写体(中間転写ベルト)51に一次転写部T1で一次転写し、さらに、二次転写部T2で、転写対象である用紙に二次転写させるようになっている。
なお、像担持体ユニット20には、一次転写後に感光体21の表面に残留しているトナーを除去する図示しないクリーニング手段と、このクリーニング手段で除去された廃トナーを収容する廃トナー収容部が設けられている。
【0010】
ケース10内には、上記二次転写部T2により片面に画像が形成された用紙をケース10上面の用紙排出部(排紙トレイ部)15に向けて搬送する搬送路16と、この搬送路16により用紙排出部15に向けて搬送された用紙をスイッチバックさせて他面にも画像を形成すべく前記二次転写部T2に向けて返送する返送路17とが設けられている。
ケース10の下部には、複数枚の用紙を積層保持する給紙トレイ18と、その用紙を一枚ずつ上記二次転写部T2に向けて給送する給紙ローラ19とが設けられている。
【0011】
現像装置40はロータリ現像装置であり、回転体本体41に対して、複数の現像器カートリッジが着脱可能に装着されている。この実施の形態では、イエロー用の現像器カートリッジ42Yと、マゼンタ用の現像器カートリッジ42Mと、シアン用の現像器カートリッジ42Cと、ブラック用の現像器カートリッジ42Kとが設けられていて、回転体本体41が矢印方向に90°ピッチで回転することによって、感光体21の表面を選択的に現像することが可能となっている。
【0012】
中間転写体ユニット50は、図示しないユニットフレームと、このフレームで回転可能に支持された駆動ローラ54,従動ローラ55,一次転写ローラ56、一次転写部T1でのベルト51の状態を安定させるためのガイドローラ57,およびテンションローラ58と、これらローラに掛け回されて張架された前記中間転写ベルト51とを備えており、ベルト51が図示矢印方向に循環駆動される。感光体21と一次転写ローラ56との間において前記一次転写部T1が形成されており、駆動ローラ54と本体側に設けられた二次転写ローラ10bとの圧接部において前記二次転写部T2が形成される。
二次転写ローラ10bは、前記駆動ローラ54に対して(したがって中間転写ベルト51に対して)接離可能であり、接触した際に二次転写部T2が形成される。
したがって、カラー画像を形成する際には、二次転写ローラ10bが中間転写ベルト51から離間している状態で中間転写ベルト51上において複数色のトナー像が重ね合わされてカラー画像が形成され、その後、二次転写ローラ10bが中間転写ベルト51に当接し、その当接部(二次転写部T2)に用紙が供給されることによって用紙上に画像が転写されることとなる。
【0013】
例えば前述したようなロータリ現像装置40を用いたカラー画像形成装置にあっては、回転体本体41に対して着脱される各現像器カートリッジ42(Y、M、C、K)に関する情報(例えばそのカートリッジに収容されているトナーの色、容量、トナー残量、製造年月日等)を画像形成装置本体側で読みとり可能とすることが望ましい。
そこでこの実施の形態では、図2に示すように、各現像器カートリッジ42(Y、M、C、K)にそれぞれメモリ付き(メモリが内蔵された)コネクタ43(Y、M、C、K)を設けるとともに、画像形成装置本体に、上記メモリ付きコネクタ43と本体側コネクタ11とを接続/解除する往復運動機構60を設けてある。
【0014】
装置本体の奥側には、上記感光体21,中間転写ユニット50,現像装置40等の駆動機構や、現像器カートリッジ42に組み込まれている現像ローラ42a(現像部材)等にバイアスを印加するための高圧接点等が配置されている。一方、装置本体の前面側フレーム12には、現像器カートリッジ42(Y、M、C、K)の抜き差し口13が設けられており、この抜き差し口13から抜き差しすることによって各現像器カートリッジ42(Y、M、C、K)が前記回転体本体41に対して着脱可能となっている。
【0015】
図3および図4はそれぞれ往復運動機構60の一例を示す図で、それぞれ(a)は概略正面図、(b)は図(a)における部分省略b−b拡大断面図である。これらの図に示すように、この往復運動機構60は、回転体からなる駆動体としてのウォーム70と、このウォーム70の回転により往復動する従動体としてのスライダ80とを備えている。
スライダ80には、ウォーム70と噛み合うラック83が一体的に設けられている。
90はモータであり、このモータ90の出力軸に固定されたピニオン91が、ウォーム70の軸73に固定された歯車74と噛み合っていることでウォーム70が回転駆動され、その回転方向に応じてスライダ80が矢印X1またはX2方向へスライド(従動)するようになっている。この機構のフレーム61には、スライダ80の往復動を案内する図示しないガイドが設けられている。
【0016】
ウォーム70の両端部には、第1の突部71と第2の突部72とが一体的に設けられている一方、スライダ80には、スライダ80が図3(a)に示すように従動始端部に来たときに、図(b)に示すように上記ウォーム70の第1突部71と当接してウォーム70の回転を停止させる第1当接部81と、スライダ80が図4(a)に示すように従動終端部に来たときに同図(b)に示すようにウォーム70の第2突部72と当接してウォーム70の回転を停止させる第2当接部82とが一体的に設けられている。
【0017】
したがって、この往復運動機構60は次のように作動する。
図3に示す状態からモータ90の駆動によりウォーム70が図(b)において矢印L方向に回転すると、スライダ80が図3(a)において矢印X1方向へスライドする。そして、スライダ80が図4(a)に示すようにスライド終端位置まで来ると、図4(a)(b)に示すように、ウォーム70の第2突部72がスライダ80の第2当接部82に当接することでウォーム70の矢印L方向への回転自体が停止され、結果として、スライダ80の矢印X1方向への移動も停止することとなる。
逆に、図4に示す状態からモータ90の駆動によりウォーム70が図(b)において矢印R方向に回転すると、スライダ80が図4(a)において矢印X2方向へスライドする。そして、スライダ80が図3(a)に示すようにスライド始端位置まで来ると、図3(a)(b)に示すように、ウォーム70の第1突部71がスライダ80の第1当接部81に当接することでウォーム70の矢印R方向への回転自体が停止され、結果として、スライダ80の矢印X2方向への移動も停止することとなる。
【0018】
以上のような往復運動機構60は、そのフレーム61が画像形成装置本体の前面側フレーム12(図2参照)の内側(奥側)に取り付けられることによって、画像形成装置本体の前面側フレーム12の内側に取り付けられており、スライダ80の先端部に前記本体側コネクタ11が設けられている。
一方、上記メモリ付きコネクタ43は、カートリッジ42の、回転体本体41に対する位置決め部材でもあるケース42dの前面42eに固定されている。
したがって、図1,図2に示すように、ある現像器カートリッジ42(図の場合、ブラック用の現像器カートリッジ42K)のコネクタ43と装置本体側のコネクタ11とが対向している状態で、往復運動機構60を作動させてスライダ80を矢印X1方向へ移動させることによって両コネクタ43,11同士を接続させることができ、逆にスライダ80を矢印X2方向へスライドさせることによって、両コネクタ43,14の接続を解除することができる。
【0019】
図1,図2から明らかなように、現像器カートリッジ42の回転体本体41に対する着脱位置(抜き差し口13が設けられている位置)と、現像器カートリッジ42のメモリ付きコネクタ43に対する本体側コネクタ11の接続/解除位置とは、異なる位置となっており、現像器カートリッジ42を装着した後、回転体本体41を図において矢印方向へ回転させて現像器カートリッジ42を抜き差し口13からずらした状態としなければ、上記両コネクタ43,11が対向しないようになっている。したがって、両コネクタ43,11の接続/解除が可能な状態では、現像器カートリッジ42の抜き差しは不能である。
【0020】
また、図2から明らかなように、往復運動機構60は、現像器カートリッジ42のメモリ付きコネクタ43と本体側コネクタ11との接続/解除方向(矢印X1、X2方向)が回転体本体41の半径方向となるように、かつ回転体本体41の回転軸41aと直交する方向となるように取り付けられている。
【0021】
以上のようなカラー画像形成装置によれば次のような作用効果が得られる。
(a)回転体本体41と、この回転体本体41に対して着脱可能に装着される複数の現像器カートリッジ42(Y、M、C、K)とを有するロータリ現像装置40を備えた画像形成装置であって、各現像器カートリッジ42にそれぞれメモリ付きコネクタ43を設けるとともに、画像形成装置本体に、上記メモリ付きコネクタ43と本体側コネクタ11とを接続/解除する往復運動機構60を設けてあるので、往復運動機構60により、上記両コネクタ43,11を接続/解除することができる。
すなわち、ロータリ現像装置40の回転体本体41(したがってカートリッジ42)が回転していないときに、往復運動機構60を作動させて上記両コネクタ43,11を接続することにより、現像器カートリッジ42のメモリ(43)からそのカートリッジ43に関する情報を画像形成装置本体側で読みとることができ、その後再び往復運動機構60を作動させて上記両コネクタ43,11の接続を解除する(両コネクタを分離させる)ことにより、ロータリ現像装置40の回転体本体41を回転させることが可能となる。
したがって、このカラー画像形成装置によれば、ロータリ現像装置40を用いているにもかかわらず、カートリッジ42側のコネクタ43と本体側のコネクタ11との接続/解除が可能になり、カートリッジ42の情報を装置本体で読み込むことができる。
さらに、メモリ付きコネクタ43を現像器カートリッジ42の回転体本体41に対する位置決め部材であるケース42dに設けてあるので、メモリ付きコネクタ43と本体側のコネクタ11との接続/解除時における両コネクタの位置合わせを確実に行うことが可能になり、カートリッジ42の情報を装置本体で確実に読み込むことができるようになる。
(b)現像器カートリッジ42の回転体本体41に対する着脱位置(13)と、現像器カートリッジ42のメモリ付きコネクタ43に対する本体側コネクタ11の接続/解除位置とを、異なる位置としてあるので、さらに次のような作用効果が得られる。
この実施の形態の画像形成装置のように、カートリッジ42のメモリ付きコネクタ43と本体側コネクタ11とを接続/解除する往復運動機構60を設けた場合において、仮に、現像器カートリッジ42の回転体本体41に対する着脱位置と、現像器カートリッジ42のメモリ付きコネクタ43に対する本体側コネクタ11の接続/解除位置とが同じ位置であったとすると、上記両コネクタ43,11が接続されている状態でカートリッジ42の着脱操作が行われてしまうおそれがあり、そうすると、カートリッジ42の着脱操作時に上記両コネクタ43,11あるいは往復運動機構60に対して不要な力が作用し、これら両コネクタ43,11あるいは往復運動機構60が破損してしまうおそれがある。
これに対し、この実施の形態のカラー画像形成装置によれば、現像器カートリッジ42の回転体本体41に対する着脱位置と、現像器カートリッジ42のメモリ付きコネクタ43に対する本体側コネクタ11の接続/解除位置とを、異なる位置としてあるので、両コネクタ43,11が接続されている状態でカートリッジ42の着脱操作が行われてしまうという事態が生じなくなる。
したがって、カートリッジ42の着脱操作時に上記両コネクタ43,11あるいは往復運動機構60に対して不要な力が作用するということもなくなり、両コネクタ43,11あるいは往復運動機構60の破損を確実に防止することができる。
(c)現像器カートリッジ42のメモリ付きコネクタ43と本体側コネクタ11との接続/解除方向(矢印X1,X2方向)が回転体本体41の半径方向となっ1ているので、さらに次のような作用効果が得られる。
すなわち、上記両コネクタ43,11の接続/解除方向がロータリ現像装置40における回転体本体41の半径方向(回転体本体41の回転中心に向かう方向)となっているので、両コネクタ43,11の接続/解除時に、回転体本体41に対して回転モーメントが作用しなくなる。
したがって、往復運動機構60により、両コネクタ43,11の接続/解除を円滑に行うことができるようになる。
(d)現像器カートリッジ42のメモリ付きコネクタ43と本体側コネクタ11との接続/解除方向が回転体本体41の回転軸41aと直交する方向(前面側フレーム12と平行な方向)となっているので、さらに次のような作用効果が得られる。
仮に、上記両コネクタ43,11の接続/解除方向が回転体本体41の回転軸41aと直交しない方向(例えば回転軸41aの軸線方向)になっていたとすると、少なくとも往復運動機構60による両コネクタの接続/解除に要するストローク分だけ、回転体本体41の軸線方向における画像形成装置本体の長さを大きくする必要があり、結果として画像形成装置が大型化してしまう。
これに対し、この実施の形態のカラー画像形成装置によれば、上記両コネクタ43,11の接続/解除方向が回転体本体41の回転軸41aと直交する方向となっているので、回転体本体41の軸線方向における画像形成装置本体の長さを大きくする必要がなくなり、結果として画像形成装置の大型化を防止することができる。
(e)上記両コネクタ43,11の接続/解除位置が、現像器カートリッジ42の現像部材(現像ローラ42a)に現像バイアスを印加するための接点が設けられている側(この実施の形態では装置奥側)と反対側(この実施の形態では装置手前側)に設けてあるので、上記接点と現像カートリッジ42に設けられたメモリ43とが大きく離れた状態となる。
したがって、上記現像バイアスが高電圧であったとしても、メモリ内のデータに悪影響が及ぶおそれがなくなる。
また、一般に、上記接点が設けられている側(この実施の形態では装置奥側)には前述した駆動機構等が配置されているのに対し、その反対側(この実施の形態では装置手前側)にはデッドスペースが生じがちである。この実施の形態では往復運動機構60を装置手前側に配置することにより上記デッドスペースを有効利用することができる。
【0022】
さらに、往復運動機構60は、回転体からなる駆動体70と、この駆動体70の回転により往復動する従動体80とを備えた機構であって、従動体80自体に、この従動体80がその従動始端部に来たときに(図3参照)、駆動体70と当接して駆動体70の回転を停止させる第1当接部81と、従動体80がその従動終端部に来たときに(図4参照)、駆動体70と当接して駆動体70の回転を停止させる第2当接部82とが設けられているので、この往復運動機構60によれば、次のような作用効果が得られる。
すなわち、従動体80自体に、この従動体80がその従動始端部または従動終端部に来たときに駆動体70と当接して駆動体70の回転を停止させる第1当接部81と第2当接部82が設けられているので、従動体80がその従動始端部または従動終端部に来ると、駆動体である回転体70のその回転自体が停止させられる。
このため、駆動体70と従動体80との係合部(噛み合い部)が食い付いてしまうということがなくなる。
したがって、作動不良(駆動体が逆転できない等)が生じなくなる。
また、従動体80がその従動始端部または従動終端部に来たときに駆動体70との係合(噛み合い)を解除させる必要がないので、再び回転体70との係合を可能にするための手段(例えば付勢手段等)も不要となる。
結果として、安定した作動が得られ、また、必要以上に大きなモータも不要となる。
【0023】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内において適宜変形実施可能である。
【0024】
【発明の効果】
請求項1〜5記載のいずれのカラー画像形成装置によっても、ロータリ現像装置を用いているにもかかわらず、カートリッジ側のコネクタと本体側のコネクタとの接続/解除が可能になり、カートリッジの情報を装置本体で読み込むことができるようになる。
しかも、メモリ付きコネクタと本体側のコネクタとの接続/解除時における両コネクタの位置合わせを確実に行うことが可能になり、カートリッジの情報を装置本体で確実に読み込むことができるようになる。
さらに、
請求項2記載のカラー画像形成装置によれば、カートリッジの着脱操作時に上記両コネクタあるいは往復運動機構に対して不要な力が作用するということがなくなり、両コネクタあるいは往復運動機構の破損を確実に防止することができる。
請求項3記載のカラー画像形成装置によれば、往復運動機構により、両コネクタの接続/解除を円滑に行うことができるようになる。
請求項4記載のカラー画像形成装置によれば、画像形成装置の大型化を防止することができる。
請求項5記載のカラー画像形成装置によれば、現像バイアスが高電圧であったとしても、メモリ内のデータに悪影響が及ぶおそれがなくなる。
【0025】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るカラー画像形成装置の一実施の形態の内部構造を示す概略正面図。
【図2】図1の要部拡大図。
【図3】往復運動機構60の一例を示す図で、(a)は概略正面図、(b)は図(a)における部分省略b−b拡大断面図。
【図4】往復運動機構60の作動説明図で、(a)は概略正面図、(b)は図(a)における部分省略b−b拡大断面図。
【符号の説明】
11 本体側コネクタ
13 カートリッジの抜き差し穴(着脱位置)
40 ロータリ現像装置
41 回転体本体
41a 回転軸
42 現像器カートリッジ
42d ケース(位置決め部材)
43 メモリ付きコネクタ
60 往復運動機構

Claims (3)

  1. 回転体本体と、この回転体本体に対して該回転体本体の回転軸方向に着脱可能に装着される複数の現像器カートリッジとを有するロータリ現像装置を備えた画像形成装置であって、
    前記各現像器カートリッジにそれぞれメモリ付きコネクタを設けるとともに、画像形成装置本体に、上記メモリ付きコネクタと本体側コネクタとを接続/解除する往復運動機構を設け、かつ、前記メモリ付きコネクタを,前記現像器カートリッジの長手方向の一端側であって、前記現像器カートリッジの現像部材に現像バイアスを印加するための接点が設けられている側と反対側に位置する,当該現像器カートリッジの前記回転体本体に対する位置決め部材に設け
    前記往復運動機構は、回転体からなる駆動体としてのウォームと、このウォームの回転により往復動する従動体としてのスライダとを備えた構成として該スライダの先端部に前記本体側コネクタを設け,
    前記現像器カートリッジのメモリ付きコネクタと本体側コネクタとの接続/解除方向を前記回転体本体の半径方向としたことを特徴とするカラー画像形成装置。
  2. 前記現像器カートリッジの前記回転体本体に対する着脱位置と、前記現像器カートリッジのメモリ付きコネクタに対する本体側コネクタの接続/解除位置とを、異なる位置としたことを特徴とする請求項1記載のカラー画像形成装置。
  3. 前記現像器カートリッジのメモリ付きコネクタと本体側コネクタとの接続/解除方向が前記回転体本体の回転軸と直交する方向となっていることを特徴とする請求項1または2記載のカラー画像形成装置。
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