JP2008083244A - 長尺状搬送物の加工方法及び装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】微小異物が長尺状搬送物に付着することを防止し、且つ、長尺状搬送物の加工条件等を変更した場合にクリーンルームの風量調整が不要な長尺状搬送物の加工方法及び装置を提供する。
【解決手段】加工装置10は、開口部16を介して連通される連続した複数のクリーンルーム12a〜12gと、その内部に設けられる光学補償シート製造ライン14と、複数のクリーンルーム12a〜12gの内部に配置され、透明シート30にエアを吹きつけて非接触で支持する非接触搬送装置42と、クリーンルーム12a〜12gの外部に配置される送風機48と、送風機48の送気口を非接触搬送装置42に接続する送気ライン50と、送風機48の取入口を非接触搬送装置42が設置されたクリーンルーム12a〜12gに接続する吸引ライン52と、を備える。
【選択図】 図1
【解決手段】加工装置10は、開口部16を介して連通される連続した複数のクリーンルーム12a〜12gと、その内部に設けられる光学補償シート製造ライン14と、複数のクリーンルーム12a〜12gの内部に配置され、透明シート30にエアを吹きつけて非接触で支持する非接触搬送装置42と、クリーンルーム12a〜12gの外部に配置される送風機48と、送風機48の送気口を非接触搬送装置42に接続する送気ライン50と、送風機48の取入口を非接触搬送装置42が設置されたクリーンルーム12a〜12gに接続する吸引ライン52と、を備える。
【選択図】 図1
Description
本発明は長尺状搬送物の加工方法及び装置に係り、特に光学補償シートをクリーンルーム内で製造する方法及び装置に関する。
液晶表示装置は、液晶セル、偏光素子および光学補償シート(位相差板)で構成されており、光学補償シートは、画像着色を解消したり、視野角を拡大したりするために用いられる。光学補償シートとしては、延伸により製造される延伸ポリマーフイルムの他、透明支持体上に液晶性分子から形成された光学異方性層を有するシートが提案されている。
このような光学補償シートは、長尺状の高分子シートを連続的に搬送しながら表面に配向膜層を塗布・乾燥させた後、配向膜層表面にラビング処理を施し、その上に液晶化合物有機溶媒溶液を塗布することによって製造される(たとえば特許文献1参照)。
ラビング処理は、ラビングローラによって配向膜の表面を一方向にラビングし、配向膜に配向性を与えている。このラビング処理では、ラビングローラが配向膜形成樹脂層の表面に擦れるので、樹脂微粉等の剥離異物(以下、微小異物)が発生し、配向欠陥の原因となる(たとえば特許文献2参照)。このため、特許文献3では、ラビング処理後の配向膜の表面を除塵している。
しかし、光学補償シートの製造装置では、ラビング処理装置だけでなく、搬送ローラなどの装置からも微小異物が発生するおそれがある。このため、微小異物を抑制するための様々な方法が提案されている。たとえば、ローラの代わりに非接触搬送装置を用いてシートを搬送する方法(特許文献4参照)や、製造装置全体をクリーンルーム内に配置する方法(特許文献5参照)などが提案されている。
ところで、特許文献6には、製造効率を向上させるために、複数の工程を連続して行う装置が提案されており、シートの送り出し工程、配向層の塗布工程、ラビング処理工程、円盤状液晶分子の分散層の形成工程、巻取り工程などを連続して行う装置が提案されている。
このような装置において上述した微小異物の影響を無くす方法として、図5に示すように、連続した複数のクリーンルーム1a〜1gに光学補償シート製造機2の各工程部(送出工程部2a、ラビング工程部2d、除塵工程部2e、塗布工程部2f等)を配置し、長尺状搬送物3を搬送させて加工を行うとともに、その長尺状搬送物3を非接触搬送装置4b、4c、4d、4eで支持することが考えられる。この方法によれば、クリーンルーム1a〜1f内の清浄空間で各工程が行われ、且つ、長尺状搬送物3が非接触で支持されるので、微小異物の影響を極力抑制することができる。また、上記の方法によれば、クリーンルーム1a〜1fごとで異なる清浄度に調節することができ、たとえば、塵埃発生源となるラビング工程部2dが配置されたクリーンルーム1dを所定の清浄度に維持しつつ、塗布工程部2fが配置されたクリーンルーム1fを高い清浄度にすることができる。
特開平8−94838号公報
特開2003−313326号公報
特開平9−166784号公報
特開昭62−167162号公報
特開2004−34574号公報
特開平9−73081号公報
しかしながら、上記の方法では、長尺状搬送物3の加工条件を変更するたびに、クリーンルーム1a〜1f全体で清浄エアの風量を調整しなければならないという問題があった。たとえば、ラビング工程部2dの条件を変更した場合、長尺状搬送物3のテンションが変わるため、非接触搬送装置4b〜4eに給気するエア量を調節しなければならない。しかし、非接触搬送装置4b〜4eに給気するエア量を調節した場合、その非接触搬送装置4b〜4eが設置されたクリーンルーム1b〜1eの内圧が変化するので、クリーンルーム1a〜1fにおける圧力バランスが変化して、清浄度の低いクリーンルーム1dから清浄度の高いクリーンルーム1fにエアが流れ込んで汚染するおそれが生じる。したがって、従来は、長尺状搬送物3の加工条件を変更するたびに、クリーンルーム1a〜1fで清浄エアの風量を適切な値に調整しなければならないという問題があった。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、連続した複数のクリーンルーム間で長尺状搬送物を搬送して加工するとともに、クリーンルーム内の長尺状搬送物を非接触搬送装置で支持することによって、微小異物が長尺状搬送物に付着することを防止し、且つ、長尺状搬送物の加工条件等を変更した場合にクリーンルームの風量調整が不要な長尺状搬送物の加工方法及び装置を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は前記目的を達成するために、連続した複数のクリーンルーム間で長尺状搬送物を搬送して加工するとともに、前記複数のクリーンルームのうちの少なくとも一つのクリーンルームの内部で非接触搬送装置から前記長尺状搬送物にエアを吹きつけることによって非接触で浮上支持する長尺状搬送物の加工方法において、前記非接触搬送装置にエアを送気する送風機を前記クリーンルームの外部に設置し、該送風機は、前記非接触搬送装置が設置されたクリーンルームからエアを吸引することを特徴とする。
請求項1の発明によれば、非接触搬送装置が設置されたクリーンルームからエアを吸引して非接触搬送装置に送気するので、そのクリーンルームではエアの排出量と供給量が常に等しくなる。したがって、非接触搬送装置からのエアの吹出風量を変更した場合にもクリーンルームの内圧変動がなく、クリーンルーム側での風量変更が不要となる。
また、請求項1の発明によれば、非接触搬送装置で長尺状搬送物を浮上支持するとともに、複数のクリーンルームの内部で長尺状搬送物を加工するので、長尺状搬送物に微小異物が付着することを防止できる。
請求項2に記載の発明は請求項1の発明において、前記非接触搬送装置に送気するエアをフィルタで除塵することを特徴とする。請求項2の発明によれば、フィルタで除塵したエアを非接触搬送装置に送気するので、微小異物を除去した清浄なエアを長尺状搬送物に吹きつけることができる。よって、長尺状搬送物に微小異物が付着することをより確実に防止することができる。
請求項3に記載の発明は請求項1又は2の発明において、前記長尺状搬送物の張力に応じて前記非接触搬送装置に送気するエアの風量を調節することを特徴とする。請求項3の発明によれば、長尺状搬送物の張力に応じて非接触搬送装置へのエアの送風量を調節するので、長尺状搬送物を確実に浮上支持することができる。その際も、クリーンルームの内圧は一定であり、クリーンルーム側の風量調整は不要である。
請求項4に記載の発明は請求項1〜3の発明において、前記送風機で送気するエアの一部を、前記非接触搬送装置が設置されたクリーンルームに送気することによって、前記非接触搬送装置に送気するエアの風量を調節することを特徴とする。請求項4の発明によれば、送風機の送風量を調節することなく、非接触搬送装置への送気風量を調節することができる。したがって、クリーンルームでは、エアの排出量と供給量が変動しないので、クリーンルームの内圧変動をより確実に抑制することができ、クリーンルームの換気回数が変わらないため、クリーンルーム室内の空気の清浄度が安定する。
請求項5に記載の発明は請求項1〜4の発明において、前記長尺状搬送物は、少なくとも一方の面が塗布面であることを特徴とする。塗布面を有する長尺状搬送物は、搬送によって微小異物が発生しやすいが、本発明ではこれを防止することができる。
請求項6に記載の発明は請求項1〜4の発明において、前記長尺状搬送物は、少なくとも一方の面に凹凸形状部を有することを特徴とする。ローレットなどの凹凸形状部を有する長尺状搬送物は、搬送によって微小異物が発生しやすいが、本発明ではこれを防止することができる。
請求項7に記載の発明は請求項1〜6の発明において、前記長尺状搬送物の加工は、該長尺状搬送物である透明支持体上に鹸化処理を施し、該鹸化処理した透明支持体上に樹脂層を形成し、該樹脂層にラビング処理を施し、該ラビング処理した樹脂層に円盤状液晶分子層を形成することによって、光学補償シートを製造することを特徴とする。
請求項8に記載の発明は前記目的を達成するために、長尺状搬送物を加工する加工装置において、開口部を介して連通される連続した複数のクリーンルームと、前記複数のクリーンルームの内部に設けられ、前記長尺状搬送物を前記開口を介して前記複数のクリーンルーム間で走行させることによって加工を行う加工ラインと、前記複数のクリーンルームの少なくとも一つのクリーンルーム内に配置され、前記長尺状搬送物にエアを吹きつけて非接触で支持する非接触搬送装置と、前記クリーンルームの外部に配置される送風機と、該送風機の送気口を前記非接触搬送装置に接続する送気ラインと、前記送風機の取入口を前記非接触搬送装置が設置されたクリーンルームに接続する吸引ラインと、を備えたことを特徴とする。
請求項8に記載の発明によれば、送風機の送気口が非接触搬送装置に接続され、送風機の取入口が非接触搬送装置の設置されたクリーンルームに接続されるので、そのクリーンルームではエアの排出量と供給量が常に等しくなる。したがって、送風機の送風量を増減した場合にもクリーンルームの内圧変動がなく、クリーンルーム側での風量設定が不要となる。
また、請求項8の発明によれば、非接触搬送装置で長尺状搬送物を浮上支持するとともに、複数のクリーンルームの内部で長尺状搬送物を加工するので、長尺状搬送物に微小異物が付着することを防止できる。
請求項9に記載の発明は請求項8の発明において、前記非接触搬送装置に送気するエアをフィルタで除塵することを特徴とする。請求項9の発明によれば、フィルタで除塵したエアを非接触搬送装置に送気するので、微小異物を除去した清浄なエアを長尺状搬送物に吹きつけることができる。よって、長尺状搬送物に微小異物が付着することをより確実に防止することができる。
請求項10に記載の発明は請求項8又は9の発明において、前記長尺状搬送物の張力に応じて前記非接触搬送装置に送気するエアの風量を調節することを特徴とする。請求項10の発明によれば、長尺状搬送物の張力に応じて非接触搬送装置へのエアの送風量を調節するので、長尺状搬送物を確実に浮上支持することができる。その際、クリーンルームの内圧は一定であり、クリーンルーム側の風量調整は不要である。
請求項11に記載の発明は請求項8〜10の発明において、前記送気ラインには、前記非接触搬送装置が設置されたクリーンルームに接続される分岐ラインが設けられ、該分岐ラインに流れる流量を調節する流量調節手段を備えることを特徴とする。請求項11の発明によれば、送風機から送気されたエアを、非接触搬送装置が設置されたクリーンルームに流量を調節して分流させるようにしたので、送風機の送風量を調節することなく、非接触搬送装置への送気風量を調節することができる。したがって、クリーンルームでは、エアの排出量と供給量が変動しないので、クリーンルームの内圧変動をより確実に抑制することができ、クリーンルームの換気回数が変わらないため、クリーンルーム室内の空気の清浄度が安定する。
請求項12に記載の発明は請求項8〜11の発明において、前記長尺状搬送物は、少なくとも一方の面が塗布面であることを特徴とする。塗布面を有する長尺状搬送物は、搬送によって微小異物が発生しやすいが、本発明ではこれを防止することができる。
請求項13に記載の発明は請求項8〜11の発明において、前記長尺状搬送物は、少なくとも一方の面に凹凸形状部を有することを特徴とする。ローレットなどの凹凸形状部を有する長尺状搬送物は、搬送によって微小異物が発生しやすいが、本発明ではこれを防止することができる。
請求項14に記載の発明は請求項8〜13の発明において、前記加工ラインは、前記長尺状搬送物である透明支持体上に鹸化処理を施す鹸化工程部と、該鹸化した透明支持体上に樹脂層を形成する樹脂層形成工程部と、該樹脂層にラビング処理を施すラビング工程部と、該ラビング処理した樹脂層に円盤状液晶分子層を形成する液晶形成工程部の少なくとも一つを備え、光学補償シートを製造することを特徴とする。
本発明によれば、非接触搬送装置が設置されたクリーンルームからエアを吸引し、非接触搬送装置に送気するので、そのクリーンルームの内圧変動を抑制することができ、非接触搬送装置への送風量を変動した場合にもクリーンルーム側での風量設定が不要となり、長尺状搬送物への微小異物の付着を防止できる。
添付図面に従って本発明に係る長尺状搬送物の加工方法及び装置の好ましい実施の形態について説明する。以下は、本発明を光学補償シートの製造装置に適用した例である。光学補償シートは、以下に示す工程を経て製造される。
1)透明フィルムの送出工程;
2)透明フィルムの表面に配向膜形成用樹脂を含む塗布液を塗布、乾燥する配向膜形成用樹脂層の形成工程;
3)表面に配向膜形成用樹脂層が形成された透明フィルム上に、樹脂層の表面にラビング処理を施し、透明フィルム上に配向膜を形成するラビング工程;
4)液晶性ディスコティック化合物を含む塗布液を、配向膜上に塗布する液晶性ディスコティック化合物の塗布工程;
5)塗布層を乾燥し、塗布層中の溶媒を蒸発させる乾燥工程;
6)塗布層をディスコティックネマティック相形成温度に加熱し、ディスコティックネマティック相の液晶層を形成する液晶層形成工程;
7)液晶層を固化する(即ち、液晶層形成後急冷して固化させるか、あるいは、架橋性官能基を有する液晶性ディスコティック化合物を使用した場合に液晶層を光照射(または加熱)により架橋させる)工程;
8)配向膜及び液晶層が形成された透明フィルムを巻き取る巻取り工程。
1)透明フィルムの送出工程;
2)透明フィルムの表面に配向膜形成用樹脂を含む塗布液を塗布、乾燥する配向膜形成用樹脂層の形成工程;
3)表面に配向膜形成用樹脂層が形成された透明フィルム上に、樹脂層の表面にラビング処理を施し、透明フィルム上に配向膜を形成するラビング工程;
4)液晶性ディスコティック化合物を含む塗布液を、配向膜上に塗布する液晶性ディスコティック化合物の塗布工程;
5)塗布層を乾燥し、塗布層中の溶媒を蒸発させる乾燥工程;
6)塗布層をディスコティックネマティック相形成温度に加熱し、ディスコティックネマティック相の液晶層を形成する液晶層形成工程;
7)液晶層を固化する(即ち、液晶層形成後急冷して固化させるか、あるいは、架橋性官能基を有する液晶性ディスコティック化合物を使用した場合に液晶層を光照射(または加熱)により架橋させる)工程;
8)配向膜及び液晶層が形成された透明フィルムを巻き取る巻取り工程。
上記の1)〜9)の工程は全てを連続して一貫生産で行ってもよいし、一つ又は複数の工程ごとに分割して行ってもよい。
図1は、上記の3)以降の工程を連続して行う装置を示す模式図である。同図に示すように、加工装置10は、複数のクリーンルーム12a〜12gの内部に、光学補償シート製造ライン14が設けられている。
複数のクリーンルーム12a〜12gは連続して配置され、隣接するクリーンルーム12a〜12g同士は、側壁の開口部16を介して連通される。また、各クリーンルーム12a〜12gの構成は、図2にクリーンルーム12eの例を示すように、天井面に複数のFFU(ファンフィルタユニット)18、18…が配置される。FFU18は、その内部に不図示のファンとHEPAフィルタを備えており、ファンを駆動させることによって天井裏空間20のエアを内部に取り込み、HEPAフィルタで除塵してクリーンルーム12eにダウンフローするように構成される。なお、FFU18は、クリーンルーム12a〜12gごとに、要求される清浄度に応じて間引きして配置される。
クリーンルーム12eの床面は、グレーチング床22になっており、クリーンルーム12e内のエアはこのグレーチング床22を介して床下空間24に流出される。床下空間24は、リターンチャンバ26を介して天井裏空間20に連通されており、床下空間24のエアがリターンチャンバ26を介して天井裏空間20に戻るようになっている。
床下空間24と天井裏空間20は循環ダクト27を介して空調機28に接続されており、床下空間24のエアは空調機28に吸引され、空調機28で温湿度が調節された後、天井裏空間20に送気される。空調機28は、外気取入ダクト29にも接続されており、この外気取入ダクト29から取り入れられたエアの温湿度を調節して給気するように構成される。さらに空調機28は、排気ダクト31にも接続されており、この排気ダクト31から一部のエアが排気される。なお、クリーンルーム12a〜12gは、同様にして構成される。
上記の如く構成されたクリーンルーム12a〜12gによれば、FFU18からダウンフローされた清浄エアが床下空間24に流れ、リターンチャンバ26を介して天井裏空間20に戻ることによって、クリーンルーム12a〜12gに常に清浄エアがダウンフローされるので、クリーンルーム12a〜12gの内部を所望の清浄度に保つことができる。
図1に示した光学補償シート製造ライン14は、複数のクリーンルーム12a〜12gの内部に設けられており、複数のクリーンルーム12a〜12g間に開口部16を介して長尺状の透明フィルム30(長尺状搬送物に相当)を走行させることによって、透明フィルム30に各種の加工を施す装置である。
光学補償シート製造ライン14は、クリーンルーム12aの内部に送出機32を備え、この送出機32に、ロール状に巻回された透明フィルム30が装着される。透明フィルム30は、配向膜形成用の樹脂層を形成したフィルムを一旦、巻き取ったものであり、この透明フィルム30が送出機32から送り出される。送り出された透明フィルム30は、開口部16を介して隣接するクリーンルーム12bに搬送され、さらに隣のクリーンルーム12c、12d…へと順に搬送される。そして、クリーンルーム12dの内部に設けられたラビング装置34によってラビング処理が施される。
ラビング装置34は、透明フィルム30の配向膜形成用樹脂層にラビングローラ36を押し付けることによって配向膜を形成する装置であり、このラビング装置34で配向膜が形成された透明フィルム30は、開口部16を介してクリーンルーム12eに送られる。そして、表面除塵装置38で透明フィルム30の配向膜が除塵された後、開口部16を介してクリーンルーム12fに搬送される。
クリーンルーム12fには、塗布装置40が設けられており、この塗布装置40によって透明フィルム30の配向膜に、液晶性ディスコティック化合物を含む塗布液が塗布される。塗布された透明フィルム30は、溶剤を蒸発させた後、クリーンルーム12gに搬送される。そして、クリーンルーム12g(或いはそれ以降の別のクリーンルーム)に設けられた各種装置(たとえば、塗布層をディスコティックネマティック相形成温度に加熱して液晶層を形成する乾燥装置、液晶層に紫外線を照射して架橋させる紫外線ランプ、液晶層表面に保護フィルムをラミネートするラミネート機、フィルムを巻き取る巻取機など)によって各種の処理が施され、光学補償シートが製造される。
ところで、上述した光学補償シート製造ライン14において、透明フィルム30は複数の非接触搬送装置42によって浮上支持される。非接触搬送装置42は、図3に示すように、円筒状のエアフローティングローラ44と、一対の近接ローラ46とを備える。
エアフローティングローラ44は、内筒44Aと外筒46Bの二重構造になっており、内筒46Aの両端部は不図示の軸支部材によって固定支持される。また、内筒44Aの端部は後述の送風機48に接続され、この送風機48によってエアが内筒44Aに給気される。内筒44Aの外周面には不図示の開口が形成され、この開口を介して内筒44Aの内部と外筒44Bの内部とが連通され、内筒44Aに給気されたエアが外筒44B内に給気される。外筒44Bの外周面には多数の孔(エア噴出口)が形成され、この孔から外側にエアが噴出されて透明フィルム30が浮上支持される。
近接ローラ46は、透明フィルム30の搬送面の入口部と出口部に設けられ、この近接ローラ46に透明フィルム30が巻きかけられることによって、搬送面の入口部と出口部における浮上量を安定させることができる。
なお、非接触搬送装置42の構成は上述したものに限定されるものではなく、透明フィルム30を非接触で搬送できる構成であればよい。したがって、上述したように断面が円形のエアフローティングローラ44の他に、断面が半円形をしたもの、楕円形や長円形をしたものを用いても良く、楕円形や長円形の場合には、搬送面の曲率が一定でないものを用いてもよい。また、近接ローラ46がない態様も可能である。
図2に示すように、エアフローティングローラ44にエアを送気する送風機48は、クリーンルーム12a〜12gの外部に設けられる。送風機48の送気口は送気ライン50を介してエアフローティングローラ44の内筒44Aに接続される。また、送風機48の取入口は吸引ライン52を介してクリーンルーム12a〜12gに接続される。その際、吸引ライン52は、図1に示すように、送気ライン50が接続されたエアフローティングローラ44が設置されたクリーンルーム12a〜12eに接続される。したがって、クリーンルーム12a〜12gから吸引したエアを、エアフローティングローラ44を介して、そのクリーンルーム12a〜12gに給気することができる。これにより、クリーンルーム12a〜12gは、送風機48による吸引量と送気量とが等しくなるので、クリーンルーム12a〜12gの内圧は送風機48の送風量によらず常に一定になる。
送気ライン50には除塵用のフィルタ54が配設される。フィルタ54は、FFU18のフィルタと同じ性能のもの、たとえばHEPAフィルタが好ましい。これにより、除塵後の清浄なエアを非接触搬送装置42に送気して透明フィルム30に吹きつけることができる。
次に上記の如く構成された加工装置10の作用について説明する。
光学補償シート製造ライン14は、各工程部において要求される清浄度が異なっており、複数のクリーンルーム12a〜12gでは異なる清浄度に維持している。たとえば、塗布装置40が設置されたクリーンルーム12fは、ラビング装置34が設置されたクリーンルーム12dよりも、高い清浄度が要求される。このため、クリーンルーム12fでは、他のクリーンルーム12a〜12e、12gよりも清浄エアの給気量を増やすことによって高い清浄度に維持している。また、クリーンルーム12fの内圧をその周囲のクリーンルーム12a〜12eよりも高く維持することによって、開口部16から低清浄度のエアが流入しないようにしている。
溶媒として有機溶剤を用いる場合は、揮発した有機溶剤蒸気によって、作業者への健康被害、対策を施されていない電気機器が設置されている部屋へ漏洩した場合の爆発、というような危険、または/および、対策を施されていない設備の腐蝕劣化という問題を生じるので、以下のような特別な配慮が必要となる。
すなわち、塗布装置40が設置されたクリーンルーム12fと同等の清浄エアを、クリーンルーム12fの隣室であるクリーンルーム12eと12gに供給するとともに、クリーンルーム12fの内圧に対して、クリーンルーム12eと12gの内圧を高く維持する。
このような配慮により、有機溶剤の蒸気がクリーンルーム12fから隣室であるクリーンルーム12eと12gに拡散せず、クリーンルーム12fには隣室であるクリーンルーム12eと12gから清浄エアが流入する為にクリーンルーム12fの室内空気の清浄度が保たれるのである。
ところで、光学補償シート製造ライン14において各種の加工条件を変更した場合、透明フィルム30のテンションが変化し、それに伴って非接触搬送装置42へのエアの送風量を調整しなければならない場合がある。たとえば、ラビング処理条件(ラビングローラ36の回転数等)を変更した場合には、ラビング工程の後段で透明フィルム30のテンションが大きく変化する。したがって、クリーンルーム12eでは、非接触搬送装置42における透明フィルム30の浮上量を一定に保つため、非接触搬送装置42へのエアの送風量を増加させる必要がある。しかし、非接触搬送装置42へのエアの送風量は、クリーンルーム12eにおけるFFU22の清浄エアの送風量に比べて非常に大きい。したがって、従来装置の場合には、非接触搬送装置42へのエアの送風量を変化させることによってクリーンルーム12eの内圧が大きく変動し、その結果、各クリーンルーム12a〜gの内圧バランスが変化してクリーンルーム12fに低清浄度のエアが流入し、クリーンルーム12fが汚染されるという問題が生じる。
同様に、透明フィルム30の状態等に応じて搬送条件(送出張力)を変動した場合にも、透明フィルム30のテンションが変化するので、非接触搬送装置42へのエアの送風量を変えることによってクリーンルーム12a〜12gの内圧バランスが変化し、高清浄度のクリーンルーム12fが汚染されるという問題が生じる。
この問題を解消するため、従来は、全てのクリーンルーム12a〜12fにおいて清浄エアの送風量を調節し、クリーンルーム12a〜12fの相互の内圧バランスが変化しないように調節しなければならなかった。
これに対して、本実施の形態では、送風機48の取入口が非接触搬送装置42の設置されたクリーンルーム12a〜12gに接続されるので、そのクリーンルーム12a〜12gではエアの排出量と供給量が常に等しくなる。たとえば、クリーンルーム12eの非接触搬送装置42に送気する送風機48は、その非接触搬送装置42が設置されたクリーンルーム12eからエアを吸引するようにしたので、クリーンルーム12eでは、エアの排出量と供給量が常に一定になり、クリーンルーム12eの内圧が変動することがない。よって、複数のクリーンルーム12a〜12gにおいて相互の内圧バランスが崩れることがないので、クリーンルーム12a〜12gの清浄エアの給気量を変化させる必要がない。
このように本実施の形態によれば、クリーンルーム12a〜12gの相互の内圧バランスを崩すことなく、非接触搬送装置42への送風量を変更することができる。よって、ラビング処理条件や搬送条件などの加工条件を簡単に調節することができるとともに、各クリーンルーム12a〜12gの相互の内圧バランスを維持して塵埃の拡散を防止することができる。
また、本実施の形態によれば、非接触搬送装置42で透明フィルム30を非接触で浮上支持するとともに、複数のクリーンルーム12a〜12gの内部で透明フィルム30を加工するので、透明フィルム30に微小異物が付着することを防止できる。さらに、本実施の形態によれば、フィルタ54で除塵したエアを非接触搬送装置42に送気し、透明フィルム30に吹きつけるようにしたので、透明フィルム30に微小異物が付着することを防止することができる。したがって、本実施の形態の加工装置10は、微小異物が発生しやすい、塗布面を有する長尺状搬送物(たとえば、配向膜形成用樹脂層を有する透明フィルム30)の加工において有利である。同様に、加工装置10は、微小異物が発生しやすい、凹凸形状部を有する長尺状搬送物の加工においても有利であり、例えばローレット(エンボス、ナーリングとも称される)が形成された透明フィルム30の加工において微小異物の発生を抑制することができる。なお、ローレットは、ポリマーフィルムをロール状に巻取る際の端面ズレや巻き緩みの防止を目的として、ポリマーフイルムの幅方向の端部に付与された微小凹凸であり、その寸法は一般的に、特開平7−72585によれば、高さ5μm〜50μm、特開2000−283370によれば、高さは膜厚の0.05〜0.3である。このローレット部は本来のポリマーフィルムの製品部とはならないが、微小凹凸の一部が剥離して微小異物となり、その微小異物が製品部に付着すると、製品不良となる。
なお、上述した実施形態は、送風機48の送風量を調節することによって、非接触搬送装置42に給気するエアの風量を調節したが、非接触搬送装置42へのエアの送風量を調節する方法はこれに限定するものではない。たとえば、図4に示すように、送気ライン50から分岐された分岐ライン51を設け、この分岐ライン51を吸引ライン52と同じクリーンルーム12a〜12gに接続する。そして、送気ライン50と分岐ライン51にそれぞれ流量調整弁56、58を設け、その流量調整弁56、58の開度を調整する。これにより、送風機48の送風量を調節することなく、非接触搬送装置42に送気するエアの風量を調節することができる。この実施形態によれば、吸引ライン52で吸引するエアの風量そのものが変動しないので、各クリーンルーム12a〜12gの内圧変動をより確実に抑制することができる。したがって、クリーンルームの換気回数が変わらないため、クリーンルーム室内の空気の清浄度が安定する。なお、換気回数(回/時)は、部屋の容積(m3)÷給排気風量(m3/時)、であり、エアの排出量(排気量)とエアの供給量(給気量)とが同じであることから、高い清浄度が要求される部屋では換気回数を多くしている。
また、上述した実施形態は、送風機48の吸引ライン52をクリーンルーム12a〜12gに接続したが、これに限定するものではなく、床下空間24に接続してもよい。その場合、送気ライン50が接続された非接触搬送装置42が設置されたクリーンルーム12a〜12gの床下空間24に接続することによって生じるクリーンルーム12a〜12gの圧力変動を抑制することができる。
さらに、上述した実施形態は、本発明を光学補償シート製造ライン14に適用した例で説明したが、本発明の適用はこれに限定するものではなく、連続した複数のクリーンルームの内部で加工するとともに、そのクリーンルームの少なくとも一つに設けた非接触搬送装置で浮上支持される長尺状搬送物の加工方法又は装置であれば本発明を適用することができる。
以下に、上述した光学補償シート製造ライン及び光学補償シートについて詳説する。
(送出機)
送出機としては、一般にプラスチックフィルムの送出しに使用されているものを使用することができる。例えば、重ね合わせ方式を利用した送出機(例、イーガン(EAGAN) 社製、ブラッククローソン社製のもの)、及び特公昭48−38461号公報に記載されている接ぎ合わせ装置及び接ぎ合わせ装置と共に使用される巻き戻し装置を挙げることができる。送出しスタンドとしては、ターレット式シャフトレス(Shftless Turret Unwinder) が一般に使用されている。また、巻き出しあるいは巻き取りロールスタンドの横位置案内システム(例、COATING AND LAMINATING MACHINES の446頁の図352A及び図352B)も利用される。フィルムが、搬送中に一方の側に寄ったり、蛇行するのを防ぐために、乾燥ゾーン通過後には、二軸ロール(Kamber roll )横方向案内装置(例、COATING AND LAMINATING MACHINES の448頁の図355A)、そしてロール搬送中は、箱形(Box roller)横方向案内装置(例、COATING AND LAMINATING MACHINES の448頁の図355B)が使用される。これらは、Fife社あるいは日本レギュレーター(株)から市販されている。搬送装置等の駆動装置としては、表面に多数の孔を有するサクションドラムが用いられる。巻き取り装置の巻き取りは、鋸刃切断と粘着剤による先端巻付け方式(イーガン(EAGAN) 社あるいはブラックローソン社の巻き取り装置のカタログ参照)を利用することができる。巻き取りスタンドとしては、上記送出しスタンドとして用いられるターレット式シャフトレス(Shaftless Turret Unwinder)が一般に使用されている。上記送出し機に使用されたロールスタンドの横位置案内システムも同様に使用することができる。
送出機としては、一般にプラスチックフィルムの送出しに使用されているものを使用することができる。例えば、重ね合わせ方式を利用した送出機(例、イーガン(EAGAN) 社製、ブラッククローソン社製のもの)、及び特公昭48−38461号公報に記載されている接ぎ合わせ装置及び接ぎ合わせ装置と共に使用される巻き戻し装置を挙げることができる。送出しスタンドとしては、ターレット式シャフトレス(Shftless Turret Unwinder) が一般に使用されている。また、巻き出しあるいは巻き取りロールスタンドの横位置案内システム(例、COATING AND LAMINATING MACHINES の446頁の図352A及び図352B)も利用される。フィルムが、搬送中に一方の側に寄ったり、蛇行するのを防ぐために、乾燥ゾーン通過後には、二軸ロール(Kamber roll )横方向案内装置(例、COATING AND LAMINATING MACHINES の448頁の図355A)、そしてロール搬送中は、箱形(Box roller)横方向案内装置(例、COATING AND LAMINATING MACHINES の448頁の図355B)が使用される。これらは、Fife社あるいは日本レギュレーター(株)から市販されている。搬送装置等の駆動装置としては、表面に多数の孔を有するサクションドラムが用いられる。巻き取り装置の巻き取りは、鋸刃切断と粘着剤による先端巻付け方式(イーガン(EAGAN) 社あるいはブラックローソン社の巻き取り装置のカタログ参照)を利用することができる。巻き取りスタンドとしては、上記送出しスタンドとして用いられるターレット式シャフトレス(Shaftless Turret Unwinder)が一般に使用されている。上記送出し機に使用されたロールスタンドの横位置案内システムも同様に使用することができる。
(配向膜形成用樹脂塗布工程)
透明フィルム上に配向膜形成用樹脂層を形成する工程は、図6に示す如く行うことができる。すなわち、塗布液槽101内の配向膜形成用樹脂を含む塗布液が、ポンプ102によって、フィルタ103を介してエクストルージョンダイ104内に送られる。そして、ファン105によって減圧室106が減圧された状態で、バックアップローラ107で支持された搬送中の透明フィルム30上に塗布液が塗布される。次いで塗布された透明フィルム30は、初期乾燥を行なう搬送ゾーン108を通り、さらに乾燥ゾーン109で乾燥され、次のラビング処理に連続的に移行される。エクストルージョンダイ104と透明フィルム30との距離は一般に100〜300μmであり、減圧室は一般に大気圧より200〜500Pa低く保たれる。透明フィルム30の塗布速度は0.1〜1.0m/sが好ましく、乾燥は70〜100℃で1〜10分行なうことが好ましい。塗布液の粘度は1〜20mPa・s(25℃)が好ましく、塗布量は10〜50g/m2が好ましい。なお、塗布方法は、エクストルージョンに限定されるものではなく、ワイヤバーを用いてもよい。
透明フィルム上に配向膜形成用樹脂層を形成する工程は、図6に示す如く行うことができる。すなわち、塗布液槽101内の配向膜形成用樹脂を含む塗布液が、ポンプ102によって、フィルタ103を介してエクストルージョンダイ104内に送られる。そして、ファン105によって減圧室106が減圧された状態で、バックアップローラ107で支持された搬送中の透明フィルム30上に塗布液が塗布される。次いで塗布された透明フィルム30は、初期乾燥を行なう搬送ゾーン108を通り、さらに乾燥ゾーン109で乾燥され、次のラビング処理に連続的に移行される。エクストルージョンダイ104と透明フィルム30との距離は一般に100〜300μmであり、減圧室は一般に大気圧より200〜500Pa低く保たれる。透明フィルム30の塗布速度は0.1〜1.0m/sが好ましく、乾燥は70〜100℃で1〜10分行なうことが好ましい。塗布液の粘度は1〜20mPa・s(25℃)が好ましく、塗布量は10〜50g/m2が好ましい。なお、塗布方法は、エクストルージョンに限定されるものではなく、ワイヤバーを用いてもよい。
(ラビング工程)
配向膜形成用樹脂層が形成された透明フィルムの樹脂層をラビングして配向膜を形成するラビング工程を、図7を用いて説明する。図7に示すように、ラビング装置34は、ローラステージ110にスプリングを介して支持されたバックアップローラ(ラップローラ)111を備え、透明フィルム30はこのバックアップローラ111に上面が押さえられながら、下面(樹脂層)がラビングローラ(例えば外径150mmのもの)36によって押圧される。ラビングローラ36は、外周表面にベルベット等のラビング用の布が巻付けられて、この布で透明フィルム30がラビングされる。ラビングローラ36は、1000rpm程度まで回転速度を自在に制御することができ、さらに任意のラビング角度に調整できるように構成される。上記の如く構成されたラビング装置34は、透明フィルム30を一定張力、一定速度(一般に5m/分以上)で搬送しながら、ラビングローラ36を透明フィルム30の搬送方向と逆の方向に一定の回転速度で回転させる。これにより連続的にラビング処理を行なうことができる。このように連続的にラビング処理を行うことによって、透明フィルム30はエアフォイル効果により浮上して搬送されるので、透明フィルム30が幅方向に動くことはなく、安定して連続的にラビング処理を行うことができる。バックアップローラ111には、透明フィルム30とのテンションを検出する機構が備えられ、ラビング時のテンションの管理を行うことができる。さらにバックアップローラ111は上下の調整が可能であり、ラップ角の調整が可能である。ラビングローラ36の表面は、表面除塵機112によって除塵される。一方、ラビング後の透明フィルム30は、除電器113で除電された後、表面除塵装置38によって除塵される。この表面除塵装置38としては、粘着ローラよって除塵を行うものや、配向膜に向けて溶剤を噴出し、溶剤が蒸発する前に掻き落として乾燥させる方法や、特開昭62−60750号公報に記載の除塵方法を利用することができる。
配向膜形成用樹脂層が形成された透明フィルムの樹脂層をラビングして配向膜を形成するラビング工程を、図7を用いて説明する。図7に示すように、ラビング装置34は、ローラステージ110にスプリングを介して支持されたバックアップローラ(ラップローラ)111を備え、透明フィルム30はこのバックアップローラ111に上面が押さえられながら、下面(樹脂層)がラビングローラ(例えば外径150mmのもの)36によって押圧される。ラビングローラ36は、外周表面にベルベット等のラビング用の布が巻付けられて、この布で透明フィルム30がラビングされる。ラビングローラ36は、1000rpm程度まで回転速度を自在に制御することができ、さらに任意のラビング角度に調整できるように構成される。上記の如く構成されたラビング装置34は、透明フィルム30を一定張力、一定速度(一般に5m/分以上)で搬送しながら、ラビングローラ36を透明フィルム30の搬送方向と逆の方向に一定の回転速度で回転させる。これにより連続的にラビング処理を行なうことができる。このように連続的にラビング処理を行うことによって、透明フィルム30はエアフォイル効果により浮上して搬送されるので、透明フィルム30が幅方向に動くことはなく、安定して連続的にラビング処理を行うことができる。バックアップローラ111には、透明フィルム30とのテンションを検出する機構が備えられ、ラビング時のテンションの管理を行うことができる。さらにバックアップローラ111は上下の調整が可能であり、ラップ角の調整が可能である。ラビングローラ36の表面は、表面除塵機112によって除塵される。一方、ラビング後の透明フィルム30は、除電器113で除電された後、表面除塵装置38によって除塵される。この表面除塵装置38としては、粘着ローラよって除塵を行うものや、配向膜に向けて溶剤を噴出し、溶剤が蒸発する前に掻き落として乾燥させる方法や、特開昭62−60750号公報に記載の除塵方法を利用することができる。
(液晶層形成工程)
配向膜上に液晶性ディスコティック化合物を含む塗布液を塗布する塗布工程を、図8及び図9を用いて説明する。図8はワイヤーバー塗布装置の平面図、図9はワイヤーバー塗布装置の断面図である。ワイヤーバー115は、両端がベアリング117で支持されるとともに、ベアリング117間がバックアップ116で支持される。ワイヤーバー115の一方側の端部はカップリング118を介してモータ119に連結される。液晶性ディスコティック化合物を含む塗布液は、供給口121から送られ、一次側液溜り120、さらに連結管122を経て二次側液溜り123に充填される。一次側液溜り120と二次側液溜り123の液面は、液面規制板124により規制され、オーバーフローした液は、オーバーフロー液溜り125を介して排出液口126から排出される。排出された塗布液は、粘度調整室127で、塗布液を加えたり必要に応じて溶剤を加えたりすることによって適当な粘度に調整され、ポンプ128で送液されながら、フィルタ129でろ過され後再び供給口121に送られる。フィルタ129の前段には、密度計130が配置されており、この情報を基に粘度調整が行なわれる。塗布は、透明フィルム30の配向膜面に、ワイヤーバー115を接触あるいは塗布液を介して接触させることによって行なわれる。ワイヤーバー115は一般に直径5〜20mmのロッドに直径20〜150μmのワイヤを密に巻付けたもので、これを透明フィルム30の搬送方向と同方向に、且つ搬送速度とほぼ同速度で回転させ、一次側液溜り120から引き揚げられた塗布液を透明フィルム30に接触させることにより塗布が行なわれる。
配向膜上に液晶性ディスコティック化合物を含む塗布液を塗布する塗布工程を、図8及び図9を用いて説明する。図8はワイヤーバー塗布装置の平面図、図9はワイヤーバー塗布装置の断面図である。ワイヤーバー115は、両端がベアリング117で支持されるとともに、ベアリング117間がバックアップ116で支持される。ワイヤーバー115の一方側の端部はカップリング118を介してモータ119に連結される。液晶性ディスコティック化合物を含む塗布液は、供給口121から送られ、一次側液溜り120、さらに連結管122を経て二次側液溜り123に充填される。一次側液溜り120と二次側液溜り123の液面は、液面規制板124により規制され、オーバーフローした液は、オーバーフロー液溜り125を介して排出液口126から排出される。排出された塗布液は、粘度調整室127で、塗布液を加えたり必要に応じて溶剤を加えたりすることによって適当な粘度に調整され、ポンプ128で送液されながら、フィルタ129でろ過され後再び供給口121に送られる。フィルタ129の前段には、密度計130が配置されており、この情報を基に粘度調整が行なわれる。塗布は、透明フィルム30の配向膜面に、ワイヤーバー115を接触あるいは塗布液を介して接触させることによって行なわれる。ワイヤーバー115は一般に直径5〜20mmのロッドに直径20〜150μmのワイヤを密に巻付けたもので、これを透明フィルム30の搬送方向と同方向に、且つ搬送速度とほぼ同速度で回転させ、一次側液溜り120から引き揚げられた塗布液を透明フィルム30に接触させることにより塗布が行なわれる。
塗布液は、液晶性ディスコティック化合物を含み、その固形分濃度が15〜50重量%の範囲(特に、15〜40重量%の範囲)が好ましく、粘度は1〜20mPa・sの範囲(特に、1〜15mPa・sの範囲)が好ましい。塗布によるスジの発生を抑えるために、一次側液溜りでの塗布液の滞留時間を10秒以下にすることが好ましい。塗布液の滞留時間(T)は、式:T=V1/Q、により定義される。この式において、V1は一次側液溜りの体積(cm3)を表わし、Qは循環流量(cm3/秒)を表す。また、塗布時に、塗布液がフィルムに接触しようとする力を利用して、ワイヤーバー115を、塗布を行わない時のバー芯の位置より20μm以上浮上させることが好ましい。なお、上記ワイヤーバーコーター以外に、エクストルージョンコーター、ロールコーター等も利用することもできる。
(溶媒蒸発工程(乾燥工程))
液晶性ディスコティック化合物の塗布層を乾燥して該塗布層中の溶媒を蒸発させる乾燥工程を、図10に基づいて説明する。透明フィルム30は、整流板132に沿って乾燥ゾーン136に搬送され、さらに加熱ゾーン139に搬送される。塗布直後からの数秒〜数分は、塗膜中の溶媒含有量の減少が時間に比例する恒率乾燥期間(化学工学辞典、707〜712頁、丸善株式会社発行、昭和55年10月25日)であり、この期間に不均一に風が当たったり、不均一に加熱された場合、塗布層の膜厚が不均一となり、最終的に得られる液晶層の配向にムラが生ずるとの問題がある。このため、整流板132を過ぎた後の乾燥ゾーン136において、塗布室給気口133からの風(ほぼフィルムの搬送速度と同じ風力、風向の風)が金網134から導入される。塗布室給気口133からの風は、塗布室排気口135から排気されるとともに、金網137から多孔板138及び金網134を介して排気孔140から排気される。また、整流板132と透明フィルム30の間隙は1〜10mmが一般的である。整流板132の長さは、1〜5mが好ましい。乾燥ゾーン136の温度は、室温〜50℃が好ましい。乾燥ゾーン136に導入される風は0.01〜0.3m/sが一般的である。
液晶性ディスコティック化合物の塗布層を乾燥して該塗布層中の溶媒を蒸発させる乾燥工程を、図10に基づいて説明する。透明フィルム30は、整流板132に沿って乾燥ゾーン136に搬送され、さらに加熱ゾーン139に搬送される。塗布直後からの数秒〜数分は、塗膜中の溶媒含有量の減少が時間に比例する恒率乾燥期間(化学工学辞典、707〜712頁、丸善株式会社発行、昭和55年10月25日)であり、この期間に不均一に風が当たったり、不均一に加熱された場合、塗布層の膜厚が不均一となり、最終的に得られる液晶層の配向にムラが生ずるとの問題がある。このため、整流板132を過ぎた後の乾燥ゾーン136において、塗布室給気口133からの風(ほぼフィルムの搬送速度と同じ風力、風向の風)が金網134から導入される。塗布室給気口133からの風は、塗布室排気口135から排気されるとともに、金網137から多孔板138及び金網134を介して排気孔140から排気される。また、整流板132と透明フィルム30の間隙は1〜10mmが一般的である。整流板132の長さは、1〜5mが好ましい。乾燥ゾーン136の温度は、室温〜50℃が好ましい。乾燥ゾーン136に導入される風は0.01〜0.3m/sが一般的である。
(液晶層形成工程)
ディスコティックネマティック相形成温度に加熱して、ディスコティックネマティック相の液晶層を形成する液晶層形成工程について説明する。加熱乾燥を、塗布面側から行なうと、塗布層の表面がまず乾燥するため、表面の液晶分子が配向膜からの配向規制を受けることなく配列し、層全体として液晶分子の配向ムラが起こる。このため、図10の加熱ゾーン139では、透明フィルム30の両側に設けられた熱風吹き出し口141から熱風が吹き出し、透明フィルム30の両側に熱風が当たるように構成される。加熱温度は一般に70〜300℃の範囲である。
ディスコティックネマティック相形成温度に加熱して、ディスコティックネマティック相の液晶層を形成する液晶層形成工程について説明する。加熱乾燥を、塗布面側から行なうと、塗布層の表面がまず乾燥するため、表面の液晶分子が配向膜からの配向規制を受けることなく配列し、層全体として液晶分子の配向ムラが起こる。このため、図10の加熱ゾーン139では、透明フィルム30の両側に設けられた熱風吹き出し口141から熱風が吹き出し、透明フィルム30の両側に熱風が当たるように構成される。加熱温度は一般に70〜300℃の範囲である。
(液晶層を固化する工程)
上記のようにして得られた液晶層は、架橋性官能基を持たない液晶性ディスコティック化合物を使用した場合は、空冷あるいは冷却されたドラムに液晶層を有するフィルムを接触させることにより、急激に冷却する。これにより、乾燥に形成された液晶相を維持したまま固化することができる。
上記のようにして得られた液晶層は、架橋性官能基を持たない液晶性ディスコティック化合物を使用した場合は、空冷あるいは冷却されたドラムに液晶層を有するフィルムを接触させることにより、急激に冷却する。これにより、乾燥に形成された液晶相を維持したまま固化することができる。
一方、液晶層が、架橋性官能基を有する液晶性ディスコティック化合物を使用している場合は、直ちに光照射(好ましくは紫外線照射)により架橋させる工程を行う。上記工程を、図11及び図12を用いて説明する。図11では、ディスコティックネマティック相の液晶層が形成された透明フィルム30は、加熱ゾーンと隣接して設けられた紫外線照射装置(主に冷却風を遮断する紫外線透過シートを有する)143を通過し、これにより透明フィルム30の液晶層に紫外線が照射される。紫外線照射装置143は、内部に紫外線ランプ141を有するとともに、紫外線を通して熱線や風を通さない透明体142を有している。紫外線ランプ141周辺は紫外線照射ランプ冷却用送風機146により、冷却用の風が送られている。
図12では、ディスコティックネマティック相の液晶層が形成されたフィルム30は、ロール147に巻かれて固定された状態で、ロール上に設けられた紫外線照射装置148(主に冷却風を遮断する紫外線透過シートを有する)を通過し、これにより透明フィルム30の液晶層に紫外線が照射される。
なお、上記の工程によって液晶層が固化したフィルム30は、次工程(保護フィルムとのラミネート工程あるいは巻き取り工程)に移され、処理される。
以上説明した本発明の光学補償シートの製造方法は、製造中に塵埃の付着や、フィルムの寄り等の発生がないので、配向したディスコティック液晶層に由来する視野角が拡大した光学補償シートを容易に製造することができる。
(光学補償シート)
本発明の製造方法により得られる光学補償シートは、透明樹脂フィルム、その上に設けられた配向膜、及び配向膜上に形成されたディスコネマティック相の液晶層(光学異方層とも言う)からなる基本構成を有する。透明樹脂フィルムの材料としては、透明である限りどのような材料でも使用することができる。光透過率が80%以上を有する材料が好ましく、特に正面から見た時に光学的等方性を有するものが好ましい。したがって、透明樹脂フィルムは、小さい固有複屈折を有する材料から製造することが好ましい。このような材料としては、セルローストリアセテート{市販品の例、ゼオネックス(日本ゼオン(株)製)、ARTON(日本合成ゴム(株)製)及びフジタック(富士写真フイルム(株)製)}を使用することができる。さらに、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリスルフォン及びポリエーテルスルホンなどの固有複屈折率の大きい素材であっても、溶液流延、溶融押し出し等の条件、さらには縦、横方向に延伸状検討を適宜設定することにより、得ることができる。
本発明の製造方法により得られる光学補償シートは、透明樹脂フィルム、その上に設けられた配向膜、及び配向膜上に形成されたディスコネマティック相の液晶層(光学異方層とも言う)からなる基本構成を有する。透明樹脂フィルムの材料としては、透明である限りどのような材料でも使用することができる。光透過率が80%以上を有する材料が好ましく、特に正面から見た時に光学的等方性を有するものが好ましい。したがって、透明樹脂フィルムは、小さい固有複屈折を有する材料から製造することが好ましい。このような材料としては、セルローストリアセテート{市販品の例、ゼオネックス(日本ゼオン(株)製)、ARTON(日本合成ゴム(株)製)及びフジタック(富士写真フイルム(株)製)}を使用することができる。さらに、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリスルフォン及びポリエーテルスルホンなどの固有複屈折率の大きい素材であっても、溶液流延、溶融押し出し等の条件、さらには縦、横方向に延伸状検討を適宜設定することにより、得ることができる。
透明支持体(透明樹脂フィルム)面内の主屈折率をnx、ny、厚み方向の主屈折率をnz、フイルムの厚さをdとしたとき、三軸の主屈折率の関係がnz<ny=nx(負の一軸性)を満足し、式{(nx+ny)/2−nz}×dで表されるレタデーションが、20nmから400nm(好ましくは30〜150nm)であることが好ましい。ただし、nxとnyの値は厳密に等しい必要はなく、ほぼ等しければ充分である。具体的には、|nx−ny|/|nx−nz|≦0.3であれば実用上問題はない。|nx−ny|×dで表される正面レターデーションは、50nm以下であることが好ましく、20nm以下であることがさらに好ましい。
配向膜は、一般に透明支持体上に設けられる。配向膜は、その上に設けられる液晶性ディスコティック化合物の配向方向を規定するように機能する。そしてこの配向が、光学補償シートから傾いた光軸を与える。配向膜は、光学異方層に配向性を付与できるものであれば、どのような層でも良い。配向膜の好ましい例としては、有機化合物(好ましくはポリマー)のラビング処理された層を挙げることができる。
配向膜用の有機化合物の例としては、ポリメチルメタクリレート、アクリル酸/メタクリル酸共重合体、スチレン/マレインイミド共重合体、ポリビニルアルコール、ポリ(N−メチロールアクリルアミド)、スチレン/ビニルトルエン共重合体、クロロスルホン化ポリエチレン、ニトロセルロース、ポリ塩化ビニル、塩素化ポリオレフィン、ポリエステル、ポリイミド、酢酸ビニル/塩化ビニル共重合体、エチレン/酢酸ビニル共重合体、カルボキシメチルセルロース、ポリエチレン、ポリプロピレン及びポリカーボネート等のポリマー及びシランカップリング剤等の化合物を挙げることができる。好ましいポリマーの例としては、ポリイミド、ポリスチレン、スチレン誘導体のポリマー、ゼラチン、ポリビニルアルコール及びアルキル基(炭素原子数6以上が好ましい)を有する変性ポリビニルアルコールを挙げることができる。これらのポリマーの層を配向処理することにより得られる配向膜は、液晶性ディスコティック化合物を斜めに配向させることができる。
上記ポリマーの中で、ポリビニルアルコール又は変性ポリビニルアルコールが好ましい。ポリビニルアルコールとしては、例えば鹸化度70〜100%のものであり、一般に鹸化度80〜100%のものであり、より好ましくは鹸化度85乃至95%のものである。重合度としては、100〜3000の範囲が好ましい。変性ポリビニルアルコールとしては、共重合変性したもの(変性基として、例えば、COONa、Si(OX)3 、N(CH3 )3 ・Cl、C9 H19COO、SO3 、Na、C12H25等が導入される)、連鎖移動により変性したもの(変性基として、例えば、COONa、SH、C12H25等が導入されている)、ブロック重合による変性をしたもの(変性基として、例えば、COOH、CONH2 、COOR、C6 H5 等が導入される)等のポリビニルアルコールの変性物を挙げることができる。重合度としては、100〜3000のも範囲が好ましい。これらの中で、鹸化度80〜100%の未変性乃至変性ポリビニルアルコールであり、より好ましくは鹸化度85乃至95%の未変性ないしアルキルチオ変性ポリビニルアルコールである。
変性ポリビニルアルコールとして、特に、下記一般式(1)
本発明の一般式(1)および一般式(2)により表される化合物と反応させるために用いられるポリビニルアルコールとしては、上記変性されていないポリビニルアルコール及び上記共重合変性したもの、即ち連鎖移動により変性したもの、ブロック重合による変性をしたもの等のポリビニルアルコールの変性物、を挙げることができる。上記特定の変性ポリビニルアルコールの好ましい例としては、下記の化合物を挙げることができる。これらは、特願平7−20583号明細書に詳しく記載されている。
ポリマーA:x=87.8、y=0.2、z=12.0、
ポリマーB:x=88.0、y=0.003、z=12.0、
ポリマーC:x=87.86、y=0.14、z=12.0、
ポリマーD:x=87.94、y=0.06、z=12.0、
ポリマーE:x=86.9、y=1.1、z=12.0、
ポリマーF:x=98.5、y=0.5、z=1.0、
ポリマーG:x=97.8、y=0.2、z=2.0、
ポリマーH:x=96.5、y=2.5、z=1.0、
ポリマーI:x=94.9、y=4.1、z=1.0、
ポリマーJ:n=3、x=87.8、y=0.2、z=12.0、
ポリマーK:n=5、x=87.85、y=0.15、z=12.0、
ポリマーL:n=6、x=87.7、y=0.3、z=12.0、
ポリマーM:n=8、x=87.7、y=0.3、z=12.0、
下記のポリマーを構成する各単位の数値は、モル%で示した。
また前記ラビング処理に使用するラビング用布としては、ゴム、ナイロン、ポリエステル等から得られるシート、ナイロン繊維、レイヨン繊維、ポリエステル繊維等から得られるシート(ベルベットなど)、紙、ガーゼ、フェルトなどを挙げることができる。配向膜表面と布の相対速度は、50〜1000m/分が一般的で、特に100〜500m/分が好ましい。
上記ディスコティックネマティック相の液晶層は、配向膜上に形成される。本発明の液晶層は、液晶性ディスコティック化合物を配向後冷却固化させる、あるいは重合性の液晶性ディスコティック化合物の重合(硬化)により得られる負の複屈折を有する層である。上記のディスコティック化合物の例としては、C.Destradeらの研究報告、Mol.Cryst.、71巻、111頁(1981年)に記載されているベンゼン誘導体、C.Destradeらの研究報告、Mol.Cryst.、122巻、141頁(1985年)、Physics lett.、A,78巻、82頁(1990)に記載されているトルキセン誘導体、B.Kohneらの研究報告、Angew.Chem.96巻、70頁(1984年)に記載されたシクロヘキサン誘導体及びJ.M.Lehnらの研究報告、J.Chem.、Commun.、1794頁(1985年)、J.Zhangらの研究報告、J.Am.Chem.Soc.、116巻、2655頁(1994年)に記載されているアザクラウン系やフェニルアセチレン系マクロサイクルなどを挙げることができる。上記ディスコティック(円盤状)化合物は、一般的にこれらを分子中心の母核とし、直鎖のアルキル基やアルコキシ基、置換ベンゾイルオキシ基等がその直鎖として放射線状に置換された構造であり、液晶性を示し、一般的にディスコティック液晶とよばれるものが含まれる。ただし、分子自身が負の一軸性を有し、一定の配向を付与できるものであれば上記記載に限定されるものではない。また、本発明において、円盤状化合物から形成したとは、最終的にできた物が前記化合物である必要はなく、例えば、前記低分子ディスコティツク液晶が熱、光等で反応する基を有しており、結果的に熱、光等で反応により重合または架橋し、高分子量化し、液晶性を失ったものも含まれる。
上記ディスコティック化合物の好ましい例を下記に示す。
例えば、支持体(透明樹脂フィルム)側のディスコティック化合物の配向時のチルト角は、一般に、ディスコティック化合物あるいは配向膜の材料を選択することにより、またはラビング処理方法の選択することにより、調整することができる。また、表面側(空気側)のディスコティック単位の傾斜角は、一般にディスコティック化合物あるいはディスコティック化合物とともに使用する他の化合物(例、可塑剤、界面活性剤、重合性モノマー及びポリマー)を選択することにより調整することができる。更に、傾斜角の変化の程度も上記選択により調整することができる。
上記可塑剤、界面活性剤及び重合性モノマーとしては、ディスコティック化合物と相溶性を有し、液晶性ディスコティック化合物のチルト角が与えられるか、あるいは配向を阻害しない限り、どのような化合物も使用することができる。これらの中で、重合性モノマー(例、ビニル基、ビニルオキシ基、アクリロイル基及びメタクリロイル基を有する化合物)が好ましい。上記化合物は、ディスコティック化合物に対して一般に1〜50重量%(好ましくは5〜30重量%)の量にて使用される。
上記ポリマーとしては、ディスコティック化合物と相溶性を有し、液晶性ディスコティック化合物にチルト角を与えられる限り、どのようなポリマーでも使用することができる。ポリマー例としては、セルロースエステルを挙げることができる。セルロースエステルの好ましい例としては、セルロースアセテート、セルロースアセテートプロピオネート、ヒドロキシプロピルセルロース及びセルロースアセテートブチレートを挙げることができる。上記ポリマーは、液晶性ディスコティック化合物の配向を阻害しないように、ディスコティック化合物に対して一般に0.1〜10重量%(好ましくは0.1〜8重量%、特に0.1〜5重量%)の量にて使用される。
本発明により得られるディスコティックネマティック相の液晶層(光学異方層)は、一般に光学補償シートの法線方向から傾いた方向に、0以外のレターデーションの絶対値の最小値を有する(光軸を持たない)。上記の液晶層を含む光学補償シートの代表的な構成例を13に示す。図13において、透明支持体30、配向膜150そしてディスコティック相の液晶層(光学異方層)151が、順に積層され、光学補償シートを構成している。Rは配向膜のラビング方向を示す。n1 n2 及びn3 は、光学補償シートの三軸方向の屈折率を表わし、正面から見た場合にn1 ≦n3 ≦n2 の関係を満足する。βは、Re(レターデーション)の最小値を示す方向の光学異方層の法線152からの傾きである。TN−LCD及びTFT−LCDの視野角特性を改善するために、Reの絶対値の最小値を示す方向が、光学異方層の法線44から5〜50度(傾きの平均値)傾いていることが好ましく、更に10〜40度が好ましい(上記β)。更に、上記シートは、下記の条件:
50≦[(n3+n2)/2−n1]×D≦400(nm)、
(但し、Dはシートの厚さ)を満足することが好ましく、更に下記の条件:
100≦[(n3+n2)/2−n1]×D≦400(nm)
を満足することが好ましい。
50≦[(n3+n2)/2−n1]×D≦400(nm)、
(但し、Dはシートの厚さ)を満足することが好ましく、更に下記の条件:
100≦[(n3+n2)/2−n1]×D≦400(nm)
を満足することが好ましい。
ディスコネマティック相の液晶層を形成するための塗布液は、ディスコティック化合物及び前述の他の化合物を溶剤に溶解することにより作製することができる。上記溶剤の例としては、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルスルフォキシド(DMSO)及びピリジン等の極性溶剤;ベンゼン及びヘキサン等の無極性溶剤;クロロホルム及びジクロロメタン等のアルキルハライド類;酢酸メチル及び酢酸ブチル等のエステル類;アセトン及びメチルエチルケトン等のケトン類;及びテトラヒドロフラン及び1,2−ジメトキシエタン等のエーテル類を挙げることができる。アルキルハライド類及びケトン類が好ましい。溶剤は単独でも、組み合わせて使用しても良い。
上記溶液の塗布方法としては、前記のバーコーティング、カーテンコーティング、押出コーティング、ロールコーティング、ディップコーティング、スピンコーティング、印刷コーティング、スプレーコーティング及びスライドコーティングを挙げることができる。上記光学異方層は、前述したように、上記塗布溶液を配向膜上に塗布し、乾燥し、次いでガラス転移温度以上に加熱し(その後所望により硬化させ)、冷却することにより得られる。
本発明により得られる光学補償シートが組み込まれた液晶表示装置の代表的構成例を図14に示す。図14において、透明電極を備えた一対の基板とその基板間に封入されたねじれ配向したネマチック液晶とからなる液晶セルTNC、液晶セルの両側に設けられた一対の偏光板A、B、液晶セルと偏光板との間に配置された光学補償シートRF1 、RF2 及びバックライトBLが、組み合わされて液晶表示装置を構成している。光学補償シートは一方のみ配置しても良い(即ち、RF1 またはRF2 )。R1 は光学補償シートRF1 の、正面から見た場合のラビング方向を示し、R2 は光学補償シートRF2 のラビング方向を示す。液晶セルTNCの実線の矢印は、液晶セルの偏光板B側の基板のラビング方向を表わし、液晶セルTNCの点線の矢印は、液晶セルの偏光板A側の基板のラビング方向を表わす。PA及びPBは、それぞれ偏光板A、Bの偏光軸を表わす。
10…加工装置、12a〜12g…クリーンルーム、14…光学補償シート製造ライン、16…開口部、18…FFU、30…透明フィルム、32…送出機、34…ラビング装置、36…ラビングローラ、40…塗布装置、42…非接触搬送装置、44…エアフローティングローラ、46…近接ローラ、48…送風機、50…送気ライン、52…吸引ライン、54…フィルタ、56、58…流量調整弁
Claims (14)
- 連続した複数のクリーンルーム間で長尺状搬送物を搬送して加工するとともに、前記複数のクリーンルームのうちの少なくとも一つのクリーンルームの内部で非接触搬送装置から前記長尺状搬送物にエアを吹きつけることによって非接触で浮上支持する長尺状搬送物の加工方法において、
前記非接触搬送装置にエアを送気する送風機を前記クリーンルームの外部に設置し、
該送風機は、前記非接触搬送装置が設置されたクリーンルームからエアを吸引することを特徴とする長尺状搬送物の加工方法。 - 前記非接触搬送装置に送気するエアをフィルタで除塵することを特徴とする請求項1に記載の長尺状搬送物の加工方法。
- 前記長尺状搬送物の張力に応じて前記非接触搬送装置に送気するエアの風量を調節することを特徴とする請求項1又は2に記載の長尺状搬送物の加工方法。
- 前記送風機で送気するエアの一部を、前記非接触搬送装置が設置されたクリーンルームに送気することによって、前記非接触搬送装置に送気するエアの風量を調節することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1に記載の長尺状搬送物の加工方法。
- 前記長尺状搬送物は、少なくとも一方の面が塗布面であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1に記載の長尺状搬送物の加工方法。
- 前記長尺状搬送物は、少なくとも一方の面に凹凸形状部を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1に記載の長尺状搬送物の加工方法。
- 前記長尺状搬送物の加工は、該長尺状搬送物である透明支持体上に鹸化処理を施し、該鹸化処理した透明支持体上に樹脂層を形成し、該樹脂層にラビング処理を施し、該ラビング処理した樹脂層に円盤状液晶分子層を形成することによって、光学補償シートを製造することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1に記載の長尺状搬送物の加工方法。
- 長尺状搬送物を加工する加工装置において、
開口部を介して連通される連続した複数のクリーンルームと、
前記複数のクリーンルームの内部に設けられ、前記長尺状搬送物を前記開口を介して前記複数のクリーンルーム間で走行させることによって加工を行う加工ラインと、
前記複数のクリーンルームの少なくとも一つのクリーンルーム内に配置され、前記長尺状搬送物にエアを吹きつけて非接触で支持する非接触搬送装置と、
前記クリーンルームの外部に配置される送風機と、
該送風機の送気口を前記非接触搬送装置に接続する送気ラインと、
前記送風機の取入口を前記非接触搬送装置が設置されたクリーンルームに接続する吸引ラインと、
を備えたことを特徴とする長尺状搬送物の加工装置。 - 前記非接触搬送装置に送気するエアをフィルタで除塵することを特徴とする請求項8に記載の長尺状搬送物の加工装置。
- 前記長尺状搬送物の張力に応じて前記非接触搬送装置に送気するエアの風量を調節することを特徴とする請求項8又は9に記載の長尺状搬送物の加工装置。
- 前記送気ラインには、前記非接触搬送装置が設置されたクリーンルームに接続される分岐ラインが設けられ、該分岐ラインに流れる流量を調節する流量調節手段を備えることを特徴とする請求項8〜10のいずれか1に記載の長尺状搬送物の加工装置。
- 前記長尺状搬送物は、少なくとも一方の面が塗布面であることを特徴とする請求項8〜11のいずれか1に記載の長尺状搬送物の加工装置。
- 前記長尺状搬送物は、少なくとも一方の面に凹凸形状部を有することを特徴とする請求項8〜11のいずれか1に記載の長尺状搬送物の加工装置。
- 前記加工ラインは、前記長尺状搬送物である透明支持体上に鹸化処理を施す鹸化工程部と、該鹸化した透明支持体上に樹脂層を形成する樹脂層形成工程部と、該樹脂層にラビング処理を施すラビング工程部と、該ラビング処理した樹脂層に円盤状液晶分子層を形成する液晶形成工程部の少なくとも一つを備え、光学補償シートを製造することを特徴とする請求項8〜13のいずれか1に記載の長尺状搬送物の加工装置。
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