JP2008082523A - 樹脂パイプ - Google Patents
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Abstract
【課題】樹脂パイプの接続端の内径をストレートにして流体の流れの乱れを抑制する際の実効性を高めつつ、ホース接続に際しての強度を確保する。
【解決手段】樹脂パイプ20は、パイプ端部の接続端21と環状突起23とパイプ経路部22を連続させ、接続端21の内壁側に補強層24を有する。補強層24は、硬質の樹脂を用いて接続端21の内壁側に積層一体化するよう形成され、接続端21のホース挿入時の補強機能を発揮する。そして、この補強層24は、ストレート状の内壁を備えることで、ホスト30と樹脂パイプ20との接続箇所において流体の流れを乱さないようにし、接続端21の端部側から環状突起23の内壁まで延在することで、接続端21に対してズレないようになっている。
【選択図】図2
【解決手段】樹脂パイプ20は、パイプ端部の接続端21と環状突起23とパイプ経路部22を連続させ、接続端21の内壁側に補強層24を有する。補強層24は、硬質の樹脂を用いて接続端21の内壁側に積層一体化するよう形成され、接続端21のホース挿入時の補強機能を発揮する。そして、この補強層24は、ストレート状の内壁を備えることで、ホスト30と樹脂パイプ20との接続箇所において流体の流れを乱さないようにし、接続端21の端部側から環状突起23の内壁まで延在することで、接続端21に対してズレないようになっている。
【選択図】図2
Description
本発明は、ホースに接続される樹脂パイプに関する。
この種の樹脂パイプの用途は多種多様であり、その適用箇所に応じて様々な機能が要求されている。例えば、車両に用いる場合には、振動吸収性や、配管作業性向上のための柔軟性、曲げ加工性等が求められることが多々ある。こうした場合には、軟質の樹脂材料を用いればよい。しかしながら、接続対象のホース、例えばゴムホースでは、接続時に拡径したゴムホースによる縮径の力が接続箇所の樹脂パイプに掛かるため、樹脂パイプの変形を来たし、シール性確保の信頼性が低下する。こうした事態を回避するため、種々の提案がなされている(例えば、特許文献1)。
この特許公報によれば、ホースの接続側において樹脂層を2層とし、その内側層をガラス繊維で補強した層とすることで、ホース接続時の樹脂パイプの変形抑制、延いてはシール性の確保がなされている。
ところで、上記の特許文献では、その実施例にも記載されているように、ウォータ系の配管であるために、パイプ・ホースの経路径が比較的大きいことから、樹脂パイプ先端側、即ちパイプの接続端側においてパイプ形状が縮径していても特段の支障はない。こうしたパイプ先端の縮径は流体の流れに乱れを起こすことがあり得るため、この乱れによるパイプの振動や流体の輸送量の不均一化等が危惧される。こうした流体の流れの乱れは、樹脂パイプの接続端側をその内径においてストレートにすれば、比較的容易に回避できる。
しかしながら、上記特許文献でも述べられているように、接続端における内側層とその外側の層との界面への流体の浸透が起きると、樹脂パイプの接続端側内径がストレートである場合には、内側層がその外側層からパイプ経路に沿ってズレてしまうようなことが起き得る。具体的には、樹脂パイプにおける流体の流通下流側の接続端は、樹脂パイプより内径が大きいホースとの接続を担っているので、この下流側の接続端において、内側層が流体の流れによりホース側にズレることが起き得る。こうなると、ホース側にズレた内側層により流体の流れの乱れが起き得ることになる。
本発明は、上記した問題を解決するものであり、樹脂パイプの接続端の内径をストレートにして流体の流れの乱れを抑制する際の実効性を高めつつ、ホース接続に際しての強度を確保することを目的とする。
かかる課題の少なくとも一部を解決するため、本発明の樹脂パイプでは、ホース内壁に接触する接続端の内壁部にホースへの挿入の際の補強機能を発揮する補強層を積層一体化させ、この補強層はその内壁がストレート状であることから、補強層と接続端との界面への流体浸透がない状態における流体の流れの乱れの抑制と、ホース接続に際しての強度を確保する。この場合の強度確保は、前記接続端を形成する第1樹脂材料より硬質の第2樹脂材料にて補強層を形成したことで達成した。そして、本発明の樹脂パイプは、次のようにして乱れの抑制の実効性を高めている。
本発明の樹脂パイプは、更に、パイプ経路を形成する経路部と前記接続端の連続箇所において外側に環状に突出した環状突起を備え、前記接続端と前記経路部と前記環状突起とを第1樹脂材料にて連続して形成し、前記補強層については、前記接続端の端部側から前記環状突起の内壁まで延在させた上で、前記第1樹脂材料より硬質の第2樹脂材料にて形成した。補強層が有するストレート状の内壁との関係を持って記載すると、補強層は、接続端の端部側から環状突起に到るまでストレート状の内壁を備え、環状突起とその内壁側で積層してストレート状内壁より拡径した拡径部をストレート状の内壁に続いて備えることになる。このため、環状突起の内壁まで延在している補強層の当該延在部分(拡径部)が環状突起に入り込んだ状態となることから、仮に補強層と接続端との界面への流体浸透が起きたとしても、流体の流れにより補強層がその外側の接続端に対してズレないようにできる。この結果、本発明の樹脂パイプによれば、ホースと樹脂パイプの接続箇所における流体の流れの乱れを高い実効性を持って抑制できる。
上記した本発明の樹脂パイプは、種々の態様を取ることができる。例えば、前記補強層を形成する前記第2樹脂材料は、樹脂の押し出し成形手法による成形の際に前記第1樹脂材料との密着性を発揮する同種材料とされている。こうすれば、押出成形の際に両樹脂の熱融着が起きるので、接続端と補強層との密着性・一体性が高まることから、その境界への流体の浸透の抑制に効果があり、補強層のズレ抑制の実効性がより高まる。
また、前記補強層を、前記環状突起を越えて前記経路部の内壁まで連続して延在するように前記第2樹脂材料にて形成することもできる。こうすれば、補強層の密着対象が接触端に加え経路部まで広がるので、補強層の密着面積の増大により密着性・一体性がより高まる。この場合、前記経路部が前記補強層の延在する範囲のパイプ経路の少なくとも一部が蛇腹状であれば、その蛇腹の各凹凸内壁に補強層が入り込むことから、補強層のズレ回避の実効性がより高まる。
加えて、前記補強層において、前記接続端の端部側から前記環状突起の内壁まで延在する第1範囲と前記経路部の内壁に延在する第2範囲とで肉厚を異なるものとし、前記第1範囲を前記第2範囲より厚くすることができる。こうすれば、肉厚の厚い第1範囲では強度を確保し、肉厚が薄い第2範囲では経路部の柔軟性を補強層が存在したとしても比較的損なわないようにできる。そして、前記第1範囲の前記補強層を前記接続端と同等の肉厚或いは接続端に勝る肉厚とすれば、ホース接続に際しての補強の実効性が高まり、好ましい。
以上説明した各態様の樹脂ホースにおいて、前記第1樹脂と前記第2樹脂とをナイロン系の樹脂とすることができ、こうすれば、ナイロン系樹脂のうち、その性状が軟質のナイロン11やナイロン12を第1樹脂とし、第2樹脂については、120℃の温度環境下において200MPa程度の曲げ弾性率を有する硬質のナイロン6やナイロン66とした。
なお、本発明では、補強層の内壁をストレート状としたが、流体の流れを乱さない程度に実質的にストレートであればよく、若干のテーパ状の内壁とすることもできる。
以上説明した本発明の構成・作用を一層明らかにするために、以下本発明の好適な実施例について説明する。
(1)配管構造体の概略構成
図1は本発明の一実施例にかかる樹脂パイプ20を用いた配管系統を示す説明図、図2は樹脂パイプ20とホース30との接続箇所の概略断面図である。図示するように、樹脂パイプ20は、ホース30と接続されて配管系を形成し、パイプ端部の接続端21をホース30に圧入した状態で、クリップ40により締結されホース30と接続される。
図1は本発明の一実施例にかかる樹脂パイプ20を用いた配管系統を示す説明図、図2は樹脂パイプ20とホース30との接続箇所の概略断面図である。図示するように、樹脂パイプ20は、ホース30と接続されて配管系を形成し、パイプ端部の接続端21をホース30に圧入した状態で、クリップ40により締結されホース30と接続される。
(2)樹脂パイプ20の構成
樹脂パイプ20は、大きく分けて3つに区分けされ、パイプ端部の接続端21と、パイプ経路部22と、環状突起23と、接続端21の内壁側の補強層24を有する。接続端21は、パイプ両端に存在し、ホース30に挿入(圧入)されるホース30との接続箇所であり、ホース内壁と接触する。接続端21は、挿入後のホース30に対して抜止として機能するいわゆるタケノコ状の抜止突起21aを適宜間隔で備える。本実施例では、この抜止突起21aを図において3つ示したが、ホース径、ホース材質、接続端21の挿入長さ等を考慮して多数設けるようにすることもできる。この場合、抜止突起21aは、クリップ40によりホース外径側から締め付けられるので、接続端21の外表面から1〜2mmという僅かな突出高さでホースの抜止効果を奏することができる。
樹脂パイプ20は、大きく分けて3つに区分けされ、パイプ端部の接続端21と、パイプ経路部22と、環状突起23と、接続端21の内壁側の補強層24を有する。接続端21は、パイプ両端に存在し、ホース30に挿入(圧入)されるホース30との接続箇所であり、ホース内壁と接触する。接続端21は、挿入後のホース30に対して抜止として機能するいわゆるタケノコ状の抜止突起21aを適宜間隔で備える。本実施例では、この抜止突起21aを図において3つ示したが、ホース径、ホース材質、接続端21の挿入長さ等を考慮して多数設けるようにすることもできる。この場合、抜止突起21aは、クリップ40によりホース外径側から締め付けられるので、接続端21の外表面から1〜2mmという僅かな突出高さでホースの抜止効果を奏することができる。
パイプ経路部22は、接続端21に連続してパイプ経路20aを形成する。本実施例の樹脂パイプ20では、配管時の作業性向上や配管後のパイプ振動抑制等のため屈曲性に富むよう、パイプ経路部22に筒状の一般部22Aと蛇腹部22Bを備えることで可撓性を発揮させている。
環状突起23は、パイプ経路部22と接続端21との連続箇所において外側に環状に突出し、接続端21をホース30に挿入した状態でホース30の端面に対向する。これにより、環状突起23は、ホース30への接続端21の挿入程度を規定するホース30のストッパとしても機能する。
補強層24は、接続端21の内壁側に積層一体化されると共に、ストレート状の内壁を備える。また、この補強層24は、接続端21の端部側から環状突起23の内壁まで延在すると共に、この環状突起23を越えてパイプ経路部22の内壁まで連続して延在する。つまり、補強層24は、接続端21の端部側から環状突起23に到るまでストレート状内壁のストレート内壁部24aを備え、環状突起23とその内壁側で積層してストレート内壁部24aより拡径した拡径部24bをストレート内壁部24aに連続させて備える。この場合、補強層24の肉厚は、接続端21の端部側から環状突起23の内壁まで延在する範囲(ストレート内壁部24aと拡径部24bの範囲)において、接続端21および環状突起23の肉厚と同じとされ、パイプ経路部22の内壁に延在する範囲では、パイプ経路部22の肉厚の約1/5以下とした。補強層24は、後述するようにホース30への接続端21の挿入の際の補強機能を発揮するものであることから、接続端21から環状突起23までの肉厚を厚くすることで、この補強機能の実効性を高め、パイプ経路部22の範囲においては、パイプ経路部22の柔軟性、可撓性を損なわないようにしている。
接続端21と環状突起23およびパイプ経路部22は、連続していることもあり、同一の樹脂を用いた押出成形手法にて形成される。本実施例では、接続端21をホース30に挿入(圧入)することから、その際に接続端21が若干の圧縮を起こし得るよう、軟質の樹脂(第1樹脂)であるナイロン11やナイロン12を用いた。補強層24については、接続端21の圧縮挿入に際してのパイプの補強を図るためと、接続端21や環状突起23およびパイプ経路部22との密着性、一体性を達成するため、上記した樹脂と同種樹脂(第2樹脂)であるナイロン6やナイロン66を用いた。このナイロン6やナイロン66は、120℃の温度環境下において200MPa程度の曲げ弾性率を有することから、補強層24は、接続端21に比して硬質となり、既述したような補強機能を発揮する。
樹脂パイプ20の形状は、その用途や輸送流体に応じて種々設定でき、上記の樹脂の押出成形手法であれば、外径をφ8〜40mmに、肉厚を1〜3mmに構成することができる。この肉厚を3mmとして接続端21や補強層24の厚みを説明すると、接続端21と環状突起23は0.5〜1.5mm、補強層24は1.5〜2.5mmとなる。パイプ経路部22は、2.5〜2.8mm、このパイプ経路部22の内側の補強層24は、0.2〜0.5mmとなる。こうした各部の厚みは、それぞれの部位を形成するための第1樹脂、第2樹脂の樹脂量、即ち後述の押出成形手法における樹脂供給量で定まる。
(3)樹脂パイプ20の製造工程
次に、樹脂パイプ20の製造方法について説明する。図3は樹脂パイプ20の製造に用いるパイプ製造装置50を説明する概略構成図、図4はパイプ押出機および一部の金型を示す断面図、図5は第1樹脂と第2樹脂の押出の様子をパイプ外形の成形状態と併せて示す説明図である。
次に、樹脂パイプ20の製造方法について説明する。図3は樹脂パイプ20の製造に用いるパイプ製造装置50を説明する概略構成図、図4はパイプ押出機および一部の金型を示す断面図、図5は第1樹脂と第2樹脂の押出の様子をパイプ外形の成形状態と併せて示す説明図である。
図3に示すように、パイプ製造装置50は、押出管体20Pを押し出すパイプ押出機60と、パイプ押出機60から押し出された押出管体20Pの外周部を賦形する成形用金型ユニット70と、成形用金型ユニットをループ状に搬送する搬送装置80と、により構成されている。
パイプ押出機60は、第1樹脂材料を押し出す第1シリンダ61と、第2樹脂材料を押し出す第2シリンダ62と、第1および第2シリンダ61,62から押し出される樹脂材料をそれぞれその供給量を調整しつつ供給する第1バルブ63および第2バルブ64と、第1および第2シリンダ61,62から押し出された樹脂材料を部分的な2層とした押出管体20Pとなるように繰り出す第1通路65aおよび第2通路65bを有するダイ65と、ダイ65内の送風通路65cを通じて押出管体20Pに送風する送風機67と、第1および第2バルブ63,64を制御する制御装置68と、を備えている。
前記成形用金型ユニット70は、複数の金型に分割されており、樹脂パイプ20の一端側の接続端21から環状突起23と一般部22Aの一部領域を賦形するための金型71_1stと、一般部22Aと蛇腹部22Bを賦形するための金型71_2ndと、樹脂パイプ20の他端側の接続端21から環状突起23と一般部22Aの一部領域を賦形するための金型71_endとを備え、金型71_2ndと金型71_endとの間に、パイプ経路部22の残余部分を賦形するための金型を有する。そして、これら各金型が押出管体20Pの搬送される搬送経路FLを通るようにそれぞれ配置されている。金型71_1st〜71_endは、搬送される押出管体20Pの中心軸に沿って分割された割型で構成されており、それらの割型がそれぞれループ状であり、その中心軸で型締めされるように配置されている。金型71_1st〜71_endの成形面には、賦形手段として図示しない吸引ポンプに接続される吸引通路が開口している。
次に、パイプ製造装置50による樹脂パイプ20の製造工程について説明する。いま、送風機67により通路65cを通じてブローした状態にて、パイプ押出機60から押出管体20Pを押し出すと、搬送装置80(図3)が金型71_1st〜71_endを搬送しつつ型締めすることにより、押出管体20Pを賦形して樹脂パイプ20が成形される。
すなわち、制御装置68は、第1バルブ63と第2バルブ64とを、それぞれのバルブからの樹脂供給量を図5に示すように調整しつつ、第1シリンダ61から第1樹脂材料を第1通路65aを通じて供給するとともに、第2シリンダ62から第2樹脂材料を第2通路65bを通じて供給する。つまり、接続端21から環状突起23と一般部22Aの一部領域を賦形するための金型71_1stがダイ65の押出側に搬送されるタイミングと、この金型以降の金型の搬送タイミング、接続端21および環状突起23の内壁側の補強層24を形成するタイミング、環状突起23に続くパイプ経路部22の形成のタイミング等を考慮して、制御装置68は、既述したように、接続端21と環状突起23の肉厚とその内側の補強層24の厚みに相当する樹脂量で第1樹脂、第2樹脂を供給する。また、パイプ経路部22とその裏面の薄肉の補強層24の厚みに相当する樹脂量で第1樹脂、第2樹脂を供給する。
これにより、押出管体20Pは、接続端21と環状突起23の形成範囲においては、補強層24が厚肉で形成され、パイプ経路部22の形成範囲では、補強層24が薄肉で形成される。ここで、樹脂パイプ20の各層の肉厚は、樹脂供給量と押出速度と引き取り速度、およびこれらの関係を変更することにより種々調整することができる。
これにより、押出管体20Pは、接続端21と環状突起23の形成範囲においては、補強層24が厚肉で形成され、パイプ経路部22の形成範囲では、補強層24が薄肉で形成される。ここで、樹脂パイプ20の各層の肉厚は、樹脂供給量と押出速度と引き取り速度、およびこれらの関係を変更することにより種々調整することができる。
そして、金型71_1st〜71_endがパイプ押出機60のダイ65に、整合されるように搬送されて、ダイ65から押し出される押出管体20Pがキャビティに納められて、型締めされる。このように金型71_1st〜71_endは、順次、ダイ65に近づくとともに、搬送経路FLと直交する方向へ移動して、押出管体20Pを挟んで型締めする。金型71_1st〜71_endが型締めされた状態にて、押出管体20P内にブローされるとともに吸引装置により金型成型面が吸引されることにより、押出管体20Pの外形が賦形される。これにより、補強層24を有する樹脂パイプ20が連続的に製造される。
以上説明したように、本実施例の樹脂パイプ20では、ホース30への挿入時における補強機能を硬質の樹脂から形成することで発揮する補強層24を、接続端21の内壁面のみならず、環状突起23の内壁面にまで延在させるようにした。しかも、この補強層24をストレート状の内壁を備えるものとした。よって、ホース30と接続端21との接続箇所においては、樹脂パイプ20の流路はストレート状であることから、当該接続箇所での流体の流れに乱れが起きないようにできると共に、補強層24により補強機能を発揮できる。その上、環状突起23の内壁まで延在している補強層24は、当該延在部分が環状突起23に入り込んだ状態とされているので、この補強層24は、仮に補強層24と接続端21との界面への流体浸透が起きたとしても、流体の流れにより補強層24がその外側の接続端21に対してズレるようなことがない。この結果、本実施例の樹脂パイプ20によれば、補強層24のズレ回避を通して、ホース30と樹脂パイプ20の接続箇所における流体の流れの乱れを高い実効性を持って抑制できる。
また、本実施例では、補強層24を、接続端21と環状突起23の形成材料であるナイロン11やナイロン12と同種材料のナイロン6やナイロン66を用いて形成した。よって、押出成形の際の両樹脂の熱融着により、接続端21と補強層24との密着性・一体性を高まることができるので、その境界への流体の浸透の抑制に効果があり、補強層のズレ抑制の実効性がより高まる。
また、補強層24を、環状突起23を越えてパイプ経路部22の内壁まで連続して延在するように形成したので、補強層は接続端21に加えパイプ経路部22にまで密着・一体化するので、補強層24の密着面積の増大により、より一層の密着性・一体性を実現できる。しかも、本実施例では、パイプ経路部22は、蛇腹部22Bを備え、この蛇腹部22Bのそれぞれの凹凸の内壁にまで補強層24は入り込むことから、補強層24のズレ回避の実効性がより高まる。そして、本実施例では、パイプ経路部22の範囲における補強層24の肉厚を薄くしたので、パイプ経路部22が呈する柔軟性や可撓性を損なうことがなく、好ましい。
加えて、接続端21の形成箇所においては、補強層24をこの接続端21の肉厚以上の肉厚としたので、ホース接続に際しての補強の実効性が高まり、好ましい。
なお、この発明は前記実施例に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能である。例えば、パイプ経路部22をストレート管とすることもできる。
20…樹脂パイプ
20P…押出管体
20a…パイプ経路
21…接続端
21a…抜止突起
22…パイプ経路部
22A…一般部
22B…蛇腹部
23…環状突起
24…補強層
24a…ストレート内壁部
24b…拡径部
30…ホース
40…クリップ
50…パイプ製造装置
60…パイプ押出機
61…第1シリンダ
62…第2シリンダ
63…第1バルブ
64…第2バルブ
65…ダイ
65a…第1通路
65b…第2通路
65c…送風通路
67…送風機
68…制御装置
70…成形用金型ユニット
71_1st〜71_end…金型
80…搬送装置
20P…押出管体
20a…パイプ経路
21…接続端
21a…抜止突起
22…パイプ経路部
22A…一般部
22B…蛇腹部
23…環状突起
24…補強層
24a…ストレート内壁部
24b…拡径部
30…ホース
40…クリップ
50…パイプ製造装置
60…パイプ押出機
61…第1シリンダ
62…第2シリンダ
63…第1バルブ
64…第2バルブ
65…ダイ
65a…第1通路
65b…第2通路
65c…送風通路
67…送風機
68…制御装置
70…成形用金型ユニット
71_1st〜71_end…金型
80…搬送装置
Claims (7)
- ホースに接続される樹脂パイプであって、
前記ホースに挿入されるホースとの接続箇所であり、ホース内壁と接触する接続端と、
該接続端に連続し、パイプ経路を形成する経路部と、
該経路部と前記接続端の連続箇所において外側に環状に突出し、前記接続端を前記ホースに挿入した状態で前記ホースの端面に対向する環状突起と、
前記接続端の内壁側に積層一体化されると共に内壁がストレート状とされ、前記ホースへの前記接続端の挿入の際の補強機能を発揮する補強層とを有し、
前記接続端と前記経路部と前記環状突起とは、第1樹脂材料にて連続して形成され、
前記補強層は、前記接続端の端部側から前記環状突起の内壁まで延在し、前記第1樹脂材料より硬質の第2樹脂材料にて形成されている
樹脂パイプ。 - 請求項1に記載の樹脂パイプであって、
前記補強層を形成する前記第2樹脂材料は、樹脂の押し出し成形手法による成形の際に前記第1樹脂材料との密着性を発揮する同種材料とされている
樹脂パイプ。 - 請求項1または請求項2に記載の樹脂パイプであって、
前記補強層は、前記環状突起を越えて前記経路部の内壁まで連続して延在するよう前記第2樹脂材料にて形成されている
樹脂パイプ。 - 請求項3に記載の樹脂パイプであって、
前記経路部は、前記補強層が延在する範囲のパイプ経路の少なくとも一部が蛇腹状とされている
樹脂パイプ。 - 請求項1ないし請求項4いずれかに記載の樹脂パイプであって、
前記補強層は、前記接続端の端部側から前記環状突起の内壁まで延在する第1範囲と前記経路部の内壁に延在する第2範囲とで肉厚を異なるものとし、前記第1範囲を前記第2範囲より厚くした
樹脂パイプ。 - 請求項5に記載の樹脂パイプであって、
前記第1範囲の前記補強層は、前記接続端と同等の肉厚或いは前記接続端に勝る肉厚とされている
樹脂パイプ。 - 請求項1ないし請求項6いずれかに記載の樹脂パイプであって、
前記第1樹脂と前記第2樹脂は、ナイロン系の樹脂である
樹脂パイプ。
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JP2015140820A (ja) * | 2014-01-27 | 2015-08-03 | 富士重工業株式会社 | 接続管構造 |
JP2017015114A (ja) * | 2015-06-29 | 2017-01-19 | 豊田合成株式会社 | 管体接続構造 |
KR20190094751A (ko) * | 2018-02-05 | 2019-08-14 | 엠에이치기술개발 주식회사 | 열교환 장치의 배관 연결방법 및 구조 |
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2006
- 2006-09-29 JP JP2006266657A patent/JP2008082523A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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