JP2008081616A - 二軸延伸ポリアミドフィルム及びその製造方法 - Google Patents

二軸延伸ポリアミドフィルム及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】二軸延伸ポリアミドフィルムの優れた性質を損なう事なく、高湿度下での寸法安定性に優れ、かつ熱収縮率が小さく、幅方向での物性が均一な二軸延伸ポリアミドフィルム及びその製造法を提供する。
【解決手段】フィルムの横方向に沿った任意の位置で、フィルムの吸湿不可逆伸び率が0.5%以下である。フィルムを100℃で5分間熱水処理した時の、フィルムの幅方向を0°として、フィルム面内の全方向についての、フィルムの最大熱水収縮率(%)と最小熱水収縮率(%)に関し、最大熱水収縮率が3.7%以下であり、最大熱水収縮率と最小熱水収縮率との差が2.5%以下である。
【選択図】なし

Description

本発明は、例えばポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィン樹脂シートにラミネートすることで、食品用包装材料として好適に利用できる、二軸延伸ポリアミドフィルム及びその製造方法に関する。
二軸延伸ポリアミドフィルムは、良好な機械的特性、光学的特性、寸法安定性、ガスバリア性、印刷特性等を有することから、食品その他の包装材料用フィルムとして様々の分野で使用されている。
袋包装材料に供される二軸延伸ポリアミドフィルムは、通常その表面に印刷を施してから、ポリエチレンやポリプロピレンのシートとラミネートされ、ポリアミドフィルムを外側にして折り目がフィルムの製造時の縦方向(一般に進行方向、機械方向等とも称されるが、以下、「MD方向」と略称する)に平行になるように折りたたまれ、三辺が熱融着されて切り出される。これにより、一辺が開封状態の三方シール袋とされる。そしてこの袋に食品などの内容物を充填して密封し、通常は沸騰水中で加熱殺菌処理すなわちレトルト処理を施してから、市場に供される。
しかし、一般にポリアミドフィルムは、湿度の高い環境下では吸湿して伸び、皺が生じるため、ラミネート加工後に一時保管し、その後に製袋に供すると、その印刷図柄が歪むという問題がある。また、レトルト食品の包装袋として使用した場合には、レトルト処理時にフィルムが収縮して製品が変形するという問題がある。
上記のような吸湿伸びによる歪みを制御する方法として、例えば特許文献1には、無定形の未延神ポリアミドフィルムを逐次二軸延伸する際に、2段分割してMD方向に延伸した後、横方向(一般に幅方向等とも称されるが、以下、「TD方向」と略称する)に延伸し、かつその延伸温度を制御することにより、延伸応力を低下させ、吸湿による図柄歪を低減する方法が提案されている。しかし、この方法では、延伸後に熱処理する際のリラックス率が高いので、吸湿不可逆伸びが大きくなるという問題がある。
特許文献2には、吸湿伸びによる歪みを制御する方法として、未延神ポリアミドフィルムをMD方向及びTD方向に延伸した後に、TD方向にリラックスと熱固定を行うとともに、MD方向にリラックスと熱固定とを行い、続いて水蒸気雰囲気下で熱固定を行う方法が提案されている。しかし、この方法は工程が複雑で、安定した品質のポリアミドフィルムが得られないという問題がある。
特許文献3には、吸湿不可逆伸び率を0.5%以下とした二軸延伸ポリアミドフィルムが記載されている。しかし、このフィルムではTD方向に安定した物性を示すことについて完成されたものであるとは言い難く、包装袋などに使用した場合の形態安定性をさらに向上させることについて改善の余地がある。
また、上記の加熱殺菌処理の用途に用いられる二軸延伸ポリアミドフィルムは、たとえばMD方向とTD方向の逐次二軸延伸法によって製造されているが、フィルムTD方向に物性のバラツキが生じやすいという欠点がある。
その理由の一つとして、いわゆるボーイング現象が挙げられる。ボーイング現象は、TD方向への延伸の為のテンター処理工程、およびその後の熱固定工程において、フィルムの両端部はクリップに把持されて拘束されているのに対し、フィルムの中央部は把持手段の影響力が小さく拘束力が弱くなっているため、MD方向の収縮応力の影響により、クリップで把持されている両端部に対してMD方向についてのフィルム中央部分の進行が遅れる現象である。このため、フィルムを沸騰水で処理した後のフィルムの収縮率である熱水収縮率の最も高い方向をTD方向に対する角度で示した主収縮角度が、中央部に比べて端部では大きくなるなど、TD方向に物性差が生じる。
また、TD方向への延伸時には、TD方向に沿った中央部が先に延伸されて、その後に端部から中央部に引き込まれるように延伸が進行する。つまり、中央部と端部の延伸性が異なり、延伸時に発生する応力や、これによる残留歪み等が異なる。このため、例えば熱水収縮率の最大値が中央部に比べて端部では大きくなるなどの物性差が生じる。
すなわち、従来法によって得られる袋包装用の二軸延伸ポリアミドフィルムは、TD方向に物性差が生じ、特にフィルムにおけるTD方向の端部を使用して製造した袋では、加熱処理後に袋の隅で反り返りが起って、袋の四辺がS字状にカールする現象が発生し、商品の形状を著しく悪化させるという問題がある。
TD方向に沿った物性の不均一性に対処するための方法として、例えば特許文献4、特許文献5、特許文献6などには、MD方向に沿った延伸を特定の温度範囲で二段に分割する方法、すなわち上述の逐次二軸延伸法が開示されている。この方法では、MD方向の応力を低減してポリアミド分子のMD方向への配向を低減し、TD方向への配向度を高めることにより、TD方向の物性差および熱水収縮率の斜め差(TD方向を0°とした場合の45°方向と135°方向の熱水収縮率の差の絶対値)を低減している。しかし、これらの方法は、TD方向への延伸により発生する応力を低減するものではなく、ボーイング現象および斜め差は低減されたとしても、熱収縮率は低減されず、TD方向の物性差の低減は十分であるとはいえない。
特許文献7には、TD方向に沿って特性を安定させることによりボーイング現象および熱収縮を低減させた二軸延伸ナイロン6フィルムが記載されている。しかし、特許文献7に記載のものでは、ナイロン6フィルムの吸湿伸びについては、対処がなされていない。
特許文献8、特許文献9などには、TD方向の延伸工程と熱処理工程との間に冷却工程を設けて、ボーイング現象を低減する方法が開示されている。しかし、これらの方法では、熱処理工程における熱処理効果が緩和されて、熱収縮率が大きくなるため、たとえボーイングを低減したとしても、TD方向の物性差は低減されるものではない。
以上の問題点があるため、食品などの内容物を充填して密封し、レトルト処理を施すような袋の基材フィルムとして使用するのに好適な、高湿度下での保存安定性、低熱収縮率、TD方向の均一な物性のいずれもを同時に満足する二軸延伸ポリアミドフィルムが望まれている。
特開平8−197619号公報 特開平4−173229号公報 特開2001−1398号公報 特開平8−267569号公報 特開平8−197620号公報 特開平8−174663号公報 特開2001−239578号公報 特開平3−193328号公報 特開平3−216326号公報
本発明は、上記のような問題点を解消するものであり、本来の優れた性質を損なう事なく、高湿度下での寸法安定性に優れ、かつ熱収縮率が小さく、幅方向での物性が均一な二軸延伸ポリアミドフィルム及びその製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の二軸延伸ポリアミドフィルムは、TD方向に沿った任意の位置で、下記式(1)(2)(3)を満足することを特徴とする。
IE(%)≦0.5% ・・・・(1)
BSmax ≦3.7% ・・・・(2)
BSmax−BSmin≦2.5% ・・・・(3)
式中、IEはフィルムの吸湿不可逆伸び率であり、下記式(4)で求められる。
IE(%)=〔(l−l)/l〕×100 ・・・・(4)
ここでl、lは、フィルムを20℃40%RHで4時間以上放置した後に、20℃65%RHで4時間以上放置し、さらに再度20℃40%RHで4時間以上放置したときの、最初の40%RHで放置した後のTD方向の2点間の長さがlであり、再度40%RHで放置した後の前記2点間の長さがlである。
BSmaxとBSminは、フィルムを100℃で5分間熱水処理した時の、フィルムのTD方向を0°として、フィルム面内の全方向についての、フィルムの最大熱水収縮率と最小熱水収縮率を百分率表示した値である。
本発明の二軸延伸ポリアミドフィルムは、二軸延伸ナイロン6フィルムであることが好適である。
本発明の二軸延伸ポリアミドフィルムの製造方法は、実質的に未配向のポリアミドフィルムをMD方向に延伸した後にTD方向に延伸し、このTD方向の延伸を施す際に、横延伸倍率が少なくとも2倍に至るまでは、フィルム温度T1を、
Tg≦T1≦Tcc+30℃
の範囲とし、次いで、横延伸倍率が少なくとも2倍に至った後、横延伸倍率が最大になる最大延伸倍率点までの間では、フィルム温度T2を、
Tc−35℃≦T2<Tm
の範囲とし、得られた二軸延伸フィルムを、定幅で熱処理した直後に、Tm−30℃〜Tmの温度範囲で横方向に1〜4%リラックスすることを特徴とする。
ここで、Tgはフィルムを形成するポリアミド樹脂のガラス転移温度、Tccはポリアミドフィルムの昇温結晶化温度、Tcはポリアミドフィルムの降温結晶化温度、Tmはポリアミドフィルムの融点である。
本発明によれば、高湿度下での寸法安定性が改善され、かつTD方向で物性が均一であり、しかも熱収縮率が低減された、二軸延伸ポリアミドフィルムを得ることができる。この二軸延伸ポリアミドフィルムは、図柄を印刷した後に一時保管しても、吸湿による有害な伸びが発生することがなく、よってその後の製袋の用途に良好に供することができる。そのため、この二軸延伸ポリアミドフィルムは、レトルト食品用の包装材料として特に好適に使用できる。また、この二軸延伸ポリアミドフィルムは、上記のように幅方向で物性が均一であるため、包装材料の用途に特に好適に使用できる。
本発明の二軸延伸ポリアミドフィルムは、TD方向に沿った任意の位置で、下記式を満足する必要がある。
IE(%)≦0.5% ・・・・(1)
BSmax ≦3.7% ・・・・(2)
BSmax−BSmin≦2.5% ・・・・(3)
まず、フィルムの吸湿不可逆伸びについて説明する。吸湿伸びには、不可逆伸びと可逆伸びの2種類がある。すなわち、不可逆伸びとは、フィルムの吸湿率を一度上げたときに起る伸びであるが、その後吸湿率を低減させてもフィルム長が殆ど変化しないという伸びである。一方、可逆伸びとは、フィルムの吸湿率を上げたときに起る伸びであるが、その後吸湿率を低減するとフィルムが短くなり、また吸湿率を再度増加させるとフィルムが再度長くなるという伸びである。高湿度下での保存安定性を高めるためには、少なくとも吸湿不可逆伸びの低減が必要である。好ましくは吸湿不可逆伸びと吸湿可逆伸びの両方を低減すべきである。
このために、本発明の二軸延伸ポリアミドフィルムにおいては、フィルムを放置する環境を20℃40%RHから20℃65%RHに変化させ、次に再び20℃40%RHへと変化させたときの、最初の40%RHで放置した後の幅方向のフィルム長がlであり、再度40%RHで放置した後の幅方向のフィルム長がlであるとして、下記式(4)で示される吸湿不可逆伸び率IEが0.5%以下であることが必要である(式(1))。
IE(%)=〔(l−l)/l〕×100 ・・・・(4)
なお、最初に20℃40%RHの環境で放置する時間は4時間以上、次に20℃65%RHの環境で放置する時間は4時間以上、さらに再び20℃40%RHの環境で放置する時間は4時間以上とする。
IEが0.5%より大きい場合は、湿度の高い環境下でフィルムが吸湿して伸び、しわが生じるため、ラミネート加工後の印刷図柄が歪むなどの問題が生る。
吸湿不可逆伸びはフィルムを圧縮した際の歪みにともなう残留応力の解放が原因であり、一方、熱水収縮はフィルムを伸長した際の歪みにともなう残留応力の解放が原因である。そして、一般に、吸湿不可逆伸びを小さくすると熱水収縮率が大きくなり、熱水収縮率を小さくすると吸湿不可逆伸びが大きくなるという相反する性質をもつが、これらの両物性を同時に小さくすることが必要である。
フィルムの熱水収縮について詳細に説明する。熱水収縮は、フィルムの残留応力が緩和することにより生じる。フィルム製造時、主に延伸工程において、フィルムのMD方向およびTD方向に応力が作用し、主に熱固定工程においてその一部が緩和されるものの、一部の応力はフィルムに残留し、そのまま冷却固定される。この応力がフィルムの残留応力である。このフィルムを熱水で処理すると、温度がガラス転移温度(Tg)以上となるうえに水分子が吸着することにより、分子の運動性は高くなる。このため残留していた応力を緩和する方向に分子が移動し、これにともないフィルム長が収縮方向に変化する。そのときの収縮率が熱水収縮率である。
フィルムの熱水収縮率は、その製造条件によって異なり、また同一フィルムにおいても位置および方向によって異なる。MD方向−TD方向逐次二軸延伸法により製造したフィルムにおいては、フィルム中央部ではTD方向の収縮率が最も大きく、MD方向の収縮率が最も小さいので、TD方向の角度を0°とすると、主収縮角度は0°である。角度と収縮率との関係はcos2θのカーブによくフィットする。
BSmax(%)について、具体的には、フィルムのTD方向の各位置においてTD方向を0°として22.5°おきに8方向の収縮率を測定し、この収縮率と角度との関係をcos2θのカーブに近似させ、収縮率の最大値をBSmax(フィルム面内の全方向についての最大熱水収縮率)とすることができる。このBSmaxは、3.7%以下とする必要がある(式(2))。3.7%より大きい場合には、フィルムの寸法安定性が悪く、例えば製袋の際やフィルムをレトルト処理する際にフィルムの収縮が大きくなり、製品が変形しやすくなる。
本発明の二軸延伸ポリアミドフィルムは、上述に加えて、フィルムのTD方向のすべての位置で、下記式(3)を満足することが必要である。
BSmax−BSmin≦2.5% ・・・・(3)
ここで、BSmin(%)は、フィルム面内の全方向についての最小熱水収縮率である。BSminの具体的な求め方は、上述のBSmaxの場合と同様に、フィルムの幅方向の各位置においてTD方向を0°として22.5°おきに8方向の収縮率を測定し、この収縮率と角度との関係をcos2θのカーブに近似させ、そのときの収縮率の最小値をBSminとすることができる。
BSmax−BSminは、各位置における各方向についての収縮率の異方性を示すものである。この差が2.5%より大きい場合は、異方性が大きく、例えば袋の形状を悪化させる要因となる。
本発明において使用されるポリアミドとしては、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン46、ナイロン69、ナイロン610、ナイロン612、ナイロン11、ナイロン12、ポリメタキシリレンアジパミド(ナイロンMXD6)の単独重合体もしくはこれらの共重合体又はこれらの混合体が挙げられる。中でもナイロン6、ナイロン66の単独重合体が好ましく、ナイロン6の単独重合体が生産性や性能の面で特に好ましい。
上記のポリアミドの相対粘度は、特に制限されるものではないが、溶媒として96%硫酸を用い、温度25℃、濃度1g/デシリットルの条件で測定した相対粘度が1.5〜5.0の範囲のものが好ましい。この相対粘度が1.5未満のものは、フィルムの力学的特性が著しく低下しやすくなる。また、5.0を超えるものは、フィルムの製膜性に支障をきたしやすくなる。
フィルムの厚みは、特に限定されないが、包装用途に使用する場合には、10μm〜25μmの範囲であることが好ましい。
本発明の二軸延伸ポリアミドフィルムには、本発明の特性を損なわない範囲において、顔料、熱安定剤、酸化防止剤、耐候剤、難燃剤、可塑剤、離形剤、強化剤等が配合されていてもよい。例えば、熱安定剤や酸化防止剤としては、ヒンダードフェノール類、燐化合物、ヒンダードアミン類、硫黄化合物、銅化合物、アルカリ金属ハロゲン化物等が挙げられる。
本発明の二軸延伸ポリアミドフィルムには、フィルムのスリップ性を向上させるためなどのために各種無機系滑剤や有機系滑剤が配合されていてもよい。これらの滑剤としては、クレー、タルク、炭酸カルシウム、炭酸亜鉛、ワラストナイト、シリカ、アルミナ、酸化マグネシウム、珪酸カルシウム、アルミン酸ナトリウム、アルミン酸カルシウム、アルミノ珪酸マグネシウム、ガラスバルーン、カーボンブラック、酸化亜鉛、三酸化アンチモン、ゼオライト、ハイドロタルサイド、層状ケイ酸塩、エチレンビスステアリン酸アミド等が挙げられる。
次に、上記した本発明の二軸延伸ポリアミドフィルムを製造する方法については限定しないが、生産性を考慮すると下記の方法が有効である。すなわち、まず初めに、ポリアミド樹脂を押し出し機で加熱溶融してTダイよりフィルム状に押し出し、エア−ナイフキャスト法、静電印加キャスト法などの公知のキャスティング方法により回転する冷却ドラム上で冷却固化して未延伸フィルムを製膜し、この未延伸フィルムに延伸処理を施すことで得られる。未延伸フィルムが配向していると、後工程で延伸性が低下することがあるため、この未延伸フィルムは実質的に無定形、無配向の状態にあることが好ましい。
この未配向のポリアミドフィルムにフィルム延伸のための予熱を行い、周速の異なる加熱ローラー群からなるローラー式縦延伸機を用いて縦延伸処理を行う。縦延伸機の加熱ローラー群の設定温度は、Tccをポリアミドフィルムの昇温結晶化温度であるとして、未延伸フィルムのTg以上、かつ、Tcc+30℃以下、好ましくはTcc+15℃以下の範囲で、適宜選択することができる。延伸温度がTcc+30℃を超える場合は、結晶化が進行しすぎて、横延伸時にさらに結晶化が促進されてフィルム切断が発生しやすくなる。また、延伸できた場合でも、その状態が不均一であったり、ヘイズが高くなったりするなどの問題が生じる。前記加熱延伸ロールとその後のフィルム冷却のための冷却ロールとの間でのMD方向の延伸倍率が2.0〜4.0倍となるように、縦延伸処理を行うことが好ましい。
次いで、テンター式横延伸機にて、フィルム延伸のための予熱を行った後、横延伸処理を行う。このとき、TD方向の延伸倍率は、3.0〜5.0倍の範囲、かつMD×TDの総延伸倍率で6.0〜12倍の範囲内で適宣選択することができる。MD方向又はTD方向の延伸倍率が上記範囲の倍率より小さい場合や、総延伸倍率が6.0倍未満の場合には、得られる延伸フィルムの力学的特性が著しく劣るものとなる。一方、MD方向又はTD方向の延伸倍率が上記範囲の倍率より大きい場合や、総延伸倍率が12倍より大きい場合には、延伸時にフィルムの切断が発生しやすくなる。
式(2)および式(3)を満足させるためには、フィルムの横延伸倍率が少なくとも2倍に至るまでは、フィルム温度T1を
Tg≦T1≦Tcc+30℃
の範囲とし、次いで、横延伸倍率が少なくとも2倍を超え、横延伸倍率が最大になる最大延伸倍率点までの間は、フィルム温度T2を
Tc−35℃≦T2<Tm
の範囲とする必要がある。ここで、Tcはポリアミドフィルムの降温結晶化温度、Tmはポリアミドフィルムの融点である。
具体的には、次のようにしてフィルム温度を設定する。すなわち、テンター式横延伸機では、フィルムの両端をつかんだテンターが、所定の経路に沿ってMD方向に走行しながらTD方向に変位することで横延伸を行うが、テンター式横延伸機をMD方向に沿って複数のゾーンに区画し、テンターのTD方向の変位が少なくとも2倍の横延伸倍率に対応した変位となる位置でゾーンの仕切りを設けて、その仕切りに至るまでのゾーンと、その仕切りを超えてからのゾーンとで、それらのゾーンの雰囲気温度を個別に設定することで、フィルム温度T1、T2を上述の範囲とすることができる。
フィルムの横延伸倍率が2倍に至るまでのフィルム温度T1がTgより低いと、初期の延伸応力(降伏点応力)が高くなり、フィルムにネックやボイドが発生して初期切断が発生しやすくなる。
ボーイング現象を抑制し、TD方向の収縮率のバラツキを抑制するためには、横延伸倍率が2倍に至るまではT1をTcc+30℃以下、好ましくは、Tcc+15℃以下に抑え、かつ、上述の仕切りにより区画されたゾーンの雰囲気温度の変更にもとづき、横延伸倍率が少なくとも2倍、好ましくは2.5倍、さらに好ましくは3倍を超えたら、一気にフィルム温度を上昇させて、T2をTc−35℃以上、好ましくはTc−25℃以上、さらに好ましくはTc℃以上に上昇させることが必要である。このように横延伸倍率が少なくとも2倍に至るまでの温度T1をポリアミド樹脂のTgからTcc+30℃までの間に制御して、塑性変形を優先的に進行させて弾性変形の割合を小さくすることで、延伸応力を低減し、また横延伸倍率が少なくとも2倍を超えた後の弾性変形部におけるボイドの変形を抑えることができる。この温度範囲を外れると、ボーイング現象を抑制することが難しくなる。
一方、温度T2は、Tc−35℃以上であることが必要であるが、Tc−55℃以上かつTc−35℃未満の範囲内のときは、結晶化速度が非常に速くなるために、フィルム延伸時に結晶化が促進されて延伸切断が発生しやすくなる。延伸できた場合でも、フィルムのヘイズが高くなる。なお、T2がTc−55℃未満の場合は、均一な延伸が可能であるが、フィルムの剛性が比較的高いために延伸応力が高く、その結果、ボーイング現象が顕著になり、熱収縮率も高くなってしまう。温度T2がTm以上であると、フィルムが溶融するため、フィルムの形態を保つことができない。
次に、上述のようにして逐次二軸延伸されたポリアミドフィルムの寸法安定性の改善のために、定幅で熱処理を行う。延伸直後に急激に温度を上げすぎると、ボーイング現象等の異方性が生じるため、フィルムの製造設備における上述の複数に分かれた各ゾーンの温度を徐々に上げることで、熱処理を行う。特に本発明においては、熱処理を、Tm−80℃〜Tm−10℃未満の範囲で順次に温度を上げて行うことが好ましい。延伸直後に急激に温度を上げすぎると、ボーイングが大きくなり異方性が増加する。熱処理時の最高到達温度がTm−80℃未満では十分な寸法安定性が得られず、Tm−10℃を超えると機械的強度、特に耐衝撃性が低下する。
本発明においては、引き続いて、熱処理を行った直後のゾーンでTm−30℃以上かつTm℃以下の温度範囲で幅方向に1〜4%のリラックスを行う(元の方向へ幅を縮める)ことが必須要件である。リラックス時の温度がTm−30℃より低い場合には、リラックスに伴う残留応力が大きく、吸湿不可逆伸び率(IE)が0.5%より高くなる。一方、リラックス時の温度がTm℃より高い場合には、ボーイング現象等の異方性が生じる。また、リラックス率が4%より高い場合には、リラックスに伴う残留応力が大きくなって、同様に吸湿不可逆伸び率IEが0.5%より高くなる。一方、リラックス率が1%未満の場合には、TD方向の延伸時に発生した応力の緩和が十分でなくなるため、最大熱水収縮率BSmaxが3.7%より高くなって、式(2)の条件から外れる。
そして、TD方向のリラックス処理を施した後に、100℃程度で冷却し、目的とする厚みの二軸延伸ポリアミドフィルムを得る。
得られた二軸延伸フィルムには、必要に応じて、コロナ放電処理、メッキ処理、清浄処理、染色処理、金属蒸着、各種のコーティング等の物理化学的処理を施してもよい。また得られたフィルムを他の材料と積層してもよい。
次に、本発明を実施例によりさらに具体的に説明する。なお、以下の実施例及び比較例で用いた測定法は次の通りである。
(a)不可逆伸び率(IE)
ロール状に巻取られた二軸延伸ポリアミドフィルムを、20℃40%RHの部屋でその表層部を除去して、ロールの内部より全幅の試料をサンプリングし、16時間調湿した後、フィルムのTD方向に対して10cm間隔毎に、幅方向に長さ10cm(l)の評線を入れた。その後、この試料を20℃65%RHの部屋で16時間調湿した後、再度20℃40%RHの部屋で16時間調湿し、その後に、TD方向に沿った各位置での評線の長さlを測定した。不可逆伸び率IEは、次式より求めた。
IE(%)=〔(l−l)/l〕×100 ・・・・(4)
(b)熱水収縮率(BS)
ロール状に巻取られた二軸延伸ポリアミドフィルムを、20℃65%RHの雰囲気下で、その表層部を除去して、ロールの内部より全幅の試料をサンプリングし、3時間試料を調湿した。次に、フィルムの幅方向に対して200mm間隔毎の各位置において、TD方向を0°として22.5°おきに8方向についてサンプリングを行った。サンプル形状は10mm幅、150mm長とし、その長さ方向に沿って約100mmの間隔をおいて一対の評点をつけた。これらの評点間の距離を測定し、L(mm)とした。そのサンプルを100℃の沸騰水で5分間処理し、再度20℃65%RHの雰囲気下で3時間以上調湿した後、評点間距離L(mm)を測定した。そして、沸騰水での処理による収縮量であるL−Lと元の長さであるLとの比に100を乗じたものを熱水収縮率(BS)(%)とした。また、各位置において、各方向のBSをcos2θのカーブにフィットさせて、BSの最大値(BSmax)および最小値(BSmin)を求めた。
(c)相対粘度
ポリアミド樹脂のペレットを、濃度が1g/dlになるように96%硫酸に溶解し、温度25℃の条件で測定した。
(d)ガラス転移温度Tg、昇温結晶化温度Tcc、降温結晶化温度Tc、融点Tm
ポリアミドフィルムのTD方向の中央部付近から2cm角の範囲で試料のサンプリングを行い、20℃65%RHで24時間調湿し、20℃65%RHの恒温恒湿室でそのフィルム試料6〜8mgをアルミニウム製のDSCサンプルパンに入れ、Perkin Elmer社製DSC−7を使用し、窒素中において280℃で5分間溶融保持し、−55℃に急冷固化した後、昇温速度20℃/分で280℃まで昇温した。この時観測されるガラス転移温度をTg、昇温結晶化のピーク温度を昇温結晶化温度Tccとし、融解吸熱ピークを融点Tmとした。
その後280℃で5分間溶融保持した後、降温速度20℃/分で降温した。この際に観測される降温結晶化発熱ピーク温度を降温結晶化温度Tcとした。
(e)製膜状況
同一条件で2時間フィルムを製造した時の破断回数で評価した。
(f)S字カールの判定
二軸延伸ポリアミドフィルムとシーラントフィルム(無延伸ポリプロピレンフィルム;東セロ社製 RX−21 厚み30μm)を接着剤として、ウレタン系接着剤(武田薬品工業社製 タケラック A−525/A−52 二液型)を用いてドライラミネート(接着剤塗布量3g/m2)によりラミネートフィルムを作製した。得られたラミネートフィルムを、そのMD方向に沿った折り目となるよう2つに折りたたみつつ、テストシーラーを用いて両端部を20mmずつ180℃で連続的に熱シールし、またそれと直角方向に150mm間隔で幅10mmを断続的に熱シールし、幅約200mmの半製品袋を得た。この半製品袋を、MD方向に両縁部をシール部分が10mmになるように裁断した後、これと垂直方向にシール部の境界で切断し、3方シール袋を作成した。この袋10枚を沸騰水中で5分間加熱処理した後、20℃65%RHの雰囲気下で一昼夜風乾した。さらにこの袋10枚を重ね、上から袋全面に1kgの荷重をかけ、一昼夜保存した後に、荷重を取り去って、袋の反り返り(S字カール)の度合を目視により下記の基準で評価した。
◎: 全く反り返りが認められない。
○: わずかに反り返りが認められる。
×: 明らかに反り返りが見られる。
××: 反り返りが著しい。
実施例1
相対粘度が3.0のナイロン6を乾燥させ、このナイロン6を押出機に投入し、260℃に加熱したシリンダー内で溶融し、Tダイよりシート状に溶融押出しし、エアーナイフキャスト法により表面温度10℃の回転ドラムに密着させて急冷することで、厚さ150μmの未延伸シートを得た。次に、この未延伸シートを周速の異なる加熱ローラー群からなるMD延伸機により、温度53〜62℃、延伸倍率2.7倍でMD延伸した。次に、このMD延伸フィルムをテンターに導入し、60℃で予熱を施した。この時点でのフィルムのTgは44℃、Tccは70℃、Tcは181℃、Tmは221℃であった。その後、このフィルムを横延伸倍率が2倍に至るまではフィルム温度T1が80℃となるように調節し、延伸倍率が2倍を越えたところで昇温し、延伸倍率が3.8倍になるまで延伸した。そして、この間、最大延伸倍率点におけるフィルム温度T2が180℃となるよう調節して、逐次延伸処理をおこなった。
この後、テンター内で徐々に温度を上げて最高到達温度210℃で熱処理し、さらに210℃でTD方向に2%のリラックスを施した。その後、100℃で冷却し、厚さ15μmの二軸延伸ナイロン6フィルムを得た。
得られた二軸延伸ナイロン6フィルムの性能を表1に示す。
実施例2
フィルム温度T1を70℃にする以外は実施例1と同様にして、二軸延伸ナイロン6フィルムを得た。得られた二軸延伸ナイロン6フィルムの性能を表1に示す。
実施例3
フィルム温度T2を160℃にする以外は実施例1と同様にして、二軸延伸ナイロン6フィルムを得た。得られた二軸延伸ナイロン6フィルムの性能を表1に示す。
実施例4
フィルム温度T2を190℃にする以外は実施例1と同様にして、二軸延伸ナイロン6フィルムを得た。得られた二軸延伸ナイロン6フィルムの性能を表1に示す。
実施例5
フィルム温度T2を200℃にする以外は実施例1と同様にして、二軸延伸ナイロン6フィルムを得た。得られた二軸延伸ナイロン6フィルムの性能を表1に示す。
実施例6
リラックス温度を217℃にする以外は実施例1と同様にして、二軸延伸ナイロン6フィルムを得た。得られた二軸延伸ナイロン6フィルムの性能を表1に示す。
実施例7
TD方向のリラックス率を4%にする以外は実施例1と同様にして、二軸延伸ナイロン6フィルムを得た。得られた二軸延伸ナイロン6フィルムの性能を表1に示す。
実施例8
TD方向のリラックス率を4%とし、リラックス温度を200℃にする以外は実施例1と同様にして、二軸延伸ナイロン6フィルムを得た。得られた二軸延伸ナイロン6フィルムの性能を表1に示す
Figure 2008081616
表1から明らかな通り、実施例1〜8の二軸延伸ナイロン6フィルムは、いずれも、最大熱水収縮率BSmaxが3.7%以下であり、BSmax−BSminは2.5%以下であり、かつ吸湿不可逆伸び率IEが0.5%以下であって、印刷適性に優れ、熱収縮率が低いうえに幅方向に均質であり、このためS字カールの生じないものであり、また製造時の操業性も良好であった。
比較例1
フィルム温度T2を130℃にする以外は実施例1と同様にして、二軸延伸ナイロン6フィルムを得た。得られた二軸延伸ナイロン6フィルムの性能を表1に示す。
フィルム温度T2が低いため、フィルム延伸時に結晶化が促進されて延伸切断が多発した。得られたフィルムは熱水収縮率が比較的高い上に、フィルムで袋を作成し反り返り(S字カール)の度合を目視により評価したところ、明らかに反り返りが認められた。
比較例2
フィルム温度T2を100℃にする以外は実施例1と同様にして二軸延伸ナイロン6フィルムを得た。得られた二軸延伸ナイロン6フィルムの性能を表1に示す。
実施例1よりもさらにフィルム温度T2が低かったため、熱水収縮率がかなり高く、またフィルムで袋を作成し反り返り(S字カール)の度合を目視により評価したところ、著しい反り返りが認められた。
比較例3
フィルム温度T1を140℃にする以外は実施例1と同様にして二軸延伸ナイロン6フィルムを得ようとした。
しかし、フィルム温度T1が高すぎたため、フィルムの結晶化が進行し、横延伸時にさらに結晶化が促進されてフィルム切断が多発し、延伸フィルムの採取ができなかった。
比較例4
フィルム温度T1を105℃とし、フィルム温度T2を130℃にする以外は実施例1と同様にして二軸延伸ナイロン6フィルムを得た。得られた二軸延伸ナイロン6フィルムの性能を表1に示す。
フィルム温度T1が低く、かつT2が高いため、得られたフィルムは熱水収縮率が比較的高い上に、フィルムで袋を作成し反り返り(S字カール)の度合を目視により評価したところ、著しい反り返りが認められた。
比較例5
リラックス温度を185℃、TD方向のリラックス率を4%にする以外は実施例1と同様にして二軸延伸ナイロン6フィルムを得た。得られた二軸延伸ナイロン6フィルムの性能を表1に示す。
得られたフィルムは吸湿不可逆伸び率IEが高く、高湿度下の寸法安定性に問題があるものとなった。
比較例6
TD方向のリラックス率を0%にする以外は実施例1と同様にして二軸延伸ナイロン6フィルムを得た。得られた二軸延伸ナイロン6フィルムの性能を表1に示す。
得られたフィルムは最大熱水収縮率BSmaxが高くなり過ぎたものであった。
比較例7
TD方向のリラックス率を5%にした以外は実施例1と同様にして、二軸延伸ナイロン6フィルムを得た。得られたフィルムは吸湿不可逆伸び率IEが高く、高湿度下の寸法安定性に問題があるものとなった。
比較例8
フィルム温度T1を40℃にする以外は実施例1と同様にして二軸延伸ナイロン6フィルムを得ようとした。
しかし、温度T1が低すぎるため、延伸工程でフィルム切断が多発し、延伸フィルムの採取ができなかった。

Claims (3)

  1. フィルムの横方向に沿った任意の位置で、下記式(1)(2)(3)を満足することを特徴とする二軸延伸ポリアミドフィルム。
    IE(%)≦0.5% ・・・・(1)
    BSmax ≦3.7% ・・・・(2)
    BSmax−BSmin≦2.5% ・・・・(3)
    式中、IEはフィルムの吸湿不可逆伸び率であり、下記式(4)で求められる。
    IE(%)=〔(l−l)/l〕×100 ・・・・(4)
    ここでl、lは、フィルムを20℃40%RHで4時間以上放置した後に、20℃65%RHで4時間以上放置し、さらに再度20℃40%RHで4時間以上放置したときの、最初の40%RHで放置した後のフィルム横方向の2点間の長さがlであり、再度40%RHで放置した後の前記2点間の長さがlである。
    BSmaxとBSminは、フィルムを100℃で5分間熱水処理した時の、フィルムの幅方向を0°として、フィルム面内の全方向についての、フィルムの最大熱水収縮率と最小熱水収縮率を百分率表示した値である。
  2. 二軸延伸ナイロン6フィルムであることを特徴とする請求項1記載の二軸延伸ポリアミドフィルム。
  3. 実質的に未配向のポリアミドフィルムを縦方向に延伸した後に横方向に延伸し、この横方向の延伸を施す際に、横延伸倍率が少なくとも2倍に至るまでは、フィルム温度T1を、
    Tg≦T1≦Tcc+30℃
    の範囲とし、次いで、横延伸倍率が少なくとも2倍に至った後、横延伸倍率が最大になる最大延伸倍率点までの間では、フィルム温度T2を、
    Tc−35℃≦T2<Tm
    の範囲とし、得られた二軸延伸フィルムを、定幅で熱処理した直後に、Tm−30℃〜Tmの温度範囲で横方向に1〜4%リラックスすることを特徴とする二軸延伸ポリアミドフィルムの製造方法。
    ここで、Tgはポリアミドフィルムのガラス転移温度、Tccはポリアミドフィルムの昇温結晶化温度、Tcはポリアミドフィルムの降温結晶化温度、Tmはポリアミドフィルムの融点である。
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