JP2008079838A - 使い捨ておむつ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】装着時における前身頃と、後身頃と、を少なくとも有するシャーシー本体と、シャーシー本体の少なくとも一部に配置される液透過性の表面シートと、表面シートの厚さ方向における一方側に配置される液不透過性の裏面シートと、表面シートと裏面シートとの間に配置される液保持性の吸収体と、を備える。シャーシー本体は、第1シャーシーと、第2シャーシーと、を有し、シャーシー本体の前身頃には、第1及び第2シャーシーの少なくとも一部を重ね合わせることにより形成される重ね合わせ部が設けられており、重ね合わせ部は、使い捨ておむつの長手方向に伸び、幅方向を二分する略中心線を跨いで互いに離間したそれぞれの位置において第1及び第2シャーシーを接合する接合部と、この接合部の間に設けられる非接合部と、を有する。
【選択図】図2
Description
該弾性境界領域は、少なくともその一部が伸縮若しくは伸張可能に形成される(2)に記載の使い捨ておむつ。
[1.1]全体構成
本発明の実施形態におけるパンツ型の使い捨ておむつ1を用いて、本発明に係る使い捨ておむつを説明する。図1及び図2に示すように、使い捨ておむつ1は、使い捨ておむつ1の外形を形成し、装着時における前身頃2、後身頃3及び股間部4を構成するシャーシー本体13と、シャーシー本体13の肌当接面側に設けられ、表面層を構成する略縦長に形成された液透過性の表面シート11と、表面シート11の一方側であるシャーシー本体13の非肌当接面側に設けられ、裏面層を構成する略縦長に形成された液不透過性の裏面シート14と、表面シート11とシャーシー本体13との間に配置され、吸収層を構成する略縦長に形成された液保持性の吸収体12と、を有する。
重ね合せ開口部5は、例えば、使い捨ておむつ1の長手方向に伸び、幅方向を二分する略中心線C1(以下、略中心線C1という。)を跨ぐ互いに離間した位置にある接合部21、21の間に設けられる。すなわち、重ね合せ開口部5は、第1及び第2シャーシー13A、13Bの接合部21、21と、接合部21、21の間に設けられる非接合部22と、により形成される。
[1.3.1]補強シート
使い捨ておむつ1の重ね合せ開口部5の両端には、補強部材である一対の補強シート53、53が設けられている。一対の補強シート53、53は、略矩形に形成されており、第1シャーシー13Aと第2シャーシー13Bとの間に配置され、接合部21において、第1及び第2シャーシー13A、13Bに接合される。
重ね合せ開口部5における接合部21、21の両端部には、穴部52、52が設けられている。具体的には、穴部52、52は、第1シャーシー13A若しくは第2シャーシー13Bのうち、肌当接面側に配置されるシート部材の接合部21、21において、その股上方向側の角部にそれぞれ設けられる。穴部52、52は、耐引裂かれ強度を向上させるためのものであり、例えば、着用者が重ね合せ開口部5を開口させた場合に、接合部21、21にかかる引裂き応力を分散させることが可能になる。具体的には、穴部52、52を設けることにより、第1及び第2シャーシー13A、13Bの接合部21の端部に発生していた引裂き応力を点ではなく、穴部52、52の曲面で受けることが可能となり、穴部52、52を設けない場合に比して、耐引裂かれ強度を向上させることが可能となる。穴部52、52は、例えば、円形のものであってもよく、楕円形や多角形状のものであってもよい。
本発明に係る使い捨ておむつ1は、例えば、重ね合せ開口部5の股間部4側又は胴開口部9側に開口補助具である取手部(図示せず)を設けてもよい。取手部としては、例えば、紐状若しくは帯状の基材シート等を第1シャーシー13A又は第2シャーシー13Bの前身頃2に接合してもよく、舌状の突起部を設けてもよい。このように、開口補助具である取手部を設けることにより、例えば、着用者は、取手部を用いて重ね合せ開口部5を容易に開口させることが可能となる。また、例えば、介護を必要とする人が着用した場合においても、介護者が取手部を引っ張ることにより重ね合せ開口部5を容易に開口させることが可能となるため、患者の排尿等の補助行為も容易となる。
本発明に係る使い捨ておむつ1は、例えば、重ね合せ開口部5の近傍に案内標識(図示せず)を設けてもよい。案内標識としては、例えば、重ね合せ開口部5の股間部4側、若しくは胴開口部9側、或いは、重ね合せ開口部5周域に色彩を付すものであってもよい。このように、色彩を付すことにより、例えば、着用者に重ね合せ開口部5の位置を容易に認識させることが可能となるため、排尿行為を容易とすることができる。
次に、本発明の第1実施形態における使い捨ておむつ1の使用態様について説明する。
図12及び図13を用いて、本発明の第2実施形態に係る使い捨ておむつ1Bについて説明する。なお、第2実施形態において、特に説明しない部分は、第1実施形態と同様であり、図面に付した番号も第1実施形態と同様である場合は、同じ番号を付している。
以下に、使い捨ておむつ1の各構成物について説明する。
表面シート11は、使用時には身体側に配置されるとともに排泄部に当接される。表面シート11は、全面が液透過性であってもよく、一部が液透過性であってもよい。また、一枚のシート状部材で構成されていてもよく、複数のシート部材を積層することにより構成されていてもよい。
吸収体12は、尿などの排出された体液を吸収、保持する。吸収体12としては、例えば、高吸収性ポリマーと親水性繊維とが混合されて積層されたもの、或いは、高吸収性ポリマーが親水性シートにホットメルト接着剤等により固定化された構造を有してもよい。また、高吸収性ポリマーとしては、例えば、ポリアクリル酸塩系、デンプン/アクリル酸塩系などの吸収性ポリマーで、その吸水可能倍率が20g/g以上、その粒度が100μmから800μmであるものが80%以上を占めるものが例示できる。親水性繊維としては、例えば、粉砕したパルプ繊維やレーヨン繊維などが例示できる。親水性シートとしては、ポリオレフィン系、ポリエステル系などの疎水性繊維に親水処理を施したものから形成されるポイントボンド、エアスルー、スパンボンドなどの不織布(目付15g/m2から35g/m2)が例示できる。ホットメルト接着剤としては、SBS(スチレン−ブタジエン−スチレン共重合物)、SIS(スチレン−イソブチレン−スチレン共重合物)、SEBS(スチレン−エチレン−ブチレン−スチレン共重合物)、SEPS(スチレン−エチレン−プロピレン−スチレン共重合物)、APAO(Amorphous Poly Alpha Orefin)などをベースポリマーとしたものが例示できる。
シャーシー本体13を形成する第1及び第2シャーシー13A、13Bは、使い捨ておむつ1の外形を構成する。第1及び第2シャーシー13A、13Bは、一枚のシート部材で構成されていてもよく、複数のシート部材が積層されて構成されていてもよい。なお、本実施形態においては、使い捨ておむつ1は、第1シャーシー13Aが前身頃2、後身頃3及び前身頃2と後身頃3との間に位置される股間部4を有し、第1シャーシー13Aの所定位置に表面シート11、吸収体12及び裏面シート14が配置されたものであるが、本発明においてはこれに限らない。例えば、第1シャーシー13Aが前身頃2及び後身頃3を有し、表面シート11、吸収体12及び裏面シート14を有する股間部4が独立して第1シャーシー13Aと接合させるものであってもよい。この場合、股間部4における裏面シート14と第1シャーシー13Aとを接合してもよく、裏面シート14に第1シャーシー13Aの役割をもたせるものであってもよい。
裏面シート14としては、例えば、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)等を主体とした熱可塑性フィルム、通気性の樹脂フィルム、スパンボンド又はスパンレース等の不織布に通気性の樹脂フィルムを接合したもの、SMS(スパンボンド・メルトブロー・スパンボンド)の複数層等を用いることができる。好ましくは、例えば、ポリオレフィン系の樹脂を主体とし、目付が10g/m2から30g/m2の範囲から得られる樹脂フィルムが好ましい。
弾性部材91としては、例えば、天然ゴムや、スチレン−ブタジエン、ブタジエン、イソプレン等の合成ゴムを用いることができる。また、シート状の弾性部材としては、例えば、目付が30g/m2から80g/m2の発泡ポリウレタン、目付が20g/m2から70g/m2のポリウレタンとポリプロピレンとの混合繊維から形成される不織布等を用いることができる。
表面シート11及び吸収体12と、シャーシー本体13とは、ホットメルト接着剤により貼り合わされるようにして接合される。また、表面シート11と吸収体12とは、ホットメルト接着剤により貼り合わされるようにして接合される。第1及び第2シャーシー13A,13Bは、それぞれがホットメルト接着剤により接合される。なお、接合は、上記ホットメルト接着に限られず、例えば、熱シール、超音波シール等を単独又は組み合わせて使用してもよい。
2 前身頃
3 後身頃
4 股間部
5 重ね合せ開口部
7 脚開口部
8 接合部
9 胴開口部
11 表面シート
12 吸収体
13 シャーシー本体
13A 第1シャーシー
13B 第2シャーシー
14 裏面シート
21 接合部
22、22 非接合部
Claims (11)
- 装着時における前身頃と、後身頃と、を少なくとも有するシャーシー本体と、該シャーシー本体の少なくとも一部に配置される液透過性の表面シートと、該表面シートの厚さ方向における一方側に配置される液不透過性の裏面シートと、前記表面シートと前記裏面シートとの間に配置される液保持性の吸収体と、を備える使い捨ておむつであって、
前記シャーシー本体は、第1シャーシーと、第2シャーシーと、を有し、
前記シャーシー本体の前記前身頃には、前記第1及び第2シャーシーの少なくとも一部を重ね合わせることにより形成される重ね合わせ部が設けられており、
該重ね合わせ部は、前記使い捨ておむつの長手方向に伸び、幅方向を二分する略中心線を跨いで互いに離間したそれぞれの位置において前記第1及び第2シャーシーを接合する接合部と、該接合部の間に設けられる非接合部と、を有する使い捨ておむつ。 - 該使い捨ておむつは、前記シャーシー本体の前記前身頃と前記後身頃とを所定の位置において、予め又は装着時に接合又は係止させることにより、胴開口部と、一対の脚開口部と、股間部と、を備えるパンツ形状に形成可能であり、
パンツ形状における前記シャーシー本体は、少なくともその一部が伸縮若しくは伸長可能に形成される請求項1に記載の使い捨ておむつ。 - パンツ形状における前記シャーシー本体は、前記胴開口部の前記後身頃における略中央と、前記非接合部の股下方向側にある股間部の近傍と、をパンツ形状における前記シャーシーの胴周囲に沿って繋ぐことにより形成される開口伸縮領域を備え、
該開口伸縮領域は、少なくともその一部が伸縮若しくは伸張可能に形成される請求項2に記載の使い捨ておむつ。 - 前記開口伸縮領域における非伸張時に対する伸張時の伸張倍率が、1.1倍から4.0倍の範囲にある請求項3に記載の使い捨ておむつ。
- 前記開口伸縮領域の非伸張時における胴周囲の長さを100%とした場合に、該開口伸縮領域の胴周囲の長さが150%になるまで伸張させた場合の引張応力が、20N以下である請求項3に記載の使い捨ておむつ。
- パンツ形状における前記シャーシー本体は、前記前身頃と前記後身頃との接合又は係止位置を含む境界部近傍の全部又は一部に形成される弾性境界領域を備え、
該弾性境界領域は、少なくともその一部が伸縮若しくは伸張可能に形成される請求項2に記載の使い捨ておむつ。 - 前記接合部の少なくとも一部には、剛性の高い補強部材が配置される請求項1から6のいずれかに記載の使い捨ておむつ。
- 前記非接合部の近傍には、該非接合部の存在を示唆する案内標識が設けられる請求項1から7のいずれかに記載の使い捨ておむつ。
- 前記案内標識は、色彩を付与することにより前記非接合部の存在を示唆する請求項8に記載の使い捨ておむつ。
- 前記案内標識は、凹凸により前記非接合部の存在を示唆する請求項8に記載の使い捨ておむつ。
- 前記非接合部の股間部側には、開口補助具が設けられる請求項1から10のいずれかに記載の使い捨ておむつ。
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