JP2008078100A - 燃料供給部材、ガス供給部材及び燃料電池 - Google Patents

燃料供給部材、ガス供給部材及び燃料電池 Download PDF

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Abstract

【課題】液体燃料又は酸化剤ガスの濃度差を低減することにより、MEAの発電効率を高めることが可能な燃料供給部材、ガス供給部材、及び、これらを備える燃料電池を提供する。
【解決手段】メタノール水溶液及び空気が供給されることで発電するMEA10のアノード12側に配置され、アノード12にメタノール水溶液を供給するためのセパレータ20であって、メタノール水溶液の入口となる燃料供給孔22と、メタノール水溶液の出口となる燃料排出孔23と、燃料供給孔22と燃料排出孔23とを連通しメタノール水溶液が流れる燃料流路24と、を有する燃料供給系Aを4つ備え、4つの燃料供給系Aにおいて、一つの燃料供給系Aの燃料供給孔22と、他の燃料供給系Aの燃料排出孔23と、の組み合わせのうち、少なくとも一組は、アノード12の外周縁よりも内側に配置されている。
【選択図】図8

Description

本発明は、燃料供給部材、ガス供給部材及び燃料電池に関する。
近年、DMFC(Direct Methanol Fuel Cell:直接メタノール型燃料電池)が盛んに開発されている。DMFCは、電解質膜をアノード(燃料極)及びカソード(空気極)で挟んでなるMEA(Membrane Electrode Assembly:膜電極接合体)を備え、例えば、アノードにメタノール水溶液(液体燃料)が、カソードに酸素を含む空気(酸化剤ガス)が、それぞれ供給されることによって、MEAつまりDMFCが発電する。このようなDMFCには、MEAがその厚さ方向に積層して構成された積層型のDMFC(これをDMFCスタックという)や、MEAがその面方向に配置された薄型のDMFCがある(特許文献1参照)。
さらに説明すると、DMFCスタックにおいて、MEAはセパレータを介して積層され、このセパレータのうち、例えば、アノード側に配置されるセパレータには、メタノール水溶液の入口となる燃料供給部と、出口となる燃料排出部と、燃料供給部と燃料排出部を連通すると共に、アノードの全面にメタノール水溶液を行き渡らせるための1本の蛇行した燃料流路と、が形成されている。一方、カソード側に配置されるセパレータには、空気の入口となるガス供給部と、出口となるガス排出部と、ガス供給部とガス排出部を連通すると共に、カソードの全面に空気を行き渡らせるための1本の蛇行したガス流路と、が形成されている。
因みに、DMFCスタックにおいて、セパレータを介して、複数のMEAが電気的に直列に接続される場合、セパレータに集電板としての機能を持たせるため、セパレータは導電性材料から形成される。
特開2005−276685号公報(図1、図2)
しかしながら、前記した1本の蛇行した燃料流路、ガス流路が形成されたセパレータでは、アノード側において、燃料供給部から燃料排出部までの流路長が長くなる。ここで、DMFCのアノードにおける電極反応では、メタノールと水とが1:1で消費されるが、二酸化炭素が生成し、さらに、メタノール及び/又は水がMEAをクロスオーバーする。したがって、前記した長い燃料流路において、燃料排出側のメタノール濃度が下がるという濃度分布が発生していた。その結果、燃料流路の燃料排出部側のアノードには、好適なメタノール濃度のメタノール水溶液が供給されにくくなり、MEAの発電効率が低下する場合があった。なお、このような濃度分布の発生は、カソード側でも発生する虞があった。
そこで、本発明は、液体燃料又は酸化剤ガスの濃度差を低減することにより、MEAの発電効率を高めることが可能な燃料供給部材、ガス供給部材、及び、これらを備える燃料電池を提供することを課題とする。
前記課題を解決するための手段として、本発明は、電解質膜と、前記電解質膜の一方の面に形成されたアノードと、前記電解質膜の他方の面に形成されたカソードと、を備えて構成され、液体燃料及び酸化剤ガスが供給されることで発電する膜電極接合体の前記アノード側に配置され、前記アノードに液体燃料を供給する燃料供給部材であって、液体燃料の入口となる燃料供給部、液体燃料の出口となる燃料排出部、及び、前記燃料供給部と前記燃料排出部とを連通し液体燃料が流れる燃料流路を有する、燃料供給系を複数備え、一つの前記燃料供給系の前記燃料供給部と、他の前記燃料供給系の前記燃料排出部と、の組み合わせのうち、少なくとも一組は、前記アノードの外周縁よりも内側に配置されていることを特徴とする燃料供給部材である。
このような燃料供給部材を1つのMEAのアノード側に配置して、複数の燃料供給系の燃料供給部に、燃料成分(例えばメタノール)と溶媒(例えば水)とを含む液体燃料(例えばメタノール水溶液)を供給すれば、燃料供給系の各々において、液体燃料は、燃料供給部から燃料流路を通って燃料排出部に向かって流れる。そして、各燃料流路からアノードに液体燃料が供給される。
ここで、複数の燃料供給系が形成されているので、燃料供給系の各々における燃料流路の流路長は、従来における1本の蛇行した燃料流路よりも短くなる。これにより、各燃料流路の流通方向において、液体燃料の濃度差(つまり、燃料成分の濃度差)が発生しにくくなる。言い換えると、低濃度の液体燃料が流通する燃料流路の流路長が短くなる。
したがって、各燃料流路の燃料排出部側からも好適な濃度の液体燃料がアノードに供給される。ゆえに、アノードの全面において、電極反応は良好に進行し、その結果として、MEAの発電効率は高くなる。
これに加えて、一つの燃料供給系の燃料供給部と、他の燃料供給系の燃料排出部と、の組み合わせのうち、少なくとも一組は、平面視において、アノードの外周縁よりも内側に配置されているので、各燃料流路の流路長は短くなる。よって、液体燃料の濃度差がさらに発生しにくくなる。なお、一つの燃料供給系の燃料供給部と、他の燃料供給系の燃料排出部と、の組み合わせは、例えば、燃料供給部材の面方向(MEAの面方向)において、隣同士のものが一組とされる。
また、本発明は、電解質膜と、前記電解質膜の一方の面に形成されたアノードと、前記電解質膜の他方の面に形成されたカソードと、を備えて構成され、液体燃料及び酸化剤ガスが供給されることで発電する膜電極接合体の前記カソード側に配置され、前記カソードに酸化剤ガスを供給するガス供給部材であって、酸化剤ガスの入口となるガス供給部、酸化剤ガスの出口となるガス排出部、及び、前記ガス供給部と前記ガス排出部とを連通し酸化剤ガスが流れるガス流路、を有する、ガス供給系を複数備え、一つの前記ガス供給系の前記ガス供給部と、他の前記ガス供給系の前記ガス排出部と、の組み合わせのうち、少なくとも一組は、前記カソードの外周縁よりも内側に配置されていることを特徴とするガス供給部材である。
このようなガス供給部材を1つのMEAのカソード側に配置して、このガス供給部材を介して酸化剤ガスをカソードに供給すれば、燃料供給部材により得られた作用効果と同様に、各ガス流路の流路長が短くなり、この各ガス流路において、酸化剤ガスの濃度差(例えば、空気中に分散する酸素の濃度差)が発生しにくくなる。よって、カソードの全面に好適な濃度の酸化剤ガスが供給され、この全面において、電極反応が良好に進行し、その結果として、MEAの発電効率は高くなる。
これに加えて、一つのガス供給系のガス供給部と、他のガス供給系のガス排出部と、の組み合わせのうち、少なくとも一組は、平面視において、カソードの外周縁よりも内側に配置されているので、各ガス流路の流路長はさらに短くなる。
したがって、このような燃料供給部材及び/又はガス供給部材を備えた燃料電池は、液体燃料及び/又は酸化剤ガスの濃度差が発生しにくくなるため、良好に発電することができる。
本発明によれば、液体燃料又は酸化剤ガスの濃度差を低減することにより、MEAの発電効率を高めることが可能な燃料供給部材、ガス供給部材、及び、これらを備える燃料電池を提供することができる。
以下、本発明の一実施形態について、図面を適宜参照して説明する。
図1に示すように、DMFCシステム100は、DMFCスタック1(燃料電池)と、メタノール水溶液(液体燃料)が貯溜された燃料カートリッジ91と、ポンプ92と、ファン93とを備えている。そして、ポンプ92が作動すれば、燃料カートリッジ91からDMFCスタック1に、メタノール水溶液が圧送されるようになっている。また、ファン93が作動すれば、酸素を含む空気がDMFCスタック1に供給されるようになっている。
≪DMFCスタックの構成≫
図2に示すように、DMFCスタック1は、略立方体を呈している。図2及び図3に示すように、DMFCスタック1は、複数のMEA10と、複数のセパレータ20(燃料供給部材)と、シール部材31〜34と、上端板40と、下端板50とを備えている。そして、DMFCスタック1は、MEA10とセパレータ20とが交互に積層され、この積層されたものを一対の上端板40と下端板50とで挟み込んだ構造となっている。さらに、上端板40と下端板50とが、ボルト61及びナット62(締結手段)によって締結されており、この挟み込んだ構造が維持されている。
なお、ボルト61等の数、及び、締結位置は、図2に示すように、上端板40及び下端板50の四隅に限定されず、MEA10とセパレータ20との密着性を高めるため、上端板40及び下端板50の外周縁に沿って、例えば12本のボルト61及び12個のナット62を使用し、12箇所で締結するようにしてもよい。
ここで、本実施形態では、MEA10のアノード12が、平面視において、仮想的に4つの同面積のアノード12Aに分割されると共に(図4参照)、セパレータ20(燃料供給部材)が、4つのアノード12Aに対応して、4つの燃料供給系Aを有し(図6、図8参照)、各燃料供給系Aから各アノード12Aにメタノール水溶液が供給される場合を例示する。
<MEA>
図3に示すように、MEA10は、1価の陽イオン交換膜等から構成される電解質膜11と、電解質膜11の上面(一方の面)に形成されると共にカーボンペーパ等から構成されるアノード12(燃料極)と、電解質膜11の下面(他方の面)に形成されると共にカーボンペーパ等から構成されるカソード13(空気極)とを備えている。さらに説明すると、MEA10は、下方に向かって、アノード12、電解質膜11、カソード13の順に配置され、アノード12とカソード13とで、電解質膜11を挟んだ構造となっている。そして、アノード12にメタノール水溶液が、カソード13に空気がそれぞれ供給されると、MEA10が発電するようになっている。
また、アノード12の全面には、アノード12における電極反応(式(1)参照)を促進させるための触媒(Pt等)が含まれている。本実施形態において、アノード12の全面に含まれる触媒には、後記するように、好適なメタノール濃度のメタノール水溶液が供給されるので、アノード12の全触媒において、電極反応が良好に進み、その結果として、MEA10の発電効率が高くなるようになっている。
一方、カソード13の全面には、カソード13における電極反応(式(2)参照)を促進するための触媒(Pt等)が含まれている。
CHOH+HO→CO+6H+6e …(1)
+4H+4e→2HO …(2)
さらに、図4に示すように、電解質膜11は、その平面視において、アノード12及びカソード13よりも大きく、アノード12及びカソード13の外周縁は、電解質膜11の外周縁よりも内側に位置している。
さらにまた、アノード12の中央部分には、シール部材32(図9参照)が配置される2つの配置孔12aが形成されている。一方、カソード13の中央部分には、シール部材34(図10参照)が配置される2つの配置孔13aが形成されている。
また、電解質膜11には、平面視において、4つの燃料供給孔11aが下端板50の4つの燃料供給孔52(図12参照)と対応する位置に形成されており、4つの燃料排出孔11bが上端板40の4つの燃料排出孔43(図11参照)に対応する位置に形成されている。
<セパレータ>
図3に戻って説明を続ける。
セパレータ20は、積層方向において隣り合う2つのMEA10、10を隔てる板状の部材であると共に、その下面に密着するアノード12の全面にメタノール水溶液を供給する燃料供給部材としての機能と、その上面に密着するカソード13の全面に空気を供給するガス供給部材としての機能と、上面及び下面に密着するアノード12及びカソード13から効率的に電気エネルギを取り出す集電板としての機能と、を主に備えている。
<セパレータ−ガス供給部材としての機能>
図5及び図7に示すように、セパレータ20の上面には、空気が流通する溝状の14本の空気流路21が形成されている。なお、14本の空気流路21は、セパレータ20の上面に密着するカソード13の全面に空気が供給されるように配置されている。
<セパレータ−燃料供給部材としての機能>
図6及び図8に示すように、セパレータ20は、仮想的に分割された4つのアノード12A(図4参照)に対応して、メタノール水溶液を供給する4つの燃料供給系Aを備えている。各燃料供給系Aは、厚さ方向においてセパレータ20を貫通する長孔である燃料供給孔22(燃料供給部、図5、図6参照)と、同じく貫通する長孔である燃料排出孔23(燃料排出部、図5、図6参照)と、セパレータ20の下面に溝状で形成されると共に、燃料供給孔22と燃料排出孔23とを連通すると共に、アノード12へのメタノール水溶液が流れる8本の燃料流路24と、を備えて構成されている。なお、8本の燃料流路24は、対応するアノード12Aの全体にメタノール水溶液が供給されるように配置されている。
そして、各燃料供給系Aにおいて、メタノール水溶液が、燃料供給孔22、8本の燃料流路24、燃料排出孔23を順に流れ、各燃料流路24を流れる際、各アノード12Aにメタノール水溶液が供給されるようになっている。その結果として、4つのアノード12Aが集合してなるアノード12の全体に、メタノール水溶液が供給されるようになっている。
ここで、8本の燃料流路24の1本毎の流路長は、従来の1本の蛇行した燃料流路よりも短くなっているので、つまり、従来、1つのアノードに隣接するセパレータは1本の蛇行した燃料流路を有する1つの燃料供給系のみを有していたことに対し、本実施形態では、1つのアノード12を仮想的に分割して4つのアノード12Aとし、これに対応して、セパレータ20に4つの燃料供給系Aを形成しているので、各燃料供給系Aにおける燃料流路24の流路長さが従来よりも短くなっている。これにより、各燃料流路24において、メタノール水溶液の濃度差(メタノール成分の濃度差)が低減され、つまり、燃料流路24の燃料排出孔23側(下流側)におけるメタノール水溶液の濃度低下が抑えられ、燃料流路24の燃料排出孔23側からも、好適な濃度のメタノール水溶液がアノード12Aに供給されるようになっている、その結果として、アノード12Aの全面、つまり、アノード12の全体で電極反応が良好に進行し、MEA10の発電効率が高まるようになっている。
また、4つの燃料供給系Aにおいて、一つの燃料供給系Aの燃料供給孔22と、他の燃料供給系Aの燃料排出孔23と、の組み合わせのうち、少なくとも一組は、アノード12の外周縁よりも内側に配置されている。
具体的には、図8において、右上の燃料供給系Aの燃料供給孔22と左上の燃料供給系Aの燃料排出孔23との組み合わせからなる、面方向で隣同士の燃料供給孔22と燃料排出孔23との組と、右下の燃料供給系Aの燃料供給孔22と左下の燃料供給系Aの燃料排出孔23との組み合わせからなる、面方向で隣同士の燃料供給孔22と燃料排出孔23との組と、の二組は、アノード12の最外周縁よりも内側に配置されている。これにより、各燃料供給系Aにおける各燃料流路24の流路長が短くなっており、各燃料流路24においてメタノール水溶液の濃度差が発生しにくくなっている。
このようにセパレータ20は、その上面側に空気流路21が形成され、その下面側に燃料流路24が形成されたものであるが、その他に例えば、その片面側に空気流路21が形成されたセパレータと、その片面側に燃料流路24が形成されたセパレータとを重ね合わせて、1つのセパレータ20を構成してもよい。
さらに、セパレータ20の上面において、シール部材33及びシール部材34が配置される部分は、シール部材33及びシール部材34が面方向にずれず位置決めされるように凹んでいる(図5、図13参照)。言い換えると、燃料供給孔22及び燃料排出孔23の上面側開口部分は、シール部材33等が位置決めされるように拡がっている。
一方、セパレータ20の下面において、シール部材31及びシール部材32が配置される部分は、シール部材31及びシール部材32が面方向にずれず位置決めされるように凹んでいる(図6、図13参照)。言い換えると、燃料供給孔22及び燃料排出孔23の下面側開口部分は、シール部材31等が位置決めされるように拡がっている。
<セパレータ−集電板としての機能>
さらにまた、セパレータ20は、導電性を有する材料(例えば金属、カーボン)から形成されると共に、その厚さは可能な限り薄く、適度な可撓性を有している。これにより、セパレータ20は、隣り合うMEA10、10の間に介在され、上端板40及び下端板50によって、積層方向において締め付けられると、セパレータ20が適度に撓んで、アノード12及びカソード13に密着し、電気エネルギが良好に取り出されるようになっている。
そして、その結果として、積層方向において隣り合うMEA10、10が、セパレータ20を介して直列で接続されるようになっている。
<シール部材>
図9及び図10に示すように、シール部材31〜34は、DMFCスタック1内を流通するメタノール水溶液が、カソード13、外部等に漏れずに、アノード12に供給されるようにシールすると共に、メタノール水溶液が、燃料供給孔22から燃料流路24に、燃料流路24から燃料排出孔23に流れるようにガイドする部材であり、適宜な形状を有している。
<上端板、下端板>
図2及び図3に示すように、上端板40及び下端板50は、MEA10とセパレータ20との積層状態を維持するために、これらを両外側から挟むプレートであり、適度な剛性を備えている。
また、図11に示すように、上端板40は、セパレータ20の下面側(図6参照)と同様に、その下面に密着するアノード12に対して燃料供給部材としての機能を備えており、4つの燃料供給系A1を有している。各燃料供給系A1は、厚さ方向において上端板40を貫通しない燃料供給穴42(燃料供給部)と、貫通する燃料排出孔43(燃料排出部)と、燃料供給穴42と燃料排出孔43とを連通すると共に、メタノール水溶液が流れる8本の燃料流路44と、を備えて構成されている。なお、燃料排出孔43は、DMFCスタック1内を流れたメタノール水溶液の出口として機能している。
一方、図12に示すように、下端板50は、セパレータ20の上面側(図5参照)と同様に、その上面に密着するカソード13に対してガス供給部材としての機能を備えている。下端板50の上面には、セパレータ20と同様に、空気が流通する溝状の14本の空気流路51が形成されている。その他、下端板50には、厚さ方向において下端板50を貫通し、DMFCスタック1内へのメタノール水溶液の入口となる4つの燃料供給孔52が形成されている。
また、上端板40及び下端板50は、金属等の導電性を有する材料から形成されている。そして、上端板40は、その下面に密着するアノード12の集電板として、下端板50は、その上面に密着するカソード13の集電板として、それぞれ機能するようになっている。さらに、上端板40にはマイナス端子(図示しない)が設けられており、下端板50にはプラス端子(図示しない)が設けられている。マイナス端子及びプラス端子は、DMFCスタック1の出力端子であって、適宜な昇圧回路等を介して、外部負荷(例えばノートパソコン)が接続される。
≪DMFCスタックの動作、効果≫
次に、DMFCスタック1の動作、効果について、図13を主に参照して説明する。
まず、メタノール水溶液の流れを説明する。ポンプ92が作動すると、メタノール水溶液が、燃料カートリッジ91から図示しないマニホールド(分岐管)を介して、下端板50の4つの燃料供給孔52に供給される。そうすると、メタノール水溶液は、燃料供給孔52から、シール部材33内、電解質膜11の燃料供給孔11a、シール部材31内、セパレータ20の燃料供給孔22、…を鉛直上方に向かって流通する。
このように鉛直上方に向かって流れるメタノール水溶液の一部は、燃料供給孔22から8本の燃料流路24に分岐しつつ流れ込み、面方向に流れる。そして、燃料流路24からアノード12にメタノール水溶液が供給され、アノード12において、電極反応が進行する。
アノード12における燃料供給孔22近傍では、電極反応によって、メタノール水溶液中の一部のメタノールが消費され、二酸化炭素が発生する。なお、二酸化炭素は、メタノール水溶液に同伴して流れ、後記するように外部に排出される。
そして、その下流側には、二酸化炭素と、一部のメタノールが消費されたメタノール水溶液の混合物が、次々と流通することになる。すなわち、燃料排出孔23に到達するまで、メタノール水溶液中のメタノールが消費され続けながら、メタノール水溶液が燃料流路24内を流れることになり、各燃料流路24の下流側では上流側よりメタノール水溶液の濃度は低下することになる。また、クロスオーバーによってもメタノール水溶液の濃度が変化する。
しかし、本実施形態では、前記したように、従来よりも各燃料流路24の流路長が短くなっているので、各燃料流路24の下流側におけるメタノール水溶液の濃度低下を小さく抑えることができる。その結果として、アノード12の全面に好適な濃度の燃料を供給することができ、ゆえに、アノード12における電極反応が良好に進み、MEA10の発電の効率化を図ることができる。
次いで、メタノール水溶液は、8本の燃料流路24から燃料排出孔23で集合した後、シール部材34内、電解質膜11の燃料排出孔11b、シール部材32内、セパレータ20の燃料排出孔23…、を鉛直上方に向かって流れ、上端板40(図2参照)の燃料排出孔43を通って外部に排出される。因みに、上端板40の4つの燃料排出孔43から排出されるメタノール水溶液は、例えば、マニホールド(集合管)で集合される。
次に、空気の流れについて説明する。ファン93が作動すると、酸素を含む空気が、適宜なマニホールド(分岐管)を介して、各セパレータ20(下端板50)の空気流路21(空気流路51)の図2の左手前側開口に供給され、各空気流路21内を流れる。そして、各空気流路21からカソード13に空気が供給され、カソード13において、電極反応が進行する。そして、このように空気流路51内を流れる空気は、図2の右奥側から外部に排出される。なお、電極反応により生成する水蒸気は、空気に同伴して排出される。また、このように排出される空気は、適宜なマニホールド(集合管)を介して、集合される。
このように、本実施形態に係るDMFCスタック1によれば、各MEA10の各アノード12の全面に、好適な濃度のメタノール水溶液が供給されるので、アノード12における電極反応が良好に進む。よって、各MEA10における発電効率は高くなり、その結果として、DMFCスタック1の出力が大きくなる。
以上、本発明の好適な一実施形態について説明したが、本発明は前記実施形態に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、例えば以下のような変更をすることができる。
前記した実施形態では、本発明が、セパレータ20が4つの燃料供給系Aのみを有する場合を例示したが、さらに、セパレータ20を貫通する空気供給孔(ガス供給部)及び空気排出孔(ガス排出部)と、その下面に空気供給孔と空気排出孔とを連通する溝状の8本の空気流路を形成し、セパレータ20が4つの空気供給系を有する構成としてもよい。この構成において、一つのガス供給系の空気供給孔と、他のガス供給系のガス排出孔と、の組み合わせのうち、少なくとも一組は、平面視において、カソードの最外周縁よりも内側に配置する。
このような構成にすれば、前記空気流路においても濃度差(酸素の濃度差)が発生しにくくなり、カソード13の全面に好適な酸素濃度の空気が供給され、カソード13における電極反応が良好に進み、さらにMEA10の発電効率が高くなる。
前記した実施形態では、仮想的に4分割されたアノード12Aに対応して、セパレータ20が4つの燃料供給系Aを有する場合を例示したが、分割数はこれに限定されない。例えば、アノード12を9分割した場合、図14に示すように、セパレータ120が、9つの燃料供給系A2を備える構成としてもよい。
また、図14に示すように、9つの燃料供給系A2において、面方向において隣り合う、一つの燃料供給系A2の燃料供給孔122と、他の燃料供給系A2の燃料排出孔123と、の組み合わせからなる全ての組が、アノード12の外周縁よりも内側に配置される構成であってもよい。なお、セパレータ120に複数の空気供給系を構成した場合についても同様である。
前記した実施形態では、複数のMEA10が積層したDMFCスタック1に本発明を適用し、セパレータ20及び上端板40が燃料供給部材としての機能を有する場合を例示したが、その他に、1つのMEAのみを備えるDMFCや、複数のMEA10がその面方向に配置されたDMFCに、本発明を適用してもよい。
本実施形態に係るDMFCシステムの構成図である。 本実施形態に係るDMFCスタックの斜視図である。 本実施形態に係るDMFCスタックの分解斜視図である。 本実施形態に係るMEAの上方からの平面図である。 本実施形態に係るセパレータの上方からの斜視図である。 本実施形態に係るセパレータの下方からの斜視図である。 本実施形態に係るセパレータの上方からの平面図である。 本実施形態に係るセパレータの下方からの平面図である。 本実施形態に係るセパレータ又は上端板と、MEAとの間に配置されるシール部材の斜視図であって、図3の左手前側に配置されるものを示す。 本実施形態に係るセパレータ又は下端板と、MEAとの間に配置されるシール部材の斜視図であって、図3の左手前側に配置されるものを示す。 本実施形態に係る上端板の下方からの斜視図である。 本実施形態に係る下端板の上方からの斜視図である。 本実施形態に係るDMFCスタックの動作状況を示し、図2に示すDMFCスタックの左手前側の下側部分の縦断面図である。 変形例に係るセパレータの下方からの平面図である。
符号の説明
1 DMFCスタック
10 MEA
11 電解質膜
12、12A アノード
13 カソード
20 セパレータ
21 空気流路
22 燃料供給孔(燃料供給部)
23 燃料排出孔(燃料排出部)
24 燃料流路
31、32、33、34 シール部材
40 上端板
42 燃料供給穴(燃料供給部)
43 燃料排出孔(燃料排出部)
44 燃料流路
50 下端板
51 空気流路
100 DMFCシステム
A 燃料供給系

Claims (5)

  1. 電解質膜と、前記電解質膜の一方の面に形成されたアノードと、前記電解質膜の他方の面に形成されたカソードと、を備えて構成され、液体燃料及び酸化剤ガスが供給されることで発電する膜電極接合体の前記アノード側に配置され、前記アノードに液体燃料を供給する燃料供給部材であって、
    液体燃料の入口となる燃料供給部、液体燃料の出口となる燃料排出部、及び、前記燃料供給部と前記燃料排出部とを連通し液体燃料が流れる燃料流路を有する、燃料供給系を複数備え、
    一つの前記燃料供給系の前記燃料供給部と、他の前記燃料供給系の前記燃料排出部と、の組み合わせのうち、少なくとも一組は、前記アノードの外周縁よりも内側に配置されている
    ことを特徴とする燃料供給部材。
  2. 前記燃料供給系の各々において、前記燃料流路は複数であることを特徴とする請求項1に記載の燃料供給部材。
  3. 電解質膜と、前記電解質膜の一方の面に形成されたアノードと、前記電解質膜の他方の面に形成されたカソードと、を備えて構成され、液体燃料及び酸化剤ガスが供給されることで発電する膜電極接合体の前記カソード側に配置され、前記カソードに酸化剤ガスを供給するガス供給部材であって、
    酸化剤ガスの入口となるガス供給部、酸化剤ガスの出口となるガス排出部、及び、前記ガス供給部と前記ガス排出部とを連通し酸化剤ガスが流れるガス流路、を有する、ガス供給系を複数備え、
    一つの前記ガス供給系の前記ガス供給部と、他の前記ガス供給系の前記ガス排出部と、の組み合わせのうち、少なくとも一組は、前記カソードの外周縁よりも内側に配置されている
    ことを特徴とするガス供給部材。
  4. 前記ガス供給系の各々において、前記ガス流路は複数であることを特徴とする請求項3に記載のガス供給部材。
  5. 電解質膜と、前記電解質膜の一方の面に形成されたアノードと、前記電解質膜の他方の面に形成されたカソードと、を備えて構成され、液体燃料及び酸化剤ガスが供給されることで発電する膜電極接合体と、
    請求項1又は請求項2に記載の燃料供給部材、及び、請求項3又は請求項4に記載のガス供給部材の少なくとも一方と、
    を備えることを特徴とする燃料電池。
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