JP2008076910A - カーナビゲーションシステム - Google Patents

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章裕 笠原
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Abstract

【課題】ユーザが必要とする地域の地図データのみを選択的に更新することを可能とする。
【解決手段】ハードディスクドライブ110は所定の領域毎の分割領域データCiに分割された地図データを、対応する格納エリアにコンテンツ鍵データKciで暗号化して格納する。地図データは、分割領域データCi毎に、サーバ50からパーソナルコンピュータ40に対しネットワークを介して購入することができる。購入された分割領域データCiは、USBメモリ30によりカーナビゲーション装置10に取り込まれ得る。各分割領域データCi毎の最新バージョンのコンテンツIDが管理テーブルTABにおいて管理され、表示制御部111eはこの管理テーブルTABに従って表示制御を実行する。
【選択図】図1

Description

本発明は、地図データに基づいて車両の目的地への経路案内を行うカーナビゲーションシステムに関し、より詳しくは、地図データを部分的に最新のものに更新可能なカーナビゲーションシステムに関する。
カーナビゲーションシステム(カーナビ)等に格納される地図データは、新しい道路の開通、レーン運用の変更、又は各種施設の新設・廃止等に対応して、データ提供会社により頻繁に更新される。従って、ユーザにおいては、より快適なドライブの実現のため、手持ちの地図データを最新の地図データに買い換える必要がある。新しい地図データの購入は、自動車ディーラーに自動車を持ち込んでデータ更新を依頼する他、DVD−ROM等の可搬型記録媒体を購入する等の方法が知られている。また、地図の更新データをインターネット等を介して受信して利用するシステムも提案されている(例えば、特許文献1参照)。
ところで、1人のユーザの自動車による日常的な活動範囲は、通常は一地域に限定されている。例えば東京都内に在住するユーザにとっては、せいぜい関東近県の最新地図データがあれば十分であり、遠方の地域については最新地図データは必要なく古いデータでも十分である。
しかし、現状では、地図データの販売は、全国版対応のカーナビであれば、全国の最新データをまとめて購入するしか方法がなく、ユーザのニーズに沿ったサービスが実現されているとは言えない状況である。特に、ネットワーク販売において、このように不要なデータの購入を要求されることは、通信時間、通信費用等にも影響し好ましくない。
特開2006−47189号公報
本発明は、ユーザが必要とする地域の地図データのみを選択的に更新することを可能としたカーナビゲーションシステムを提供することを目的とする。
本発明の一の態様に係るカーナビゲーションシステムは、地図データに基づいて車両の目的地への移動の案内を行うカーナビゲーションシステムにおいて、所定の領域毎の分割領域データに分割された前記地図データを、対応する格納エリアにコンテンツ鍵データで暗号化して格納するデータ格納部と、前記地図データを表示する表示部と、各種データを暗号化又は復号化する暗復号化部と、復号化された前記地図データを一時保持するメモリ部と、前記データ格納部に格納される前記地図データを前記分割領域データ毎に更新する更新部と、前記地図データの前記分割領域データ毎の更新情報を含む地図データの管理を行うデータ管理部と、前記更新情報に基づいて前記表示部の表示の制御を行う表示制御部とを備えたことを特徴とする。
この発明によれば、ユーザが必要とする地域の地図データのみを選択的に更新することを可能としたカーナビゲーションシステムを提供することが可能になる。
次に、本発明の実施の形態を、図面を参照して詳細に説明する。
[全体構成]
まず、本発明の実施の形態に係るカーナビゲーションシステムの全体構成を、図1の概念図を参照して説明する。このシステムは、カーナビゲーション装置10、可搬型記憶媒体としてのSDカード20、USBメモリ30、パーソナルコンピュータ40、及びサーバ50とから大略構成される。以上のうち、カーナビゲーション装置10、SDカード20、USBメモリ30、パーソナルコンピュータ40は、基本的には本システムを利用するユーザによって所有される。
USBメモリ30、パーソナルコンピュータ40は、カーナビゲーション装置10に格納される地図データを更新するために用いられる。サーバ50は、地図データ提供業者等によって運営され、最新の地図データを販売するための販売用webサイトを提供する。ユーザは、このwebサイトにパーソナルコンピュータ40からアクセスして、希望する地域についての最新の地図データを購入する。
サーバ50は、ユーザからの要求に応じて、新規の地図データをパーソナルコンピュータ40に対し送信する。パーソナルコンピュータ40に送信された新規の地図データは、パーソナルコンピュータ40に接続されるUSBメモリ30に格納される。ユーザは、このUSBメモリ30をカーナビゲーション装置10に差し替えることにより、新規地図データをカーナビゲーション装置10に転送することができる。この実施の形態では、後述するように、新規の地図データを、日本全国のものを一括でなく、ユーザが希望する特定の地域のみについて取得することができる。例えば、東京都内に在住のユーザであれば、関東地方についてのみ最新データ(最新バージョン)を購入し、その他の地域の地図データについては古いデータをそのまま用いるということが可能である。
なおユーザは、パーソナルコンピュータ40を所有し使用する代わりに、公共のインターネット接続端末等を使用することもできる。
以下、各構成要素を説明する。
[カーナビゲーション装置10]
カーナビゲーション装置10は、ユーザが運転する自動車に搭載され、地図データ、及びGPS衛星から得られる位置情報に従い、当該自動車の目的地までの運行案内を実行するものである。地図データはカーナビゲーション装置10内において、日本全国の地図データを、例えば図2に示すように、データC1(北海道)、C2(東北地方)、C3(関東地方)、C4(中部地方)、C5(近畿地方)、 C6(中国地方)、C7(四国地方)、C8(九州地方)の如くいくつかの地域毎の分割領域データCiに分割した形式で保持されている。なお、日本全国の幹線道路、主要道路、主要施設のみに関するデータC9(全国幹線道路地図)も格納されている。後述するように本システムでは、MQbic(登録商標)において採用されている暗号化二重化方式を適用して、これらのデータCi(i=1〜9)を、コンテンツ鍵データKciにより暗号化された形式で格納し、さらにコンテンツ鍵データKciを、ユーザ固有のユーザ鍵データKuにより暗号化して格納する。
このカーナビゲーション装置10は、車両の運行案内やその他のデータを地図データと共に表示する表示部11を備えている。また、DVDディスク、USBメモリ30、及びSDカード20をそれぞれ挿入するためのスロット12、13、14等を備えている。なお、SDカード20は、SDカードアダプタを用いてスロット13に挿入するようにして、スロット14は省略してもよい。
また、データや各種操作の入力を行うためのキーボード、タッチパネル等を含む入力部15が備えられている。
またこのカーナビゲーション装置10は、DVDディスクを読み取るための構成として、光ピックアップ101、信号処理部102を有している。また、スロット12から挿入されたDVDディスクを制御するための構成として、モータ103及びドライバ104が備えている。
更にこのカーナビゲーション装置10は、上述の入力部15等からの入力、又は図示しないスピーカ、ディスプレイ(表示部11)への入出力を制御するため、入出力制御部105が設けられている。
またカーナビゲーション装置10は、一般的なROM、RAM107及びCPU108、エンベッデッドSDカード109、ハードディスクドライブ110、111等を備えている。
エンベッデッドSDカード109は、一般のSDカードと同様の構成を有し、カーナビゲーション装置10の内部にROM,RAM107及びCPU108と共にプリント基板上に埋め込まれたものである。エンベッデッドSDカード109は、システム領域(System Area)1091、秘匿領域(Hidden Area)1092、保護領域(Protected Area)1093、ユーザデータ領域(User Data Area)1094及び暗復号部1095を備えている。
システム領域1091は、読取専用でSDカード外部からアクセス可能な領域である。秘匿領域1092は、読取専用でSDカード自身が参照する領域であり、外部からのアクセスが一切不可となっている。保護領域1093は、認証に成功した場合にSDカード外部から読出/書込可能な領域である。
ユーザデータ領域1094は、SDカード外部から自由に読出/書込可能な領域である。暗復号部1095は、保護領域1093とSDカード外部との間で、認証、鍵交換及び暗号通信を行うものであり、暗号化/復号機能をもっている。
エンベッデッドSDカード109には、図3に示すように、システム領域1091に鍵管理情報MKB(Media Key Block)及びメディア識別子IDmが記憶され、秘匿領域1092にはメディア固有鍵Kmuが記憶され、保護領域1093には暗号化ユーザ鍵データEnc(Kmu:Ku)が記憶され、ユーザデータ領域1094には暗号化コンテンツ鍵データEnc(Ku:Kci)が記憶されている。ここで、ユーザ鍵データKuは、複数個の暗号化コンテンツ鍵データEnc(Ku:Kc1)、Enc(Ku:Kc2)、・・・に対しても、共通に使用され得る。
また、ハードディスクドライブ110は、図3に示すように、エリア番号で定義される格納エリア毎に、コンテンツ鍵データKciで暗号化された分割領域データCi(Enc(Kci:Ci))を格納するように構成されている。なお、Enc(A:B)の表記は、本明細書中ではデータAにより暗号化されたデータBを意味する。
また、図4に示すように、分割領域データCiの各々(図4ではC3のみを例示)は、更に複数の表示用データCijkd、及び複数の検索用データCijks(j=1〜m、k=1〜n)からなっている。表示用データCijkdは、コンテンツ鍵データKcijkdで暗号化され、また、検索用データCijksはコンテンツ鍵データKcijksで暗号化されて、ハードディスクドライブ110に格納されている。すなわち、複数の表示用データCijkd、及び複数の検索用データCijksにより分割領域データCiが構成され、複数のコンテンツ鍵データKcijkd、Kcijksによりコンテンツ鍵データKciが構成されている。
ハードディスクドライブ111は、カーナビゲーション装置10の動作を制御するためのカーナビゲーションプログラムが格納されている。
このプログラムは、一般的なカーナビゲーションのための機能(経路検索、施設案内、渋滞情報取得他)を提供する。これに加えこのプログラムは、
(a)各種データの暗号化・復号化を行う暗復号化部111a、
(b)地図データの分割領域データCi毎の更新を管理する地図データ管理部111b、
(c)分割領域データCiごとの更新状況に関するデータ(購入履歴データHISTORY等)を管理する更新データ管理部111c、
(d)保持された分割領域データCiのうち、最新のバージョンに関する情報(コンテンツID等)を保持する管理テーブルTABを管理する管理テーブル管理部111d、及び
(e)管理テーブルの情報に基づいて表示部11の表示の制御を行う表示制御部111e
などの機能を提供する。なおこの例では、購入履歴データHISTORY、管理テーブルTABは、ハードディスクドライブ110のエリア番号10で示される格納エリアに格納されるものとする。
購入履歴データHISTORYのデータ構造を図5に示す。このデータHISTORYは、各分割領域データCi毎に、どのバージョンの情報が格納されているかを示すデータである。ここでは、バージョン情報としての発行年(2006、2007、2008)と、そのデータがハードディスクドライブ110に格納されているか否か(格納されているものについてはコンテンツ番号を、無いものについては「×」を)表現している。
また、管理テーブルTABは、図5に示すように、格納エリアのエリア番号と、各分割領域データCi毎のハードディスクドライブ110における最新のデータのコンテンツIDを関連付けたものである。
その他カーナビゲーション装置10は、SDカード20に対するデータの書き込み、読み出し等の処理を実行するSDカード処理部113、USBメモリ30等のUSB機器からのデータを入出力するためのインターフェース115、GPS衛星から電波を受信するGPSアンテナ116、受信信号をディジタル信号に変換するD/A変換器117を備えている。
[SDカード20]
SDカード20は、前述のユーザ鍵データKuを格納するように構成され、例えばカーナビゲーション装置を新規購入又は買い換えた場合において、サーバ50又は古いカーナビゲーション装置から取得したユーザ鍵データKuを、新しいカーナビゲーション装置に書き込む場合に用いられ得る。SDカード20は、システム領域(System Area)21、秘匿領域(Hidden Area)22、保護領域(Protected Area)23、ユーザデータ領域(User Data Area)24及び暗復号部25を備えている。
このようなSDカード20は、具体的には、システム領域21には鍵管理情報MKB(Media Key Block)及びメディア識別子IDmが記憶され、秘匿領域22にはメディア固有鍵Kmuが記憶され、保護領域23には暗号化ユーザ鍵Enc(Kmu:Ku)が記憶されている。ここで、システム領域21は、読取専用でSDカード外部からアクセス可能な領域である。秘匿領域22は、読取専用でSDカード自身が参照する領域であり、外部からのアクセスが一切不可となっている。保護領域23は、認証に成功した場合にSDカード外部から読出/書込可能な領域である。ユーザデータ領域24は、SDカード外部から自由に読出/書込可能な領域である。暗復号部25は、保護領域23とSDカード20外部との間で、認証、鍵交換及び暗号通信を行うものであり、暗号化/復号機能をもっている。
カーナビゲーション装置10では、SDカード20のシステム領域21から読み出した鍵管理情報MKBを、予め設定されたデバイス鍵KdによりMKB処理し、メディア鍵Kmを得る。次に、カーナビゲーション装置10は、このメディア鍵Kmと、SDカードSDqのシステム領域21から読み出したメディア識別子IDmとを共にハッシュ処理し、メディア固有鍵Kmuを得る。しかる後、カーナビゲーション装置10は、このメディア固有鍵Kmuに基づいて、SDカード20の暗復号部25との間で認証及び鍵交換(AKE: Authentication Key Exchange)処理を実行し、SDカードSDqとの間でセッション鍵Ksを共有する。続いて、ユーザ端末10qは、セッション鍵Ksを用いた暗号通信を介して保護領域3から暗号化ユーザ鍵Enc(Kmu:Ku)を読み出すと、この暗号化ユーザ鍵データEnc(Kmu:Ku)をメディア固有鍵Kmuにより復号処理し、ユーザ鍵Kuを得る。得られたユーザ鍵データKuはエンベッデッドSDカード109に書き込まれる。書き込み終了後は、SDカード20は抜き取って別の場所に保管しておいてもよいし、挿入したままとしてもよい。
[USBメモリ30、パーソナルコンピュータ40、サーバ50]
USBメモリ30は、前述のように、サーバ50からパーソナルコンピュータ40に送信された新規の地図データ(分割領域データCi)をコピーして、その後カーナビゲーション装置10に差し替えられることにより、新規の地図データをカーナビゲーション装置10に提供するためのものである。
パーソナルコンピュータ40は、ネットワークに接続可能とされ、インターネットを介してwebページを閲覧可能なブラウザを搭載したものであればよい。
またサーバ50は、会員登録情報データベース51、メディア識別子データベース52、コンテンツIDデータベース53、暗号化コンテンツデータベース54、コンテンツ鍵データベース56、及びユーザ鍵データベース57と接続されている。
会員登録情報データベース51は、ユーザが行った会員登録の情報、及び、会員が購入した新規地図データの情報を格納するものである。また、メディア識別子データベース52は、会員登録を行ったユーザが所有するSDメモリカード20又は109のメディア識別子IDmのデータを格納するものである。
コンテンツIDデータベース53は、分割領域データCiに対し与えられる独自のコンテンツIDのデータを格納するものである。また、暗号化コンテンツデータベース54は、コンテンツ鍵データKciにより暗号化されたデータEnc(Kci:Ci)を、コンテンツIDやコンテンツ鍵データKci等と関連づけて格納するものである。また、コンテンツ鍵データベース56は、コンテンツ鍵データを格納するものである。また、ユーザ鍵データベース57は、会員登録を行ったユーザが自身のSDメモリカード20又は109に保持されるユーザ鍵データを格納するものである。
[動作]
次に、本実施の形態の動作を、図6〜図14を参照して説明する。
新規の地図データの取得を希望する場合、ユーザはまず、図6に示すように、USBメモリ30をカーナビゲーション装置10のスロット13に挿入する。挿入がされると、USBメモリ30には、エンベッデッドSDカード109に格納されているメディア識別子IDmと、サーバ50が提供する地図データ販売サイトのURL(Uniform Resource Locater)が書き込まれる。
その後、USBメモリ30をスロット13から抜き取って、代わりに図7に示すようにパーソナルコンピュータ40のUSBスロットに差し込む。パーソナルコンピュータ40は、USBメモリ30の差込みを自動認識した後、USBメモリ30に格納されたURLを読み取って、サーバ50が提供する地図データ販売サイトにアクセスする。
地図データ販売サイトでは、USBメモリ30からメディア識別子IDmを読み取る。サーバ50は、この読み取られたメディア識別子IDmに基づいて、メディア識別子データベース52を検索し、更に会員登録情報データベース51を検索して、会員登録の有無を判断する。
会員登録済みであると判定された場合、図8のような画面がパーソナルコンピュータ40のディスプレイに表示される。この画面では、会員であるユーザが、分割領域データC1〜C9(北海道、東北地方、関東地方、中部地方、近畿地方、中国地方、四国地方、九州地方、全国)に関し、どのバージョン(発行年:2006、2007年・・・)のものを有しているのかを「○」「×」で示している。また、ユーザが未購入であるデータについては、その価格(○×円)と共に「購入」アイコン301が表示されている。ユーザは、購入を希望するデータについて「購入」アイコン301をクリックし、「次へ」アイコン302をクリックする。
「次へ」アイコンが押されると、図9の画面に移行する。この画面では、「購入」が選択されたデータに関し、購入意思の再確認が行われる。購入を希望する場合には「Yes」アイコン303を、希望しない場合には「No」アイコン304をクリックする。「Yes」アイコン303がクリックされた場合、サーバ50は会員登録情報に基づいて課金決済を実行する。
「Yes」アイコン303が押されると、購入した分割領域データCiが、対応するコンテンツ鍵データKciで暗号化されたEnc(Kci:Ci)の形式で、そのコンテンツIDと共にサーバ50からパーソナルコンピュータ40へダウンロードされる。また、コンテンツ鍵データKciも、ユーザ鍵データKuで暗号化された形式Enc(Ku:Kci)で、同時にダウンロードされる。
パーソナルコンピュータ40にダウンロードされたデータEnc(Kci:Ci)、Enc(Ku:Kci)は、更にUSBメモリ30に転送(コピー)される。この転送は、パーソナルコンピュータ40内のソフトウエアにより自動的に実行されるのが好適であるが、ユーザがファイル操作を行うことにより実行されるのでも構わない。
USBメモリ30への転送が完了したら、USBメモリ30をパーソナルコンピュータ40から抜き取り、更に図10に示すように、再度カーナビゲーション装置10のスロット13に差し込む。すると、カーナビゲーション装置10は、USBメモリ40を自動認識すると共に、その内容を読み込む。
すると、図11に示すように、USBメモリ30に保持されたデータをカーナビゲーション装置10にダウンロードするか否かの問い合わせが、カーナビゲーション装置10の表示部11上になされる。ダウンロードする場合には「Yes」アイコン305を、しない場合には「No」アイコン306をクリックする。また、USBメモリ30に新たに取得されたデータに対応する古いバージョンのデータを破棄するか否かの問い合わせもなされるので、「破棄」アイコン307又は「保存」アイコン308をクリックし、「次へ」アイコン309をクリックする。これにより、新しい分割領域データに関する暗号化データEnc(Kci:Ci)、Enc(Ku:Kci)がハードディスクドライブ110に格納されると共に、コンテンツ鍵データKciの新たな暗号化・格納動作が、暗復号化部111a等により行われる。また、購入履歴データHISTORY、管理テーブルTAB等の書換えも実行される。また、「破棄」アイコン307がクリックされた場合、該当する古いバージョンのデータの削除が行われ、これに対応して購入履歴データHISTORYも書き換えられる。
次に、カーナビゲーション装置10における運行案内がされる場合における暗号化データEnc(Kci:Ci)の処理を、図12〜14を参照して説明する。前述のように、分割領域データCiは、表示用データCijkdと、検索用データCijksとからなっている。この実施の形態では、検索用データCijksは、すべて復号化した状態でRAM107に格納しておく。一方、表示用データCijkdに関しては、自動車の現在位置、及び進行方向に応じた一部のみを復号化してRAM107に格納し、それ以外は暗号化したままにしておく。図12の場合、現在位置に対応する表示用データC332d、及び、進行方向に対応する表示用データC342d、C343d、C333dのみを復号化しておき、その他のデータは暗号化したままとする。このようにすることにより、RAM107に暗号化されず格納されるデータ量が最小限とされ、不正コピーを行う者としては不正行為を行う利益に乏しいので、データの不正コピーを防止することができる。また、検索用データは暗号化されていないので、検索時間が長くなることもなく、表示データも、現在位置及び進行方向に応じて復号化されているので、表示時間が遅くなることもない。
また、最新バージョンが取得されている分割領域データC2と、最新バージョンが取得されていない分割領域データC3に跨って自動車が運行される場合におけるデータ処理を、図13を参照して説明する。図13に示すように、GPS衛星から得られた自動車の現在位置が、分割領域データC2中表示用データC2jjdにあり、その進行方向が分割領域データC3の方向を向いているものとする。このとき、現在位置と進行方向がGPSアンテナ116からの信号により特定され、これにより、データを読み出すべきハードディスクドライブ110の格納エリアのエリア番号が特定される。エリア番号が特定されると、表示制御部111eは、管理テーブルTABを参照して、その格納エリアに格納されている分割領域データのうち、最新のバージョンについてのコンテンツIDを特定する。そして、そのコンテンツIDを有する分割領域データEnc(Kc3:C3)を読み出す。そして、図12の場合と同様、分割領域データC2中のC2kjdに加え、隣接する分割領域データC3の表示用データC321d、C331dを新たに暗復号化部111aにより復号化させ、RAM107に格納させる。
このように、本実施の形態では、管理テーブルTABにより各分割領域データ毎の最新のバージョンに関する情報(コンテンツID等)を保持され、これを参照して読み出し、復号化が行われるので、古い地図データを誤って参照することが防止される。
なお、本実施の形態のように、分割領域データCi毎に最新バージョンを取得できる場合、次のような問題が生じ得る。最新バージョンが取得されている分割領域データC2と、最新バージョンが取得されていない分割領域データC3に跨って自動車が運行される場合を考える。このとき、分割領域データC2においては新設道路のデータがあり、分割領域データC3では新設道路のデータが無い、という場合、C3の領域に入った途端に新設道路が消えてしまうことが起こり得る。このような不都合は、全国幹線道路のデータC9を他の分割領域データC2とセット販売とすることにより防止することが可能になる。すなわち、データC3には新設道路のデータが無いが、全国幹線道路データC9には有ることが検索により判明した場合に、表示対象をデータC3からC9に切り替えることにより、新設道路の表示が消えることを防止することができる。
以上、発明の実施の形態を説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲内において、種々の変更、追加等が可能である。例えば、上記の実施の形態では、複数の表示用データCijkd、及び複数の検索用データCijksを、それぞれコンテンツ鍵データKcijkd、Kcijksで暗号化してハードディスクドライブ110に格納していた。これに代えて、複数の表示用データCijkdのみを暗号化して格納し、複数の検索用データCijksに関しては、受信後に復号化した状態でハードディスクドライブ110に格納させておいてもよい。
本発明の実施の形態に係るカーナビゲーションシステムの全体構成を示す概念図である。 地図データとしての分割領域データCiの例を示す概念図である。 図1に示すエンベッデッドSDカード109及びハードディスクドライブ110の記憶データを示している。 分割領域データCiの各々の詳細(表示用データCijkd、及び複数の検索用データCijks)を示している。 購入履歴データHISTORYのデータ構造を示す。 本実施の形態の動作を説明する。 本実施の形態の動作を説明する。 本実施の形態の動作を説明する。 本実施の形態の動作を説明する。 本実施の形態の動作を説明する。 本実施の形態の動作を説明する。 本実施の形態の動作を説明する。 本実施の形態の動作を説明する。 本実施の形態の動作を説明する。
符号の説明
10・・・カーナビゲーション装置、 20・・・SDカード、 30・・・USBメモリ、 40・・・パーソナルコンピュータ、 50・・・サーバ。

Claims (2)

  1. 地図データに基づいて車両の目的地への移動の案内を行うカーナビゲーションシステムにおいて、
    所定の領域毎の分割領域データに分割された前記地図データを、対応する格納エリアにコンテンツ鍵データで暗号化して格納するデータ格納部と、
    前記地図データを表示する表示部と、
    各種データを暗号化又は復号化する暗復号化部と、
    復号化された前記地図データを一時保持するメモリ部と、
    前記データ格納部に格納される前記地図データを前記分割領域データ毎に更新する更新部と、
    前記地図データの前記分割領域データ毎の更新情報を含む地図データの管理を行うデータ管理部と、
    前記更新情報に基づいて前記表示部の表示の制御を行う表示制御部と
    を備えたことを特徴とするカーナビゲーションシステム。
  2. 前記分割領域データは更に、前記表示部への表示のための表示用データと、データ検索のための検索用データとを備え、前記暗復号化部は、前記表示用データのうち前記車両の現在位置を含む所定の範囲についてのみを前記暗復号化部により復号化して前記メモリ部に一時保持させる
    ことを特徴とする請求項1記載のカーナビゲーションシステム。
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