JP2008075799A - 直動アクチュエータ - Google Patents

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Shinichiro Hazama
伸一郎 硲
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Abstract

【課題】迅速な作動効果が静かに得られながらも有効な緩み止めが得られ、且つ、直動アクチュエータを構成する各部材に作用する負荷が比較的小さく、部品数が少なくて済む直動アクチュエータを提供する。
【解決手段】筐体1に対して軸芯X1周りで回転可能に支持された回転駆動体3と、荷重伝達用の索体60と連結され、且つ、軸芯X1方向に変位可能な操作体5と、回転駆動体3の回転運動を操作体5の変位に変換するために、回転駆動体3とスプライン係合され、一端が操作体5とネジ係合された中間体4と、索体60に掛かる荷重によって中間体4が荷重の作用する方向に回転することを規制する緩み止め機構と、を備える直動アクチュエータとした。
【選択図】図2

Description

本発明は直動アクチュエータに関する。より具体的に説明すると、本発明は、筐体に支持された回転駆動体と、荷重伝達用の索体と連結された操作体と、回転駆動体の回転運動を操作体の変位に変換する変換機構と、を備える直動アクチュエータに関する。
この種の直動アクチュエータとしては、本発明に関連する先行技術文献情報として下記に示す特許文献1がある。この特許文献1に記された車両用の駐車ブレーキの構成では、回転駆動体の回転運動を回転駆動体の両側に配置された2つの操作体の変位に変換する変換機構として、回転駆動体とスプライン係合され、且つ、操作体とネジ係合された中間体が両部材の間に介装されている。回転駆動体を正転方向へ回転駆動させると、中間体が双方の操作体を回転駆動体側に変位させることで、操作体に連結された2本の索体が同時に引き寄せられ、各索体の他端に接続された車両用の左右の駐車ブレーキが同時に操作される。
上述のアクチュエータとしては、他に、本発明に関連する先行技術文献情報として下記に示す特許文献2がある。この特許文献2に記された車両用の駐車ブレーキの構成では、索体に掛かる荷重によって中間体が荷重を軽減させる方向に回転するのを規制するための緩み止め機構が設けられている。この緩み止め機構は、回転駆動体に駆動力を加えるためのモータの出力軸に固定された円盤部と、前記円盤部に対向して、アクチュエータ本体に支持されたプレートとを備え、前記円盤部及びプレートには係合凸部及び摺動面を設けてある。そして、モータの出力軸をブレーキの制動方向に回転させた場合、円盤部とプレートとの互いの摺動が許されてモータの回転駆動力が回転駆動体に伝達される。一方、例えば駐車ブレーキが作用中でモータが停止している際などに、モータの出力軸が索体から受ける負荷により逆方向に回転しようとしても、円盤部及びプレートの係合凸部同士が係合して、出力軸の逆転と索体の緩みが防止される。
特表2001−513179号公報(8頁23行〜9頁17行、図1〜図3) 特開2000−274466号公報(明細書〔0047〕段落、〔0048〕段落、図6)
しかし、特許文献1に記された直動アクチュエータでは、駐車ブレーキを迅速に作用させるために操作体と中間体との間のネジのリードを大きく設定すると、ネジの逆効率が高くなる。したがって、例えば駐車ブレーキが作用中でモータが停止している際などに、索体から受ける負荷により中間体が荷重を軽減させる方向に回転し、索体に緩みが生じ易くなる、或いは、モータの回転力を回転駆動体に伝えるための伝動ギヤの歯に過度の負荷が与えられるという問題があった。逆に、索体の緩みを生じ難くするために、操作体と中間体との間のネジのリードを十分に小さく設定すると、ネジの効率が低くなるために、駐車ブレーキを迅速に作用させるためには回転駆動体を高速で回転させる必要が生じて騒音が大きくなる傾向があった。
他方、特許文献2のアクチュエータでは、操作体が索体と共に引き込まれて索体に対する荷重が大きくなると、モータの駆動力を回転駆動体に伝えるための伝動ギヤなどへの機械的な負担が増大し易い。このために、伝動ギヤなどを損耗し難い特殊な材質にする或いは大型化しておく等の対策が必要であった。さらに、特許文献2のアクチュエータでは、円盤部及びプレートといった緩み止め機構のための専用部材を余分に必要とするため、製造コストや組立てのための工程が増すという問題があった。
そこで、本発明の目的は、上に例示した2例の従来技術による直動アクチュエータの持つ前述した欠点に鑑み、迅速な作動効果が静かに得られながらも有効な緩み止めが得られ、且つ、直動アクチュエータを構成する各部材に作用する負荷が比較的小さく、部品数がより少なくて済む直動アクチュエータを提供することにある。
本発明による直動アクチュエータの第1の特徴構成は、
筐体に対して軸芯周りで回転可能に支持された回転駆動体と、
荷重伝達用の索体と連結され、且つ、前記軸芯方向に変位可能な操作体と、
前記回転駆動体の回転運動を前記操作体の変位に変換すべく両部材の間に介装され、前記回転駆動体とスプライン係合され、且つ、その一端が前記操作体とネジ係合された中間体と、
前記索体に掛かる荷重によって前記中間体が前記荷重の作用する方向に回転することを抑制する緩み止め機構と、を備える点にある。
本発明の第1の特徴構成による直動アクチュエータでは、索体に掛かる荷重による中間体の回転を規制する機構という形態で緩み止め機構を設けたので、操作体と中間体との間のネジ係合を効率の大きなネジで構成することが可能となる。その結果、モータで回転駆動体を高速回転させる必要がなく、比較的迅速な作動効果が静粛に得られるようになった。そして、緩み止め機構の構成部材として中間体を利用しているので、部品点数も少なくて済む。また、回転駆動体の回転運動を操作体の変位に変換するための変換機構が、回転駆動体とスプライン係合され、且つ、その一端が操作体とネジ係合された中間体を有するので、索体からの荷重が伝導ギヤなどに作用し難いという効果が得られた。
本発明の他の特徴構成は、前記中間体の前記他端に、前記筐体に対して回転を規制された補助操作体が前記中間体に対して回転可能に支持されており、前記緩み止め機構は、前記中間体と前記補助操作体の一端との間に形成された逆効率が0%以下の雌雄のネジ部材からなる点にある。
本構成であれば、索体に掛った荷重が変換機構を介して中間体を荷重が低下する方向に回転しようとしても、中間体と補助操作体の基端側との間に形成されたネジ部材の逆効率が0%以下なので、中間体は回転操作されず、索体に掛った荷重を保持できる。
また、本構成であれば、中間体と補助操作体とは、ネジ係合を介して連結されているので、例えば環状の溝と同溝に係入する環状突起とからなる係合機構を介して連結された構成に比して、索体に加わる荷重が増加する方向に中間体を回転させた際に、中間体と補助操作体との間に生じる摩擦抵抗が小さくて済むため、直動アクチュエータによる索体の操作効率が高くなる。
本発明の他の特徴構成は、前記中間体と前記補助操作体との間に形成されたネジの捩れ方向は、前記操作体を前記索体の荷重が増加する方向に変位させる前記回転駆動体の正転方向の回転によって、前記中間体をやはり前記索体の荷重が増加する方向に変位させるように形成されている点にある。
本構成であれば、例えば回転駆動体と中間体とを正転方向に回転駆動させた時、索体はネジ係合による操作体の補助操作体向きの変位に基づいて筐体内へ所定量だけ引き込まれるが、同時に、中間体そのものも前記ネジを介して同じ向きに補助操作体に対して変位されるので、結果的に、中間体と補助操作体との間のネジが索体の引き込みを補助的に高めることになる。したがって、例えば、当該発明を車両用の駐車ブレーキを操作するための直動アクチュエータとして用いた場合に駐車ブレーキのON・OFF操作の応答性がより高められる。
本発明の他の特徴構成は、前記補助操作体の他端と前記筐体との間に、前記索体に掛る荷重を前記筐体に受けさせる荷重支持部が設けられており、前記荷重支持部は前記索体に掛かる荷重を検出するための荷重検出手段を含む点にある。
本構成であれば、荷重伝達用の索体に加えられる荷重を検出するためのセンサを、中間体と筐体の間に、例えば筐体上に位置に設けることで、同センサを筐体のより端部側に設けることができる。このため、荷重検出手段の検出信号を取り出す構成を簡単なものにできる。
本発明の他の特徴構成は、前記補助操作体の他端に荷重伝達用の第2の索体が連結されている点にある。
本構成であれば、例えば2つのブレーキ装置の間に、索体の引き込み量に応じて索体に沿って移動可能な浮動状態で配置した直動アクチュエータとして用いることが可能になる。
以下に本発明の最良の実施形態について図面を参照しながら説明する。
尚、本発明による直動アクチュエータの用途は特に限定はされないが、ここでは車両の電動パーキングブレーキ装置用の直動アクチュエータとして用いた場合を例にとって説明する。
図1に示す車両Cには、駐車中における車輪の回転を規制するための電動パーキングブレーキ装置Bが設けられている。
この電動パーキングブレーキ装置Bは、左右の後輪に配置された一対の制動装置50と、各制動装置50を操作するためのブレーキケーブル60(索体の一例)と、ブレーキケーブル60に対して張力を付与することで制動装置50を操作する直動アクチュエータ70とからなる。
運転者がブレーキレバーやブレーキペダルなどの操作具を操作すると、同操作によって発された電気信号に基づいて直動アクチュエータ70が所定の方向に作動して、ブレーキケーブル60が牽引され、制動装置50が制動方向に操作される。他方、運転者が操作具に対する前記操作を解除若しくは反対方向に操作すると、直動アクチュエータ70が逆方向に作動して、ブレーキケーブル60の牽引が解除されて、制動装置50が制動解除状態に操作される。
(直動アクチュエータの概略構成)
図2に示すように、直動アクチュエータ70は、車体に固定された筐体1と、筐体1の外面に固定された直流モータEとを備えている。筐体1の内部には、軸芯X1の周りで回転可能に支持された回転駆動体3、及び、直流モータEから得られる回転力を回転駆動体3に伝えるための中間ギヤ2(伝動機構)が設けられている。さらに、直動アクチュエータ70は、軸芯X1に沿って変位可能に設けられた第1スピンドル5(操作体の一例)と、回転駆動体2の回転運動を第1スピンドル5の変位に変換するための変換機構とを備えている。
回転駆動体3は、概して筒状の出力部3aと、出力部3aの外周に一体形成されたヘリカルギヤの入力部3bとからなる。出力部3aの内面の一部には軸芯X1と平行に延びた複数のスプライン溝3Sが形成されている。中間ギヤ2は、大径でヘリカルギヤの入力部2aと、比較的小径でヘリカルギヤの出力部2bとが軸芯方向に沿って並置された形状を備え、入力部2aは直流モータEの出力軸に形成されたヘリカルギヤと噛合し、出力部2bは回転駆動体3の入力部3bのヘリカルギヤと噛合している。
図6に示すように、第1スピンドル5に形成された筒状の先端部5aは前述したブレーキケーブル60の後端に外嵌固着されている。他方、第1スピンドル5の胴部5bには雄ネジ部5Mが形成されている。尚、筐体1の外面には、内面の断面が矩形で筒状の補助筐体1aが設けられており、第1スピンドル5は、この補助筐体1a内に軸芯X1に沿って摺動自在に収納されている。そして、第1スピンドル5を筐体1に対して常時回転不能とするために、第1スピンドル5の先端部5aの断面形状は、補助筐体1aの内面と対応した矩形状を呈している。
(変換機構の構成)
回転駆動体3の回転運動を第1スピンドル5の軸芯X1に沿った変位に変換するための前記変換機構は、回転駆動体3と第1スピンドル5との間に設けられた細長い筒状の中間スリーブ4(中間体の一例)を有する。
図4に示すように、中間スリーブ4の基端側の外周面には、回転駆動体3の出力部3aの内面に在るスプライン溝3Sと常時係合される複数のスプライン突起4Sが形成されている。
他方、中間スリーブ4の内面の少なくとも一部には雌ネジ部4Fが形成されている。この雌ネジ部4Fは、中間スリーブ4の先端側に位置する第1雌ネジ部4F1と、基端側に位置する第2雌ネジ部4F2とからなる。これらの2つの雌ネジ部4F1,4F2どうしは互いに形状、リード、及びネジの捩れ方向(傾斜方向)が異なっている。
中間スリーブ4の先端側に形成された第1雌ネジ部4F1は、第1スピンドル5の雄ネジ部5Mと噛合している。これらのネジ部5M,4F1はリードが大きな高効率ネジからなる。直流モータEの正転方向への回転駆動によって、中間ギヤ2及び回転駆動体3を介して中間スリーブ4が回転操作されると、図3に例示するように、第1スピンドル5は(筐体1に対して回転不能となっているので)、前記高効率ネジの作用に基づいて軸芯X1に沿って矢印D1方向に、すなわちブレーキケーブル60に掛かる荷重を増加させる方向に迅速に変位操作され、その結果、ブレーキケーブル60が牽引される。
このように、前記変換機構を、回転駆動体3とスプライン係合され、一端が第1スピンドル5とネジ係合された中間スリーブ4によって構成しているので、ブレーキケーブル60からの荷重が、回転駆動体3、直流モータE、中間ギヤ2に直接加えられることがない。その結果、モータEと中間ギヤ2の間、及び、中間ギヤ2と回転駆動体3との間に、より駆動音の小さなヘリカルギヤを用いることが可能になった。
(荷重の支持機構)
本発明による直動アクチュエータ70では、制動装置50からの反力によってブレーキケーブル60に生じる荷重の略全体が筐体1によって受けられるように、中間スリーブ4の基端側は筐体1に支持されている。この支持機構は、中間スリーブ4の基端側に一端で連結されたロッド状の第2スピンドル6(補助操作体の一例)と、第2スピンドル6の他端に形成されたフランジ部6aを筐体1の所定箇所に係止させるための板状のロック片7(荷重支持部の一例)とからなる。第2スピンドル6の外観形状を図5に示す。
ロック片7は軸芯X1に沿った方向視で細長い矩形を呈し、その中央には断面がD字状または長円形の貫通孔7Hが形成されている。そして、第2スピンドル6を筐体1に対して回転不能とするために、第2スピンドル6のフランジ部6aまたはその隣接箇所もまたこの貫通孔7Hに対応した異形の断面を備えている。
第2スピンドル6の前記一端には、中間スリーブ4の第2雌ネジ部4F2と噛合する雄ネジ部6Mが形成されている。これらのネジ部6M,4F2は、中間スリーブ4の先端側と第1スピンドル5の間に設けられた前述のネジ部5M,4F1とは傾斜方向が逆で、且つ、第2スピンドル6は筐体1に対して回転不能である。したがって、前述した直流モータEの正転方向への回転駆動によって、中間ギヤ2及び回転駆動体3を介して中間スリーブ4が回転操作されると、中間スリーブ4自身が、第1スピンドル5と共に、軸芯X1に沿ってロック片7に近接する矢印D1方向に、すなわちブレーキケーブル60やロック片7に掛かる荷重を増加させる方向に僅かながら変位操作される。
(緩み止め機構)
また、第2スピンドル6の前記一端と中間スリーブ4の間に設けられたネジ部6M,4F2は、前述のネジ部5M,4F1と異なり、リードが小さく逆効率が0%以下の低効率ネジからなる。その結果、ネジ部6M,4F2は、ブレーキケーブル60に掛かる荷重によって中間スリーブ4が荷重の作用する方向(すなわち荷重が軽減される方向)に回転することを防止する緩み止め機構として機能する。すなわち、直流モータEからの回転駆動体3に対する回転駆動力が解除された状態においても、この緩み止め機構の作用に基づいて中間スリーブ4は回転せず、ブレーキケーブル60に加えられた張力が保持される。
このように、中間スリーブ4と第2スピンドル6との間に設けた緩み止め機構で中間スリーブ4の逆転を防止しているので、中間スリーブ4と第1スピンドル5との間には、高効率ネジからなるネジ係合を設けることが可能となり、結果的に、応答性が高く且つより静寂な直動アクチュエータを得ることができる。
尚、中間スリーブ4の先端側と第1スピンドル5の間に設けられた高効率のネジ部5M,4F1は、複数条(例えば2条)の角ネジによって構成されている。他方、中間スリーブ4の基端側と第2スピンドル6の間に設けられた低効率のネジ部4F2,6Mは、複数条(例えば2条)の三角ネジによって構成されている。この実施形態では、高効率のネジ部4F1,5Mと低効率のネジ部4F2,6Mとの間のリードの比は4対1〜8対1の範囲に設定されている。上記のように、変換機構を構成している中間スリーブ4を、緩み止め機構の一部として利用するので部品数が少なくて済む。
(荷重検出手段)
第2スピンドル6のフランジ部6aと筐体1の間に介装されたロック片7とは、ブレーキケーブル60に掛かる荷重によって変形する起歪体を構成するために可撓性の板材からなる。ロック片7は、その両端付近でのみ筐体1の前記所定箇所に支持されている。したがって、ブレーキケーブル60に掛かる荷重の大きさに応じて、前述した細長い矩形の中央部付近が第1スピンドル5に近接する方向に僅かに変位した湾曲状に撓む。また、ブレーキケーブル60に掛かる荷重の解除に応じて平坦な当初形状に復元される。ロック片7の表面には貫通孔7Hを挟むように一対の歪みゲージ7G(荷重検出手段の一例)が接着剤などで貼付されている。歪みゲージ7Gから出力される信号の強さからブレーキケーブル60に掛かる荷重を検出可能である。すなわち、ロック片7と歪みゲージ7Gとは、ブレーキケーブル60に掛かっている荷重を検出するための荷重検出手段を構成している。
ブレーキケーブル60の後端、第1スピンドル5、中間スリーブ4、及び、第2スピンドル6はいずれも軸芯X1に沿って一直線上に直列配置されている。ブレーキケーブル60に掛かる荷重は、第1スピンドル5、中間スリーブ4、第2スピンドル6の順に伝達され、ロック片7を介して筐体1の前記所定箇所によって受け止められる。回転駆動体3は中間スリーブ4の外周面上に、スプライン係合を介して、軸芯X1に沿って相対移動自在に外嵌配置されている。このため、ブレーキケーブル60に掛かる荷重は回転駆動体3や中間ギヤ2には作用しない。
尚、回転駆動体3は軸芯X1に沿った両端に配置されたボールベアリングR1,R2を介して筐体1上に支持されており、筐体1に対して軸芯X1に沿って変位不能である。しかし、回転駆動体3の内面に在るスプライン溝3Sは、中間スリーブ4のスプライン突起4Sを十分に超える長さを備える。したがって、中間スリーブ4は、第2スピンドル6に対する相対回転、或いは、ロック片7の撓み変形に基づく第2スピンドル6自身の軸芯X1に沿った変位に基づいて、回転駆動体3に対して軸芯X1に沿って変位可能となっている。
(直動アクチュエータの作用)
図2の状態において、運転者がブレーキレバーやブレーキペダルなどの操作具を操作すると、不図示の制御装置から発される電気信号に基づいて、直動アクチュエータ70の直流モータEが正転方向に回転駆動される。これにより、図3に例示するように、ブレーキケーブル60が牽引され、ロック片7に貼り付けられた歪みゲージ7Gによる検出荷重が、制動装置50による規定の制動状態に対応する第1所定範囲に達すると、直流モータEが停止される。
次に、運転者が操作具に対する前記操作を解除若しくは反対方向に操作すると、直動アクチュエータ70の直流モータEが逆転方向に回転駆動される。直動アクチュエータ70は、ロック片7に貼り付けられた歪みゲージ7Gによる検出荷重が、制動装置50による規定の制動解除状態に対応する第2所定範囲に達するまで、逆方向に駆動されて、ブレーキケーブル60の牽引が解除される。
尚、直動アクチュエータ70は、中間ギヤ2の一端に固着された回転検出板2Sと、回転検出板2Sを介して中間ギヤ2の回転方向と回転数を常時モニタするための回転センサ(不図示)とを有する。制御装置はこの回転センサから得られる信号に基づいて直流モータEの回転数や回転方向を制御する。
〔別実施形態〕
〈1〉図7に例示する直動アクチュエータ170は、上記の実施形態に記された直動アクチュエータ70の変形例である。直動アクチュエータ170では、第2スピンドル26(補助操作体の一例)と筐体21との間に、索体60に掛る荷重を筐体21に受けさせる荷重支持部(ロック片7)が設けられておらず、代わりに、第2スピンドル26の他端に荷重伝達用の第2のブレーキケーブル61(荷重支持部の一例)が連結されている。
その他の構成は直動アクチュエータ70と共通である。すなわち、直動アクチュエータ170は、筐体21に対して軸芯X1周りで回転可能に支持された回転駆動体3と、ブレーキケーブル60と連結され、且つ、軸芯X1方向に変位可能な第1スピンドル5と、回転駆動体3の回転運動を第1スピンドル5の変位に変換すべく両部材の間に介装され、回転駆動体3とスプライン係合され、且つ、その一端が第1スピンドル5とネジ係合された中間スリーブ4と、ブレーキケーブル60に掛かる荷重によって中間スリーブ4が荷重を軽減する方向に回転することを規制する緩み止め機構と、を備える。
また、中間スリーブ4の他端に、筐体21に対して回転を規制された第2スピンドル26が中間スリーブ4に対して回転可能に支持されており、緩み止め機構は、中間スリーブ4と第2スピンドル26(補助操作体)の一端との間に形成された逆効率が0%以下の雌雄のネジ4F2,26Mからなる。筐体21の所定箇所には貫通孔27Hを備えた板状体27が回転不能に固定されており、この貫通孔27Hに第2スピンドル26が軸芯X1に沿って移動自在に挿通されている。板状体27の貫通孔27Hと、第2スピンドル26の対応箇所とは互いに対応した断面がD字状または長円形の異形の断面形状を備えているので、第2スピンドル26の筐体21に対する回転が規制されている。
この実施形態では、ブレーキケーブル60,61に掛かる荷重を検出するための荷重検出手段として、第2スピンドル26と第2のブレーキケーブル61との間に起歪体65が介装されており、この起歪体65の内部または外部に歪みゲージ(不図示)が配置されている。
そして、中間スリーブ4と第2スピンドル26との間に形成されたネジの捩れ方向は、第1スピンドル5をブレーキケーブル60,61の荷重が増加する方向に変位させる回転駆動体3の正転方向の回転によって、中間スリーブ4をやはりブレーキケーブル60,61の荷重が増加する方向に変位させるように形成されている。
したがって、各ブレーキケーブル60,61に未だ大きな荷重が加えられていない図7の状態から、回転駆動体3を正転方向に回転させると、図8に例示されるように、中間スリーブ4が回転駆動され、これによって第1スピンドル5は中間スリーブ4の内部に大きく引き込まれ、同時に、第2スピンドル26もまた中間スリーブ4の内部に第1スピンドル5に比して僅かながら引き込まれる。その結果、各ブレーキケーブル60,61の遊端に連結された制動装置(不図示)が作動される。
尚、中間スリーブ4はスプライン構造を介して筐体21に支持されているので、各ブレーキケーブル60,61の遊端に連結された制動装置の引き代の相違に応じて、筐体21内を軸芯X1に沿って或る程度の範囲で移動可能である。各制動装置の引き代の相違が更に大きい場合には、筐体21を車体に対して軸芯X1に沿って相対移動可能な浮動状態に支持しておくと良い。
〈2〉中間スリーブ4に設けられた第1雌ネジ部4F1と第2雌ネジ部4F2とを互いに捩れ方向が同じネジで構成しても良い。この場合も、緩み止め機構を構成するために、第2雌ネジ部4F2はリードが小さく逆効率が0%以下の低効率ネジとする必要がある。
〈3〉緩み止め機構を、低効率ネジではなく、図9に例示するように、中間スリーブ4′の内面に形成された環状溝4Dと、同溝4Dに係入するように第2スピンドル6′の外周から径方向に立設した円盤状の突起6Fとで構成しても良い。図9はこの変形を図2と3の実施形態に適用したものを示すが、図7と8の実施形態にもこの変形を適用することが可能である。
〈4〉スプラインのある中間体を、内面にネジ4F1,4F2或いは環状溝4Dを備えた中間スリーブとせず、例えば、軸芯方向でスプライン部を挟むように2つの雄ネジ部が外周に形成された中間体とし、これらの雄ネジ部と噛合する雌ネジを第1スピンドルと第2スピンドルの端部に形成して、変換機構を構成しても良い。
〈5〉荷重検出手段を、第2スピンドル6の支持機構として設けられたロック片7に貼付された歪みゲージによって構成せず、ブレーキケーブル60の途中に荷重検出手段を介装することも可能である。
直動アクチュエータを備えた車両の概略平面図 第1実施形態による直動アクチュエータの一部破断平面図 図2の直動アクチュエータの別の状態を示す一部破断平面図 図2のIV−IVに沿った断面図 図2の第2スピンドル6を示す斜視図 第1スピンドル5とブレーキケーブル60の連結部を示す斜視図 別の実施形態による直動アクチュエータの一部破断平面図 図7の直動アクチュエータの別の状態を示す一部破断平面図 直動アクチュエータのさらに別の実施形態を示す一部破断平面図
符号の説明
B 電動パーキングブレーキ装置
C 車両
E 直流モータ
X1 軸芯
1,21 筐体
1a 補助筐体
2 中間ギヤ
2S 回転検出板
3 回転駆動体
3S スプライン溝
4 中間スリーブ(中間体、変換機構)
4S スプライン突起
4F1 第1雌ネジ部
4F2 第2雌ネジ部
5 第1スピンドル(操作体)
5M 雄ネジ部
6,26 第2スピンドル(補助操作体)
6a フランジ部
7 ロック片(荷重支持部、起歪体)
7G 歪みゲージ(荷重検出手段)
7H 貫通孔
27 板状体(荷重支持部)
50 制動装置
60,61 ブレーキケーブル(索体)
70,170 直動アクチュエータ

Claims (5)

  1. 筐体に対して軸芯周りで回転可能に支持された回転駆動体と、
    荷重伝達用の索体と連結され、且つ、前記軸芯方向に変位可能な操作体と、
    前記回転駆動体の回転運動を前記操作体の変位に変換すべく両部材の間に介装され、前記回転駆動体とスプライン係合され、且つ、その一端が前記操作体とネジ係合された中間体と、
    前記索体に掛かる荷重によって前記中間体が前記荷重の作用する方向に回転することを抑制する緩み止め機構と、を備える直動アクチュエータ。
  2. 前記中間体の前記他端に、前記筐体に対して回転を規制された補助操作体が前記中間体に対して回転可能に支持されており、前記緩み止め機構は、前記中間体と前記補助操作体の一端との間に形成された逆効率が0%以下の雌雄のネジ部材からなる請求項1に記載の直動アクチュエータ。
  3. 前記中間体と前記補助操作体との間に形成されたネジの捩れ方向は、前記操作体を前記索体の荷重が増加する方向に変位させる前記回転駆動体の正転方向の回転によって、前記中間体をやはり前記索体の荷重が増加する方向に変位させるように形成されている請求項2に記載の直動アクチュエータ。
  4. 前記補助操作体の他端と前記筐体との間に、前記索体に掛る荷重を前記筐体に受けさせる荷重支持部が設けられており、前記荷重支持部は前記索体に掛かる荷重を検出するための荷重検出手段を含む請求項2または3に記載の直動アクチュエータ。
  5. 前記補助操作体の他端に荷重伝達用の第2の索体が連結されている請求項2または3に記載の直動アクチュエータ。
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