JP2008075273A - シリンダ錠 - Google Patents

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Abstract

【課題】マグネットタンブラに磁気吸着による作動不良を生じさせずに、しかも、内筒に対して任意の硬質金属が使用できるシリンダ錠を得る。
【解決手段】施錠開閉体に固定される外筒33と、鍵穴35を有して外筒33に回動自在に内設される内筒37と、外筒33と内筒37との境界上にわたるよう配置され外筒33に対する内筒37の回動を規制するとともに、鍵穴35に挿入された合鍵65によって境界を形成する位置へ移動されることで内筒37の回動規制を解除するタンブラとを備え、タンブラの少なくとも一つが、合鍵65に設けられた磁石69の同極反発力によって境界を形成する位置へ移動されるマグネットタンブラ59であるシリンダ錠100において、内筒37が磁性体である金属からなり、マグネットタンブラ59が、内筒37に嵌入され非磁性体からなるホルダ53内に可動自在に収容される。
【選択図】 図1

Description

本発明は、少なくとも1つのマグネットタンブラを備えるとともに、通常のタンブラとを備えたシリンダ錠に関し、特に、マグネットタンブラの作動信頼性を高めつつ、防犯性能を高める改良技術に関する。
特殊な工具を用いることでカギ穴内のタンブラを操作して不正解錠を行うピッキングと称される犯罪が多発している。このような不正解錠に対して、シリンダ錠をピッキング困難なものとすることで、不正解錠を防止する対策が採られている。
この種のシリンダ錠としては、例えば図8に示すように、すり鉢状の凹部、所謂、ディンプル1を表裏面の所定の位置に設けた合鍵3を用いるものがある。このシリンダ錠は、鍵穴7に挿入される合鍵3のディンプル1に応じて不図示のタンブラピンを移動させ、内筒9に外挿した外筒11との境界部にタンブラピンのシアーラインを一致させて、内筒9を外筒11に対し回転規制解除して解錠を行う。このシリンダ錠は、合鍵3を抜きとった状態でタンブラピンがスプリングに押され、外筒11と内筒9を貫いているため、内筒9を回転させることができない。一方、合鍵3を差し込むと、所定箇所のタンブラピンがそれぞれ後退し、タンブラピンのシアラインが外筒11と内筒3との境界部にそろい、すなわち境界を形成して、内筒3を回転させることができる。
ところが、ディンプルタイプのシリンダ錠は、鍵穴7に挿入した合鍵3のディンプル1に応じて所定箇所のタンブラピンを後退させ、タンブラピンのシアラインを外筒11と内筒9との境界部に一致させて、内筒9の回動規制を解除する点では従来のピンシリンダ機構を踏襲したものとなっている。このため、タンブラピンを後退させるという基本的な作動条件は同一で、作動条件をより複雑にして、ピッキング等の不正解錠に対する更なる抵抗力の向上が望まれる。
そこで、合鍵3に設けた磁石13の同極間反発力によってピン中心穴の軸線方向所定位置に移動し、シアラインに二分割部を一致させて、内筒9の回動規制を解除する着磁タンブラであるマグネットタンブラ17を併設したシリンダ錠、所謂ハイブリッド型シリンダ錠5が提案された。
このシリンダ錠5では、単にタンブラピンを軸線方向所定位置へ変位させ、シアラインを一致させれば内筒9の回動規制が解除される従来のシリンダ錠に比べ、マグネットタンブラ17との組み合わせにより、解錠に必要な作動条件が更に複雑となり、カギ違い数を増やせるとともに、マグネットタンブラ17への直接接触を不能にし、耐ピッキング性能を大幅に向上させることができた。
しかしながら、上記した従来のシリンダ錠5は、マグネットタンブラ17を配置する内筒9及び/又は外筒11の素材を、非磁性体としなければならない。すなわち、これら内筒9や外筒11が磁性体であれば、マグネットタンブラ17による着磁作用や磁気吸着作用によって、マグネットタンブラ17の作動が不安定となり、正規の磁石13を組み込んだ合鍵3が挿入されても、マグネットタンブラ17が内筒9に吸着して所定の位置に移動されなくなり、外筒11と内筒9との境界部でシアライン15が一致しなくなって、解錠不能となる動作不良を生じる虞があった。そのため、従来よりマグネットタンブラ17の収容される内筒9には、非磁性体である真鍮などの金属が使用されていたため、カギ違い数の増大は可能となるものの、ドリルなどの穿孔工具を用いた不正破壊行為にはやや脆弱であり、十分な防犯性能を付与することが困難である問題があった。
本発明は上記状況に鑑みてなされたもので、マグネットタンブラに磁気吸着による作動不良を生じさせることなく、しかも、内筒に対して任意の硬質金属、例えば焼き入れ鋼など耐破壊性のある素材が使用できるシリンダ錠を提供し、もって、動作信頼性を確保しながら、カギ違い数の向上と、耐穿孔性能の向上とを同時に図ることを目的とする。
次に、上記の課題を解決するための手段を、実施の形態に対応する図面を参照して説明する。
本発明の請求項1記載のシリンダ錠は、施錠開閉体に固定される外筒33と、
鍵穴35を有して該外筒33に回動自在に内設される内筒37と、
前記外筒33と該内筒37との境界上にわたるよう配置され前記外筒33に対する前記内筒37の回動を規制するとともに、前記鍵穴35に挿入された合鍵65によって前記境界を形成する位置へ移動されることで前記内筒37の回動規制を解除するタンブラ41、59と、を備え、
前記タンブラ41,59の少なくとも一つが、前記合鍵65に設けられた磁石69の同極反発力によって前記境界を形成する位置へ移動されるマグネットタンブラ59であるシリンダ錠100であって、
前記内筒37が焼き入れ硬質鋼材を素材とする磁性を有する金属からなり、
前記マグネットタンブラ59が、該内筒37に嵌入され非磁性体からなるホルダ53内に可動自在に収容されたことを特徴とする。
このシリンダ錠では、マグネットタンブラ59を磁気吸着による作動不良を生じさせることなく、磁性体である高強度の金属、例えばステンレス鋼からなる内筒37に内設することが可能となる。換言すれば、マグネットタンブラ59の磁気吸着力を考慮せずに、内筒37は、焼き入れ硬質鋼材など任意の硬質な金属を素材として使用できるようになる。
請求項2記載のシリンダ錠は、前記マグネットタンブラ59以外のタンブラ41が、前記合鍵65の表裏面の少なくとも一方の面に複数凹設された所定のディンプル67に対応して可動されることで前記境界を形成する位置へ移動されることを特徴とする。
このシリンダ錠では、マグネットタンブラ59と通常のタンブラ41との組合せにより、膨大なカギ違い数が実現可能となる。また、マグネットタンブラ方式のみ、或いは通常のタンブラ方式のみの機構に比べ、合鍵65の偽造が困難となり、錠として、より安全性・信頼性が高くなる。
請求項3記載のシリンダ錠は、前記ホルダ53Aに、前記内筒37の軸線に沿う方向で複数の収容室55A,55B,55Cが設けられ、
該収容室55A,55B,55Cのそれぞれに、前記マグネットタンブラ59A,59B,59Cが収容されたことを特徴とする。
このシリンダ錠では、一つのホルダ53Aが内筒37に嵌入されることで、同時に複数のマグネットタンブラ59A,59B,59Cが収容され、簡単な組み立て作業でカギ違い数の増強が可能となる。
請求項4記載のシリンダ錠は、前記内筒37の先端表出面が、前記鍵穴35を頂きとした凸状二次曲面71で形成され、
前記外筒33の先端に、前記凸状二次曲面71に連続する表出面73aを有した焼き入れ硬質鋼材からなるハードキャップ73が前記外筒33の軸線回りに空転自在に冠着されたことを特徴とする。
このシリンダ錠では、施錠開閉体の表面に表出するシリンダ錠先端面が、内筒37の先端表出面と、外筒33の先端とで凸状二次曲面71を形成し、内筒37はそれ自体が硬質鋼材からなるとともに、外筒33も硬質鋼材からなるハードキャップ73にて覆われるので、ドリルなどの穿孔工具によってシリンダ錠先端面に穿孔を試みようとしても、工具が凸状二次曲面71に沿ってシリンダ錠先端面から滑落することとなる。
本発明に係る請求項1記載のシリンダ錠によれば、合鍵に設けられた磁石の同極反発力によって外筒と内筒の境界を形成する位置へ移動されるマグネットタンブラを備え、内筒が磁性体である金属からなるとともに、マグネットタンブラが非磁性体からなるホルダ内に収容されたので、磁気吸着による作動不良をマグネットタンブラに生じさせることなく、磁性体である焼き入れ硬質鋼材など高強度の金属、例えばステンレス鋼からなる内筒にマグネットタンブラを内設することができる。換言すれば、内筒には、マグネットタンブラの磁力による影響を考慮せずに、任意の硬質鋼材など金属素材が使用できるようになる。この結果、マグネットタンブラを確実に作動させながら、耐破壊性能,耐穿孔性能を高めることができ、防犯性を一層向上させることができる。
請求項2記載のシリンダ錠によれば、マグネットタンブラ以外のタンブラが、合鍵の表裏面の少なくとも一方の面に複数凹設された所定のディンプルに対応して境界を形成する位置へ移動されるので、マグネットタンブラと通常のタンブラとの組合せにより、膨大なカギ違い数を実現でき、大規模な建物のキープランにも余裕を持った対応が可能となる。また、マグネットタンブラ方式のみ、或いは通常のタンブラ方式のみの機構に比べ、合鍵の偽造を一層困難にすることができ、錠としての安全性・信頼性を向上することができる。
請求項3記載のシリンダ錠によれば、ホルダに、内筒の軸線に沿う方向で複数の収容室が設けられ、収容室のそれぞれに、マグネットタンブラが収容されたので、一つのホルダを内筒に嵌入することで、同時に複数のマグネットタンブラを収容でき、簡単な組み立て作業でカギ違い数を増やすことができ、防犯性能を容易に高めることができる。
請求項4記載のシリンダ錠によれば、内筒の先端表出面が、鍵穴を頂きとした凸状二次曲面で形成され、外筒の先端に、凸状二次曲面に連続する表出面を有した焼き入れ硬質鋼材からなるハードキャップが空転自在に冠着されたので、施錠開閉体の表面に表出するシリンダ錠先端面が、内筒の先端表出面と、外筒の先端とで凸状二次曲面を形成し、内筒はそれ自体が硬質鋼材からなるとともに、外筒も硬質鋼材からなるハードキャップにて覆われるので、ドリルなどの穿孔工具によってシリンダ錠先端面に穿孔を試みようとしても、工具が凸状二次曲面に沿ってシリンダ錠先端面から滑落することとなり、穿孔を不能にすることができる。この結果、耐穿孔性能を高め、防犯性を一層高めることができる。
以下、本発明に係るシリンダ錠の好適な実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
図1は本発明に係るシリンダ錠の平断面図、図2は図1に示したシリンダ錠の側断面図、図3は図1に示した合鍵の平面視を(a)、側面視を(b)に示した説明図、図4は合鍵抜脱時の内筒と外筒の平断面図、図5は合鍵挿入時のシリンダ錠の要部拡大平断面図、図6は合鍵抜脱時のシリンダ錠の要部拡大平断面図である。
本実施の形態に係るシリンダ錠100は、施錠開閉体(扉など)に固定された図示しない外装筒の内側に、外筒33を相対回転不能に装着する。外筒33の内部には、鍵穴35を有した内筒37を回動自在に内設している。内筒37は、硬質な金属素材で磁性体である金属、例えばステンレス鋼(SUS420F)からなり好ましくは焼き入れ処理を施している。外筒33と内筒37とには、図2に示すように、両者に亘って半径方向に貫通穴39を穿設している。この貫通穴39は、一端が鍵穴35の内部で開口し、他端が外筒33の外周面に開口している。貫通穴39は、鍵穴35の軸線方向に沿って複数配設される。
それぞれの貫通穴39には、タンブラピン41が内設されている。タンブラピン41は、外筒33を外装筒に装着する前に、予め貫通穴39に装着される。タンブラピン41は、先端ピン43と、この先端ピン43と同軸上のドライバピン45とからなる。ドライバピン45は、貫通穴39の後端に設けられた圧縮スプリング47によって付勢され先端ピン43を押圧する。スプリング47は、貫通穴39の後端開口を塞ぐピン蓋49によって脱落が防止される。
タンブラピン41は、通常時(合鍵の非挿入時)、先端を鍵穴35の内部に突出させた状態となり、先端が押圧されることで圧縮スプリング47の付勢力に抗して貫通穴39内へ後退するようになっている。タンブラピン41は、先端ピン43とドライバピン45とに二分割してあり、その境が所謂シアライン51となる。このシアライン51は、それぞれのタンブラピン41において、先端から異なる任意の位置で設定される。
図5に示すように、鍵穴35の開口部近傍には非磁性体からなる例えば真鍮製のホルダ53が嵌入されている。ホルダ53は、例えば有底筒形状に形成され、内部が収容室55となる。この収容室55は、外筒33に穿設された貫通穴57と一致している。収容室55と貫通穴57とにマグネットタンブラ59が収容される。マグネットタンブラ59は、マグネット先端ピン61と、ドライバピン63とからなる。マグネット先端ピン61は、ホルダ53の底部53aによって鍵穴35の内部と遮蔽されている。ドライバピン63の後部には圧縮スプリング47が設けられ、圧縮スプリング47はドライバピン63をマグネット先端ピン61へと押圧している。この圧縮スプリング47もピン蓋49によって脱落が防止されている。
このように、マグネットタンブラ59を、非磁性体からなるホルダ53に収容することで、磁性体からなる内筒37に対して磁気吸着による作動不良を生じさせずに済む。これにより、マグネットタンブラ59を、磁性体である高強度の金属、例えばステンレス鋼からなる内筒37に内設することが可能となる。換言すれば、マグネットタンブラ59の磁気吸着力を考慮せずに、任意の硬質な金属素材にて内筒37に使用できるようになる。
マグネットタンブラ59は、合鍵65が挿入されない状態で、図4に示すように、ドライバピン63が圧縮スプリング47によって押圧されて境界であるシアライン51を跨ぎ境界上にわたる位置で配置される。これにより、内筒37は、外筒33に対する回動が規制される。
このシリンダ錠100には、図3(a)に示す合鍵65が用いられる。この合鍵65には、タンブラピン41を貫通穴39内へ後退させ、軸線方向所定位置に配置させる凹部、所謂、ディンプル67を設けている。このディンプル67は、上記したように、それぞれ異なるシアライン51の位置を、一致させる深さを有している。さらに、合鍵65は、図3(b)に示す磁石69を埋入している。磁石69は、同極間反発力によって、マグネット先端ピン61を収容室55、貫通穴57の軸線方向所定位置に移動するようになっている。すなわち、磁石69は、マグネット先端ピン61と同極が対面するようになっている。
マグネット先端ピン61には、Ba・Fe等方性・ニッケルメッキ(フェライト磁石)が好適に用いられる。磁力は、40mT以上が好適となる。
本実施の形態において、内筒37は、先端表出面が、鍵穴35を頂きとした図2,図5に示す凸状二次曲面71で形成されている。また、外筒33の先端にはハードキャップ73が冠着され、ハードキャップ73は凸状二次曲面71に連続する表出面73aを有した焼き入れ硬質鋼材からなる。このハードキャップ73は、外筒33の軸線回りに空転自在に冠着されている。
このように、内筒37に凸状二次曲面71を形成し、外筒33にハードキャップ73を冠着した構成によれば、扉の表面に表出するシリンダ錠先端面が、内筒37の先端表出面と、外筒33の先端とで凸状二次曲面71を形成し、内筒37はそれ自体が硬質鋼材からなるとともに、外筒33も硬質鋼材からなるハードキャップ73にて覆われるので、ドリルなどの穿孔工具によってシリンダ錠先端面に穿孔を試みようとしても、工具が凸状二次曲面71に沿ってシリンダ錠先端面から滑落することとなり、穿孔を不能にすることができる。この結果、耐破壊性能,耐穿孔性能を高め、防犯性を一層高めることができる。
次に、このように構成されたシリンダ錠100の動作を説明する。
合鍵65の非挿入時(図6の状態)には、タンブラピン41は、圧縮スプリング47によって付勢され、先端を鍵穴35に突出させている。また、それぞれのタンブラピン41のシアライン51は、不連続となり、その結果ドライバピン45が外筒33と内筒37との境界部分に位置している。このため、内筒37は、外筒33に対して回動が規制されている。また、マグネットタンブラ59も、図6に示すように、ドライバピン63がシアライン51に位置し、内筒37の回動を規制している。
一方、図5に示すように、磁石69を埋入した合鍵65を鍵穴35に挿入すると、先ず、それぞれのタンブラピン41が、鍵穴35に設けた所定のディンプル67に落ち込み、貫通穴39の軸線方向所定位置に移動する。これにより、タンブラピン41のシアライン51が一直線上に連続し、かつ外筒33と内筒37との境界部に一致、すなわち境界を形成する。
さらに、合鍵65に埋入した磁石69の同極間反発力によって、ホルダ53内に収容したマグネットタンブラ59が、圧縮スプリング47の付勢力に抗して磁石69から離反する方向へ移動される。これにより、マグネット先端ピン61は、軸線方向所定位置に移動し、シアライン51に一致することとなる。つまり、内筒37は、回動規制が解除された状態となる。
この結果、合鍵65を回動操作すれば、シアライン51を境にドライバピン45・ドライバピン63と、先端ピン43・マグネット先端ピン61とが分離し、内筒37が外筒33に対して回動可能となる。
ここで、例えばディンプル67のみが合鍵65と一致し、磁石69を埋入していない合鍵を挿入した場合には、それぞれのタンブラピン41のシアライン51は境界部に一致するが、ドライバピン63がシアライン51を横断した状態となる。このため、内筒37は、ドライバピン63によって回動が規制され、回動規制は解除されないこととなる。
したがって、上記のように構成されたシリンダ錠100によれば、合鍵65に設けられた磁石69の同極反発力によって外筒33と内筒37の境界を形成する位置へ移動されるマグネットタンブラ59を備え、内筒37が硬質な磁性を有する金属からなるとともに、マグネットタンブラ59が非磁性体からなるホルダ53内に収容されたので、磁気吸着による作動不良をマグネットタンブラ59に生じさせることなく、磁性体である高強度の金属、例えば焼き入れステンレス鋼からなる内筒37にマグネットタンブラ59を内設することができる。換言すれば、マグネットタンブラ59の磁力による影響を考慮せずに、つまり磁性を帯びてしまっても可能な、任意の硬質金属が使用できるようになる。この結果、マグネットタンブラ59を確実に作動させながら、耐破壊性能,耐穿孔性能を高めることができ、防犯性を一層向上させることができる。
また、マグネットタンブラ59以外のタンブラピン41が、合鍵65の表裏面の少なくとも一方の面に複数凹設された所定のディンプル67に対応して境界を形成する位置へ移動されるので、マグネットタンブラ59と通常のタンブラピン41との組合せにより、膨大なカギ違い数を実現でき、大規模な建物のキープランにも余裕を持った対応が可能となる。また、マグネットタンブラ方式のみ、或いは通常のタンブラ方式のみの機構に比べ、合鍵65の偽造をより一層困難にすることができる。
図7は複数のマグネットタンブラが並設された変形例の要部拡大平断面図である。
なお、本発明に係るシリンダ錠は、図7に示すように、ホルダ53Aに、内筒37の軸線に沿う方向で複数の収容室55A,55B,55Cが設けられ、収容室55A,55B,55Cのそれぞれに、マグネットタンブラ59A,59B,59Cが収容されるものであってもよい。このような構成によるシリンダ錠100Aによれば、一つのホルダ53Aを内筒37に嵌入することで、同時に複数のマグネットタンブラ59A,59B,59Cを収容でき、簡単な組み立て作業でカギ違い数を増やすことができ、安全性、防犯性能を容易に高めることができる。
本発明に係るシリンダ錠の平断面図である。 図1に示したシリンダ錠の側断面図である。 図1に示した合鍵の平面視を(a)、側面視を(b)に示した説明図である。 合鍵抜脱時の内筒と外筒の平断面図である。 合鍵挿入時のシリンダ錠の要部拡大平断面図である。 合鍵抜脱時のシリンダ錠の要部拡大平断面図である。 複数のマグネットタンブラが並設された変形例の要部拡大平断面図である。 従来のシリンダ錠の平断面図である。
符号の説明
33…外筒
35…鍵穴
37…内筒
41…タンブラ(タンブラピン)
53…ホルダ
55…収容室
59…マグネットタンブラ
65…合鍵
67…ディンプル
69…磁石
71…凸状二次曲面
73…ハードキャップ
73a…凸状二次曲面に連続する表出面
100…シリンダ錠

Claims (4)

  1. 施錠開閉体に固定される外筒と、
    鍵穴を有して該外筒に回動自在に内設される内筒と、
    前記外筒と該内筒との境界上にわたるよう配置され前記外筒に対する前記内筒の回動を規制するとともに、前記鍵穴に挿入された合鍵によって前記境界を形成する位置へ移動されることで前記内筒の回動規制を解除するタンブラと、を備え、
    前記タンブラの少なくとも一つが、前記合鍵に設けられた磁石の同極反発力によって前記境界を形成する位置へ移動されるマグネットタンブラであるシリンダ錠であって、
    前記内筒が焼き入れ硬質鋼材を素材とする磁性を有する金属からなり、
    前記マグネットタンブラが、該内筒に嵌入され非磁性体からなるホルダ内に可動自在に収容されたことを特徴とするシリンダ錠。
  2. 前記マグネットタンブラ以外のタンブラが、前記合鍵の表裏面の少なくとも一方の面に複数凹設された所定のディンプルに対応して可動されることで前記境界を形成する位置へ移動されることを特徴とする請求項1記載のシリンダ錠。
  3. 前記ホルダに、前記内筒の軸線に沿う方向で複数の収容室が設けられ、
    該収容室のそれぞれに、前記マグネットタンブラが収容されたことを特徴とする請求項1又は2記載のシリンダ錠。
  4. 前記内筒の先端表出面が、前記鍵穴を頂きとした凸状二次曲面で形成され、
    前記外筒の先端に、前記凸状二次曲面に連続する表出面を有した焼き入れ硬質鋼材からなるハードキャップが前記外筒の軸線回りに空転自在に冠着されたことを特徴とする請求項1,2,3のいずれか1つに記載のシリンダ錠。
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