JP2008074387A - 作業車両 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡単な構造で燃料タンクの取り付けが可能であり、また取り付けに必要な専用部品の点数を減らしてコストを抑え、さらに取り付けによる燃料タンクへの応力の集中が少なくなる作業車両を提供する。
【解決手段】燃料タンク31の前部又は後部の一側に係合部31dを形成し、該燃料タンク31を載置する機体フレーム8・8に後支持フレーム38を形成し、該係合部31dと後支持フレーム38を係合させることにより、該燃料タンク31を固定した。また、該燃料タンク31の前部又は後部の係合部31dを形成しない側に固定用フランジ31a、31bを設け、該固定用フランジ31a、31bと機体フレーム8・8を結合部材で結合した。さらに、燃料タンク31上方の載置プレート36と該燃料タンク31との間に弾性部材39を当接して配置した。
【選択図】図10

Description

本発明は作業車両の燃料タンクの取付構造に関し、詳しくは、燃料タンクを簡単且つ低コストで取付固定する技術に関する。
従来トラクタ等の作業車両においては、燃料タンクを機体フレームに固定する技術として、燃料タンクの前後左右にフランジ部を設けて取り付け具で固定する技術や、複数のボルトで取付けられたタンクブラケットにタンクバンドで固定する技術が公知となっている(例えば、「特許文献1」、「特許文献2」参照)。
実公平8−183号公報 実公平6−12989号公報
しかし前記の従来技術等では、ボルトもしくはバンドといった部品点数の多さから取り付けの際にかかる作業が煩雑で時間がかかり、作業者にとって負担が大きかった。また、取り付けに必要な専用部品が多くなることから、コストが高くなっていた。さらに、フランジ部のみで固定する場合は、ボルト周辺部のフランジに応力が集中して破損を起こし、燃料タンクの耐用年数を短くする原因となっていた。
本発明は上記の課題を解決するために、簡単な構造で燃料タンクの取り付けが可能であり、また取り付けに必要な専用部品の点数を減らしてコストを抑える作業車両を提供するものである。
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
即ち、請求項1においては、機体フレーム上に燃料タンクを備えた作業車両において、燃料タンクの少なくとも前部と後部に係合部を形成し、機体フレームに被係合部を構成して係合可能としたものである。
請求項2においては、前記燃料タンクの下部に係合部を形成し、機体フレームに被係合部を構成して係合可能としたものである。
請求項3においては、前記係合部もくしは前記被係合部の形状は、略T字または略十字形であるものである。
請求項4においては、機体フレーム上に燃料タンクを備えた作業車両において、前記燃料タンクの後部に取付部を設け、前記機体フレームに前記取付部を取付けるステーを設け、前記燃料タンクの左右両側前部に、左右の機体フレームにそれぞれ当接する当接部を設け、前記機体フレームに、前記燃料タンクの前部を載置する、側面視略L字状のステーを設けたものである。
請求項5においては、前記燃料タンクをステアリング装置取付部材の内側に配置し、該ステアリング装置取付部材と燃料タンクとの間に弾性部材を配置したものである。
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
請求項1においては、燃料タンクの固定に機体フレームを利用しているため取り付け作業が簡易であり、作業者の負担を軽減できる。さらに、取り付けに必要な専用部品の点数を少なくし、製造コストを抑えることができる。
請求項2においては、燃料タンクの固定に機体フレームを利用しているため、取り付け作業がより一層簡易であり、作業者の負担を軽減できる。さらに、取り付けに必要な専用部品の点数を少なくし、製造コストを抑えることができる。
請求項3においては、燃料タンクと機体フレームの係合部が略T字または略十字形であることから機体フレームに設置する際、燃料タンクの位置決めが容易であるため取り付け作業がより一層簡易となり、作業者の負担を軽減できる。
請求項4においては、燃料タンクの固定に機体フレームを利用しているため取り付け作業が簡易であり、作業者の負担を軽減できる。さらに、取り付けに必要な専用部品の点数を少なくし、製造コストを抑えることができる。
請求項5においては、燃料タンクと固定部材の当接圧力を適度に吸収することができ、上下方向の防振効果を向上できる。また、燃料タンク上面にかかる圧力が緩和されるので燃料タンク上面が割れるのを防止でき、その結果燃料タンクの肉厚を小さくしてコストを削減できる。
さらに、燃料タンクの製造工程において形状の誤差や歪みが生じた場合でも、弾性部材を介することで燃料タンクと固定部材とのがたつきを緩和することができる。
次に、発明の実施の形態を説明する。なお、本発明の技術的範囲は実施例に限定されるものではなく、本明細書及び図面に記載した事項から明らかになる本発明が真に意図する技術的思想の範囲全体に、広く及ぶものである。
図1は作業車両(トラクタ)の全体的な構成を示した側面図である。
図2は機体フレーム上に実施例1に係る燃料タンクとハンドルコラムを設けた側面図である。
図3は機体フレーム上に実施例1に係る燃料タンクとハンドルコラムを設けた正面図である。
図4は機体フレーム上に実施例1に係る燃料タンクを固定した状態の斜視図である。
図5は実施例1に係る燃料タンクの正面図である。
図6は実施例1に係る燃料タンクの平面図である。
図7は実施例1に係る燃料タンクの側面図である。
図8は実施例1に係る燃料タンクの背面斜視図である。
図9は実施例1に係る機体フレームの斜視図である。
図10は実施例1に係る燃料タンク固定状態の背面斜視図である。
図11はコラムブラケット上にバッテリを固定した状態の背面斜視図である。
図12は機体フレーム上に実施例2に係る燃料タンクとハンドルコラムを設けた正面図である。
図13は機体フレーム上に実施例2に係る燃料タンクを固定した状態の斜視図である。
図14は実施例2に係る機体フレームの斜視図である。
図15は実施例2に係る燃料タンクの斜視図である。
図16は実施例2に係る燃料タンクの正面図である。
図17は実施例2に係る燃料タンクの平面図である。
図18は実施例2に係る燃料タンクの一部切り欠き側面図である。
[全体構成]
まず、本発明の実施例1に係る作業車両の一実施の形態としてのトラクタ1の全体構成について説明する。なお、本実施例では進行方向に向かって左右を決定している。
トラクタ1は、図1に示すように、機体の前後に前輪2・2および後輪3・3を支承する。前部のボンネット4の内部にはエンジン5を配置し、ボンネット4の後方にはステアリングハンドル6を設けており、ステアリングハンドル6の後方には座席シート7を配設している。また、座席シート7の側部には図示しない主変速レバー、作業機昇降レバー等が配設されている。
エンジン5は、左右の機体フレーム8・8上に防振支持されており、該左右の機体フレーム8・8は走行車両の前部に配置してエンジン5やバッテリ33や燃料タンク31やステアリングハンドル6等を支持する。機体フレーム8・8の後部は後部フレームまたはミッションケース11によりシャーシを構成している。前記エンジン5の後部にはドライブシャフト9や、ミッションケース11等が配設されている。エンジン5の駆動力は、ドライブシャフト9によってミッションケース11へ伝達され、ミッションケース11によって変速されて図示しないリアアクスルを介して後輪3・3を駆動し、さらにミッションケース11から前輪駆動軸を介して前輪2・2にも駆動力を伝達できるようにしている。
ボンネット4の後部には、上ダッシュボード23及び下ダッシュボード26が設けられ、上ダッシュボード23及び下ダッシュボード26は燃料タンク31、バッテリ33及び図示しないパワステバルブ等を覆ってカバーし、上ダッシュボード23上には計器パネル34や前後進切換レバー22、図示しないキースイッチ等が配置されている。下ダッシュボード26の後下部から側方に至って、ステップカバーが配設されてステップ25が形成され、ステップ25はステー等を介して機体フレーム8・8に固設されている。
また、機体フレーム8・8後部にはステアリングハンドル6やハンドルコラム等のステアリング装置を取付けるためのコラムブラケット50が設けられている。該コラムブラケット50上にハンドルコラムを固定し、該ハンドルコラムにステアリング軸を支持し、該ステアリング軸の上部にステアリングハンドル6を固定している。また、ハンドルコラムの前上部に計器パネル34を設け、ハンドルコラムの側部に前後進切換レバー22を配置し、上ダッシュボード23で覆っている。
[燃料タンク・実施例1]
図2及び図3に示すように下ダッシュボード26の内部における機体フレーム8・8上の前後中途部(後ろ寄り)にステアリング装置取付部材となるコラムブラケット50を載置固定し、該コラムブラケット50と機体フレーム8・8の間、即ち、コラムブラケット50内部に燃料タンク31を配置し、コラムブラケット50上にバッテリ33を載置固定する構成としている。
燃料タンク31は、図5に示すように正面視略U字状、図6に示すように平面視略T字状に、図7に示すように側面視略L字状に構成され前部の突出部及び下部の突出部が機体フレーム8・8間に位置し、後部両側が機体フレーム8・8上に位置し、左右中央の凹部内に前後方向にドライブシャフト9が位置するように構成している。該燃料タンク31は前後の少なくとも一方に係合部を形成し、前後他方を固定することで燃料タンク31を機体フレーム8に固定されている。つまり、本実施例では前側に固定部を形成し、後側に係合部を形成している。そして、機体フレーム8・8の前後中途部上において、左右の機体フレーム8・8間の前後に前ステー8aと後ステー8bが左右方向に横設され、該前ステー8aに燃料タンク31の前部より前方に突出した固定用フランジを固定するようにしている。
具体的には、図4乃至図10において、燃料タンク31の右前部には固定用フランジ31a、左前部には固定用フランジ31bが前方に突出してそれぞれ設けられ、該固定用フランジ31a・31bにボルト孔を開口して、前ステー8aに開口したボルト孔と一致させて結合部材となるボルトにより固定される。但し、前側を係合部とする場合には、前ステー8aよりピンを立設して、固定用フランジ31a・31bに開口したピン孔を挿入して係合し、燃料タンク31の後側をボルト等で固定する構成とすることも可能である。また、固定用フランジ31a・31bは一体的に構成することも可能である。
一方、前記機体フレーム8・8後部には図9に示すように左右方向に後ステー8bが横架して固設され、該後ステー8bの左右中央上には被係合部となる後支持フレーム38が立設されている。該後支持フレーム38はコラムブラケット50の一部を構成してプレートを正面視略逆U字状に折り曲げて構成して燃料タンク31の上部まで延設している。
そして、燃料タンク31の後部は図6及び図8に示すように、後面視略逆T字状または略十字形の係合部31dが構成されており、本実施例では逆T字状の係合部31dの水平部分が前記後ステー8b上に載置され、前後方向の位置決めが可能となり、該逆T字状の係合部31dの垂直部分が前記後支持フレーム38に係合して前後左右方向の位置決めができるようにしている。なお、燃料タンク31の左右中央上部には前後方向に凹部が形成され、該凹部に前記ドライブシャフト9を配置し、前記後支持フレーム38内を通過させるように構成している。つまり、燃料タンク31は上部を前後方向にドライブシャフト9を通過させるように配置するとともに、該燃料タンク31の固定部はドライブシャフトと干渉しない配置構成としている。
このような構成において、燃料タンク31を機体フレーム8・8に載置する際には、図10に示すように、後支持フレーム38を係合部31dの垂直部分に係合させ、後ステー8bを係合部31dの水平部分に載置させて、前後・左右・上下方向の位置決めをするのである。
上記のように、燃料タンク31を組み付ける際には、機体フレーム8・8に固設した前ステー8aと後ステー8b上に載置しながら後支持フレーム38に係合させることで、位置決めが可能となり、固定用フランジ31a・31bを前ステー8aにボルトにより固定することで、固定工数も削減することができる。こうして、取り付け作業が簡易であり、作業者の負担を軽減できる。また、取り付けに必要な専用部品の点数を少なくし、コストを抑えることができる。
[フランジ]
ここで、燃料タンク31の周囲にはさらにホースやハーネスやケーブル等を簡単に固定またはガイドするための切欠を有するフランジが設けられている。本実施例では、図6に示すように、燃料タンク31の前部右側に設けた固定用フランジ31bの後方にフランジ31cが設けられてこの間を固定用切欠としている。該フランジ31b、31cの間に例えば燃料ホース42・42を通し、該燃料ホース42・42の外側でフランジ31b、31cに開口した固定用孔の双方にナイロンバンド41を環状に通すことで、該燃料ホース42・42の外れを防止する構成としている。これにより、燃料ホース42・42を機体本体にクランプしていた従来の方法に比べ、予め燃料タンク31に仕組むことでユニット化されて組み立て工数が削減でき、組み立てが簡易になり、作業者の負担を軽減することが可能となる。
また、図7に示すように、前記燃料タンク31において、燃料供給口49の蓋取付部の下周囲には、受け皿32が設けられており、該受け皿32は横斜め下方に傾斜させて取付けられ、収容内部の最下位置にドレン穴32aが設けられ、該ドレン穴32aは下ダッシュボード26よりも外側に位置する構成としている。これにより、給油時に漏れた燃料や溢れた燃料はドレン穴32aより外側へ排出されることになり、高温となるエンジンより離れた方向に排出されるようになる。
さらに、受け皿32の周囲にはウレタン37を貼り、下ダッシュボード26との隙間を目立たなくしている。
以上のように構成することにより、簡単な構造で燃料タンク31の取り付けを可能とし、また取り付けに必要な専用部品の点数を減らしてコストを抑えることができるのである。
[弾性部材]
また、コラムブラケット50は前支持フレーム35・35と、前記後支持フレーム38と、載置プレート36と、支持柱12等を備えている。前記支持フレーム35・35は燃料タンク31が載置固定される前部位置の両側に、機体フレーム8・8から上方に前支持フレーム35・35が立設され、該前支持フレーム35・35の上部に載置プレート36の前部両側が固設され、該載置プレート36の後部は燃料タンク31の後部上まで延設されて支持柱12を貫通して固定されている。該支持柱12は前記後支持フレーム38の上面に立設されて上方に延設し、該支持柱12の上部でハンドルコラムを支持する構成としている。
そして、前記燃料タンク31の上部は前記載置プレート36により覆われており、該載置プレート36と燃料タンク31の間にはゴムまたは合成樹脂より構成されたプレート状の弾性部材39が配置される。本実施例では燃料タンク31の上面に弾性部材39が貼設される。
これにより、機体が振動して燃料タンク31と載置プレート36が当接してもその衝撃を吸収することができ、上下方向の防振効果を向上できる。また、燃料タンク31上面にかかる圧力が緩和されるので燃料タンク31上面が割れるのを防止できるため従来に比べ強度を必要とせず、その結果燃料タンク31の肉厚を小さくしてコストを削減できる。
さらに、燃料タンク31の製造工程において形状の誤差や歪みが生じた場合でも、弾性部材39を介することで燃料タンク31と載置プレート36とのがたつきを緩和することができる。
[バッテリ固定]
前記載置プレート36上にはバッテリ33が配置固定される。図11に示すように、載置プレート36の上面の後部に固定部材36aが左右方向に溶接等により固設される。該固定部材36aはプレートを平面視略クランク状に折り曲げ形成して、両側に係止孔を開口して、左右一側の折り曲げ部でバッテリ33の左右一側の角部を当接して位置決めできるようにしている。また、断面視L字状のクランプ45の両側に係止孔を開口し、該左右のクランプ45の係止孔と前記固定部材36aの係止孔にコ字状ロッド43と調整式ロッド47が係止される。該調整式ロッド47の中途部にはターンバックル44が構成されている。該調整式ロッド47の固定部材36a側の端部にはスナップピン46が取付けられており、該調整式ロッド47の抜けを防止している。
このような構成において、バッテリ33を固定する際は、まずバッテリ33を固定部材36aの前方に載置し、コ字状ロッド43の両端を固定部材36aとL字状クランプ45の双方の左側係合孔に挿入して係止した状態で、該L字状クランプ45をバッテリ33の上方前方に掛ける。そして、調整式ロッド47の上端をL字状クランプ45の右側係合孔に掛止し、該調整式ロッド47の下端を固定部材36aの右側係合孔に挿入する。つまり、コ字状ロッド43と調整式ロッド47を側面視でバッテリ33の対角線上に配置し、該調整式ロッド47の下端に抜け止め用のスナップピン46を取付ける。その後ターンバックル44を回動して締め付けるのである。
該バッテリ33を取り外す際は、ターンバックル44を回動して緩め、該調整式ロッド47の下端からスナップピン46を抜き、該調整式ロッド47の下端を固定部材36aの右側係合孔から抜くことでバッテリ33の取り外しが可能になる。こうして、下ダッシュボード26を外すことで、燃料供給口49と左右反対方向にバッテリ33を引き出すことが可能となる。
前記のように、バッテリ33の脱着はターンバックル44を緩めたり締めたりする操作と、スナップピン46の脱着のみで行うことができる構成としている。即ち、バッテリ33の片側のみの操作で脱着が可能であるので、従来のように両側のロッドをナットで締め付ける構造に比べて取り外しが簡易であり、短時間でバッテリ33の脱着が可能となり作業者の負担を軽減できる。
[燃料タンク・実施例2]
次に、本発明の実施例2に係る燃料タンク51について、図12乃至図18を用いて説明する。なお本実施例において説明する燃料タンク取付構造において、実施例1と共通する部分については、同符号を付してその説明を省略する。
本実施例における燃料タンク51については、実施例1における燃料タンク31と比較して、その全体形状は略同じ構成とし、機体フレーム8・8に対する取付方法及びその取付けるための形状が異なる。
具体的には図15に示すように、燃料タンク51前上部(膨出部)は、前方に向かってなだらかに下方に傾斜した略直方体形状に形成され、該燃料タンク51上面の左右略中央部には、半円筒形状に刳り貫いた形の凹部51dが形成される。
また、実施例1における燃料タンク31と同様、燃料タンク51の左右中央上部には前後方向に凹部51eが形成され、該凹部51eに前記ドライブシャフト9を配置し、前記後支持フレーム38内を通過させるように構成している。つまり、燃料タンク51は上部を前後方向にドライブシャフト9を通過させるように配置するとともに、該燃料タンク51の固定部はドライブシャフトと干渉しない配置構成としている。
前記燃料タンク51の左右両側前部には、平面視略半円形状の当接部51a・51aが左右外方向に突出され、図16、図17に示すように左右端の幅が機体フレーム8・8の間隔と略同一になるように形成されている。また、燃料タンク51の後端略左右中央部には固定用フランジ51bが後方に突出して形成され、さらに進行方向に向かって右側後部(図17における左側)にはフランジ51cが形成される。
一方図14に示すように、機体フレーム8・8間の前後中途部においては、側面視略L字状に形成された板状部材である前ステー8cと、側面視クランク状に形成された板状部材である後ステー8dが左右方向に横設される。後ステー8dの後部上面には、側面視クランク状に形成され、取付用のボルト孔52a、52aが開口された板状部材である後支持フレーム52が固設される。
前記燃料タンク51を機体フレーム8・8に取付ける際には、燃料タンク51の前部を前ステー8c上に、後部を後ステー8d上に載置して、燃料タンク51の前端を前ステー8cに当接し、前部の位置決めを行うと同時に、固定用フランジ51bを後支持フレーム52にボルト等の締結部材によって締結することで、燃料タンク51後側の前後左右の位置決めを行って設置するのである。その際、前記当接部51a・51aが左右の機体フレーム8・8に当接することにより、燃料タンク51前側の左右方向の位置決めをして固定されるのである。そして、該当接部51a・51aにより燃料タンク51の側面と左右の機体フレーム8・8内側との間に隙間を形成して、熱気を滞留させず、放熱性を向上させている。
また、前記燃料タンク51の上部には、実施例1における燃料タンク31と同様にゴムまたは合成樹脂より構成されたプレート状の弾性部材39が配置され、機体が上下に振動した際の衝撃を吸収する構成になっている。
そして、燃料タンク51の周囲には実施例1と同様、燃料系や電装系のホースやハーネスやケーブル等を簡単に固定またはガイドするためのフランジが設けられている。本実施例では、図17に示すように、右側後部にフランジ51cが設けられる。例えば燃料ホース53を該フランジ51cに沿って通し、フランジ51cに開口した固定用孔にナイロンバンド等の締結手段で繋止することで、該燃料ホース53の外れを防止する構成としている。
また、前記燃料タンク51の上面には、左右それぞれにエア抜き54・54が配置され、左右のエア抜き54・54がエア抜きホース55によって連通される構成としている。
以上のように、機体フレーム8・8上に燃料タンク51を備えたトラクタ1において、前記燃料タンク51の後部に固定用フランジ51bが設けられ、前記機体フレーム8・8に前記固定用フランジ51bを取付ける後ステー8dが設けられ、前記燃料タンク51の左右両側前部に、左右の機体フレーム8・8にそれぞれ当接する当接部51aが設けられ、前記機体フレーム8・8に、前記燃料タンク51の前部を載置する、側面視略L字状の前ステー8cが設けられる。
これにより、燃料タンク51の固定に機体フレーム8・8を利用しているため取り付け作業が簡易となり、作業者の負担を軽減することができる。さらに、取り付けに必要な専用部品の点数を少なくし、製造コストを抑えることができる。
作業車両(トラクタ)の全体的な構成を示した側面図。 機体フレーム上に実施例1に係る燃料タンクとハンドルコラムを設けた側面図。 機体フレーム上に実施例1に係る燃料タンクとハンドルコラムを設けた正面図。 機体フレーム上に実施例1に係る燃料タンクを固定した状態の斜視図。 実施例1に係る燃料タンクの正面図。 実施例1に係る燃料タンクの平面図。 実施例1に係る燃料タンクの側面図。 実施例1に係る燃料タンクの背面斜視図。 実施例1に係る機体フレームの斜視図。 実施例1に係る燃料タンク固定状態の背面斜視図。 コラムブラケット上にバッテリを固定した状態の背面斜視図。 機体フレーム上に実施例2に係る燃料タンクとハンドルコラムを設けた正面図。 機体フレーム上に実施例2に係る燃料タンクを固定した状態の斜視図。 実施例2に係る機体フレームの斜視図。 実施例2に係る燃料タンクの斜視図。 実施例2に係る燃料タンクの正面図。 実施例2に係る燃料タンクの平面図。 実施例2に係る燃料タンクの一部切り欠き側面図。
符号の説明
1 トラクタ
4 ボンネット
5 エンジン
6 ステアリングハンドル
8 機体フレーム
23・26 ダッシュボード
31 燃料タンク
32 燃料タンク受け皿
33 バッテリ
38 後支持フレーム
39 弾性部材
51 燃料タンク
52 後支持フレーム

Claims (5)

  1. 機体フレーム上に燃料タンクを備えた作業車両において、
    燃料タンクの少なくとも前部と後部に係合部を形成し、
    機体フレームに被係合部を構成して係合可能としたことを特徴とする作業車両。
  2. 前記燃料タンクの下部に係合部を形成し、
    機体フレームに被係合部を構成して係合可能としたことを特徴とする、請求項1に記載の作業車両。
  3. 前記係合部もくしは前記被係合部の形状は、略T字または略十字形であることを特徴とする請求項1に記載の作業車両。
  4. 機体フレーム上に燃料タンクを備えた作業車両において、
    前記燃料タンクの後部に取付部を設け、
    前記機体フレームに前記取付部を取付けるステーを設け、
    前記燃料タンクの左右両側前部に、左右の機体フレームにそれぞれ当接する当接部を設け、
    前記機体フレームに、前記燃料タンクの前部を載置する、側面視略L字状のステーを設けたことを特徴とする作業車両。
  5. 前記燃料タンクをステアリング装置取付部材の内側に配置し、
    該ステアリング装置取付部材と燃料タンクとの間に弾性部材を配置した、請求項1から請求項4の何れか一項に記載の作業車両。
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