JP2008074368A - 車両用操舵装置 - Google Patents

車両用操舵装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2008074368A
JP2008074368A JP2006259444A JP2006259444A JP2008074368A JP 2008074368 A JP2008074368 A JP 2008074368A JP 2006259444 A JP2006259444 A JP 2006259444A JP 2006259444 A JP2006259444 A JP 2006259444A JP 2008074368 A JP2008074368 A JP 2008074368A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gear
gears
planetary gear
sun
steering
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2006259444A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2008074368A5 (ja
JP4936052B2 (ja
Inventor
Kyosuke Yamanaka
亨介 山中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JTEKT Corp
Original Assignee
JTEKT Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by JTEKT Corp filed Critical JTEKT Corp
Priority to JP2006259444A priority Critical patent/JP4936052B2/ja
Priority to DE602007002004T priority patent/DE602007002004D1/de
Priority to EP07009563A priority patent/EP1857347B1/en
Priority to CN2007101039206A priority patent/CN101077714B/zh
Priority to US11/798,550 priority patent/US7735597B2/en
Publication of JP2008074368A publication Critical patent/JP2008074368A/ja
Publication of JP2008074368A5 publication Critical patent/JP2008074368A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4936052B2 publication Critical patent/JP4936052B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Power Steering Mechanism (AREA)
  • Gears, Cams (AREA)
  • Structure Of Transmissions (AREA)

Abstract

【課題】操舵部材の操舵角に対する転舵輪の転舵角の伝達比を変更可能な車両用操舵装置において、製造コストを低減し、且つ遊星ギヤ機構の噛み合い音を低減すること。
【解決手段】遊星ギヤ機構17は、操舵部材に連なる第1のサンギヤ19と、転舵輪に連なる第2のサンギヤ20と、第1および第2のサンギヤ19,20の双方に噛み合う2つの遊星ギヤ21と、遊星ギヤ21を自転可能且つ軸線Lの回りに一体回転可能に支持するキャリア22とを含む。各遊星ギヤ21の歯部形成部分21aは単一の部材を用いて一体に形成されている。また、第1および第2のサンギヤ19,20の少なくとも一方が転位歯車にされて転位係数x1、x2が相異なり、且つ互いの歯数z1、z2の差が2とされている。
【選択図】図2

Description

本発明は、操舵部材の操舵角に対する転舵輪の転舵角の伝達比を変更可能な車両用操舵装置に関する。
上記の車両用操舵装置には、遊星ギヤ機構を用いて伝達比を変更するものがある(例えば、特許文献1,2参照)。
特開2002−240729号公報 特開2004−224085号公報
このような車両用操舵装置において、製造コストの低減や、遊星ギヤ機構の噛み合い音の低減が要請されている。本発明は、この課題を解決することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、操舵部材(2)の操舵角(θ1)に対する転舵輪(4L,4R)の転舵角(θ2)の伝達比(θ2/θ1)を変更可能な伝達比可変機構(17)を備え、上記伝達比可変機構(17)は、操舵部材(2)に連なる第1の歯車(19)と、第1の歯車(19)の軸線(L)と一致する軸線(L)を有し転舵輪(4L,4R)に連なる第2の歯車(20;20A)と、第1および第2の歯車(19,20;19,20A)の双方に噛み合う2つの遊星歯車(21)と、これらの遊星歯車(21)を自転可能且つ第1および第2の歯車(19,20;19,20A)の軸線(L)回りに一体回転可能に支持するキャリア(22)とを含み、各上記遊星歯車(21)の歯部形成部分(21a)は単一の部材を用いて一体に形成され、第1および第2の歯車(19,20;19,20A)は、少なくとも一方が転位歯車にされて転位係数(x1、x2;x1、x2A)(零を含む)が相異なり、且つ互いの歯数(z1、z2)の差が2であることを特徴とする車両用操舵装置(1)を提供するものである(請求項1)。
なお、括弧内の英数字は、後述の実施形態における対応構成要素等を表す。以下、この項において同じ。
本発明によれば、遊星歯車の歯部形成部分を単一の部材で一体に形成していることにより、遊星歯車を形成するのに、第1の歯車に噛み合う歯車部材と第2の歯車に噛み合う歯車部材とを別個に形成する必要がなく、その結果、部品点数を少なくして製造コストを格段に低減できる。また、歯数の相異なる第1および第2の歯車のそれぞれの転位係数を相異ならせることにより、遊星歯車と第1の歯車との軸間距離、および遊星歯車と第2の歯車との軸間距離を互いに一致させることができ、滑らかな噛み合いを実現できる。さらに、第1および第2の歯車の歯数差を2とすることにより、遊星歯車を2つ用いることができ、伝達力の配分が均等になることにより、噛み合い音を小さくできると共に、第1および第2の歯車の強度を十分に確保できる。すなわち、遊星歯車を1つのみ用いると、遊星歯車にかかる負荷が大きくて噛み合い音が大きくなる。また、遊星歯車を3つ以上用いると、第1および第2の歯車の歯数差を3つ以上にしなければならず、これら第1およ第2の歯車の少なくとも一方の転位係数を大きくする必要がある結果、正転位した歯車(例えば、転位係数が1.5)を用いれば、歯たけを十分に確保できず、負転位した歯車(例えば、転位係数が−1.5)を用いれば、歯元の厚みを十分に確保し難い。
本発明において、上記第1および第2の歯車(19,20;19,20A)はそれぞれ太陽歯車を含むことが好ましい(請求項2)。この場合第1および第2の歯車を径方向に小型化でき、伝達比可変機構を小型化できる。
また、本発明において、上記第1の歯車(19)、第2の歯車(20;20A)および遊星歯車(21)の歯数(z1、z2、z3)はそれぞれ10〜30の範囲内にあることが好ましい(請求項3)。各歯車の歯数を10以上とすることにより、遊星歯車と対応する第1および第2の歯車とのそれぞれの噛み合いの衝撃を少なくして騒音を少なくできる。また、上記歯数を30以下とすることにより、伝達比を変更する際に駆動されるキャリアと第2の歯車との速度比が大きくなりすぎないようにでき、その結果、歯車の噛み合い音を抑制できる。
また、本発明において、第1および第2の歯車(19,20;19,20A)の転位係数(x1、x2;x1、x2A)の絶対値はそれぞれ1.3以下であることが好ましい(請求項4)。この場合、正転位した歯車において、歯たけが低くなり過ぎることを防止して歯先の厚みを十分に確保できる。また、負転位した歯車において、歯元の厚みが小さくなりすぎることを防止できる。
また、本発明において、第1および第2の歯車(19,20;19,20A)のうち相対的に歯数の多い歯車(20;20A)の転位係数(x2;x2A)は、相対的に歯数の少ない歯車(19)の転位係数(x1)に比べて小さくされていることが好ましい(請求項5)。この場合、太陽歯車と遊星歯車との間のバックラッシを小さくすることができる。
本発明の好ましい実施の形態を添付図面を参照しつつ説明する。
図1は、本発明の一実施の形態にかかる車両用操舵装置1の概略構成を示す模式図である。図1を参照して、車両用操舵装置1は、ステアリングホイール等の操舵部材2に付与された操舵トルクを、操舵軸としてのステアリングシャフト3等を介して左右の転舵輪4L,4Rのそれぞれに与えて転舵を行うものであり、操舵部材2の操舵角θ1(回転角)に対する転舵輪4L,4Rの転舵角θ2の伝達比θ2/θ1を変更することのできる機能を有している。
この車両用操舵装置1は、操舵部材2と、操舵部材2に連なる操舵軸としてのステアリングシャフト3とを有している。ステアリングシャフト3は、第1の部分としての第1のシャフト5と、第1のシャフト5と同一の軸線L上に配置された第2の部分としての第2のシャフト6とを有している。
第1のシャフト5は、操舵部材2に連結される入力軸5aと、入力軸5aとトーションバー7を介して相対回転可能に連結される出力軸5bとを有している。トーションバー7を介した入力軸5aと出力軸5bとの相対回転の許容値は、僅かな値とされており、入力軸5aと出力軸5bとは実質的に一体回転すると考えることができる。
第1のシャフト5の出力軸5bと第2のシャフト6との間には、伝達比可変機構としての遊星ギヤ機構17が設けられている。第2のシャフト6は、自在継手9、中間軸10、自在継手11および舵取り機構12を介して転舵輪4L,4Rと連なっている。
舵取り機構12は、自在継手11に連なるピニオン軸13と、ピニオン軸13の先端のピニオン13aに噛み合うラック14aを有し車両の左右方向に延びる転舵軸としてのラック軸14と、ラック軸14の一対の端部のそれぞれにタイロッド15R,15Lを介して連結されるナックルアーム16R,16Lとを有している。
上記の構成により、操舵部材2からの操舵トルクは、第1のシャフト5、遊星ギヤ機構17、第2のシャフト6等を介して舵取り機構12に伝達される。舵取り機構12では、ピニオン13aの回転がラック軸14の軸方向の運動に変換され、各タイロッド15R,15Lを介して対応するナックルアーム16R,16Lがそれぞれ回動する。これにより、各ナックルアーム16R,16Lに連結された対応する転舵輪4R,4Lが、それぞれ操向する。
遊星ギヤ機構17は、第1のシャフト5の出力軸5bおよび第2のシャフト6を差動回転可能に連結しており、これら出力軸5bと第2のシャフト6との間における変速比が変更可能となっている。この変速比が変更されることにより、伝達比θ2/θ1が変更される。
遊星ギヤ機構17は、第1のシャフト5の出力軸5bと同一の軸線L上に並んで一体回転可能な第1の歯車(太陽歯車)としての第1のサンギヤ19と、第1のサンギヤ19と一致する軸線L上に配置され、第2のシャフト6と一体回転可能な第2の歯車(太陽歯車)としての第2のサンギヤ20と、第1および第2のサンギヤ19,20の双方に噛み合う遊星歯車としての遊星ギヤ21と、遊星ギヤ21を自転可能且つ第1および第2のサンギヤ19,20の軸線Lの回りに一体回転可能に(公転可能に)支持するキャリア22と、を有している。
第1のサンギヤ19は第1のシャフト5を介して操舵部材2と連なっており、第2のサンギヤ20は第2のシャフト6等を介して転舵輪4L,4Rと連なっている。
第1および第2のサンギヤ19,20ならびに遊星ギヤ21は、それぞれ、回転伝達要素として設けられており、例えば、外周に歯が形成された外歯車としての平歯車を用いて形成されている。なお、各ギヤ19,20,21として、はすば歯車等の互いに平行な軸を持つ他の歯車を用いてもよい。
遊星ギヤ21は、第1および第2のサンギヤ19,20を互いに関連付けるためのものであり、ステアリングシャフト3の周方向に等間隔に2つ配置されている。各遊星ギヤ21は、軸線Lと平行な軸線Mを有して第1および第2のサンギヤ19,20の双方と噛み合っており、軸線Mの回りを自転可能且つ軸線Lの回りを公転可能である。
遊星ギヤ機構用モータ18は、キャリア22を回転駆動するためのものである。軸線L回りに関するキャリア22の回転数を変更することで、第1のサンギヤ19と第2のサンギヤ20との変速比を変え、伝達比θ2/θ1を変更する。
この遊星ギヤ機構用モータ18は、例えば、ステアリングシャフト3と同軸上に配置されたブラシレスモータからなり、キャリア22に一体回転可能に固定されたロータ18aと、このロータ18aを取り囲みハウジング31に固定されたステータ18bとを含んでいる。
車両用操舵装置1には、遊星ギヤ機構17の動作に関連して操舵部材2に作用する操舵反力を補償するための反力補償用モータ23が備えられている。反力補償用モータ23は、例えば、ステアリングシャフト3と同軸上に配置されたブラシレスモータからなり、第1のシャフト5の出力軸5bに一体回転可能に固定されたロータ23aと、このロータ23aを取り囲みハウジング31に固定されたステータ23bとを含んでいる。
上記遊星ギヤ機構用モータ18および反力補償用モータ23は、それぞれ、CPU、RAMおよびROMを含む制御部24によって制御される。制御部24は、駆動回路25aを介して遊星ギヤ機構用モータ18と接続され、駆動回路25bを介して反力補償用モータ23と接続されている。
また、制御部24には、操舵角センサ26、トルクセンサ27、転舵角センサ28、車速センサ29およびヨーレートセンサ30がそれぞれ接続されている。
操舵角センサ26からは、操舵部材2の操舵中立位置からの操作量である操舵角θ1に対応する値として、第1のシャフト5の入力軸5aの回転角についての信号が入力される。トルクセンサ27からは、操舵部材2に作用する操舵トルクTに対応する値として、第1のシャフト5における伝達トルクについての信号が入力される。転舵角センサ28からは、転舵角θ2に対応する値として、第2のシャフト6の回転角についての信号が入力される。車速センサ29からは、車速Vについての信号が入力される。ヨーレートセンサ30からは、車両のヨーレートγについての信号が入力される。
制御部24は、上記各センサ26〜30からの入力信号等に基づいて、遊星ギヤ機構用モータ18および反力補償用モータ23の駆動を制御する。
図2は、図1の要部の断面図である。図2を参照して、遊星ギヤ機構17等は、ハウジング31内に収容されている。ハウジング31は、例えばアルミニウム合金製の筒状の部材であり、車体32に支持されている。
第1のシャフト5の入力軸5aは、ころ軸受等からなる第1の軸受33を介してハウジング31に回転自在に支持されている。出力軸5bは、単列アンギュラ玉軸受等の転がり軸受からなる第2の軸受34を介して、ハウジング31に回転自在に支持されている。
出力軸5bの中間部の外周面に、反力補償用モータ23のロータ23aが固定されている。反力補償用モータ23のステータ23bは、ハウジング31に内嵌されて固定されている。
第2のシャフト6の中間部は、単列アンギュラ玉軸受等の転がり軸受からなる第3の軸受35を介して、ハウジング31に回転自在に支持されている。
遊星ギヤ機構17の第1のサンギヤ19は、第1のシャフト5の出力軸5bと単一の部材を用いて一体に形成されており、出力軸5bの一端に位置している。第2のサンギヤ20は、第2のシャフト6と単一の部材を用いて一体に形成されており、第2のシャフト6の一端に位置している。
各遊星ギヤ21は、第1および第2のサンギヤ19,20の双方に噛み合う歯部形成部分21aと、歯部形成部分21aの一対の端部のそれぞれから延びる支軸21b,21cとを有している。
キャリア22は、各遊星ギヤ21の一方の支軸21bを支持する一端部36と、各遊星ギヤ21の他方の支軸21cを支持する他端部37と、一端部36および他端部37間を接続する中間部38とを有している。
図3は、図2のIII−III線に沿う断面図である。図2および図3を参照して、キャリア22の一端部36は、ころ軸受等の転がり軸受からなる第4の軸受39を介して、出力軸5bを回転自在に支持している。この一端部36には、ステアリングシャフト3の軸方向に沿って延びる環状の鍔部40が形成されている。鍔部40は、単列アンギュラ玉軸受等の転がり軸受からなる第5の軸受41を介して、ハウジング31に回転自在に支持されている。
また、キャリア22の一端部36は、対応する第6の軸受42を介して、各遊星ギヤ21の一方の支軸21bを回転自在に支持している。各第6の軸受42は、例えばころ軸受からなる。
図4は、図2のIV−IV線に沿う断面図である。図2および図4を参照して、キャリア22の他端部37は、ころ軸受等の転がり軸受からなる第7の軸受43を介して、第2のシャフト6を回転自在に支持している。この他端部37には、ステアリングシャフト3の軸方向に沿って延びる環状の鍔部44が形成されている。鍔部44は、単列アンギュラ玉軸受等からなる第8の軸受45を介して、ハウジング31に回転自在に支持されている。
また、キャリア22の他端部37は、対応する第9の軸受46を介して、各遊星ギヤ22の他方の支軸21cを回転自在に支持している。各第9の軸受46は、例えばころ軸受からなる。キャリア22の中間部38は、各遊星ギヤ21の歯部形成部分21aとステアリングシャフト3の周方向に並んでおり、一端部36と他端部37とを一体回転可能に繋いでいる。
キャリア22の他端部37の外周面に、上記遊星ギヤ機構用モータ18のロータ18aが固定されている。遊星ギヤ機構用モータ18のステータ18bは、ハウジング31に内嵌されて固定されている。
本実施の形態の特徴とするところは、遊星ギヤ21が2つ設けられ、各遊星ギヤ21,21の歯部形成部分21aが単一の部材を用いて一体に形成されると共に、第1および第2のサンギヤ19,20の少なくとも一方(本実施の形態において、第1のサンギヤ19)が転位歯車にされてこれらの転位係数x1、x2が相異なり、且つこれら第1および第2のサンギヤ19,20の歯数の差が2とされている点にある。
各遊星ギヤ21は、第1および第2のサンギヤ19,20の軸線Lの回りに180°の間隔で等間隔に配置されている。
図5は、図2のV−V線に沿う断面図であり、遊星ギヤ21と第1のサンギヤ19との噛み合いを示している。図6は、図2のVI−VI線に沿う断面図であり、遊星ギヤ21と第2のサンギヤ20との噛み合いを示している。
図5および図6を参照して、各遊星ギヤ21の歯部形成部分21aは、それぞれ、歯筋方向の全域に亘って同一の形状をなしており、1回の歯創成工程によって形成されたものである。この歯部形成部分21aは、複数の歯部50と、歯部50間を互いに接続する接続部51とを含んでいる。
本実施の形態において、第1および第2のサンギヤ19,20のうち、第1のサンギヤ19のみが転位歯車とされている。例えば、第1のサンギヤ19は、歯数z1=22、転位係数x1=1.251とされ、第2のサンギヤ20は、歯数z2=24、転位係数x2=0とされている。
すなわち、第1のサンギヤ19は正転位歯車であり、第2のサンギヤ20は標準歯車である。なお、各遊星ギヤ21は、例えば歯数z3=17、転位係数x3=0の標準歯車とされている。
第1および第2のサンギヤ19,20において、相対的に歯数の多い第2のサンギヤ20の転位係数x2は、相対的に歯数の少ない第1のサンギヤ19の転位係数x1に比べて小さい(x2<x1)。
上記第1および第2のサンギヤ19,20ならびに遊星ギヤ21の歯数z1、z2、z3は、それぞれ、10〜30の範囲内にあることが好ましい。
各上記歯数z1、z2、z3がそれぞれ10未満であると、遊星ギヤ21と対応する第1および第2のサンギヤ19,20とのそれぞれの噛み合いの衝撃が大きくなって騒音が大きくなる。
また、歯数z1、z2が30より多いと、キャリア22と第2のサンギヤ20との速度比が大きくなりすぎる。仮に、第1のサンギヤ19の歯数z1=31、第2のサンギヤ20の歯数z2=33とした場合、キャリア22と第2のサンギヤ20との速度比は、1−(z1/z2)=1−(31/33)≒0.0606≒1/16.5となる。このように、速度比が大きくなり過ぎ、その結果、遊星ギヤ21と第2のサンギヤ20等との噛み合い音が大きくなってしまう。
各上記歯数z1、z2、z3がそれぞれ10〜30の範囲にある場合において、第1および第2のサンギヤ19,20の転位係数x1、x2の差分の絶対値は、1.0〜1.3程度となる。
上記第1および第2のサンギヤ19,20のそれぞれの転位係数x1、x2の絶対値は、それぞれ、1.3以下であることが好ましい。正転位した第1のサンギヤ19において、転位係数x1が1.3を超えると、当該第1のサンギヤ19の歯部形成部分19aの歯部52の歯たけが低くなり過ぎてしまう。
以上説明したように、本実施の形態によれば、以下の作用効果を奏することができる。すなわち、各遊星ギヤ21の歯部形成部分21aを単一の部材で一体に形成している。これにより、遊星ギヤ21を形成するのに、例えば、第1のサンギヤに噛み合う歯車部材と第2のサンギヤに噛み合う歯車部材とを別個に形成し、これらの歯車部材を互いに正確に位置決めして溶接固定する必要がなく、その結果、部品点数および製造工程を少なくして製造コストを格段に低減できる。
また、上記2つの歯車部材を溶接固定するための構成が必要なく、遊星ギヤ21を小型化できる。さらに、遊星ギヤ21を組み付ける際に、2つの歯車部材の位相を対応する第1および第2のサンギヤの位相にそれぞれ合わせるといった必要がなく、製造にかかる手間を低減できる。
また、歯数z1、z2の相異なる第1および第2のサンギヤ19,20のそれぞれの転位係数x1、x2を相異ならせることにより、遊星ギヤ21と第1のサンギヤ19との軸間距離、および遊星ギヤ21と第2のサンギヤ20との軸間距離を互いに一致させることができ、滑らかな噛み合いを実現できる。
さらに、第1および第2のサンギヤ19,20の歯数差を2とすることにより遊星ギヤ21を2つ用いることができ、伝達力の配分が均等になることにより、遊星ギヤ機構17の各ギヤ19,20,21のそれぞれの噛み合い音を小さくできると共に、第1および第2のサンギヤ19,20のそれぞれの転位係数x1、x2を最適化でき、第1および第2のサンギヤ19,20の強度を十分に確保できる。
すなわち、遊星ギヤを1つのみ用いると、遊星ギヤにかかる負荷が大きくて噛み合い音が大きくなる。また、遊星ギヤを3つ以上用いると、第1および第2のサンギヤの歯数差を3以上にしなければならず、これら第1および第2のサンギヤの少なくとも一方の転位係数を大きくする必要がある結果、正転位したサンギヤ(例えば、転位係数が1.5)を用いれば、歯たけを十分に確保できず、負転位したサンギヤ(例えば、転位係数が−1.5)を用いれば、歯元の厚みを十分に確保し難い。
また、遊星ギヤ機構17に第1および第2のサンギヤ19,20を用いることにより、これらのサンギヤ19,20を径方向に小型化でき、遊星ギヤ機構17を小型化できる。
さらに、第1および第2のサンギヤ19,20ならびに遊星ギヤ21の歯数z1、z2、z3をそれぞれ10以上とすることにより、遊星ギヤ21と対応する第1および第2のサンギヤ19,20とのそれぞれの噛み合いの衝撃を少なくして騒音を少なくできる。また、上記歯数z1、z2を30以下とすることにより、キャリア22と第2のサンギヤ20との速度比が大きくなりすぎないようにでき、その結果、遊星ギヤ機構用モータ18によってキャリア22を回転駆動して伝達比θ2/θ1を変更する際のキャリア22の回転数を抑制でき、遊星ギヤ21と第2のサンギヤ20との噛み合い音を抑制できる。
さらに、第1のサンギヤ19の転位係数x1の絶対値を1.3以下としていることにより、正転位した第1のサンギヤ19において、歯部52の歯たけが低くなり過ぎることを防止できると共に歯先の厚みを十分に確保できる。
また、第1および第2のサンギヤ19,20のうち相対的に歯数の多い第2のサンギヤ20の転位係数x2を、相対的に歯数の少ない第1のサンギヤ19の転位係数x1に比べて小さくしている(x2<x1)。これにより、第1および第2のサンギヤ19,20と遊星ギヤ21との間のバックラッシを小さくすることができる。
さらに、遊星ギヤ機構用モータ18のロータ18aをステアリングシャフト3と同軸に配置している。これにより、遊星ギヤ機構用モータ18がステアリングシャフト3の径方向に張り出す量を少なくでき、車両用操舵装置1を小型化することができる。
本発明は、以上の実施の形態の内容に限定されるものではなく、請求項記載の範囲内において種々の変更が可能である。
例えば、第2のサンギヤ20に代えて、図7に示すように、負転位歯車からなる第2のサンギヤ20Aを用いてもよい。負転位歯車の転位係数は、標準歯車の転位係数および正転位歯車の転位係数の双方に対して低い。負転位歯車においては、転位係数の絶対値が小さくなるに従い、「転位係数が大きくなる」という。
第2のサンギヤ20Aの歯部形成部分20aAの転位係数x2Aの絶対値は、1.3以下であることが好ましい。転位係数x2Aの絶対値が1.3を越えると、負転位した第2のサンギヤ20Aにおいて、歯部53の歯元の厚みが小さくなりすぎて十分な厚みを確保し難い。上記転位係数x2Aは、例えば、−0.2とされ、第1のサンギヤ19(図5参照)の転位係数x1は、例えば1.0とされる。
以上のように、第2のサンギヤ20Aの転位係数x2Aの絶対値を1.3以下とすることにより、負転位した第2のサンギヤ20Aにおいて、歯部53の歯元の厚みが小さくなりすぎることを防止できる。なお、第1のサンギヤ19は、転位係数x1=0の標準歯車でもよい。
また、各上記実施の形態において、第1のサンギヤ19の歯数z1を、第2のサンギヤ20の歯数z2より多く(z1>z2)してもよい。要は、第1および第2のサンギヤ19,20のうち、歯数の多いほうのギヤの転位係数が小さくされていればよく、これら第1および第2のサンギヤ19,20は、共に正転位歯車または負転位歯車であってもよいし、一方が正転位歯車で他方が負転位歯車であってもよいし、一方のみが転位歯車で他方が標準歯車であってもよい。
さらに、遊星ギヤ21を転位歯車としてもよい。また、第1および第2のサンギヤ19,20に代えて、環状の内歯車を用いてもよい。
本発明の一実施の形態にかかる車両用操舵装置の概略構成を示す模式図である。 図1の要部の断面図である。 図2のIII−III線に沿う断面図である。 図2のIV−IV線に沿う断面図である。 図2のV−V線に沿う断面図であり、遊星ギヤと第1のサンギヤとの噛み合いを示している。 図2のVI−VI線に沿う断面図であり、遊星ギヤと第2のサンギヤとの噛み合いを示している。 本発明の別の実施の形態の要部の断面図であり、遊星ギヤと第2のサンギヤとの噛み合いを示している。
符号の説明
1…車両用操舵装置、2…操舵部材、4L,4R…転舵輪、17…遊星ギヤ機構(伝達比可変機構)、19…第1のサンギヤ(第1の歯車、太陽歯車)、20…第2のサンギヤ(第2の歯車、太陽歯車)、21…遊星ギヤ(遊星歯車)、21a…歯部形成部分、22…キャリア、L…軸線、x1,x2A…転位係数、z1,z2,z3…歯数、θ1…操舵角、θ2…転舵角、θ2/θ1…伝達比。

Claims (5)

  1. 操舵部材の操舵角に対する転舵輪の転舵角の伝達比を変更可能な伝達比可変機構を備え、
    上記伝達比可変機構は、操舵部材に連なる第1の歯車と、第1の歯車の軸線と一致する軸線を有し転舵輪に連なる第2の歯車と、第1および第2の歯車の双方に噛み合う2つの遊星歯車と、これらの遊星歯車を自転可能且つ第1および第2の歯車の軸線回りに一体回転可能に支持するキャリアとを含み、
    各上記遊星歯車の歯部形成部分は単一の部材を用いて一体に形成され、
    第1および第2の歯車は、少なくとも一方が転位歯車にされて転位係数(零を含む)が相異なり、且つ互いの歯数の差が2であることを特徴とする車両用操舵装置。
  2. 請求項1において、上記第1および第2の歯車はそれぞれ太陽歯車を含む車両用操舵装置。
  3. 請求項1または2において、上記第1の歯車、第2の歯車および遊星歯車の歯数はそれぞれ10〜30の範囲内にある車両用操舵装置。
  4. 請求項1,2または3において、第1および第2の歯車の転位係数の絶対値はそれぞれ1.3以下である車両用操舵装置。
  5. 請求項1〜4の何れか1項において、第1および第2の歯車のうち相対的に歯数の多い歯車の転位係数は、相対的に歯数の少ない歯車の転位係数に比べて小さくされている車両用操舵装置。
JP2006259444A 2006-05-15 2006-09-25 車両用操舵装置 Expired - Fee Related JP4936052B2 (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006259444A JP4936052B2 (ja) 2006-09-25 2006-09-25 車両用操舵装置
DE602007002004T DE602007002004D1 (de) 2006-05-15 2007-05-12 Lenkgerät für ein Fahrzeug
EP07009563A EP1857347B1 (en) 2006-05-15 2007-05-12 Steering apparatus for vehicle
CN2007101039206A CN101077714B (zh) 2006-05-15 2007-05-15 车辆用操舵装置
US11/798,550 US7735597B2 (en) 2006-05-15 2007-05-15 Steering apparatus for vehicle

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006259444A JP4936052B2 (ja) 2006-09-25 2006-09-25 車両用操舵装置

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2008074368A true JP2008074368A (ja) 2008-04-03
JP2008074368A5 JP2008074368A5 (ja) 2009-11-05
JP4936052B2 JP4936052B2 (ja) 2012-05-23

Family

ID=39346857

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006259444A Expired - Fee Related JP4936052B2 (ja) 2006-05-15 2006-09-25 車両用操舵装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4936052B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009101800A (ja) * 2007-10-22 2009-05-14 Jtekt Corp 車両用操舵装置
CN101654116B (zh) * 2008-08-19 2011-12-14 上海通用汽车有限公司 一种用于汽车转向器传动比调试的行星齿轮机构
US9862405B2 (en) 2015-03-20 2018-01-09 Hyundai Motor Company AFS system for vehicle

Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5949050A (ja) * 1982-09-14 1984-03-21 Nec Corp 加入者呼出方式
JPH01176834A (ja) * 1988-01-06 1989-07-13 Toshiba Corp 差動遊星歯車装置
JPH07315241A (ja) * 1994-05-27 1995-12-05 Fuji Heavy Ind Ltd 自動操舵装置の制御装置
JP2004224085A (ja) * 2003-01-20 2004-08-12 Toyoda Mach Works Ltd 減速比可変式動力舵取り装置
JP2005344757A (ja) * 2004-05-31 2005-12-15 Koyo Seiko Co Ltd 回転伝達機構
JP2005343205A (ja) * 2004-05-31 2005-12-15 Koyo Seiko Co Ltd 車両用操舵装置
JP2006123857A (ja) * 2004-11-01 2006-05-18 Toyota Motor Corp 車両用ステアリング装置
JP2006226375A (ja) * 2005-02-16 2006-08-31 Jtekt Corp 回転伝動装置
JP2006248339A (ja) * 2005-03-09 2006-09-21 Jtekt Corp 回転伝動装置

Patent Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5949050A (ja) * 1982-09-14 1984-03-21 Nec Corp 加入者呼出方式
JPH01176834A (ja) * 1988-01-06 1989-07-13 Toshiba Corp 差動遊星歯車装置
JPH07315241A (ja) * 1994-05-27 1995-12-05 Fuji Heavy Ind Ltd 自動操舵装置の制御装置
JP2004224085A (ja) * 2003-01-20 2004-08-12 Toyoda Mach Works Ltd 減速比可変式動力舵取り装置
JP2005344757A (ja) * 2004-05-31 2005-12-15 Koyo Seiko Co Ltd 回転伝達機構
JP2005343205A (ja) * 2004-05-31 2005-12-15 Koyo Seiko Co Ltd 車両用操舵装置
JP2006123857A (ja) * 2004-11-01 2006-05-18 Toyota Motor Corp 車両用ステアリング装置
JP2006226375A (ja) * 2005-02-16 2006-08-31 Jtekt Corp 回転伝動装置
JP2006248339A (ja) * 2005-03-09 2006-09-21 Jtekt Corp 回転伝動装置

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009101800A (ja) * 2007-10-22 2009-05-14 Jtekt Corp 車両用操舵装置
CN101654116B (zh) * 2008-08-19 2011-12-14 上海通用汽车有限公司 一种用于汽车转向器传动比调试的行星齿轮机构
US9862405B2 (en) 2015-03-20 2018-01-09 Hyundai Motor Company AFS system for vehicle

Also Published As

Publication number Publication date
JP4936052B2 (ja) 2012-05-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1857347B1 (en) Steering apparatus for vehicle
JP4930751B2 (ja) ステアリング装置
JP4626345B2 (ja) 車両のステアリング装置
JP4678524B2 (ja) 車両用操舵装置
JP2008208867A (ja) 波動歯車減速機及び伝達比可変操舵装置
JP2008120291A (ja) 車両用操舵装置
US20180186398A1 (en) Steering device
JP4936052B2 (ja) 車両用操舵装置
JP5408472B2 (ja) 車両用操舵装置
JP2007125939A (ja) 車両用操舵装置
JP2008074339A (ja) 車両用操舵装置
JP4428100B2 (ja) ステアリング装置
JP2010179871A (ja) 車両用操舵装置
JP2008168679A (ja) ステアリング装置
JP2005344757A (ja) 回転伝達機構
JP2008074368A5 (ja)
JP4734945B2 (ja) 車両用操舵装置
JP2006290250A (ja) 車輌用可変舵角装置
WO2023042552A1 (ja) 電動パワーステアリング装置
JP5050647B2 (ja) トルク加算型操舵装置
JP2000247246A (ja) ラックピニオン式電動パワーステアリング装置
JP2005178519A (ja) 可変ギヤ比機構、及び可変ギヤ比機構を備えた操舵制御装置
JP2007191071A (ja) 電動パワーステアリング装置
JP2008087598A (ja) 伝達比可変装置
JP2007145067A (ja) 回転軸の連結構造及び伝達比可変装置

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090918

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090918

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110526

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110707

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110823

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120126

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120208

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150302

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees