JP2008072846A - モータ制御装置とその制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 可動範囲が限定された負荷とモータの慣性モーメントを、微小動作のみで高精度に同定するモータ制御装置とその制御方法を提供する・
【解決手段】 慣性モーメント同定器(108)を備えるモータ制御装置において、慣性モーメント同定器(108)は、位置指令から単位位置指令を生成する単位位置指令演算器(109)と、モータ位置から単位モータ位置を生成する単位モータ位置演算器(110)と、単位位置指令と単位モータ位置から単位位置偏差を生成する単位位置偏差演算器(111)と、単位位置偏差から単位位置偏差振幅を生成する単位位置偏差振幅演算器(112)と、単位位置偏差振幅から慣性モーメント同定値を生成する慣性モーメント演算器(113)と、を備えた。
【選択図】図1

Description

本発明は、負荷の連結したモータの慣性モーメントを同定する慣性モーメント同定器を備えたモータ制御装置に関する。
従来のモータ制御装置は正負対称な速度指令、正負対称な台形波である第1速度指令と前記第1速度指令の振幅のみ増幅した第2速度指令を用いてモータの慣性モーメントを同定するものであった。(例えば、特許文献1参照)。
図5は従来のモータ制御装置である。図5において、501は速度指令発生部、502は速度制御部、503はモデル速度制御部、504は同定部、505は調整部である。
速度指令発生部501は速度指令を生成し、速度制御部502は前記速度指令と速度制御変数からトルク指令を生成する。モデル速度制御部503は前記速度指令と調整信号からトルク指令推定値を生成する。同定部504は前記トルク指令の1階時間積分値と前記トルク指令推定値の1階時間積分値の比によりイナーシャを生成する。調整部505は前記イナーシャから前記速度制御変数と前記調整信号を生成するものであった。
特開平11−46489号公報(第5頁、第1図)
従来のモータ制御装置は、可動範囲の限定された負荷とモータの慣性モーメントの同定において同定精度が落ちる問題があった。
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたものであり、可動範囲が限定された負荷とモータの慣性モーメントを、微少動作のみで高精度に同定するモータ制御装置とその制御方法を提供することを目的とする。
上記問題を解決するため、本発明は、次のように構成したのである。
請求項1記載の発明は、位置指令とモータ位置から速度指令を生成する位置制御器と、前記速度指令とモータ速度からトルク指令を生成する速度制御器と、前記トルク指令に基づいてモータを駆動するトルク制御器と、前記モータ位置を微分して前記モータ速度を生成する微分器と、前記位置指令と前記モータ位置から慣性モーメント同定値を生成する慣性モーメント同定器と、を備えるモータ制御装置において、前記慣性モーメント同定器は、前記モータ位置から単位モータ位置を生成する単位モータ位置演算器と、前記位置指令から単位位置指令を生成する単位位置指令演算器と、前記単位位置指令と前記単位モータ位置から単位位置偏差を生成する単位位置偏差演算器と、前記単位位置偏差から単位位置偏差振幅を生成する単位位置偏差振幅演算器と、前記単位位置偏差振幅から慣性モーメント同定値を生成する慣性モーメント演算器と、を備えることを特徴とするものである。
請求項2記載の発明は、請求項1記載のモータ制御装置において、前記位置指令を生成する位置指令発生器を備えることを特徴とするものである。
請求項3記載の発明は、請求項2記載のモータ制御装置において、前記位置指令は周期的信号であることを特徴とするものである。
請求項4記載の発明は、請求項3記載のモータ制御装置において、前記慣性モーメント演算器は、前記位置指令の基本周波数と前記モータを駆動する制御器の制御パラメータに基づいて前記慣性モーメント同定値を生成することを特徴とするものである。
請求項5記載の発明は、請求項1記載のモータ制御装置において、前記モータ位置の振幅が前記負荷の可動範囲より小さくなるように前記位置指令の振幅を設定することを特徴とするものである。
請求項6記載の発明は、請求項1記載のモータ制御装置において、前記慣性モーメント同定器は、モータ位置位相に基づいて前記慣性モーメント同定値を生成する慣性モーメント演算器を備えることを特徴とするものである。
請求項7記載の発明は、請求項6記載のモータ制御装置において、前記慣性モーメント同定器は、前記モータ位置の前記位置指令に対する相対的な位相である前記モータ位置位相を生成するモータ位置位相演算器を備えることを特徴とするものである。
請求項8記載の発明は、請求項6記載のモータ制御装置において、前記位置指令を周期的信号とすることを特徴とするものである。
請求項9記載の発明は、請求項8記載のモータ制御装置において、前記慣性モーメント演算器は、前記位置指令の基本周波数と前記モータを駆動する制御器の制御パラメータに基づいて前記慣性モーメント同定値を生成することを特徴とするものである。
請求項10記載の発明は、請求項6記載のモータ制御装置において、前記モータ位置の振幅が前記負荷の可動範囲より小さくなるように前記位置指令の振幅を設定することを特徴とするものである。
請求項11記載の発明は、位置指令とモータ位置から速度指令を生成する位置制御器と、前記速度指令とモータ速度からトルク指令を生成する速度制御器と、前記トルク指令に基づいてモータを駆動するトルク制御器と、前記モータ位置を微分して前記モータ速度を生成する微分器と、前記位置指令と前記モータ位置から慣性モーメント同定値を生成する慣性モーメント同定器と、を備えるモータ制御装置の制御方法において、前記モータ位置から単位モータ位置を生成するステップと、前記位置指令から単位位置指令を生成するステップと、前記単位位置指令と前記単位モータ位置から単位位置偏差を生成するステップと、前記単位位置偏差から単位位置偏差振幅を生成するステップと、単位位置偏差振幅から前記慣性モーメント同定値を生成するステップと、を備えることを特徴とするものである。
請求項1、2、5、6、7および10記載の発明によると、任意の位置制御系において、微小動作のみで負荷とモータの慣性モーメントを高精度に同定するモータ制御装置を提供できる。
請求項3、4、8および9記載の発明によると、任意の周期的位置指令に対して微小動作のみで負荷とモータの慣性モーメントを高精度に同定するモータ制御装置を提供できる。
請求項11記載の発明によると、任意の位置制御系において、微小動作のみで負荷とモータの慣性モーメントを高精度に同定するモータ制御装置の制御方法を提供できる。
以下、本発明の実施の形態について図を参照して説明する。
図1は本発明の第1実施例を示すモータ制御装置である。
図1において、101は位置指令発生器、102は位置制御器、103は速度制御器、104はトルク制御器、105は制御対象、106は位置検出器、107は微分器、108は慣性モーメント同定器、109は単位位置指令演算器、110は単位モータ位置演算器、111は単位位置偏差演算器、112は単位位置偏差振幅演算器、113は慣性モーメント演算器である。
次に動作について説明する。位置指令発生器101は位置指令を生成する。位置制御器102は前記位置指令とモータ位置から速度指令を生成する。速度制御器103は前記速度指令とモータ速度トルク指令を生成する。トルク制御器104は前記トルク指令に基づいてモータに負荷が連結したものである制御対象105を駆動する。位置検出器106はモータ位置を検出し、微分器107は前記モータ位置を微分して前記モータ速度を生成する。慣性モーメント同定器は108は前記位置指令と前記モータ位置から制御対象105慣性モーメント同定値を生成する。
次に慣性モーメント同定器108の動作についてさらに詳しく説明する。単位位置指令演算器109は前記位置指令から振幅を1とした単位位置指令を生成する。単位モータ位置演算器110は前記モータ位置をから振幅を1とした単位モータ位置を生成する。単位位置偏差演算器111は前記単位位置指令と前記単位モータ位置を生成しさらにその差である単位位置偏差を生成する。単位位置偏差振幅演算器112は前記単位位置偏差から振幅を1とした単位位置偏差振幅を生成する。慣性モーメント演算器113は前記単位位置偏差振幅から前記慣性モーメント同定値を生成する。
図3は本発明のモータ制御装置の制御方法を示すフローチャートである。図3において、まずステップST1でモータ位置から単位モータ位置を生成し、次にステップST2で位置指令から単位位置指令を生成し、次にステップST3で前記単位位置指令と前記単位モータ位置から単位位置偏差を生成し、次にステップST4で前記単位位置偏差から単位位置偏差振幅を生成し、次にステップST5で前記位置偏差振幅から慣性モーメント同定値を生成する。
次に慣性モーメント演算器113が慣性モーメント同定値を生成する仕組みを説明する。
モータに負荷が連結したものである制御対象105の慣性モーメントをJ、粘性摩擦をDとし、位置制御器102を位置P制御ゲインがKpであるP制御、速度制御器103を速度P制御ゲインがKvj、速度制御積分時間がTiであるPI制御とすると、位置制御器102、速度制御器103、トルク制御器104、制御対象105、位置検出器106、微分器107を含む閉ループ系の運動方程式は式(1)で表される。

位置指令rを位置指令周波数がω、位置指令振幅がr0である正弦波とする場合、位置指令rとモータ位置θは式(2)、式(3)で表される。

ただし、Aはモータ位置振幅、φはモータ位置位相である。モータ位置位相φと慣性モーメントJの関係を求めるため、モータ位置θ=Aej(ωt+θ)と、位置指令r=rjωtを式(1)に代入して解くと式(4)の関係が求められる。
式(4)を慣性モーメントJについて解くと式(5)を得る。

式(2)と式(3)より前記単位位置偏差は式(6)と求められる。
単位位置偏差振幅演算器112は式(6)の振幅である単位位置偏差振幅Aを式(7)により生成する。
式(7)を変形すると式(8)を得る。
式(8)を式(5)に代入すると式(9)を得る。
慣性モーメント演算器113は式(9)により、慣性モーメント同定値を生成する。粘性摩擦Dが解らない場合には速度P制御ゲインKvjを十分に大きく設定することにより、式(9)中の粘性摩擦Dを無視しても十分に高い精度で慣性モーメント同定値を生成することができる。
また、式(9)は単位位置偏差振幅Aに基づいているので、重力などによる一定トルク外乱は慣性モーメント同定結果に影響しない。また、前記モータ位置に換えて前記モータ位置の基本周波数成分を用い、前記位置指令に換えて前記位置指令の基本周波数成分を用いることにより、過渡応答が収まるのを待つことなく短時間に慣性モーメント同定が開始でき、任意の周期的信号である前記位置指令を用いても慣性モーメント同定を実施できる。
また、モータ位置振幅Aが微小量となるように位置指令振幅rを設定することにより、微小動作のみで制御対象105の慣性モーメントを同定することができる。
また、慣性モーメント同定器108が生成した前記慣性モーメント同定値に基づいて高精度で応答性の高い、モータ制御をすることができる。
このように、位置指令を入力し単位位置指令を出力する単位位置指令演算器109と、モータ位置を入力し単位モータ位置を出力する単位モータ位置演算器110と、前記単位位置指令と前記単位モータ位置を入力し単位位置偏差を出力する単位位置偏差演算器111と、前記単位位置偏差を入力し単位位置偏差振幅を出力する単位位置偏差振幅演算器112と前記単位位置偏差振幅を入力し慣性モーメント同定値を生成する慣性モーメント演算器113を備えることにより、一定トルク外乱の影響を抑制し、微小動作のみで可動範囲の限定された負荷の連結したモータの慣性モーメントを高精度に同定することができ、前記慣性モーメント同定値に基づいて高精度で応答性の高い、モータ制御をすることができる。
速度制御器103をI−P制御とすること以外は、慣性モーメント同定装置の構成は第1実施例と同じであるのでここではその説明を省略する。
以下、慣性モーメント演算器113が前記慣性モーメント同定値を生成する仕組みを説明する。
制御対象105の慣性モーメントをJ、粘性摩擦をDとし、位置制御器102を位置P制御ゲインがKpであるP制御、速度制御器103を速度P制御ゲインがKvj、速度制御積分時間がTiであるI−P制御とすると、位置制御器102、速度制御器103、トルク制御器104、制御対象105、位置検出器106、微分器107を含む閉ループ系の運動方程式は式(10)で表される。
位置指令rを位置指令周波数がω、位置指令振幅がrである正弦波とするとモータ位置位相φは第1実施例の式(4)と同様に式(11)と求められる。
式(11)を慣性モーメントJについて解くと式(12)を得る。
式(9)と同様に、式(8)を用いて単位位置偏差振幅Aについて式(12)を書き換えると式(13)を得る。
慣性モーメント演算器113は式(13)により、前記慣性モーメント同定値を生成する。粘性摩擦Dが解らない場合には速度P制御ゲインKvjを十分に大きく設定することにより、式(13)中の粘性摩擦Dを無視しても十分に高い精度で慣性モーメント同定値を生成ことができる。
また、式(13)は単位位置偏差振幅Aに基づいているので、重力などによる一定トルク外乱は慣性モーメント同定結果に影響しない。また、前記モータ位置に換えて前記モータ位置の基本周波数成分を用い、前記位置指令に換えて前記位置指令の基本周波数成分を用いることにより、過渡応答が収まるのを待つことなく短時間に慣性モーメント同定が開始でき、任意の周期的信号である前記位置指令を用いても慣性モーメント同定を実施できる。
また、モータ位置振幅Aが微小量となるように位置指令振幅rを設定することにより、微小動作のみで制御対象105の慣性モーメントを同定することができる。
また、慣性モーメント同定器108が生成した慣性モーメント同定値に基づいて高精度で応答性の高い、モータ制御をすることができる。
このように、位置指令を入力し単位位置指令を出力する単位位置指令演算器109と、モータ位置を入力し単位モータ位置を出力する単位モータ位置演算器110と、前記単位位置指令と前記単位モータ位置を入力し単位位置偏差を出力する単位位置偏差演算器111と、前記単位位置偏差を入力し単位位置偏差振幅を出力する単位位置偏差振幅演算器112と前記単位位置偏差振幅を入力し慣性モーメント同定値を生成する慣性モーメント演算器113を備えることにより、一定トルク外乱の影響を抑制し、微小動作のみで可動範囲の限定された負荷の連結したモータの慣性モーメントを高精度に同定することができ、前記慣性モーメント同定値に基づいて高精度で応答性の高い、モータ制御をすることができる。
図2は本発明の第3実施例を示すモータ制御装置である。図2において、101は位置指令発生器、102は位置制御器、103は速度制御器、104はトルク制御器、105は制御対象、106は位置検出器、107は微分器、108は慣性モーメント同定器、113は慣性モーメント演算器、201はモータ位置位相演算器である。
次に、第1実施例と異なる部分である慣性モーメント同定器108の構成のみについて説明する。慣性モーメント同定器108において、モータ位置位相演算器201は位置指令とモータ位置から前記モータ位置の前記位置指令に対する相対位相であるモータ位置位相を生成する。慣性モーメント演算器113は前記モータ位置位相から慣性モーメント同定値を生成する。
位置制御器102をP制御とし、速度制御器103をPI制御とする場合、慣性モーメント演算器113は第1実施例の式(5)を用いて慣性モーメント同定値を生成する。また、位置制御器102をP制御とし、速度制御器103をI−P制御とする場合、慣性モーメント演算器113は第2実施例の式(12)を用いて慣性モーメント同定値を生成する。
粘性摩擦Dが解らない場合には速度P制御ゲインKvjを十分に大きく設定することにより、式(5)または式(12)中の粘性摩擦Dを無視しても十分に高い精度で慣性モーメント同定値を生成することができる。
また、式(5)および式(12)はモータ位置位相φに基づいているので、重力などによる一定トルク外乱は慣性モーメント同定結果に影響しない。また、前記モータ位置に換えて前記モータ位置の基本周波数成分を用い、前記位置指令に換えて前記位置指令の基本周波数成分を用いることにより、過渡応答が収まるのを待つことなく短時間に慣性モーメント同定が開始でき、任意の周期的信号である前記位置指令を用いても慣性モーメント同定を実施できる。
また、モータ位置振幅Aが微小量となるように位置指令振幅rを設定することにより、微小動作のみで制御対象105の慣性モーメントを同定することができる。
また、慣性モーメント同定器108が生成した慣性モーメント同定値に基づいて高精度で応答性の高い、モータ制御をすることができる。
このように、位置指令とモータ位置からモータ位置位相を生成するモータ位置位相演算器201と、前記モータ位置位相から慣性モーメント同定値を生成する慣性モーメント演算器113を備えることにより、一定トルク外乱の影響を抑制し、微小動作のみで可動範囲の限定された負荷のとモータの慣性モーメントを高精度に同定することができ、慣性モーメント同定値に基づいて高精度で応答性の高い、モータ制御をすることができる。
慣性モーメント同定装置の構成は第1実施例と同じであるのでここではその説明を省略する。
以下、本実施例のシミュレーション結果を示す。シミュレーションに用いた数値は次の通りである。
Jm=0.116×10^−4 [kg・m^2]、Jl=0.8164×10^−4 [kg・m^2]、J*=Jm+Jl [kg・m^2]、D=0.001 [N・m・s/rad]、Trat=0.637 [N・m]、Kp=90 [s^−1]、Kv=90(2π) [s^−1]、Kvj=KvJm、Ti=4/Kv [s]、T=125×10^−6 [s]、r0=0.01 [rad]、ω=20(2π) [rad/s]
ただし、Jmはモータ慣性モーメント、Jlは負荷慣性モーメント、J*は制御対象の慣性モーメント真値、Dは粘性摩擦、Tratは定格トルク、Tは制御周期とし、位置制御器102および速度制御器103は位置P制御ゲインKp、正規化速度P制御ゲインKv、速度P制御ゲインKvj=Kv*Jm、速度制御積分時間Tiである位置P速度PI制御とし、前記位置指令は位置指令振幅r、位置指令周波数ωである正弦波とした。位置指令振幅rおよび位置指令周波数ωはモータ位置振幅Aが微小量となるように設定した。
図4は本発明の本発明の第4実施例を示す一定トルク外乱定格トルク比を変化した場合の慣性モーメント同定結果である。本シミュレーションにおいて粘性摩擦Dは解らないものとし、式(9)より無視した。図4において慣性モーメント同定誤差eJ(%)は慣性モーメント同定値Jと慣性モーメント真値J*を用いて式(14)により算出した。
図4において、一定トルク外乱を定格トルクTratの0%から50%まで変化させた場合に式(14)より算出した慣性モーメント同定誤差は約1%で一定である。前記一定トルク外乱は同定精度に影響しないことが解る。粘性摩擦Dを0.01N・m・s/radまで増大させた場合にも慣性モーメント同定誤差は3%以下であった。図4のシミュレーションにおいてモータ位置振幅は0.04rad以下(17bit位置検出器で834pulse相当)であり、トルク指令振幅は定格トルクの10%以下であった。したがって、本発明によると微小動作のみで慣性モーメント同定が実施でき、負荷慣性モーメントがより大きな制御対象に対しても適用可能である。
このように、位置指令から単位位置指令を生成する単位位置指令演算器109と、モータ位置から単位モータ位置を生成する単位モータ位置演算器110と、前記単位位置指令と前記単位モータ位置から単位位置偏差を生成する単位位置偏差演算器111と、前記単位位置偏差から単位位置偏差振幅を生成する単位位置偏差振幅演算器112と前記単位位置偏差振幅から慣性モーメント同定値を生成する慣性モーメント演算器113を備えることにより、一定トルク外乱の影響を抑制し、微小動作のみで可動範囲の限定された負荷の連結したモータの慣性モーメントを高精度に同定することができ、前記慣性モーメント同定値に基づいて高精度で応答性の高い、モータ制御をすることができる。
微小動作のみで負荷の連結したモータの慣性モーメントを同定することができるので、半導体製造装置などの一般産業用機械の全自動制御に広く適用できる。
本発明の第1実施例を示すモータ制御装置 本発明の第3実施例を示すモータ制御装置 本発明のモータ制御装置の制御方法を示すフローチャート 本発明の第4実施例を示す一定トルク外乱定格トルク比を変化した場合の慣性モーメント同定結果 従来のモータ制御装置
符号の説明
101 位置指令発生器
102 位置制御器
103 速度制御器
104 トルク制御器
105 制御対象
106 位置検出器
107 微分器
108 慣性モーメント同定器
109 単位位置指令演算器
110 単位モータ位置演算器
111 単位位置偏差演算器
112 単位位置偏差振幅演算器
113 慣性モーメント演算器
201 モータ位置位相演算器
501 速度指令発生部
502 速度制御部
503 モデル速度制御部
504 同定部
505 調整部

Claims (11)

  1. 位置指令とモータ位置から速度指令を生成する位置制御器と、前記速度指令とモータ速度からトルク指令を生成する速度制御器と、前記トルク指令に基づいてモータを駆動するトルク制御器と、前記モータ位置を微分して前記モータ速度を生成する微分器と、前記位置指令と前記モータ位置から慣性モーメント同定値を生成する慣性モーメント同定器と、を備えるモータ制御装置において、
    前記慣性モーメント同定器は、
    前記モータ位置から単位モータ位置を生成する単位モータ位置演算器と、前記位置指令から単位位置指令を生成する単位位置指令演算器と、前記単位位置指令と前記単位モータ位置から単位位置偏差を生成する単位位置偏差演算器と、前記単位位置偏差から単位位置偏差振幅を生成する単位位置偏差振幅演算器と、前記単位位置偏差振幅から前記慣性モーメント同定値を生成する慣性モーメント演算器と、を備えることを特徴とするモータ制御装置。
  2. 前記位置指令を生成する位置指令発生器を備えることを特徴とする請求項1記載のモータ制御装置。
  3. 前記位置指令は周期的信号であることを特徴とする請求項2記載のモータ制御装置。
  4. 前記慣性モーメント演算器は、前記位置指令の基本周波数と前記モータを駆動する制御器の制御パラメータに基づいて前記慣性モーメント同定値を生成することを特徴とする請求項3記載のモータ制御装置。
  5. 前記モータ位置の振幅が前記負荷の可動範囲より小さくなるように前記位置指令の振幅を設定することを特徴とする請求項1記載のモータ制御装置。
  6. 前記慣性モーメント同定器は、モータ位置位相に基づいて前記慣性モーメント同定値を生成する慣性モーメント演算器を備えることを特徴とする請求項1記載のモータ制御装置。
  7. 前記慣性モーメント同定器は、前記モータ位置の前記位置指令に対する相対的な位相である前記モータ位置位相を生成するモータ位置位相演算器を備えることを特徴とする請求項6記載のモータ制御装置。
  8. 前記位置指令を周期的信号とすることを特徴とする請求項6記載のモータ制御装置。
  9. 前記慣性モーメント演算器は、前記位置指令の基本周波数と前記モータを駆動する制御器の制御パラメータに基づいて前記慣性モーメント同定値を生成することを特徴とする請求項8記載のモータ制御装置。
  10. 前記モータ位置の振幅が前記負荷の可動範囲より小さくなるように前記位置指令の振幅を設定することを特徴とする請求項6記載のモータ制御装置。
  11. 位置指令とモータ位置から速度指令を生成する位置制御器と、前記速度指令とモータ速度からトルク指令を生成する速度制御器と、前記トルク指令に基づいてモータを駆動するトルク制御器と、前記モータ位置を微分して前記モータ速度を生成する微分器と、前記位置指令と前記モータ位置から慣性モーメント同定値を生成する慣性モーメント同定器と、を備えるモータ制御装置の制御方法において、
    前記モータ位置から単位モータ位置を生成するステップと、
    前記位置指令から単位位置指令を生成するステップと、
    前記単位位置指令と前記単位モータ位置から単位位置偏差を生成するステップと、
    前記単位位置偏差から単位位置偏差振幅を生成するステップと、
    前記単位位置偏差振幅から前記慣性モーメント同定値を生成するステップと、
    を備えることを特徴とするモータ制御装置の制御方法。
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JP2006249469A Pending JP2008072846A (ja) 2006-09-14 2006-09-14 モータ制御装置とその制御方法

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009025132A1 (ja) * 2007-08-17 2009-02-26 Kabushiki Kaisha Yaskawa Denki モータ制御装置とその慣性モーメント同定方法
JP2010022132A (ja) * 2008-07-10 2010-01-28 Yaskawa Electric Corp 慣性モーメント同定器を備えたモータ制御装置

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