次に、本発明の実施形態について、具体的な例を挙げて説明する。
[通信装置の構成]
図1は、本発明の通信装置の一実施形態として例示するコードレス電話機の内部構成を示すブロック図である。
このコードレス電話機1は、親機10、子機50、充電台80などを備えてなる。
親機10は、親機10全体の動作を制御する制御部21,ハンドセット12,ディスプレイ13および操作ボタン14からなるユーザインターフェース部(以降、ユーザI/Fとする)15,音声信号を入力および出力する音声入出力部23,予め記憶された各種音声信号に基づく音声を再生する再生部25、子機50との間で音声信号を含めた各種信号を無線通信により送受信する無線通信部27,電話回線網100経由で伝送される音声信号を入出力するNCU(network control unit)29,親機10内部における音声信号の伝送経路を切り換える経路切換部31などを備えている。
これらの内、制御部21は、種々のデータを格納するRAM21aと、電力が供給されない状態でも記憶されたデータを保持可能なEEPROM21bを備えている。
音声入出力部23は、スピーカ23a、マイク23bおよびこれらを駆動する駆動回路23cを備え、スピーカ23aから音声信号に基づく音声を出力する以外に、スピーカ23aおよびマイク23bを送受話器として、いわゆるハンズフリー通話を行えるように構成されている。
再生部25は、着信を受けた際に利用される呼出音、音声通話を保留する際に利用される保留音などの音声信号を記憶し、制御部21からの指令を受けて、記憶されている音声信号を再生する。再生された音声信号はスピーカ23aから出力される。
無線通信部27は、子機50との間で音声信号を含めた各種信号を無線通信により送受信する。
経路切換部31は、通話を開始するための操作が行われた場合に、親機10外部との音声信号の入出力に利用する伝送経路をハンドセット12,音声入出力部23,無線通信部27のいずれかに切り換える。具体的には、ハンドセット12が親機10本体から取り外された場合は、伝送経路をハンドセット12に切り換え、ユーザI/F15の操作ボタン14によりハンズフリー通話を開始するための操作が行われた場合は、伝送経路を音声入出力部23に切り換え、子機50により通話を開始するための操作(後述の操作ボタン54による)が行われた場合には、伝送経路を無線通信部27に切り換える。
一方、子機50は、子機50全体の動作を制御する制御部61と、スピーカとマイクおよびこれらを駆動する駆動回路からなる送受話部63と、ディスプレイ53および操作ボタン54からなるユーザI/F57と、予め記憶された各種音声信号に基づく音声を再生する再生部65と、再生部65により再生された音声を出力するスピーカおよびスピーカを駆動する駆動回路からなるスピーカ部67と、親機10(の無線通信部27)との間で音声信号を含めた各種信号を無線通信により送受信する無線通信部69と、子機50全体に電源を供給する電池71と、充電用端子82と電気的に接続するための充電用端子55と、充電用端子55への電圧印加を検出するとともに、充電用端子55を介して充電台80から供給される電源電圧により電池71を充電する充電回路75と備えている。
これらの内、制御部61は、種々のデータを格納するRAM61aと、電力が供給されない状態でも記憶されたデータを保持可能なEEPROM61bを備えている。
再生部65は、着信を受けた際に利用される呼出音、音声通話を保留する際に利用される保留音などの音声信号が記憶されている。
さらに、充電台80は、上述の充電用端子82を備え、外部電源に接続される。
このように構成されたコードレス電話機1において、親機10は、電話回線網100を介して外部の相手側通信端末との間で外線通話が可能で、子機50との間で内線通話が可能となっている。また、子機50は、親機10経由で電話回線網100を介して外部の相手側通信端末との間で外線通話が可能となっている。
さらに、子機50は、最大4台まで増設可能で、複数の子機50が存在する場合には、子機50同士でも内線通話が可能となっている。本実施形態において、子機50同士での内線通話を行う場合、各子機50は親機10と通信を行い、親機10経由で子機50同士が内線通話を行うようになっている。
なお、以下の説明において、4台の子機50それぞれを区別して説明する必要がある場合には、4台の子機50のことを、それぞれ子機#1、子機#2、子機#3、子機#4と称することにする。
[子機増設処理]
次に、上記コードレス電話機1の親機10および子機50それぞれにおいて実行される子機増設処理について説明する。子機増設処理は、新たな子機50を利用できるようにするために実行される処理である。
より詳しくは、このコードレス電話機1は最大4台まで子機50を増設できるので、3台以下の子機50しか利用していない場合には、新たな子機50を追加することができる。この新たな子機50を追加するために、子機増設処理が実行される。
図2は、親機10側において実行される子機増設処理と子機50側において実行される子機増設処理を併記したフローチャートで、図中左側のフローチャートが親機10側の処理を示し、図中右側のフローチャートが子機50側の処理を示している。
以下、先に親機10側の処理から説明する。
待機状態にある親機10は、まず、増設モードが選択されたか否かを判断する(S110)。ここで、増設モードが選択されていなければ(S110:NO)、S110の処理へと戻ることにより、親機10は待機状態を継続する。
利用者が操作ボタン14を使って増設モードを選択する旨の操作を行った場合、S110の処理では増設モードが選択されたとの判断がなされる(S110:YES)。この場合、親機10は、増設モード画面をディスプレイ13に表示し(S120)、利用者が増設開始キーを押したか否かを判断する(S130)。ここで、利用者が増設開始キーを押していないと判断した場合(S130:NO)、S130の処理へと戻ることにより、親機10は利用者が増設開始キーを押すまで待機する。
そして、S130の処理において、利用者が増設開始キーを押したと判断した場合(S130:YES)、親機10は、子機50へ増設コマンドを送信して(S140)、子機50から増設応答コマンドが来たか否かを判断する(S150)。ここで、子機50から増設応答コマンドが来ないと判断した場合(S150:NO)、S150の処理へと戻ることにより、親機10は子機50から増設応答コマンドが来るまで待機する。
そして、S150の処理において、子機50から増設応答コマンドが来た場合には(S150:YES)、全ての子機に対して増設子機情報を送信する(S160)。S160の処理によって親機10から全ての子機50へと送信される増設子機情報は、図3(a)に示すようなデータ形式の情報である。
より詳しく説明すると、増設子機情報には、4台の子機50(子機#1〜#4)についての情報が含まれ、1バイト分の情報が1台の子機50に対応している。1台の子機50に対応する1バイト分の情報は、その値によって、各子機50の状態が、0:待機、圏内、1:外線、2:内線、3:圏外、FF:未登録、といった状態にあることを示している。
従って、例えば、子機#1が待機状態にあり、子機#2が外線通話中で、子機#3が親機との内線通話中で、子機#4が通話圏外に持ち出されているような場合、増設子機情報は、図3(b)に示すような内容を持つ情報となる。また、例えば、子機#1と子機#2が内線通話中で、子機#3と子機#4が未登録(すなわち、子機50が2台しか増設されていない)という状態にある場合、増設子機情報は、図3(c)に示すような内容を持つ情報となる。なお、詳しくは後述するが、S160の処理によって全ての子機50へと送信された増設子機情報は、各子機50において利用されることになる。
以上のようなS160の処理を終えたら、親機10は、待機画面を表示して(S170)、親機10側での子機増設処理を終了、再び待機状態へと戻ることになる。
なお、上記S110、S130、S150の各処理で否定判断がなされることによって待機状態となっているときに、各処理の判定対象とは別のイベント(例えば、電話回線網100側からの着信など)が発生すると、親機10は他の処理を開始することもある。ただし、そのような他の処理は子機増設処理とは直接関連しないので、ここでは図示および説明を省略する。
さて、以上説明したような親機10側での子機増設処理に並行して、子機50側では、以下に説明するような子機増設処理が実行される。
すなわち、待機状態にある子機50は、まず、増設モードが選択されたか否かを判断する(S210)。ここで、増設モードが選択されていなければ(S210:NO)、S210の処理へと戻ることにより、子機50は待機状態を継続する。
利用者が操作ボタン54を使って増設モードを選択する旨の操作を行った場合、S210の処理では増設モードが選択されたとの判断がなされる(S210:YES)。この場合、子機50は、増設画面をディスプレイ53に表示する(S220)。
本実施形態において、S220の処理で表示される画面は、図4に例示するような画面となる。利用者は、S220の処理によってディスプレイ53に表示されたメッセージを確認した上で、親機10側で増設開始キーを押す。なお、この操作により、上述したS130の処理において肯定判断がなされることになる。
さて、S220の処理を終えたら、子機50は、親機10から増設コマンドが来たか否かを判断する(S230)。親機10から増設コマンドが送信されてこない間は、S230の処理において否定判断がなされ(S230:NO)、S230の処理へと戻ることにより、子機50は増設コマンドが送信されてくるまで待機する。
ここで、増設コマンドは、親機10が上述したS140の処理を実行した場合に子機50側へと送信されてくることになる。親機10から増設コマンドが送信された場合、子機50は、親機10から増設コマンドが来たと判断し(S230:YES)、親機10へ増設応答コマンドを返す(S240)。
その後、子機50は、親機10から増設子機情報が来たか否かを判断する(S250)。ここで、親機10から増設子機情報が来ないと判断した場合(S250:NO)、S250の処理へと戻ることにより、子機50は親機10から増設子機情報が来るまで待機する。
S250の処理において、親機10から増設子機情報が来た場合には(S250:YES)、メモリー(EEPROM61b)に増設子機情報を格納する(S260)。S260の処理によってメモリーに格納される増設子機情報は、上述したS160の処理によって、親機10から全ての子機50へと送信されたものであり、既に説明した通り、図3(a)〜同図(c)に例示したような情報である。
そして、S260の処理を終えたら、子機50は、子機情報報知処理を実行して(S270)、子機50側での子機増設処理を終了、再び待機状態へと戻ることになる。なお、S270の子機情報報知処理の詳細については、この子機増設処理の説明に引き続いて別途説明する。
なお、上記S210、S230、S250の各処理で否定判断がなされることによって待機状態となっているときに、各処理の判定対象とは別のイベント(例えば、電話回線網100側からの着信など)が発生すると、子機50は他の処理を開始することもある。ただし、そのような他の処理は子機増設処理とは直接関連しないので、ここでは図示および説明を省略する。
[子機情報報知処理]
次に、子機50において実行される子機情報報知処理について説明する。この子機情報報知処理は、上述したS270の処理に相当する。また、さらに後から説明する処理の中でも、この子機情報報知処理を呼び出すことがある。図5は、子機情報報知処理のフローチャートである。
子機情報報知処理を開始すると、子機50は、ループカウンタnに初期値1をセットし(S272)、このループカウンタnの値に基づいて、メモリーに格納された増設子機情報(図3(a)〜同図(c)参照)の中に含まれる子機#nの状態が「0」か否かを判断する(S274)。例えば、S272の処理を実行した直後であれば、n=1となっているので、S274の処理では、増設子機情報中に含まれる子機#1の状態が「0」か否かを判断することになる。
ここで、子機#nの状態が「0」であれば(S274:YES)、子機#nが待機状態(通話圏内にあって外線通話および内線通話を行っていない状態)にあると判断できるので、ディスプレイ53に表示される子機#nのピクトを点灯する(S276)。
本実施形態において、子機#nのピクトは、図6に例示するように、四角形の内側に子機番号を示す数字が表記された図柄になっており、例えば、子機#1のピクトであれば、四角形の内側に数字「1」が表記された図柄、子機#2のピクトであれば、四角形の内側に数字「2」が表記された図柄…、となっている。このような子機#nのピクトが、S276の処理を実行した場合は、点灯状態(常時表示されている状態)になる。
また、S274の処理において、子機#nの状態が「0」でなければ(S274:NO)、メモリーに格納された増設子機情報の中に含まれる子機#nの状態が「1」か否かを判断する(S278)。例えば、S272の処理を実行した直後であれば、n=1となっているので、S278の処理では、増設子機情報中に含まれる子機#1の状態が「1」か否かを判断することになる。
ここで、子機#nの状態が「1」であれば(S278:YES)、子機#nが外線通話状態(通話圏内にあって外線通話を行っている状態)にあると判断できるので、ディスプレイ53に表示される子機#nのピクトを2秒周期で点滅させる(S280)。
また、S278の処理において、子機#nの状態が「1」でなければ(S278:NO)、メモリーに格納された増設子機情報の中に含まれる子機#nの状態が「2」か否かを判断する(S282)。例えば、S272の処理を実行した直後であれば、n=1となっているので、S282の処理では、増設子機情報中に含まれる子機#1の状態が「2」か否かを判断することになる。
ここで、子機#nの状態が「2」であれば(S282:YES)、子機#nが内線通話状態(通話圏内にあって内線通話を行っている状態)にあると判断できるので、ディスプレイ53に表示される子機#nのピクトを1秒周期で点滅させる(S284)。
また、S282の処理において、子機#nの状態が「2」でなければ(S282:NO)、メモリーに格納された増設子機情報の中に含まれる子機#nの状態が「3」か否かを判断する(S286)。例えば、S272の処理を実行した直後であれば、n=1となっているので、S286の処理では、増設子機情報中に含まれる子機#1の状態が「3」か否かを判断することになる。
ここで、子機#nの状態が「3」であれば(S286:YES)、子機#nが通話圏外にある状態と判断できるので、ディスプレイ53に表示される子機#nのピクトを0.5秒周期で点滅させる(S288)。
さらに、S286の処理において、子機#nの状態が「3」でなければ(S286:NO)、メモリーに格納された増設子機情報の中に含まれる子機#nの状態が「FF」であり、子機#nが未登録状態であると判断できるので、子機#nのピクトを消灯(非表示)とする(S290)。
以上のようなS274〜S290の処理を実行した後、引き続いて、子機50は、ループカウンタnに1を加算し(S292)、n≦4であるか否かを判断する(S294)。ここで、n≦4であれば(S294:YES)、まだ子機#1〜子機#4の中に、処理済みとなっていないものが残っていることになるので、その場合は、S274以降の処理を繰り返す。
この繰り返し処理により、ループカウンタnの値は1,2,3,4の順に変化し、その結果、ディスプレイ53に表示された4つのピクト(子機#1〜#4のピクト)が順に処理対象となり、各ピクトが点灯、2秒周期点滅、1秒周期点滅、0.5秒周期点滅、および消灯の内、いずれかの状態になる。
そして、この繰り返し処理を4回繰り返すと、4回目のS292の処理で、ループカウンタnの値は5に達し、その場合、S294の処理では否定判断がなされることになり(S294:NO)、その場合は、子機情報報知処理を終了する。
図6は、以上説明したような子機情報報知処理により、4台の子機#1〜#4において、ディスプレイ53に表示された4つのピクト(子機#1〜#4のピクト)が、どのような状態になるのかを示した説明図である。この図6では、3通りの事例について、4台の子機#1〜#4それぞれにおいて、4つのピクト(子機#1〜#4のピクト)がどのような状態になるのかを図示してある。
例えば、第1の事例は、子機が4台存在し、子機#1が外線通話を行っており、他の子機は待機状態になっている場合の事例である。この場合、子機#1が外線通話中である旨の情報が親機10からすべての子機#1〜#4に対して送られるので、子機#1〜#4のいずれにおいても、子機#1のピクトが2秒周期で点滅する。また、他の子機(子機#2〜#4)が待機状態になっている旨の情報が親機10からすべての子機#1〜#4に対して送られるので、子機#1〜#4のいずれにおいても、子機#2〜#4のピクトが点灯状態(常時表示される状態)になる。
また、第2の事例は、子機が4台存在し、親機と子機#1が内線通話を行っており、他の子機は待機状態になっている場合の事例である。この場合、子機#1が内線通話中である旨の情報が親機10からすべての子機#1〜#4に対して送られるので、子機#1〜#4のいずれにおいても、子機#1のピクトが1秒周期で点滅する。また、他の子機(子機#2〜#4)が待機状態になっている旨の情報が親機10からすべての子機#1〜#4に対して送られるので、子機#1〜#4のいずれにおいても、子機#2〜#4のピクトが点灯状態(常時表示される状態)になる。
さらに、第3の事例は、子機が4台存在し、子機#1が通話圏外に持ち出され(あるいは、子機#1の電源スイッチがOFFにされ)、他の子機は通話圏内で待機状態になっている場合の事例である。この場合も、子機#1が通話圏外にある旨の情報が親機10から送られる。
ただし、通話圏外にある子機#1は、親機10から送られてくる情報を受け取ることができないので、親機10から送られた情報は、子機#2〜#4のみが受け取ることになる。その結果、子機#2〜#4のいずれにおいても、子機#1のピクトが0.5秒周期で点滅する。また、他の子機(子機#2〜#4)が待機状態になっている旨の情報も親機10から子機#2〜#4に対して送られるので、子機#2〜#4のいずれにおいても、子機#2〜#4のピクトが点灯状態(常時表示される状態)になる。
一方、通話圏外にある子機#1は、親機10から送られてくる情報を受け取ることができないが、情報を受け取ることができないことをもって、自身が通話圏外にあることを認識できるので、子機#1のピクトが0.5秒周期で点滅する状態、子機#2〜#4のピクトが消灯状態(表示されない状態)になる。
[子機情報更新処理]
次に、子機50において実行される子機情報更新処理について説明する。この子機情報更新処理は、ディスプレイ53に表示する子機情報を最新の状態に保つための処理で、親機10からの増設子機情報の着信を伴うような処理が実行された場合に、この子機情報更新処理も実行される。図7は、子機情報更新処理のフローチャートである。
待機状態にある子機50は、まず、親機10から増設子機の情報が着信したか否かを判断する(S310)。ここで、親機10から増設子機情報が着信した場合には(S310:YES)、メモリー(EEPROM61b)に増設子機情報を格納する(S320)。S320の処理によってメモリーに格納される増設子機情報は、後述する処理の中で、親機10が全ての子機50に対して送信するものであるが、その内容は、既に説明した通り、図3(a)〜同図(c)に例示したような情報である。
そして、S320の処理を終えたら、子機50は、子機情報報知処理を実行して(S330)、子機情報更新処理を終了、再び待機状態へと戻ることになる。なお、S330の子機情報報知処理は、既に説明したS272〜S294の処理(図5参照)なので、ここでの説明は省略する。
一方、親機10から増設子機情報が着信していないと判断した場合(S310:NO)、子機50はその他の処理を実行して(S350)、S310の処理へと戻ることにより、子機50は親機10から増設子機情報が着信するまで待機する。ただし、S350の処理は、子機情報更新処理とは直接関連しないので、これ以上の図示および説明については省略する。
[子機発親子間内線通話処理]
次に、上記コードレス電話機1の親機10および子機50それぞれにおいて実行される子機発親子間内線通話処理について説明する。図8は、親機10側において実行される子機発親子間内線通話処理のフローチャート、図9は、子機50側において実行される子機発親子間内線通話処理のフローチャートである。
以下、先に親機10側の処理から説明する。なお、以下の説明は、子機#1を利用して親機10との内線通話を行う場合を例に挙げて説明するが、他の子機#2〜#4の場合でも同様の処理となる。
待機状態にある親機10は、まず、子機#1から内線呼出コマンドを受信したか否かを判断する(S410)。ここで、内線呼出コマンドを受信していなければ(S410:NO)、S410の処理へと戻ることにより、親機10は待機状態を継続する。
一方、内線呼出コマンドを受信していれば(S410:YES)、この場合、親機10は、内線着信画面をディスプレイ13に表示し(S420)、利用者が親機10の受話器をとったか否かを判断する(S430)。
親機10の受話器をとったか否かは、具体的には、ハンドセット12が親機10本体から取り外されたか否か、および、操作ボタン14によりハンズフリー通話を開始するための操作が行われたか否かにより判断し、いずれか一方が行われていれば受話器をとったと判断、いずれも行われていなければ受話器をとっていないと判断する。ここで、利用者が受話器をとっていなければ(S430:NO)、S430の処理へと戻ることにより、親機10は利用者が受話器をとるまで待機する。
一方、利用者が受話器をとっていれば(S430:YES)、内線呼出コマンドを送ってきた子機#1に応答コマンド送信する(S440)。また、内線通話していない子機#2〜#4に対しては、子機#1は内線通話中というコマンドを送信する(S450)。なお、上記S440およびS450の処理では、いずれの処理においても子機#1に対して増設子機情報(図3(a)〜同図(c)参照)が送信される。
そして、親機10は、音声パスを設定して(S460)、親機10の通信系統を親機10−子機#1間での通話ができる状態にし、内線通話の画面を表示して(S470)、以降、親機10は、子機#1との親子間内線通話を行うことができる状態になる。
その後、親子間内線通話状態となった親機10は、子機#1から切コマンドを受信したか否かを判断する(S510)。ここで、子機#1から切コマンドを受信していなければ(S510:NO)、S510の処理へと戻ることにより、親機10は親子間内線通話状態を継続する。
一方、子機#1から切コマンドを受信した場合(S510:YES)、親機10は、切コマンドを送ってきた子機#1に応答コマンド送信する(S520)。そして、親機10は、音声パスを設定して(S530)、親機10の通信系統を待機状態にし、待機画面を表示する(S540)。
続いて、親機10は、他の子機#2〜#4に対し、子機#1は待機中というコマンドを送信する(S550)。なお、上記S520およびS550の処理では、いずれの処理においても子機#1に対して増設子機情報(図3(a)〜同図(c)参照)が送信される。
以降、親機10は、待機状態になる。
さて、以上説明したような親機10側での子機発親子間内線通話処理に並行して、子機#1側では、以下に説明するような子機発親子間内線通話処理が実行される。
すなわち、待機状態にある子機#1は、まず、利用者が内線キーを押したか否かを判断する(S610)。ここで、利用者が内線キーを押していなければ(S610:NO)、S610の処理へと戻ることにより、子機#1は待機状態を継続する。
一方、利用者が内線キーを押した場合(S610:YES)、子機#1は、親機内線画面をディスプレイ53に表示する(S620)。
本実施形態において、S620の処理で表示される画面は、図10(a)に例示するような画面となる。この画面内で、子機#1のピクトは1秒周期で点滅するので、利用者は、子機#1のピクトの点滅周期および画面内の他の表示から、内線通話であることを認識することができる。また、画面内には、子機#1以外の子機に対応するピクトも表示され、各子機の状態が点灯・消灯あるいは点滅周期によって報知される。このような各子機についての状態報知は、上記S620の処理の中で、先に説明した「子機情報報知処理(図5参照)」を呼び出すことによって実現することができる。
続いて、子機#1は、親機10に内線呼出コマンドを送信する(S630)。このS630の処理で送信する内線呼出コマンドは、上述したS410の処理で肯定判断がなされることになるコマンドである。
S630の処理を終えたら、子機#1は、親機10から応答コマンドを受信したか否かを判断する(S640)。親機10から応答コマンドが送信されてこない間は、S640の処理において否定判断がなされ(S640:NO)、S640の処理へと戻ることにより、子機#1は応答コマンドが送信されてくるまで待機する。
ここで、応答コマンドは、親機10が上述したS440の処理を実行した場合に子機#1側へと送信されてくることになる。親機10から応答コマンドが送信された場合、子機#1は、親機10から応答コマンドが来たと判断し(S640:YES)、子機#1は、音声パスを設定して(S650)、子機#1の通信系統を親機10−子機#1間での通話ができる状態にし、内線通話の画面を表示して(S660)、以降、子機#1は、親機10との親子間内線通話を行うことができる状態になる。
本実施形態において、S660の処理で表示される画面は、図10(b)に例示するような画面となる。この画面内で、子機#1のピクトは1秒周期で点滅するので、利用者は、子機#1のピクトの点滅周期および画面内の他の表示から、内線通話であることを認識することができる。また、画面内には、子機#1以外の子機に対応するピクトも表示され、各子機の状態が点灯・消灯あるいは点滅周期によって報知される。このような各子機についての状態報知は、上記S660の処理の中で、先に説明した「子機情報報知処理(図5参照)」を呼び出すことによって実現することができる。
その後、親子間内線通話状態となった子機#1は、利用者が切キーを押したか否かを判断する(S710)。ここで、利用者が切キーを押していなければ(S710:NO)、S710の処理へと戻ることにより、子機#1は親子間内線通話状態を継続する。
一方、利用者が切キーを押した場合(S710:YES)、子機#1は、音声パスを設定して(S720)、子機#1の通信系統を待機状態にし、切断コマンドを親機10に送信する(S730)。このS730の処理で送信する切断コマンドは、上述したS510の処理で肯定判断がなされることになるコマンドである。
S730の処理を終えたら、子機#1は、親機10から応答コマンドを受信したか否かを判断する(S740)。親機10から応答コマンドが送信されてこない間は、S740の処理において否定判断がなされ(S740:NO)、S740の処理へと戻ることにより、子機#1は応答コマンドが送信されてくるまで待機する。
ここで、応答コマンドは、親機10が上述したS520の処理を実行した場合に子機#1側へと送信されてくることになる。親機10から応答コマンドが送信された場合、子機#1は、親機10から応答コマンドが来たと判断する。(S740:YES)。そして、子機#1は、待機画面を表示して(S750)、以降、子機#1は、待機状態になる。
本実施形態において、S750の処理で表示される画面は、図10(c)に例示するような画面となる。この画面内で、内線通話中に1秒周期で点滅していた子機#1のピクトは、点灯状態に切り替わるので、利用者は、子機#1のピクトが点灯状態になったことおよび画面内の他の表示から、内線通話が終わって待機状態になったことを認識することができる。また、画面内には、子機#1以外の子機に対応するピクトも表示され、各子機の状態が点灯・消灯あるいは点滅周期によって報知される。このような各子機についての状態報知は、上記S750の処理の中で、先に説明した「子機情報報知処理(図5参照)」を呼び出すことによって実現することができる。
[子機発外線通話処理]
次に、上記コードレス電話機1の親機10および子機50それぞれにおいて実行される子機発外線通話処理について説明する。図11は、親機10側において実行される子機発外線通話処理のフローチャート、図12は、子機50側において実行される子機発外線通話処理のフローチャートである。
以下、先に親機10側の処理から説明する。なお、以下の説明は、子機#1を利用して外線通話を行う場合を例に挙げて説明するが、他の子機#2〜#4の場合でも同様の処理となる。
待機状態にある親機10は、まず、子機#1から外線呼出コマンドを受信したか否かを判断する(S810)。ここで、外線呼出コマンドを受信していなければ(S810:NO)、S810の処理へと戻ることにより、親機10は待機状態を継続する。
一方、外線呼出コマンドを受信していれば(S810:YES)、この場合、親機10は、外線発呼画面をディスプレイ13に表示する(S820)。そして、外線呼出コマンドを送ってきた子機#1に対しては応答コマンド送信する(S830)。また、他の子機#2〜#4に対しては、子機#1は外線通話中というコマンドを送信する(S840)。なお、上記S830およびS840の処理では、いずれの処理においても子機#1に対して増設子機情報(図3(a)〜同図(c)参照)が送信される。
そして、親機10は、音声パスを設定して(S850)、親機10の通信系統を子機#1−電話回線網100側間での通話ができる状態にし、外線通話の画面を表示して(S860)、以降、親機10は、子機#1を利用した外線通話を行うことができる状態になる。
その後、子機#1を利用した外線通話状態となった親機10は、子機#1から切コマンドを受信したか否かを判断する(S910)。ここで、子機#1から切コマンドを受信していなければ(S910:NO)、S910の処理へと戻ることにより、親機10は子機#1を利用した外線通話状態を継続する。
一方、子機#1から切コマンドを受信した場合(S910:YES)、親機10は、切コマンドを送ってきた子機#1に応答コマンド送信する(S920)。そして、親機10は、音声パスを設定して(S930)、親機10の通信系統を待機状態にし、待機画面を表示する(S940)。
続いて、親機10は、他の子機#2〜#4に対し、子機#1は待機中というコマンドを送信する(S950)。なお、上記S920およびS950の処理では、いずれの処理においても子機#1に対して増設子機情報(図3(a)〜同図(c)参照)が送信される。
以降、親機10は、待機状態になる。
さて、以上説明したような親機10側での子機発外線通話処理に並行して、子機#1側では、以下に説明するような子機発外線通話処理が実行される。
すなわち、待機状態にある子機#1は、まず、利用者が外線キーを押したか否かを判断する(S1010)。ここで、利用者が外線キーを押していなければ(S1010:NO)、S1010の処理へと戻ることにより、子機#1は待機状態を継続する。
一方、利用者が外線キーを押した場合(S1010:YES)、子機#1は、親機10に外線呼出コマンドを送信する(S1020)。このS1020の処理で送信する外線呼出コマンドは、上述したS810の処理で肯定判断がなされることになるコマンドである。
S1020の処理を終えたら、子機#1は、親機10から応答コマンドを受信したか否かを判断する(S1030)。親機10から応答コマンドが送信されてこない間は、S1030の処理において否定判断がなされ(S1030:NO)、S1030の処理へと戻ることにより、子機#1は応答コマンドが送信されてくるまで待機する。
ここで、応答コマンドは、親機10が上述したS830の処理を実行した場合に子機#1側へと送信されてくることになる。親機10から応答コマンドが送信された場合、子機#1は、親機10から応答コマンドを受信したと判断し(S1030:YES)、子機#1は、音声パスを設定して(S1040)、子機#1の通信系統を親機10経由で外線通話ができる状態にする。
そして、子機#1は、外線通話画面をディスプレイ53に表示する(S1050)。本実施形態において、S1050の処理で表示される画面は、図13(a)に例示するような画面となる。この画面内で、子機#1のピクトは2秒周期で点滅するので、利用者は、子機#1のピクトの点滅周期および画面内の他の表示から、外線通話であることを認識することができる。また、画面内には、子機#1以外の子機に対応するピクトも表示され、各子機の状態が点灯・消灯あるいは点滅周期によって報知される。このような各子機についての状態報知は、上記S1050の処理の中で、先に説明した「子機情報報知処理(図5参照)」を呼び出すことによって実現することができる。
その後、親機10経由での外線通話状態となった子機#1は、利用者が切キーを押したか否かを判断する(S1110)。ここで、利用者が切キーを押していなければ(S1110:NO)、S1110の処理へと戻ることにより、子機#1は親機10経由での外線通話状態を継続する。
一方、利用者が切キーを押した場合(S1110:YES)、子機#1は、音声パスを設定して(S1120)、子機#1の通信系統を待機状態にし、切断コマンドを親機10に送信する(S1130)。このS1130の処理で送信する切断コマンドは、上述したS910の処理で肯定判断がなされることになるコマンドである。
S1130の処理を終えたら、子機#1は、親機10から応答コマンドを受信したか否かを判断する(S1140)。親機10から応答コマンドが送信されてこない間は、S1140の処理において否定判断がなされ(S1140:NO)、S1140の処理へと戻ることにより、子機#1は応答コマンドが送信されてくるまで待機する。
ここで、応答コマンドは、親機10が上述したS920の処理を実行した場合に子機#1側へと送信されてくることになる。親機10から応答コマンドが送信された場合、子機#1は、親機10から応答コマンドを受信したと判断する。(S1140:YES)。そして、子機#1は、待機画面を表示して(S1150)、以降、子機#1は、待機状態になる。
本実施形態において、S1150の処理で表示される画面は、図13(b)に例示するような画面となる。この画面内で、外線通話中に2秒周期で点滅していた子機#1のピクトは、点灯状態に切り替わるので、利用者は、子機#1のピクトが点灯状態になったことおよび画面内の他の表示から、外線通話が終わって待機状態になったことを認識することができる。また、画面内には、子機#1以外の子機に対応するピクトも表示され、各子機の状態が点灯・消灯あるいは点滅周期によって報知される。このような各子機についての状態報知は、上記S1150の処理の中で、先に説明した「子機情報報知処理(図5参照)」を呼び出すことによって実現することができる。
[子機間内線通話処理]
次に、上記コードレス電話機1の親機10および2台の子機50(子機#1,#2)それぞれにおいて実行される子機間内線通話処理について説明する。図14は、親機10側において実行される子機間内線通話処理のフローチャート、図15は、発信する子機50(子機#1)側において実行される子機間内線通話処理のフローチャート、図17は、着信する子機50(子機#2)側において実行される子機間内線通話処理のフローチャートである。
以下、先に親機10側の処理から説明する。なお、以下の説明は、子機#1が発信機、子機#2が着信機となる内線通話を行う場合を例に挙げて説明するが、どの子機間で通話を行う場合でも、それぞれ同様の処理となる。
待機状態にある親機10は、まず、子機#1から子機#2への内線呼出コマンドを受信したか否かを判断する(S1210)。ここで、上記内線呼出コマンドを受信していなければ(S1210:NO)、S1210の処理へと戻ることにより、親機10は待機状態を継続する。
一方、上記内線呼出コマンドを受信していれば(S1210:YES)、この場合、親機10は、子機間通話画面をディスプレイ13に表示する(S1220)。そして、着信機である子機#2に対して、発信機である子機#1からの内線呼出コマンドを転送する(S1230)。また、内線通話していない子機#3,#4に対しては、子機#1と子機#2は内線通話中というコマンドを送信する(S1240)。なお、上記S1230およびS1240の処理では、いずれの処理においても各子機#1〜#4に対して増設子機情報(図3(a)〜同図(c)参照)が送信される。
続いて、親機10は、子機#2から応答コマンドが来たか否かを判断する(S1250)。ここで、子機#2から応答コマンドが来ていなければ(S1250:NO)、S1250の処理へと戻ることにより、親機10は子機#2から応答コマンドが来るまで待機状態を継続する。
一方、子機#2から応答コマンドが来れば(S1250:YES)、この場合、親機10は、発信機である子機#1に対して、着信機である子機#2からの応答コマンドを転送する(S1260)。なお、上記S1260の処理でも、子機#1に対して増設子機情報(図3(a)〜同図(c)参照)が送信される。
そして、親機10は、音声パスを設定して(S1270)、親機10の通信系統を子機間通話ができる状態にし、内線通話の画面を表示して(S1280)、以降、親機10は、子機間通話を中継する状態になる。
その後、子機間通話を中継する状態となった親機10は、子機#1から切コマンドを受信したか否かを判断する(S1310)。ここで、子機#1から切コマンドを受信していなければ(S1310:NO)、S1310の処理へと戻ることにより、親機10は子機間通話を中継する状態を継続する。
一方、子機#1から切コマンドを受信した場合(S1310:YES)、親機10は、音声パスを設定して(S1320)、親機10の通信系統を待機状態にする。そして、着信機である子機#2に対して、切コマンドを転送する(S1330)。なお、上記S1330の処理では、子機#2に対して増設子機情報(図3(a)〜同図(c)参照)が送信される。
続いて、親機10は、子機#2から応答コマンドを受信したか否かを判断する(S1340)。ここで、子機#2から応答コマンドを受信していなければ(S1340:NO)、S1340の処理へと戻ることにより、親機10は子機#2から応答コマンドが来るまで待機状態を継続する。
一方、子機#2から応答コマンドを受信すれば(S1340:YES)、この場合、親機10は、発信機である子機#1に対して、着信機である子機#2からの応答コマンドを転送する(S1350)。なお、上記S1350の処理では、子機#1に対して増設子機情報(図3(a)〜同図(c)参照)が送信される。
そして、親機10は、待機画面を表示して(S1360)、他の子機#3,#4に対し、子機#1と子機#2は待機中というコマンドを送信する(S1370)。なお、上記S1370の処理では、子機#3,#4に対して増設子機情報(図3(a)〜同図(c)参照)が送信される。
以降、親機10は、待機状態になる。
さて、以上説明したような親機10側での子機間内線通話処理に並行して、発信機となる子機#1側では、図15に示すような子機間内線通話処理が実行される。
すなわち、待機状態にある子機#1は、まず、利用者が内線キーを押したか否かを判断する(S1410)。ここで、利用者が内線キーを押していなければ(S1410:NO)、S1410の処理へと戻ることにより、子機#1は待機状態を継続する。
一方、利用者が内線キーを押した場合(S1410:YES)、子機#1は、内線呼出画面をディスプレイ53に表示する(S1420)。本実施形態において、S1420の処理で表示される画面は、図16(a)に例示するような画面となる。この画面内で、子機#1および子機#2のピクトは1秒周期で点滅するので、利用者は、子機#1および子機#2のピクトの点滅周期および画面内の他の表示から、子機#1−子機#2間の内線通話であることを認識することができる。また、画面内には、子機#1,#2以外の子機に対応するピクトも表示され、各子機の状態が点灯・消灯あるいは点滅周期によって報知される。このような各子機についての状態報知は、上記S1420の処理の中で、先に説明した「子機情報報知処理(図5参照)」を呼び出すことによって実現することができる。
続いて、子機#1は、利用者が子機#2を選択したか否かを判断する(S1430)。ここで、利用者が子機#2を選択していなければ(S1430:NO)、S1430の処理へと戻ることにより、子機#1は利用者による選択を待つ。なお、利用者による選択を待った結果、利用者が子機#2を選択する操作以外の操作を行うこともあり、その場合、図示しない別の処理へと分岐することもあるが、そのような別の処理はここで説明する子機間内線通話処理とは直接関連しない処理なので、図示および説明を省略する。
一方、利用者が子機#2を選択した場合(S1430:YES)、子機#1は、親機10に子機#2への内線呼出コマンドを送信する(S1440)。このS1440の処理で送信する内線呼出コマンドは、上述したS1210の処理で肯定判断がなされることになるコマンドである。
S1440の処理を終えたら、子機#1は、親機10を通して子機#2から応答コマンドを受信したか否かを判断する(S1450)。子機#2から応答コマンドが送信されてこない間は、S1450の処理において否定判断がなされ(S1450:NO)、S1450の処理へと戻ることにより、子機#1は子機#2から応答コマンドが送信されてくるまで待機する。
ここで、応答コマンドは、親機10が上述したS1260の処理を実行した場合に子機#1側へと送信されてくることになる。子機#2から応答コマンドが送信された場合、子機#1は、子機#2から応答コマンドが来たと判断し(S1450:YES)、子機#1は、音声パスを設定して(S1460)、子機#1の通信系統を親機10経由で子機#2との通話ができる状態にし、内線通話の画面を表示して(S1470)、以降、子機#1は、親機10経由で子機#2との子機間内線通話を行うことができる状態になる。
本実施形態において、S1470の処理で表示される画面は、図16(b)に例示するような画面となる。この画面内で、子機#1および子機#2のピクトは1秒周期で点滅するので、利用者は、子機#1および子機#2のピクトの点滅周期および画面内の他の表示から、子機#1−子機#2間の内線通話であることを認識することができる。また、画面内には、子機#1,#2以外の子機に対応するピクトも表示され、各子機の状態が点灯・消灯あるいは点滅周期によって報知される。このような各子機についての状態報知は、上記S1470の処理の中で、先に説明した「子機情報報知処理(図5参照)」を呼び出すことによって実現することができる。
その後、子機#1−子機#2間の内線通話状態となった子機#1は、利用者が切キーを押したか否かを判断する(S1510)。ここで、利用者が切キーを押していなければ(S1510:NO)、S1510の処理へと戻ることにより、子機#1は子機#1−子機#2間の内線通話状態を継続する。
一方、利用者が切キーを押した場合(S1510:YES)、子機#1は、音声パスを設定して(S1520)、子機#1の通信系統を待機状態にし、切断コマンドを親機10に送信する(S1530)。このS1530の処理で送信する切断コマンドは、上述したS1310の処理で肯定判断がなされることになるコマンドである。
S1530の処理を終えたら、子機#1は、親機10から応答コマンドを受信したか否かを判断する(S1540)。親機10から応答コマンドが送信されてこない間は、S1540の処理において否定判断がなされ(S1540:NO)、S1540の処理へと戻ることにより、子機#1は応答コマンドが送信されてくるまで待機する。
ここで、応答コマンドは、親機10が上述したS1350の処理を実行した場合に子機#1側へと送信されてくることになる。親機10から応答コマンドが送信された場合、子機#1は、親機10から応答コマンドを受信したと判断する。(S1540:YES)。そして、子機#1は、待機画面を表示して(S1550)、以降、子機#1は、待機状態になる。
本実施形態において、S1550の処理で表示される画面は、図16(c)に例示するような画面となる。この画面内で、内線通話中に1秒周期で点滅していた子機#1および子機#2のピクトは、点灯状態に切り替わるので、利用者は、子機#1および子機#2のピクトが点灯状態になったことおよび画面内の他の表示から、内線通話が終わって待機状態になったことを認識することができる。また、画面内には、子機#1,#2以外の子機に対応するピクトも表示され、各子機の状態が点灯・消灯あるいは点滅周期によって報知される。このような各子機についての状態報知は、上記S1550の処理の中で、先に説明した「子機情報報知処理(図5参照)」を呼び出すことによって実現することができる。
さて、以上、発信機となる子機#1側での子機間内線通話処理について説明したが、受信機となる子機#2側では、図17に示すような子機間内線通話処理が実行される。
すなわち、待機状態にある子機#2は、まず、子機#1から親機10を通して内線呼出コマンドを受信したか否かを判断する(S1610)。ここで、内線呼出コマンドを受信していなければ(S1610:NO)、S1610の処理へと戻ることにより、子機#2は待機状態を継続する。
一方、内線呼出コマンドを受信した場合(S1610:YES)、子機#2は、内線着信画面をディスプレイ53に表示する(S1620)。本実施形態において、S1620の処理で表示される画面は、図18(a)に例示するような画面となる。この画面内で、子機#1および子機#2のピクトは1秒周期で点滅するので、利用者は、子機#1および子機#2のピクトの点滅周期および画面内の他の表示から、子機#1−子機#2間の内線通話であることを認識することができる。また、画面内には、子機#1,#2以外の子機に対応するピクトも表示され、各子機の状態が点灯・消灯あるいは点滅周期によって報知される。このような各子機についての状態報知は、上記S1620の処理の中で、先に説明した「子機情報報知処理(図5参照)」を呼び出すことによって実現することができる。
続いて、子機#2は、着信音を鳴動させて(S1630)、利用者が内線キーを押したか否かを判断する(S1640)。ここで、利用者が内線キーを押していなければ(S1640:NO)、S1640の処理へと戻ることにより、子機#2は利用者が内線キーを押すまで待機する。なお、利用者が内線キーを押さない可能性もあり、その場合、図示しない別の処理へと分岐することもあるが、そのような別の処理はここで説明する子機間内線通話処理とは直接関連しない処理なので、図示および説明を省略する。
一方、利用者が内線キーを押した場合(S1640:YES)、子機#2は、親機10を通して子機#1に対して内線通話コマンドを送信する(S1650)。このS1650の処理で送信する内線通話コマンドは、上述したS1250の処理で肯定判断がなされることになるコマンドである。
S1650の処理を終えたら、子機#2は、親機10から応答コマンドを受信したか否かを判断する(S1660)。親機10から応答コマンドが送信されてこない間は、S1660の処理において否定判断がなされ(S1660:NO)、S1660の処理へと戻ることにより、子機#2は親機10から応答コマンドが送信されてくるまで待機する。
一方、親機10から応答コマンドが送信された場合(S1660:YES)、子機#2は、着信音を止める(S1670)。そして、音声パスを設定して(S1680)、子機#2の通信系統を親機10経由で子機#1との通話ができる状態にし、内線通話の画面を表示して(S1690)、以降、子機#2は、親機10経由で子機#1との子機間内線通話を行うことができる状態になる。
本実施形態において、S1690の処理で表示される画面は、図18(b)に例示するような画面となる。この画面内で、子機#1および子機#2のピクトは1秒周期で点滅するので、利用者は、子機#1および子機#2のピクトの点滅周期および画面内の他の表示から、子機#1−子機#2間の内線通話であることを認識することができる。また、画面内には、子機#1,#2以外の子機に対応するピクトも表示され、各子機の状態が点灯・消灯あるいは点滅周期によって報知される。このような各子機についての状態報知は、上記S1690の処理の中で、先に説明した「子機情報報知処理(図5参照)」を呼び出すことによって実現することができる。
その後、子機#1−子機#2間の内線通話状態となった子機#2は、子機#1から親機10を通して切コマンドを受信したか否かを判断する(S1710)。ここで、子機#1から切コマンドを受信していなければ(S1710:NO)、S1710の処理へと戻ることにより、子機#2は子機#1−子機#2間の内線通話状態を継続する。
一方、子機#1から切コマンドを受信した場合(S1710:YES)、子機#2は、音声パスを設定して(S1720)、子機#2の通信系統を待機状態にし、親機10に対して応答コマンドを転送する(S1730)。このS1730の処理で送信する応答コマンドは、上述したS1340の処理で肯定判断がなされることになるコマンドである。そして、子機#2は、待機画面を表示して(S1740)、以降、子機#2は、待機状態になる。
本実施形態において、S1740の処理で表示される画面は、図18(c)に例示するような画面となる。この画面内で、内線通話中に1秒周期で点滅していた子機#1および子機#2のピクトは、点灯状態に切り替わるので、利用者は、子機#1および子機#2のピクトが点灯状態になったことおよび画面内の他の表示から、内線通話が終わって待機状態になったことを認識することができる。また、画面内には、子機#1,#2以外の子機に対応するピクトも表示され、各子機の状態が点灯・消灯あるいは点滅周期によって報知される。このような各子機についての状態報知は、上記S1740の処理の中で、先に説明した「子機情報報知処理(図5参照)」を呼び出すことによって実現することができる。
[親機発親子間内線通話処理]
次に、上記コードレス電話機1の親機10および子機50それぞれにおいて実行される親機発親子間内線通話処理について説明する。図19は、親機10側において実行される親機発親子間内線通話処理のフローチャート、図20は、子機50側において実行される親機発親子間内線通話処理のフローチャートである。
以下、先に親機10側の処理から説明する。なお、以下の説明は、親機10が子機#1との内線通話を行う場合を例に挙げて説明するが、他の子機#2〜#4の場合でも同様の処理となる。
待機状態にある親機10は、まず、利用者が内線画面で子機#1を選択したか否かを判断する(S1810)。ここで、利用者が内線画面で子機#1を選択していなければ(S1810:NO)、S1810の処理へと戻ることにより、親機10は待機状態を継続する。
一方、利用者が内線画面で子機#1を選択していれば(S1810:YES)、この場合、親機10は、内線呼出画面をディスプレイ13に表示する(S1820)。そして、子機#1に対して内線呼出コマンドを送信する(S1830)。また、内線通話していない子機#2〜#4に対しては、子機#1は内線通話中というコマンドを送信する(S1840)。なお、上記S1830およびS1840の処理では、いずれの処理においても各子機#1〜#4に対して増設子機情報(図3(a)〜同図(c)参照)が送信される。
続いて、親機10は、子機#1から内線コマンドが来たか否かを判断する(S1850)。ここで、子機#2から内線コマンドが来ていなければ(S1850:NO)、S1850の処理へと戻ることにより、親機10は子機#1から内線コマンドが来るまで待機状態を継続する。
一方、子機#1から内線コマンドが来れば(S1850:YES)、この場合、親機10は、子機#1に対して応答コマンドを送信する(S1860)。なお、上記S1860の処理でも、子機#1に対して増設子機情報(図3(a)〜同図(c)参照)が送信される。
そして、親機10は、音声パスを設定して(S1870)、親機10の通信系統を親子間内線通話ができる状態にし、内線通話の画面を表示して(S1880)、以降、親機10は、親子間内線通話を行う状態になる。
その後、親子間内線通話を行う状態となった親機10は、利用者が切ボタンを押したか否かを判断する(S1910)。ここで、利用者が切ボタンを押していなければ(S1910:NO)、S1910の処理へと戻ることにより、親機10は親子間内線通話を継続する。
一方、利用者が切ボタンを押した場合(S1910:YES)、親機10は、音声パスを設定して(S1920)、親機10の通信系統を待機状態にする。そして、子機#1に対して、切コマンドを転送する(S1930)。なお、上記S1930の処理では、子機#1に対して増設子機情報(図3(a)〜同図(c)参照)が送信される。
続いて、親機10は、子機#1から応答コマンドを受信したか否かを判断する(S1940)。ここで、子機#1から応答コマンドを受信していなければ(S1940:NO)、S1940の処理へと戻ることにより、親機10は子機#1から応答コマンドが来るまで待機状態を継続する。
一方、子機#1から応答コマンドを受信すれば(S1940:YES)、この場合、親機10は、待機画面を表示して(S1950)、全ての子機#1〜#4に対し、子機#1は待機中というコマンドを送信する(S1960)。なお、上記S1960の処理では、子機#1〜#4に対して増設子機情報(図3(a)〜同図(c)参照)が送信される。
以降、親機10は、待機状態になる。
さて、以上説明したような親機10側での親機発親子間内線通話処理に並行して、子機#1側では、以下に説明するような親機発親子間内線通話処理が実行される。
すなわち、待機状態にある子機#1は、まず、親機10から内線呼出コマンドを受信したか否かを判断する(S2010)。ここで、内線呼出コマンドを受信していなければ(S2010:NO)、S2010の処理へと戻ることにより、子機#1は待機状態を継続する。
一方、内線呼出コマンドを受信した場合(S2010:YES)、子機#1は、内線着信画面をディスプレイ53に表示する(S2020)。本実施形態において、S2020の処理で表示される画面は、図21(a)に例示するような画面となる。この画面内で、子機#1のピクトは1秒周期で点滅するので、利用者は、子機#1のピクトの点滅周期および画面内の他の表示から、親機10−子機#1間の内線通話であることを認識することができる。また、画面内には、子機#1以外の子機に対応するピクトも表示され、各子機の状態が点灯・消灯あるいは点滅周期によって報知される。このような各子機についての状態報知は、上記S2020の処理の中で、先に説明した「子機情報報知処理(図5参照)」を呼び出すことによって実現することができる。
続いて、子機#1は、着信音を鳴動させて(S2030)、利用者が内線キーを押したか否かを判断する(S2040)。ここで、利用者が内線キーを押していなければ(S2040:NO)、S2040の処理へと戻ることにより、子機#1は利用者が内線キーを押すまで待機する。なお、利用者が内線キーを押さない可能性もあり、その場合、図示しない別の処理へと分岐することもあるが、そのような別の処理はここで説明する親子間内線通話処理とは直接関連しない処理なので、図示および説明を省略する。
一方、利用者が内線キーを押した場合(S2040:YES)、子機#1は、親機10に対して内線通話コマンドを送信する(S2050)。このS2050の処理で送信する内線通話コマンドは、上述したS1850の処理で肯定判断がなされることになるコマンドである。
S2050の処理を終えたら、子機#1は、親機10から応答コマンドを受信したか否かを判断する(S2060)。親機10から応答コマンドが送信されてこない間は、S2060の処理において否定判断がなされ(S2060:NO)、S2060の処理へと戻ることにより、子機#1は親機10から応答コマンドが送信されてくるまで待機する。
一方、親機10が上述したS1860の処理を実行した結果、親機10から応答コマンドが送信された場合(S2060:YES)、子機#1は、着信音を止める(S2070)。そして、音声パスを設定して(S2080)、子機#1の通信系統を親機10との内線通話ができる状態にし、内線通話の画面を表示して(S2090)、以降、子機#1は、親機10との親子間内線通話を行うことができる状態になる。
本実施形態において、S2090の処理で表示される画面は、図21(b)に例示するような画面となる。この画面内で、子機#1のピクトは1秒周期で点滅するので、利用者は、子機#1のピクトの点滅周期および画面内の他の表示から、親機10−子機#1間の内線通話であることを認識することができる。また、画面内には、子機#1以外の子機に対応するピクトも表示され、各子機の状態が点灯・消灯あるいは点滅周期によって報知される。このような各子機についての状態報知は、上記S2090の処理の中で、先に説明した「子機情報報知処理(図5参照)」を呼び出すことによって実現することができる。
その後、親機10−子機#1間の内線通話状態となった子機#1は、親機10から切コマンドを受信したか否かを判断する(S2110)。ここで、親機10から切コマンドを受信していなければ(S2110:NO)、S2110の処理へと戻ることにより、子機#1は親機10−子機#1間の内線通話状態を継続する。
一方、親機10から切コマンドを受信した場合(S2110:YES)、子機#1は、音声パスを設定して(S2120)、子機#1の通信系統を待機状態にし、親機10に対して応答コマンドを転送する(S2130)。このS2130の処理で送信する応答コマンドは、上述したS1940の処理で肯定判断がなされることになるコマンドである。そして、子機#1は、待機画面を表示して(S2140)、以降、子機#1は、待機状態になる。
本実施形態において、S2140の処理で表示される画面は、図21(c)に例示するような画面となる。この画面内で、内線通話中に1秒周期で点滅していた子機#1のピクトは、点灯状態に切り替わるので、利用者は、子機#1のピクトが点灯状態になったことおよび画面内の他の表示から、内線通話が終わって待機状態になったことを認識することができる。また、画面内には、子機#1以外の子機に対応するピクトも表示され、各子機の状態が点灯・消灯あるいは点滅周期によって報知される。このような各子機についての状態報知は、上記S2140の処理の中で、先に説明した「子機情報報知処理(図5参照)」を呼び出すことによって実現することができる。
[通話圏外情報送信処理]
次に、上記コードレス電話機1の親機10において実行される通話圏外情報送信処理について説明する。図22は、親機10が実行する通話圏外情報送信処理のフローチャートである。この通話圏外情報送信処理は、親機10が常時繰り返し実行している処理である。なお、以下の説明は、子機#1が通話圏外となったり、通話圏内となったりする場合を例に挙げて説明するが、どの子機に対しても同様の処理が実行される。
この処理を開始すると、親機10は、まず、子機#1が通話圏外となったか否かを判断する(S2210)。この種の判断は、コードレス電話機や携帯電話機等における一般的な判断手法を任意に採用することができるが、一例を挙げれば、例えば、応答要求を送信してから所定のタイムアウト時間が経過するまで待っても応答が返らない状態が所定回数繰り返された場合に、子機#1が通話圏外となったと判定することができる。
S2210の処理において、子機#1が通話圏外となった旨の判定がなされた場合(S2210:YES)、親機10は、全ての子機に対して、子機#1が圏外になったという情報を送信する(S2220)。なお、S2220の処理を終えたら、S2210の処理へと戻ることにより、以下、通話圏外情報送信処理を繰り返すことになる。
一方、S2210の処理において、子機#1が通話圏外となっていない旨の判定がなされた場合(S2210:NO)、親機10は、子機#1が通話圏内に復帰したか否かを判断する(S2230)。この種の判断も、コードレス電話機や携帯電話機等における一般的な判断手法を任意に採用することができるが、一例を挙げれば、例えば、既に圏外にあるとの判定がなされている状態となっているにもかかわらず、応答要求を送信してから所定のタイムアウト時間が経過するまでに応答が返った場合に、子機#1が通話圏内に復帰したと判定することができる。
S2230の処理において、子機#1が通話圏内に復帰した旨の判定がなされた場合(S2230:YES)、親機10は、全ての子機に対して、子機#1が圏内に復帰したという情報を送信する(S2240)。なお、S2240の処理を終えたら、S2210の処理へと戻ることにより、以下、通話圏外情報送信処理を繰り返すことになる。
また、S2230の処理において、子機#1の通話圏内への復帰が起きていない旨の判定がなされた場合(S2230:NO)、親機10は、その他の処理を実行して(S2250)、S2210の処理へと戻る。なお、S2250の処理は、本発明の要部には直接関連しない処理なので、これ以上の説明は省略する。
以上のような通話圏外情報送信処理が親機10において行われる結果、上記S2220およびS2240の処理では、各子機#1〜#4に対して増設子機情報(図3(a)〜同図(c)参照)が送信される。
そして、各子機#1〜#4が通話圏内に存在する場合には、各子機#1〜#4が増設子機情報を受信し、既に説明した「子機情報更新処理(図7参照)」を実行することにより、各子機#1〜#4において、増設子機情報に基づくピクトの点灯・消灯、点滅周期の設定が行われることになる。
一方、各子機#1〜#4が通話圏外に存在する場合には、各子機#1〜#4が増設子機情報を受信することができないが、親機10との通信ができないことをもって、圏外となったことを自身で判断することはできる。従って、このような場合にも、各子機#1〜#4において、ピクトの点滅周期の設定を行い、自身が圏外になったことを報知する。
こうして通話圏内にある子機は、通話圏外となった子機の情報を親機10から取得し、通話圏外となった子機は、自身で圏外となったことを認識し、それぞれ該当する子機が圏外となったことをピクトの点滅により報知する。従って、子機#1〜#4は、図6に例示した通り、通話圏外となった子機#1においても、通話圏内にある子機#2〜#4においても、子機#1のピクトを0.5秒周期で点滅させることができ、これにより、子機#1が通話圏外となった旨を利用者に対して報知することができる。
[上記実施形態の効果]
以上説明した通り、上記コードレス電話機1によれば、最大4台までの子機50を対象機器として、それら対象機器すべてについて、各対象機器が存在すれば、存在する子機に対応するピクトを点灯または点滅させる(すなわち、表示状態とする)一方、存在しない子機に関してはピクトを消灯させる(すなわち、非表示状態とする)。したがって、ピクトが消灯しているか否かに基づいて、何台の子機50が存在するのかを、利用者は一目で確認することができる。
しかも、存在する子機50に関しては、各子機50の状態が、待機状態、外線通話状態、内線通話状態、通話圏外にある状態のいずれであるのかを、ピクトの点灯ないし点滅周期によって報知できる。したがって、利用者は、すべての対象機器(子機50)について、各対象機器の状態を知ることができる。
また、各子機50は、親機10から全ての子機50に対応する増設子機情報を取得するので、複数の子機50が存在するような場合であっても、複数の子機50それぞれから情報を取得するといった面倒な制御を実施しなくてもよい。
[変形例等]
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記の具体的な一実施形態に限定されず、この他にも種々の形態で実施することができる。
例えば、上記実施形態では、コードレス電話機を例に挙げて、本発明の具体的構成の一例を説明したが、上述した親機や子機に相当する複数の機器が存在し、それらの機器間で内線通話を行ったり、それらの機器のいずれかから外線通話を利用できたりするように構成されたものであれば、具体的構成は、コードレス電話機のみに限定されない。
例えば、上述の如く、親機と子機とが無線通信を行うものはもちろんのこと、機器間は、有線接続されたものであってもよく、さらに、無線側と有線側を中継する機器が存在していれば、一部の機器間が無線接続、残りの一部の機器間が有線接続といったかたちで無線と有線が混在していてもよい。
また、複数の子機を備える場合、子機同士は、直接通信できるようになっていてもよいし、親機経由で通信できるようになっていてもよい。
また、機器間の通信に用いる通信方式は、アナログ通信方式であってもよいし、デジタル通信方式であってもよく、通信プロトコルも任意である。
また、上記実施形態においては、電話回線網100として、PSTN(Public Switched Telephone Networks)を想定しているが、コードレス電話機1が、いわゆるIP電話機としての構成を備えている場合には、電話回線網100をインターネット回線としてもよい。
また、上記実施形態においては、子機50のみを対象機器としていたが、親機10も対象機器として、その状態をディスプレイ53に表示するようにしてもよい。より具体的な一例を挙げれば、例えば、上述した子機#1〜#4に対応する番号1〜4のピクトに加えて、親機10を示す番号0のピクトをも表示するようにし、親機10の状態について、待機状態、外線通話、内線通話といった情報を表示してもよい。
また、上記実施形態においては、子機#1〜#4が備えるディスプレイ53において、子機#1〜#4に対応するピクトの表示を行う例を示したが、親機10が備えるディスプレイ13において、子機#1〜#4と同様なピクトを表示するように構成してもよい。
また、上記実施形態においては、各子機#1〜#4の状態を示す情報(増設子機情報)を親機10に一旦集めてから、親機10が全ての子機#1〜#4に対して情報を送信するようにしていたが、親機および子機のうち、どの機器が情報を集めるのかは任意である。
例えば、親機10および子機#1〜#4のうち、子機#1が増設子機情報を各機器から集め、すべての機器の情報が揃ったら、その情報を子機#1が親機経由で親機10や他の子機#2〜#4へと送信したり、親機10および他の子機#2〜#4それぞれとの直接通信によって各機器へ情報を送信したりすればよい。
さらに、上記実施形態においては、ディスプレイ53に子機#1〜#4に対応するピクトを表示できるようにして、各ピクトの点灯/消灯、点滅周期により、情報を報知するようにしてあったが、ピクトの他にも、文字情報での表示を行ったり、LEDの如き発光素子で、点灯/消灯、点滅周期の異なる方とを行ったり、さらには、音声による報知を行ったりしてもよい。
1・・・コードレス電話機、10・・・親機、50・・・子機、80・・・充電台、100・・・電話回線網、12・・・ハンドセット、13,53・・・ディスプレイ、14,54・・・操作ボタン、21,61・・・制御部、21a,61a・・・RAM、21b,61b・・・EEPROM、23・・・音声入出力部、23a・・・スピーカ、23b・・・マイク、23c・・・駆動回路、25,65・・・再生部、27,69・・・無線通信部、31・・・経路切換部、55,82・・・充電用端子、63・・・送受話部、67・・・スピーカ部、71・・・電池、75・・・充電回路。