以下、図面を参照しながら、この発明に係る実施形態としての画像形成装置について説明をする。
図1は、本発明に係る実施形態としてのカラー複写機100の構成例を示す概念図である。
図1に示すカラー複写機100は、画像形成装置の一例を構成し、問題解決復旧処理機能を備え、当該複写機100内で異常が検出されたとき、診断モードに基づいて問題を解決し復旧処理するものである。ここに診断モードとは、当該複写機100で検出された異常情報に基づいて複写機内部を自己診断する動作をいう。
カラー複写機100は、複写機本体101とスキャナ部102とから構成される。スキャナ部102は複写機本体101の上部に配置され、自動原稿給紙装置201と原稿画像走査露光装置202から構成されている。自動原稿給紙装置201の原稿台上に載置された原稿dは、図示しない搬送手段により搬送され、原稿画像走査露光装置202の光学系により原稿の片面又は両面の画像が走査露光され、原稿画像を反映する入射光がラインイメージセンサCCDにより読み込まれる。
ラインイメージセンサCCDにより光電変換されたアナログ画像信号は、図示しない画像処理部において、アナログ処理、A/D変換、シェーディング補正及び画像圧縮処理等がなされ、デジタルの画像情報となる。画像情報は画像形成部80へ送られる。画像形成部80はY,M,C,Kの各色毎に像担持体を有する複数組の画像形成ユニット10Y、10M、10C、10Kと、無終端状の中間転写ベルト6と、再給紙機構(ADU機構)を含む給紙搬送手段と、トナー像を定着するための定着装置17とを備えている。
この例で、画像形成ユニット10Yは、感光体ドラム1Y、帯電器2Y、書込みユニット3Y、現像ユニット4Y及び像形成体用のクリーニング手段8Yを有して、イエロー(Y)色の画像を形成するようになされる。感光体ドラム1Yは像担持体の一例を構成し、例えば、中間転写ベルト6の右側上部に近接して回転自在に設けられ、Y色のトナー像を形成するようになされる。この例で、感光体ドラム1Yは、図示しない駆動機構によって、反時計方向に回転される。感光体ドラム1Yの斜め右側下方には、帯電器2Yが設けられ、感光体ドラム1Yの表面を所定の電位に帯電するようになされる。
感光体ドラム1Yのほぼ真横には、これに対峙して、各々のレーザ光源及びポリゴンミラー34を有した書込みユニット3Yが設けられ、事前に帯電された感光体ドラム1Yに対して、Y色用の画像データに基づく所定の強度を有したY色用のレーザビーム光を走査するようになされる。
レーザビーム光は、例えば、Y色用のポリゴンミラー34を回転して偏向走査される、いわゆるY色画像データの主走査方向への書込みである。主走査方向は、感光体ドラム1Yの回転軸に平行する方向である。感光体ドラム1Yは、副走査方向に回転する。副走査方向は、感光体ドラム1Yの回転軸に対して直交する方向である。感光体ドラム1Yが副走査方向に回転し、かつ、レーザビーム光の主走査方向への偏向走査によって、感光体ドラム1YにはY色用の静電潜像が形成される。
書込みユニット3Yの上方には現像ユニット4Yが設けられ、感光体ドラム1Yに形成されたY色用の静電潜像を現像するように動作する。現像ユニット4Yは、図示しないY色用の現像ローラを有している。現像ユニット4Yには、Y色用のトナー剤及びキャリアが収納されている。
Y色用の現像ローラは、内部に磁石が配置され、現像ユニット4Y内でキャリアとY色トナー剤を攪拌して得られる2成分現像剤を感光体ドラム1Yの対向部位に回転搬送し、Y色のトナー剤により静電潜像を現像するようになされる。この感光体ドラム1Yに形成されたY色のトナー像は、1次転写ローラ7Yを動作させて中間転写ベルト6に転写される(1次転写)。感光体ドラム1Yの左側下方には、クリーニング部8Yが設けられ、前回の書込みで感光体ドラム1Yに残留したトナー剤を除去(クリーニング)するようになされる。
この例で、画像形成ユニット10Yの下方には画像形成ユニット10Mが設けられる。画像形成ユニット10Mは、感光体ドラム1M、帯電器2M、書込みユニット3M、現像ユニット4M及び像形成体用のクリーニング部8Mを有して、マゼンタ(M)色の画像を形成するようになされる。画像形成ユニット10Mの下方には画像形成ユニット10Cが設けられる。画像形成ユニット10Cは、感光体ドラム1C、帯電器2C、書込みユニット3C、現像ユニット4C及び像形成体用のクリーニング部8Cを有して、シアン(C)色の画像を形成するようになされる。
画像形成ユニット10Cの下方には画像形成ユニット10Kが設けられる。画像形成ユニット10Kは、感光体ドラム1K、帯電器2K、書込みユニット3K、現像ユニット4K及び像形成体用のクリーニング部8Kを有して、ブラック(BK)色の画像を形成するようになされる。感光体ドラム1Y,1M,1C,1Kには有機感光体(Organic Photo Conductor;OPC)ドラムが使用される。
なお、画像形成ユニット10M〜10Kの各部材の機能については、画像形成ユニット10Yの同じ符号のものについて、YをM、C、Kに読み替えることで適用できるので、その説明を省略する。上述の1次転写ローラ7Y,7M,7C及び7Kには、使用するトナー剤と反対極性(本実施例においては正極性)の1次転写バイアス電圧が印加される。
中間転写ベルト6は、1次転写ローラ7Y,7M,7C及び7Kによって転写されたトナー像を重合してカラートナー像(カラー画像)を形成する。例えば、中間転写ベルト6上に形成されたカラー画像は、中間転写ベルト6が時計方向に回転することで、2次転写ローラ7Aに向けて搬送される。2次転写ローラ7Aは中間転写ベルト6の下方に位置しており、中間転写ベルト6に形成されたカラートナー像を給紙部20から搬送されてきた用紙Pに一括して転写するようになされる(2次転写)。
給紙部20は、例えば、上述の書込みユニット3Kの下方に設けられ、給紙トレイ20A,20B,20Cを有して構成される。給紙トレイ20A,20B,20C内に収容された用紙Pは、給紙トレイ20A,20B,20Cにそれぞれ設けられる送り出しローラ21及び給紙ローラ22Aにより給紙され、搬送ローラ22B,22C,22D、レジストローラ23等を経て、2次転写ローラ7Aに搬送される。
2次転写ローラ7Aの左側には定着装置17が設けられ、カラー画像を転写された用紙Pを定着処理するようになされる。定着装置17は、定着ローラ、加圧ローラ及び加熱(IH)ヒータを有している。定着処理は、加熱ヒータによって加熱される定着ローラ及び加圧ローラの間に用紙Pを通過させることで、当該用紙Pが加熱・加圧される。定着後の用紙Pは、排紙ローラ24に挟持されて機外の排紙トレイ25上に載置される。
この例で、中間転写ベルト6の左側上方にはクリーニング部8Aが設けられ、転写後の中間転写ベルト6上に残存するトナー剤をクリーニングするように動作する。クリーニング部8Aは、中間転写ベルト6の電荷を除電する除電部や中間転写ベルト6に残留するトナー等を除去するパッドを有している。このクリーニング部8Aによってベルト面がクリーニングされ、除電部で除電された後の中間転写ベルト6は、次の画像形成サイクルに入る。これにより、用紙Pにカラー画像を形成できるようになる。
複写機本体101には制御部15が備えられ、当該複写機100内で異常が検出されたとき、診断モードに基づいて問題を解決し復旧処理するようになされる。
図2は、カラー複写機100の制御系の内部構成例を示すブロック図である。図2に示すカラー複写機100は、制御部15、キー入力装置16、表示パネル18、通信モデム19、画像処理部31、ハードディスク装置(以下HDD32という)、NVRAM33(Non Volatile Random Access Memory:不揮発メモリ)、画像形成部80及びスキャナ部102を有して構成される。
制御部15は、システムバス51を有している。システムバス51には、例えば、ROM(Read Only Memory)53、RAM(Random Access Memory)54、CPU(Central Processing Unit;中央処理ユニット)55、画像処理部31、HDD32及びNVRAM33が接続される。
ROM53には当該複写機全体を制御するためのシステムプログラムデータDpが格納される。RAM54はワークメモリとして使用され、例えば、診断モード実行時の制御コマンド等を一時記憶するようになされる。CPU55は電源がオンされると、ROM53からRAM54へシステムプログラムデータDpを読み出してシステムを起動し、キー入力装置16からの操作データD16に基づいて当該複写機全体を制御するようになされる。
CPU55にはI/Oインターフェース52が接続される。I/Oインターフェース52には、入力部の一例を構成するキー入力装置16が接続され、NVRAM33に対して診断モードに関する情報(以下診断プログラムDPxという)の編集及び/又は登録するように操作される。キー入力装置16は、例えば、異常情報(以下エラーコードECという)の選択、登録番号の選択、診断項目番号の選択をする際や、その診断内容の設定をする際に操作される。診断内容には、診断種別、診断対象、判定閾値が含まれる。NVRAM33は、記憶部の一例を構成し、診断データDxを格納する。診断データDxはエラーコードECと診断プログラムDPxから構成される。
この例で、キー入力装置16及びNVRAM33は登録部の一例を構成し、少なくとも、エラーコードECに対応した診断プログラムDPxを登録するように操作される。診断プログラムDPxは、当該複写機100内で異常が検出されたとき、問題を解決し復旧処理するためのプログラムであって、当該複写機100で検出されたエラーコードECに基づいて複写機内部を自己診断するためのプログラムである。
その内容は、診断プログラムDPxに関するデータの登録を受け付けるステップと、当該複写機内の異常を検出してエラーコードECを出力するステップと、エラーコードECを入力して当該エラーコードECに対応する診断プログラムDPxに関するデータをNVRAM33から読み出し、この診断プログラムDPxに関するデータに基づいて当該複写機100の問題解決復旧処理を実行するステップとを記述したものである。
診断プログラムDPxの格納先は、NVRAM33に限られることはなく、HDD32に格納してもよい。いずれの場合も、診断プログラムDPxは、診断モードとエラーコードECとを対応付けて記憶される。HDD32には、通常の画像形成動作時に、原稿dを読み込んで得た画像データDinが制御部15を介して記録される他、診断モード登録時、診断用のテストパターンを読み込んで得た画像データを記録するようにしてもよい。
編集及び/又は登録時、キー入力装置16の操作によって得られる診断プログラムDPxを作成するためのデータは、操作データD16としてCPU55に出力される。ユーザはキー入力装置16を操作して、異常要因の相関情報を編集する。例えば、トラブルシュートの診断項目や、診断順序等を編集する。これは、効率良いデバッグ処理を実行できるようにするためである。
上述のシステムバス51には、ROM53、RAM54及びCPU55の他に画像処理部31が接続され、ユーザが操作するキー入力装置16から出力される操作データD16に基づいて、異常要因の相関情報を編集する際に画像処理を実行する。例えば、診断モード登録画面や診断モード実行画面等の表示に必要な表示データD18を作成する。
この例で制御部15は、診断モード登録時、ユーザがキー入力装置16を操作して、診断モードに優先順位が設定されると、診断モード実行時、この優先順位に従って診断モードを実行する。優先順位を設定するようにしたのは、複数の登録項目の中で、他に優先して当該登録項目を実行する方が効率良く検査対象を診断でき、早期に問題解決できる場合があるためである。
また、制御部15は、異常検出時、各センサ出力を統括する異常監視系からエラーコードECを入力し、診断モード実行時、当該エラーコードECに対応する診断プログラムDPxをNVRAM33から読み出し、これを受信して当該複写機100の問題解決復旧処理を実行する。
上述したキー入力装置16は、編集及び/又は登録時に限られることはなく、用紙サイズや、給紙トレイ等の指定、印字濃度、複写枚数等の画像形成条件を設定する際にも操作される。これらの設定の際のデータも操作データD16としてCPU55に出力される。
上述の画像形成条件に基づいて画像を形成する画像形成部80は、作像ユニット81、作像駆動ユニット82、レーザユニット83及び紙搬送ユニット84を有している。
作像ユニット81は、図1に示した各色用の感光体ドラム1Yや、1M、1C、1K、帯電器2Y、2M、2C、2K、現像ユニット4Y、4M、4C、4K、中間転写ベルト6、クリーニング手段8Y、8M、8C、8K、定着装置17等から構成される。帯電器2Y、2M、2C、2Kに関連して、作像ユニット81には、除電用のLEDが設けられ、感光体ドラム1Y等を除電するようになされる。作像ユニット81は、作像制御信号S81に基づいて動作する。作像制御信号S81は、例えば、I/Oインターフェース52を介してCPU55から供給される。
作像ユニット81には、例えば、電圧検知用のセンサ(電位センサ)SV1及びSV2が設けられる。センサSV1は、帯電用の高電圧を検出して異常監視系に電圧検知信号HV1を出力する。センサSV2は、転写用の高電圧を検出して異常監視系に電圧検知信号HV2を出力する。電圧検知信号HV1は、例えば、−1000Vを検知して得られる信号である。電圧検知信号HV2は、例えば、+100Vを検知して得られる信号である。
作像ユニット81には、上述のセンサSV1,SV2の他に、図示しないパッチ検出センサやトナー濃度センサ等が設けられ、パッチ濃度やトナー濃度を検出して得られる画像濃度信号を異常監視系に出力する。
作像駆動ユニット82は、作像ユニット81を駆動するモータやクラッチ等から構成される。作像駆動ユニット82は、作像駆動信号S82に基づいて動作する。作像駆動信号S82は、例えば、I/Oインターフェース52を介してCPU55から供給される。作像駆動ユニット82には、図示しない感光体駆動用のモータM1、現像ユニット駆動用のモータM2が設けられ、他にクリーナ駆動用のクラッチCL1が設けられる。
作像駆動ユニット82にはタイミング検知用のセンサ#1が設けられ、モータのタイミングを検知して異常監視系にタイミング検知信号Sstを出力する。更に、ポジション検知用のセンサ#2が設けられ、クラッチのポジションを検知して異常監視系にポジション検知信号Sspを出力する。
レーザユニット83は、図示しないレーザ光源や図1に示したポリゴンミラー34を含む各色用の書込みユニット3Y、3M、3C、3Kから構成される。レーザユニット83は、レーザ駆動信号S83に基づいて動作する。レーザ駆動信号S83は、同様にして、例えば、I/Oインターフェース52を介してCPU55から供給される。レーザユニット83には、ビーム検知センサBDが設けられ、異常監視系にビーム検知信号Sbdを出力する。
紙搬送ユニット84は、図1に示した給紙トレイ20A,20B,20Cを含む給紙部20を駆動するモータやクラッチ等から構成される。紙搬送ユニット84は、紙搬送制御信号S84に基づいて動作する。紙搬送制御信号S84は、同様にして、I/Oインターフェース52を介してCPU55から供給される。
紙搬送ユニット84には、給紙用のモ−タ、給紙用のクラッチCL1及びクラッチCL2が設けられる。この他に、用紙サイズ検知用のセンサSZが設けられ、用紙サイズを検知して異常監視系に用紙検知信号Sszを出力する。
スキャナ部102は、原稿dを読み込んで得た画像データDinを制御部15を介してHDD32に転送するようになされる。スキャナ部102には、スキャナモータや、露光ランプ等の他に、原稿読取光学系の走査タイミングを検知するセンサ#1及びそのホームポジションを検知するセンサ#2が設けられる。これらのセンサ#1及び#2は、異常監視系に光学系検知信号S#1、S#2を出力する。
上述のI/Oインターフェース52には、異常監視系を構成する異常検出部90が接続され、例えば、作像ユニット81、作像駆動ユニット82、レーザユニット83及び紙搬送ユニット84の異常を検出してエラーコードECをCPU55に出力するようになされる。異常検出部90には、図示しないCPUやMPU(Micro Processing Unit)等が使用される。この例で、CPU55が異常検出部90を兼用してもよい。
異常検出部90は、作像ユニット81、作像駆動ユニット82、レーザユニット83及び紙搬送ユニット84の各々に設けられた各種センサSV1や、SV2、センサ#1、センサ#2、センサSZ等に接続される。異常検出部90では、各センサSV1や、SV2、センサ#1、#2、ビーム検知センサBD、センサSZから得られる、各種検知信号S#1やS#2、電圧検知信号HV1、HV2、タイミング検知信号Sst、ポジション検知信号Ssp、ビーム検知信号Sbd、用紙検知信号Ssz等と予め設定された各種信号の期待値とを比較して、異常又は正常を判別する。
異常検出部90は、各種検知信号S#1、S#2、HV1、HV2、Sst、Ssp、Sbd、Ssz等が期待値と一致しない場合、当該ユニットの「異常」を判断し、エラーコードECをCPU55に通知するようになされる。これにより、異常検出部90でセンサ出力を統括的に管理できるようになる。
なお、I/Oインターフェース52には、表示部の一例を構成する表示パネル18が接続され、診断モードの登録結果又は診断モードの実行結果を表示するようになされる。例えば、表示パネル18では表示データD18に基づいて診断モード登録画面及び診断モード実行画面が表示される。表示データD18は、診断モード登録時及び診断モード実行時に、I/Oインターフェース52を介してCPU55から供給される。表示パネル18には例えば、タッチパネル及び液晶表示装置から構成され、GUI(Graphic User Interface)方式の操作パネルが使用される。
更に、I/Oインターフェース52には、通信部の一例を構成する通信モデム19が接続される。通信モデム19はネットワーク39に接続可能となされ、外部の図示しないサーバ(拠点)から配信される診断データDx’=(EC+DPx)をネットワーク39から受信する。このようにすると、通信モデム19を介して所定の拠点から最新の診断プログラムDPxをダウンロードすることができる。拠点にはサーバや画像形成装置等の情報処理装置が備えられる。
また、NVRAM33又はHDD32に登録された診断データDx’=(EC+DPx)が更新されたときは、通信モデム19及びネットワーク39を介して所定のサービス拠点へ登録内容を送信(通知)するようになされる。このようにすると、サービス拠点から他の複写機や複合機等へネットワーク39及び通信モデム19を介して更新に係る診断プログラムDPxを送信することができる。これにより、ネットワーク39に接続された複数の複写機や複合機等で更新に係る診断プログラムDPx等を共有及び共用できるようになる。ネットワーク39には、インターネットや、公衆電話回線、専用通信回線が含まれる。
上述の制御部15は、通信モデム19を介して受信した診断プログラムDPxに基づいてNVRAM33に登録される診断モードを更新する。このように、ネットワーク接続されたカラー複写機100に備えられた診断モード更新機能によって、更新された最新の診断モードでトラブルシュートを実行でき、効率良くデバッグ作業を実行できるようになる。このようにして、トラブルシュート(問題解決復旧処理)機能を備えたカラー複写機100を構成する。
図3は、診断データDxの構成例を示すデータフォーマットである。図3に示すデータフォーマットによれば、診断データDx(=EC+DPx)は、ヘッダ領域とデータ領域が割り当てられる。ヘッダ領域には、エラーコードEC(○○○○)が記述される。データ領域には診断プログラムDPxを成すデータ(DATA○○○)が記述される。これは、エラー発生時、エラーコードECと診断プログラムDPxとが関連する作像ユニット81や、作像駆動ユニット82、レーザユニット83、紙搬送ユニット84等に対して、CPU55によって診断モードを実行できるようにするためである。
図4は、NVRAM33における診断データDxの格納例を示す図である。図4に示す診断データDxの格納例によれば、エラーコード及び診断プログラムDPxの記述欄が設けられる。
エラーコード「0111」に対応して診断プログラムDPxを成すデータ=「DATA11」が格納され、エラーコード「0112」に対応して同様にデータ=「DATA12」が格納され、エラーコード「0115」に対応して同様にデータ=「DATA15」が格納され、・・・・エラーコード「0122」に対応して同様にデータ=「DATA22」が格納され、エラーコード「0123」に対応して同様にデータ=「DATA23」が格納され、エラーコード「0124」に対応して同様にデータ=「DATA24」が格納され、エラーコード「0125」に対応して同様にデータ=「DATA25」が格納される。これにより、エラーコードECをアドレスにして診断プログラムDPxを成すデータを読み出すことができる。
図5A及びBは、エラーコード選択画面P11及び登録項目選択画面P12の表示例を示す図である。
図5Aに示すエラーコード選択画面P11は、図2に示した表示パネル18で図示しないメニュー選択画面で「診断モード登録メニュー」を選択すると、当該表示パネル18に表示されるものである。表示パネル18ではキー入力用のアイコンが表示される。各種アイコンキーは表示パネル18のタッチパネルによって実現される。各種アイコンキーに関してはキー入力装置16を使用してもよい。
表示パネル18において、エラーコード選択画面P11では、メッセージを表示する領域(以下メッセージ領域Iという)及びアイコンキーを表示する領域(以下キー入力領域IIという)が区分されて表示される。
メッセージ領域Iには「診断モード登録 対象エラーコードECを選択してください。」のメッセージが表示される。キー入力領域IIにおいて、画面の左側には、エラーコード「0111」のアイコンキーK11、エラーコード「0112」のアイコンキーK12、エラーコード「0115」のアイコンキーK13、エラーコード「0121」のアイコンキーK14が表示され、その右側には、エラーコード「0122」のアイコンキーK15、エラーコード「0123」のアイコンキーK16、エラーコード「0124」のアイコンキーK17、エラーコード「0125」の各々のアイコンキーK18が表示される。
これらのアイコンキーK14やアイコンキーK18の下方には、「前へ」のアイコンキーK19及び「次へ」のアイコンキーK20が表示される。アイコンキーK19を押下(選択)すると、メニュー選択画面に表示が戻るようになされる。アイコンキーK20を押下すると、エラーコード選択画面P11から下位の画面、例えば、登録項目選択画面P12へ表示が更新するようになされる。
アイコンキーK20の隣には、「キャンセル」のアイコンキーK29が表示される。アイコンキーK29を押下すると、エラーコード選択画面P11で選択した対象エラーコードECを非選択状態に戻すようになされる。これにより、診断モード登録時、エラーコード選択画面P11で対象エラーコードECを選択又は非選択できるようになる。
図5Bに示す登録項目選択画面P12は、例えば、図5Aに示したエラーコード選択画面P11でエラーコード「0123」のアイコンキーK16を選択すると表示が切り替わる。登録項目選択画面P12は図2に示した表示パネル18に表示される。
図5Bに示す登録項目選択画面P12には、エラーコード0123のメッセージ領域I及びキー入力領域IIとが区分されて表示される。メッセージ領域Iには「エラー0123の診断モード登録 登録番号を選択してください。」のメッセージが表示される。
この例で、キー入力領域IIにおいて、画面の左側の上から順に、「登録1」のアイコンキーK21、「登録2」のアイコンキーK22、「登録3」のアイコンキーK23、「登録4」のアイコンキーK24が各々表示される。アイコンキーK21を押下すると、登録番号「1」が選択され、アイコンキーK22を押下すると、登録番号「2」が選択され、アイコンキーK23を押下すると、登録番号「3」が選択され、アイコンキーK24を押下すると、登録番号「4」が選択されるようになる。
キー入力領域IIにおいては、画面の右側の上から順に、「選択」のアイコンキーK25、優先度変更用の「上へ」のアイコンキーK26、「下へ」のアイコンキーK27が各々表示される。アイコンキーK25を押下すると、「登録番号」の選択を確定できるようになされる。アイコンキーK26を押下すると、登録番号選択の優先度を上位に変更できるようになされる。アイコンキーK27を押下すると、登録番号選択の優先度を下位に変更できるようになされる。
これらのアイコンキーK24等の下方には、エラーコード選択画面P11と同様にして、「前へ」のアイコンキーK19及び「次へ」のアイコンキーK20が表示される。これにより、診断モード登録時、登録項目選択画面P12で登録番号を選択できるようになる。
図6A及びBは、エラー[0123]の診断モード選択(登録2)画面P21及びその診断内容入力画面P22の表示例を示す図である。
図6Aに示す診断モード選択(登録2)画面P21は、図5Bに示した登録項目選択画面P12で登録番号「2」のアイコンキーK22を選択し、「選択」のアイコンキーK25を押下することにより表示が切り替わる。診断モード選択(登録2)画面P21は、図2に示した表示パネル18に表示される。
図6Aに示す診断モード選択(登録2)画面P21には、エラーコード0123のメッセージ領域I及びキー入力領域IIとが区分されて表示される。メッセージ領域Iには「エラー0123の診断モード選択(登録2) 項目番号を選択してください。」のメッセージが表示される。
キー入力領域IIにおいて画面の左側には、「項目1」のアイコンキーK31、「項目2」のアイコンキーK32、「項目2」のアイコンキーK33、「項目4」のアイコンキーK34が表示される。アイコンキーK31を押下すると、「項目1」が選択され、アイコンキーK32を押下すると、「項目2」が選択され、アイコンキーK33を押下すると、「項目3」が選択され、アイコンキーK34を押下すると、「項目4」が各々選択される。
キー入力領域IIにおいて画面の右側には、登録項目選択画面P12で説明した「選択」のアイコンキーK25、優先度変更用の「上へ」のアイコンキーK26、「下へ」のアイコンキーK27が表示される。これらのアイコンキーK34等の下方には、「前へ」のアイコンキーK19及び「次へ」のアイコンキーK20が表示される。これにより、診断モード選択時、診断モード選択(登録2)画面P21で項目番号を選択できるようになる。
図6Bに示すエラー[0123]の診断モード選択(登録2)画面P21は、図6Aに示した診断モード選択(登録2)画面P21で、例えば、「項目1」のアイコンキーK32を選択すると表示が切り替わる。診断内容入力画面P22は図2に示した表示パネル18に表示される。
図6Bに示す診断内容入力画面P22には、エラーコード0123のメッセージ領域I、キー入力領域II及び入力内容表示領域IIIa〜IIIcが区分されて表示される。メッセージ領域Iには「エラー0123の診断モード選択(登録2−項目1) 診断内容を入力してください。」のメッセージが表示される。
キー入力領域IIにおいて画面の左側には、「種別」のアイコンキーK35が表示される。その下方の入力内容表示領域IIIaには、入力項目が表示される。入力項目としては、「プルダウンメニュー」の文字情報と共に、「1.I/Oチェック、2.画像出力、3.コメント入力・・・」が表示される。
キー入力領域IIにおいて画面の中央には、「対象」のアイコンキーK36が表示される。その下方の入力内容表示領域IIIbには入力項目が表示される。入力項目としては、「プルダウンメニュー」の文字情報と共に、「1.モータ1、2.クラッチ1、3.センサ1・・・」が表示される。
キー入力領域IIにおいて画面の右側には、「判定閾値」のアイコンキーK37が表示される。その下方には、入力項目が表示される。入力項目は、「プルダウンメニュー」の文字情報と共に、「1.範囲指定1、2.−・・・」が表示される。
キー入力領域IIの下方には、「登録」のアイコンキーK28及び「キャンセル」のアイコンキーK29が表示される。アイコンキーK28を押下すると、診断内容の入力項目を登録できるようになされる。アイコンキーK29を押下すると、診断内容の入力項目を非登録(無効)とするようになされる。これにより、診断モード選択時、診断内容入力画面P22で「登録2−項目1」の診断内容の入力項目を登録又は非登録できるようになる。
図7A及びBは、エラー[0123]の登録設定画面P31及び設定内容確認画面P32の表示例を示す図である。
図7Aに示す登録設定画面P31は、図6Bに示した診断内容入力画面P22で「登録」のアイコンキーKを押下すると表示が切り替わる。登録設定画面P31は、図2に示した表示パネル18に表示される。
図7Aに示す登録設定画面P31には、エラーコード0123のメッセージ領域I、キー入力領域II及び入力内容表示領域IIIa〜IIIcが区分されて表示される。メッセージ領域には「エラー0123の診断モード選択(登録2−項目1) 診断内容を登録しました。」のメッセージが表示される。
キー入力領域IIにおいて、画面の左側から順に、「種別」のアイコンキーK35、「対象」のアイコンキーK36及び「判定閾値」のアイコンキーK37が各々表示される。その下方の入力内容表示領域IIIaには、入力項目として、例えば、「1.I/Oチェック」が表示され、入力内容表示領域IIIbには、「2.クラッチ1」が表示され、入力内容表示領域IIIcには、「2.−」が各々表示される。
キー入力領域IIの下方には、「次の登録」のアイコンキーK30及び「完了」のアイコンキーK38が表示される。アイコンキーK30を押下すると、次の登録に移行するようになされる。アイコンキーK38を押下すると、当該登録を完了するようになされる。これにより、診断モード選択時、登録設定画面P31で「登録2−項目1」の診断内容を登録できるようになる。
図7Bに示すエラー[0123]の設定内容確認画面P32は、図7Aに示した登録設定画面P31で「完了」のアイコンキーKを押下すると表示が切り替わる。設定内容確認画面P32は、図2に示した表示パネル18に表示される。
図7Bに示す設定内容確認画面P32では、その表示内容がエラーコード0123のメッセージ領域I、キー入力領域II及び設定内容表示領域IIIの3つに区分されて表示される。
メッセージ領域Iには「エラー0123の診断モード設定内容」のタイトルが表示される。設定内容表示領域IIIはメッセージ領域Iとキー入力領域IIとの間に配置される。
設定内容表示領域IIIには、上方から下方に向かって順に、「1−1.I/Oチェック/第一センサ/閾値−、1−2.I/Oチェック/第二センサ/閾値−、1−3.I/Oチェック/モータ1/閾値−、1−4.I/Oチェック/クラッチ1/閾値−、2−1.I/Oチェック/電位センサ/閾値800、2−2.測定/電位Vh/閾値−、2−3.測定/電位Vl/閾値−、2−4.I/Oチェック/パッチ濃度センサ/閾値100、2−5.測定/パッチ濃度(H)/閾値−、2−6.測定/パッチ濃度(L)/閾値−、2−7.測定/トナー濃度/閾値−、3−1.調整/ガンマ調整」が各々表示(記述)される。
設定内容表示領域IIIの下方のキー入力領域IIには、「閉じる」のアイコンキーK39が表示される。アイコンキーK39を押下すると、設定内容確認画面P32を閉じて、例えば、図示しないメニュー画面に戻るようになされる。これにより、診断モード選択時、設定内容確認画面P32で「エラー0123の診断モード設定内容」を確認できるようになる。
続いて、図8〜図14を参照しながら、カラー複写機100における診断モード登録例について説明する。図8〜図11は、診断モード登録例(その1〜4)、図12〜図14は、エラー○○○診断手順の登録処理例(その1〜3)を各々示すフローチャートである。
この例では、ユーザが表示パネル18のアイコンキーやキー入力装置16等を操作して、NVRAM33に対して診断モードに関する情報(以下診断プログラムDPxという)を編集し、及び/又はそれを登録するようになされる。診断プログラムDPxはエラーコードECに対応して登録する。この例では、診断モードのエラーコードECが8個(0111、0112、0115、0121、0122,0123、0124、0125)の場合であって、診断対象の登録番号が4個で、診断項目も4個の場合を挙げて説明をする。
これらを登録条件にして、図8に示すフローチャートのステップA1で図示しないメニュー選択画面で「診断モード登録メニュー」を選択すると、図5Aに示したエラーコード選択画面P11が表示パネル18に表示される。次に、ステップA2でCPU55はエラーコードの選択を待機する。このとき、ユーザは、エラーコード選択画面P11でいずれかのエラー0111、エラー0112、エラー0115、エラー0121、エラー0122、エラー0123、エラー0124又は/及びエラー0125のアイコンキーK11〜K18を押下してエラーコードECを選択する。
このとき、ユーザは、アイコンキーK20を押下すると、エラーコード選択画面P11から下位の画面、例えば、登録項目選択画面P12へ表示が更新するようになされる。何らかのエラーコードECが選択された場合は、ステップA3に移行する。例えば、エラーコードECとしてエラー0111が選択された場合は、ステップA4に移行してCPU55は表示パネル18を制御してエラー0111登録画面を表示する。その後、ステップA5に移行してCPU55はエラー0111診断手順の登録処理を実行する。
例えば、図12のサブルーチンをコールし、そのステップB1でCPU55は、登録No.の選択の有無に基づいて制御を分岐する。このとき、ユーザは、図5Bに示した登録項目選択画面P12で、アイコンキーK21〜K24のいずれかを選択して登録番号「1」〜「4」を選択するようになされる。
登録No.の選択が有った場合は、ステップB2でCPU55は表示パネル18を制御して画面を更新する。登録No.の選択がなかった場合は、ステップB3に移行して、優先度の設定有無に基づいて制御を分岐する。優先度の設定は、「上へ」のアイコンキーK26又は「下へ」のアイコンキーK27を操作して行う。例えば、エラーコードECと診断プログラムDPxとが関連付けられた作像ユニット81や、作像駆動ユニット82、レーザユニット83、紙搬送ユニット84等の診断モードを実行する優先順位を入力し登録するようになされる。
「上へ」のアイコンキーK26又は「下へ」のアイコンキーK27が押下された場合は、ステップB4に移行してCPU55は表示パネル18を制御して画面を更新する。「上へ」のアイコンキーK26及び「下へ」のアイコンキーK27のいずれも押下されない場合は、ステップB5に移行して、いずれかのアイコンキーK19〜K27の押下有無に基づいて制御を分岐する。アイコンキーK19〜K27のいずれも押下されない場合は、ステップB1に戻って上述した処理を繰り返す。
アイコンキーK19〜K27のいずれかが押下された場合は、ステップB6に移行して登録No.(番号)=「1」が選択されたか、又はそれ以外のNo.が選択されたかに応じて制御を分岐する。登録No.(番号)=「1」が選択された場合は、ステップB7に移行してエラー○○○○登録(1)画面を表示する。○○○○の中には、8つのエラー0111、0112、0115、0121、0122、0123、0124又は0125のいずれかが記述される。
また、ステップB6で番号=「1」以外の登録No.が選択された場合は、ステップB8に移行して登録No.(番号)=「2」が選択されたか、又はそれ以外のNo.が選択されたかに応じて制御を分岐する。登録No.(番号)=「2」が選択された場合は、ステップB9に移行してエラー○○○○登録(2)画面を表示する。○○○○の中には、ステップA2で選択された、8つのエラーコードのうちのエラー0111、0112、0115、0121、0122、0123、0124又は0125のいずれかが記述される。例えば、図5Bに示した登録項目選択画面P12で、ユーザが登録番号「2」のアイコンキーK22を選択し、「選択」のアイコンキーK25を押下している場合は、図6Aに示した診断モード選択(登録2)画面P21に表示が切り替わる。
また、ステップB8で番号=「1」及び「2」以外の登録No.が選択された場合は、ステップB10に移行して登録No.(番号)=「3」が選択されたか、又はそれ以外のNo.が選択されたかに応じて制御を分岐する。登録No.(番号)=「3」が選択された場合は、ステップB11に移行してエラー○○○○登録(3)画面を表示する。○○○○の中には、上述した8つのエラー0111、0112、0115、0121、0122、0123、0124又は0125のいずれかが記述される。
なお、ステップB10で番号=「1」、「2」及び「3」以外の登録No.、すなわち、登録No.(番号)=「4」が選択された場合は、ステップB12に移行してエラー○○○○登録(4)画面を表示する。○○○○の中には、上述した8つのエラー0111、0112、0115、0121、0122、0123、0124又は0125のいずれかが記述される。
その後、ステップB13に移行する。ステップB13では、項目No.(番号)=「1」が選択されたか、又はそれ以外のNo.が選択されたかに応じて制御を分岐する。このとき、ユーザは、アイコンキーK31〜K34のいずれかを押下して「項目1」〜「項目4」のいずれかを選択するようになされる。
項目No.(番号)=「1」が選択された場合は、ステップB14に移行してエラー○○○○項目(1)登録画面を表示する。○○○○の中には、8のエラー0111、0112、0115、0121、0122、0123、0124又は0125のいずれかが記述される。
また、ステップB13で番号=「1」以外の項目No.が選択された場合は、ステップB15に移行して項目No.(番号)=「2」が選択されたか、又はそれ以外のNo.が選択されたかに応じて制御を分岐する。項目No.(番号)=「2」が選択された場合は、ステップB16に移行してエラー○○○○項目(2)登録画面を表示する。○○○○の中には、ステップA2で選択された、8つのエラーコードのうちのエラー0111、0112、0115、0121、0122、0123、0124又は0125のいずれかが記述される。
また、ステップB15で番号=「1」及び「2」以外の項目No.が選択された場合は、ステップB17に移行して項目No.(番号)=「3」が選択されたか、又はそれ以外のNo.が選択されたかに応じて制御を分岐する。項目No.(番号)=「3」が選択された場合は、ステップB18に移行してエラー○○○○項目(3)登録画面を表示する。○○○○の中には、上述した8つのエラー0111、0112、0115、0121、0122、0123、0124又は0125のいずれかが記述される。
なお、ステップB17で番号=「1」、「2」及び「3」以外の項目No.、すなわち、項目No.(番号)=「4」が選択された場合は、ステップB19に移行してエラー○○○○項目(4)登録画面を表示する。○○○○の中には、上述した8つのエラー0111、0112、0115、0121、0122、0123、0124又は0125のいずれかが記述される。
その後、ステップB20に移行して、「種別」のアイコンキーK35の選択有無に基づいて制御を分岐する。このとき、図6Bに示した診断内容入力画面P22に「種別」のアイコンキーK35が表示される。
「種別」のアイコンキーK35の選択が有った場合は、ステップB21に移行して種別プルダウンメニュー項目の選択処理を実行する。図6Bに示したアイコンキーK35の下方の入力内容表示領域IIIaには、入力項目が表示される。入力項目としては、「プルダウンメニュー」の文字情報と共に、「1.I/Oチェック、2.画像出力、3.コメント入力・・・」が表示される。
その後、ステップB26に移行する。「種別」のアイコンキーK35の選択が無い場合は、ステップB22に移行して「対象」のアイコンキーK36の選択有無に基づいて制御を分岐する。図6Bに示した診断内容入力画面P22で「対象」のアイコンキーK36が表示される。
「対象」のアイコンキーK36の選択が有った場合は、ステップB23に移行して対象プルダウンメニュー項目の選択処理を実行する。このとき、アイコンキーK36の下方の入力内容表示領域IIIbには、入力項目が表示される。入力項目としては、「プルダウンメニュー」の文字情報と共に、「1.モータ1、2.クラッチ1、3.センサ1・・・」が表示される。その後、ステップB26に移行する。
なお、ステップB22で「対象」のアイコンキーK36の選択が無い場合は、ステップB24に移行して「判定閾値」のアイコンキーK37の選択有無に基づいて制御を分岐する。図6Bに示した診断内容入力画面P22には、「判定閾値」のアイコンキーK37が表示される。
「判定閾値」の選択が有った場合は、ステップB25に移行して判定閾値プルダウンメニュー項目の選択処理を実行する。アイコンキーK37の下方には、入力項目が表示される。入力項目は、「プルダウンメニュー」の文字情報と共に、「1.範囲指定1、2.−・・・」が表示される。
その後、ステップB26に移行する。ステップB26では、「登録」のアイコンキーK28の押下有無に基づいて制御を分岐する。当該アイコンキーK28が押下されない場合は、ステップB20に戻る。例えば、エラー0123の場合は、図6Bに示したような診断内容入力画面P22の表示を継続するようになる。「登録」のアイコンキーK28が押下された場合は、図8に示したメインルーチンのステップA5に戻る。そして、ステップA6に移行してエラー0111診断モードの登録内容を表示する。図7A及びBに示した例では、エラー0123診断モードの登録内容を示している。
上述のステップA3でエラー0111以外が選択された場合は、ステップA7に移行して、エラー0112が選択された否かを判別する。エラーコードECとしてエラー0112が選択された場合は、ステップA8に移行してエラー0112登録画面を表示する。その後、ステップA9に移行してエラー0112診断手順の登録処理を実行する(図12〜図14参照)。そして、図8に示したメインルーチンのステップA9に戻る。その後、ステップA10に移行してエラー0112診断モードの登録内容を表示する(図7A及びB参照)。
また、ステップA7でエラー0111及びエラー0112以外が選択された場合は、ステップA11に移行して、エラー0115が選択された否かを判別する。エラーコードECとしてエラー0115が選択された場合は、ステップA12に移行してエラー0115登録画面を表示する。その後、ステップA13に移行してエラー0115診断手順の登録処理を実行する(図12〜図14参照)。そして、図9に示したメインルーチンのステップA13に戻る。その後、ステップA14に移行してエラー0115診断モードの登録内容を表示する(図7A及びB参照)。
また、ステップA11でエラー0111、エラー0112及びエラー0115以外が選択された場合は、ステップA15に移行して、エラー0121が選択された否かを判別する。エラーコードECとしてエラー0121が選択された場合は、ステップA16に移行してエラー0121登録画面を表示する。その後、ステップA17に移行してエラー0121診断手順の登録処理を実行する(図12〜図14参照)。そして、図9に示したメインルーチンのステップA17に戻る。その後、ステップA18に移行してエラー0121診断モードの登録内容を表示する(図7A及びB参照)。
また、ステップA15でエラー0111、エラー0112、エラー0115及びエラー0121以外が選択された場合は、ステップA19に移行して、エラー0122が選択された否かを判別する。エラーコードECとしてエラー0122が選択された場合は、ステップA20に移行してエラー0122登録画面を表示する。その後、ステップA21に移行してエラー0122診断手順の登録処理を実行する(図12〜図14参照)。そして、図10に示したメインルーチンのステップA21に戻る。その後、ステップA22に移行してエラー0122診断モードの登録内容を表示する(図7A及びB参照)。
また、ステップA19でエラー0111、エラー0112、エラー0115、エラー0121及びエラー0122以外が選択された場合は、ステップA23に移行して、エラー0123が選択された否かを判別する。エラーコードECとしてエラー0123が選択された場合は、ステップA24に移行してエラー0123登録画面を表示する。その後、ステップA25に移行してエラー0123診断手順の登録処理を実行する(図12〜図14参照)。そして、図10に示したメインルーチンのステップA25に戻る。その後、ステップA26に移行してエラー0123診断モードの登録内容を表示する(図7A及びB参照)。
更に、ステップA23でエラー0111、エラー0112、エラー0115、エラー0121、エラー0122及びエラー0123以外が選択された場合は、ステップA27に移行して、エラー0124が選択された否かを判別する。エラーコードECとしてエラー0124が選択された場合は、ステップA28に移行してエラー0124登録画面を表示する。その後、ステップA29に移行してエラー0124診断手順の登録処理を実行する(図12〜図14参照)。そして、図11に示したメインルーチンのステップA29に戻る。その後、ステップA30に移行してエラー0124診断モードの登録内容を表示する(図7A及びB参照)。
なお、ステップA27でエラー0111、エラー0112、エラー0115、エラー0121、エラー0122、エラー0123及びエラー0124以外のエラー0125が選択された場合は、ステップA31に移行して、エラー0125登録画面を表示する。その後、ステップA32に移行してエラー0125診断手順の登録処理を実行する(図12〜図14参照)。
そして、図11に示したメインルーチンのステップA32に戻る。その後、ステップA33に移行してエラー0125診断モードの登録内容を表示する(図7A及びB参照)。このようにすると、8個(0111、0112、0115、0121、0122,0123、0124、0125)のエラーコードECについて、診断モード時の設定内容を登録できるようになる。
このような診断モード時の設定内容はNVRAM33に格納される。なお、診断種別、診断対象、判定閾値等の診断内容を含めた診断プログラムDPxの格納先は、NVRAM33に限られることはなく、HDD32に格納してもよい。いずれの場合も、診断プログラムDPxは、診断モードとエラーコードECとを対応付けて記憶される。このように、トラブルシュートの診断項目や、診断順序等を編集及び登録ができるので、効率良いデバッグ処理を実行できるようになる。
この例では、ユーザが表示パネル18のアイコンキーやキー入力装置16等を操作して、NVRAM33に対して診断プログラムDPxを編集し及び/又はそれを登録する場合について説明したが、これに限られることはなく、サーバから配信される診断データDx’=(EC+DPx)をネットワーク39及び通信モデム19を介してダウンロードしてもよい。このようにすると、通信モデム19を介して所定の拠点からダウンロードした診断プログラムDPxを編集し及び/又はそれを登録することができる。
続いて、図15〜図20を参照しながら、カラー複写機100における診断モード実行時の処理例について説明する。図15A及びBは、エラー発生告知画面P41及びパスワード入力画面P42の表示例を示す図である。
図15Aに示すエラー発生告知画面P41は、図2に示した表示パネル18で図示しないメニュー選択画面で「診断モード実行メニュー」を選択すると、当該表示パネル18に表示されるものである。表示パネル18ではキー入力用のアイコンが表示される。各種アイコンキーは表示パネル18のタッチパネルによって実現される。各種アイコンキーに関してはキー入力装置16を使用してもよい。
表示パネル18において、エラー発生告知画面P41では、メッセージを表示する領域(以下メッセージ領域Iという)及びアイコンキーを表示する領域(以下キー入力領域IIという)が区分されて表示される。
メッセージ領域Iには、例えば、「エラー0123が発生しました。」のメッセージが表示される。キー入力領域IIにおいて、画面の右下隅には、「診断モード」のアイコンキーK41が表示される。アイコンキーK41を押下すると診断モードに移行する。このように、診断モード実行時、エラー発生告知画面P41で診断モードのアイコンキーK41を選択できるようになる。
図15Bに示すパスワード入力画面P42は、図15Aに示したエラー発生告知画面P41で「診断モード」を選択すると、当該表示パネル18に表示されるものである。パスワード入力画面P42では、そのメッセージ領域Iに、例えば、「管理パスワードを入力して下さい。」のメッセージが表示される。キー入力領域IIにおいて、画面の右下隅には、「パスワード;****」のアイコンキーK42が表示される。アイコンキーK42には、管理パスワードを入力する領域が設けられる。ユーザは、この領域に管理パスワードを入力する。このように、診断モード実行時、パスワード入力画面P42で管理パスワードを入力できるようになる。
図16A及びBは、診断モード(エラー0123)機能起動画面P51及びI/O機能診断中画面P52の表示例を示す図である。
図16Aに示す診断モード(エラー0123)機能起動画面P51は、図2に示した表示パネル18において、図15Bに示したパスワード入力画面P42で管理パスワードが正しく入力された場合に、当該表示パネル18に表示されるものである。診断モード(エラー0123)機能起動画面P51ではメッセージ領域Iに、例えば、「診断モード(エラー0123)」のタイトルが表示される。キー入力領域IIにおいて、画面の右下隅には、「スタート」のアイコンキーK43が表示される。アイコンキーK43を押下すると診断モード(エラー0123)をスタートする。このように、診断モード実行時、診断モード(エラー0123)機能起動画面P51でアイコンキーK43を押下することで診断モード(エラー0123)を起動できるようになる。
図16Bに示すI/O機能診断中画面P52は、図16Aに示した診断モード(エラー0123)機能起動画面P51で「スタート」を押下すると、当該表示パネル18に表示されるものである。I/O機能診断中画面P52では、そのメッセージ領域Iに、例えば、「I/O機能診断中」のタイトルが表示される。キー入力領域IIにおいて、画面の右下隅には、「キャンセル」のアイコンキーK44が表示される。この例で、診断モード実行時、I/O機能診断中画面P52でアイコンキーK44を押下すると、I/O機能診断を途中でキャンセルできるようになる。
図17A及びBは、I/O機能診断結果画面P61及び作像プロセス診断中画面P62の表示例を示す図である。
図17Aに示すI/O機能診断結果画面P61は、図2に示した表示パネル18において、図16Bに示したI/O機能診断中画面P52でI/O機能診断が終了した時点に、当該表示パネル18に表示されるものである。I/O機能診断結果画面P61ではメッセージ領域Iに、例えば、「I/O機能診断完了。異常ありません。」のメッセージが表示される。
この例で、メッセージ領域Iとキー入力領域IIの間には、診断結果表示領域IVが設けられている。診断結果表示領域IVには、診断モード(エラー0123)における診断結果として、「センサ1:OK」、「センサ2:OK」、「モータ1:OK」、「クラッチ1:OK」が表示される。
診断結果表示領域IVの下方には、「次へ」のアイコンキーK45及び「キャンセル」のアイコンキーK44が表示される。アイコンキーK45を押下すると次の診断項目へ移行する。このように、I/O機能診断結果画面P61でI/O機能診断の結果を確認できるようになる。
図17Bに示す作像プロセス診断中画面P62は、図17Aに示したI/O機能診断結果画面P61で「次へ」のアイコンキーK45を押下すると、当該表示パネル18に表示されるものである。作像プロセス診断中画面P62では、そのメッセージ領域Iに、例えば、「作像プロセスチェック中」のタイトルが表示される。キー入力領域IIにおいて、画面の右下隅には、「キャンセル」のアイコンキーK44が表示される。この例で、診断モード実行時、作像プロセス診断中画面P62でアイコンキーK44を押下すると、作像プロセス診断を途中でキャンセルできるようになる。
図18A及びBは、作像プロセス診断結果画面P71及びガンマカーブ再調整中画面P72の表示例を示す図である。
図18Aに示す作像プロセス診断結果画面P71は、図2に示した表示パネル18において、図17Bに示した作像プロセス診断中画面P62で作像プロセス診断が終了した時点に、当該表示パネル18に表示されるものである。作像プロセス診断結果画面P71ではメッセージ領域Iに、例えば、「作像プロセスチェック完了。現像プロセスに異常あり。」のメッセージが表示される。
この例で、メッセージ領域Iとキー入力領域IIの間に設けられた診断結果表示領域IVには、診断モード(エラー0123)における作像プロセスチェック結果として、「電位センサ1:OK」、「Vhレベル:−1000」、「Vlレベル:100」、「パッチ濃度センサ:OK」、「パッチ濃度(H):200」及び「パッチ濃度(L):150」が表示される。
診断結果表示領域IVの下方には、「次へ」のアイコンキーK45及び「キャンセル」のアイコンキーK44が表示される。アイコンキーK45を押下すると次の診断項目へ移行する。このように、作像プロセス診断結果画面P71で作像プロセスチェック結果を確認できるようになる。
図18Bに示すガンマカーブ再調整中画面P72は、図18Aに示した作像プロセス診断結果画面P71で「次へ」のアイコンキーK45を押下すると、当該表示パネル18に表示されるものである。ガンマカーブ再調整中画面P72では、そのメッセージ領域Iに、例えば、「ガンマカーブ再調整中」のタイトルが表示される。キー入力領域IIにおいて、画面の右下隅には、「キャンセル」のアイコンキーK44が表示される。この例で、診断モード実行時、ガンマカーブ再調整中画面P72でアイコンキーK44を押下すると、ガンマカーブ再調整を途中でキャンセルできるようになる。
図19及び図20はカラー複写機100に係る診断モード実行時の処理例(その1、2)を示すフローチャートである。
このカラー複写機100のNVRAM33には、複写機本体内部の各作像ユニット81や、作像駆動ユニット82、レーザユニット83、紙搬送ユニット84等で予想されるエラーに関するエラーコードECと、エラー発生時に、各作像ユニット81や、作像駆動ユニット82、レーザユニット83、紙搬送ユニット84の状態を診断するための診断項目とが予め対応付けられ、診断モードに関するデータとして診断プログラムDPxが格納されている。診断項目には診断手順が含まれている。
この例では、エラー0123の診断モードが登録されている場合であって、診断対象には3つの登録1〜登録3が設定され、診断項目には7つの項目1〜項目7が登録されている場合について説明をする。
これらを診断モード実行条件にして、図19に示すフローチャートのステップC1で図2に示した異常検出部90はエラー発生を監視する。異常検出部90は、作像ユニット81、作像駆動ユニット82、レーザユニット83及び紙搬送ユニット84の各々に設けられた各種センサSV1や、SV2、センサ#1、センサ#2、センサSZ等から得られる、各種検知信号S#1やS#2、電圧検知信号HV1、HV2、タイミング検知信号Sst、ポジション検知信号Ssp、ビーム検知信号Sbd、用紙検知信号Ssz等と予め設定された各種信号の期待値とを比較して、異常又は正常を判別する。
異常検出部90は、各種検知信号S#1、S#2、HV1、HV2、Sst、Ssp、Sbd、Ssz等が期待値と一致しない場合、当該ユニットの「異常」を判断する。この例でエラーが発生すると、異常検出部90が異常を解析する。例えば、エラー情報としてエラーコードEC=「エラー0123」をCPU55に出力する。
ステップC2でCPU55は異常検出部90からエラーコードEC=「エラー0123」を入力する。その後、ステップC3でCPU55は表示パネル18を制御して図15Aに示したようなエラー発生告知画面P41を表示するようになされる。エラー発生告知画面P41でメッセージ領域Iには、「エラー0123が発生しました。」のメッセージが表示される。この画面の右下隅には「診断モード」のアイコンキーK41が表示される。
ステップC4でCPU55は、ユーザからの指示を受けて診断モードを実行するか否かで制御を分岐する。このとき、ユーザがアイコンキーK41を押下すると診断モードに移行する。
診断モードを実行する場合は、ステップC5に移行してCPU55は、パスワードの入力要求を実行する。このとき、図15Bに示したパスワード入力画面P42では、そのメッセージ領域Iに、「管理パスワードを入力して下さい。」のメッセージが表示される。その画面の右下隅には、「パスワード;****」のアイコンキーK42が表示される。ユーザは、この領域に管理パスワードを入力する。
ステップC6でCPU55はパスワードを照合する。パスワードは予め登録されており、これを期待値としてCPU55は比較照合する。パスワードが一致しない場合は、ステップC5に戻ってパスワード照合処理を繰り返す。
パスワードが一致し照合OKとなった場合はステップC7に移行してCPU55は、表示パネル18を制御して、図16Aに示したような診断モード(エラー0123)機能起動画面P51で、メッセージ領域Iに「診断モード(エラー0123)」のタイトルを表示するようになされる。この画面でCPU55は、診断モードのスタート指示を待機する。診断モード(エラー0123)機能起動画面P51の右下隅には、「スタート」のアイコンキーK43が表示される。ここでユーザがアイコンキーK43を押下すると診断モード(エラー0123)をスタートする。
スタート指示が有った場合は、ステップC8に移行してCPU55は登録1を実行する。このとき、CPU55は表示パネル18を制御して、図16Bに示したI/O機能診断中画面P52を表示する。そのメッセージ領域Iには、「I/O機能診断中」のタイトルが表示される。その画面の右下隅には、「キャンセル」のアイコンキーK44が表示される。
「登録1」の処理内容は、I/O機能診断であり、CPU55はこのI/O機能診断を実行する。項目1は、「第一センサ1」の診断であり、項目2は、「第二センサ2」の診断であり、項目3は「モータ1」の診断であり、項目4は、「クラッチ1」の診断である。
その後、ステップC9に移行してI/O機能診断結果画面P61を表示する。このとき、図17Aに示したI/O機能診断結果画面P61では、メッセージ領域Iに、「I/O機能診断完了。異常ありません。」のメッセージが表示される。診断結果表示領域IVには、診断モード(エラー0123)における診断結果として、「センサ1:OK」、「センサ2:OK」、「モータ1:OK」、「クラッチ1:OK」が表示される。診断結果表示領域IVの下方には、「次へ」のアイコンキーK45及び「キャンセル」のアイコンキーK44が表示される。アイコンキーK45を押下すると次の診断項目へ移行する。
そして、ステップC10に移行して次検査をするか否かによって制御を分岐する。例えば、エラー原因に明確になって対象部品の交換が必要になり、次検査をしない場合は、ステップC11に移行して診断モードを中止し、ユーザに部品交換を促して診断モード処理を終了する。
ステップC10で未だエラー原因に明確になっていない場合は、次検査をするべく、ステップC12に移行する。ステップC12で、CPU55は登録2を実行する。「登録2」の処理内容は、作像プロセスチェックであり、CPU55はこの作像プロセスチェックを実行する。項目1は「電位センサ動作」のチェックであり、項目2は電圧Vhの測定であり、項目3は電圧Vlの測定であり、項目4はパッチ濃度センサの動作チェックであり、項目5はパッチ濃度(H)の測定であり、項目6は、パッチ濃度(L)の測定であり、項目7はトナー濃度の測定である。このとき、図17Bに示した作像プロセス診断中画面P62では、そのメッセージ領域Iに、「作像プロセスチェック中」のタイトルが表示される。その画面の右下隅には、「キャンセル」のアイコンキーK44が表示される。
その後、ステップC13に移行して次検査をするか否かによって制御を分岐する。「次検査を実行しない」が選択されている場合は、ステップC14に移行して表示処理を実行する。表示処理の内容は、チェック対象の表示#A及び表示#Bである。CPU55はこのチェック対象表示#Aでは、感光体や、帯電極、電位センサ、転写器(HV1)、レーザユニット等の取り付け状況を表示パネル18に表示する。チェック対象表示#Bでは、現像ユニットや、帯電器(HV2)、パッチ濃度センサ等の取り付け状況を表示パネル18に表示する。
このとき、図18Aに示した作像プロセス診断結果画面P71では、作像プロセス診断が終了した時点に、当該表示パネル18に表示されるものである。作像プロセス診断結果画面P71ではメッセージ領域Iに、「作像プロセスチェック完了。現像プロセスに異常あり。」のメッセージが表示される。
診断結果表示領域IVには、診断モード(エラー0123)における作像プロセスチェック結果として、「電位センサ1:OK」、「Vhレベル:−1000」、「Vlレベル:100」、「パッチ濃度センサ:OK」、「パッチ濃度(H):200」及び「パッチ濃度(L):150」が表示される。診断結果表示領域IVの下方には、「次へ」のアイコンキーK45及び「キャンセル」のアイコンキーK44が表示される。アイコンキーK45を押下すると次の診断項目へ移行する。
ステップC13で「次検査を実行する」が選択されている場合は、ステップC15に移行してCPU55は登録3を実行する。このとき、CPU55は表示パネル18を制御して、図18Bに示したガンマカーブ再調整中画面P72を表示する。ガンマカーブ再調整中画面P72では、そのメッセージ領域Iに、例えば、「ガンマカーブ再調整中」のタイトルが表示される。その画面の右下隅には、「キャンセル」のアイコンキーK44が表示される。CPU55は作像ユニット81に制御信号S81を出力し、作像駆動ユニット82に制御信号S82を出力してガンマ補正カーブを調整する(登録3)。これにより、エラーコードEC=エラー0123に係る診断モードを実行できるようになる。
このように、実施形態としてのカラー複写機100によれば、NVRAM33は診断モードを登録する。例えば、キー入力装置16は、NVRAM33に対して診断プログラムDPxの編集及び/又は登録するように操作される。NVRAM33は、診断モードとエラーコードECとを対応付けて記憶するようになされる。これを前提にして、エラー発生時、異常検出部90が当該複写機100内の異常を検出してエラーコードECをCPU55に出力する。
CPU55は、異常検出部90から入力したエラーコードECに対応する診断モードをNVRAM33から受けて当該複写機100のトラブルシュート(問題解決復旧処理)を実行するようになる。この例では、各種センサの動作状況を自己診断し、診断結果を表示パネル18に表示させることで、不良箇所の特定を迅速に行えるようになった。
従って、エラー発生時、当該複写機100主導でトラブルシュートを実行できるようになる。もちろん、ユーザの指示に対応してCPU55でトラブルシュートを進めることもできる。これにより、エラー発生後も、継続して、編集・登録された診断モードで当該複写機100のトラブルシュートを実行できるようになる。
しかも、効率的に不良箇所を特定し、不具合を解決することができ、診断プログラムDPxに基づく作業手順(フロー)は、編集が可能なため、常に、最新の情報及び複写機本体(マシン)固有の特性に合わせた作業手順でトラブルシュートを実行することができる。
また、当初想定していなかったポイントが不具合に関連していることがわかった場合に、その診断項目を追加することで、後日同様な不具合が発生した場合に、作業者が代わった場合でも、同様な問題を円滑かつ容易に解決できるようになる。更に診断情報をサポートセンターに集約してそれらをネットワーク等を通じて配信することにより、他機に対しても効率的に問題を解決することができるようになる。
この実施例では、ユーザが表示パネル18のアイコンキーやキー入力装置16等を操作して、NVRAM33に対して診断プログラムDPxを編集し及び/又はそれを登録する場合や、サーバから配信される診断データDx’=(EC+DPx)をネットワーク39及び通信モデム19を介して受信する場合等について説明したが、これに限らず、NVRAM33又はHDD32に登録された診断データDx’=(EC+DPx)が更新されたとき、通信モデム19及びネットワーク39を介して所定のサービス拠点へ登録内容を送信するようにしてもよい。このようにすると、ネットワーク39に接続された複数の複写機や複合機等で更新に係る診断プログラムDPx等を共有及び共用できるようになる。