JP2008070318A - 光電式エンコーダおよびそれを用いた電子機器 - Google Patents

光電式エンコーダおよびそれを用いた電子機器 Download PDF

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Abstract

【課題】移動体非動作時には誤動作信号を除去することなく誤動作を防止する。
【解決手段】移動体を駆動するモーターへの駆動信号を出力制御回路10に入力し、この上記駆動信号に基づいて、移動体非動作時には、信号処理回路5から出力されるA出力信号およびB出力信号(移動体動作信号)のレベル「H」の電圧を変更して、移動体動作時とは異なる信号を出力する。こうすることによって、上記移動体動作信号に基づいて上記移動体の位置,移動速度および移動方向等を検出する検出回路は、上記出力信号のレベル「H」の電圧が所定の電圧より下回る場合には、上記移動体の位置,移動速度および移動方向の検出を行わないようにできる。したがって、上記移動体の停止時に、信号処理回路5からの出力が不定となることに起因する上記移動体の位置,移動速度および移動方向の誤検知を、誤検出信号を除去することなく確実に防止することができる。
【選択図】図1

Description

この発明は、移動体によって透過あるいは反射された光を受光素子で受光して上記移動体の位置,移動速度および移動方向等を検出する光電式エンコーダ、および、それを用いた電子機器に関する。
エンコーダに論理回路を設けてチャタリング信号の除去を行うことが実開平5‐81635号公報(特許文献1)および実開平1−156419号公報(特許文献2)に開示されている。また、静電気印加時に異常電流が流れることを抑制する静電気対策回路が特開2003‐45696号公報(特許文献3)に開示されている。また、出力チャタリング防止のためのフィルター回路が実用新案登録第3085417号公報(特許文献4)に開示されている。また、静電パルス飛び込み防止のためのフィルター回路が特開平3‐49524号公報(特許文献5)に開示されている。また、エンコーダにおける静電気帯電誤動作を防ぐために円筒壁を設けることが特開平9‐134792号公報(特許文献6)に開示されている。
しかしながら、上記特許文献1〜特許文献6に開示された従来の技術には、以下のような問題がある。
通常、光電式エンコーダは、移動体の移動に伴って上記移動体によって透過あるいは反射された光の受光量が変化することを利用して、上記移動体の移動方向や移動速度を検出するようになっている。そのために、上記移動体が動作しない状態では光電式エンコーダの出力は一般に不定であり、誤検知を引き起こすことがある。すなわち、上記移動体が動作しない場合には、光電式エンコーダは、受光量が一定であるため光変動による信号は出力されない。しかしながら、外部ノイズによって、恰も光変動があったかのごとく同様の波形の信号が出力されることがある。これは、光受光部における受光電流増幅部の入力インピーダンスが高いことや、光電式エンコーダの出力端子から例えばモータ制御回路等のASIC(Application Specific Integrated Circuit)への配線方法によるものと考えられる。また、移動体が動作している場合においても、静電気等のノイズによって出力がチャタリングを引き起こして、誤動作することがある。
上述したように、従来より、チャタリング除去や静電気誤動作対策のために、上記特許文献1および上記特許文献2に開示されているように論理回路を設けることや、特許文献4および特許文献5に開示されているようにフィルター回路を設けることや、特許文献3に開示されているように信号入力部に異常電流を逃がす回路を設けることや、特許文献6に開示されているようにカバーを設けることが、提案されている。しかしながら、何れも誤動作信号を除去したものを正常動作信号とする方法であって、異常動作時に正常動作時とは異なる別動作を行う(つまり、別信号を出力する)ものではない。
したがって、誤動作信号を完全に除去できる場合には誤動作を防止することができる。しかしながら、常に誤動作信号を完全に除去できるとは限らず、誤動作を完全に防止できるとは限らないという問題がある。
実開平5‐81635号公報 実開平1−156419号公報 特開2003‐45696号公報 実用新案登録第3085417号公報 特開平3‐49524号公報 特開平9‐134792号公報
そこで、この発明の課題は、移動体が正常に動作し且つ正常な移動体動作信号が出力されている移動体動作時以外の移動体非動作時には、誤動作信号を除去することなく誤動作を防止できる光電式エンコーダ、および、それを用いた電子機器を提供することにある。
上記課題を解決するため、この発明の光電式エンコーダは、
発光素子と、
上記発光素子から出射された光を透過あるいは反射する透過反射領域と、上記発光素子から出射された光を遮光する遮光領域とが等ピッチで交互に配列されると共に、上記透過反射領域および遮光領域の配列方向に移動する移動体と、
上記移動体における上記透過反射領域で透過あるいは反射された上記発光素子からの光を受光する共に、受光量に応じた電気信号を出力する受光素子と、
上記受光素子から出力された電気信号に基づいて、上記移動体の少なくとも移動方向および移動速度を検出するための移動体動作信号を生成する信号処理手段と、
上記移動体が正常に動作し且つ正常な移動体動作信号が出力されている移動体動作時以外の移動体非動作時には、上記信号処理手段からの上記移動体動作信号に対して操作を行って出力制御を行う出力制御手段と
を備えたことを特徴としている。
光電式エンコーダにおいて、上記移動体非動作時にあっては、移動体動作信号を出力しないことが必要である。尚、上記移動体非動作時には、移動体が停止している状態と、移動体は動作しているが静電気等によるノイズ信号が出力されている状態とがある。そのうち、上記移動体が停止している状態は、上記移動体を駆動する駆動信号を監視することによって検知することができる。また、移動体が動作している際に静電気等ノイズの影響を受けた状態は、例えば上記電源電圧を監視することによって検知することができる。
上記構成によれば、上記移動体非動作時には、出力制御手段によって、信号処理手段で生成された移動体動作信号に対して操作を行うので、例えば、上記移動体動作信号に対する操作によって上記信号処理手段から上記移動体動作時とは異なる信号が出力される場合には、上記信号処理手段から出力される信号の波形を監視することによって、上記移動体の移動方向および移動速度等の検出を行わないようにすることができる。したがって、上記移動体非動作時における上記移動体の移動方向および移動速度等の誤検出を、誤検出信号を除去することなく確実に防止することができる。
また、1実施の形態の光電式エンコーダでは、
上記出力制御手段は、上記移動体非動作時には、上記移動体動作信号に対して操作を行って、上記移動体動作時における移動体動作信号の電圧振幅とは異なる電圧振幅を有する信号を出力させる。
この実施の形態によれば、上記移動体非動作時には、上記出力制御手段によって上記移動体動作時とは異なる電圧振幅を有する信号を出力させるので、上記信号処理手段から出力される信号の電圧振幅を監視することによって、上記移動体の移動方向および移動速度等の検出を行わないようにして、誤検出信号を除去することなく誤検出を確実に防止することができる。
また、1実施の形態の光電式エンコーダでは、
上記出力制御手段は、上記移動体非動作時には、上記移動体動作信号に対して操作を行って、電圧が零の信号を出力させる。
この実施の形態によれば、上記移動体非動作時には、上記出力制御手段によって電圧が零の信号を出力させるので、上記信号処理手段から出力される信号の電圧振幅を監視することによって、上記移動体の移動方向および移動速度等の検出を行わないようにして、誤検出信号を除去することなく誤検出を確実に防止することができる。
また、1実施の形態の光電式エンコーダでは、
上記信号処理手段は、互いに位相が異なる複数の移動体動作信号を生成するようになっており、
上記出力制御手段は、上記移動体非動作時には、上記移動体動作信号に対して操作を行って、互いの位相が同じ複数の信号を出力させる。
一般に、光電式エンコーダにおいては、上記移動体の移動方向および移動速度を検出するために、位相が90度異なる2つの移動体動作信号を生成する。この実施の形態によれば、上記出力制御手段は、上記移動体非動作時には、互いの位相が同じ複数の信号を出力させるので、上記信号処理手段から出力される複数の信号の位相を監視することにより、上記移動体の移動方向および移動速度等の検出を行わないようにして、誤検出信号を除去することなく誤検出を確実に防止することができる。
さらに、上記特許文献1および特許文献2に開示されているような論理回路を設けてはいないので、動作の遅延を招いたり、上記論理回路自体がノイズで誤動作を起すことがなく、上記特許文献1および特許文献2を適用する場合に比して、効果的に誤検出を防止でると共に、上記論理回路が必要でなくなるためその分だけ安価になる。
また、1実施の形態の光電式エンコーダでは、
上記信号処理手段は、互いに位相が異なる複数の移動体動作信号を生成するようになっており、
上記出力制御手段は、上記複数の移動体動作信号のうち互いに異なる移動体動作信号に対して上記出力制御を行う複数の部分出力制御手段から構成されており、上記移動体非動作時には、少なくとも1つの部分出力制御手段は、対応する特定の移動体動作信号に対して上記出力制御を行うと共に、他の部分出力制御手段に上記出力制御を行わせるための制御信号を出力するようになっている。
インクジェットプリンタにおけるインクヘッドの変位量や変位方向等を検出するために光電式エンコーダをインクヘッドに取り付けた場合、上記特許文献4および特許文献5に開示されたフィルター回路を用いたとしても静電気等のノイズの影響を受けて、誤動作が生ずる可能性がある。
この実施の形態によれば、静電気等のノイズの影響を受けた部分出力制御手段により、対応する特定の移動体動作信号に対して上記出力制御を行うと共に、他の部分出力制御手段に対して制御信号を出力して上記出力制御を行わせることが可能になる。したがって、例えば、静電気の影響で電源電圧が引き上げられた上記部分出力制御手段における出力電圧を「L」レベルに下げる能力を向上させる一方、他の上記部分出力制御手段における出力電圧を「H」レベルに引き上げる能力を向上させることができる。こうして、静電気の影響を受けた部分出力制御手段が動作変動を起した場合には、他の部分出力制御手段も追従して動作変動させることによって、誤検出信号を除去することなく誤検出を防止することができるのである。
また、1実施の形態の光電式エンコーダでは、
上記信号処理手段は、上記移動体動作信号を生成する際に用いる電源と、上記移動体非動作時に上記電源から接地に向って異常電流を逃がす異状電流逃し回路とを含んでいる。
静電気等が印加された場合であっても誤動作をしないようにするためには、溜まった電荷による電源‐GND間の電位変化を抑制する必要がある。この実施の形態によれば、上記信号処理手段は、上記移動体非動作時には、上記電源から接地に向って異常電流を逃がす異状電流逃し回路を含んでいるので、電源‐GND間の異常電位差を元に戻すことができる。したがって、静電気等によるノイズ信号が印加されても、誤検出信号を除去することなく正常な上記移動体動作信号を出力することができる。
一般に、電源とGNDとの間にGNDから電源の方向に異常電流を逃がすためのダイオードを接続することによって、静電気破壊対策が行われている。しかしながら、電源とGNDとの間に電源からGNDの方向に異常電流を逃がすためのパスがない場合には、上記信号処理回路を介して異常電流が逃げることになり、上記信号処理回路の電荷量が増えて誤動作を引き起こす要因となる。この実施の形態によれば電源からGNDの方向に異常電流を逃がす異状電流逃し回路を有しているので、異常電流を応答性よく逃がすことができるのである。
また、この発明の電子機器は、
上記この発明の光電式エンコーダを用いた
ことを特徴としている。
上記構成によれば、上記移動体非動作時において、上記移動体の移動方向および移動速度等の誤検出を、誤検出信号を除去することなく確実に防止することができる光電式エンコーダを用いているので、上記移動体の変位量や変位方向を精度良く検出することができる。したがって、その検出結果を用いて適切な動作をすることができる。
以上より明らかなように、この発明の光電式エンコーダは、移動体が正常に動作し且つ正常な移動体動作信号が出力されている移動体動作時以外の移動体非動作時には、出力制御手段によって、信号処理手段で生成された移動体動作信号に対して操作を行うので、例えば、上記移動体動作信号に対する操作によって上記信号処理手段から上記移動体動作時とは異なる信号が出力される場合には、上記信号処理手段から出力される信号の波形を監視することによって、上記移動体の移動方向および移動速度等の検出を行わないようにすることができる。したがって、上記移動体非動作時における上記移動体の移動方向および移動速度等の誤検出を、誤検出信号を除去することなく確実に防止することができる。
また、この発明の電子機器は、上記移動体非動作時において、上記移動体の移動方向および移動速度等の誤検出を、誤検出信号を除去することなく確実に防止することができる光電式エンコーダを用いているので、上記移動体の変位量や変位方向を精度良く検出することができる。したがって、その検出結果を用いて適切な動作をすることができる。
以下、この発明を図示の実施の形態により詳細に説明する。
・第1実施の形態
図1は、本実施の形態の光電式エンコーダにおける信号処理回路のブロック図を示す。上記光電式エンコーダは、発光素子(図示せず)と、移動方向に一定ピッチで透光領域(または反射領域)と遮光領域とが交互に形成された移動体(図示せず)と、上記移動体における上記透光領域を透過した(または上記反射領域で反射された)上記発光素子からの光を受光する受光素子としてのフォトダイオード1〜4と、このフォトダイオード1〜4からの出力信号を処理する信号処理回路5とから概略構成される。
上記信号処理回路5は、図1に示すように、一般に、上記移動体の移動方向および移動速度等を検知するために、90度位相が異なる上記移動体動作信号としてのA,B2つの出力信号を出力する。すなわち、フォトダイオード1,2からの出力信号は、増幅器6によって増幅した後AD変換器7によってAD変換を行って、レベル「H」の電圧がVccでありレベル「L」の電圧がGND電圧である矩形波のA出力信号として出力される。同様に、フォトダイオード1,2に対して上記移動体の移動方向に位置がずれて配置されているフォトダイオード3,4からの出力信号は、増幅器8によって増幅した後AD変換器9によってAD変換を行って、A出力信号よりも位相が90°遅れたB出力信号として出力される。
その際に、上記信号処理回路5における上記A出力信号の出力端子と上記B出力信号の出力端子との間には、出力制御回路10が設けられている。この出力制御回路10は、上記移動体が動作していない場合には、電圧Vcc/2を上記A出力信号の出力端子と上記B出力信号の出力端子とに出力する。
図2は、上記出力制御回路10における具体的な回路図である。出力制御回路10は、電源VccとGNDとの間に直列に接続された同一抵抗値を有する2つの抵抗Rと、2つの抵抗Rの接続点11と出力端子12との間に設けられたスイッチSWとで、概略構成されている。そして、出力制御回路10におけるスイッチSWの開閉動作は、上記移動体を駆動するためのモーターへの駆動信号に基づいて、上記モーターの動作時にはスイッチSWがオフとなり、上記モーターの停止時にはスイッチSWがオンとなるように制御される。
その結果、上記モーターが動作して上記移動体が移動している場合には、スイッチSWがオフとなるため出力端子12からは何も出力されない。したがって、信号処理回路5からは、図3(a)に示すように、レベル「H」の電圧がVccでありレベル「L」の電圧がGND電圧である矩形波の上記A出力信号および上記B出力信号が出力される。これに対して、上記モーターが停止して上記移動体も停止している場合には、スイッチSWがオンとなるために、接続点11の電圧は抵抗分割によって電源電圧Vccの半分となる。したがって、信号処理回路5からは、図3(b)に示すように、出力端子12からの出力電圧Vcc/2に基づいて、レベル「H」の電圧が上記移動体が動作している場合の電圧Vccの略1/2である矩形波の上記A出力信号および上記B出力信号が出力されるのである。
光電式エンコーダにおいて、上記信号処理回路5は、上記移動体が正常に動作している移動体動作時以外(移動体非動作時)にあっては、誤動作信号を出力しないことが必要である。ここで、上記移動体動作時以外(移動体非動作時)とは、上記移動体が停止している状態と上記移動体が移動しているが静電気等によるノイズ信号を出力している状態との2つの状態があげられる。
そのうち、上記移動体が停止している状態の場合には、上記移動体を駆動するモーター等が停止している。そこで、本実施の形態においては、上記モーターへの駆動信号を出力制御回路10に入力し、この上記駆動信号に基づいて上記モーターが停止している情報を得、信号処理回路5から出力されるA出力信号およびB出力信号のレベル(振幅)を変更して、上記モーターが動作している場合とは異なる信号を出力するようにしている。こうすることによって、例えば、信号処理回路5から出力されるA出力信号およびB出力信号に基づいて上記移動体の位置,移動速度および移動方向等を検出する検出回路(図示せず)において、信号処理回路5からのA出力信号およびB出力信号のレベル「H」の電圧が所定の電圧より下回る場合には、上記移動体の位置,移動速度および移動方向の検出を行わないようにすることができる。
したがって、本実施の形態によれば、一般に上記信号処理回路5からの出力が不定となる上記移動体の停止時には、上記移動体の位置,移動速度および移動方向の検出を行わないようにして、上記出力が不定となることに起因する上記移動体の位置,移動速度および移動方向の誤検出を、上記出力が不定となることに起因して発生する誤検出信号を除去することなく確実に防止することができるのである。
すなわち、上記各特許文献を適用した場合には、上記移動体停止時には、上記A出力信号および上記B出力信号から不定なノイズ信号を除去して正常な移動体動作信号として出力することになり、不定なノイズ信号を完全に除去できない場合には誤動作となる。これに対して、本実施の形態においては、上記移動体停止時には、正常な上記A出力信号および正常な上記B出力信号とは明らかに異なる信号を出力することによって、上記移動体の位置,移動速度および移動方向の検出を行わないようにしている。つまり、上記移動体停止時には、上記移動体動作時とは全く異なる動作を行うようにして、上記移動体停止時における不定なノイズ信号に起因する、誤検出信号を除去することなく誤動作を防止するのである。
尚、上記説明においては、上記移動体非動作時のうち、上記移動体が停止している状態の場合を例に上げて説明している。しかしながら、この発明は、これに限定されるものではなく、上記移動体非動作時のうち、上記移動体が移動しているが静電気等によるノイズ信号を出力している状態の場合にも適用できる。この場合には、例えば、電源電圧Vccを監視する手段を設け、静電気等のノイズの影響を受けて上記電源電圧Vccが一定電圧以上変動したことを検知した場合には、上記スイッチSWをオンして、正常な上記A出力信号および正常な上記B出力信号の正常な電圧振幅の1/2の電圧振幅を有する上記A出力信号および上記B出力信号を出力するようにすればよい。
・第2実施の形態
図4は、本実施の形態の光電式エンコーダにおける信号処理回路のブロック図を示す。図4において、フォトダイオード1〜4,増幅器6,8およびAD変換器7,9は、図1に示す上記第1実施の形態の場合と同じであり、同じ番号を付して説明は省略する。尚、本実施の形態におけるフォトダイオード1〜4も、移動体における透光領域を透過した(または反射領域で反射された)発光素子からの光を受光するものである。
本実施の形態の場合にも、信号処理回路5におけるA出力信号の出力端子とB出力信号の出力端子との間に出力制御回路13が設けられている。この出力制御回路13は、上記移動体が動作していない場合には、電圧「0」をA出力信号の出力端子とB出力信号の出力端子とに出力する。
図5は、上記出力制御回路13における具体的な回路図である。出力制御回路13は、電源VccとGNDとの間に直列に接続された抵抗RおよびトランジスタTRと、抵抗RとトランジスタTRとの接続点14と出力端子15との間に設けられたスイッチSWとで、概略構成されている。そして、出力制御回路13におけるスイッチSWの開閉動作は、上記移動体を駆動するためのモーターへの駆動信号に基づいて、上記モーターの動作時にはスイッチSWがオフとなり、上記モーターの停止時にはスイッチSWがオンとなるように制御される。
その結果、上記モーターが動作して上記移動体が移動している場合は、スイッチSWがオフとなるため出力端子15からは何も出力されない。したがって、信号処理回路5からは、図6(a)に示すように、レベル「H」の電圧がVccでありレベル「L」の電圧がGND電圧である矩形波の上記A出力信号および上記B出力信号が出力される。これに対し、上記モーターが停止して上記移動体も停止している場合は、常時オンとなっているトランジスタTRによって接続点14から電流を引くことによって、出力端子15からは電圧「0」が出力される。したがって、信号処理回路5からは、図6(b)に示すように、出力端子15から出力される電圧「0」に基づいて、電圧「0」の上記A出力信号および上記B出力信号が出力される。つまり、信号が出力されないのである。
このように、本実施の形態においては、上記移動体を駆動するモーターへの駆動信号を出力制御回路13に入力し、この上記駆動信号に基づいて上記モーターが停止している情報を得、信号処理回路5から出力されるA出力信号およびB出力信号の電圧を「0」にして、上記モーターが動作している場合とは異なる信号を出力するようにしている。こうすることによって、上記第1実施の形態の場合と同様に、例えば、信号処理回路5から出力されるA出力信号およびB出力信号に基づいて上記移動体の位置,移動速度および移動方向等を検出する検出回路(図示せず)において、信号処理回路5からのA出力信号およびB出力信号のレベル「H」の電圧が所定の電圧より下回る場合には、上記移動体の位置,移動速度および移動方向の検出を行わないようにすることができる。
したがって、本実施の形態によれば、一般に上記信号処理回路5からの出力が不定となる上記移動体の停止時には、上記移動体の位置,移動速度および移動方向の検出を行わないようにして、上記出力が不定となることに起因する上記移動体の位置,移動速度および移動方向の誤検出を、誤検出信号を除去することなく確実に防止することができるのである。
尚、本実施に形態においても、電源電圧Vccを監視する手段を設け、静電気等のノイズの影響を受けて上記電源電圧Vccが一定電圧以上変動したことを検知した場合には、上記スイッチSWをオンするようにすれば、上記移動体非動作時のうち、上記移動体が移動しているが静電気等によるノイズ信号を出力している状態の場合にも適用できる。
・第3実施の形態
図7は、本実施の形態の光電式エンコーダにおける信号処理回路のブロック図を示す。図7において、フォトダイオード1〜4,増幅器6,8およびAD変換器7,9は、図1に示す上記第1実施の形態の場合と同じであり、同じ番号を付して説明は省略する。尚、本実施の形態におけるフォトダイオード1〜4も、移動体における透光領域を透過した(または反射領域で反射された)発光素子からの光を受光するものである。
本実施の形態の場合には、信号処理回路5におけるAD変換器7の出力端子とAD変換器9の出力端子との間に、A出力信号とB出力信号とを生成して出力する信号出力回路16が設けられている。このB信号出力回路16は、上記移動体が動作している場合には、所定の電圧振幅を有する矩形波のA出力信号に対して90度位相が遅れた同じ電圧振幅の矩形波を生成して上記B出力信号として出力する。一方、上記移動体が動作していない場合には、A出力信号に対して同相で同振幅の矩形波を生成して上記B出力信号として出力する。
図8は、上記信号出力回路16における具体的な回路図である。信号出力回路16は、A出力信号の出力端子であるA信号出力端子21とAD変換器7の出力端子との間に設けられて、A出力信号を生成して出力するA信号出力回路17と、B出力信号の出力端子であるB信号出力端子25とAD変換器9の出力端子との間に設けられて、B出力信号を生成して出力するB信号出力回路18とで構成されている。
上記A信号出力回路17は、電源VccとGNDとの間に直列に接続された抵抗R1およびトランジスタTR1と、電源VccとGNDとの間に直列に接続された抵抗R2およびトランジスタTR2とで概略構成されている。そして、抵抗R1とトランジスタTR1との接続点19とトランジスタTR2のベース端子とが接続され、トランジスタTR1のベース端子にはAD変換器7の出力信号が入力され、抵抗R2とトランジスタTR2との接続点20はA信号出力端子21に接続されている。
そして、上記AD変換器7の出力信号のレベルが「H」の場合には、トランジスタTR1がオンし、トランジスタTR2のベースから電流が引かれてトランジスタTR2がオフし、A信号出力端子21からはレベルが「H」の上記A出力信号が出力される。一方、AD変換器7の出力信号のレベルが「L」の場合には、トランジスタTR2がオンしてA信号出力端子21から電流を引くことによって、A信号出力端子21からはレベルが「L」の上記A出力信号が出力される。
上記B信号出力回路18は、電源VccとGNDとの間に直列に接続された抵抗R3およびトランジスタTR3と、電源VccとGNDとの間に直列に接続された抵抗R4およびトランジスタTR4と、トランジスタTR2のベース端子に接続された端子22と、抵抗R3とトランジスタTR3との接続点23とトランジスタTR4のベース端子との間に設けられて端子22と接続点23とに切り換え接続されるスイッチSWとで概略構成されている。そして、トランジスタTR3のベース端子にはAD変換器9の出力信号が入力され、抵抗R4とトランジスタTR4との接続点24はB信号出力端子25に接続されている。
そして、上記B信号出力回路18におけるスイッチSWの切換動作は、上記移動体を駆動するためのモーターへの駆動信号に基づいて、上記モーターの動作時にはスイッチSWが接続点23側に切り換え接続され、上記モーターの停止時にはスイッチSWが端子22側に切り換え接続されるように制御される。
その結果、上記モーターが動作して上記移動体が移動している場合には、AD変換器9の出力信号のレベルが「L」の場合にはトランジスタTR4がオンしてB信号出力端子25から電流を引くことによって、B信号出力端子25からはレベルが「L」の上記B出力信号が出力される。一方、AD変換器9の出力信号のレベルが「H」の場合にはトランジスタTR4のベースから電流が引かれてトランジスタTR4がオフし、B信号出力端子25からはレベルが「H」の上記B出力信号が出力される。つまり、上記モーターが動作して上記移動体が移動している場合には、図9(a)に示すように、B信号出力端子25からは、AD変換器9の出力信号と同位相、つまりA出力信号に対して90度位相が遅れた上記B出力信号が出力されるのである。
これに対して、上記モーターが停止して上記移動体が停止している場合には、AD変換器9の出力信号のレベルに拘わらず、トランジスタTR2のベース電圧のレベルが「H」であり、A信号出力端子21からレベル「L」のA出力信号が出力される場合には、トランジスタTR4がオンしてB信号出力端子25から電流を引くことによって、B信号出力端子25からはレベル「L」の上記B出力信号が出力される。一方、トランジスタTR2のベース電圧のレベルが「L」であり、A信号出力端子21からレベル「H」のA出力信号が出力される場合には、トランジスタTR4がオフして、B信号出力端子25からはレベルが「H」の上記B出力信号が出力される。つまり、上記モーターが停止して上記移動体が停止している場合には、図9(b)に示すように、B信号出力端子25からは、A出力信号と同じ、つまりA出力信号と同相の上記B出力信号が出力されるのである。
このように、本実施の形態においては、上記移動体を駆動するモーターへの駆動信号をB信号出力回路18に入力し、この上記駆動信号に基づいて上記モーターが停止している情報を得、信号処理回路5から出力される上記B出力信号の上記A出力信号に対する位相の遅れ量を「0」にして、上記モーターが動作している場合とは異なる信号を出力するようにしている。こうすることによって、上記第1実施の形態の場合と同様に、例えば、信号処理回路5から出力される上記A出力信号および上記B出力信号に基づいて上記移動体の位置,移動速度および移動方向等を検出する検出回路(図示せず)において、上記B出力信号の上記A出力信号に対する位相の遅れが所定の遅れより小さい場合には、上記移動体の位置,移動速度および移動方向の検出を行わないようにすることができる。
したがって、本実施の形態によれば、一般に上記信号処理回路5からの出力が不定となる上記移動体の停止時には、上記移動体の位置,移動速度および移動方向の検出を行わないようにして、上記出力が不定となることに起因する上記移動体の位置,移動速度および移動方向の誤検出を、誤検出信号を除去することなく確実に防止することができるのである。
特に、静電気等によるノイズに対する応答を良くするためには、上記特許文献1および特許文献2の場合と同様に、信号処理回路5に論理回路を設けて、上記移動体の停止時に不定出力信号を除去することは、信号処理動作の遅延を招いたり、上記論理回路自体がノイズで誤動作する可能性もあるため、好ましくない。そこで、本実施の形態のごとく、上記移動体動作時と上記移動体停止時とで動作の切り換えを行って、上記B出力信号の上記A出力信号に対する位相の遅れが「0」である上記A出力信号および上記B出力信号を出力する方が効果的なのである。さらに、上記論理回路が不必要となるため安価となり、有益である。
尚、本実施に形態においては、上記B出力信号を生成して出力するB信号出力回路18にスイッチSWを設けているが、上記A出力信号を生成して出力するA信号出力回路17にスイッチを設けて、上記B出力信号と同相のA出力信号を生成して出力するようにしても差し支えない。
また、本実施に形態においても、電源電圧Vccを監視する手段を設け、静電気等のノイズの影響を受けて上記電源電圧Vccが一定電圧以上変動したことを検知した場合には、上記スイッチSWを端子22側に切り換え接続するようにすれば、上記移動体非動作時のうち、上記移動体が移動しているが静電気等によるノイズ信号を出力している状態の場合にも適用できる。
・第4実施の形態
上述したように、光電式エンコーダにおいは、上記移動体非動作時にあっては、誤動作信号を出力しないことが必要である。
例えば、インクジェットプリンタにおけるインクヘッドの変位量や変位方向等の検出に光電式エンコーダを用いるに際して、光電式エンコーダをインクヘッドに取り付けた場合に、構造上上記インクヘッドからプリンタのCPU(中央演算処理装置)までの距離が長くなり、上記特許文献4および特許文献5に開示されたフィルター回路を用いたとしても、このフィルター回路の取り付け位置によっては静電気等のノイズの影響を受けて、誤動作が生じる可能性がある。本実施の形態は、静電気等によるノイズ信号が印加されても、所定振幅を有する矩形波でなる移動体動作信号を出力する光電式エンコーダに関する。
図10には、本実施の形態の光電式エンコーダにおける信号処理回路のブロック図を示す。図10において、フォトダイオード1〜4,増幅器6,8およびAD変換器7,9は、図1に示す上記第1実施の形態の場合と同じであるため、同じ番号を付して説明は省略する。尚、本実施の形態におけるフォトダイオード1〜4も、移動体における透光領域を透過した(または反射領域で反射された)発光素子からの光を受光するものである。
本実施の形態の場合には、信号処理回路5におけるA出力信号の出力端子であるA相出力端子26とAD変換器7の出力端子との間に、A出力信号を生成して出力する上記部分出力制御手段としてのA相出力回路27が設けられている。同様に、B出力信号の出力端子であるB相出力端子28とAD変換器9の出力端子との間に、B出力信号を生成して出力する上記部分出力制御手段としてのB相出力回路29が設けられている。ここで、A相出力回路27およびB相出力回路29内における点線で囲まれたA相出力制御回路30およびB相出力制御回路31を除く部分は、インクジェットプリンタ用の光電式エンコーダには既に用いられている。
そして、インクジェットプリンタに搭載された光電式エンコーダにおいて、A相出力制御回路30を除くA相出力回路27における抵抗R1と、B相出力制御回路31を除くB相出力回路29における抵抗R5と、の抵抗値を小さくして、出力トランジスタTR3,TR6へのベース電流供給能力を上げることによって、当該光電式エンコーダに静電気が印加された場合でも誤動作が起き難いことが分かっている。これは、静電気が印加された際に抵抗R1,R5に流れる電流(ベース電流)が増加し、出力トランジスタTR3,TR6がオンしてA相出力端子26およびB相出力端子28に溜まっている電荷を引き抜く能力が上がり、A相出力端子26およびB相出力端子28の出力電圧を「L」レベルに下げる能力が向上したためと考えられる。
本実施の形態においては、上述したように、上記A相出力回路27およびB相出力回路29に、A相出力制御回路30およびB相出力制御回路31を設けている。
上記A相出力制御回路30は、電源Vccに一端が接続された抵抗R2と、抵抗R1とトランジスタTR1との接続点と出力トランジスタTR3のベース端子とに一端が接続されると共に他端が抵抗R2の他端に接続された抵抗R3と、抵抗R2と抵抗R3との接続点にベース端子が接続されると共に電源Vccにエミッタ端子が接続されたトランジスタTR2とで、構成されている。また、トランジスタTR2のコレクタ端子が、B相出力回路29におけるトランジスタTR4のベース端子に接続されている。
同様に、上記B相出力制御回路31は、電源Vccに一端が接続された抵抗R6と、抵抗R5とトランジスタTR4との接続点と出力トランジスタTR6のベース端子とに一端が接続されると共に他端が抵抗R6の他端に接続された抵抗R7と、抵抗R6と抵抗R7との接続点にベース端子が接続されると共に電源Vccにエミッタ端子が接続されたトランジスタTR5とで、構成されている。また、トランジスタTR5のコレクタ端子が、A相出力回路27におけるトランジスタTR1のベース端子に接続されている。
上記構成において、上述したように、例えば、静電気が印加されて抵抗R1に流れる電流(ベース電流)が増加すると、出力トランジスタTR3がオンしてA相出力端子26に溜まっている電荷を引き抜く能力が上がり、A相出力端子26の出力電圧を「L」レベルに下げる能力が向上する。また、抵抗R1と同様に抵抗R2に流れる電流も増加し、トランジスタTR2が動作し始める。このときトランジスタTR2から流れるコレクタ電流が他方のB相出力回路29に入力され、B相出力回路29のトランジスタTR4がオンし、出力トランジスタTR6がオフする能力が上がり、B相出力端子28の出力電圧を「H」レベルに引き上げる能力が向上する。
以上の動作は、A相側に静電気が印加された場合であるが、B相側に静電気が印加された場合もA相出力制御回路30の動作とB相出力制御回路31の動作が上述とは逆になるだけで、同様にして、B相出力端子28の出力電圧を「L」レベルに下げる能力が向上する一方、A相出力端子26の出力電圧を「H」レベルに引き上げる能力が向上するのである。
以上のごとく、本実施の形態においては、A相側およびB相側のうち静電気が印加された側における出力回路の出力電圧を「L」レベルに下げる能力を向上させる一方、反対側における出力回路の出力電圧を「H」レベルに引き上げる能力を向上させるように、A相出力回路27およびB相出力回路29を動作させるようにしている。したがって、図11に示すように、片相のレベルが「L」である場合に反対相のレベルを「H」に維持することができる。
すなわち、本実施に形態によれば、静電気等によるノイズ信号が印加されても、所定振幅を有する矩形波であって位相が90度ずれた上記A出力信号およびB出力信号からなる2つの移動体動作信号を出力することができ、誤検出信号を除去することなく誤検出を防止することができるのである。
・第5実施の形態
本実施の形態も、静電気等によるノイズ信号が印加されても、所定振幅を有する矩形波でなる移動体動作信号を出力する光電式エンコーダに関する。
本実施の形態においては、図12に示すように、上記A出力信号および上記B出力信号の電圧振幅を設定するための電源VccとGNDとの間に、抵抗RとトランジスタTRとを直列に接続してなる異常電流を逃がす回路を介設している。この構成において、接地電位GNDに対して電源電位Vccが静電気等によって異常に上昇した場合には、抵抗Rにおける両端の電位差が大きくなるためにトランジスタTRのべース電流が増加し、トランジスタTRがオンして異常電流が逃がされる。そして、抵抗Rにおける両端の電位差が元の電位差に戻るとトランジスタTRがオフする。こうして、上記異常電流を逃がす回路の働きによって、抵抗Rの異常電位差を元に戻すことができる。
したがって、静電気等によるノイズ信号が印加されても、所定振幅を有する矩形波でなる上記A出力信号および上記B出力信号を出力することができ、誤検出信号を除去することなく誤検出を防止することができるのである。
一般に、電源VccとGNDとの間にGNDから電源Vccの方向に異常電流を逃がすためのダイオードを接続することによって、静電気破壊対策は行われている。しかしながら、誤動作を抑制して正常な移動体動作信号を得るためには、本実施の形態のごとく、上記電源VccからGNDの方向にトランジスタTR等のスイッチング手段を用いて応答性能良く異常電流を逃がすことが望ましい。また、上記ダイオードの場合とは逆に電源VccからGNDの方向に異常電流を逃がすパスを設けることによって、上記信号処理回路への影響が抑制されるため有益なのである。
上述したように、上記各実施の形態によれば、例えば上記移動体が停止している状態や移動体が動作している際に静電気等ノイズの影響を受けた状態である移動体非動作時において、上記移動体の移動方向および移動速度等の誤検出を確実に防止することができる。したがって、上記各実施の形態における光学式エンコーダは、プリンタ,プロッタ,光学ディスク装置等において、印字ヘッドや光学ヘッドの変位量や変位方向を検出する機構に用いるのに好適なのである。
この発明の光電式エンコーダにおける信号処理回路のブロック図である。 図1における出力制御回路の具体的な回路図である。 図1におけるA出力信号およびB出力信号の波形を示す図である。 図1とは異なる信号処理回路のブロック図である。 図4における出力制御回路の具体的な回路図である。 図4におけるA出力信号およびB出力信号の波形を示す図である。 図1および図4とは異なる信号処理回路のブロック図である。 図7におけるB信号出力回路の具体的な回路図である。 図7におけるA出力信号およびB出力信号の波形を示す図である。 図1,図4および図7とは異なる信号処理回路のブロック図である。 図10に示す信号処理回路から出力されるA出力信号およびB出力信号の波形を示す図である。 異常電流を逃がす回路の回路図である。
符号の説明
1〜4…フォトダイオード、
5…信号処理回路、
6,8…増幅器、
7,9…AD変換器、
10,13…出力制御回路、
12,15…出力端子、
16…信号出力回路、
17…A信号出力回路、
18…B信号出力回路、
21…A信号出力端子、
25…B信号出力端子、
26…A相出力端子、
27…A相出力回路、
28…B相出力端子、
29…B相出力回路、
30…A相出力制御回路、
31…B相出力制御回路、
R,R1〜R8…抵抗、
SW…スイッチ、
TR,TR1〜TR6…トランジスタ。

Claims (7)

  1. 発光素子と、
    上記発光素子から出射された光を透過あるいは反射する透過反射領域と、上記発光素子から出射された光を遮光する遮光領域とが等ピッチで交互に配列されると共に、上記透過反射領域および遮光領域の配列方向に移動する移動体と、
    上記移動体における上記透過反射領域で透過あるいは反射された上記発光素子からの光を受光する共に、受光量に応じた電気信号を出力する受光素子と、
    上記受光素子から出力された電気信号に基づいて、上記移動体の少なくとも移動方向および移動速度を検出するための移動体動作信号を生成する信号処理手段と、
    上記移動体が正常に動作し且つ正常な移動体動作信号が出力されている移動体動作時以外の移動体非動作時には、上記信号処理手段からの上記移動体動作信号に対して操作を行って出力制御を行う出力制御手段と
    を備えたことを特徴とする光電式エンコーダ。
  2. 請求項1に記載の光電式エンコーダにおいて、
    上記出力制御手段は、上記移動体非動作時には、上記移動体動作信号に対して操作を行って、上記移動体動作時における移動体動作信号の電圧振幅とは異なる電圧振幅を有する信号を出力させる
    ことを特徴とする光電式エンコーダ。
  3. 請求項1に記載の光電式エンコーダにおいて、
    上記出力制御手段は、上記移動体非動作時には、上記移動体動作信号に対して操作を行って、電圧が零の信号を出力させる
    ことを特徴とする光電式エンコーダ。
  4. 請求項1に記載の光電式エンコーダにおいて、
    上記信号処理手段は、互いに位相が異なる複数の移動体動作信号を生成するようになっており、
    上記出力制御手段は、上記移動体非動作時には、上記移動体動作信号に対して操作を行って、互いの位相が同じ複数の信号を出力させる
    ことを特徴とする光電式エンコーダ。
  5. 請求項1に記載の光電式エンコーダにおいて、
    上記信号処理手段は、互いに位相が異なる複数の移動体動作信号を生成するようになっており、
    上記出力制御手段は、上記複数の移動体動作信号のうち互いに異なる移動体動作信号に対して上記出力制御を行う複数の部分出力制御手段から構成されており、上記移動体非動作時には、少なくとも1つの部分出力制御手段は、対応する特定の移動体動作信号に対して上記出力制御を行うと共に、他の部分出力制御手段に上記出力制御を行わせるための制御信号を出力するようになっている
    ことを特徴とする光電式エンコーダ。
  6. 請求項1に記載の光電式エンコーダにおいて、
    上記信号処理手段は、上記移動体動作信号を生成する際に用いる電源と、上記移動体非動作時に上記電源から接地に向って異常電流を逃がす異状電流逃し回路とを含んでいる
    ことを特徴とする光電式エンコーダ。
  7. 請求項1乃至請求項6の何れか1つに記載の光電式エンコーダを用いた
    ことを特徴とする電子機器。
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