JP2008069213A - テープ基材およびこれを用いた粘着テープ - Google Patents
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Abstract
【課題】手切れ性、巻き作業性に優れたテープ基材を提供すること、また、これを用いた粘着テープを提供すること。
【解決手段】粘着テープのテープ基材を、(A)プロピレン系樹脂30〜70重量部、(B)軟化剤70〜30重量部、(A)および(B)成分の合計100重量部に対し、(C)無機フィラー10〜50重量部を含む組成物より形成する。上記組成物には、(A)および(B)成分の合計100重量部に対し、さらに、
(D)加工助剤1〜7重量部を添加しても良い。
【選択図】なし
【解決手段】粘着テープのテープ基材を、(A)プロピレン系樹脂30〜70重量部、(B)軟化剤70〜30重量部、(A)および(B)成分の合計100重量部に対し、(C)無機フィラー10〜50重量部を含む組成物より形成する。上記組成物には、(A)および(B)成分の合計100重量部に対し、さらに、
(D)加工助剤1〜7重量部を添加しても良い。
【選択図】なし
Description
本発明は、テープ基材およびこれを用いた粘着テープに関するものである。
従来、自動車などでは、ワイヤーハーネスが使用されている。この種のワイヤーハーネスとしては、例えば、テープ基材上に粘着層を形成した粘着テープを、電線束の外周に巻回したものなどが代表的なものとして知られている。
これまで、上記テープ基材には、塩化ビニル系樹脂が広く用いられてきたが、塩化ビニル樹脂は、ハロゲン元素を含有しているため、車両の火災時などに有害なハロゲン系ガスを大気中に放出し、環境汚染の原因になるという問題があった。
そのため、近年では、地球環境への負荷を抑制するなどの観点から、粘着テープのテープ基材は、ポリオレフィンなどのハロゲンフリー材料へ代替が進められてきている。
上記粘着テープに要求される重要な特性としては、手切れ性(テープ幅方向にほぼ直線的に切れること)、巻き作業性などがある。とりわけ、ワイヤーハーネスに用いられる粘着テープでは、ワイヤーハーネスの生産性を左右することから、特に、上記テープ特性に優れていることが要求される。
なお、上記テープ特性のうち、手切れ性については、例えば、特許文献1などに言及されている。すなわち、特許文献1の粘着テープは、ワイヤーハーネスの製造に用いるものではないが、この特許文献1には、手切れ性を向上させるため、幅方向に平行な線状溝または微細窪をテープ長手方向に間欠的に設けた合成樹脂フィルムをテープ基材として用いる点、さらに、上記合成樹脂中に炭酸カルシウムなどの無機フィラーを添加する点などが記載されている。
しかしながら、従来知られるハロゲンフリーの粘着テープは、これまで多用してきた塩化ビニル樹脂系のテープ基材を用いた粘着テープに比較すると、手切れ性、巻き作業性の両者に満足できるものではなかった。
そのため、ハロゲンフリー材料への代替前に比べて、例えば、ワイヤーハーネス作製時の作業性が悪化するなどといった問題も生じやすくなってきている。
本発明は、上記事情を鑑みてなされたもので、本発明が解決しようとする課題は、手切れ性、巻き作業性に優れたテープ基材を提供すること、また、これを用いた粘着テープを提供することにある。
これら課題を解決するため、本発明に係るテープ基材は、(A)プロピレン系樹脂30〜70重量部、(B)軟化剤70〜30重量部、上記(A)および(B)成分の合計100重量部に対し、(C)無機フィラー10〜50重量部を含む組成物より形成されていることを要旨とする。
この際、上記組成物は、(A)および(B)成分の合計100重量部に対し、さらに、(D)加工助剤1〜7重量部を含んでいても良い。
一方、本発明に係る粘着テープは、上記テープ基材の少なくとも一方面に粘着層が形成されてなることを要旨とする。
本発明に係るテープ基材は、上記(A)〜(C)成分を、特定の割合含有する組成物より形成されているので、手切れ性、巻き作業性に優れる。また、ハロゲン元素を含んでいないので、燃焼時にハロゲン系ガスを発生することもない。
この際、上記組成物が(D)成分をさらに特定の割合含有している場合には、テープ基材の成形性、外観にも優れる。
一方、本発明に係る粘着テープは、上記手切れ性、巻き作業性に優れたテープ基材を用いている。そのため、これを例えば、ワイヤーハーネスの粘着テープとして適用した場合には、ワイヤーハーネス組立時に、作業者が作業しやすくなり、ワイヤーハーネスの生産性を向上させることが可能となる。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。
1.テープ基材
本実施形態に係るテープ基材(以下、「本基材」ということがある。)は、(A)プロピレン系樹脂30〜70重量部、(B)軟化剤70〜30重量部、(A)および(B)成分の合計100重量部に対し、(C)無機フィラー10〜50重量部を含む組成物より形成されている。
本実施形態に係るテープ基材(以下、「本基材」ということがある。)は、(A)プロピレン系樹脂30〜70重量部、(B)軟化剤70〜30重量部、(A)および(B)成分の合計100重量部に対し、(C)無機フィラー10〜50重量部を含む組成物より形成されている。
(A)成分
本基材において、プロピレン系樹脂とは、プロピレン単量体単位を主成分とする樹脂をいう。上記プロピレン系樹脂は、プロピレン単量体の単独重合体であっても良いし、プロピレン単量体とエチレン単量体などとの共重合体であっても良い。また、プロピレン系樹脂は、1種からなっていても良いし、2種以上の異なるプロピレン系樹脂の組み合わせからなっていても良い。
本基材において、プロピレン系樹脂とは、プロピレン単量体単位を主成分とする樹脂をいう。上記プロピレン系樹脂は、プロピレン単量体の単独重合体であっても良いし、プロピレン単量体とエチレン単量体などとの共重合体であっても良い。また、プロピレン系樹脂は、1種からなっていても良いし、2種以上の異なるプロピレン系樹脂の組み合わせからなっていても良い。
上記プロピレン系樹脂としては、具体的には、入手しやすく、比較的安価である、機械的強度も良好であるなどの観点から、ポリプロピレンを好適に用いることができる。ポリプロピレンは、ブロック、ランダム、ホモの何れであって良く、また、ブロック、ランダム、ホモの組み合わせであっても良い。より好ましくは、軟質塩化ビニルと同程度の柔軟性を有するなどの観点から、ランダムポリプロピレン、ブロックポリプロピレンを好適に用いることができる。
上記プロピレン系樹脂は、軟質塩化ビニルと同程度の柔軟性を発揮できるなどの観点から、JIS K7171に準拠して測定される曲げ弾性率が1400MPa以下であることが好ましく、1200MPa以下がより好ましい。
本基材において、上記プロピレン系樹脂の上限値は70重量部である。プロピレン系樹脂の上限値としては、軟質塩化ビニルと同程度の柔軟性を発揮できるなどの観点から、65重量部以下が好ましく、60重量部以下がより好ましい。
一方、本基材において、上記プロピレン系樹脂の下限値は30重量部である。プロピレン系樹脂の下限値としては、テープ手切れ性に優れるなどの観点から、35重量部以上が好ましく、40重量部以上がより好ましい。
(B)成分
本基材における軟化剤としては、具体的には、例えば、エチレン系熱可塑性エラストマーなどのオレフィン系熱可塑性エラストマー;スチレン系熱可塑性エラストマー;メタロセンポリエチレン(メタロセン触媒により重合されたポリエチレン);エチレン−酢酸ビニル共重合体;低密度ポリエチレン;エチレン−エチルアクリレート共重合体;エチレンプロピレンゴムなどの非架橋ゴムなど、非晶性または低結晶性の高分子を好適なものとして例示することができる。これらは、1種または2種以上組み合わせて使用しても良い。
本基材における軟化剤としては、具体的には、例えば、エチレン系熱可塑性エラストマーなどのオレフィン系熱可塑性エラストマー;スチレン系熱可塑性エラストマー;メタロセンポリエチレン(メタロセン触媒により重合されたポリエチレン);エチレン−酢酸ビニル共重合体;低密度ポリエチレン;エチレン−エチルアクリレート共重合体;エチレンプロピレンゴムなどの非架橋ゴムなど、非晶性または低結晶性の高分子を好適なものとして例示することができる。これらは、1種または2種以上組み合わせて使用しても良い。
上記高分子の結晶化度の上限値は、軟質塩化ビニルと同程度の柔軟性を有するなどの観点から、20%以下が好ましく、15%以下がより好ましい。なお、上記結晶化度は、示差熱分析などを用いて測定される値である。
本基材において、上記軟化剤の上限値は70重量部である。70重量部を越えると、本基材を適用した粘着テープが伸び過ぎてテープ巻き作業性が悪化し、作業に多大な時間を要するようになる傾向が見られからである。
軟化剤の上限値としては、耐熱性、柔軟性に優れるなどの観点から、65重量部以下が好ましく、60重量部以下がより好ましい。
一方、本基材において、上記軟化剤の下限値は30重量部である。30重量部未満になると、本基材を適用した粘着テープが逆に伸び不足となってテープ巻き作業性が悪化し、作業に多大な時間を要するようになる傾向が見られからである。
軟化剤の下限値としては、柔軟性に優れるなどの観点から、35重量部以上が好ましく、40重量部以上がより好ましい。
また、本基材において、上述した(A)成分と(B)成分との重量比((A)/(B))は、テープ巻き作業性、テープ手切れ性の両者のバランスに優れるなどの観点から、70/30〜30/70の範囲内にあるのが好ましく、60/40〜40/60の範囲内にあるのがより好ましい。
(C)成分
本基材における無機フィラーとしては、具体的には、例えば、炭酸カルシウム、シリカ、水酸化マグネシウム(合成品、天然品:天然ブルーサイト鉱石由来のものなど何れも可)、水酸化アルミニウム、ケイ酸カルシウム、ハイドロタルサイト、ゼオライト、炭酸マグネシウム、ホワイトカーボン、チタン白、亜鉛華、タルク、クレイ、亜硫酸カルシウム、硫酸バリウムなどを好適なものとして例示することができる。これらは1種または2種以上併用しても良い。
本基材における無機フィラーとしては、具体的には、例えば、炭酸カルシウム、シリカ、水酸化マグネシウム(合成品、天然品:天然ブルーサイト鉱石由来のものなど何れも可)、水酸化アルミニウム、ケイ酸カルシウム、ハイドロタルサイト、ゼオライト、炭酸マグネシウム、ホワイトカーボン、チタン白、亜鉛華、タルク、クレイ、亜硫酸カルシウム、硫酸バリウムなどを好適なものとして例示することができる。これらは1種または2種以上併用しても良い。
これらのうち、好ましくは、経済性、汎用性、分散性に優れるなどの観点から、炭酸カルシウム、シリカ、水酸化マグネシウムなどを好適に用いることができる。
なお、これら無機フィラーは、脂肪酸、脂肪酸金属塩、シランカップリング剤、チタネートカップリング剤などの表面処理剤により表面処理が施されていても良い。
本基材において、上記無機フィラーの上限値は、上記(A)および(B)成分の合計100重量部に対し、50重量部である。50重量部を越えると、本基材の成形時に、穴が空いたり、厚さムラが生じたりしやすくなり、基材の成形性が低下する傾向が見られるからである。また、テープ巻き作業中にテープがちぎれやすくなり、作業性が悪化する傾向が見られるからである。さらに、外観も荒れやすくなる。
無機フィラーの上限値としては、テープ基材の成形性などに優れるなどの観点から、50重量部以下が好ましく、30重量部以下がより好ましい。
一方、本基材において、上記無機フィラーの下限値は、上記(A)および(B)成分の合計100重量部に対し、10重量部である。10重量部未満になると、テープ手切れ性の改善効果が得られなくなる傾向が見られからである。
無機フィラーの下限値としては、15重量部以上が好ましく、20重量部以上がより好ましい。
本基材は、上記(A)〜(C)成分を必須成分として含む組成物により形成されているが、本基材を形成する組成物は、上記必須成分以外にも、以下の(D)加工助剤などの任意成分を含んでいても良い。
(D)成分
加工助剤は、本基材において、(C)無機フィラーの分散性を向上させて基材の成形性を良くしたり、基材の外観を良好にしたりするなどの効果がある。
加工助剤は、本基材において、(C)無機フィラーの分散性を向上させて基材の成形性を良くしたり、基材の外観を良好にしたりするなどの効果がある。
上記加工助剤としては、具体的には、例えば、(A)成分を、カルボン酸基または酸無水基、エポキシ基、ヒドロキシル基、アミノ基、アルケニル環状イミノエーテル基、シラン基などの官能基で変性したワックスなどを好適なものとして例示することができる。これらワックスは、1種または2種以上併用しても良い。また、1つのワックス中に、上記官能基は、1種または2種以上含まれていても良い。
上記加工助剤としては、その添加の効果が大きな無水マレイン酸変性ポリプロピレンワックスを特に好適なものとして用いることができる。
本基材において、上記加工助剤の上限値は、上記(A)および(B)成分の合計100重量部に対し、7重量部である。7重量部を越えると、基材の外観荒れが生じる傾向が見られるからである。
加工助剤の上限値としては、テープ基材の成形性、外観などに優れるなどの観点から、6.5重量部以下が好ましく、6重量部以下がより好ましい。
一方、本基材において、上記加工助剤の下限値は、上記(A)および(B)成分の合計100重量部に対し、1重量部である。1重量部未満になると、添加した効果が得られなくなる傾向が見られからである。
加工助剤の下限値としては、テープ基材の成形性、外観に優れるなどの観点から、2重量部以上が好ましく、3重量部以上がより好ましい。
なお、上記組成物には、酸化防止剤、難燃剤、難燃助剤、着色用顔料、紫外線吸収剤などが1種または2種以上含まれていても良い。
上記した本基材の厚みは、特に限定されるものではなく、テープ巻き作業性、テープ手切れ性や、耐摩耗性など電線束の保護機能などを考慮して決定すれば良い。
本基材の厚みの上限値としては、120μm以下が好ましく、100μm以下がより好ましい。一方、本基材の厚みの下限値としては、60μm以上が好ましく、80μm以上がより好ましい。
上記本基材の製造方法は、特に限定されるものではなく、公知の製造方法を用いて製造することができる。例えば、上記必須成分に、必要に応じて上記任意成分を配合し、これらをタンブラーなどでドライブレンドしたり、あるいは、バンバリミキサー、加圧ニーダー、混練押出機、二軸押出機、ロールなどの通常の混練機で溶融混練して均一に分散したりすることなどにより当該組成物を得た後、これをTダイ成形機などを用いて、所定の厚さになるように、テープ状に成形するなどすれば良い。
2.粘着テープ
本実施形態に係る粘着テープ(以下、「本テープ」ということがある。)は、上述した本基材を用いている。
本実施形態に係る粘着テープ(以下、「本テープ」ということがある。)は、上述した本基材を用いている。
具体的には、本基材の表面に、少なくとも1層以上の粘着層が積層されている。この粘着層は、本基材の片面に形成されていても良いし、本基材の両面に形成されていても良い。
また、粘着層が複数層からなる場合、各層は、同じ材料からなっていても良いし、それぞれ異なる材料からなっていても良い。
上記粘着層材料は、特に限定されるものではなく、ポリアクリル酸系樹脂などのアクリル系、ポリイソブチレン、SBR、ブチルゴム、天然ゴムなどを好適なものとして例示することができる。これらは1種または2種以上併用しても良い。
なお、上記粘着層材料を用いて粘着層を形成するには、例えば、本基材の少なくとも一方面に、上記粘着層材料を、公知の塗布装置により塗布したり、ラミネートしたりすれば良く、特に限定されるものではない。
以上、本実施形態に係るテープ基材およびこれを用いた粘着テープについて説明したが、上記実施形態は本発明を何ら限定するものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で種々の変形・改良が可能なものである。
以下に本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。
(供試材料および製造元など)
本実施例において使用した供試材料を製造元、商品名、物性値などとともに示す。
本実施例において使用した供試材料を製造元、商品名、物性値などとともに示す。
(A)成分
・ブロックポリプロピレン<1>(ブロックPP<1>)[いその(株)製、MI=20g/10分]
・ランダムポリプロピレン<1>(ランダムPP<1>)[(株)プライムポリマー製、MI=50g/10分]
・ランダムポリプロピレン<2>(ランダムPP<2>)[(株)プライムポリマー製、MI=11g/10分]
・ブロックポリプロピレン<2>(ブロックPP<2>)[(株)プライムポリマー製、MI=0.5g/10分]
・ホモポリプロピレン(ホモPP)[日本ポリプロ(株)製、MI=11g/10分]
・ブロックポリプロピレン<1>(ブロックPP<1>)[いその(株)製、MI=20g/10分]
・ランダムポリプロピレン<1>(ランダムPP<1>)[(株)プライムポリマー製、MI=50g/10分]
・ランダムポリプロピレン<2>(ランダムPP<2>)[(株)プライムポリマー製、MI=11g/10分]
・ブロックポリプロピレン<2>(ブロックPP<2>)[(株)プライムポリマー製、MI=0.5g/10分]
・ホモポリプロピレン(ホモPP)[日本ポリプロ(株)製、MI=11g/10分]
(B)成分
・エチレン系熱可塑性エラストマー[ダウ・ケミカル日本(株)製、MI=5g/10分]
・メタロセンポリエチレン[日本ポリエチレン(株)製、MI=11g/10分]
・エチレン−酢酸ビニル共重合体[三井・デュポンポリケミカル(株)製、MI=15g/10分]
・エチレン系熱可塑性エラストマー[ダウ・ケミカル日本(株)製、MI=5g/10分]
・メタロセンポリエチレン[日本ポリエチレン(株)製、MI=11g/10分]
・エチレン−酢酸ビニル共重合体[三井・デュポンポリケミカル(株)製、MI=15g/10分]
(C)成分
・炭酸カルシウム[白石カルシウム(株)製、「重質炭酸カルシウム」]
・炭酸カルシウム[白石カルシウム(株)製、「重質炭酸カルシウム」]
(D)成分
・無水マレイン酸変性ポリプロピレンワックス(無水マレイン酸変性PPワックス)[Honeywell社製、粘度:400mPa・s(190℃)]
・無水マレイン酸変性ポリプロピレンワックス(無水マレイン酸変性PPワックス)[Honeywell社製、粘度:400mPa・s(190℃)]
(テープ基材の作製)
初めに、二軸混練機(φ75mm)を用いて、後述の表に示す各成分を200℃にて混練した後、ペレタイザーにてペレット状に成形した。次いで、得られた各ペレットを、30cm〜1m幅のTダイを用いて成形し、80μm厚の各テープ基材を作製した。
初めに、二軸混練機(φ75mm)を用いて、後述の表に示す各成分を200℃にて混練した後、ペレタイザーにてペレット状に成形した。次いで、得られた各ペレットを、30cm〜1m幅のTダイを用いて成形し、80μm厚の各テープ基材を作製した。
次いで、得られた各テープ基材の片面をプライマー処理した。次いで、この処理面に、ポリアクリル酸系樹脂よりなる粘着剤を20μm厚で塗工した。これにより、幅19mm、25m巻の各粘着テープを作製した。
(各粘着テープの評価)
作製した各粘着テープにつき、テープ基材の成形性、テープ基材の外観、テープ巻き作業性、テープ手切れ性を以下のようにして評価した。
作製した各粘着テープにつき、テープ基材の成形性、テープ基材の外観、テープ巻き作業性、テープ手切れ性を以下のようにして評価した。
1.テープ基材の成形性
テープ基材の成形性については、Tダイ成形時における組成物の吐出が安定して行えたものを合格とし、不安定であったものを不合格と判定した。
テープ基材の成形性については、Tダイ成形時における組成物の吐出が安定して行えたものを合格とし、不安定であったものを不合格と判定した。
2.テープ基材の外観
テープ基材の外観については、作製した各テープ基材表面に穴あき不良があるか否かを確認することにより行った。穴あきがなかったものを合格とし、穴あきがあったものを不合格と判定した。
テープ基材の外観については、作製した各テープ基材表面に穴あき不良があるか否かを確認することにより行った。穴あきがなかったものを合格とし、穴あきがあったものを不合格と判定した。
3.テープ巻き作業性
テープ巻き作業性については、ワイヤーハーネス作製時に各粘着テープを電線束へ巻き付けるに当たり、伸縮度合いが良好で、作業者が丁度良く巻回できたものを合格とした。一方、作業者による作業時に、伸び過ぎる、伸びが不足している、軟らか過ぎる、硬過ぎる、または、強く巻く際に切れることがあるなどの不具合が1つ以上あったものを不合格と判定した。
テープ巻き作業性については、ワイヤーハーネス作製時に各粘着テープを電線束へ巻き付けるに当たり、伸縮度合いが良好で、作業者が丁度良く巻回できたものを合格とした。一方、作業者による作業時に、伸び過ぎる、伸びが不足している、軟らか過ぎる、硬過ぎる、または、強く巻く際に切れることがあるなどの不具合が1つ以上あったものを不合格と判定した。
4.テープ手切れ性
テープ手切れ性については、ワイヤーハーネス作製時に各粘着テープを手でちぎるに当たり、テープ幅方向に略直線的に良好にちぎることができたものを合格とした。一方、ちぎった部分が伸びてしまったもの、または、白化がみられたものを不合格として判定した。
テープ手切れ性については、ワイヤーハーネス作製時に各粘着テープを手でちぎるに当たり、テープ幅方向に略直線的に良好にちぎることができたものを合格とした。一方、ちぎった部分が伸びてしまったもの、または、白化がみられたものを不合格として判定した。
以下の表1に各粘着テープのテープ基材の成分配合および評価結果をまとめて示す。
表1によれば、次のことが分かる。すなわち、比較例1〜比較例3、比較例6は、(C)無機フィラーとしての炭酸カルシウムを特定割合含有していない。そのため、テープをちぎった際に、ちぎった部分が伸びてしまい、何れもテープ手切れ性が不合格であった。
なお、(A)、(B)成分の割合が本願の規定範囲にある比較例2では、テープ巻き作業性が良好であったが、(A)成分過剰、(B)成分過少である比較例1は、テープの伸びが不足気味であるとともに、テープが硬く感じられ、テープ巻き作業性は不合格であった。一方、(A)成分過少、(B)成分過剰である比較例3は、テープが伸び過ぎるとともに、テープが軟らか過ぎ、テープ巻き作業性は不合格であった。
また、比較例4および比較例5は、(C)成分の割合が本願の規定範囲を上回る。そのため、テープ基材の成形性、外観ともに不合格であった。さらに、テープ巻き作業時に、テープを強く巻くと切れてしまうことがあり、テープ巻き作業性は不合格であった。また、比較的手でちぎりやすかったものの、ちぎった部分に白化が見られ、テープ手切れ性も不合格であった。なお、上記現象は、(C)成分の割合がより多い比較例5において顕著であった。
これらに対し、本発明の一実施例に係るテープ基材、これを用いた粘着テープは、本願で規定される成分を特定割合で含有している。そのため、テープ基材の成形性、外観に優れており、さらに、ワイヤーハーネス作製時におけるテープ巻き作業性、テープ手切れ性に優れていることが確認できた。
Claims (3)
- (A)プロピレン系樹脂30〜70重量部、
(B)軟化剤70〜30重量部、
前記(A)および(B)成分の合計100重量部に対し、
(C)無機フィラー10〜50重量部
を含む組成物より形成されていることを特徴とするテープ基材。 - 前記組成物は、前記(A)および(B)成分の合計100重量部に対し、さらに、
(D)加工助剤1〜7重量部を含むことを特徴とする請求項1に記載のテープ基材。 - 請求項1または2に記載のテープ基材の少なくとも一方面に粘着層が形成されていることを特徴とする粘着テープ。
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JP2002212356A (ja) * | 2001-01-23 | 2002-07-31 | Toyo Chem Co Ltd | テープ |
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2006
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