JP2007297508A - テープ用基材フィルム - Google Patents

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Abstract

【課題】ポリオレフィン系樹脂を使用し、製膜性が良好であり、耐熱性に優れ、軟質PVCと同等の風合いを有し、しかも手切れ性がよく、延伸時の白化が認められないというすべての特性をバランスよく兼ね備えたテープ用基材フィルムを提供すること。
【解決手段】ランダムポリプロピレン100重量部、低密度ポリエチレン10〜100重量部、又は/及び直鎖状低密度ポリエチレン1〜20重量部からなる樹脂成分、及び無機充填剤を配合してなる樹脂組成物を、インフレーション成形により製膜成形して得たことを特徴とするポリオレフィン系テープ用基材フィルムである。
【選択図】なし

Description

本発明は、電気機器、自動車等で使用されている電線ケーブル、配線等に電気絶縁材として巻き付けられる結束用テープ、或いは各種の保護テープに使用されるテープ用基材フィルムに関する。
従来から、電気絶縁材として電気機器や自動車などの電線、ケーブル等の配線作業、或いは消磁コイル等に使用される結束用テープとしては、主として塩化ビニルテープ(PVCテープ)が使用されてきている。また、このPVCテープは電気絶縁性があり、柔軟な性質を有していることから、各種の保護テープとしても使用されてきている。
しかしながら、PVCテープは塩素を含んでいることから、燃焼時にダイオキシンや、酸性雨の原因となる塩化水素ガスを発生し、環境問題が重要視されている今日では、この種の原因物質の元となる塩化ビニル系樹脂の使用を取りやめる動きがあり、特に自動車メーカーにあっては、着実に脱塩化ビニル化が進行している。
この要求を満たすものとして、テープ基材となる樹脂組成物をPVC系樹脂組成物からハロゲンを含まないポリオレフィン系の樹脂組成物に代える検討がなされているが(例えば、特許文献1〜6参照)、単にポリオレフィン系の樹脂組成物に代えただけでは、テープ基材として必要とされる種々の物理的性質を満たすことはできない。
PVCテープに代わるハロゲンフリーのテープを開発するために要求される条件としては、絶縁性を有することは勿論であるが、その上で、(1)製膜性が良好なものであること、(2)耐熱性に優れたものであること、具体的には、100℃/120時間以上の条件下の保存でも変化がないこと、(3)軟質PVCと同等の風合いを有すること、(4)手切れ性がよいこと、すなわち、伸びが無く、簡単に引きちぎれること、(5)延伸時のテープの白化が認められないこと等、PVCテープと同等の特性が要求されている。
ところで、これらの諸要件をバランスよく充足したPVCテープに代わるハロゲンフリーのテープを得るためには、PVCに代えて、ハロゲンフリーの樹脂を単純に組み合わせるだけでは達成することができない。
例えば、風合いとして軟質PVCテープに近い風合いのものを得るために柔軟性を有する樹脂を使用した場合には、テープの耐熱性が劣り、ベタツキが出てくるため、製膜性も劣ってしまうという問題点があった。
さらに、PVCに代えて、代表的なポリオレフィン系樹脂であるポリプロピレン系樹脂に置き換えただけでは、テープの手切れ性を満足することはできないものであった。
特開2003−155458号公報 特開2005−019315号公報 特開2002−285112号公報 特開2002−042593号公報 特開2001−014962号公報 特開2000−243165号公報
したがって本発明は、上記した現状を鑑み、結束テープ、保護テープ等に使用されるテープ用基材フィルムとして、ハロゲンを含まない樹脂であるポリオレフィン系樹脂を使用し、製膜性が良好であり、耐熱性に優れ、軟質PVCと同等の風合いを有し、しかも手切れ性がよく、延伸時の白化が認められないというすべての特性をバランスよく兼ね備えたテープ用基材フィルムを提供することを課題とする。
かかる課題を解決するための、本発明の基本的な構成は、ランダムポリプロピレン100重量部、低密度ポリエチレン10〜100重量部、又は/及び直鎖状密度ポリエチレン1〜20重量部からなる樹脂成分、及び無機充填剤を配合してなる樹脂組成物を、インフレーション成形により製膜成形して得たことを特徴とするポリオレフィン系テープ用基材フィルムである。
さらに具体的な本発明は、ランダムポリプロピレンとしてメルトフローレート(MFR)が5未満であり、融点が135℃以上のランダムポリプロピレンであり、低密度ポリエチレンとしてMFRが10以下であり、融点が100℃以上の低密度ポリエチレンであり、直鎖状低密度ポリエチレンとしてMFRが5未満であり、融点が100℃以上の直鎖状低密度ポリエチレンである上記のポリオレフィン系テープ用基材フィルムである。
また、さらに具体的な本発明は、無機充填剤の添加量が、樹脂成分100重量部に対して10〜100重量部添加したものである上記のポリオレフィン系テープ用基材フィルムであり、インフレーション成形によるブロー比が1〜5である上記のポリオレフィン系テープ用基材フィルムである。
本発明が提供するポリオレフィン系テープ用基材フィルムは、電気絶縁材として、電気機器や自動車などの電線、ケーブル等の配線作業、或いは消磁コイル等に使用される結束用テープに用いられるものであり、製膜性、耐熱性、手切れ性に優れ、軟質PVCと同等の風合いを有し、延伸時の白化が認められないというすべての特性をバランスよく高いレベルで兼ね備えたものである。
その上、ハロゲンを含有しない樹脂としてポリオレフィン系樹脂を使用したものであることから、燃焼時にダイオキシンや、ハロゲン含有ガスなどの有害物質を発生するものではなく、発煙量も少なく、燃焼後の残渣である灰分が極めて少ないものであり、廃棄処理費用を減少させることができる利点を有している。
本発明は、上記したようにその基本的構成として、ランダムポリプロピレン(RPP)、低密度ポリエチレン(LDPE)、又は/及び直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)からなるポリオレフィン系樹脂成分、及び無機充填剤を配合してなる樹脂組成物を、インフレーション成形により製膜成形して得たことを特徴とするポリオレフィン系テープ用基材フィルムである。
ところで、テープ用基材フィルムの樹脂成分として、PVCに代えポリオレフィン系樹脂を使用することは種々検討されている(前記特許文献1〜6)。これは、ポリオレフィン系樹脂を使用することにより、基材フィルムに適度の引張強度と破断伸度、柔軟性と電気特性が得られるからである。
このようなポリオレフィン系樹脂としては、従来から種々の樹脂が知られており、例えば、高密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、超低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、エチレン−プロピレン共重合体ゴム、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体ゴム、エチレン−ブテン−1共重合体ゴムなどのオレフィン系ゴム、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−エチルアクリレート共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸アルキルエステル共重合体などのエチレン系(共)重合体、ポリプロピレン、ランダムポリプロピレン、ポリプロピレン−ポリエチレン共重合体などのポリプロピレン系(共)重合体等がある。
しかしながら、本発明者が検討した結果、PVCに代えてこれらのポリオレフィン系樹脂を単純に置き換え、組み合わせ使用しただけでは、目的とする特性を兼ね備えたテープ用基材フィルムを得ることができないものであった。
本発明者が鋭意検討した結果、上記のポリオレフィン系樹脂のなかでも、樹脂成分として、ランダムポリプロピレン(RPP)を必須の樹脂成分とし、それに低密度ポリエチレン(LDPE)、又は/及び直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)からなるポリオレフィン系樹脂の三成分を、適宜組み合わせることにより、初めて目的とするテープ用基材フィルムとしての諸要件を充足するものであることが判明した。
すなわち、本発明にあっては、RPPが有するその引張強度と破断伸度、柔軟性に加え、LDPE及び/又はLLDPEを配合することにより、PVCテープと同等の風合いを得ることができることが判明した。その樹脂組成としては、RPP100重量部に対し、LDPEを10〜100重量部、LLPDPEを1〜20重量部の範囲内になるよう配合するのがよい。
基本樹脂となるRPPとしては、特にメルトフローレート(MFR)が5未満であり、且つ融点が135℃以上であるものが好ましい。
MFRが5以上であると製膜時に引取レゾナンスを起こしやすく、製膜性を悪化させる虞がある。また、融点は135℃以上が好ましく、成形性を鑑みると一般のRPPの融点である150℃近傍が上限であると推測される。融点が135℃未満の場合には、LLDPE等を添加するため、テープに成形した時の耐熱性に問題が生じる虞がある。
また、LDPEにあっては、MFRが10以下であり、且つ融点が100℃以上であるものが好ましい。
LDPEはMFRが比較的大きくても溶融張力が大きく、製膜時の引取レゾナンスを起こしづらい。また、LDPEを添加することで溶融時の流動性向上や、フィルムの軟質化を図ることができる。しかしながら、MFRがあまり大きすぎるとその効果も薄れてしまうこと、また、基本樹脂となるRPPとの相溶性の点から、10以下が好ましい。LGPEの添加量については、100重量部を超えてくると軟質になり過ぎてしまい、手切れ性、耐熱性を低下させる要因となる。また、その融点も耐熱性を保持するために100℃以上であることが好ましい。
さらに、LLDPEにあっては、MFRが5未満であり、且つ融点が115℃以上であるものが好ましい。
本発明における配合処方としては、融点の比較的高いRPPとMFRが比較的高く、融点が100℃以上、好ましくは105℃程度のLDPEがメインの配合となっている。LDPEは柔軟性・加工性を向上させることには非常に都合がよいが、添加量が多いと本発明が目的とする特性を落とす要因となってしまい、機械的な強度不足・耐熱性不足も考えられる。
その点LLDPEは融点も比較的高く、また機械的な強度も強く、LDPEと比較すると劣るものの、柔軟性を付与することができる。したがって、LDPE、LLDPEの各々の弱点を補うために、両者を併用することが好ましい。また、RPPとLDPEの両者の間に特性を置くようなLLDPEを添加することで、加工性を向上させることが可能となる。
なお、本発明にいうメルトフローレート(MFR)は、JIS K7210(1967年)に準拠して、ポリオレフィン系樹脂がポリエチレン系樹脂の場合には、190℃、荷重21.17Nの条件で、また、ポリオレフィン系樹脂がポリプロピレン系樹脂の場合には、230℃、荷重21.17Nの条件で測定したものである。
本発明が提供するテープ用基材フィルムは、フィルム面に粘着剤層を形成し、電気絶縁材として電気機器や自動車などの電線、ケーブル等の結束テープ、各種保護テープ等に使用されるものであるから高い耐熱性が要求される。
かかる高い耐熱性を確保するためには、樹脂成分としてのポリオレフィン系樹脂として融点が低いものにあってはかかる耐熱性を確保することができない。
また、MFRについても、テープとしての高い耐熱性を確保するためには、上記したMFRの値がよいことが判明した。
また、本発明が提供するテープ用の基材フィルムは、特に手切れ性が良好なものであることが必要であり、その手切れ性の付与のためには、上記の樹脂組成に加えて無機充填剤を配合することを必須とする。
その配合量は、テープの難燃性等を考慮して、樹脂成分100重量部に対して10〜100重量部、好ましくは30〜70重量部である。無機充填剤が10重量部未満であるとテープの手切れ性を向上させることができない。また100重量部を超える場合には、テープの成形性を損ない、引張強度、破断伸度の低下と、テープとしての物性を保持できない。したがって、手切れ性を向上させるためには10重量部以上が少なくとも必要であり、製膜性を考えると100重量部以下が好ましい。
そのような無機充填剤としては、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化ジルコニウム、水酸化カルシウム、水酸化カリウム、水酸化バリウム、酸化ジルコニウム、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化モリブテン、ハイドロタルサイト、スネークタイト、ホウ酸亜鉛、無水ホウ酸亜鉛、メタホウ酸亜鉛、メタホウ酸バリウム、酸化アンチモン、三酸化アンチモン、五酸化アンチモン、赤リン、タルク、アルミナ、シリカ、ベントナイト、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カルシウム、硫酸カルシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム等が挙げられ、これらを単独、或いは複数種を併用して使用することができる。
本発明にあっては、そのなかでも、炭酸カルシウムを無機充填剤として使用するのがよい。
無機充填剤の粒径は特に限定されるものではないが、好ましくは平均粒子径が0.5〜10μmの範囲にあるのがよく、特に1μm程度のものがよい。平均粒子径が0.5μm未満であるとテープの手切れ性が悪くなり、また、10μmを超える場合には、テープの引張強度、破断伸度の低下が生じると共にピンホールが発生しやすくなり、好ましいものではない。
本発明が提供するテープ用の基材フィルムは、無機充填剤を配合することにより手切れ性が確保されるが、特にその製膜成形をインフレーション成形で行うことによりフィルムの手切れ性が良好なものとなる。押出成形によりフィルム成形することも可能であるが、本発明における、ポリオレフィン系樹脂成分としてRPP、LDPE及び/又はLLDPEを組み合わせた場合にあっては、押出成形ではフィルムの手切れ性が好ましいものではない。
したがって、本発明が提供するテープ用の基材フィルムは、特にインフレーション成形により製膜成形したものである。
本発明が提供するテープ用の基材フィルムは、無機充填剤を配合することにより手切れ性が確保され、さらにかかる無機充填剤を配合することにより難燃性も確保されているが、より難燃性を付与するためには、さらに難燃剤を配合するのがよい。そのような難燃剤としては、非ハロゲン系の難燃剤であり、且つ無機充填剤として使用できる無機系難燃剤以外の難燃剤を使用するのがよい。
そのような難燃剤としては、例えば、リン酸エステル系難燃剤、赤リン系難燃剤、ポリリン酸アンモニウム系難燃剤、ポリリン酸アミド系難燃剤、グアニジン系難燃剤、メラミン系難燃剤等を使用することができ、なかでも赤リン系の難燃剤を使用するのがよい。
なお、本発明のテープ用の基材フィルムを構成する樹脂組成物中には、さらに必要に応じて帯電防止剤、老化防止剤、架橋剤、着色剤、顔料、紫外線吸収剤、銅害防止剤などを適宜配合してもよい。
使用し得る帯電防止剤としては、アニオン活性剤、カチオン活性剤、非イオン活性剤、両性活性剤、界面活性剤混合物等を挙げることができる。
本発明のテープ用基材フィルムが、電気絶縁材として電気機器や自動車などの電線、ケーブル等の結束テープ、各種保護テープ等に使用されるものであることから、これらの帯電防止剤をフィルム表面に塗工したり、或いはフィルム中に練り込んだりして帯電防止性を確保することができる。
本発明のテープ用基材フィルムは、上記したように樹脂組成物を溶融混練して、インフレーション成形により成形される。
フィルム厚としては、0.1〜0.3mmの幅広フィルムとして製造し、フィルムに成形した後に電子線照射を行うことにより架橋処理を施したり、耐熱性を向上させたりすることもでき、これにより、帯電防止剤のブリードアウトを防止し得る。この際の電子線の照射量は、10〜200Mrad(メガ・ラド)程度、好ましくは50〜150Mradがよい。
なお、本発明のテープ用基材フィルムは、フィルム片面に各種粘着剤をコーティング装置により所定の厚みに塗工した後、スリッターにて幅15〜30mm程度に裁断され巻き取られ、結束テープとして電気機器や自動車などの電線、ケーブル等の結束等に使用される。
これらのテープはPVCに代えポリオレフィン系樹脂を使用したものであるが、従来から提案されているテープに比較して、その製膜性、耐熱性、手切れ性に優れ、軟質PVCと同等の風合いを有し、延伸時の白化が認められないというすべての特性をバランスよく高いレベルで兼ね備えたものであった。
以下に本発明を、実施例ならびに比較例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例1〜8:
下記表1に示した樹脂組成/無機充填剤等の配合処方により、トミー社製のテストインフレーション成型機で0.2mm厚のフィルムに成形した。得られたフィルムについて、その製膜性、耐熱性、風合い、白化防止性及び手切れ性を、一定の方法により評価し、その結果をあわせて表中に示した。
Figure 2007297508
*1:ランダムポリプロピレン(住友化学社製)S131、MFR 1.2/融点 137℃
*2:ランダムポリプロピレン(チッソポリプロ社製)FW4B、MFR 7/融点 132℃
*3:ランダムポリプロピレン(日本ポリケム社製)WFX4T、MFR 7/融点 125℃
*4:低密度ポリエチレン(住友化学社製)L705、MFR 7/融点 106℃
*5:α−オレフィン(デュポンダウ社製)エンゲージ8200、MFR 5/融点 60℃
*6:直鎖状低密度ポリエチレン(プライムポリマー社製)0218CN、MFR 2.1/融点 117℃
*7:炭酸カルシウム(重カル)、平均粒子径1μm
*8:顔料(大日精化社製)DELOM792
*9:製膜方法
A:インフレーション成形
B:押出成形
*10:製膜性(押出成形性)は、以下のようにして評価した。
[A]インフレーション成形における製膜性
トミー社製のテストインフレーション成型機で、製膜時の加工性を評価した。
評価項目としては、以下の項目について評価した。
(1)バブルの安定性:ダイスから吹き上げたときのバブルの安定性を評価した。
(2)樹脂の分散性:フィルムの外観/平滑性について、目視により評価した。
(3)レゾナンス:樹脂溶融物の引き取り時の安定性を、目視により評価した。
全項目で良好なものを◎とし、全項目で不良なものを××とし、その間の評価を順次○、△、×で表示した。
[B]押出成形における製膜性
サーモプラスチックス工業社製のテストφ40mm押出機で、製膜時の加工性を評価した。
評価項目としては、以下の項目について評価した。
(1)樹脂の分散状態:フィルムの外観/平滑性について、目視により評価した。
(2)レゾナンス:樹脂溶融物の引き取り時の安定性を、目視により評価した。
(3)ネックイン:樹脂溶融物の溶融張力を、目視により評価した。
(4)ロール剥がれ:樹脂溶融物のロールからの剥がれ性を、目視により評価した。
全項目で良好なものを◎とし、全項目で不良なものを××とし、その間の評価を順次○、△、×で表示した。
*11:耐熱性は、以下の方法により評価した。
φ10cmの鉄パイプにフィルムを巻きつけて、100℃の条件下に120時間放置し、その後のフィルムにおける割れ、亀裂、変色、溶融物の有無を目視により評価した。
全項目で良好なものを◎とし、全項目で不良なものを××とし、その間の評価を順次○、△、×で表示した。
*12:風合いは、以下の方法により評価した。
フィルムの触感、ベタツキなどについて、軟質PVCとの比較で評価した。
良好なものを○とし、不良なものを×として、その間の評価を順次○、△、×で表示した。
*13:白化については、以下の方法により評価した。
手切れ性評価時の切断箇所付近の色相変化(切断前からの色相の変化)を、目視にて官能評価した。
切断前の色相から変化ないものを◎とし、大きくずれているものを××とし、その間の評価を順次○、△、×で表示した。
*14:手切れ性は、以下の方法により評価した。
フィルムを、幅19mmの短冊状に切り出し、一方の端を左手の指(親指の付け根)で挟み、他方の端を右手の指(親指の付け根)で挟み、フィルムを捻りながら引きちぎり、その切断箇所のフィルムの伸びを、目視により評価した。
切断箇所が綺麗に切断されているものを◎とし、長く伸びきって切断されているものを××とし、その間の評価を順次○、△、×で表示した。
比較例1〜6:
下記表2に示した樹脂組成/無機充填剤等の配合処方により、トミー社製のテストインフレーション成型機、或いはサーモプラスチックス工業社製のテストφ40mm押出機にて0.2mm厚のフィルム成形した。得られたフィルムについて、製膜性、耐熱性、風合い、白化防止性及び手切れ性を、一定の方法により評価し、その結果をあわせて表中に示した。
なお、各項目の評価は実施例1〜8と同様である。
Figure 2007297508
表中の符号は表1と同じである。
以上の実施例ならびに比較例の結果からも判明するように、本発明のテープ用基材フィルムは、製膜性が良好なものであり、耐熱性に優れ、軟質PVCと同等の風合いを有している。しかもフィルムの手切れ性がよく、延伸時の白化が認められないというすべての特性をバランスよく兼ね備えたテープ用基材フィルムであることがよく理解される。
以上説明したように、本発明が提供するポリオレフィン系テープ用基材フィルムは、電気絶縁材として、電気機器や自動車などの電線、ケーブル等の結束用テープとしての諸条件をバランスよく、且つ高いレベルで兼ね備えたものである。
また、ハロゲンを含有しない樹脂としてポリオレフィン系樹脂を使用したものであることから、燃焼時にダイオキシンや、ハロゲン含有ガスなどの有害物質を発生するものではなく、環境問題に対応したものとして特に優れたものである。

Claims (4)

  1. ランダムポリプロピレン100重量部、低密度ポリエチレン10〜100重量部、又は/及び直鎖状低密度ポリエチレン1〜20重量部からなる樹脂成分、及び無機充填剤を配合してなる樹脂組成物を、インフレーション成形により製膜成形して得たことを特徴とするポリオレフィン系テープ用基材フィルム。
  2. ランダムポリプロピレンとしてメルトフローレイト(MFR)が5未満であり、融点が135℃以上のランダムポリプロピレンであり、低密度ポリエチレンとしてMFRが10以下であり、融点が100℃以上の低密度ポリエチレンであり、直鎖状低密度ポリエチレンとしてMFRが5未満であり、融点が100℃以上の直鎖状低密度ポリエチレンである請求項1に記載のポリオレフィン系テープ用基材フィルム。
  3. 無機充填剤の添加量が、樹脂成分100重量部に対して10〜100重量部添加したものである請求項1又は2に記載のポリオレフィン系テープ用基材フィルム。
  4. インフレーション成形によるブロー比が1〜5である請求項1、2又は3に記載のポリオレフィン系テープ用基材フィルム。
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