JP2008069131A - 感光性酸性染毛料組成物 - Google Patents

感光性酸性染毛料組成物 Download PDF

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Abstract

【解決手段】酸性染料を0.01〜1%と銀塩を0.01〜5%を必須成分とし、pH調整剤としての酸を0.1〜10%、浸透剤としての芳香族アルコールを1〜20%、溶剤としての低級アルコールを1〜30%、増粘剤としての高分子化合物を0.01〜5%、イオウを0〜5%を配合してなる感光性酸性染毛料組成物
【効果】 強酸性であっても安定であり、流動性に富み、使用感触に優れ、使用後の皮膚
、衣服等への色移りがなく、洗い流すことを必要せず、1回の使用で白髪を目立たなく隠し、4〜5回の使用で白髪等の髪を落ち着いた安定な色に染毛することができ着色堅牢性に優れている。
【選択図】なし

Description

本発明は、染色性に優れ皮膚や衣服等への色移りがない感光性酸性染毛料に関するものである。
酸性染毛料に関する提案は種々あるが、本出願人は先に、酸性染毛料でありながら染毛後洗い流さなくてもよく、1回の使用で白髪を目立たなく隠し、4〜5回の使用で白髪を目立たなく染毛することができる、使用性、簡便性に優れた酸性染毛料組成物(特許文献1)の発明を提案した。
しかしながら、この特許発明は酸性染毛料の宿命とも言える染毛後の堅牢性の低さ、即ち日光や洗髪による色素の分解や色落ちなどの点で改良すべき問題があった。
特許第3619988号公報
本発明は、強酸性領域(pH1.5〜4.0)であっても安定であり、流動性に富み、さらに使用感に優れ、かつ、使用後の皮膚及び衣服等への付着等の色移りがなく、洗い流すことを必要としない前記酸性染毛料組成物の特性に加え、酸性染毛料の最大の欠点である日光や洗髪による色落ちに対する堅牢性を向上し、より実用性の高い有用な感光性酸性染毛料組成物を提供せんとするものである。
本発明者は、この課題の解決に向けて鋭意検討した結果、前記発明の染毛料組成物に銀塩を配合することにより、本発明が課題とする問題を解決できることを見出した。しかしながら、単純に前記発明の組成物に銀塩を添加しただけでは、安定性や染毛料としての機能性に劣るものしかできず十分に効力を発揮できなかった。これは銀塩を配合することにより高分子物質の溶解性が変化し、液の粘性が大きく変化するためと考えられる。
感光性酸性染毛料として、必須成分である「色素」、「銀塩」の他に「酸」、「芳香族アルコール」、「低級アルコール」、「増粘剤」、「水」をバランスよく配合することにより、1回の使用で白髪を目立たなく隠し、4〜5回の使用で目立たなく染毛することができ、使用後の皮膚や衣服等への色移りがなく、洗い流すことを必要としない着色堅牢度の高い酸性染毛料組成物を完成することができた。
本発明の感光性酸性染毛料組成物は、酸性染料の1種或いは2種以上を0.01〜1%、銀塩の1種或いは2種以上を0.01〜5%を配合することを要件とするものであり、この基本処方に染毛料としての機能性向上のためpH調整剤としての酸を0.1〜10%、浸透剤としての芳香族アルコールを1〜20%、溶剤としての低級アルコールを1〜30%、増粘剤としての高分子化合物を0.01〜5%配合することからなり、更に所望により感光性染毛促進剤としてのイオウを0〜5%を配合してなるものである。本発明の感光性酸性染毛料組成物は、上記の主たる成分の他に、必要に応じて、紫外線吸収剤、酸化防止剤、安定剤等この種の分野で通常使用される助剤を含み、残部水より成る。
本発明の感光性酸性染毛料組成物は、一液性であるため使用が容易であり、適度の粘性を有し乾燥性もよいことから使用に際して衣服を不必要に汚染することもないなど多くの利点を有する。また、本発明染毛料の組成は、色素が黒色、茶褐色等の寒色系に限らず任意の色の色素に対応できるので、高齢者の白髪染めのみならず、若者の流行に応じた頭髪
の染色にも適用できる
本発明において酸性染料としては、酸化染毛剤や酸性染毛料に通常使用される法定色素を使用することができる。好ましくはタール系色素で、例えば、赤色2号、赤色102号、赤色106号、赤色213号、赤色215号、赤色227号、赤色401号、赤色504号、黄色4号、黄色5号、黄色203号、黄色205号、緑色3号、緑色204号、緑色205号、青色1号、青色203号、青色403号、黒色401号、紫色401号、橙色205号、褐色201号等を例示できる。これらの色素は、1種又は2種以上を併せて使用することができる。酸性染料は、染毛料全量に対して0.01〜1重量%、好ましくは0.05〜0.5重量%の範囲で加えるとよい。0.01%以下では染毛回数を10回以上繰り返さないと所望の色に到達せず、1%以上では色移り等の問題が生じ洗い流さない製品としては不適切である。
銀塩としては、硫酸銀、硝酸銀、乳酸銀などの水溶性銀化合物が挙げられる。銀塩は、組成物全量に対して0.01〜5%、好ましくは0.05〜1.0%の範囲で用いられる。
pH調整剤としての酸には、無機酸及び有機酸のいずれも使用できるが、好ましくは有機酸が用いられる。例えば、クエン酸、コハク酸、酒石酸、乳酸、リンゴ酸、フマル酸、マレイン酸、グリコール酸等の有機酸、塩酸、硫酸、リン酸、硝酸等の無機酸が挙げられる。また、緩衝能等を与える目的で、これらの酸とこれらの酸のナトリウム塩、カリウム塩又はアンモニウム塩を組み合わせて使用することもできる。これらの酸の配合量は、染毛料使用時に、染毛液がpH1.5〜4.0、好ましくはpH1.5〜3.5程度の強酸性となるように選択、配合される。具体的には、染毛料全量に対してpH調整剤としての酸を0.1〜10%、好ましくは1〜5%の範囲で配合すると良い。
浸透剤としての芳香族アルコールは、髪への染料の浸透を助長するほか、染毛後の毛髪になめらかさ、しっとり感及び適度の保湿性を付与するのに使用される。例えば、ベンジルアルコール、フェニルエタノール等が使用できる。好ましくは、ベンジルアルコールである。浸透剤は、染毛料全量に対して1〜20%、好ましくは5〜15%の割合で使用される。
溶剤としての低級アルコールは、通常整髪料等に使用されるものを配合することができる。炭素数1〜4の直鎖又は分岐鎖のアルコールが使用でき、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、エチレングリコール、1,3−ブチレングリコール等が挙げられるが、好ましくはエタノールが使用される。低級アルコールの配合量は、他の配合成分によって異なるが染毛料全量に対して1〜30%の範囲で使用される。1%以下では溶剤としての機能が少ないため、液の混濁、或いは分離が見られ、30%以上では染色時の作業性が低下する。
本発明の染毛料は、使用時に染毛液が不必要にたれ落ちるのを防止するためと取扱性をよくするために増粘剤を使用してもよい。増粘剤としての高分子化合物は、天然又は合成の高分子化合物のいずれもが使用できる。例えば、アラビアゴム、グアガム、カラギーナン、アルギン酸ソーダ、メチルセルローズ、カルボキシメチルセルロース、カチオン化澱粉等の天然高分子、ポリ(メタ)アクリル酸、ポリ(メタ)アクリル酸エステル、ポリアクリル酸アミド、ポリビニルアルコール等の合成高分子、ポリエチレングリコール高級脂肪酸エステル等の高級脂肪酸エステル等が挙げられる。好ましくは、ポリアクリル酸アミド等が使用される。増粘剤は使用する物質によって異なるが、染毛料全量に対して0.01〜5%、好ましくは0.1〜2%の範囲で使用すると良い。
本発明は、銀塩の感光性染毛の促進成分として、また、色補正剤としてイオウ化合物を加えることができる。
イオウ化合物としては、沈降イオウ、コロイドイオウ、昇華イオウなどの粉末イオウ単体、システイン、シスチン、ビオチン、タウリンなどの含硫アミノ酸やオレイン酸などの不飽和脂肪族化合物にイオウを付加した可溶化イオウなどが挙げられる。イオウ化合物の1種或いは2種以上を0.01〜5%、好ましくは0.1〜3%配合すると良い。
本発明の染毛料組成物は、必要に応じて、この種の分野で使用される、湿潤剤、ふけ止め剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、香料等を配合することができる。本発明の染毛料は、1回の染毛で所望の色の毛髪を得るのではなく、間をあけて3〜5回以上染毛することにより、しっとりとした深みのある色を得ることを目的とするものである。そのため、染毛回数を重ねても毛髪が傷むことがなく、また、健康等に悪影響を及ぼすこともない。
以下、実施例によって本発明を説明するが、本発明はこれらの例に限られるものではない。
製剤例
銀塩として硫酸銀、増粘剤としてポリアクリル酸アミド、pH調整剤としてクエン酸、芳香族アルコールとしてベンジルアルコール、低級アルコールとしてエタノールを使用し、酸性染料として下記表1に示す各染料を混合した混合酸性色素を使用した。
さらに、黒色系染毛料の場合は感光性銀染毛の促進成分であり尚且つ色補正剤として働くイオウを加えた製剤例を実施例10〜12に示した。
Figure 2008069131
上記各成分をそれぞれ、表2〜表5に示した割合で配合し、精製水を加えて全量100とした。%は重量%を示す。得られた各染毛料について実施例1〜12で染毛性を試験した。
実施例1、2、3(硝酸銀量の検討、増粘剤:キサンタンガムからポリアクリルアミドへ)
表2に示した組成の実施例1〜3及び比較例1〜3について染毛性及び取り扱い性等について調べた。混合酸性色素として、表1に記載の黒褐色系色素を用いた。なお、比較例1はポリアクリル酸アミドを使用し、硝酸銀不含の例で、比較例2はポリアクリル酸アミドの代わりにキサンタンガムを使用し、硝酸銀を配合した場合の例であり、比較例3はポリアクリル酸アミドの代わりにキサンタンガムを使用し、硝酸銀不含の場合の例を示す。
試験の結果、比較例1〜3は実施例1〜3に比較して、染色直後の染毛性、洗髪後の染着性、シャンプー(洗髪)の繰り返しによる堅牢性の何れかが劣る。
以下に、実施例1〜3と比較例1〜3の染毛性について記載する。
Figure 2008069131
1.染毛性
※1:塗布10分後には乾き、擦り付けても手は汚れず、白髪も均質に黒褐色に染まり、ベタツキもなく、なめらかな感触で、極めて良好であった。その後、日光に30分曝露するとさらに発色し、より深みのある黒褐色に染まった。
※2:塗布10分後には乾き、擦り付けても手は汚れず、白髪も均質に黒褐色に染まり、ベタツキもなく、なめらかな感触で、極めて良好であった。その後、日光に30分曝露するとさらに発色し、実施例1よりさらに深みのある黒褐色に染まった。
※3:塗布10分後には乾き、擦り付けても手は汚れず、白髪も均質に黒褐色に染まり、ベタツキもなく、なめらかな感触で、極めて良好であった。その後、日光に30分曝露するとさらに発色し、より深みのある黒褐色に染まったが、その発色の程度は実施例1よりも緩和であった。
※4:塗布10分後には乾き、擦り付けても手は汚れず、白髪も均質に黒褐色に染まり、ベタツキもなく、なめらかな感触で、極めて良好であった。その後、日光に30分曝露したが、染色に変化は認められず、染毛力では実施例1〜3より劣る。
※5:液に流動性がなく、使用が不便であった。塗布後、30分の日光曝露ではさらに発色し、より深みのある黒褐色になったが実施例1に比べて均一性がなく斑染め状態であった。
※6:塗布10分後には乾き、擦り付けても手は汚れず、白髪も黒褐色に染まり、ベタツキもなく、なめらかな感触であったが、僅かに斑染め感があった。その後、日光に30分曝露したが、染色に変化は認められず、染毛力では実施例1〜3より劣る。
2.洗髪後の染着性
1):市販シャンプーで洗髪した後も、色落ちはなく、白髪は均質に黒褐色の深みのある色合いに染まっていた。
2):市販シャンプーで洗髪した後も、色落ちはなく、白髪は均質に実施例1よりもさらに深みのある黒褐色の色合いに染まっていた。
3):市販シャンプーで洗髪した後も、色落ちはなく、白髪は均質に黒褐色の深みのある
色合いに染まっていたが、その程度は実施例1より薄く、比較例1よりも濃かった。
4):シャンプー後、色落ちはなく、白髪は均質に黒褐色に染まっていたが、染毛効果は実施例1の半分程度であった。
5):シャンプー後、色落ちはなく、深みのある黒褐色に染まっていたが、斑染め感があり均質に染まっているとはいい難かった。
6):シャンプー後、多少色落ちし、白髪も僅かに斑染め感はあるものの自然な感じで染まっていたが、染毛効果は実施例1の半分程度であった。
3.洗髪堅牢性
※1):洗髪堅牢性の試験として、市販のシャンプーで15回繰り返し洗髪した後も、若干の色落ちはあるものの、白髪は自然な黒褐色を維持していた。
※2):洗髪堅牢性の試験として、市販のシャンプーで15回繰り返し洗髪した後も、若干の色落ちはあるものの、白髪は実施例1よりさらに濃い濃度の黒褐色を維持していた。※3):洗髪堅牢性の試験として、市販のシャンプーで15回繰り返し洗髪した後も、かなりの色落ちはあるものの、以前白髪は自然な黒褐色を維持しており、その程度は実施例1より薄く、比較例1よりも濃かった。
※4):15回の繰り返し洗髪をした後の色落ちは激しく、実施例1の4分の1程度まで退色し、白髪が目立ってきた。
※5):15回の繰り返し洗髪をした後も色落ちはほとんどなく、白髪は黒褐色のままであったが、全体的に斑染めが目立った。
※6):15回の繰り返し洗髪をした後の色落ちは激しく、実施例1の4分の1程度まで退色し、白髪が目立ってきた。
4.製剤安定性
※※1):50℃の保存条件において、3ヶ月後の製剤安定性は外観、粘度、pHとも変化なく、安定であった。
※※2):50℃の保存条件において、3ヶ月後の製剤安定性は外観、粘度、pHとも変化なく、安定であった。
※※3):50℃の保存条件において、3ヶ月後の製剤安定性は外観、粘度、pHとも変化なく、安定であった。
※※4):50℃の保存条件において、3ヶ月後の製剤安定性は外観、粘度、pHとも変化なく、安定であった。
※※5):50℃の保存条件において、1ヶ月後の製剤安定性は悪く、液が硬化し、流動性を失うとともに、染毛料としての髪への塗布が困難となった。
※※6):50℃の保存条件において、3ヶ月後の製剤安定性は外観、粘度、pHとも変化なく、安定であった。
(1) 適用性:全般的に白髪を有する女性を被試験者として、実施例1の液を櫛に取り、左側頭部に全体的に塗布する。右側頭部には比較例1の液をほぼ同じ量同様に塗布する。その結果、実施例1および比較例1とも、液全体が広がりやすく、全般的に均一に白髪を隠すことができた。
(2) 再付着性:施術直後、実施例1及び比較例1の各塗布部を手の掌を当てたとき、ともに染料により手の掌が汚れたが、その程度は軽微であり同程度であった。塗布10分経過後、手の掌で両塗布部をこすりつけたときも、実施例1及び比較例1ともに、全く乾燥した状態で手の掌の汚れも生ぜず、さらに白布で強くこすり付けても白布の汚れは認められなかった。
(3) 毛髪染着性:その後、日光に30分程度曝露した後、市販シャンプーを用いて頭部を洗髪し、乾燥した後、頭部両側の染毛状態を観察した結果、比較例1使用部の白髪は染毛直後より僅かに色落ちし、薄らとした白髪状態として観察されたが、実施例1使用部の白
髪の存在感はほとんど認めず、染毛直後以上に白髪が染められている状態であった、その後、市販のヘアオイルで整髪し、2日に1回、3回の洗髪を繰り返したが、染毛部分の色落ちもなく、実施例1を使用した白髪部分は、比較例1を使用した部分に比べ、全く白髪は目立たなかった。
本発明による酸性染毛料は、施術後10分ほどの短時間で乾き、染料による手掌や衣服への汚染もなく、そのままの状態で整髪状態を維持することができ、また、洗髪した後の白髪も染められており、洗髪を繰り返しても十分に染毛効果が得られ、酸性染毛料の使用の際に通常行う施術後30〜40分放置し、その後洗浄するというような不便さもなく、本発明品を塗布し、その状態で髪型を整えるだけで染毛効果を得る事ができる。
さらに、本感光性酸性染毛料は銀塩を配合したことにより、日常生活の自然な光や日光曝露により発色が増し、より深みのある色合いになると共に毛髪表面に析出した銀粒子の毛髪コートが酸性染料の毛髪からの流失を阻止する効果もあり洗髪堅牢性が格段に向上した。
また、本発明は従前の発明(特許第3619988号)の最適実施例に相当する比較例3と比べ毛髪への伸展性と付着性おいて優れている。即ち、増粘剤をキサンタンガムからポリアクリル酸アミドに変更することにより染毛料の毛髪への伸展性と付着性を大幅に改善することができ、根元、分け目などの染毛しにくい場所の染色を可能とした。
なお、本実施例1の硝酸銀に変えて硫酸銀、乳酸銀を用いた染毛料を調整し同様に実施した結果、同様に良好な結果を得た。これ以降は硫酸銀を用いた実施例についてのみ示す。その理由は、現行の薬事法体制下において染毛料への配合許可がもっとも容易であり、安全性も担保されている面も含め、産業上もっとも有用と考えるからである。
実施例4、5、6(ポリアクリルアミド量の検討、クエン酸及びベンジルの効果)
表3に示した組成の実施例4〜6及び比較例4〜6について染毛性及び取り扱い性等について調べた。混合酸性色素として、表1に記載の黒褐色系色素を用いた。なお、実施例5、6は増粘剤であるポリアクリル酸アミドの量を実施例4から増減させたもの、比較例4はポリアクリル酸アミドを抜去した例、比較例5はクエン酸を抜去した例、比較例6はベンジルアルコールを抜去した場合の例を示す。
試験の結果、比較例4〜6は実施例4に比較して、染色直後の染毛性、洗髪後の染着性、シャンプー(洗髪)の繰り返しによる堅牢性の何れかが劣る。
以下に、実施例4〜6と比較例4〜6の染毛性について記載する。

Figure 2008069131
1.染毛性
※7:塗布10分後には乾き、擦り付けても手は汚れず、白髪も均質に黒褐色に染まり、ベタツキもなく、なめらかな感触で、極めて良好であった。その後、日光に30分曝露するとさらに発色し、より深みのある黒褐色に染まった。
※8:塗布10分後には乾き、擦り付けても手は汚れず、白髪も均質に黒褐色に染まり、ベタツキもなく、なめらかな感触ではあるが、実施例4に比べればやや硬めで、適当なハリ・コシ感があり、セット剤としての感触は極めて良好であった。その後、日光に30分曝露するとさらに発色し、実施例4同様に深みのある黒褐色に染まった。
※9:塗布10分後には乾き、擦り付けても手は汚れず、白髪も均質に黒褐色に染まり、ベタツキもなく、なめらかな感触ではあるが、実施例4に比べればやや柔らかめで、ブロー剤としての感触は極めて良好であった。その後、日光に30分曝露するとさらに発色し、実施例4同様に深みのある黒褐色に染まった。
※10:液に粘性がなく毛髪への均質な塗布が困難であった。塗布10分後には乾いたが、白髪は塗布状態を反映して不均質に黒褐色に染まり、斑染め状態が目立った。その後、30分の日光曝露ではさらに発色し、より深みのある黒褐色になったが均一性がなく、さらに斑染め状態が目立つようになった。染毛力では実施例1〜3よりかなり劣る。
※11:塗布10分後には乾いたが、擦り付けると手は汚れ、白髪も表面に色素が付着しているのみでほとんど染色されていない様子だった。それ故、色移りが激しく洗い流さなくてもよい製品としての機能を果たしていなかった。その後、日光に30分曝露するとさらに発色し、毛髪表面は深みのある黒褐色に変化した。
※12:塗布10分後には乾いたが、擦り付けると手は汚れ、白髪も表面に色素が付着しているのみでほとんど染色されていない様子だった。それ故、色移りが激しく洗い流さなくてもよい製品としての機能を果たしていなかった。その後、日光に30分曝露するとさらに発色し、毛髪表面は深みのある黒褐色に変化した。
2.洗髪後の染着性
7):市販シャンプーで洗髪した後も、色落ちはなく、白髪は均質に黒褐色の深みのある
色合いに染まっていた。
8):市販シャンプーで洗髪した後も、色落ちはなく、白髪は均質に黒褐色の深みのある色合いに染まっており、その染着性は実施例4と同程度であった。
9):市販シャンプーで洗髪した後も、色落ちはなく、白髪は均質に黒褐色の深みのある色合いに染まっており、その染着性は実施例4と同程度であった。
10):シャンプー後、色落ちは激しく、白髪は不均質な黒褐色に染まり、斑染め状態が目立った。染毛効果は実施例4の半分程度であった。
11):シャンプー後、色落ちは激しく、白髪は不均質な赤褐色に染まっていた。染毛効果実施例4の半分以下であった。
12):シャンプー後、色落ちは激しく、白髪は不均質な赤褐色に染まっていた。染毛効果実施例4の半分以下であった。
3.洗髪堅牢性
※7):洗髪堅牢性の試験として、市販のシャンプーで15回繰り返し洗髪した後も、若干の色落ちはあるものの、白髪は自然な黒褐色を維持していた。
※8):洗髪堅牢性の試験として、市販のシャンプーで15回繰り返し洗髪した後も、若干の色落ちはあるものの、白髪は自然な黒褐色を維持していた。
※9):洗髪堅牢性の試験として、市販のシャンプーで15回繰り返し洗髪した後も、若干の色落ちはあるものの、白髪は自然な黒褐色を維持していた。
※10):15回の繰り返し洗髪をした後の色落ちは激しく、実施例4の2分の1程度ま
で退色し、白髪が目立ってきた。
※11):15回の繰り返し洗髪をした後の色落ちは激しく、白髪からはほぼ完全に酸性色素が抜け赤褐色に変化した。染毛の程度は実施例4の3分の1以下であった。
※12):15回の繰り返し洗髪をした後の色落ちは激しく、白髪からはほぼ完全に酸性色素が抜け赤褐色に変化した。染毛の程度は実施例4の3分の1以下であった。
4.製剤安定性
※※7):50℃の保存条件において、3ヶ月後の製剤安定性は外観、粘度、pHとも変化なく、安定であった。
※※8):50℃の保存条件において、3ヶ月後の製剤安定性は外観、粘度、pHとも変化なく、安定であった。
※※9):50℃の保存条件において、3ヶ月後の製剤安定性は外観、粘度、pHとも変化なく、安定であった。
※※10):50℃の保存条件において、3ヶ月後の製剤安定性は外観、粘度、pHとも変化なく、安定であった。
※※11):50℃の保存条件において、3ヶ月後の製剤安定性は外観、粘度、pHとも変化なく、安定であった。
※※12):50℃の保存条件において、3ヶ月後の製剤安定性は外観、粘度、pHとも変化なく、安定であった。
(1) 適用性:全般的に白髪を有する女性を被試験者として、実施例4の液を櫛に取り、左側頭部に全体的に塗布する。右側頭部には比較例4の液をほぼ同じ量同様に塗布する。その結果、実施例4は液全体が広がりやすく、全般的に均一に白髪を隠すことができたが、比較例4は液に粘性がなく液垂れ等の問題があり、塗布が非常に不便である上、全体的に均質に塗布することが困難であり、斑染め状態となった。
(2) 再付着性:施術直後、実施例4及び比較例4の各塗布部を手の掌を当てたとき、ともに染料により手の掌が汚れたが、その程度は軽微であり同程度であった。塗布10分経過後、手の掌で両塗布部をこすりつけたときも、実施例4及び比較例4ともに、全く乾燥した状態で手の掌の汚れも生ぜず、さらに白布で強くこすり付けても白布の汚れは認められなかった。
(3) 毛髪染着性:その後、日光に30分程度曝露した後、市販シャンプーを用いて頭部を洗髪し、乾燥した後、頭部両側の染毛状態を観察した結果、比較例4使用部の白髪は染毛直後よりかなり色落ちし、よく見ると白髪の染め斑状態がはっきりと観察されたが、実施例4使用部の白髪の存在感はほとんど認めず、染毛直後以上に白髪が染められている状態であった、その後、市販のヘアオイルで整髪し、2日に1回、3回の洗髪を繰り返したが、染毛部分の色落ちもなく、実施例4を使用した白髪部分は、比較例4を使用した部分に比べ、全く白髪は目立たなかった。
実施例4は実施例1の銀塩を硝酸銀から硫酸銀に変更したものであるが、実施例1同様、施術後10分ほどの短時間で乾き、染料による手掌や衣服への汚染もなく、そのままの状態で整髪状態を維持することができ、また、洗髪した後の白髪も染められており、洗髪を繰り返しても十分に染毛効果が得られ、酸性染毛料の使用の際に通常行う施術後30〜40分放置し、その後洗浄するというような不便さもなく、本発明品を塗布し、その状態で髪型を整えるだけで染毛効果を得る事ができるうえ、銀塩を配合したことにより、日常生活の自然な光や日光曝露により発色が増し、より深みのある色合いになると言う特性を持っている。
さらに本実施例で明らかになったことは、増粘剤のポリアクリル酸アミドの配合量を調節することにより、単に使用時の液垂れを抑えたり、毛髪への伸展性や付着性などの使用性を向上させるのみならず、希望のヘアスタイルに応じてセット力をコントロールできるということである。即ち、実施例4(1.5%配合)の場合は中程度の整髪力、実施例5(5%配合)では毛髪にハリ・コシ、弾力を与えながら強力な整髪効果を、実施例6(0.15%)ではソフトで軽やかなブロータイプのセットローションとしてお好みのヘアスタイルに仕上げることができる。
また、本実施例で明らかにしたことは比較例4の増粘剤であるポリアクリル酸アミドの欠如による染毛料としての機能性の低下にのみにとどまらず、比較例5、6で示したように表3の組成より酸性染毛料の染色助剤として働くクエン酸、ベンジルアルコールの何れか一つでも欠如すると本発明の効力が著しく損なわれるということである。
本発明者らはクエン酸の配合量について種々の検討を行った結果、染毛料使用時に、染毛液がpH1.5〜4.0、好ましくはpH1.5〜3.5程度の強酸性となるように配合されるべきであるという結論に達した。さらに、ベンジルアルコールの配合量については染毛料全量に対して1〜20%、好ましくは5〜15%の割合で使用されると効果的であることを突き止めた。
実施例7、8、9(茶色系・色素量の検討、エタノールの効果、範囲外処方)
表4に示した組成の実施例7〜9及び比較例7〜9について染毛性及び取り扱い性等について調べた。混合酸性色素として、表1に記載の茶系色素を用いた。なお、実施例8、9は色素混合物<茶色系>を実施例4から増減させたもの、比較例7は色素混合物を抜去した例、比較例8はエタノールを抜去した例、比較例9は実施例7から酸性染料の浸透助剤であるクエン酸、ベンジルアルコール、エタノールの3成分を請求項の範囲以下に抑えた場合の例を示す。
試験の結果、比較例7〜9は実施例7に比較して、染色直後の染毛性、洗髪後の染着性、シャンプー(洗髪)の繰り返しによる堅牢性の何れかが劣る。
以下に、実施例7〜9と比較例7〜9の染毛性について記載する。
Figure 2008069131
1.染毛性
※13:塗布10分後には乾き、擦り付けても手は汚れず、白髪も均質に茶色に染まり、ベタツキもなく、なめらかな感触で、極めて良好であった。その後、日光に30分曝露するとさらに発色し、より深みのある茶色に染まった。
※14:塗布10分後には乾き、擦り付けても手は汚れず、白髪も均質に茶色に染まり、ベタツキもなく、なめらかな感触で、その染毛効果は実施例7より優れていた。その後、日光に30分曝露するとさらに発色し、より深みのある茶色に染まった。
※15:塗布10分後には乾き、擦り付けても手は汚れず、白髪も実施例7に比べて薄いながら均質に茶色に染まり、ベタツキもなく、なめらかな感触で、極めて良好であった。その後、日光に30分曝露するとさらに発色し、より深みのある茶色に変化した。
染毛力は実施例7と比較例7の中間程度であった。
※16:塗布10分後には乾き、擦り付けても手は汚れないず、ベタツキもなく、なめらかな感触であったが、色素不含であるため、白髪は全然染まっていなかった。その後、日光に30分曝露すると発色し、赤茶色に染まった。染毛力では実施例7の半分以下である。
※17:液が二層に分離しており、振り混ぜてから白髪に塗布するが液が流れやすく使用が不便であり、また塗布後は白髪は茶色くなったが、30分経過した後も、濡れた状態で汚れが生じた。温風乾燥後、30分の日光曝露ではさらに発色し、より深みのある茶色になったが実施例7に比べて均一性がなく斑染め状態であった。本処方は操作性、塗布性能、色移り、乾燥性、製剤安定性などの項目において実施例7より遥かに劣り、使用後洗い流さなくてもよい染毛料としては不適切である。
※18:塗布10分後には乾くが、染色助剤の配合が実効濃度以下に抑えられているため、色素の染着が悪く、色移りが激しい。その後、日光に30分曝露すると発色し、より深みのある茶色になったが実施例7に比べて均一性がなく斑染め状態であった。
2.洗髪後の染着性
13):市販シャンプーで洗髪した後も、色落ちはなく、白髪は均質に茶色の深みのある
色合いに染まっていた。
14):市販シャンプーで洗髪した後も、色落ちはなく、白髪は実施例7に比べさらに濃い深みのある茶色に染まっていた。
15):市販シャンプーで洗髪した後も、色落ちはなく、白髪は均質に茶色の深みのある色合いに染まっていた。染毛の程度は実施例7と比較例7の中間ぐらいであった。
16):シャンプー後、色落ちはなく、白髪は赤褐色に染まってはいるものの、露光部と非露光部の発色の差が大きく斑染め状態であった。染毛効果は実施例7の半分程度であった。
17):シャンプー後、色落ちはなく、深みのある茶色に染まっていたが、斑染め感があり均質に染まっているとはいい難かった。
18):シャンプー後、色落ちが激しく、白髪の見かけ上の色が茶色から赤褐色に変化してきた。染毛効力並びに色合いは比較例7と同程度であった。
3.洗髪堅牢性
※13):洗髪堅牢性の試験として、市販のシャンプーで15回繰り返し洗髪した後も、若干の色落ちはあるものの、白髪は自然な茶色を維持していた。
※14):洗髪堅牢性の試験として、市販のシャンプーで15回繰り返し洗髪した後も、若干の色落ちはあるものの、白髪は自然な茶色を維持し、その染毛の程度は実施例7以上であった。
※15):洗髪堅牢性の試験として、市販のシャンプーで15回繰り返し洗髪した後も、若干の色落ちはあるものの、白髪は辛うじて自然な茶色を維持していた。
※16):15回の繰り返し洗髪をした後も色落ちはほとんどなく、白髪は依然として赤褐色のままで、全体的に斑染め感が目立った。
※17):15回の繰り返し洗髪をした後も色落ちはほとんどなく、白髪は茶色のままであったが、全体的に斑染めが目立った。
※18):15回の繰り返し洗髪をした後も若干の色落ちがあり、白髪は完全に赤褐色に変化しその程度と色合いは比較例7同様であった。全体的に斑染め感が目立った。
4.製剤安定性
※※13):50℃の保存条件において、3ヶ月後の製剤安定性は外観、粘度、pHとも変化なく、安定であった。
※※14):50℃の保存条件において、3ヶ月後の製剤安定性は外観、粘度、pHとも変化なく、安定であった。
※※15):50℃の保存条件において、3ヶ月後の製剤安定性は外観、粘度、pHとも変化なく、安定であった。
※※16):50℃の保存条件において、3ヶ月後の製剤安定性は外観、粘度、pHとも
変化なく、安定であった。
※※17):調製直後より液は二層分離し、安定性が悪かった。使用に際しては振り混ぜ
る必要があるが、またすぐに分離する。
※※18):50℃の保存条件において、3ヶ月後の製剤安定性は外観、粘度、pHとも変化なく、安定であった。
(1) 適用性:部分的に白髪を有し、ヘアダイで2ヶ月前に茶髪に染め、生え際や分け目の白髪や染め跡(前回染めた部分とあとから生えてきた部分の鮮明な境界)が目立つようになった女性を被試験者として、実施例7の液を櫛に取り、左側頭部に全体的に塗布する。右側頭部には比較例7の液をほぼ同じ量同様に塗布する。その結果、実施例7は液全体が広がりやすく、全般的に均一に染め跡や白髪を隠すことができた。一方、比較例7は実施例7同様に液自体は広がりやすいが、色素不含のため染め跡や白髪を隠すことができなかった。
(2) 再付着性:施術直後、実施例7及び比較例7の各塗布部に手の掌を当てたとき、実施
例7では染料により手の掌が汚れたが、その程度は軽微であった。一方、比較液7では色素不含のため全く手の掌を汚すことはなかった。さらに塗布10分経過後、手の掌で両塗布部をこすりつけたときも、比較例7は勿論のこと実施例7においても全く乾燥した状態で手の掌の汚れも生ぜず、さらに白布で強くこすり付けても白布の汚れは認められなかった。
(3) 毛髪染着性:その後、日光に30分程度曝露した後、市販シャンプーを用いて頭部を洗髪し、乾燥した後、頭部両側の染毛状態を観察した結果、比較例7使用部では表面の日光曝露部の白髪が赤褐色に染まってはいるものの、生え際部分の白髪や内部の非露光部の白髪はほとんど染まっておらず、依然として白髪状態として観察されたが、実施例7使用部の白髪の存在感はほとんど認めず、染毛直後以上に白髪が染められている状態であった、その後、市販のヘアオイルで整髪し、2日に1回、3回の洗髪を繰り返したが、染毛部分の色落ちもなく、実施例7を使用した生え際や分け目の白髪部分は、比較例7を使用した部分に比べ、全く白髪は目立たなく染め跡も完全に隠れていた。
本実施例7の染毛特性、機能性、簡便性等は目的の染毛色を黒褐色から茶色に変更しても前述の実施例1と同じ効果が得られることを示している。このことは本製剤例で示す酸性染料の色調と量を変えるだけで自在に希望の色(茶色〜黒褐色)に染められることを示している。
さらに、ここでは使用範囲の拡大として、部分染め、全体染めなどのヘアダイの修正剤或いは代替品としての使用も可能であることを女性被験者の使用試験を例に示した。このことは従来の酸性染毛料の最大の欠点である日光や洗髪堅牢性を銀塩の添加により克服することにより始めて達成できたことであり、これにより発癌やアレルギーなどの安全性に問題があるヘアダイ(酸化染毛剤)を用いることなく、安全で、ヘアダメージのない実用上有用な感光性酸性染毛料の開発に至った。
また、比較例8の結果は前項にも関連するが、染毛助剤としても働くエタノールを表4の組成より抜去すると製剤安定性のみならず、染毛効果や使用時の作業性、塗布後の乾燥性などに大きく影響し、洗い流さなくてもよい染毛料の機能を大きく損ねることになる。本発明者はエタノールの配合量について種々の検討を行った結果、他の配合成分によって異なるが染毛料全量に対して1〜30%の範囲で使用されるべきであることを突き止めた。即ち、1%以下では溶剤としての機能が少ないため、液の混濁、或いは分離が見られ、30%以上では染色時の作業性が低下する。
比較例9の結果は実施例7から酸性染料の浸透助剤であるクエン酸、ベンジルアルコール、エタノールの3成分を請求項の範囲以下に抑えた場合の処方においての染毛効果について記載したものであり、表4記載の組成においてはクエン酸0.1%、ベンジルアルコール1%、エタノール1%以下では実用上有効性を見出せないということを端的に示す代表的処方として例示した。
なお、ベンジルアルコールとエタノールの配合比については比較例9のクエン酸の量を2%に増量した組成に対してベンジルアルコールとエタノールの2成分のみの配合量を変化させ、先願特許第3619988号の実施例と同様に種々の検討を行った。その結果、ベンジルアルコールとエタノールの組成比が1:0.25〜6.0で、且つベンジルアルコール・エタノールの混液と水との組成比が1:1.0〜50.0である範囲が、ベンジルアルコールの分離もなく、染料の吸着性、塗布時の使用感も良好であることが明らかとなった。
実施例10、12,13(真っ黒に染める。イオウの添加、イオウと銀と色素の相乗効果)
表5に示した組成の実施例10と比較例10について染色性を試験し、あわせて比較例11及び12について試験した。混合酸性色素として、表1に記載の黒色系色素を用いた
。比較例10はイオウ不含の処方例を示した。また、比較例11は硫酸銀不含の場合の例であり、比較例12は色素不含の場合の例であり、これらはいずれも黒色系の感光性染毛料として必須成分と考えられるイオウまたは硫酸銀または酸性色素のいずれか1成分を実施例10から除いたものであり、実施例10に比べて黒色系染毛料としては色調、染毛力、堅牢性の何れかに問題があった。
Figure 2008069131
1.染毛性
※19:塗布10分後には乾き、擦り付けても手は汚れず、白髪も黒色に均質に染まり、ベタツキ感もなく、なめらかな感触で、白髪も目立たず、極めて良好であった。その後、日光に30分当てると更に発色し、自然な色合いとなった。
※20:塗布10分後には乾き、擦り付けても手は汚れず、白髪も黒色に均質に染まり、ベタツキ感もなく、なめらかな感触で、白髪も目立たず、極めて良好であった。その後、日光に30分当てると更に発色し、実施例10よりもさらに深い色合いとなった。
※21:塗布10分後には乾き、擦り付けても手は汚れず、白髪も黒色に均質に染まり、ベタツキ感もなく、なめらかな感触で、白髪も目立たず、極めて良好であった。その後、日光に30分当てると更に発色し、若干赤みはあるものの自然な色合いを保ち黒色系染毛料としては許容範囲内であった。
※22:塗布10分後には乾き、擦り付けても手は汚れず、白髪も黒色に均質に染まり、ベタツキ感もなく、なめらかな感触で、白髪も目立たず、極めて良好であった。その後、日光に30分当てると更に発色したが、若干色が赤みを帯びて真っ黒にならなかった。
※23:塗布10分後には乾き、擦り付けても手は汚れず、白髪も黒色に均質に染まり、ベタツキ感もなく、なめらかな感触で、白髪も目立たず、極めて良好であった。その後、日光に30分当てたが発色に変化は認められず、染毛力は実施例3の半分程度であった。※24:塗布10分後には乾き、ベタツキ感もなく、なめらかな感触ではあったが、色素不含のため白髪はほとんど染まっておらず、従って擦り付けても手は汚れず、白髪も目立たったままであった。その後、日光に30分当てると急速に発色し、やや赤みがかった暗
褐色な色合いとなったが、日光曝露部と非曝露部の発色斑が大きく、この色素不含の系では色合いや斑染めは勿論のこと、染毛力の安定性確保の面においても不確定要素である施術日の天候に大きく左右されるという欠点あるため、色素含有の実施例3より黒色系染毛料としては遥かに劣る。
2.洗髪後の染着性
19):市販シャンプーで洗髪した後も、色落ちはなく、白髪は自然な黒色に均質に染ま
っていた。
20):市販シャンプーで洗髪した後も、色落ちはなく、白髪は実施例10より濃く自然な黒色に均質に染まっていた。
21):市販シャンプーで洗髪した後も、色落ちはなく、白髪は若干赤みはあるものの自然な黒色に均質に染まっており黒色系染毛料としては許容範囲内の色合いであった。
22):シャンプー後、色落ちはなく、白髪は若干赤みを帯びた黒色に均質に染まっていた。
23):シャンプー後、色落ちはなく、白髪は自然な黒色に均質に染まっていたが、染毛性は実施例3に比べて半分程度である。
24):シャンプー後、色落ちはなく、白髪は露光部ほど濃く、やや赤みがかった暗褐色に染まっていた。黒色系染毛料としては色合い、染毛力の面で実施例10より遥かに劣る。
3.洗髪堅牢性
※19):洗髪堅牢性の試験として、市販のシャンプーで15回繰り返し洗髪した後も、
若干の色落ちはあるものの、白髪は自然な黒色を維持していた。
※20):洗髪堅牢性の試験として、市販のシャンプーで15回繰り返し洗髪した後も、若干の色落ちはあるものの、白髪は実施例10より濃い目の自然な黒色を維持していた。※21):洗髪堅牢性の試験として、市販のシャンプーで15回繰り返し洗髪した後も、若干の色落ちはあるものの、白髪は依然として赤みも少なく自然な黒色と言える範囲を維持していた。
※22):15回繰り返し洗髪した後の色落ちは実施例10同様に問題はないものの、白髪がより赤みを帯びて色調が赤みがかった黒褐色に変化してきた。
※23):15回の繰り返し洗髪した後の色落ちは激しく、実施例3の4分の1程度まで退色し、白髪が目立ってきた。
※24):15回の繰り返し洗髪した後も色落ちはほとんどなく、洗髪堅牢性は良好であったが、白髪はやや赤みを帯びた暗褐色のままであり、黒色染毛料としては色合い的に不適切であった。
4.製剤安定性
※※19)、※※20)、※※21)、※※22、※※23)、※※24):50℃の保存条件において、3ヶ月後の製剤安定性は増粘剤にアクリル酸アミドを使用し、他の配合成分のバランスも現段階で可能な限り最適化おこなっているため、外観、粘度、pHとも変化なく、いずれも安定であった。
(1) 適用性:実施例1と同様にして白髪まじりの50才男性を対象に、実施例10と比較例10をそれぞれ左側、右側に塗布した。その結果、実施例10および比較例10とも、
液全体が広がりやすく、全般的に均一に自然な黒色に白髪を隠すことができた
その後、日光に30分程度曝露した後、洗髪前の染毛具合を観察した。その結果、実施例10は、日光曝露後さらに深みのある自然な黒色に染まり、全般的に周りの黒髪と区別がつかないぐらい均一に白髪を隠すことができたが、比較例10の場合は白髪が若干赤く染まり、よく見ると周りの黒髪と識別でき自然な黒髪というには多少の違和感が感じられた。
(2) 再付着性:施術直後、実施例10及び比較例10の各塗布部に手の掌を当てたとき、ともに染料により手の掌が汚れたが、塗布10分経過後、手の掌で両塗布部をこすりつけたとき、実施例10及び比較例10の両方において、全く乾燥した状態で手の掌の汚れも生ぜず、さらに白布で強くこすり付けても白布の汚れは認めなかった。
(3) 毛髪染着性:日光曝露後、市販シャンプーを用いて頭部を洗髪し、乾燥した後、頭部両側の染毛状態を観察した結果、比較例10使用部は部分的にも全体的にも白髪は目立たないが、染毛された白髪は洗髪前よりさらに赤みを増し少し違和感のある状態として観察されたが、実施例10使用部では白髪はほとんど認められず、染色された白髪は深みのある自然な黒色を呈し、周囲の黒髪と上手く調和し全く違和感なく染められている状態であった。
実施例10の本発明による感光性酸性染毛料は、実施例1、4、7の結果と同様に施術後短時間で乾き、染料による手掌や衣服への汚染もなく、そのままの状態で整髪状態を維持することができ、また、洗髪した後の白髪も染められており、洗髪を繰り返しても十分に染毛効果が得られた。さらにここでは、白髪染め染毛料としての社会的要求が高い赤みのない黒色系感光性酸性染毛料をイオウと銀塩と酸性染料のバランスで達成できることを示している。即ち、基本的に銀塩による発色は実施例7に代表されるように赤褐色であるがイオウを添加すると赤みが薄れ、暗褐色から黒褐色へと変化してくる。この現象は試験管レベルの反応より、ヒトの実使用試験においてより顕著に現れることより、頭部に存在する皮膚の代謝産物や微生物の関与が考えられるが、現段階ではその詳細なメカニズムはあきらかではない。
(4)再染毛性:上記によって毛髪を染色した男性について、3週間ごとに染毛を繰り返したところ、先の染色部と後の染色部との区別がつかない均一な染色が得られ、また回を重ねることによって深みのある色が得られると共に、繰り返し使用しても、ゴワゴワ感(剛毛化)もなく、また、毛髪の損傷もないなめらかな感触の整髪容易な毛髪状態であった。
本発明の染毛料組成物は上記各実施例、比較例の結果から、ベンジルアルコールとエタノールの組成比が1:0.25〜6.0で、且つベンジルアルコール・エタノールの混液と水との組成比が1:1.0〜50.0である範囲が、ベンジルアルコールの分離もなく、染料の吸着性、塗布時の使用感も良好であることが認められた。これらの結果から、本発明の各成分の割合は、下記のごとくにまとめて記すことができる。
本発明の組成範囲 好ましい範囲
酸性色素 0.01〜1% 0.05〜0.5
銀塩 0.01〜5% 0.05〜1.0
イオウ 0 〜5% 0 〜1.0
酸 0.1 〜10% 1.0 〜5.0
芳香族アルコール 1.0 〜20% 5.0 〜15.0
低級アルコール 1.0 〜30% 5.0 〜25.0
高分子化合物 0.01〜5% 0.1 〜2.0
精製水 24.0 〜97.87% 50.5 〜88.8

Claims (5)

  1. 酸性染料を0.01〜1%と銀塩を0.01〜5%を必須成分とし、pH調整剤とし
    ての酸を0.1〜10%、浸透剤としての芳香族アルコールを1〜20%、溶剤としての低級アルコールを1〜30%、増粘剤としての高分子化合物を0.01〜5%を配合してなる感光性酸性染毛料組成物
  2. 酸性染料を0.05〜0.5%、銀塩を0.05〜1.0%、pH調整剤としての酸
    を1〜5%、芳香族アルコールを5〜15%、低級アルコールを5〜25%、増粘剤としての高分子化合物を0.1〜2%を配合してなる請求項1記載の感光性酸性染毛料組成物。
  3. 酸性染料がタール系色素、銀塩が硫酸銀、硝酸銀、乳酸銀などの水溶性銀化合物、p
    H調整剤としての酸がクエン酸、芳香族アルコールがベンジルアルコール、低級アルコールがエタノール、高分子化合物がポリアクリル酸アミドである請求項1又は2に記載の感光性酸性染毛料組成物。
  4. イオウ化合物の1種或いは2種以上を0.01〜5%を配合してなる請求項1ないし」3のいずれか1項記載の感光性酸性染毛料組成物。
  5. イオウ化合物が沈降イオウ、コロイドイオウ、昇華イオウなどの粉末イオウ単体、システイン、シスチン、ビオチン、タウリンなどの含硫アミノ酸やオレイン酸などの不飽和脂肪族化合物にイオウを付加した可溶化イオウである請求項4記載の感光性酸性染毛料組成物。
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