JP2008069097A - 遷移金属微粒子を含むmmp阻害剤 - Google Patents

遷移金属微粒子を含むmmp阻害剤 Download PDF

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Abstract

【課題】皮膚老化防止剤や歯周病の予防及び/または治療剤として使用可能なマトリックスメタロプロテアーゼの提供。
【解決手段】遷移金属微粒子(例えば白金微粒子など)を水性懸濁液などの形態で含み、皮膚老化防止剤や歯周病さらには、炎症性疾患およびにきびの予防/および治療剤などに使用可能なマトリックスメタロプロテアーゼ阻害剤。さらには、体内留置用の医療用具の製造のために用いる、遷移金属微粒子(例えば白金微粒子など)。
【選択図】なし

Description

本発明は白金などの遷移金属の微粒子を含むマトリックスメタロプロテアーゼ阻害剤に関する。
皮膚の老化に伴う変化、しわ、くすみ、きめの消失、又は弾力性の低下等にコラーゲンやエラスチン等の真皮マトリックスの線維減少や変性が起こっていることが知られている。この変化を誘導する因子として、特にマトリックスメタロプロテアーゼの関与が指摘されてきている。マトリックスメタロプロテアーゼ(以下、「MMP」と略す場合がある)はコラーゲン、プロテオグリカン、ラミニン、フィブロネクチン、及びゼラチンなどの細胞外基質を分解する酵素であり、MMP−1のほか、MMP−2、3、7、9、及び10などの存在が明らかにされている。
これらのうち、MMP−1(間質型コラーゲナーゼ)は最も古くから知られているマトリックスメタロプロテアーゼであり、繊維芽細胞や軟骨などに分布して間質型のコラーゲンをに切断する。MMP−1は皮膚において真皮マトリックスの主な構成成分であるタイプI及びIIIコラーゲンを分解するが、その発現量は紫外線の照射量に依存して大きく増加することから、MMP−1活性が紫外線によるコラーゲン減少性変性の原因の一つとなっており、皮膚のシワの形成等の大きな要因の一つとなる。従って、皮膚におけるMMP−1活性を阻害することにより、皮膚のコラーゲンの分解を抑制し、線維を形成するマトリックスを保護して皮膚の老化を防ぐことができる。しかしながら、従来の皮膚老化防止剤のほとんどは線維芽細胞を活性化してコラーゲンの産生量を増加させる作用機序を有するものであり、マトリックスメタロプロテアーゼ活性の阻害を作用機序とするものは未だ知られていない。
歯周病においては、主として MMP−2(ゼラチナーゼA)及びMMP−9(ゼラチナーゼB)などが歯周組織の構成成分であるIV型コラーゲン、ラミニン、フィブロネクチン、及びプロテオグリカンなどを破壊して病態を悪化させる(歯周組織破壊におけるプロテアーゼの関与、及び病態とプロテアーゼとの相関については、青野正男監修「歯周治療の科学」、白川正治著、第VII章「歯周組織の病理」、pp.99〜109、医歯薬出版、並びに、長谷川ら、「歯周病患者における歯肉溝滲出液(GCF)中のゲラチナーゼ活性」、演題A-44、日本歯周病学会第37回秋期学術大会などを参照)。従って、口腔内のマトリックスメタロプロテアーゼ活性を抑制することにより、歯周病の予防や治療を行うことができるが、従来、このような作用機序を有する口腔内適用薬剤は知られていない。
一方、 白金コロイドが活性酸素の一種である過酸化水素を分解することが知られている(特開平10-68008号公報、0040段落)。また、国際公開WO2004/73723には、貴金属の微粒子を含み、筋萎縮性側索硬化症などの神経変性疾患、リウマチ性疾患、虚血性心疾患、ストレス性潰瘍、皮膚炎、動脈硬化症、及び高脂血症の予防及び/又は治療のための医薬が開示されている。しかしながら、これらの刊行物には白金コロイドや貴金属微粒子がマトリックスメタロプロテアーゼに対して阻害活性を有することは示唆ないし教示されていない。さらに、国際公開WO2006/064788には遷移金属微粒子を含む口腔内洗浄液が開示されている。この洗浄液は口腔内の活性酸素の除去することを目的としており、活性酸素が原因となって発生する歯周病などを予防することができるが、上記刊行物には遷移金属微粒子がマトリックスメタロプロテアーゼに対して阻害活性を有することは示唆ないし教示されていない。
特開平10-68008号公報 国際公開WO2004/73723 国際公開WO2006/064788
本発明の課題は、皮膚老化防止剤や歯周病の予防及び/又は治療剤として使用可能なマトリックスメタロプロテアーゼ阻害剤を提供することにある。
本発明者らは上記の課題を解決すべく鋭意研究を行った結果、遷移金属、好ましくは白金などの貴金属の微粒子がマトリックスメタロプロテアーゼに対して極めて強い阻害作用を有しており、該微粒子を含む水性分散液を皮膚に適用することにより紫外線などにより惹起される皮膚老化を有効に予防することができること、及び該水性分散液を口腔内に適用することにより歯周病を有効に予防及び/又は治療できることを見出した。本発明は上記の知見を基にして完成されたものである。
すなわち、本発明により、遷移金属微粒子を含むマトリックスメタロプロテアーゼ阻害剤が提供される。
上記発明の好ましい態様によれば、遷移金属微粒子、好ましくは貴金属微粒子の水性分散液を含む上記の阻害剤が提供される。さらに好ましい態様によれば、貴金属がルテニウム、ロジウム、パラジウム、及び白金からなる群から選ばれる1種又は2種以上の貴金属である上記の阻害剤;貴金属が白金である上記の阻害剤;貴金属の微粒子が平均粒径10 nm以下の白金コロイドである上記の阻害剤が提供される。
また、別の好ましい態様によれば、皮膚老化防止剤として用いる上記の阻害剤;歯周病の予防及び/又は治療剤として用いる上記の阻害剤;ウ蝕の予防及び/又は治療剤として用いる上記の阻害剤;炎症性疾患の予防及び/又は治療のための医薬として用いる上記の阻害剤;にきびの予防及び/又は治療に用いる上記の阻害剤;にきび治癒後の瘢痕形成防止のために用いる上記の阻害剤;及び体内留置用の医療用具の製造のために用いる上記の阻害剤が提供される。
別の観点からは、本発明により、遷移金属微粒子を含むにきびの予防及び/又は治療剤、遷移金属微粒子を含むウ蝕の予防及び/又は治療剤、及び遷移金属微粒子を含む体内留置用の医療用具が本発明により提供される。
さらに、ヒトを含む哺乳類動物においてマトリックスメタロプロテアーゼを阻害する方法であって、遷移金属微粒子、好ましくは遷移金属微粒子の水性分散液、より好ましくは貴金属微粒子の水性分散液、特に好ましくは白金微粒子の水性分散液をヒトを含む哺乳類動物に適用する工程を含む方法が提供される。
本発明の阻害剤は、遷移金属微粒子、好ましくは貴金属微粒子を含み、マトリックスメタロプロテアーゼに対して阻害作用を有することを特徴としている。遷移金属微粒子は好ましくは水性分散液として提供されるが、医療用具の製造などを目的とする場合には固体状の遷移金属微粒子をそのまま用いてもよい。
遷移金属とは、不完全なd又はf亜殻をもつ金属、又はそのような亜殻をもつ陽イオンを生じる金属のことであり、周期表の3A〜7A、8、及び1Bの各属の金属を含む。鉄、銅、モリブデン、白金などを例示することができる。貴金属の種類は特に限定されず、金、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、オスミウム、イリジム、又は白金のいずれを用いてもよいが、好ましい貴金属はルテニウム、ロジウム、パラジウム、又は白金である。遷移金属、好ましくは貴金属の微粒子は2種以上の貴金属を含んでいてもよい。また、少なくとも1種の遷移金属、好ましくは貴金属を含む合金の微粒子、あるいは1種又は2種以上の遷移金属、好ましくは貴金属の微粒子と、遷移金属、好ましくは貴金属以外の1種又は2種以上の金属の微粒子を含む混合物を用いることもできる。例えば、金及び白金からなる合金などを用いてもよい。これらのうち好ましいのは白金又は白金を含む合金であり、特に好ましいのは白金である。
遷移金属微粒子、好ましくは貴金属微粒子としては、比表面積が大きく、表面反応性に優れたコロイド状態を形成可能な微粒子が好ましい。微粒子の粒径は特に限定されないが、50 nm以下の平均粒径を有する微粒子を用いることができ、好ましくは平均粒径が20 nm以下、さらに好ましくは平均粒径が10 nm以下、特に好ましくは平均粒径が1〜6 nm程度の微粒子を用いることができる。さらに細かな微粒子を用いることも可能である。
遷移金属微粒子、好ましくは貴金属微粒子の製造方法は種々知られており(例えば、特公昭57-43125号公報、特公昭59-120249号公報、及び特開平9-225317号公報、特開平10-176207号公報、特開2001-79382号公報、特開2001-122723号公報など)、当業者はこれらの方法を参照することによって微粒子を容易に調製することができる。例えば、貴金属微粒子の製造方法として、沈殿法又は金属塩還元反応法と呼ばれる化学的方法、あるいは燃焼法と呼ばれる物理的方法などを利用できる。本発明の医薬の有効成分としては、いずれの方法で調製された微粒子を用いてもよいが、製造の容易性と品質面から金属塩還元反応法で調製された微粒子を用いることが好ましい。以下、本発明の好ましい態様として貴金属微粒子の製造方法について言及するが、本発明の範囲は貴金属を用いる場合に限定されることはない。
金属塩還元反応法では、例えば、水溶性若しくは有機溶媒可溶性の貴金属塩又は貴金属錯体の水溶液又は有機溶媒溶液を調製し、この溶液に水溶性高分子を加えた後、溶液のpHを9〜11に調節し、不活性雰囲気下で加熱還流することにより還元して金属微粒子を得ることができる。貴金属の水溶性又は有機溶媒可溶性の塩の種類は特に限定されないが、例えば、酢酸塩、塩化物、硫酸塩、硝酸塩、スルホン酸塩、又はリン酸塩などを用いることができ、これらの錯体を用いてもよい。
金属塩還元反応法に用いる水溶性高分子の種類は特に限定されないが、例えば、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸、シクロデキストリン、アミノペクチン、又はメチルセルロースなどを用いることができ、これらを2種以上組み合わせて用いてもよい。好ましくはポリビニルピロリドンを用いることができ、より好ましくはポリ(1-ビニル-2-ピロリドン)を用いることができる。また、水溶性高分子に替えて、あるいは水溶性高分子とともに各種の界面活性剤、例えばアニオン性、ノニオン性、又は脂溶性等の界面活性剤を使用することも可能である。還元をアルコールを用いて行う際には、エチルアルコール、n-プロピルアルコール、n-ブチルアルコール、n-アミルアルコール、又はエチレングリコールなどが用いられる。もっとも、貴金属微粒子の調製方法は上記に説明した方法に限定されることはない。
本発明の阻害剤としては、上記の方法により調製されたコロイド状態の遷移金属微粒子、好ましくは貴金属微粒子を含む水性分散物をそのまま用いてもよい。遷移金属微粒子、好ましくは貴金属微粒子が会合してクラスターを形成した水性分散液を本発明の阻害剤として用いてもよい。上記遷移金属微粒子、好ましくは貴金属微粒子の水性分散液は、分散媒が実質的に水のみからなることが好ましいが、コロイド状態の微粒子の調製に用いられる上記の水性高分子や界面活性剤などを1種又は2種以上含んでいてもよい。また、遷移金属微粒子、好ましくは貴金属微粒子の安定分散を阻害せず、かつ生体に適用可能な範囲でエタノールやグリセリンなどの水と混じりあう有機溶媒を少量含んでいてもよい。溶媒を除去することが望ましい場合には、加熱などの操作により溶媒を除去して乾燥状態の微粒子を得ることができるが、その操作により得られた乾燥微粒子を本発明の阻害剤として用いてもよい。
本発明の阻害剤は、マトリックスメタロプロテアーゼに対して強い阻害作用を有する。本発明の阻害剤は、MMP−1のほか、MMP−2、3、7、9、及び10など任意のマトリックスメタロプロテアーゼの阻害剤として用いることができるが、好ましく葉MMP−1、MMP−2、及びMMP−9に対する阻害剤として用いることができ、特に好ましくはMMP−1に対する阻害剤として用いることができる。
本発明の阻害剤は、皮膚老化予防のために用いることができる。本発明の阻害剤を皮膚に適用する場合には、水性分散液として調製された阻害剤を用いることが好ましい。例えば、水性分散液として調製された阻害剤をそのまま皮膚に適用してもよいが、皮膚適用を目的とした化粧料、例えば、化粧水、乳液、クリーム、軟膏、オイル、パックなどの基礎化粧料;洗顔料やボディー用洗浄料;シャンプー、リンス、ヘアトリートメント、ヘアトニック、整髪料などの頭髪化粧料;ファンデーション、口紅、頬紅、アイシャドウ、アイライナー、マスカラなどのメークアップ化粧料などに本発明の阻害剤を配合することができるが、これらに限定されることはない。上記化粧料には、必要に応じて化粧料の製造に通常使用される添加物、例えば、アルコール類、油性成分、水性成分、界面活性剤、色剤、粉体、増粘剤、紫外線防止剤、抗菌剤、着香料、pH調整剤、清涼剤、植物・動物・微生物由来抽出物、血行促進剤、収斂剤、抗脂漏剤、美白剤、抗炎症剤、抗シワ剤、活性酸素消去剤、抗酸化剤、細胞賦活剤、保湿剤、皮膚栄養剤、又はキレート剤等の1種又は2種以上を加えることができる。
皮膚老化防止のために用いられる本発明の阻害剤は、マトリックスメタロプロテアーゼ、特にMMP−1を阻害することにより、コラーゲンの変性と退縮を防ぎ、線維を保護して皮膚老化を防止することができる。水性分散液として皮膚に適用する場合、該水性分散液に含まれる遷移金属微粒子、好ましくは貴金属微粒子の濃度は特に限定されないが、例えば、0.1μM〜100μM程度、好ましくは0.5μM〜10μM程度、特に好ましくは1μM〜5μM程度である。化粧料に配合する場合には、上記の濃度で皮膚に適用できるように適宜の配合量を選択することが望ましい。一般的には、遷移金属微粒子質量として0.0001〜20.0重量%、好ましくは0.001〜10.0重量%である。
また、本発明の阻害剤は、歯周病やウ蝕の予防及び/又は治療のために用いることができる。歯周病においては、主として MMP−2及びMMP−9などのマトリックスメタロプロテアーゼが歯周組織の構成成分であるIV型コラーゲン、ラミニン、フィブロネクチン、及びプロテオグリカンなどを破壊して病態を悪化させることが知られており、本発明の阻害剤はMMP−2及びMMP−9などのマトリックスメタロプロテアーゼを阻害することにより、歯周組織の破壊を予防し、あるいは病態の改善することができる。
歯周病やウ蝕の予防及び/又は治療のために本発明の阻害剤を用いる場合には、例えば水性分散液として調製された阻害剤を口腔内に含んで口腔内全体を洗浄した後に吐出する方法、歯周組織や歯牙に綿棒などを用いて塗布する方法、注射筒や噴霧器を用いて歯周組織や歯牙に射出又は噴霧する方法などを例示することができるが、これらに限定されることはない。あるいは、ガム、飴、口腔内崩壊錠剤などの形態として用いることもできる。水性分散液に含まれる遷移金属微粒子、好ましくは貴金属微粒子の濃度は特に限定されないが、例えば、0.1μM〜100μM程度、好ましくは0.5μM〜10μM程度、特に好ましくは1μM〜5μM程度である。短時間の適用又は少量の適用により十分な効果を達成しようとする場合には10μM以上の濃度にするのがよい。歯周病やウ蝕の予防及び/又は治療のために用いられる阻害剤には、有効成分である遷移金属微粒子のほかに通常使用される製剤用添加物を1種又は2種以上含んでいてもよい。例えば、pH調節剤、緩衝剤、防腐剤、等張化剤、増粘剤、甘味剤などの矯味剤、着香剤、又は着色剤などを1種又は2種以上含むことができる。例えば、本発明の阻害剤に適宜の増粘剤(例えばキサンタンガム、ペクチン等の天然物、又は合成高分子から選択される増粘剤など)を添加して適当な粘度属性を付与することにより阻害剤を長時間にわたって歯周組織や歯牙に作用させることができる。
ウ蝕は歯面のバイオフィルムに付着したミュータンスが単糖類や二糖類を代謝した結果発生する代謝産物である乳酸がエナメル質に含まれるハイドロキシアパタイト結晶を脱灰することから生じるが、ウ蝕の進行に伴って生じる象牙質の侵食を抑制することで不快な歯痛を回避することができる。象牙質の侵食は象牙質に含まれるハイドロキシアパタイトに対する乳酸による脱灰とコラーゲンタイプIの劣化により生じるが、後者のコラーゲン
タイプIの劣化に関わる重要な因子としてMMP−1を含むマトリックスメタロプロテア
ーゼが明らかとなってきている。ウ蝕治療に用いられるクロルヘキシジンは、マトリックスメタロプロテアーゼの作用を抑制することによりコラーゲンタイプIの劣化を阻止する
(クロルヘキシジンは0.2%でコラゲナーゼ阻害作用が認められている。)と考えられているが、ハイドロキシアパタイトに対する脱灰作用を抑制するために汎用されているフッ素との併用により薬効が減じること、あるいは日本人において0.1%未満に過敏症やショックを発現する危険性があることから、慎重な適用が求められている。本発明の阻害剤は生体安全性が非常に高く、かつ化学的安定性に優れることからフッ素との併用も可能であり、ウ蝕の予防及び/又は治療に極めて有用である。また、加齢や歯周病に伴う根面カリエスの予防に用いることもできる。
さらに、本発明の阻害剤を炎症の予防及び/又は治療のために用いることもできる。特に、本発明の阻害剤を皮膚の炎症部位に適用することが好ましく、例えばにきびの予防及び/又は治療などに特に好適に用いることができる。本発明の阻害剤は、皮膚感染(アクネ菌により惹起されるにきびなど)やアトピー皮膚炎などの皮膚炎症部位において過剰に発現しているMMP−1などのマトリックスメタロプロテアーゼを阻害することにより好中球の遊走を阻害するなどの作用を発揮し、にきびなどにおける炎症を速やかに軽快させ、にきび治癒後の瘢痕の形成を予防することができる。従って、本発明の阻害剤は、にきびの予防及び/又は治療剤として特に有用であり、にきび治癒後の瘢痕形成の抑制剤としても極めて有用である。また、本発明の阻害剤を生体内における炎症の予防及び/又は治療、例えば噴霧剤としてリウマチ気管支炎の予防及び/又は治療などに用いることも可能であり、あるいはマトリックスメタロプロテアーゼが関与する各種の疾患や癌の転位を抑制するための医薬として用いることも可能である。
本発明の阻害剤を全身投与のための医薬として用いる場合には、当業者に周知の方法によって製造可能な経口用あるいは非経口用の医薬組成物として投与することができる。経口投与に適する医薬用組成物としては、例えば、錠剤、カプセル剤、散剤、細粒剤、顆粒剤、液剤、及びシロップ剤等を挙げることができ、非経口投与に適する医薬組成物としては、例えば、注射剤、点滴剤、坐剤、吸入剤、経皮吸収剤、及び経粘膜吸収剤などを挙げることができる。上記の医薬組成物は有効成分である遷移金属微粒子とともに1種又は2種以上の製剤用添加物を用いて製造することができる。製剤用添加物としては、例えば、賦形剤、崩壊剤ないし崩壊補助剤、結合剤、滑沢剤、コーティング剤、色素、希釈剤、基剤、溶解剤ないし溶解補助剤、等張化剤、pH調節剤、安定化剤、噴射剤、及び粘着剤等を挙げることができるが、これらは医薬用組成物の形態に応じて当業者が適宜選択可能である。本発明の阻害剤を医薬として投与する場合の投与量は特に限定されず、疾患の種類、予防又は治療の目的、患者の年齢、体重、症状などに応じて適宜選択可能であるが、例えば、経口投与の場合には成人一日あたり遷移金属微粒子質量として0.001 〜1,000 mg程度の範囲で用いることができる。
本発明の阻害剤は、生体内に留置される医療用具の製造のために用いることもできる。生体内留置用の医療用具としては、例えば血行再建術において血管内の処置のために用いられる医療用具を挙げることができ、より具体的には、例えば、血管内ステント又は血管内バルーンカテーテルなどを例示することができる。また、医療用具として、人工血管、医療用チューブ、医療用クリップなどの手術用具、人工弁、人工心臓の一部又は全部、又は内視鏡等を挙げることができる。医療用具の材質は特に限定されず、例えば、金属、プラスティック、ポリマー、生分解性プラスティック、生分解性ポリマー、蛋白質、セルロース、セラミックス等、医療用具の製造に通常用いられるものであれば、いかなるものを用いてもよい。本発明の阻害剤により製造される医療用具は、生体内に留置された後に血液やリンパ液などの体液、あるいは周囲の細胞や組織などが遷移金属微粒子と接触できるように設計及び製造されることが望ましい。例えば、血管内ステントやカテーテルの表面に遷移金属微粒子を含む層をコーティングするなどの態様を例示することができるが、この特定の態様に限定されることはない。
ステントを形成する基材の種類は特に限定されないが、通常はステンレス(SUS316、SUS304)、ニチノール(Ni−Ti合金)、タンタルなどの金属材料や高分子材料を用いることができ、生分解性の高分子材料を用いることもできる。高分子材料としては、血液適合性を有しており、かつ血液には溶解しないものであれば、その種類は特に限定されない。ステントの製造方法は特に限定されないが、例えば、ステント基材が金属の場合にはステント基材の表面に遷移金属微粒子を含む高分子被覆層を設けることができ、ステント基材が高分子材料である場合には高分子材料の成型に際して遷移金属微粒子を配合するか、あるいはステント基材の表面に遷移金属微粒子を含む高分子被覆層を設けることができる。
被覆層を形成する高分子の種類は血液適合性を有しており、かつ血液には溶解しないものであれば、その種類は特に限定されないが、例えば、ポリエステル系エラストマー、ポリアミド系エラストマー、ポリウレタン系エラストマー、(メタ)アクリル酸エステル系重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリ(エチレン−ビニルアルコール)共重合体などを用いることができる。ステントの拡張に応答可能なコンプライアンスを有している高分子材料がより望ましい。
ステント留置手術後にステントによって誘発される炎症性反応は、新生内膜過形成及び内膜肥厚と正に相関することが報告されている(J. Am. Coll. Cardiol., 31, pp.224-230, 1998)。新生内膜過形成及び内膜肥厚の主病態は平滑筋細胞の増殖、遊走と細胞外基質の増生であり、内膜肥厚では潜在型MMP−2の活性化とMMP−9活性の上昇が認められる。従って、本発明の阻害剤を用いて製造された生体内留置用のステントを用いることにより、内膜肥厚が抑制されステント留置に伴う再狭窄発生などの有害事象を予防することができる。また、急性心筋梗塞などの原因として冠動脈病変における易損性アテロームプラーク破綻が重要であるとされており、そのアテロームプラーク破綻は、マトリックスメタロプロテアーゼなどのコラーゲン分解酵素がプラーク周囲の平滑筋細胞に壊死やアポトーシスを起こすことにより生じると考えられている(メディカルトリビューン, 32, p.4, 1999)。従って、本発明の阻害剤を用いて製造された生体内留置用のステントを用いることによりアテロームプラーク破綻を予防することが可能になる。
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明の範囲か下記の実施例により限定されることはない。
例1:本発明の阻害剤の製造
アリール冷却管と三方コックを接続した100ml二口ナス底フラスコにポリ(1-ビニル-2-ピロリドン)(和光純薬株式会社製, 0.1467g)を入れ、蒸留水23mlで溶解した。この溶液を10分間撹拌した後、塩化白金酸(H2PtCl6・6H2O、和光純薬株式会社製)を蒸留水に溶解した1.66×10-2 M溶液(2ml)を加えてさらに30分間撹拌した。反応系内を窒素置換し、特級エタノール25mlを加えて窒素雰囲気下を保ちながら100℃で2時間還流した。反応液のUVを測定し、白金イオンピークの消失と、金属固体特有の散乱によるピークの飽和を確認し、還元反応を終了した。有機溶媒を減圧留去して白金微粒子(平均粒径数2.4±0.7 nm)を含む白金コロイド水(PVP-Pt水)を調製した。この白金コロイド水を注射用蒸留水を用いて1μMに希釈して本発明の医薬を製造した。
例2:本発明の阻害剤の製造
例1と同様にして、ポリ(1-ビニル-2-ピロリドン)に替えてポリアクリル酸ナトリウム(アルドリッチ社製、Ptに対して単位ユニットとして125倍)を用いて平均粒径2.0±0.4 nmの白金コロイド水(PAA-Pt水)を調製した。この白金コロイド水を注射用蒸留水を用いて1μMに希釈して本発明の医薬を製造した。
例3:本発明の阻害剤の製造
例1と同様にして、ポリ(1-ビニル-2-ピロリドン)に替えてペクチン(ユニテックフーズ社製、Ptに対して単位ユニットとして1から4倍)及びクエン酸を用いて平均粒径4±1nmの白金コロイド水(CP-Pt水)を調製した。この白金コロイド水を注射用蒸留水を用いて1μMに希釈して本発明の医薬を製造した。
例2:本発明の阻害剤の製造
例1と同様にして、ポリ(1-ビニル-2-ピロリドン)に替えてポリアクリル酸ナトリウム(アルドリッチ社製、Ptに対して単位ユニットとして125倍)を用いて平均粒径2.0±0.4 nmの白金コロイド水(PAA-Pt水)を調製した。この白金コロイド水を注射用蒸留水を用いて1μMに希釈して本発明の医薬を製造した。
例3:本発明の阻害剤の製造
例1と同様にして、ポリ(1-ビニル-2-ピロリドン)に替えてペクチン(ユニテックフーズ社製、Ptに対して単位ユニットとして1から4倍)及びクエン酸を用いて平均粒径4±1nmの白金コロイド水(CP-Pt水)を調製した。この白金コロイド水を注射用蒸留水を用いて1μMに希釈して本発明の医薬を製造した。
例4:本発明の阻害剤の作用
MMP-1活性測定キット(MMP-1 Biotrak Activity Assay System, code RpN2629, GE, US)を使用し、例2で得られた本発明の阻害剤を希釈してMMP−1に対する阻害作用を調べた。各試料の反応開始90分後の結果を表1に示す。表1の結果から明らかなように白金ナノコロイドのMMP-1阻害効果が認められた。
例5:本発明の阻害剤の作用
例2で得られた本発明の阻害剤について、他の測定系によるMMP−1に対する阻害作用を調べた(MMP-1 Colorimetric Drug Discovery kit-AK-404 A BIOMOL QuantiZyme Assay System, BIOMOL Research Laboratories, Inc, US)。各試料の反応開始120分後の結果を表2に示す。阻害率は、(コントロール−各試料測定値)/(各試料測定値−バックグラウンド)より求めた。表2の結果から白金ナノコロイドのMMP1阻害効果が認められた。しかし白金イオン錯体であるシスプラチンには阻害効果が認められず、上記作用は白金ナノコロイドに固有の作用であることが示唆された。
例6:本発明の阻害剤の作用
例5と同一の測定キットを使用し、本発明の阻害剤が計測キットの基質に及ぼす影響を明らかにするため、30分間基質とのプレインキュベートを行った後(control+prePAA)、例5と同様の実験を行い、計測時間を180分に延長した。結果を図1及び図2に示す。本実験において使用した阻害剤の白金濃度は10μMである。あらかじめ本発明の阻害剤を接触させた実験系(control+prePAA)での阻害増強効果はわずかなものであったが、インキュベーション時間の延長によりMMP−1活性阻害率が高まる結果が得られた。
例7:クリームの製造
ステアリン酸 5.0 質量%
ステアリルアルコール 4.0質量%
イソプロピルミリステート 18.0質量%
グリセリンモノステアリン酸エステル 3.0質量%
プロピレングリコール 10.0質量%
水酸化カリウム 0.2質量%
亜硫酸水素ナトリウム 0.01質量%
防腐剤 適量
白金量が1mMの白金コロイド水(例2で製造したもの) 2.0質量%
イオン交換水 残余
ステアリン酸、ステアリルアルコール、 イソプロピルミリステートをあらかじめ混合し、防腐剤としてブチルパラベンを適量加え、これにグリセリンモノステアリン酸エステル(界面活性剤及び乳化剤)、プロピレングリコール、水酸化カリウム(pH調整剤)、亜硫酸水素ナトリウム、白金コロイド水、及びイオン交換水を調整して加え80℃に加熱した後、撹拌しながら室温まで自然冷却してクリームを製造した。
例6:ローションの製造
ガラス容器に入れ、精製水2152.6 mLを加えて湯浴で50℃まで加熱した。キサンタンガム (22g)を加えて激しく攪拌し、溶解後に湯浴を除き温時にメチルパラベン (3.4 g)を加えて溶解させた。1mMの白金コロイド水(例3で製造したもの)22mLを加えて均一になるまで攪拌してローション(白金コロイド10μM、キサンタンガム1.0質量%、メチルパラベン0.15質量%)を得た。
例7:超音波イオン導入効果
本発明の阻害剤を含むローション(例6の方法により製造したもの)を用いて顔に超音波イオン導入した。施術は以下の方法に従って行った。
(A)方法
27歳 女性
主訴 にきび・にきび跡
現病歴
高校生時より発症したにきび。働き始めてから、頻度や程度の悪化が見られる。現在、月に1回はにきびの出現がある。にきびの跡も治りにくい。
施術内容
ローション(ペクチン含有、白金1.0%含有)塗布後、超音波導入・イオン導入法を全顔に施行した。この処置を1〜2週間おきに計5回行なった。
(b)結果
右頬前面の主病変は、陥凹や色素沈着を生じることなく軽快した。施術中及び2ヶ月の経過観察中に大きなにきび病変の再発は無かった。にきびが出現しても小病変のみで短時間で軽快した。マイクロスコープにて皮膚を観察したところ、施術前には皮溝・皮丘が消失して肌理が認められず、毛穴が閉じて肌表面は乾燥している状態であったが、施術後にはスキンテクスチャーの改善(皮溝・皮丘構造の復活)と毛穴の詰まりの改善が認められた。5回施術後2ヶ月経過した時点でもその状態が保たれており、肌理が保たれて毛穴の詰まりや開きなど無かった。結果を図3及び図4に示す。
本発明の阻害剤の作用の経時変化(例6)を示した図である。 本発明の阻害剤の作用の経時変化(例6)をグラフで示した図である。 本発明の阻害剤をにきび治療に適用した結果を示した写真(顔面全体像)である。(A)は施術前、(B)は5回施術後2ヶ月目の状態を示す。 本発明の阻害剤をにきび治療に適用した結果を示した写真(組織写真)である。(A)は施術前(上:右頬(内側)、下:右頬骨稜部)、(B)は5回施術後2ヶ月目の状態を示す(上:右頬(内側)、下:右頬骨稜部)。

Claims (11)

  1. 遷移金属微粒子を含むマトリックスメタロプロテアーゼ阻害剤。
  2. 遷移金属微粒子の水性分散液を含む請求項1に記載のマトリックスメタロプロテアーゼ阻害剤。
  3. 遷移金属微粒子が貴金属微粒子である請求項1又は2に記載のマトリックスメタロプロテアーゼ阻害剤。
  4. 白金微粒子を含む請求項1又は2に記載のマトリックスメタロプロテアーゼ阻害剤。
  5. 白金微粒子が平均粒径10 nm以下の微粒子である請求項4に記載のマトリックスメタロプロテアーゼ阻害剤。
  6. 皮膚老化防止剤として用いる請求項1ないし5のいずれか1項に記載のマトリックスメタロプロテアーゼ阻害剤。
  7. 歯周病又はウ蝕の予防及び/又は治療剤として用いる請求項1ないし5のいずれか1項に記載のマトリックスメタロプロテアーゼ阻害剤。
  8. 炎症性疾患の予防及び/又は治療のための医薬として用いる請求項1ないし5のいずれか1項に記載のマトリックスメタロプロテアーゼ阻害剤。
  9. にきびの予防及び/又は治療に用いる請求項1ないし5のいずれか1項に記載のマトリックスメタロプロテアーゼ阻害剤。
  10. 体内留置用の医療用具の製造のために用いる請求項1ないし5のいずれか1項に記載のマトリックスメタロプロテアーゼ阻害剤。
  11. 遷移金属微粒子を含むにきびの予防及び/又は治療剤。
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